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「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

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2015年07月

自然体のAwesome City Club、「アウトサイダー」に込めた思いを語る

司会者「最近インタビュー企画が続いてますね」

 

レジー「そうなんですよ、期せずして。今回は新曲「アウトサイダー」を発表して、秋に2枚目のアルバムリリースも発表になったAwesome City Clubのインタビューをお届けします」
 



司会者「4月にアルバムが出た際にもインタビューしましたね。その時の記事はこちらでどうぞ」

Awesome City Club SPECIAL INTERVIEW (バンドサイト)
Awesome City Club インタビュー 信じる音楽を広く届けるには (レジーのブログ)

 



レジー「前回は5人でのインタビューだったんですが、今回はボーカルをとるおふたり、atagiさんとPORINさんに答えていただきました。先日のアルバムの反響と新曲についての話、あとは今後のことをお話しいただいています」

 

司会者「「アウトサイダー」はクラウドファンディングを使ったリリースということで、何かと話題になっていますね」

 

レジー「バンドがチャネルを持つって意味では面白い取り組みだと思ったんだけど、まあいろいろ言う人は出てくるわな。そのあたりについても聞いてます。バンドとしての思いを真摯に語ってくれました。それではどうぞ」
 


awesome
 

 

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Awesome City Tracks』の反響とPORIN派ユキエ派論争(?)

 

---新曲の話の前に、まずは4月に出たアルバムの反響からお伺いできればと思います。

 

atagi「リリースするまでは不安な気持ちもあったんですが、予想以上に良い反応をいただけてびっくりしました。自分たちが大事にしたいと思うイメージを素直に受け止めてくれる人が多かったというか」

 

PORIN「ライブに来てくれるお客さんの数も、少しではありますがリリース後に増えた実感があります。あと、音源を聴いてきてくれたからこそのライブでの反応というか」

 

atagi「イントロが流れて「待ってました!」みたいなリアクションをしてくれる人がいて嬉しかったです」

 

---5月には初めての大型フェス、VIVA LA ROCKにも出演しました。

 

PORIN「あのときは私たちもフェス仕様というか、ここでお客さんとどれだけ一体になれるかっていうのを意識していました。いつもより煽ったり、みんなでステップを踏みましょうというパートを作ってみたり」

 

atagi「フェスに出るにあたって自分たちをどう見せたいかっていうのをメンバーで考えていく中で、せっかく見に来てくれたお客さんが持って帰れる体験みたいなのがあった方がいいなという話になって。それで、もともとモリシー(Gt.)が練習していたサイドステップをそのままやったんですけど。ネタばらしをしちゃうと、ブルーノ・マーズっぽい感じで」

 

---横に動くのがオーサムっぽくていいなと思いました。

 

atagi「ステージから見るとかなり奇妙な光景なんですけど(笑)、楽しかったです」

 

---あとは「4月のマーチ」のPVが話題になりましたね。PORINさんはいろんなリアクションを感じたんじゃないですか。

 


 

PORIN「私はあんまり・・・」

 

atagi「本人には来ないよね(笑)。僕のところにはまあすごかった」

 

PORIN「あるんだ」

 

atagi「あるよ。PORINちゃん可愛いって、嫌って言うほど聞かされた(笑)。で、それと比例するかのように、いやいやユキエちゃんの方が可愛いっていう意見も出てきて・・・」

 

---なるほど。PORIN派ユキエ派論争(笑)。

 

atagi「(笑)。図らずもなんですけど」

 

PORIN「そこにatagi派も」

 

atagi「いないでしょ(笑)」

 

PORIN「いるよ。アタガールが」

 

---(笑)。

 

PORIN「自分だけが前面に押し出されている作品をメジャー契約して最初に出すのは怖かったんですけど、思ったより反応が良かったんで安心しました」

 

---で、「涙の上海ナイト」のPVはまた全然違う内容で。

 


 

atagi「性格の話なんですけど、僕らって何かをやったら今度は真逆のことをやらないと気が済まない部分があって。「4月のマーチ」がキッチュでガーリーな世界観だったので、今度はダンサーが出てきたりレーザーが出てきたり、という内容になりました」

 

 

ACCなりの開かれたポップソング、「アウトサイダー」

 

---今回発表された「アウトサイダー」ですが、制作にあたっての意図などがあれば教えてください。

 


 

atagi「アルバムを出した後に、バンドとしての振れ幅をもっと見せたいと思いながら曲作りをしていたんですけど。そんな中で、「かっこいい変な曲」ではなくて「いい歌といいメロディのあるポップソング」をやりたいと思ってこの曲を作りました。今までは自分で大体のアレンジまで詰めちゃうことが多かったんですけど、今回は僕のデモをモリシーがノリと直感でリアレンジしてストリングスとかを入れてくれて、かなり開けた感じになったかなと」

 

PORIN「モリシーが手を加えた後に改めてアレンジャーさんにアレンジしてもらって、それから生のストリングスを入れたんですけど、オーサムとしては新しい感じになったなと思いました」

 

---前作の中で一番最近に作られた「It’s So Fine」も「アウトサイダー」と同じくフロア感のあるダンサブルな曲でしたが、モードとして地続きな部分があるんですか。

 

atagi「いや、僕の中ではちょっと違いますね。「It’s So Fine」はルーツっぽいものをやりたいと思って作ったんですけど、「アウトサイダー」はもっとわかりやすくポップな感じというか」

 

---なるほど。最初に「アウトサイダー」を聴いたときに思い出したのが「ラブストーリーは突然に」だったんですけど。

 

2人「(笑)」

 

PORIN「いいですね~」

 

---切ないけどキラッとしてるところにポピュラリティを感じるというか。

 

atagi「ああ、嬉しいですね」

 

---生のストリングスを入れたとのことですが、このくらいのテンポの曲でストリングスが入ると疾走感も出るし良いなあと思いました。

 

atagi「出来た後にディレクターの人がぽろっと「ジャミロクワイっぽいね」と言ってたんですよね。ストリングスの入り方とクラビネットの感じが。あとはちょっとアニソンっぽくもあるというか、坂本真綾さんが歌ったら超良さそう!とか。聴き方によっていろいろな印象になる曲ができたのは良かったなと思ってます」

 

---ちなみに、今日いらっしゃらないお三方はこの曲に対しては・・・

 

atagi「とにかくモリシーがこの曲をめちゃくちゃ気に入っていて・・・(笑)。自分がアレンジに関わっていることもあってか、並々ならぬものが」

 

PORIN「ギターの弾き方がもうね。顔で弾く感じで」

 

---なんとなく想像できます(笑)。

 

atagi「ユキエちゃん(ユキエ、Dr.)とまっつん(マツザカタクミ、Ba.)は、この曲でだいぶスキルアップしたと言っていました。テンポが速いうえに細かい音も多くて、シビアな演奏が求められる曲なので」

 

---なるほど。歌に関してはatagiさんとPORINさんそれぞれのボーカルがフィーチャーされていますが、PORINさんは歌い方が結構変わりましたね。

 

PORIN「今までは歌に対しての自分の意思があまりなくてディレクションされるがままだったんですけど、今回はストレートに歌ってみようと心掛けました。もっと自分らしさを表現した方がいいのかなと思って」

 

atagi「お互いが個性を出してサビでユニゾンするっていうのは初めての経験だったのでチャレンジではあったんですけど、結果的に今までのオーサムとはまた違う見え方のものになったかなと」

