レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

2015年10月

アイドルと自意識、アイドルの自意識23 - 節目のステージでPerfumeが見せた地力、そこから派生する妄想

レジー「いやー最高だったねPerfumeの武道館」

 

司会者「921日から続いた各種イベントが終わりました。結成15周年、メジャーデビュー10周年の記念イベントです」

 

レジー「ほんと素晴らしかった」

 

司会者「この人たちのライブは基本ネタバレ厳禁ということで、最終日の107日のライブが終わった直後から関連ツイートがTLに溢れてましたね」

 

レジー「もうまじで最高だったよ」

 

司会者「さっきからそれしか言ってませんが」

 

レジー「そういう感想しか出てこないくらいのライブだったんだよね。というわけで、無事にすべての行程が終了したので今回のライブについての個人的振り返りをやりたいなと思います。僕が行ったのは923日の三人祭と927日の「LIVE 3:5:6:9」の2日目です」

 

司会者「どちらもアリーナ席でしたね」

 

レジー「今まで武道館、代々木、たまアリ、東京ドーム、京セラドームと大箱で見たけどアリーナ席初めてでした。PTAさまありがとうございます。そんな感じで、まずは三人祭の話から」
 

 

三人祭で示した「J-POPのハブ」としての可能性

 

司会者「「三人祭」はイベントタイトル通り、Perfumeと同じく三人組だけが出演するイベントです」

 

レジー「これまでは対バン形式で各地でやってた「Perfume FES!!」の発展形って感じだよね。司会者がいたり、セット自体も比較的シンプルなものだったり、いわゆる「フェス」感が強調された形になってた。なのでPerfumeのライブらしい「テクノロジーを駆使した演出」みたいなのはなかったけど、その分3人のフィジカルな魅力を堪能できました。1曲目の「Pick Me Up」からすごかったなあ。しかし「NIGHT FLIGHT」があんなにエロい曲だったとは」

 

司会者「はあ」

 

 

レジー「この動画は6年くらい前のやつだけど、古い曲に新たに色気が付与されていってるのはいいですね。三人祭に関しては、パフォーマーとしてのPerfumeはもちろんのこと、オーガナイザーとしてのPerfumeという面でも良かったです」

 

司会者「それぞれの出演者に対して送ったオファーVTRも紹介されていました」

 

レジー「どういう意図のイベントかが丁寧に伝わってきました。この日はトップバッターがNegiccoだったんだよね」

 

司会者「初っ端から「圧倒的なスタイル」で、恒例のラインダンスはPerfumeも出てきて6人でやってました」

 
レジー「いきなりクライマックス!って感じだったねあれは。最近のPerfumeNegiccoの絡みは良いよね。これに関しては以前のコンバットRECさんのツイートが端的にまとめてくださってます」



司会者「地元を背負って、苦労もしつつ、いろんなシーンの人たちを味方につけながら大きくなろうとしている、というPerfumeがたどった道筋をNegiccoも進んでいると」

 

レジー「いい話だ。次の空想委員会、Perfumeとのコラボがなかったのは何か気の毒だった。WEAVERは結構久々に見たけど「シークレットシークレット」のカバーはいけてたね」

 

司会者「間奏でPerfume3人も出てきて、6人でのピアノ連弾も披露しました」

 

レジー「アリーナ前の方の下手きわきわの席だったので、ピアノ弾いてる3人の後ろ姿というレアなものが見れましたよ」

 

司会者「WEAVER3人はPerfumeと仲良しなんですね」

 

レジー「事務所も一緒だしね。「6人でご飯食べに行ったことがある」って話をしたとき会場がちょっとざわっとなったのが面白かった。僕もざわっとなった」

 

司会者「空気を察してか「すいません!」って言ってましたね」

 

レジー「あのリアクション良かった。WEAVERは音源よりライブのが全然いいよね。以前MUSICAのレビューで結構辛いこと書いちゃったんだけど、ライブのフレッシュさがもっと音源に反映されれば・・・!とか思いながら見ていた。で、次に見た凛として時雨は初だったんですけど」

 

司会者「すごかったですね」

 

レジー「一瞬で武道館の空気変わっちゃったもんね。まったく通ってきていないバンドだったんだけど、ほんとにかっこよかった。あと今回のライブは演奏後にPerfumeのメンバーとサブステージでトークするコーナーが設けられてたんですけど、そのときのピエール中野がまたすごかった」

 

