レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

フェス話

ロックインジャパンについての雑記14 - 脱臭され続けるひたちなか

何のためのクイックレポートか、そしてNegiccoの問題提起

レジー「前回に引き続き今年のひたちなかの話を。最後にちらっと書きましたが、ここからはこのフェスの運営的な部分でいくつか気になった点があったりしたので備忘も兼ねて書き残しておきたいなと」

司会者「どのあたりが気になりましたか」

レジー「まずはクイックレポートについて。たぶんこれはここ数年、もしかしたらフェスが始まってからずっとこういう傾向があったのかもしれないけど、今年はたまたま自分がそういう場面に出くわすことが多かったので取り上げます。自分が見たライブで面白かったMCがいくつかあったんだけど、それがことごとくクイックレポートではカットされてたんだよね。具体的にはこんな感じです」

宇宙まお
(“あの子が好き”をやる前に)「くるりが始まっちゃう前に一番有名なのやるから、これだけでも聴いてって!」

ソウルフラワー
(“海行かば 山行かば 踊るかばね”のラスト)「安倍はやめろ」「再稼働反対」「憲法壊すな」


中田裕二
「縦ノリさせねーからな!」「どうだ、今日はこれ(人差し指掲げてジャンプする仕草)一回もやらせてないだろ!」


ハイエイタス細美
「ガイガーカウンターで実際に会場の線量を測ってきました」


司会者「線量周りの話はシアターブルックのMCでも触れられてたみたいですね。こちらもクイックレポートには載ってませんでした」

レジー「もちろんまあいろいろ事情があるんですねで終わってもいい話なんだけど、ここまで何でもかんでもカットされてるとクイックレポートの役割って何なんだろうなあとか思ってしまいました」

司会者「今はツイッターとかでクイックレポートよりも早くセットリストとかMCとか出てきちゃいますからね」

レジー「昔は空いてる時間にPCのあるブースまで行って公式サイトからクイックレポート見て、おーこんな曲やったのか!とかって思ってんたんだけど、今はスマホで軽くツイート検索すれば大体雰囲気分かっちゃうもんね」

司会者「そう考えると、クイックレポートと言いつつ「本当にクイックに状況を知りたい人」のニーズには応えられていないんですかね」

レジー「なんかそんな気がしてきた。SNS前の時代は当日にイベントの様子がわかるって時点で「紙媒体と比べクイックなレポート」って意味になってたけど、今は「ツイッターに比べるとクイックじゃないレポート」になりつつあるのかな。もちろん全アーティストが必ずそういう状況になるわけではないから存在意義がないってことはないと思うんだけど」

司会者「ライブ終わってしばらくしてからまとめていくつかのステージの様子を確認したり、もしくは自分が行ってない日の状況が知りたかったり、そういう使われ方になってるのかも」

レジー「そう考えると「クイックレポート」ってものが登場した時代よりもアーカイブ性が求められるようになってるのか。というか自分が名前に惑わされてただけで最初からそうだったのかな?だったらもっとちゃんと練って文章書いたほうがいいような。ほんとに「クイック」にこだわるなら、「MC書き起こし」「セットリスト」「写真」だけをライブ終了直後に配信したほうがいい気がする。これならすごい価値があると思う。手癖で書かれた中途半端な形容詞とかいらない」

司会者「でもきっと掲載できないMCがいっぱいあるからできないんですよそれは」

レジー「政治的な話を載せられないってのは仕方ない部分もあるのかなと思うんだけど、宇宙まおとか中田裕二のも載せないってのはねえ。ちょっとでも「他のアーティスト」とか「客のあり方」とかに触れた瞬間にダメなんだろうね。で、今年はそんな「クイックレポート事情」をあざ笑うかのような情報発信をしたアーティストがいました。これです」



司会者「Negiccoが出演の翌日に自分たちのステージの模様をノーカットでYouTubeにアップしました。袖からの映像なので分かりづらい部分もありますが、ライブの雰囲気はクイックレポートよりもよっぽど伝わってきます」

レジー「これすごいよね。今までやってた人記憶にないんだけどいたのかしら。これ見るとクイックレポートの蛇足感が際立つね。特にNegiccoのはラインダンスに触れてなかったりよくわかんない表現があったりだったから」

司会者「9分50秒くらいからラインダンスを煽ってますけど、この映像だけだとお客さんが足を上げてるかどうかまではわかんないですね」

レジー「横に並んでジャンプしてる人たちは全員やってたという認識でいいと思うよ。ただ、これ見るとこのステージの人全てがやっているわけじゃない、あくまで「一部の盛り上がり」だということがわかる。で、たぶんこのラインダンスは今回物議を醸した「応援行為」に該当するんだと思うんだよね。だからこそどう考えてもライブのハイライトなのにクイックレポートに載ってない。というわけで、次にそのあたりの話をしたいと思います」

司会者「「応援行為禁止」という話については公式サイト及びこちらのツイートをご覧ください」





「応援行為禁止」の先にある(かもしれない)もの

レジー「応援行為の話の前にNegicco以外のアイドルの感想はというと、まあいつもどおり楽しかったって感じで。ゆっふぃー初めて見たけど楽しかったし、リリスクも超気合入ってた。ただ、特に10日は人が少なかった印象がある」





司会者「9mmと10-FEETの裏でした」

レジー「今回応援行為禁止話で「アイドルファンの集客に頼ってるくせになんでこんなことを・・・」みたいな話が出てたけど、実際問題としてアイドルが出ることによるこのフェスの集客への影響って大してないんだよね。たぶんTOKIOクラスでニュースバリューのある人たちだったり、女性グループで言えばももクロとかじゃない限り「客寄せ」にはならないと思う」

司会者「アイドル出る前からソールドアウトが基本のフェスですしね。しかしじゃあなんでアイドル出してるんですかね」

レジー「よくわかんないけど、たぶん「このフェス参加者のマジョリティにとってのいわゆるど真ん中のアクト(9mmや10-FEET、あとはKANA-BOONとかゲスとか)」から同心円を描いていくと、まあまあ近いところに女性グループアイドルが出てくるんだろうね。それこそソウルフラワーやシアターブルックよりよっぽど近い。下手するとくるりやユニコーンよりも近いかもしれない。この辺は前回書いた「ベテランロックバンドにとってこのフェスはアウェー」って話ともつながるんだけど。だから「新しい客を呼び込むため」じゃなくて、「主要な客層」を「満足させる」ために出演者を埋めていくと自然とグループアイドルが出てくるっていう構造なのかなと。今までは「なんだかんだ言っても「ロック」と「アイドル」ってそんなにリスナー層かぶってないのでは、フェスに来る「ロック好き」はアイドル興味ないのでは」とも思ってたんだけど、どうやらそういうことではなくなってきてる気がする」

司会者「「アイドルを客寄せに使うロックフェス」というピント外れの嘲笑と合わせて、「ダイブモッシュ禁止のフェスに何を言っても無駄」みたいな意見もありましたね」

レジー「あったあった。ここについても確認しておいたほうがいいことがあって、ひたちなか含めた「4大フェス」は全てモッシュもダイブも禁止です」

<フジロック>
モッシュ、ダイブ等危険な行為は禁止です。このような危険な行為で他の来場者が被害を受けた場合は当事者同士で解決して頂きます。

<サマソニ>
ダイブやモッシュなどは大変危険な行為の為、一切禁止致します。このような行為が発生しないよう、主催者側は最大限の努力を致しますが、ダイブやモッシュなどの行為により起こった事故、事件、負傷等について、主催者、会場、アーティストは一切責任を負いませんので、予めご了承ください。

<ライジング>
モッシュ・ダイブ他、他のお客様へ危害が加わるおそれがある行為は一切禁止いたします。また、同行為によって怪我・事故等がおこった場合、全て当事者同士で解決していただき、主催者は一切責任を負いません。


<ひたちなか>
ダイブ等の危険行為を固く禁止しています。危険行為を行った参加者には退場等の厳重な措置を取らせていただきますので、ご了承ください。


司会者「建前上はどこも禁止なんですよね。で、ひたちなか以外のフェスは「自己責任」を強調しています」

レジー「ひたちなかも昔は自己責任制だったんですよね」

07
モッシュ・ダイブおよびスタッフにより危険と判断される行為は禁止です。このような行為により負傷した場合、また負傷させた場合も応急処置はいたしますが、主催者・出演者・会場側はその後の責任は一切負いません。