 

 

「コンセプチュアルじゃなくてもいい」歌詞に現れたバンドの変化

 

---先ほどPORINさんから「ストレートに」「自分らしさ」という言葉がありましたが、今回の曲には歌詞にもそういう側面があるように思います。このバンドには珍しく、明確なテーマが掲げられていますよね。

 

atagi「そうですね」

 

---意味性よりはメロディへの乗り方、耳への馴染み方を重視していたのがオーサムのこれまでの歌詞だったと思うんですけど。

 

PORIN「今回一番変わった部分だと思っています。発語感とか音を優先していたものが、今回はメッセージ性とか内面や感情が現れている歌詞になったなと。これまでは無機質な言葉の方がオーサムにとっていけてると思っていたんですけど、より有機的なものになりました」

 

---その背景には何があったのでしょうか。

 

atagi「特別な作戦があってこう変えました、っていうことではないんですけど・・・今までは全部DIY5人だけでやってきたところから事務所の人やレーベルの人と一緒に作業をするように環境が変わったわけですよね。で、いろんな人と関わる中で風通しがよくなったというか、より自由な気持ちになれたというのはあると思います。そういう中で、アウトプットするものが必ずしもコンセプチュアルなものじゃなくてもいいんじゃないかと考えるようになってきて。だから最近は、メンバーそれぞれの間で「こういうことを思っているから、こういう曲を作りたい」というようなやりとりが以前よりも増えています」

 

---ここ数か月、いろんなミュージシャンの方が歌詞について「空気感を大事にしたふわっとした言葉だと届きづらい」というような話をしている印象があって。春先くらいにはクラムボンのミトさんのインタビュー記事が盛り上がっていたり。

 

atagi「僕も読みました」

 

---僕がインタビューしたボールズの山本さんも全く同じことを言っていて。ただ、今回のオーサムの変化に関しては「今までやっていたことが届かなかったからこうなった」というわけではないですよね。

 

atagi「そういうわけでは全くないです。だから今回歌詞の雰囲気が変わったことで、リスナーの方からどういう反応が出るのかというのは興味があります。不安というよりは、チャレンジというか」

 

---なるほど。それで今回掲げたテーマがSNSです。

 

atagi「バンド内でも今SNSでこんなことが話題になっているみたいな話はするんですけど、改めて考えるとSNSってすごく独特なものだなあと思って。インターネットって本音を言える空間だったはずが「下手なこと言えない」みたいなのが実社会よりも強くなっていたり、リアルには会っていないのにお互い会った気になっちゃったり。それがいいとか悪いとかではないんですけど、やっぱり不思議だなと。そういうSNSあるある的なものをまっつんが歌詞にしました」

 

---SNSは日常のコミュニケーションもそうですけど、ミュージシャンとしてのコミュニケーションのあり方も変えましたよね。

 

PORIN「そうですね。私個人としてはファンの方とはある程度の距離を保ちたいと思っているんですけど、どういうやり方が適切かは難しい問題です」

 

atagi「難しいですけど、当面は付き合っていかないといけないと思っています」

 

 

新たな取り組みとしてのクラウドファンディング

 

---今回のシングルはクラウドファンディングでのリリースというトリッキーな形をとっていますが、まずはこのやり方を採用した理由について教えてください。

 

atagi「クラウドファンディング自体は使ってみたいという話がメジャー契約をする前からバンド内でちょくちょく出ていたので構想1年っていう感じではあるんですが、一番大きい理由は「7インチを出したい、でも適正な流通規模がわからない」というところで。せっかくアナログを出すなら特別感のあるものにしたいけど、たくさん作りすぎてしまって余っちゃったら元も子もないし・・・っていうところで、クラウドファンディングでリリースすることにして「欲しいと思った人だけが手に入れることができる」という形にしたら面白いしアイテムとしての特別感も出るんじゃないかなと思いました。で、どうせやるならたとえばメンバーと会えるとかいろいろなメニューがあったら楽しいよね、とアイデアが膨らんでいきました」

 

---単に欲しい人にだけ行き渡らせるということであればいわゆる「完全受注生産」みたいな形もあると思いますが、そんな中であえてクラウドファンディングという方式を選んだ意図は何かありますか。

 

atagi「クラウドファンディングを使うということ自体がイベントごと、お祭りごとのようになればいいなと考えていました。普通の受注生産にはない楽しさがあると思いますし、そういうトライをすることで今まで届いていなかった人に情報が届けばいいなあと」

 

---そのクラウドファンディング、開始3日でサクセスしましたね。おめでとうございます。

 

2人「ありがとうございます!」

 

PORIN「今回の取り組みは「こういう新しいCDの買い方もあるんだよ」っていうことの提示でもあるんですけど、それを支持していただいてサクセスできたのはすごく嬉しいです」

 

---メンバー個人の特典については、女性陣2人が売り切れて男性陣はエントリーゼロというわかりやすい結果になっていますが・・・(笑)(注:インタビュー実施時点)

 

スタッフ「たった今atagi2人入りました」

 

atagi「マジすか!」

 

PORIN「やったじゃん!」

 

atagi「いや、まあでもPORINとユキエちゃんから売り切れるなんてのはわかりきってましたよ・・・(笑)」

 

---こういう音楽そのものと関係ないことを商品として売り出すというトライをするにあたって、周りの反応とかは気にしましたか。ともすれば「チャラい」とか言われても仕方ない部分かなとも思いますが。

 

atagi「確かに、興味ない人から見たら「何やってんだこいつら?」って思われるかもしれませんが・・・」

 

PORIN「いろいろやってますけどあくまでも音ありきですし、付加価値としてこういうバラエティに富んだものがありますよ、ほんとにピュアな気持ちで楽しんでもらいたいからこの提案をしていますっていうだけなので。もしかしたらふざけてるように見えるかもしれませんが、私たちは本気でやっています」

 

atagi「もし仮にそういうことを思う人たちがいたとしても別にいいとは思うんですけど・・・ただ一つだけ言いたいのは、今回やっていることも仕組みとしては「こちらがモノやサービスを出す、そこにお金を払っていただく」という流れなわけで、CDショップでCDを買うのと何ら違いはないと思うんですよね。「メンバーと何かを一緒にする」という本来値段がつけられないものに値札がついていることに抵抗を感じる人がもしかしたらいるのかもしれませんが、支援してくれた人がいいなと感じてさえくれればそれでOK、という話でしかないのかなと思っています」

 

 

「解放された」ACCの今後

 

---この秋には新しいアルバムのリリースとワンマンライブツアーが控えています。次のアルバムはどんな感じのものになりそうですか。

 

PORIN「「アウトサイダー」がそうだったように、いろいろ変化のある作品になっているとは思います。歌詞も、サウンドも、使う楽器も。あとは・・・バンドとして、ある意味解放されたというか」

 

---解放ですか。何からの解放でしょうか。

 

PORIN1枚目の時は、今考えるとすごく気張っていたし棘があったんですよね。今までDIYでやってきたものをメジャーで出してやるぞ!みたいな」

 

atagi「バンドとしてキャラクターを立たせないといけない、みたいな気持ちが強かったんですけど。そういうものからは解放されたのかなと思っています」

 

---さっきの歌詞の話、自然にいろんなものを出すようになったというのとつながるところですかね。

 