司会者「Perfume3人、司会のとーやま校長、あとピエール中野の5人でのトークでした」

 

レジー「ちょうど席の目の前でそれが行われてたんだけど、Perfume3人がいるのに思わずピエールを見てしまう吸引力。Perfume愛が溢れまくってたね。ほとばしってた」

 

司会者「凛として時雨の次がフジファブリックでした」

 

レジー「一緒にやるのは「若者のすべて」かな?と思ってたら「夜明けのBEAT」だったね。『モテキ』のつながりを忘れてた」

 

司会者「あ~ちゃんは山内総一郎と仲良しなんですね」

 

レジー「なんか親密な感じしたよね。全然知らなかった。フジファブがこの日やった「Green Bird」良かったです」

 

司会者「アゲハスプリングスが絡んでますね」

 

レジー「一番新しい「GirlGirlGirl!」も今までにない感じだし、また新境地を開拓してていいなあと」

 

司会者「ここまでざーっと三人祭の出演者を振り返ってきましたが」

 

レジー「まあ見事にバラバラなメンツだよね。考えてみたらフジファブとNegiccoが一緒に出るイベントとかなかなかレアなんじゃないかな」

 

司会者「この辺はPerfumeの求心力あってこそですよね」

 

レジー「今回のライブパンフレットにも「ありがたいことに、結構「声がかかるの待ってますけど」「オファーまだ来てませんが」と言われることも多くなってきたんです」という話が載ってたんだけど、そもそもファンが多いんだろうね業界の中でも。あらゆるところに越境していろんなことをやった結果、謎のハブ化を遂げているというか」

 

司会者「MJの司会をやってるのも大きいですよね」

 

レジー「そうそう。Mステのタモリと言ったら大げさだけど、満遍なくいろんな人が出る音楽番組の司会だということも含めて、細分化されまくっている日本の音楽シーンのちょうど交わるところにいる人たちなんだよね。三人祭はそういうことを思いました」

 

司会者「そのうちほんとに野外で複数ステージ作って夏フェスみたいなことができちゃいそうですね」

 

レジー「ほんとだよね。これまでの対バン企画で出てた人も含めれば相当豪華なイベントになるよね。ついでにお笑い芸人にも好きな人いるみたいだから、お笑いのステージも作ったりして」

 

司会者「大トリではPerfumeらしい派手な演出もかますと」

 

レジー「どう考えてもいいイベントになるな。早く企画してほしい」

 

 

「アイドル」の向こう側へ、LIVE 3:5:6:9

 

司会者「続いて、ワンマンライブ「LIVE 3:5:6:9」の話にいきましょう」

 

レジー「何はなくても円形ステージですね」

 

司会者「10年の東京ドーム以来でしょうか」

 

レジー「これは明言されてないけど、去年の代々木第一体育館でのライブが「09年代々木のリベンジ」的な意味合いがあったのと同じで今回の円形ステージにも「10年東京ドームのリベンジ」みたいな気持ちが込められてるのかなとかちらっと思った。あの時のライブってメンバー的に納得いってない部分があったような話も後から出てきてたし、超個人的な話だと普通のスタンド席だったのにスクリーンの場所との折り合いが悪くてステージが結構見えづらくて、それでライブに没頭できなくて「チームPerfumeでもこんなことあるのか」と感じた記憶もあって。そういうものの払拭みたいなことがあるのかなとか。わからないですが」

 

司会者「今回の目玉として、リストアップされた過去曲の中から歌う曲をその場で振るサイコロの出目で決める企画がありました」

 

レジー「曲決めて、円形ステージだから正面どこにするか決めて、それに合わせて踊りのフォーメーション決めて、っていうのをその場でやると。このパートはほんとにすごかった」

 

司会者「音響や照明も関係するわけで、チームとしての総合力が問われますね」

 

レジー「うん。特にすごかったのは3曲連続でやるところで」

 

司会者「27日は「Twinkle Snow Powdery Snow」→「1mm」→「彼氏募集中」という流れでした」

 

レジー「この中で「1mm」についての動きを決めてるときに、あ~ちゃん主導で軽くやり取りする中で3人の意識がぱーっと揃った瞬間があったんだよね。あそこはマジで鳥肌でした。チームPerfumeがすごいのは当然として、そのフロントに立っている3人がやっぱりすごいというのを証明したパートだったように思います」

 