08
モッシュ・ダイブ及び、スタッフにより危険と判断される行為は禁止です。万が一、このような禁止行為により負傷した場合、応急処置は致しますが、主催者・出演者・会場側はその後の責任は一切負いません。

09
ダイブ等の危険行為を固く禁止しています。ダイブ行為を行なった参加者には退場等の厳重な措置を取らせていただきますので、ご了承下さい。

司会者「09年から「厳重な措置」という言葉が出てきます」

レジー「自己責任だと間違いなく「やられ損」なんだよね。だから「危険行為には厳格に対処します」ってのは一応理にかなってると思うし、それで「ロックの精神が死んだ」とかっていうのはナイーブすぎるかなと思う。ただ、今回の応援行為云々はレベルの違う話だと僕は思っていて」

司会者「こういう規約です」

サイリウム、ペンライトなど発光するものの持込、使用は、演出の妨げおよび周りのお客様のご迷惑となるため禁止いたします。

過度なパフォーマンスや応援行為は、周りのお客様のご迷惑となるため禁止いたします。


レジー「「危険かも」じゃなくて「迷惑かも」だからダメなんだよね、今回のは。この違いって結構でかいと思うんですよ」

司会者「何が迷惑なんでしょうかね」

レジー「きっとそこがそんなに吟味されてないと思うんだよねえ。「サイリウムやペンライトが演出の妨げになる」ような繊細な演出なんてこのフェスではほぼないよね。そして「過度なパフォーマンスや応援行為」が何を指すのかわからない。もしこれを厳格に運用するなら混んでるステージでのサークルモッシュとかも対象になるはずなんだけど、たぶん取り締まってないでしょ」

司会者「「サイリウム、ペンライト」の並びで書かれると「ヲタ芸」的なものが対象なのかなと思ってしまいます」

レジー「一応別の規約にこういうのがあるんだけど、ほんとに場所とりまくって物振り回して危ない人たちがいたらこっちで対処できる話じゃないのかな」

会場内外において、他のお客様の迷惑になる行為を行う方、係員の指示に従わない方等は強制的に退場していただくか入場をお断りする場合があります。

司会者「うーん」

レジー「この「応援行為」に関する話って、「なんとなく理解しがたいものをとりあえず排除しておこう」っていう考え方の表れでしかないように見えちゃうんだよね。もはや「安全」「ホスピタリティ」とは関係のない「音楽の楽しみ方」にまで立ち入ってるというか。ここはもっとミュージシャン側もピリピリしていいんじゃないかなと思う。「人権侵害だ!」「このままエスカレートすると徴兵制だ!戦争だ!」と同じようなことが展開されてるというか」

司会者「ブロック指定の足音がすぐそこに!」

レジー「ヲタ芸したい若者の未来を潰す気か!」

司会者「だんだんよくわからなくなってきました」

レジー「冗談はさておき、「周囲の邪魔にならない範囲で」という前提に立った上での「音楽ジャンルに紐づく楽しみ方」ってありますよね。様々なジャンルの人が出演するフェスの良さって、そういうものをいろいろ体感できることだと思うんですよ。たとえば土曜日にたこやきレインボー見てるとき横にアイドル初めて見るみたいな感じの女子2人組がいたんですけど、その人たちがPPPHとかちょっとしたMIXとかをコアファンの動きに合わせてやろうとしてました」

司会者「美しい光景ですね」

レジー「でもああいう運用範囲が曖昧な規約が増えてくるとステージ前の光景が無味無臭になって、そういう文化のクロスオーバーみたいなことすら生まれなくなってくる可能性だってあるわけですよ。これはあくまでもただの可能性の話だしいちいち騒ぎ立てる必要もないんじゃないかってのもわかるんですけど。この規約自体もそうだし、それに関する事実誤認ベースの意見も含めて何か気持ち悪かったので自分なりにまとめてみました。あんままとまってないけど、今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「うーん、ひとまず未定でお願いします」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記13 - 2014年もステージの上は最高だった

ひたちなか、4日間開催、雨

レジー「今年もロックインジャパンに行ってきました」

司会者「なんかもうずいぶん前のことの気が」

レジー「僕行ったの後半2日間、9日10日なんだけど。いろいろバタバタしててね。しかし2週間くらいでずいぶん前ってのも、ネットの情報環境のスピードを感じてしんどくなるね。昔は1ヶ月くらい先に雑誌に出るのすごい楽しみにしてたのに」

司会者「ご存知のとおり、今年は土日×2という4日間開催になりました」

レジー「3日間行くのに比べるとフェス感は薄れるよね。まる1日滞在する日がないわけで。キュウソネコカミが開催期間中に「週をまたぐとだるい」みたいなことをサイトに書いてて面白かった。この人たちのネタってあんまり面白いと思ったことないんだけど、これは素晴らしく面白かった」

司会者「10日にはまとまった雨も降りました。結構久々だったんじゃないですか」

レジー「あんま記憶にないわ。ハイエイタスのときほんと豪雨だったよ。細美さんは大喜びだったけど」

司会者「曲とシンクロして降ってましたよね」

レジー「すごい神々しい感じになってた。ハイエイタスは今年出たアルバム相当良かったから見に行ったけどかなりかっこよかったなあ。しかし結構複雑なことやってるのに前方の人たちはほかのバンドと同じように盛り上がっててすごいなあと思いました。やっぱり「エルレの人」がやってるってのが大きいのかな。そういう文脈なくああいう音のバンドが出てきて同じように支持されるのかな、とか考えてしまった」

司会者「天気の話でいうと、10日の朝に雷か何かで会場への動線が一時ストップしてましたね」

レジー「そうなのよ。のんびり出発したらこれにはまって、レイクトップバッターだったパスピエに間に合わなかったんだよね。最後2曲しか見れなかった。痛恨」

司会者「まあこういうこともありますよね」

レジー「ちょうどそのときのバス列にチキパのメンバーも並んでたよ」

司会者「お客さんと同じ移動方法なのか」

レジー「移動ユニフォームみたいなやつを着てたよ。アイドルストリート所属のグループはユニフォーム持ってる、ってことでいいのかな。あそこだけTIFみたいだった。とりあえずほかにも見たものを列挙しておくとこんな感じ」

9日
アイドルタイム最初から最後まで、宇宙まお、くるり、きゃりー、ソウルフラワー、ゲス、真心、CAPSULE

10日
パスピエ最後2曲、中田裕二半分くらい、前田敦子、アイドルタイム最初から最後まで、インディゴ、ハイエイタス


司会者「特に良かったアクトとかありましたか」

レジー「どれも見どころあったけど、最高に楽しかったのはCAPSULE。あと個人的に印象に残ってるのソウルフラワーかなあ。まずはそこから話を始めましょうか」


ソウルフラワーユニオンとくるりとロックフェスティバルにおける「多様性」

司会者「ソウルフラワーですが、パークステージにてゲスの極み乙女。のひとつ前の出番でした」

レジー「明らかにゲス待ちの人たちがたくさんいたよ。てかやたらとキュウソバスタオルかけてる人たちがいっぱいいたんだけどファン層かぶってるのね。環境的にはわりとアゲインストだったと思うんだけど、最終的にはそういう人たちも含めて“海行かば 山行かば 踊るかばね”で盛り上がってる感じがあってよかった」



司会者「曲の最後にポリティカルなメッセージも発してましたね」

レジー「いろいろ言ったあとそれがおっぱいコールになったのが良かった。そういうユーモアみたいなものが必要だなと改めて思いました」

司会者「“満月の夕”もやってました」

レジー「あれは日本のクラシックだよね。もっと歌い継がれるべき曲。この動画知らない人は全員見てほしいですね」



司会者「ソウルフラワーみたいな単に「ロック」とは言い切れないような音楽をやってる人たちがこういうフェスに出てるのは意味がありますよね」

レジー「うん。ゲス待ちの人ひとりでも何か感じたものがあったらいいなあと思う。そういう意味で言うと、同じ日にグラスに出てたくるり、鍵盤でソウルフラワーの奥野さんも参加してたけど、新曲の“Liberty&Gravity”もそんな感じで聴き手に新しい音楽体験を提供するものだなと思いました」