PORIN「はい」

 

atagi「めちゃめちゃピュアな気持ちで曲作りにもレコーディングにも取り組めたと思います」

 

---わかりました。最後にピンポイントの質問なんですけど、先日ceroのライブを見に行ったんですが。

 

atagi「すごかったらしいですね」

 

---ほんとにすごかったんですけど。ceroって今回のアルバムでブラックミュージック、それもグラスパー以降のジャズだったりディアンジェロみたいなネオソウルだったりっていう要素を消化した音楽をやっていますよね。で、オーサムもブラックミュージックを日本らしいポップスに落とし込むという音楽をやっている中で、ああいうリズム面での進化みたいなものは今後あり得ますか。

 

atagi「もちろん将来どうなるかはわからないんですが、現段階のことで言うと・・・単に跳ねてる/跳ねてないとかではない、有機的な揺れというのは今度のオーサムのアルバムでも肝になっているのかなと思っています」

 

---おー。そうなんですね。

 

atagi「有機的な揺れ・揺らぎと、機械的・規則的なリズムのちょうどいい塩梅というか」

 

---そうなってくると、今日いらっしゃらないリズム隊のおふたりはより大変になりますね。

 

atagi「そうですね。そういう雰囲気を肌で感じているのか、今回のアルバム作りでリズム隊2人はほんとにストイックになっていて。単純に練習するっていうだけじゃなくて、リズムの解釈に真剣に取り組んでいます。このタイミングでそういうモードになってくれているのはすごく嬉しいですね」

 

 

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司会者「インタビューは以上になります」

 

レジー「「アウトサイダー」はこのバンドとしては結構新境地だと思うし、まだライブでは聴けてないのでどういう感じになるか楽しみです。クラウドファンディングの話に関してはいろんな意見が出てくるのも仕方ないとは思うけど、今まさに音楽の流通形態が大きく変わろうとしているタイミングじゃないですか。そういうときに普通に店舗で売るのと違うことをやってみようって考えるのは、今の時代に音楽に生活をかけている人たちの姿勢としては何ら間違ってないように思うけどね個人的には。いずれにせよ、最初のアルバムはインディーで頑張ってたバンドがメジャー進出!っていうご祝儀的な側面も含めて大きく盛り上がった部分もあると思うので、次がほんとの勝負だよね。とても期待してます。今回はこんな感じで」

 

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

 

レジー「たぶんフェスの話。でも未定です。何かあればまた」

 

司会者「出来るだけ早めの更新を期待しています」

荒々しくも美しいニューカマー、odolの裏側 (インタビュー後編)

司会者「前回に引き続き、odolのインタビューをお送りします」

 

レジー「前編ではodol結成までのいきさつや曲作りについて伺いました。後編では1枚目のアルバムとは思えないクオリティの『odol』についてや、これからの展望についてお話しいただいています。それではどうぞ」

 
※前編はこちら 


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現段階のバンドの集大成、『odol

 

---1stアルバムとなる『odol』ですが、作品としてのコンセプトみたいなものはありますか。

 

 

森山「明確なコンセプトは特にないんです」

 

ミゾベ「このアルバムを作るときの持ち曲としてあったのが、以前自分たちでレコーディングしてフリーで配布していた2枚のepの曲(注:1st ep『躍る』の「飾りすぎていた」「欲しい」「君は、笑う」、2nd ep『生活/ふたり』の「生活」「ふたり」)と「あの頃」の6曲しかなくて。その6曲と、今作用に新しく作った「愛している」の計7曲が今回収録されてるんですけど。「飾りすぎていた」は19歳の頃の曲、「愛している」は20歳も終わろうかというタイミングの楽曲なので、作っているときの環境も気持ちもだいぶ違うし、それで「アルバムとしての統一感」と言っても難しいなと思って」

 

森山「無理に何かの概念でまとめるよりは、これが今までの自分たちですということを見せる作品ということになればいいなと」

 

ミゾベ「そういう意味も込めてセルフタイトルになっています。最初はそういうありがちなことはしたくないと思っていたんですが、今ではかなりしっくりきてます」

 

---なるほど。アルバムを聴かせていただいて、あたまの2曲、「あの頃」と「飾りすぎていた」がodolってバンドがどういう音楽を作る人たちなのかを表している気がしていて。

 

森山「確かに」

 

---で、まずは「あの頃」についてなんですけど・・・

 

ミゾベ「この曲は気に入っています」

 

森山「メンバーみんなお気に入りですね」

 

---この曲の歌詞、すごく短いけど印象に残るなあと思いました。余韻があるというか。ざっくりした質問なんですけど、どういう思いでこの言葉を綴りましたか。

 

祭りのあとに君を待つことも

煙が揺れて空に舞うことも

歌にするなら

何が残るだろうか

(「あの頃」)

 

ミゾベ「他の曲にも言えることなんですが、「物事は永遠に続かない」とか「この時間がずっと続いたらいいのに」っていう気持ちを歌詞にすることが多くて、この曲もそうなっていると思います。無常観というか」

 

---まさに無常観ですよね。

 

ミゾベ「花火とか夏祭りとかの雰囲気を歌詞にすることが多いですね。そういう歌詞を持っていくとメンバーには「また?」とか言われるんですけど」

 

森山「花火好きすぎるみたいで」

 

---確かにミゾベさんの歌詞は全編にわたって、お祭りが終わった後の切なさとか「ああこれ終わっちゃうな」みたいな儚さがありますよね。何でそういう言葉になるんですかね。

 

ミゾベ「うーん・・・何でなんだろうな」

 

---たとえば、「楽しいことが終わってしまう」ではなくて「楽しいことそのもの」にフォーカスする人もいるじゃないですか。でもそうじゃなくて、それが終わってしまうとか、終わってしまったとか、そこにミゾベさんの視点が行くのは何か理由があるのかなと思って。

 

ミゾベ「どうなんですかね、性格なのかな・・・(笑)。でも確かに、たとえば好きな漫画を読んでいても途中で残りのページ数を確認したり、旅行に行ってもあと何日で終わっちゃうとか考えるんですよね」

 

---終わっちゃうことが気になるというのを突き詰めていくと、「あと何年で死んじゃう」っていう話になりますよね。

 

ミゾベ「そっか」

 

森山「ミゾベが歌詞を作るときの話を聞いてる印象としては、何かが終わっていくこと自体を特に悲しいと捉えているわけではないと思うんですよね。終わりゆくことも肯定的というか、花火もずっと光り続けていたらありがたみがないというか」

 

ミゾベ「終わりについて歌ってはいるけど、気持ちとしてはポジティブなんですよ。終わっちゃったけど思い返したらあの時間は良かったなあとか、今が終わらないでほしいなあとか」

 

---なるほど、「終わらないでほしい」もあるんですね。「終わっちゃってもしょうがないよね」みたいなあきらめっぽいニュアンスもあるのかなと思っていました。

 

ミゾベ「その辺は聴いてもらった人が自分と違う捉え方をしてくれていても嬉しいです」

 

---わかりました。「あの頃」の話に戻ると、サウンドに関しては短い中にもバンドのやりたいことが凝縮されていますよね。演奏もそれぞれの楽器が重なってくるというか、そういうアンサンブルの雰囲気がすごくいいなと思っていて。で、他の楽曲にも言えますが、ああいう荒々しい音に鍵盤の綺麗な音が入ることで一気に美しい景色が広がるのがodolの音楽の特徴だと思っているんですけど。森山さんとして、自分の鍵盤がバンドの中でどういう役割を担っていると考えていますか。