司会者「あの場で3人だけでさくさくいろいろ決めていく感じは、よくある「アイドルは大人の操り人形」的な話の対極にある光景でしたね」

 

レジー「さすがにそういうことを無邪気に言う時代遅れな人は減っている感じするけど、確かにそんな話を完全に無効化する迫力があった。今現在Perfumeはアイドルかアーティストかみたいな話は不毛なのでしませんが、少なくとも「グループアイドル」というものを突き詰めていった先にこういう世界が広がっているというのは、みんながみんなできることではないにせよアイドルシーンの希望になる気がする。あとこの企画はここ最近のPerfumeの基本線である「圧倒的に構築されたものを見せる」っていう考え方に揺らぎを与えているというか、その場で表現が生み出されていく即興的な側面を提示しているのも興味深かったです。有機体としてのPerfumeを取り戻すというか。テクノロジーの受け皿的な位置づけが最近は強調されがちだけど、そんな中で改めて「デジタル」と「アナログ」のバランスを取ろうとしてるのかな」

 

司会者「そんな企画もありつつ、後半戦の最初の「STORY」では映像を駆使したスーパーな演出が繰り広げられました」

 

レジー「上空から3人の映像が降りてくるんだけど、最初はほんとにどれが本物の3人なのかわからなかった。あれ見てて思ったんだけど、もう3年くらいしたら「本人たちがいなくてもライブができる」みたいなことがリアルに起こりそうだよね。たとえば今の状態における動きの記録をデータ化してとっておくことで、いつでも2015年時点の3人のダンスを出力できるとか」

 

司会者「画期的ですねそんなことができるようになったら」

 

レジー「もちろんテクノロジーの進展次第だと思うけど、「STORY」はそういう未来を感じさせるようなパフォーマンスだった。アイドルとしての「永遠の命」を手に入れる最初の存在としてのPerfume

 

司会者「「アイドル」と「永遠の命」、現状の定義では矛盾しますよね。終わりがあるからこそ美しい、みたいな価値観もあるような気もしますし」

 

レジー「そうね。で、その価値観って、やっぱり本人たちにものすごく負担がかかるわけですよね。終わるから美しい、だけじゃなくて、終わらないアイドルのあり方というのはやっぱり必要だと思うし、『アイドルの読み方』でお馴染みの香月孝史さんとも以前そういう話をしたことがあるんですけど。おそらくPerfume3人も、結婚とか出産とかでグループとしての活動を止めざるを得ない瞬間ってそのうち出てくると思うんですよ。そういうときに、最先端の技術を駆使して今までには考えられなかったことが起こるかもしれない。この辺はあくまでも単なる妄想ですが」

 

 

最強のブランドとしての「チームPerfume」と“WE ARE Perfume

 

司会者「今回のライブ見た後にこんなツイートをしてましたが」
 



レジー「ほんとあの背中を押される感じはなんなんだろうね。こういうのこそ「ブランド体験」って言うんじゃないのかな。単に好きとかでなくて、精神の深いところに働きかけてくる何か。マーケターが軽々しく言いがちな「ブランドとの絆」なんてものを実現できているケースはかなり少ないと思うんだけど、Perfumeというブランドはそういうものを提供できている稀有な例なんじゃないかなあ。もちろん自分が渦中にいるからってのは差し引いて考えないといけないけど、少なくとも自分が好きな他のミュージシャンとは感じるものが違うというか。あらゆる活動が一貫して同じ方向に揃っているからこそ、ブランドとしての提供価値とファンの期待することがぶれないというか。そんなことを思いつつ、こういうツイートもしたんですけど」



司会者「「WE ARE」感ね」

 

レジー「この「WE ARE」って表現はもちろん「Perfume3人+スタッフ=チームPerfume」のことを指してるんだろうけど、たぶんそれだけに解釈を集約させちゃうとPerfumeという存在のことを正確に読み取れないような気がしていて。Perfume3人が中心にいて、その周りにスタッフがいて、さらにその外側にファンがいて、っていう同心円状の構造で「Perfume」という概念が広がっていく感じにこそこの人たちの強さの秘密があるのかなと」

 

司会者「同心円っていうのがポイントですかね。一定の距離を保ちつつも、確かなつながりが感じられるというか」

 

レジー「「憧れ」感と「同士」感の共存というか。ほんとこういう事例って世の中的に見てもあんまりないんじゃないかな。そろそろちゃんとブランド論の俎上で研究すべきよ。「ブランド論で読み解くPerfumeの強さ」みたいなのがあって然るべき」