司会者「くるりはでんぱ組の裏でした」

レジー「生バンドでんぱ組も魅力的だったんだけど、この前NHKでやってた「ザ・レコーディング」が相当良かったのでグラス行きました。“三日月”とか聴けてよかったです。しかしきゃりーより人少ない感じだったなあ。どうなんだろ」

司会者「人気者待ちの今のお客さんとは噛み合わせが良くない感じなのかもしれないですね」

レジー「その辺は「夏フェスのリアリズム」に負けずにこういうバンドがちゃんとメインステージでやれるフェスであってほしいなあとか思っちゃいますね。僕見ずに帰っちゃったけど最終日のユニコーンの時はセカオワ待ちのお客さんと多少ハレーションがあったみたいだし。去年からひたちなかに女性グループアイドルが出てきてロックフェスがホームだアウェーだって話になってたけど、ある意味ベテランのロックバンドにとっての方がよっぽどアウェーなんだよね。真心も中田裕二も人少なかったよ」

司会者「確かに「邦ロック」を現役で聴いてる若い人たちからすると出会うきっかけがなかなかないアーティストではありますよね」

レジー「そうなんだよね。メディア会社がやるフェスだみたいな矜持がまだあるのであれば、多様な音楽性を持った人達が出演するという「メディア性」は維持されるといいなと思います。で、その一方で今が旬の人たちを出演させるというのもメディアの大事な役割なわけで、次はそんな人達の話を」


ゲスとインディゴ、時代の中心にいる川谷絵音

司会者「ソウルフラワーからの流れでゲスの極み乙女。を見ましたね」

レジー「あと翌日にインディゴも見たよ。ゲスは初めて、インディゴは2年前にNESTで見て以来。ゲスの人気がほんとにすごかった。パークステージ入場規制だったんだよね」

司会者「裏のグラスがガラガラだったとか」

レジー「今急に矢沢永吉って言われてもねえ。あとインディゴもバズステージの外まで人がいた。2日間いくつか自分が見た中で、インディゴのライブが一番「ザ・ロキノン」なノリだったな。以前川谷絵音のインタビューで「インディゴは一度バンドシーンに入る必要があると感じた」とかって言ってたけど、その目的は達成されてるような気がした。前この記事でも書いたけど4月に出たアルバムすごい良かったしそれなりに成果が出てるんじゃなかろうか」



司会者「“緑の少女”もやってました」



レジー「インディゴ知ったのこの曲だったけど、これほんといい曲だよね。で、ゲスは初めてで、さっきも言ったとおり人いっぱいでステージあんま見えないくらいの感じだったんだけど、こりゃ人気出るわってのがすごいよくわかった。いろいろテクニカルなことやってるんだけど、曲の中に必ず「ひとつになって盛り上がれるわかりやすいフック」が仕込まれてるよね。この感覚ってクリープハイプのライブ見たときにも思ったんだけど」

司会者「手を挙げやすかったり、声を出しやすかったり」

レジー「うん。以前こういうツイートしたんだけど改めて確信をもちましたね」




司会者「あー」

レジー「個性的ぶりたいけどほんとは食べやすいものがいい、みたいな人の気持ちをばっつり掴んでるんだと思う。個人的にはゲスって「洗練された、もしくは漂白されたかまってちゃん」って印象なんだよなあ。あと新曲すごい好き」



司会者「これもやってましたね」

レジー「うん。で、この曲は新曲ってのを差し引いても自分の周りそこまで盛り上がってなかったんだよね。これってたぶん「ライブ向けの分かりやすいフック」みたいな作り方から少し離れたからかなとか思いました。バンドシーンがどうとかじゃなくてもっとレンジの広いところを見据えて舵を切ってるんじゃないかなと。ここの動きはパスピエに通じる部分もあるけど、そういうの狙ってできるのがほんとすごい。しばらく今の音楽シーンはこの人を中心に回っていく部分もありそうだよね。インディゴの時に言ってたこのMCも凄まじかった。何考えてるんだろう」





ひたちなかの誇り、サウンドオブフォレスト

司会者「今年のトピックの一つとして、昨年末の幕張から続けて前田敦子が出演しました」

レジー「フォレストで見ましたよ。シーサイドステージがない今、あのステージは今ひたちなかで一番いい場所だなと思う。あっちゃんの時間帯は僕行った土日では数少ないすごく暑い時間帯だったな。最近のあっちゃんはどんどん可愛くなってるよね。可愛いというかきれいというか。リラックスしてる感じがすごく出てる」

司会者「やっぱりプレッシャーって顔立ちに影響するんですかね」

レジー「きっとそうなんだと思うよ。ステージング自体も肩の力が抜けた感じですごく良かったです。歌唱力自体は・・・って部分はもちろんあったけど、楽しそうだった。AKBの真ん中で歌ってる時と比べると「無印」のアクトとして出ていけるのがいいのかなとか思いました。まあただ毎年あっちゃんが出る意味があるのかは正直わからんけど。女優枠なら柴咲コウとかが見たい。で、フォレストの出演者で言うとやっぱりCAPSULEですよ。今年一番楽しかった」

司会者「土曜日のフォレストのトリでした」

レジー「裏にtofubeatsがあって一番悩んだ時間帯で。しかもアジカンが“透明少女”をカバーしたなんていう話もあって。でも僕はCAPSULEを選んで良かった。あの時間帯のCAPSULE最高だよね」




司会者「去年に引き続き最高だったと」

レジー「去年レイクで見て「中田ヤスタカは男の夢」って感想を持ったけど今年も同じくですね。アルバムも出るようなので楽しみです。出演者のパフォーマンスの話はこんな感じかな。ここからはこのフェスの運営的な部分でいくつか気になった点があったりしたので、備忘も兼ねて書き残しておきたいなと思います。その話は次回ということで」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

君と夏フェスと恋と人気者

夏の野外で聴く音楽の素晴らしさ

司会者「この前の週末はTLがフジロックで溢れてましたね」

レジー「みんな楽しそうだったね」

司会者「フェスの夏到来ということで」

レジー「僕は今週末のTIFまで我慢です。でもこの前の土曜日、フジには行かなかったけど野音に行ったんですよ。最高だったよ」

司会者「「ピアノと謳う。」というイベントで、原田郁子、Salyu、畠山美由紀の3人が共演しました。鍵盤+歌という編成にこだわったライブで、こちらの記事にもあるようにスタッフとかをあまり挟まずこの3人が中心になって企画していったみたいです」

レジー「この組み合わせで野音、悪いライブになるわけないと思ってチケット取ったんだけど、これほんと行ってよかった。行った時点で結構酔っ払ってたので真っ当な評価ができるか微妙なところではあるんだけど」

司会者「かなり飲んでたからね」

レジー「暑い日の野外はよなよなエールが進むね。まあそれはいいんですよ。今回のライブはさっきも触れましたがリリースツアーとかじゃなくて「気心知れた仲間と好きなことをやる」みたいな雰囲気が素敵だった。あと野音で自由席って初めてだったんだけど、それがまた空気の緩さに繋がってた気が」

司会者「アクト自体はどうでしたか」

レジー「Salyuは小林武史と2人でのステージでした。生で見たの結構久しぶりだったんだけど、“to U”でなんでかわかんないけどすごい泣いてたわ。コバタケ氏あんまり好きじゃないのに。原田郁子はソロで見るのは初めてだったけど、1曲目が“やわらかくて きもちいい風”でおお!ってなった」



司会者「畠山美由紀も初めてでしたね」

レジー「ちゃんと追ってる人じゃないので知ってる曲もほとんどなかったけど、なんか包み込まれていく感じでしたよ。酔った身体がさらにゆるんでいく。アンコールではゆるみすぎてちょっと眠くなってしまった」

司会者「いいんですかそれで」

レジー「そのくらい気持ち良い時間だったんだよね。苗場まで行かなくてもこういう時間を味わえるわけですよ」

司会者「この時期の野音はマジカルな瞬間が生まれますよね」

レジー「セミの鳴き声もいいよね。ビールもすぐ補充できるし。音楽とお酒、そしてだんだん暗くなっていく感じも最高。先月の女子流もすごい良かったよ」



司会者「雨が降らなければ最高のロケーションですね」

レジー「3年前星野源とハンバートハンバート見たときは豪雨だったんだけど、まあそれはそれで。記憶に残ってるのは2009年に見たハナレグミ。最後の方で客席まで降りてきたんだよね確か。BOSEとAFRAと一緒にブギーバックやったり、とにかく楽しかった。最近は野外ライブ=フェス!みたいな風潮もあるけど、晴天の野音はいつだってフェスの空気に負けてないよ」