 

森山「まず前提として、僕のピアノの音もミゾベの声もノイズ的なサウンドとよく合うと思っています。僕としては曲によって「ストリングスとしてのピアノ」とか「管楽器としてのピアノ」とか、そういうイメージを意識しながらやっているんですけど」

 

ミゾベ「ギターとかベースだと埋められない場所、足りない部分を総合的に見てピアノで補っているという印象があります。ギターよりも自由度が高い楽器だなと。中学生の時に2人でピアノ弾いてたときから、ピアノすげー!っていう気持ちがあって」

 

森山「(笑)」

 

ミゾベ「なんでもできるやん!って」

 

---(笑)。続く2曲目の「飾りすぎていた」はodolとしてはかなり初期の曲ですよね。

 


 

森山「odolとして最初の曲です。僕とミゾベと井上の3人で遊んでる時に、あの曲のイントロのギターのフレーズができたんですよね。なんかいいのできた!ってなって、じゃあ曲にしようかと」

 

ミゾベ「イメージは白と青ですね。歌詞にも出てきますけど」

 

森山「みんなで曲を合わせる時に、この曲は何色っぽい感じでとか、あとは「川っぽい」とか「森っぽい」とか、何となくの雰囲気を共有して進めていくんです」

 

ミゾベ「「放課後っぽい感じ」みたいに時間のこともありますね」

 

森山「最初の方にそういうのを決めて方向性を統一します」

 

---「飾りすぎていた」は最後が好きなんですけど。バツって終わる・・・

 

森山「ああ、よかったです。自分たちでもあった方がいいかどうか迷っていたところがあって」

 

ミゾベ「最初のデモからあったパートなんですけど、唐突過ぎるんじゃないかという思いもあって自然に終わるバージョンも作ったんですけど。最終的にはこの形になってよかったと思ってます」

 

---曲の醸し出すムードとあの終わり方はマッチしている気がしました。ぶった切られる方が、ミゾベさんが言ってた無常観みたいなものが伝わるなあと。で、「あの頃」「飾りすぎていた」の2曲を筆頭にゆったりしたテンポの曲が多い中、BPM速めで疾走感のある「欲しい」はちょっと異色ですね。

 

ミゾベ「最初に「飾りすぎていた」を作って、じゃあ今度は速い曲を作ろうということでできたのが「欲しい」です」

 

---さっきの森山さんのピアノの話で言うと、この曲の鍵盤は裏メロ的というか、メロディに寄り添う感じで。

 

森山「そうですね。メロディをよけながら一緒に進んでいくイメージです」

 

---「欲しい」以外にこういう速い曲はありませんが、何か意味というかこだわりがあるんですか。

 

ミゾベ「速い曲もやりたいとは思っているんですけど、作ってくれないから」

 

森山「(笑)。この頃はゆったりした曲をやりたい気持ちが強かったですね」

 

---森山さん的に気持ちいいテンポはどの辺なんですか。

 

森山「僕の中ではBPM100ちょっととかですね。曲を作るときにとりあえずクリックを鳴らしておくんですけど、大体そのくらいを刻んでます」

 

ミゾベ「他のメンバーがあげてくるデモも遅いのが多いですね。僕は「欲しい」とかのBPMも気持ちいいんですけど」

 

---(笑)。最後の曲が「生活」で終わるのもいいですね。

 


 

森山「1曲目が「あの頃」でラストが「生活」、というのは初めから決めていました」

 

---この曲の<生活に溶けていく 花のように>っていう歌詞にグッと来ました。

 

ミゾベ「仮タイトルが「花のように」でしたね、この曲は」

 

---<生活に溶けていく>と<花のように>がどうつながってるのかなと思ったんですけど。

 

ミゾベ「僕の中のイメージで言うと、花って身の回りにたくさんあるのになかなか気づかない、だけど綺麗。そういう気持ちです」

 

---日常にある小さな幸せとか・・・

 

ミゾベ「というよりは、ふと気がつけばそこにあるもの、ですかね」

 

---わかりました。この曲は、他の曲よりも「淡々とした優しさ」みたいなものを感じます。odolの曲には「力強さ成分」と「優しさ成分」があるとして、「生活」だとより優しさ成分が強いというか。

 

ミゾベ「最初はもっと荒々しかったんですけど、試行錯誤してこれに落ち着きました。この曲は作ってる時から「代表曲にしよう」っていう意気込みでしたね」

 

森山「「名曲を作りたい!」という気持ちでした。名曲の定義はわかんないですけど(笑)、自分のバンドに名曲があったらいいなあと思って作った曲です」

 

 

「世界一のバンド」を目指して

 

---他のインタビューも読ませていただいたんですけど、その中で「世界一のバンドになる」という発言を見たんですが。

 

森山「言いました」

 

---これ読んで「おお!」と思ったんですけど、この言葉の真意というか、どういう思いが込められているか教えてください。

 

森山「漠然としてるんですけど・・・ポピュラーミュージックとして出来ることがいろいろあって、それを最大限手に入れたいと言う意味で、世界一という言葉を使いました」

 

---今「ポピュラーミュージック」という言葉を使っていたのが象徴的だなと感じましたし、ここまでの話でもちょこちょこ出てきてはいますが、バンドとしてはマスを向いてるというか、あらゆる人に聴いてもらいたいという志向がはっきりしてますよね。わかる人だけわかってくれればいい、ではない。

 

森山「そうです」

 

---そういう意識はメンバー全体で共有されているんですか。

 

森山「ついこないだメンバーにもこういう話を初めてしたんですけど・・・それぞれいろいろ感じる部分はあると思いますが、広く届けたいという思いはみんな持っています」

 

---ミゾベさんもミスチルとオアシスが好きなわけで、まさに日本で一番聴かれているバンドと世界で一番聴かれているときがあったバンドですよね。

 

ミゾベ「一番大きいバンドになる、いろんな人に聴いてもらえるバンドになるという部分は僕も賛成です。ただ、これはメンバーにも言ったんですけど、「世界一」になることそのものが重要というわけではないのかなと思っていて。世界一になるためには外国の人にも聴いてもらいたい、だから英語で歌おう、みたいな話ではなくて、音楽を通してより多くの人に何かしらの感情を呼び起こすということをやり続けたいと思っています」

 

---odolがそういうバンドになっていくために、ここからどうやっていきますか。

 

ミゾベ「勉強ですね」

 

森山「日々勉強です」

 

---具体的には。

 

ミゾベ「たとえば歌詞だったら、今回の7曲は自分が思っていること、考えていることを表現していくという形で全部書いているんですが、もっと違う手法にもトライしていこうと思っています。言葉の使い方についてもどんどん変わってきていて、昔は直接的な言葉づかいはチープだと思っていたので「飾りすぎていた」とかはすごく抽象的な歌詞なんですが、一番新しい「愛している」だとかなりストレートになってるし。以前は歌詞にカタカナを入れることすら嫌だったんですけど、今は自分の中でやりたくないと思うことがどんどん減っているので、いろいろチャレンジしたいですね」

 

---その辺は抽象的な言葉だと届かない、みたいな危機意識があるのでしょうか。最近クラムボンのミトさんがインタビューでまさにそんな話をしていましたが。

 