 

司会者「学術的にね」

 

レジー「そうそう。ブランド価値を蓄積していくっていう観点でのいろんなヒントとかがある気がするわ。ちょっとそんなこともそのうち考えていきたいなと思います。今回はこんな感じで。このライブについては他にもポイントがあると思うので、形を変えてまた取り上げられればなと思ってます」

 

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

 

レジー「引き続きPerfume話やるか、別のネタを挟むかは一旦未定で」

 

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

LUCKY TAPES インタビュー(後編):「非日常」を提示したワンマンショーと、バンドのこれから

司会者「前回に引き続き、LUCKY TAPESのインタビューをお届けします」

 

 

 

レジー「前回はバンドのルーツっぽい話から『The SHOW』以降の心境の変化、それが表れている新曲についてお話しいただきました。今回は先日のリリースパーティーについて、そしてこの先の展望について語っていただいています。それではどうぞ」

※前編はこちら

LT_2015
 (写真左から濱田翼、高橋健介、高橋海、田口恵人)

 
 

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The SHOW』以降の変化を呼び込んだもの

 

---The SHOW』の後にバンドとしてのモードが劇的に変わったことには何か理由があったんですか?事件みたいなものがあったのか、それともゆるやかにそういう変化が起きたのか。

 

海「そうですね・・・アルバムの作業が全て終わってから1か月ほどライブも何もしていない時期があったんですけど。そのタイミングで結構バチバチしていたというか。バンドに対する姿勢みたいな話をがっつりしたり」

 

濱田「ぶつかりました」

 

海「今までで初めてってくらい、それぞれの思っていることをさらけ出しました」

 

---そういう話をするきっかけが何かあったんでしょうか。

 

健介「まあバンドに限らずそうだと思うんですけど、長く一緒にいるとちょっとずつ不満とかが出てくるじゃないですか。そういうのがあるタイミングでリミットを超えてしまったというか・・・」

 

濱田「去年の年末くらいから、とりあえず目の前のことを消化するみたいな状況が続いていたんですよね。忙しくて目の前のことに追われるばっかりで」

 

海「なかなか本音を打ち明ける機会もなかったので、それぞれの気持ちをちゃんとぶつけられたのはすごく良かったと思います」

 

濱田「よりバンドっぽくなったのかなと。気合が入りました」

 

---なるほど。今の件とか、あと合宿で極限状態まで追い込まれたりとか、メンタル寄りの出来事についてお話しいただきましたが、音楽的な部分でのインプットとかはあったのでしょうか。アルバム完成後に空いていた期間で聴いた音楽で、最近の自分たちのアウトプットに反映されているものとかがあれば。

 

健介「影響が直接あるかはわかんないんですけど、その時期にApple Musicが始まったのは大きいかな」

 

---ああ、生活変わりますよね。

 

健介「何でも自由に聴けちゃうから」

 

海「僕もApple Music70年代のソウルばかり聴いていました。最近の作品だと、椎名林檎さんの「長く短い祭」とか」

 

 

---あれはかっこいいですよね。ペトロールズの長岡さんと一緒に歌ってて。

 

海「健ちゃんは以前から長岡さんの影響受けていますし」

 

健介「ペトロールズはもともと好きで、ちょうどこの前もライブを見たんですけど。あとは長岡さんが髭の須藤さんとかとやっているGATALI ACOUSTIC SETのライブも見に行って、ギタリストとしてすごい勉強になりました。この前のリリースパーティーの後、アフターパーティーで弾き語りをやったんですけど、もしかしたらそこにも影響が出ていたかもしれないです」

 

 

LUCKY TAPESなりのエンターテイメントを示した「ワンマンショー」

 

---皆さんのライブを見させていただいたのはリリースパーティーが初めてだったんですけど、海さんはMCをされないんですね。

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海「基本はしないですね。あれでも喋った方なんですよ(笑)」

 

健介「昨日が今までで一番喋ったんじゃない?」

 

海「普段は「ありがとうございます」だけのときとかもあるので」

 

---役割というか、MCはしないと決めているんですか?