「恋愛ネタとしての夏フェス」は成立するか

司会者「フェスが夏のレジャーとして定着したみたいな話は今やどこでも普通に言われるようになりましたね」

レジー「そうね。で、そういう形で定番イベント化してくると色恋とつなげる言説が出てくるわけですが。最近気になったのがこの「TOKYO デートスペシャルナビ」」



司会者「デート雑誌のメインコンテンツになってるんですね。タイトルは「跳んで叫べばオトナ男子 はじける夏フェス」です」

レジー「これそもそもはラブホテルの記事が多い雑誌なのね。アマゾンで注文したらそういうカタログがついてきてびっくりしたんだけど」

司会者「特集自体はスカパラのインタビューから始まります」

レジー「スカパラのインタビューとトーキョースカジャンボリーの宣伝が特集のあたまなんだけど、フェス特集の最初がこのチョイスってのもどういう読者層を想定しているのかよくわからない感じだよね。「オトナ男子」向けだからスカパラなんだろうか。で、雑誌のコンセプトに引きつけたのかこんなやり取りがあるんですけど」

さらに、最近、多いカップルで来場する人に対して聞くと

茂木「心を解き放って相手のことを思うと、音楽の聴こえ方が変わってくると思います」

NARGO「ゆっくり座れるゾーンや、はじけるゾーン、いろいろな楽しみ方ができると思います。気分によって移動したりして楽しんでほしいですね」


司会者「なんかカップルあんまり関係ないような」

レジー「まあ答えようがないわな。特集全体見ても、意外と「デートとしての夏フェス」みたいな話出てこないんだよね。流行に乗ってみたもののあまりネタがないことに途中で気がついたんだろうか。普通にサンボマスターや[Alexandros]のインタビュー、あと大きいフェスの紹介とかが載ってます。あ、ひたちなかについてはなんかよくわからない記述があったな。「RIJF 攻略まとめ」というコーナーのファッションに関するところ」

跳んで叫んではじけたいなら男子も女子も水着がおすすめ。動きやすくて何より濡れてもOKだから、汗をかいても、ウォーターミストにあたっても、誰かが振り回す水をかぶっても問題ない。ただ、フロントエリアなど人が密集する場所での露出はNG。水着の上にTシャツを着るなど周りの人への配慮を。

司会者「水着推奨とは」

レジー「「跳んで叫んではじけ」るために水着を推奨してて「誰かが振り回す水をかぶっても問題ない」なんてことまで言ってるのに、「フロントエリアではTシャツを着よう」ってなんか全く辻褄が合ってないのが気になる。ライブやってないところで跳んで叫んではじけて水かけられるんだろうか。あのフェスで水着の人そんなに見ないけど、女の子の水着が増えてくれる分にはそれはそれで嬉しいね。ステージの人ごみにその恰好で来ない限りは別にトラブルにもならないだろうし。今年は行けないんだけどサンセットライブは水着の人結構いて楽しい

司会者「はあ。あと恋愛ネタと言えば最近こんな記事もありました」

今夏こそロックな恋を!音楽フェスで「素敵な出会い」をする方法5つ

レジー「ロックな恋とは」

司会者「わかりません」

レジー「この記事はすごいよ。全文転載したいところなんですが、たとえばこんなの」

■3:隙を逃さない!

音楽フェスでは始終大きな演奏の音が響き渡っているので、ゆっくり会話するチャンスがあまりありません。そこでサウンドチェックなどの時間を大いに活用して、その間にうまいこと相手の連絡先を聞き出すようにするのがコツです。


司会者「なんか我々の知ってるフェスとは違いますね」

レジー「続けて出てくるのがこれ」

■4:彼に笑いかける

フェスではほとんどの人がステージを眺めているので、なかなか相手の注意を引き付けるチャンスがありません。なのでできるだけ彼に視線を投げかけて、目が合ったら笑いかけましょう。そこからがスタートです。

彼の真横や真後ろに立っていては目が合わないので、彼と視線が絡みやすい位置を確保してみてください。


司会者「何が何やら」

レジー「突っ込むのも野暮ですが、複数のステージでいろんなアクトが行われてて、その間に移動したり食事したりと「大きな演奏の音が響き渡って」いない時間まで含めて楽しむがフェスだと思うんだけど、そういうことを知らないで書いちゃったのかしら」

司会者「「海外恋愛情報サイト『ESSENCE』の記事を元に」と書いてあります」

レジー「この人の他の記事も見たけど、基本この「海外の○○を元に」って芸風だった。この2つのメディアを見て思ったけど、やっぱりそのイベントのディティールとかまで理解していないと「そこから恋が生まれる」みたいなお話を広げるのは難しいんだなあと思った」

司会者「それで言うとSHISHAMOの“君と夏フェス”は秀逸ですよね」



レジー「これについてツイートしたら一部界隈でちょっとした騒ぎになっていた」




司会者「短期間でばばばっとRTされましたね」

レジー「花火大会一緒に行って初めて手をつなぐ的な話なんだろうけど、ほんとにそうなの?という気持ちはいまだにある。あとちょっと話逸れるけど、この曲を作詞してるSHISHAMOの宮崎朝子がMUSICAで「私はバンド好き!って感じの子があんまり好きじゃないかも」みたいなことを言ってたのもこれに対する疑念を強くしてますね。何を狙ってやってるのかなと。SHISHAMOのことは去年のアルバム聴いたくらいであまり知らないんだけど、どういうスタンスの人なんだろう」

司会者「フェスの現場ど真ん中の人たちの「フェスと恋愛」表現にも信憑性がないとするともう何が本当なのかわかんないですね」

レジー「この手の話は結局人それぞれというか、ゼロ年代初頭からフェスで恋を実らせた人もいれば今の時代でも恋愛なんてあるわけねーだろバカって人もいるってことでしかないとは思うんだけど。ただこの辺の話題で思い出したんだけど、大学生の時に超好きだった女の子がまさにひたちなか周辺出身の子で。でもその子は音楽そんなに興味なかったから大してその話をしたりはしてなかったんだけど、ある日ロックインジャパンにゆずやミスチルが出演することが発表されたんですよ」

司会者「2001年ですね」

レジー「そう。「ゆずとミスチルなら会話のネタになる!」って思ってその子にフェスの話をしたね。すでに高校時代の男連中で行く約束してたし、そうじゃなくてもフェスに女の子と行くって発想なかったからたぶん誘ったりはしなかっただろうけど。ここで言いたいのは、結局「フェス」と「恋愛」をつながりやすくするキーワードって「人気者のブッキング」でしかないと思うんですよね」

司会者「人気者が出てると異性を誘いやすくなるしイベントに来る人のレンジも広がると」

レジー「もちろんSHISHAMOのPVみたいな邦ロック好きカップルも存在するだろうけど、なかなか趣味がぴったり合うものでもないでしょ。でもテレビサイズの人気者ならさすがに大半の人が機会あったら見てみたいって思うかなと。で、今後のフェスはロックがどうとかじゃなくて人気者のブッキングに勤しむ方向にいく気がするし、その傾向はすでに見えてきてると思います。最後にそんな話を」


フェスと人気者、そして早すぎたGO!FES

司会者「最近のフェスにおける人気者話で言うと、JOIN ALIVEでのTOKIOのパフォーマンスですかね」

レジー「えらい盛り上がったみたいね」

司会者「ダイバーが出たとか」

レジー「そのときにこんなツイートをしたんですが」










司会者「ロックかどうかとかは関係ないと」

レジー「僕もTOKIOはものすごく見たいし人が集まるのもそりゃそうだって感じなんだけど、別にそれはTOKIOがロックだからとかそういうことではないと思うんだよね。JOIN ALIVE行ったことないから雰囲気とかちゃんと掴めてないんだけど、「ロックバンドとして認められるか」じゃなくて「人気者として認められるか」っていう次元の話かなと。ダイブも「フェスではしゃぐ」行動パターンの1つってことでしかないような」

司会者「人気者を見てテンションが上がりすぎちゃったんですね」

レジー「単純に音楽として考えたら“LOVE YOU ONLY”でダイブとかどうなのって感じでしょ。こういう人気者のフェスへの登用って話はそれこそひたちなかのゴールデンボンバーなんかもそうだと思うんだけど。ところで皆さんGO!FESって覚えてますかね」

司会者「ありましたね」

レジー「2010年と2012年に幕張メッセで行われたイベントです。2012年の出演アーティスト見ると結構普通のフェスじゃんって気もするんだけど、ファンモンとセカオワが同じ日とか当時はインパクトあったんだよね。僕はこの年タダ券を友人経由でもらえたので初日だけ行ったんですが、セカオワとPerfumeだけ見て帰りました」

司会者「2日目はいわゆるロックフェス感がありますね」

レジー「うん。で、これって初回の2010年で人集まらなかったことにひよった結果としてのブッキングなんだよねたぶん。2010年のサイトはこちら。出演者はこんな感じ」

■3月20日(土)
青山テルマ / 九州男 / さかいゆう / スキマスイッチ / Perfume / ヒルクライム / FUNKY MONKEY BABYS / 福原美穂 / FLOW

■3月21日(日)
UVERworld / MCU / GIRL NEXT DOOR / KREVA / JAY'ED / JUJU / Spontania / DEEP / BENI / May J.