ミゾベ「危機感というよりは・・・僕の中では、ストレートな表現なのに他の人には書けない歌詞が作れたらすごくオリジナリティがあるんじゃないかなと最近思っています」

 

森山「今の好みはこの7曲に詰め込めたと思うんですけど、やりたいことはどんどん増え続けていて、全然追いついてないんですよね。それをやり切れるまではやり続けたいですね、odolを。今はこの5人、あと支えてくれる周りの人たちと一緒に音楽をやってるのがめちゃくちゃ楽しいんですよ。それを続けるためにも、立ち止まらず進んでいくのは大事だと思っています」

 

ミゾベ「ステージを大きくしていきたいね」

 

---今の「ステージ」という言葉は概念としてだと思いますが、「ステージを大きくする」という話だとフジロックも今度はルーキーじゃなくてグリーンステージで。

 

森山「出たいっす。去年、fujirockers.orgで出演バンドへのインタビューがあったんですけど」

 

ミゾベ「次に出たいステージは?っていう質問があって、メンバー全員グリーングリーングリーンって(笑)」

 

森山「がんばります」

 

---グリーンに立てるバンドになることを楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

 

2人「ありがとうございました!」

 

 

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司会者「インタビューは以上になります。何かあれば」

 

レジー「2人とも飄々としてるんだけど、音楽そのものについてもこれからの活動についてもちゃんとした考えを持っていて若いのにしっかりしてるなあとおじさんっぽい感想を抱きました。すごくメロディが立ってるバンドだなという印象だったんだけど、やっぱりそこにフォーカスして作ってるんだといろいろ納得しました。まだ活動して間もないわけで、ここからどう化けていくか注目したいと思います。改めてミゾベさん森山さんありがとうございました。今回はこんな感じで」

 

司会者「次回はどうしますか」

 

レジー「とりあえず未定で。TIFもひたちなかももうすぐだなあ。それ系の話をするかもです」

 

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

 

荒々しくも美しいニューカマー、odolの裏側 (インタビュー前編)

司会者「前回の予告通り、インタビュー記事をお送りします」

 

レジー「今回は5月にUKプロジェクトからデビューしたodolという5人組のロックバンドです。まだメンバーは20代そこそこで、結成してすぐに去年のフジロックのROOKIE A GO-GOに出演したりと今後が期待される人たちです」

 


 

司会者「6月号のMUSICAでレビューを書きましたね」

 

レジー「アルバム『odol』について書きました。アルバムすごく良かったよ。その内容がこちらです」

 

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odol/odol
 



心躍る、もしくは心震える

 

昨年のフジロックのROOKIE A GO-GOにはThe Fin.や吉田ヨウヘイgroupYogee New Wavesといった今のシーンで注目を浴びる若手実力派がひしめいていたが、今回紹介するodol(オドル)もそのステージに立ったバンドの一つである。20142月に結成、今作が初のフィジカルリリースとなる彼らの特徴は繊細なピアノと轟音のギターのアンサンブル。水滴による小さな波紋がやがて大きな波になっていくようなダイナミズムは、剛速球を志向するあまり棒球を投げ込みがちな昨今の若手ギターバンドと異なる雰囲気を醸し出している。バンドの魅力がわかりやすく凝縮されているのが、ピアノ主体のAメロからサビで一気にギターが前面に出てくる“飾りすぎていた”。また、ボーカルのミゾベリョウの歌も表現力豊かで、“ふたり”ではちょっと舌足らずな少年っぽい表情を見せたかと思えば“愛している”では奥田民生ばりの力強さを響かせる。「四つ打ち」「シティポップ」みたいな最近のトレンドとは無縁だけど、ポストロックやシューゲイザー的な音像を持ちつつも最終的に耳馴染の良いうたに落とし込むodolの音楽の間口はとても広いのではないかと思う。UKプロジェクトの先達でもあるTHE NOVEMBERSやきのこ帝国のファン、あとは『DISCOVERY』あたりのミスチルが好きな人におすすめしたい。  レジー

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司会者「これを読んだバンドサイドからアプローチがあったんですよね」

 

レジー「びっくりしました。何でも真面目に取り組んでおくもんですな。間口の広さに言及したこととか『DISCOVERY』を引き合いに出したところとかに反応いただけたみたいです。それでぜひ一度お話ししませんかということで、今回に至りました。こういう機会をいただきありがとうございました」

 

司会者「インタビューに答えてくださったのはボーカルのミゾベリョウさんとピアノの森山公稀さんです。前後編の2回に分けてお送りします」

 

レジー「前編はおふたりがodolを結成するまで、そしてodolでどうやって音楽を生み出しているかについて伺いました。それではどうぞ」

 
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odol前夜  出会い、そして「オドル」

 

---MUSICAのレビューでミスチルの『DISCOVERY』を引き合いに出したんですが、そこに反応していただけたとのことで。

 

ミゾベ「僕とギターの井上(拓哉)がミスチルのことをすごく好きで、井上に関しては一番好きなアルバムが『DISCOVERY』なんです」

 

---そうなんですか。

 

ミゾベ「今回のアルバムに入っている「愛している」の原型ができたときに、Aメロとかが『DISCOVERY』っぽいねって話をメンバーでしていて。そうしたら的中されて」

 

森山「○○っぽいというのは避けようとしていたんですけど、ばれました(笑)」



---THE NOVEMBERSときのこ帝国」だけだと普通というかUKプロジェクト関連のバンドで想像の範疇かなと思ったので、少し距離のありそうな名前を出してみました。というわけで、すでに先行して『odol』のレビューを書かせていただいておりますが、改めてodolというバンドについてお話聞かせていただければと思います。よろしくお願いします。

 

2人「お願いします!」

 

---まずはodolというバンドの結成に至るまでを振り返れればと思うんですが、おふたりが中学生のころに知り合ったのが最初なんですよね。

 

森山「中2で初めてクラスが一緒になりました。名前がミゾベ・森山でとなりだったんですよ。背の順もとなりで」

 

ミゾベ「成績も同じくらいで」

 

森山「(笑)。それで一緒にいることが多くて」

 

---音楽の話を介して仲良くなったんですか。

 

森山「最初は全然そういう感じじゃなかったですね」

 

ミゾベ「音楽の話だと・・・初めて森山から借りたCDSOUL'd OUTでした」

 

---意外な名前が出ましたね(笑)。

 

森山「当時アニメの主題歌で流行ってたんですよね。あと、教室にあったキーボードでレミオロメンの「39日」を一緒に弾いてました」

 

ミゾベ「僕は小さい頃にピアノを習ってたんですけど、小3くらいでやめて何にも弾けなくなってて。でも家にピアノはあったんで、それで練習して、学校で昼休みに森山と連弾するみたいな」

 

---あ、歌うんじゃなくて連弾ですか。

 

森山「僕が教えながら左手を弾いて。だんだんミゾベも左手が動くようになっていって」

 

---最初はピアノユニットだったんですね。

 

ミゾベ「そうですね(笑)」

 

---当時はどんな音楽を聴いていたんですか。

 

ミゾベ「一番好きなのはミスチルでした。小学生の時に『I ♥ U』を初めて聴いて、過去の作品も遡って全部聴いたんですけど。そこからYouTubeの関連動画をいろいろ見たり。オアシスの『(What's the Story) Morning Glory?』 も好きでした。あとSimple Planとかも聴いてたな」

 