 

海「そういうわけではないんですけど・・・人前で喋るのがあんまり好きじゃない」

 

---(笑)。

 

濱田「喋るのが好きなやつが喋った方がいいっていう感じで自然に健介がMC担当になって。で、僕が茶々を入れる」

 

---リリースパーティーでは茶々というかメインでお話されていましたね(注:たびたび濱田がステージの前の方に出てきてMCに参加)。

 

海「(笑)」

 

健介「ワンマンだしね」

 

濱田「毎回あれだったら問題ですけど・・・(笑)。ワンマンだったんで、自由にやっちゃおうと思って」

 

健介「ツイッター見てたら「MCでファンになりました」って反応がありました。漫才みたいだったって」

 

---(笑)。演奏面については先ほどもお話しいただいた通り、気持ちが力強く伝わる素晴らしいステージだったと思います。ここでは演出寄りの話をさせていただきたいんですが、「ワンマンライブ」ではなく「ワンマンショー」という言葉を使っていたのが気になりました。

 

健介「そこは意識的に「ショー」という言葉を選んでいます」

 

---アルバムタイトルも『The SHOW』ですけど、「ショー」という言葉に込めている意味合いとかはありますか。

 

海「エンターテイメント感ですね。音楽を通してエンターテイメントを提供したい、というのが以前からのテーマで。ディズニーランド、テーマパークに行くような感覚でLUCKY TAPESの音楽に触れてくれるのが理想というか、そういう音楽のあり方も面白いのかなあと思っていて。まあ、すでにやっている方はいると思うんですけど。SEKAI NO OWARIとか」

 

濱田「ものすごい次元でやる人たちがね(笑)。すごく画期的なテーマを掲げられたと思ったんですど、え、ちょっと待って、それセカオワじゃないの?って」

 

健介「あとから気がつきました」

 

 

---ENTERTAINMENT』ってアルバムも出していますしね。

 

濱田「考え方は一緒でもアウトプットが違えば問題ないというか。もちろん参考になる部分は山ほどあるし」

 

---テーマパーク感ということだと、開演前のSEが思いっきりディズニーでしたよね。密閉された空間でああいう音楽を聴いて、アトラクションを待っているような気持ちになりました。

 

海「ほんとですか!おー、狙い通りだ(笑)」

 

健介「そういうのを感じてほしかったんです」

 

海「ライブが始まる前から、WWWに入った瞬間から、わくわく感を得られるというか・・・ディズニーの音楽って、音だけで魔法にかけられたような気分になるじゃないですか。ああいう世界観がとても好きで。それと同じ理由で、クリスマスソングも好きなんですけど」

 

---あー、なるほど。

 

海「クリスマスソングはiPodに年中入っていて、クリスマスシーズン以外でもたまに聴きたくなったりするんですよね。音だけでハッピーな気持ちになったりウキウキしたりするのがすごく不思議だなと。LUCKY TAPESの音楽が提示するのも、そういうものであってほしいと思っています」

 

---開演するときのブザー音も「ショー」っぽさが出ていました。

 

海「あのブザー音も「これからショーが始まるぞ」ということを伝えるための演出としてこだわったところです。お客さんに携帯電話のライトをつけてもらったのもそうですし、お金をかけずに「非日常」を作り出せないか、この日のために色々とアイデアを絞り出しました」

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---細部に至るまで、いかに非日常な空間を作るかという部分で徹底していたと思います。

 

濱田「前向きな非日常感が伝わっていたらいいなと思います。僕は多幸感と言ったりしてますが。たまにLUCKY TAPESの音楽について「逃避」って言われるんですけど、その表現がちょっと苦手で。逃避だともっとダウナーなものを想像してしまうんですけど」

 

---嫌な現実があってそこから逃げるというよりは、もっと積極的に楽しくなる感じ、ポジティブな気持ちになれるエンターテイメントですよね。

 

濱田「そうなんです」

 

海「リリースパーティーが終わった後に、社会人をされているお客さんから「また明日から頑張ろうと思えた」っていう言葉をいただいたんです。自分たちの演奏でそう感じてくれたというのはすごく励みになりますね」

 

---さっきの話(注:前編参照)に出ていた「BGM的な音楽」を聴いても、なかなかそういう気持ちにはならないですよね。

 

海「少しずつ成長できているのかなと思います」

 

 

変わり続けるバンドの未来

 

---いろいろ聞かせていただいたんですけど、バンドとしての今後が楽しみですね。刺激を受けるたびにバンドのあり方が変わって、この先どう転がっていくのか予想がつかない感じで。

 

健介「自分たちも楽しみだよね。どこで何があるか想像がつかないし」

 