司会者「「ヒットチャートの主役が集まることをコンセプトにした新しい形の都市型フェス」って触れ込みからすると地味ですね」

レジー「このコンセプトでやるならEXILEとか出てほしかった。あと今改めて見ると、もしこのイベントが当たってたらUVERworldとかもっとフェスに出てたのかもしれないとか思いました。で、このフェスは今では不入りイベントの代名詞みたいになっちゃってるわけなんだけど、これってある意味「ロックとかどうとか関係なくて、人気者を集めようとした最初のフェス」なんだと思うんですよ」

司会者「あー」

レジー「そう考えると興味深いよね。このフェスは電通が名前出して仕切ってたけど、ロッキングオンも絡んでたわけで。渋谷陽一はこのフェスの直後のブログで「フェスとは何かを参加者から学んでいる事に気付く。」って書いてるんだけど、今のロックインジャパンってある意味このときのコンセプトを発展的に取り込んでるとも言えるわけで。「GO!FESは2012年に終了して、2013年にはロックインジャパンに合流した」って位置づけると去年のアイドル大量出演も説明できる気が。まさに今の時代の「ヒットチャートの主役」だもんね」

司会者「ひたちなかのGO!FES化が進んでいるんですね。確かに今GO!FESがあったらゴールデンボンバーとか出てそう」

レジー「うん。で、ちょうどGO!FESについて書かれた面白い文章を見つけたので、一部抜粋して終わりたいと思います。GO!FESは失敗したけど、この失敗をもとにいずれは成功するんだよっていうことが書かれた文章です。基本的にはシャレだと思うんだけど。全文はこちらで

考えてみれば、初回から成功しているフェスなど、ほとんどありはしない。

フジロックも初回は台風で中止になるような酷い事態であったが、

日本にフェス文化は根付かないと言われていたのをひっくり返したし、

北海道でフェスなんて誰が行くんだよと言われていたライジングサンも

10年かけて、あの広大な場所で満員御礼を掲げるまでとなった。


そしてGO!FESも同様、数年後にはそれまではフェスなんてものに行った事のなかった

数万人の"イマドキの若者たち"が大終結するイベントとなり、主催者は"商業的"成功を収めることになるだろう。

そしてその時の大成功とともにこう叫ぶのです。


「完全勝利!!!」


司会者「笑えないですね」

レジー「あのフェスの開催が決まった時は自分含めていろんな「音楽好き」がバカじゃねーのwwwってスタンスをとってたし、一部ミュージシャンもどうなのあれはって言ってたんだよね。でも今は全てのフェスがGO!FESに飲み込まれようとしてるわけですな。全ての、は大げさか。ただ、このGO!FES的な人気者を集めようという論理は「フェスシーン」において無視できないものになってるのは事実だと思います。ジャンルレスになればなるほどそういう側面が出てくるし。かつては「音楽好きの聖域」だったフェスという場所にTOKIOやゴールデンボンバーが出るのはすごく大きな変化だと思うし、フェスを語る言葉ってのも更新していかないといけないんだろうなあと。とりあえずフェスで盛り上がったからあいつはロックだ、みたいな言い方はみっともないからやめたいということですかね。今回はこんな感じで。とりあえず今週末はTIF、来週末はひたちなかなので楽しみです」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「実は1つインタビュー企画を仕込んでおりまして、週末にはアップできるかと」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記12 - 必然としての「さよならDJブース」

DJブースのないロックインジャパン

司会者「今年のロックインジャパンのタイムテーブルが先日発表になりました」

レジー「今年は8月の2日3日、9日10日の4日間開催ということで、僕は後半2日間のみ行きます。前半はTIFとかぶっちゃったからね。しかし2日3日の方があからさまに見たいのが多くてつらい。もちろん行く日程もインディゴとかあっちゃんとか大森靖子とかCAPSULEとかパスピエとかくるりとかtofubeatsとか、楽しみなのはいっぱいあるんだけど」

司会者「tofubeatsとCAPSULE思いっきりかぶってますけど」

レジー「これほんと悩むんだよなあ」




司会者「去年のCAPSULEほんと楽しかったですよね」

レジー「そうそう。当日まで決められないねこれは。あとパスピエがレイク。いきなりの大出世。最近パスピエについてリアルサウンドでしっかりめの文章を書いたので良かったら読んでみてください」

司会者「参加しない前半2日間で見たかったのはどの辺ですか」

レジー「まずはもちろんキックですよね。それからELTもそうだし、あとはブリグリですよ」

司会者「活動再開後初のライブということで」

レジー「青春のBGMの一つですねこの人たちは。トミーのラジオ毎週聴いてた」

司会者「今度セルフカバーアルバムが出るようです」



レジー「これは聴きたいな。僕の大好きな“長いため息のように”はどうなってるんだろうか」



司会者「新曲も公開になりました」



レジー「素敵」

司会者「今あげていただいた人たちは「懐かしさ」も含んで見たい人たちだと思いますが、もっと若いバンドで他に見たかったのはありますか」

レジー「ボールズはこの前ここでも触れたけどフェスでどんな感じになるのか見たかったなあ。あとはFOLKSね。今年出たアルバムすげーいいよ」





司会者「いいですよね」

レジー「アルバムタイトルが『NEWTOWN』ってのも最近のトーフさんの話とかとリンクを感じて面白いです。あとシャムキャッツも3日。実は今まであんまりちゃんと聴いてなかったんだけど今年のアルバムは超しっくりきてる。そして去年最高だった秦基博と9nineも3日」

  

司会者「9nineは武道館前の前哨戦って感じでしょうか」

レジー「実際問題として8月あたままで武道館のチケット売り切れないような気もするし、ここで新規ファン獲得してってのもあるのかも」

司会者「9nine含めて昨年に引き続きグループアイドルも出演しますね。すでに発表されていた9nine、チームしゃちほこ、でんぱ組、女子流に加えて、「BUZZ SPECIAL」という企画でいろいろなアイドルが出ることが明らかになりました。リリスクやNegiccoといったグループアイドルだけでなく、ゆっふぃーや武藤彩未まで」

レジー「武藤彩未また見たいな。4月に見たライブほんとすごかったよ。埋め込み無効なのでリンクからどうぞ

司会者「この時のライブについては宗像明将さんの筆圧強めのレポも出てます」

レジー「ほんと力入っちゃうのがわかる感じのライブだった。アイドルが出るステージを見ると、でんぱ組がフォレストなんだよね。すごい楽しみなんだけどさっき貼ったツイートの通りくるりとのかぶりが痛い。9nine、チームしゃちほこ、女子流はウィングテント。正直これはちょっと萎える。フェス行ってあの空間でアイドル見るモードにならないなあ」

司会者「ちょっと話が前後しますが、事前に発表されていた4組が既存のステージに出演する一方で先ほど触れた「BUZZ SPECIAL」として出るアイドルは今回新設されたBUZZ STAGEでの出演になりますね。DJブース改めBUZZ STAGE」

レジー「処置としてはカウントダウンジャパンでアストロアリーナ作ったのに近いのかな。いずれにせよ、DJブースと言いつつDJだけじゃなくなってきてた実態との乖離を埋めようって話だよね」