森山「僕はスガシカオがすごく好きでした」

 

---なるほど。おふたりでバンドをやろうという話はどの辺から出てきたんでしょうか。

 

森山「中3の頃にミゾベがバンドやりたいと言い出して。実際に始めたのは別々の高校に入ってからですね。僕は最初そこまでやる気はなかったんですけど、誘われるがままに。そのときのパートはベースでした。ピアノやってたのでそのままキーボードかなと思ってたら、「お前ベースね」と言われて。初めは断ったんですけど(笑)、やってみたらはまりました」

 

ミゾベ「僕は最初からボーカルです」

 

森山「ただ、高校の時のバンドはあまり続かなくて、2人でいくつかのバンドを転々としましたね。僕のパートもベース→ベース→ピアノと変わりました」

 

---どういうのをやっていたんですか。

 

ミゾベ「基本はオリジナルです」

 

森山「僕は他のバンドでコピーもやっていたんですけど。ミゾベとのバンドはオリジナルばっかりですね」

 

---面白いですね。いきなりオリジナル志向だったんですか。

 

ミゾベ「そのときから性格がひねくれていて、周りのバンドと差をつけたいみたいな気持ちでオリジナルをやっていました。そんなに技術はないんだけど、「俺らは自分たちで曲作ってるから」みたいな顔をしてた」

 

森山「高校時代はバンド組んで2か月でライブやったり、下手くそなのにちゃんとレコーディングして音源作ったり、いろいろな体験をしました。それで東京行って大学でまたバンドやろうと言ってたんですけど、僕が浪人してしまって。ミゾベは先に東京でバンドを始めて、僕は1年後に東京へ行ったんですけど、そのタイミングでミゾベの知り合いとかを集めて出来上がったのがodolです」

 

---ちなみにodolというバンド名はどうやって決まったのでしょうか。

 

森山「僕が浪人して福岡に残っていた時に、2人でユニットみたいなことをやろうという話があったんですよ。離れていても曲作りはできるなということで。それで名前をつけようということになったんですけど」

 

ミゾベ「そのときに日本語の名前にしたいと思って1か月悩んで・・・(笑)。それでカタカナで「オドル」にしようと。ダンスを踊るとか、胸が躍るとか、いろんな意味があるのが日本語っぽいなあと思って。ただ、結局2人での「オドル」の活動はあまりしなくて、東京で改めてバンドをやるときにまたこの名前を使おうということになったんですけど、いざバンド名にしてみるとカタカナ表記が微妙なんじゃないかと思い始めて。で、いろいろ考える中でototoyというウェブサイトの表記を見て、これや!と」

 

---(笑)。

 

ミゾベ「最後がyになってるのもいいなと思って、それも参考にしながらodolになりました」

 

 

odolが表現したいこと、表現の産み出し方

 

---odolを組むにあたってはどういうことをやりたいと思っていたんですか。

 

ミゾベ「自分の中では、セブンスとかテンションとかが入っているコード感で、ボーカルはささやく感じじゃなくてしっかり張るところがあって、そこにピアノが加わる、みたいなことをやりたいなとは漠然と思ってました。特にそういうのを掲げてメンバーを集めたということではないんですが」

 

森山「音のイメージよりもスタンスのイメージというか、「こういうスタンスで活動していこうぜ」みたいなのが合う人で組んだバンドという感じですね」

 

ミゾベ「あと、音楽性を伝えたいというよりも、音楽を通して生まれる感情みたいなものを伝えたいという気持ちがありました」

 

---「こういう音楽をやりたい」と言うよりは、その音楽から呼び覚まされる感情を大事にしたいと。具体的にどういう気持ちを呼び覚ましたいとかってありますか

 

ミゾベ「全体を通してこういう感情だと限定することはないですね。曲ごと、作品ごとに自分の中でのテーマは変えています」

 

---なるほど。odolのサウンドは繊細なところとダイナミックなところの起伏がかっこよくて、一方で歌やメロディもすごくしっかりしていてといろいろな構成要素があると思うんですが、一番メインになるのは何だと思っていますか。

 

森山「間違いなく歌ですね。メロディを含めた歌」

 

---そういう志向に至った理由はありますか。

 

森山「音楽としてのポップさとかキャッチーさを担保したいというのが大きいですね。間口を狭めたくないというか、いろんな人に聴いてもらえるものにしたいので」

 

---キャッチーという話で言うと、odolの曲はメロディもそうなんですけどイントロがどの曲もいいなと思っていて。一音で空気が変わるような感じがまさにキャッチーというか、聴いている人の気持ちを一気に鷲掴みするような感覚があります。そのあたりのこだわりはありますか。

 

森山「それはありますね。歌をすごく大事にするのと同時に、歌のないところをどう聴かせるかというのも意識しているので。イントロで何を押し出すのかは結構みんなでじっくり考えます」

 

ミゾベ「言われてみれば一番時間がかかるかもね」

 

森山「確かに。メロディのある部分はそれを立てるためにわかりやすくしていく傾向にありますが、そうじゃないところはなんでもできちゃうんで逆に時間がかかります」

 

---歌のあるところとないところで発想の仕方が変わるんですね。今イントロをみんなで考えるというお話がありましたが、曲作りのプロセスはどんな感じなんですか。

 

森山「最初はメロディのないものを原型としてメンバーの誰かが作って持ってきて、それを一度バンドで演奏して組み上げていきます。で、その後に僕がメロディをつけて、メロディラインとか休符の置き方とかを5人で共有しながらさらにバンドでアレンジをしていって・・・という流れで最終形に持っていきます。なのでバンド全体の共作、という感じですね(注:『odol』の収録曲の作曲者として全曲に森山がクレジットされているのに加えて、「あの頃」「飾りすぎていた」「欲しい」はギターの井上、「愛している」にはドラムの垣守翔真の名前もある)」

 

ミゾベ「ひとりで作り切ってしまうということは今のところはほぼないです。出来上がったメロディに歌詞をつけていく中で、僕が歌いやすいようにメロディを変えることもあります。ただ、曲によっては「ここは変えんなよ」みたいなのが指定されていて」

 

森山「(笑)。変えないでくれという箇所もあれば、ここはクセを出していいよという部分もあります。たとえば「生活」に関しては、全部変えないでくれというオーダーでしたね。元のメロディに言葉の数をぴったり合わせてほしいと」

 

ミゾベ「完成するまでに3か月くらいかかりました・・・「生活」は去年の7月、フジロックのROOKIE A GO-GOに出たときにもやったんですけど、今とは歌詞が違ってて」

 

森山「そのときもまだ途中でしたね。納得いってない状況で本番を迎えてしまったので」

 

---アレンジのプロセスでメンバー全員のアイデアが足されていくんですね。

 

ミゾベ「そうですね。そういうことができるように、引き出しのたくさんあるメンバーを選んだというか」

 

森山「各自の音楽の趣味は結構バラバラです。もちろん重なっているところもありますが」

 

---いろんなエッセンスが混ざっていくと。

 

森山「混ざるものが多い方がいいというのはこのバンドを組んだ時から思っていることですね」

 

---出汁をとるときにはいろんなものが入ってた方がいい味になりますよね。

 

森山「濃厚な感じで」

 