海「ワンマンをやってみて、どんどん変化していきたい改めて感じました。実際はこのタイミングでワンマンをやるのはかなり不安だったんですけど」

 

濱田「一言で言うと無謀なんじゃないかって・・・(笑)。チケットの売れ行きもちょくちょく聞いてて、大丈夫かなと思っていたんですけど」

 

---パンパンになっていましたね。

 

濱田「良かったです」

 

海「曲もまだ少なくて、アンコール入れても1時間半いかないくらいのステージだったんですけど。それでも短い尺の中でお客さんたちが満足そうにしているのを見て安心しました」

 

濱田「若干自信はつきました」

 

---どんな未来が待っているかはわからないLUCKY TAPESですが、現時点での展望とかやってみたいこととかはありますか。

 

海「『The SHOW』以降のテーマということで自分が提案していることとして、「バンド」という枠にはまりたくないというのがあります。メンバーが4人、サポートも基本は4人、リリースパーティーではサポート7人、つまりメンバーの人数以上のサポートを常に入れてやっているんですよね。そういう現状もあるので、今日お話ししたようなバンドらしさは担保しつつも、そこにとらわれずにもっと大きい意味での「音楽」をLUCKY TAPESとして表現していきたいなと」

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---なるほど。

海「あと、これは個人的な意見なんですけど、もっとワンマンやりたいなって思いました。ワンマンを通して見えてきたことが沢山あったので」

 

健介「ワンマンだと自分たちのやりたいことを詰め込むので、そういう中で向かうべき方向がより明確になったような気はします」

 

海「ステージングや演出が好きなようにできるわけで、それをもっともっと突き詰めていくのも面白いのかなって。絶対この前のワンマンが今後の曲作りにも影響していくと思うし」

 

濱田「それこそコーネリアスみたいに演出がっちり固めてやってみたいです」

 

---後ろにスクリーン入れて。

 

濱田「いいですね」

 

海「ライブハウスだけじゃなくて、もっとラグジュアリーな雰囲気のある場所でやりたいな。それこそ今度ceroがやるビルボードとか、ちょっとした夢ですね」

 

濱田「特に演出とかのないフェスのステージもあれはあれですごく楽しいんですけど」

 

海「自分たち目当てではない人がたくさんいるフェスみたいな場所でお客さんをどうやって味方につけるかという部分については、まだまだ課題があると思っています」

 

濱田「去年とかはアウェーに行くとほんとにしゅんとしちゃってたんで(笑)」

 

海「これでもだいぶ慣れてきたとは思うんですけど、もっと試行錯誤しないといけない部分ですね」

 

---わかりました。それでは最後に何か言い残したことがあれば。

 

海「10月から全国ツアーが始まるので、普段ライブに足を運べない各地の皆さんも、お近くに行った際にはぜひ遊びに来ていただければ幸いです。バンドとしてどんどん変化していっている最中なので、今のLUCKY TAPESをその目で目撃しに来て下さい!」

 

---本日はありがとうございました。

 

3人「ありがとうございました!」

 

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司会者「インタビューは以上になります。何かあれば」

 

レジー「歌詞が耳触りの良さから気持ちや意味性へ、もっとエモーショナルなものへ、ってところは先日のAwesome City Clubのインタビューで出てきた話に近いなと思いました。で、これってこのブログでインタビューしてるodolボールズも近しいこと言ってるんだよね。これはなんなんだろうか」

 

司会者「それぞれバンドとして拠って立つものは違うけど奇妙にシンクロしてますね」

 

レジー「グッドミュージックでありたいけどBGMになってはいけない、みたいな意識はすごく共通している感じがしていて。この辺はそれこそフェスで強いロックとの対比、いわゆるインディーポップのシーンの急速な盛り上がりからの飽和にちょっと足をかけ始めたような雰囲気、ネットとかサブスクとかの音楽の聴き方の変化、などなどいろんな論点がある気がします。掘り下げる価値があるかもしれないので改めてやりたいです。LUCKY TAPESについては楽曲がおしゃれでかっこいいのはすでに証明されてるわけで、今回話していただいたような新しいステージへのチャレンジをとても楽しみにしています。ご対応いただいた海さん、健介さん、濱田さんありがとうございました。田口さんは機会があればまたぜひ。というわけでこんな感じで」

 

司会者「次回はどうしますか」

 

レジー「Perfumeについてやりたい。たぶんやります。今月中には何とか」

 

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

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