司会者「DJブースがいろんなタイプの音楽が集まる場所になっているというのは昨年のエントリでも触れたところですね」

ロックインジャパンについての雑記9 -当フェスはROCKIN'ON JAPANとは一切関係ございません
ロックインジャパンについての雑記11 -変曲点となるかもしれない2013の振り返り

レジー「DJブースというものがなくなること自体は少し寂しさもあるけど、個人的には「役割を終えた」って部分もあるような気もしてます。基本DJブースには毎年複数回足を運んでいるので、ちょっと昔を振り返りつつそんな話をしていきたいなと。過去のひたちなか記事でもちょこちょこ書いてる内容もありますが改めてまとめ直してみます」


DJブースから見るひたちなかの歴史(レジーのブログ ひたちなか考察ダイジェスト)

司会者「形は変われどDJブース自体は初回の2000年からあるんですよね」

レジー「当時は屋根もなくただ台があるだけみたいな感じで。2日目は天気悪くてなくなっちゃうくらいの位置づけ。編集部の人がDJしてたね。たぶん鹿野さんだったと思うけど、プライマルの“Rocks”流してたのが印象に残ってる。あとアースの“September”からオザケンの“強い気持ち・強い愛”ってつなぎがすげー楽しかった記憶がある」

司会者「売れる前のキックザカンクルーが唯一のライブアクトとして出てました」

レジー「お客さん10人くらいでね。確か“タカオニ2000”で感激して帰ってからCD買ったんだよな。次の年フジロックでも見たよ」



司会者「DJブースのあり方が変わる年に最初に出てた人たちが復活という形で大きいステージに出演するのも感慨深いですね」

レジー「ねえ。01年も確かまだ屋根なくてステージって感じではなかったね。この年は友達と2人で行って、今で言うサークルモッシュ的なものを発生させてた」




司会者「そんな時代もあったんですね」

レジー「DJブースで最初にああいう感じの雰囲気になったのこのときが初めてなんじゃないかと思っている。ケミカルブラザーズの“Hey Boy Hey Girl”とかで死ぬほど盛り上がってた。お約束を皆でやるってよりはただただ踊り狂ってる感じ」



司会者「DJブースで出会って好きになる曲ってのもありますよね」

レジー「capsuleの“グライダー”とシロップの“My Song”はDJブースで知って公式BBSに歌詞とか曲の雰囲気書き込んで教えてもらったりしましたね」





司会者「こういうのが醍醐味だったりしますね」

レジー「その一方で、違う空気が感じられるようになってきたのが06年07年あたりで。この辺も以前から書いてる話ですが、僕が目の当たりにしたのはこんな光景」

・サニーデイ“サマーソルジャー”がかかる→そこにいる人たちはこの曲を知らなかったようで、「何この曲?」みたいなムードになる→誰かがやり始めたちょっとふざけた振付をそこにいた全員でやる感じになる→それでも飽きちゃったようで、2番サビ終わりあたりで曲と関係ないモッシュ状態になる

・ダイノジのDJでトライセラ“Raspberry”がかかる→それまで盛り上がってたお客さんがあからさまに反応が悪くなる→大谷さん「知らなくても踊れ!!」


司会者「知らない曲、ちょっと古い曲への反応が明らかに悪くなるんですね」

レジー「僕の印象としてはそういう感じになったのがこのあたりから。先日WOWOWのぷらすとで大谷さんが「あそこのDJブースはハイスタ“STAY GOLD”が1日に何回かかるんだって感じになってた」と言ってたんだけど、あの空間の状況をすごく端的に表してますよね。「知ってる曲で盛り上がりたい」っていう願望を満たす場になっていったというか。一体感、知らない人とハイタッチみたいな「非日常体験」を演出するための媒介に「アンセム」が使われるようになっていくんですよね」

司会者「ホルモンの曲でヘッドバンギングとか」

レジー「そうそう。そういう「お約束」を楽しむ場というか。盆踊りに近いのかね。未知の音楽との遭遇とかではなく、定番の曲とシンプルな振り付けって構造とか」

司会者「そういう流れが定着してきたタイミングで、去年はアイドルやボカロPなど今までにないタイプのアクトが増えていわゆるDJタイムは短くなりました」

レジー「それが発表されたときにこんなツイートしました」




司会者「もう一度いろんな音楽に出会う場としてDJブースを定義しなおしたのが去年の改革ということですね」

レジー「うん。その心意気がDJブースだけじゃなくてフェス全体で感じられたってのが上の方で紹介した過去のフェス記事の趣旨。で、今年はそれをさらに押し進めるという意味で「DJブース」という名前すら変えてしまうと。加えて、今年もDJとして出演するダイノジは「フェスに出演するアクトの曲はかけない」と宣言。これもこの流れと合致してる感じ」




司会者「というのがこれまでの経緯ですね」

レジー「ここまでを踏まえてさっきちらっと言った「ひたちなかにおけるDJブースは役割を終えたのではないか」ってことを考えたいんですけど、ある意味では「DJブースが本来持っていた楽しさ・価値観がフェス全体に行き渡った」とも言えるんじゃないかなと思っていて。ここからそんな話をしたいなと」


「ロック」多様化時代のロックフェス 切り刻まれるDJブースの提供価値

司会者「まず「DJブースが本来持っていた楽しさ・価値観」というところですが」

レジー「ここは当たり前の話ですけど、「演奏ではなく」「既存の音源を流して」「それ目当てに集まった人たちと楽しむ」という構造ですよね」

司会者「生のバンドがいるわけではなくて、音源を再生する人がいると」

レジー「うん。これ踏まえて去年と今年のフェス全体のアクトを確認すると、この構造に該当する人たちが普通に出演してるじゃないですか」

司会者「ああ。去年のトリのPerfume、今年の初日トップバッターのゴールデンボンバーですね。「演奏ではなく」「既存の音源を流して」「それ目当てに集まった人たちと楽しむ」をさらに規模を拡大してやってる人たちとも言えますね」

レジー「Perfumeがフェスに出始めたころに友人が「DJブースの楽しさは今全部Perfumeのステージにある」って言っててなるほどと思ったんだけど、そういう人たちが今やフェス全体の大トリになってるわけです」

司会者「ゴールデンボンバーもついに出演って感じですが」

レジー「JAPANに最初に出たのは去年のあたまというか一昨年の年末というかって時期だったけど、そこから1年空いたね。去年出てたらちょっと刺激が強すぎたけど今年は何か別にまああるよねって感想しかない」

司会者「グラスステージのトップバッターです」

レジー「渋谷さんがどうやって呼び込むかも含めて、この人たちのステージは見たかったな。単純にエンタメとして興味があるのと、演奏するふりをするメンバーを見てフェスTの人たちが盛り上がりまくるわけでしょ。「ロックフェスとは何か」みたいなことを考えずにはいられない空間になるよね。で、このゴールデンボンバーのやるであろうことって、言ってみればDJブースで行われてたポリシックスのハヤシのパフォーマンスに近いものがあるというか」

司会者「確かに」

レジー「この辺の話はこのブログでもたびたび紹介している円堂都司昭さんの『ソーシャル化する音楽』の「POLYSICS・ハヤシの実演とエア芸」「Perfumeとゴールデンボンバーのライブ感」という項で詳細に取り上げられています。本全体をご一読お願いしたいのですが、関連しそうなところを抜粋しておきます」

ハヤシはPOLYSICSのライヴで力いっぱいギターを実演する一方、DJではエア・ドラム、エア・ヴォーカル、エア・キーボード、エア・ギターと、エア芸のし放題だ。そして、2012年にはフェスの場だけでなく、POLYSICSが前座、ハヤシのDJが本編という本末転倒のツアーまで展開した。
ライヴ=実演と考えるならば、フェスという巨大ライヴ空間で、レコーディング音源を回すDJやエア芸が定番となっているのは、倒錯的なことだろう。ところが、この種のノリはロック・イン・ジャパンだけのものではない。(後略、以下、エアギター選手権やサマソニのカラオケ大会など)本来、生演奏の祭典として出発したはずのフェスで、サイド・ショーとはいえ非実演の音楽遊びを企画するのが常態化しており、観客もそれを嫌悪することなくおおむね笑って受け入れている。
倒錯は、サイド・ショーだけの傾向ではない。