ミゾベ「メンバーそれぞれにルーツとかバックグラウンドがあってそういうものをodolの音楽に反映させてはいるんですけど、何かに似ている音楽にはしたくないという気持ちは強くあります。たとえば銀杏BOYZが好きだからパンクをやるんじゃなくて、銀杏BOYZが好きだから全く他のことをやるというか・・・高校生の頃にバンド組んで2か月で初めて出たライブの時に、森山の親戚のおじちゃんに「桜井さんに歌い方が似てるね」って言われたのがすごく印象に残ってて。その人は僕がミスチル好きなことは知らなかったんですけど」

 

森山「動きとか、目配せするところとか。当時ミゾベはそれしか知らなかったから、それがアーティストというものの動き方だと思ってて(笑)」

 

ミゾベ「それ以来、自分の好きなものをストレートに出した結果として何かに似てるって言われないようにしたいなと思っています。初めて会った対バンの人に「レディオヘッド好きでしょ?」ってよく言われるんですけど、レディオヘッド本気で聴いてるのはギターの井上くらいなんですよね。「レディオヘッド好きでしょ?」「いや、あんまり」「じゃあ誰好きなの?」「ミスチルです・・・」っていうかみ合わない会話をよくしてます(笑)」

 

 

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司会者「前編はここまでです」

 

レジー「後編はアルバム『odol』について、そして「世界一を目指す」と公言しているバンドの今後についてお話しいただいています。次回もぜひ読んでみてください」

 

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

 

レジー「と言いつつ後編のアップ予定は716日の木曜日です。しばしお待ちください」

それが世の中を変えても変えなくても、音楽を楽しむのは自分自身

Shiggy Jr.の音楽と「物語」

 

レジー「いやーShiggy Jr.の初ワンマン良かったなー」

 

司会者「71日にクワトロで行われました。会場パンパンでしたね」

 


 

レジー「なんかもうステージに出てきたときのメジャー感というか、堂々としてる感じがすごいよかったね。まだまだ道半ばとは言え、ほんとに売れたな・・・と。たぶん諸石さんだと思うけど、最初出てきて観客を煽った瞬間すでにちょっと泣きそうになってた」

 

司会者「会場全体の待ってました!という空気がすごかったですね」

 

レジー「結構このクラスのこれからどんどんいくよ!って人たちのライブって、どれどれっていう様子見層が一定数いて、その緊張感も含めてネクストブレイクの空気ってイメージだったんだけど、このバンドはすでにクワトロくらいの箱なら濃いファンの熱気でぎっしり埋められるのね。MCにあった「みんな味方」っていう発言がほんと言い得てるなと。ラストのMCで池田さんがお客さんとの距離感について話してたけど、そういうことを丁寧にやってきたからこそのあの日のライブって感じだったね」

 

司会者「ライブ自体はここまでの活動の集大成というか、ほとんどの持ち曲を放出したものとなりました」

 

レジー「今回のセットリストで感じたのは、何となく元気でアッパーなイメージが先行しがちなバンドだと思うんだけど、実際のところはしっとりした曲が結構多いんだよね。冒頭の2曲以降、「サンキュー」→「おさんぽ」→「baby I love you」って流れがすごくよかった。「ポップ」ってのがただノリがいいこととはイコールじゃないってのを叩きつけてる感じがした」

 

司会者「「やくそく」と「ばいばい」はアコースティックセットでの演奏でした」

 

レジー「ウッドベースいけてたね。あの編成になるとメロディの良さが際立つ。この前リアルサウンドに書いた文章Shiggy Jr.の話をするにあたってジュディマリを引き合いに出したんだけど、あの人たちのアコースティック編成も超かっこいいじゃん。そういうのやってほしいな」

 

 

司会者「これまでの曲をがっつりやるセットだったので、初期の曲も最近のものと並列で演奏されました」

 

レジー「特に「(awa)」はほんとすごかった。あの静と動のコントラストは自分の中ではShiggy Jr.のイメージになかったんだけど、こういうのもあるのかと感心しました。ちょっと椎名林檎の「ギブス」みたいだったなあ」

 

司会者「「(awa)」の後には池田さんが一度はけて、男性陣のセッションタイムになりました」

 

レジー「あそこは違うバンドになったみたいだったね。ああいうゴリゴリの音を出す人たちが聴き心地のよいポップスをやってるところの凄みというか深みを感じた。やっぱり「ポップミュージック」って、いろんな要素が掛け合わされば掛け合わさるほど強いんだと思う。スタジオで練習後かなんかにセッションしてる映像がツイッターでたまに流れてくるけど、ステージ上でもそういうリラックスしたムードがあってよかった。自分たちのできることを誇示してるんじゃなくて、さらっとすごい音を出す感じね。その辺は当日もツイートしましたが」
 



司会者「この池田さんの発言も良かったですね」

 

レジー「だてにネットに引きこもってたわけじゃないということが伝わってきた」

 

司会者「この日のライブの最後にShiggy Jr.の今後の活動として、11月の全国ツアーと2枚目のシングルの発売が発表されました。東京公演は赤坂ブリッツです」

 

レジー「とんとん拍子だなー。でも最初に書いたようにすでに盤石なファンコミュニティがあるし、メンバー4人もこの前インタビューで話してくれたとおり全部自分たちでやる時期を経て十分タフになってるし、一気に攻めてっていいタイミングなんだろうね。ほんとにバンドとしてのストーリーがどんどん進んでいく感じで。で、この辺についていろんな反応を見てて思ったことなんだけど、Shiggy Jr.にはなんか投影したくなるようなストーリーというか物語があるじゃないですか。自分自身もそれを楽しんでるし、そういう愛で方ももちろんいいと思うんだけど、あんまりそっちに偏りすぎるとこのバンドが目指してる「間口の広いポップス」みたいな話とずれてっちゃうのかなーとか」

 

司会者「確かにたとえばいきものがかりの音楽が10代から70代までに聴かれている、っていうときにあの3人の関係性とかここまでのバンドヒストリーとかとほぼ関係ないですよね」

 

レジー「そういう物語みたいなものから離れたところで、音楽だけで誰しもの心に響くのがポップミュージックのあり方なのかなという気持ちもあって。Shiggy Jr.の曲はそういうものになってると思うから、たとえばメディア側があんまり「物語性」みたいなところにフォーカスを当てて煽ってくのはどうなんだろうなと。あの日のライブは「物語」という観点だと第1章の感動的なクライマックスだったと言えるけどなんかそれだけで片付けちゃうとそれはそれで言葉足らずだし、演奏自体を細かく見てくと課題だってあったわけで。メロウな曲、特に「baby I love you」とか「keep on raining」あたりはもっと気持ちの良いテンポ感を突き詰められそうだなとか、ガーッと盛り上げるところと演奏の精緻さをどこまで両立できるかとか」

 

司会者「そのあたりは本人たちが一番わかっているところだとは思いますけど」

 

レジー「活動そのものがドラマチックだからたまに忘れそうになるけど、Shiggy Jr.って音楽に関してはすごく職人的だと思うし、個人的には前者の感動に身を委ねながらも後者の側面についても丁寧に見ていきたいなと改めて感じました」

 

司会者「なるほど。ちなみにメジャーデビューシングルの「サマータイムラブ」ですが、オリコンのウィークリーでは28位、ビルボードのホット100では2位でした」

 

レジー「2位ってすごいよね。で、ビルボードのこのチャートについて取り上げてみたいと思います」

 

 

ビルボードホット100は「正しいチャート」か

 