打ち込み音源の再生・加工、DJプレイなどに関しても、まさに今、ここの“現場”で進行しているのだという場所性、時間性の全体のライヴととらえるのが、ヒップホップ的、テクノ的な感覚である。こうした感覚が次第に広く受け入れられるようになり、気がつけばエア芸、カラオケといった音楽遊びまでがフェス空間で許容されていた。それらに共通しているのは、音楽にまつわる行為を目撃し、体験を共有する“現場”性というライヴ感だ。



司会者「「音楽にまつわる行為を目撃」ね」

レジー「この表現はフェスに関するもろもろをうまく説明してる気がする。DJブースで行われていたことが今はメインのステージで行われるようになって、それを普通のものとして受け入れる土壌ができてきたと。こういう環境において、わざわざ「DJブース」って形であの空間をセパレートする意味がなくなったってことなんじゃないかな。「ここはライブ演奏する場所」「ここは音源流して楽しむ場所」って区分けは不要で、今は全部「ライブ」なんだと」

司会者「ギターを弾いてようが弾いてなかろうがいいんですよね」

レジー「あんまりそこ立ち入りたくないけど、そういう意味ではあの発言も今の時代の流れを捉えてるとも言えるわな」

司会者「その発言者が大トリで出るってのもできすぎてますね」

レジー「そうね。「ゴールデンボンバーで始まってセカオワで終わるフェス」ってすごいな。何か思想めいたものは感じるね。僕は初日行かないし、たぶん最終日も早めに帰るからあんまり関係ないけど」

司会者「去年Perfume最後まで見て大丈夫かなとドキドキしてたのとはえらい違いだ」

レジー「たぶん在日ファンクちらっと見て帰る気が。まあその辺は当日また考えます。こんな感じで、今回はDJブースの楽しさがフェス全体に知らず知らずのうちに浸透した結果、「DJブース」という空間そのものは役割を終えたってことかなということをつらつらとまとめてみました」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「たぶんインタビュー企画ですね。お楽しみに」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

地上の楽園Sunset Liveに行ってきました+主催者インタビュー

司会者「今日は京都音博です」

レジー「あーそっかそういう時期か。09年に一度行ったきりだけどまた行きたいなあ。あのときの石川さゆりはほんとにすごかった」

司会者「1曲目の『津軽海峡冬景色』で全部持っていきましたね」

レジー「うん。あの人フジロックに出るべきだと思うよ。で、09年と言えばそれ以外にも印象的な出来事があって、福岡でやってるサンセットライブというフェスに初めて行った年なんですよ」

司会者「かなり長く続いている福岡のフェスですね」

レジー「はい。で、今年久々に行ってきたので今日はそれ関連の話をしようと思います。ご存じない方も多いと思うので、まずはこのホームページちらっと見て雰囲気だけでも感じてもらえるといいかなと」

司会者「わかりました。そもそもどういうきっかけで行ったんですか」

レジー「確かスペシャかなんかで映像を見たんだよね。海辺の雰囲気がすごい楽しそうで、いつか行ってみたいなあと。自分が知ってるフェスの空気とはなんか全然違う感じがした。で、もろもろタイミングがあったので初めて行ってみたのが09年。翌年の10年も行って、ちょっと空いて今年また行ってきました。フェスとしては金土日の3日間やってるんだけど、僕は例年土曜日しか行けてないです」

司会者「海水浴場を使ってやるフェスなんですよね」

レジー「そうそう。海辺にステージ作って、その先にある高台の森の中にもステージ作ってね。自然の中にあるけど、それが「過酷」って方向にいってなくて気軽に楽しめる感じ。暑いときは子どもが海で遊んでたり、水着でのんびりしてるお姉さんがいたり、最高の空気ですよ。今年僕が行った日は雨が降ったりやんだりで残念だったけど、それでも楽しかった」

様子1

様子2

司会者「あのゆるさは独特ですよね」

レジー「うん。「海!フェス!」みたいなシチュエーションなのに、「うぇーいwwww」みたいな胸焼けする感じが全然ないんだよね。若い人も年配の人も含めて、騒いでる人もいるけど余裕というかゆとりがあって。なんなんだろうあれ。あとかわいいもしくはきれいな女の人が多いと思う」

司会者「福岡は美人が多いって言いますもんね」

レジー「僕が毎年行ってるひたちなかにいるフェスファッション着こなしてるかわいらしい女の子ともまた違うんだよね。もっと派手めのかわいい人が多いですね。あと超個人的な話だけど、今年財布落として途方に暮れてたらちゃんとインフォメーションに届いてたという嬉しい出来事がありました。いい人が拾ってくれて助かった」

司会者「気をつけてください。アーティストとしてはどういうタイプの方々が出てるんですか」

レジー「ここ見てもらえればわかりますけど、ものすごく多種多様ですよ。ビーチにあうレゲエの人たちからロキノンっぽいロックバンド、あとはJ-POP・着うた系の人らも出たりしてます」

司会者「前回の記事にも書きましたがカムバックマイドーターズもこのフェスで出会ったんですよね」

レジー「そうそう。個人的に過去印象に残ってるのは、大橋トリオとか羊毛とおはなとかハンバートハンバートとか、ちょっとゆったりした感じのアクトが多いですかね。あとフウジンライジンっていうすごく面白い人たちを見たのもこのフェスです」

司会者「ちょうどサンセットの動画あります」



レジー「歌も踊りもすごいんだよこの人たち。生で見るとびっくりする。最近なんかコミックソングみたいなの出してるけど、もうちょっとガチにかっこいい成分を加えてもいいと思うんだよね。今年も出てたので見たけど圧巻だった。あと見たのはフライングキッズ、バグダッドカフェ、高田蓮、リップスライム」

司会者「見事にバラバラです」

レジー「ね。バグダッドカフェなんて普段は聴かない感じの音楽だけど、この雰囲気にははまるんだよね」



司会者「海辺にあいそう」

レジー「あとリップはすごく「待ってました!」感があったなあ。見たの結構久しぶりだった気がするんだけど。『楽園ベイベー』から『黄昏サラウンド』の連打で死にました。で、その裏でやってた金原千恵子セッションでは野宮真貴出てきて『東京は夜の7時』やったみたいね。それも見たかった」

司会者「ここまでいろいろ書きましたが、行かれてない方にどこまでイメージが伝わってるんですかね」

レジー「どうなんだろうね。YouTubeにも動画全然ないし、少なくとも東京にはあまり実情が伝わってない気がする。地元では盛り上がってるみたいだけど。博多のタワレコもこんな感じで特集してたし」

tower.jpg


司会者「他のエリアの人からするとちょっとした秘境感がありますよね」

レジー「たぶんね。初めて行ったとき物販の人に東京から来ましたって言ったらすごく驚かれた記憶があります。で、僕としてはこのフェスの素晴らしさをより多くの人に知ってもらえるといいなと思って、主催者の方にインタビューを行いました。ここからはそれをお届けしたいと思います」

司会者「答えていただいたのは、このフェスの運営主体でもある「Beach Cafe SUNSET」「Bakery Restaurant CURRENT」、それから「鮨・和 空-ku-」の3店舗のオーナーでもある林憲治さんです」

レジー「メールと電話それぞれでお答えいただきました。お忙しい中ありがとうございます。フェスの成り立ちやブッキングで気をつけていること、フェスを続ける秘訣みたいな話をしていただいたんですが、これ結構貴重だと思いますよ。林さんの語り口自体はソフトで何か対抗軸をつくるような物言いは全然されてなかったんですが、お話を進めていく中で昨今の「夏フェスブーム」への問題提起みたいな内容が期せずして出てきたのがとても興味深かったです。それではお楽しみください」

---
■はじめに、サンセットライブというフェスが始まった経緯について教えてくだい。

「1993年9月にカフェの駐車場で行ったビーチパーティーが、1回目のサンセットライブです。市内のお店2、30軒に声をかけて実施しました。300人程度の集客の予定でしたが、それを上回る500人ほどのお客様が来場しました。あの年は冷夏で毎週末天気が悪かったのですが、ちょうどサンセットライブの週末だけ良い天気だったのが印象深いです。当時は今と違ってビーチに平気でごみが捨てられているような状況だったので、「夏の終わりにみんなで遊んでゴミも一緒に片付ける」、そんなイベントになればいいなと思っていました。93年以来毎年開催していて今年で21回目を迎え、集客規模も今では20,000人まで拡大しました」


■サンセットライブを実施するにあたっての理念、参加者に伝えたいことなどについて教えてください。

「1回目から一貫して「LOVE&UNITY」というテーマを掲げています。これは文字通り、「思いやり」と「団結・つながり」を意識して皆で前に進んでいこう、という意味合いです。また、自然に感謝する、自然のリズムを大事にする、ということも伝えたいと思っています。福岡という街は都市部から小一時間くらい外に出ると自然が広がっているわけで、地元の人は忘れがちですがこのバランスは実はとても恵まれた環境です。都市に住みながら自然を楽しむ、そういった遊び方がもっと広く理解されるといいなと」


■サンセットライブに行くと、すごく盛り上がっている中にもどこか「のんびりした・ゆとりのある時間」が流れていることにとても驚かされるとともに心地よい気持ちになります。フェス全体の雰囲気を維持するために、どういった部分に特に気を遣っていますか?