司会者「CDの売上だけでない総合チャートとして最近話題になりつつあるビルボードのホット100ですが、このように定義されています」

 

YouTubeの動画再生回数とシンクパワーが運営する歌詞サービス、プチリリのストリーミングサービスにおける歌詞表示回数を新たに加え、 セールス、ラジオ、ダウンロード、ツイート、ルックアップと合わせて計7種による複合ソングチャートが 始まります。世界でも類を見ない多角的な視点で作られたヒットチャートが音楽の楽しさを伝えます。

 

レジー「個人的にはルックアップ、PCに取り込まれる回数がカウントされてるのが面白いなと思った。同じ人が何枚も買ってるとここは伸びないし」

 

司会者「有料会員として、月300円で100位まで確認できて指標ごとの並べ替えや曲ごとの比較などが可能なサービスも提供されています」

 

レジー「こういうのとても好きです」

 

司会者「この手の総合チャートは、「オリコンがあてにならない」的な話とセットで待ち望まれていた感じがしますね」

 

レジー「そうね。オリコンが形骸してるというのは事実としてありつつ、それについて騒いでるのって大体音楽興味ない人が多い印象もあるけど。年間チャートが出て、「これだからオリコンは!!」ってなるのが年末の風物詩というか」



司会者「とは言えオリコンだけだといろいろなことがわからなくなってきているというのも事実ですしね」

 

レジー「うん。で、「総合チャート」ってもの自体は昔からあったんだよね。星野源の「SUN」が首位を快走してたJ-WAVETOKIO HOT 100もずーっとある総合チャートだし。あれが何かの指標として機能してる感じはあまりしないけど。あと90年代にさかのぼるとヘイヘイヘイのパーフェクトランキングってのもあったね。あれ始まった時はCD、カラオケ、ラジオ、有線、レンタル、主題歌になってる番組の視聴率の総合チャート。ここに来て総合チャートが話題になるってのが今の時代っぽいというか」

 

司会者「ビルボードの中身を見ると、さっきの「サマータイムラブ」.に限らず、ユニゾンの「シュガーソングとビターステップ」が1位をとったり、ゲスの「私以外私じゃないの」「ロマンスがありあまる」の2曲が同時に上位にいたり、オリコンとは異なる動きを見せています」

 

レジー「Shiggy Jr.はラジオ、ユニゾンは配信、ゲスはYouTubeが効いてるっぽい。どこで何が流行ってるのか一発でわかるのが面白いね」

 

司会者「CD売上以外も見てるこのチャートがオリコンよりも正確なランキング、ということになるんですかね」

 

レジー「そうねえ。なんか「正確なランキング」って哲学的な命題よね。ビルボードがオリコンより多面的なチャートであることは間違いないけど、「正確性」とか言い出すと「カラオケはいれなくていいの?」「ツイッターのボットみたいなやつはどう処理する?」「レンタルは?」とかいろいろ出てくるわけで。あとオリコンとビルボードを見比べると上位の顔ぶれは結構重なってたりもするんだよね。たぶんビルボードもセールスの比重が高いっていうことなんだろうけど、個人的にはこれは意外だった」

 

司会者「ユニゾンの曲も、オリコンでも4位と好成績ですしね」

 

レジー「そうそう。あとよくオリコンへの批判として「楽曲の良さじゃなくて売り方でチャートの順位が変わる」みたいな話があるけど、「ヒットチャート」である以上はビルボードもそこから逃れられてるわけじゃないんだよね。ちょうど最近のビルボードのランキングに関するリリースを読むとそのあたりがよく表れていまして。引用します

 

ついにダウンロードが解禁された星野源。同指標では最新曲「SUN」を筆頭に軒並み順位を上げる結果となった。特に「SUN」は、引き続き強いラジオに加えて、セールス合算順位を前週88位から3位に、ツイッターでは21位から16位と、ポイントを伸ばして総合21位から5位にジャンプアップした。同曲はパッケージ発売週に総合4位を獲得しており、それに迫る今週の順位は、ダウンロード解禁のインパクトの大きさを物語る結果と言える。

 

地上波歌番組特番の影響か、ロングヒットを続ける三代目「R.Y.U.S.E.I.」が総合順位を19位から9位に上げている。YouTube順位は4位と変わらないものの、国内再生回数は約10万回増加、ツイッターは41位から2位にジャンプアップさせ、約25千回増加しており、高い人気を維持している。

 

司会者「販売チャネルの拡大やマスプロモーションの結果が如実にチャートに反映されてると」

 

レジー「そもそもオリコンは曲の良さのランキングではない、ってのは確かさやわかさんの本にも書いてあったと思うんだけど、ビルボードもその辺の構造は一緒なんだよね。結局「正しい」とか「正確」とかやり出すとドツボにはまる話ではあるなあと。そんな感じでまとめに入っていきたいと思います」

 

 

楽しさと正しさと世の中へのインパクト

 

司会者「そう考えると、オリコンのランキングも現状問題はいろいろあれど、「CDの売上の集計」というある種の正しさを担保してるとも言えますね」

 

レジー「これに関しては誤解の余地がないからね。ビルボードの方がいろんな指標が入る分、どの指標に傾斜がかかるかとかっていう恣意性が入るわけで。だから「ビルボードのチャートの方がオリコンより正しい、正確」って言い方は何となく嫌だなあと。それぞれの正義の争いにしかならないから。僕としては「ビルボードのチャートの方がオリコンよりも面白がる余地がたくさんある」と言いたいですね。ビルボードのやつって、結果的にバンドものがアイドルとかアニメものより上に来ることが多いけど、それをもって「オリコンよりビルボードの方が正しい」って言うのは結局「自分の好きなものが上位に来るチャートが正しい」という話でしかないような気がしていて、そういうことになってないかは自己点検していきたいなと。なんかビルボードのチャートはいろいろ遊べるネタがたくさん転がってるのは事実だけど、ディティールに言及せず「ビルボード最高!オリコンクソ!」的なざっくりした雰囲気を感じたような気がしたので、そんな単純な話ではないのでは?ということを今回書いてみました」

 

司会者「最近はヒットチャートネタとかストリーミングネタとか、音楽に関する話が各所で増えましたよね。母数が増えるといろんな質の意見が出てくるというか」

 

レジー「サブスクの話も、いち利用者としては最高に楽しいけど基本的には「詳しい人はより詳しく、興味ない人にとってはいらない」サービスだと思うんだよね。そういう感じがよく出てる記事を見つけたので最後に紹介して終わりたいと思います」

 

わくわくしながら起動したのですが、いまいち使い方がよく分からない、というか使いこなせない! テイラー・スウィフトの新しいアルバムをとりあえず聞いてみたりしたものの、結局iTunesに普通に入ってる曲を聞いております。いざいろんなアーティストの曲聞けるぞ! となってもパッと思いつかないものですね。プレイリストを眺めてみてもいまいちイメージがわかない……。(15/7/6 ITmedia ニュース 「私も恩恵を受けたい」)

 

司会者「こういう実態もあるんですね」

 

レジー「新しいサービスなんだからそりゃ温度差もあるわな。自分としては「自分が楽しい」と「世の中が変わる」の線引きはデリケートにやっていけたらいいなあと思ってます。今回はこんな感じで」

 

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

 

レジー「たぶんまたインタビューかなー。ちょっと今までとは違うパターンのやつです。何かほかにあれば差し込みます」

 

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

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