「手づくりにこだわること、それから「その場所にあるもの」を活用することでしょうか。会場づくりの際も、机の上で図面をかっちり引くというよりも現場の状況を見ながら随時考えていくやり方をとっています。会場装飾もそこにある自然を生かしたものが多いですね」

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(協力:©SUNSETLIVE実行委員会)


■他のフェスと比べて「ここは負けない/ここはユニークだ」というセールスポイントは何ですか?

「老若男女・色々なタイプの方々が集まること、それから美味しい食べもの、飲みものを出す福岡の有名店のブースが沢山あること。あと特徴的なのは、他のフェスと比べて参加者の飲酒率が高いことですかね。そもそもが「コンサート」から始まったわけではないこともあってか、お酒を飲みながら楽しむ雰囲気が定着しています。救護室に来るお客さんは大体アルコール関連ですね(笑)」


■国内外のフェスで、「意識している」「参考にしている」「ライバルだと思っている」というようなフェスはありますか?

「以前はフジロックのようにたくさんのステージを用意するタイプのフェスが面白いなあと思っていましたが、今は他のフェスを見てどうのこうのというのはあまりないですね。自分たちがやっている独自のものがあればいいんだ、というように4、5年前から考えるようになってきました」


■サンセットライブには若年層に人気のあるロックバンドから大御所的なベテラン、さらにはあまりフェスには参加しないようなJ-POP系のアーティストなど、出演アーティストのタイプが幅広いのが特徴かと思っています。このようなラインナップを実現するにあたって、ブッキングに関するこだわりなどがあれば教えてください。

「来場するさまざまなお客様が楽しめるように、あらゆるジャンルのアーティストをブッキングしています。開催当初はレゲエやロックのアーティストが多かったのですが、「自然・人間」といった大きな括りで見ればどんなジャンルの人たちがここに入ってきてもおかしくないなと気がつきました。「野外が似合わない」と言われちゃうような人たちでも、意外と面白かったりするんですよ。最近はアーティストサイドから出させてほしいと言っていただけることも増えてきたので、そういった方々にも出演いただいています」


■「アーティストサイドからの希望があって」とのことでしたが、確かに「念願のサンセットライブ出演です!」というようなMCをいくつか聞きました。サンセットライブがいろいろなアーティストから支持されている証拠かと思いますが、アーティストの方からこのフェスはどんな印象を持たれているか、ご存知の範囲で教えてください。

「夏のしめくくり、オープンなバイブレーションがあるゆるくて気が通っている場所、音楽好きが集まっているフェス、というような言われ方をしているようです」


■今年のブッキングにおいて、「これはサンセットライブならでは」というポイントはありますか?

「地元ミュージシャンが仕切るステージがあったりもするのですが、特に「サンセットならでは」なのはやはり養老孟司さんのトークショーでしょうか。講演会のようなかしこまった場所ではなく、森の中で養老さんのお話を聞くという体験は他ではできないと思います」


■フェスを行うにあたって、「福岡(もしくは糸島)のフェスである」ということは意識していますか?また、「地元の文化を発信する/地元ミュージシャンのフックアップする」ということを考えていますか?

「文化の発信・ミュージシャンのフックアップという意識はもちろんあります。周囲から「夏フェスの一つ」として認識されているのは感じていますが、自分としては「フェス」というよりは「地元のお祭り」という気持ちでやってます」


■2000年代半ばの「夏フェスブーム」以降、野外フェスに参加する客層が広がって、それに伴って雰囲気が変わったフェスというのもいくつかあると思っています。そのような流れを鑑みた場合、サンセットライブを始めた当初と比べて客層や雰囲気が「変わったなあ」と感じることはありますか?

「夏フェスブームと直接関係しているかはわかりませんが、家族連れや50代以上の年配の方々が増えてきている印象はあります」


■ここ10年ほどで日本全国においていろいろなフェスが立ち上がってはなくなってきました。「夏フェスブーム」の以前からフェスを続けている当事者として、「フェスを定着させるための秘訣」をぜひ教えてください。

「地元を大切にして「ここでしか出来ない事」をすること、それから規模を追いすぎずに「小さく楽しく」やることでしょうか。最近ではサンセットライブのような「イベンター主体ではない、適度な規模感の手作りで行うフェス」をやろうという機運が九州全域から西日本にかけて出てきているようで、そういうフェスをやりたい方から相談を受けるケースも増えています。その際には「「打ち上げ花火」を意識するのではなく、いかに「小さく楽しく/お金をかけすぎずに楽しく」やるかを考えるのが大事」ということを伝えています。大きいことをやりすぎるといずれツケが回ってきて続かなくなりますし、長く続いていかないと一体感みたいなものも生まれてこないですからね。今では20,000人も集まっていますがこれも21年やってきた結果であって、いきなりこの規模になったわけではないので」


■最後に、サンセットライブを続けていくにあたって、今後やってみたいこと(呼んでみたいアーティストや新しい企画など)があれば教えてください。

「先ほどもお話しした通りいろいろなジャンルのアーティストに出演していただきたいので、いずれは演歌の方とかも出ていただけたら面白いなと思います。企画でいうと、やってみたいのは海上ステージですかね。大きな船を使って、他のステージの音が干渉しない空間をつくれないかなと。養老さんとも「今度はそこでトークショーをやりたい」なんて話していますが、セキュリティの問題もあってなかなか難しいのが実情です。酔っぱらった方に海に飛びこまれちゃっても困りますし(笑)。いずれは実現させたいです」
---

司会者「何か感想などあれば」

レジー「一番印象に残ったのは、安直な規模拡大への警鐘みたいな話ですね。まずはコントロールできる範囲で楽しい空間をつくるべきってのはほんとその通りだなあと思います。成り立ちが違うから仕方がない部分があるとはいえ、過去最高動員!ばかりを売りにするフェスだったり「打ち上げ花火」をあげようとしてあがらなかったフェスだったりいろいろあるじゃないですか。あとはジャンルを区切らない、「自然」の前ではなんだってフラットに楽しめるじゃんっていうのも面白いなあと思いました。タコツボ化の反対を行く考え方だよね」

司会者「「自然」というのもキーワードの一つになってましたね」

レジー「うん。文字通り、その場にある「自然」ね。なんかここがサンセットライブの独自性につながってるんだろうなあと」

司会者「もう少し具体的にお願いします」

レジー「今のフェスの考え方って、「場を創出して人を交流させる」って発想で作られてるような気がするんですよ。それに対してサンセットライブは「まずはそこにある自然を楽しむ」っていうのが「人の交流」って話の上位概念にきてると思うんですよね。それゆえ、コミュニケーション消費に絡め取られないというか」

司会者「あーなるほど。「つながりの社会性」なんて言葉がありますけど、昨今のロックフェスとかその最たるものですよね。ハイタッチみたいな身体的接触が大事とか、SNSネタとしてのフェスとか、そんな話はこれまでこのブログでは散々扱ってきましたが。サンセットライブは「自然」っていう強固な拠って立つものがあるからそれに浸食されづらいと」

レジー「サンセットライブも林さんが「地元のお祭り」って言ってるわけで、コミュニケーション消費的な側面はもちろんあると思います。でもそのベースに「自然(=場所・時間)を楽しむ」ってのがちゃんとあるから、あまり浮ついた空気にならないんだろうなあと思いました」

司会者「この辺はもうちょっと他のフェスと比較していかないとわからない部分もありますね」

レジー「そうね。まあ一つのサンプルとしては良い例なんじゃないかと思います。林さんのインタビューから何か感じるものがあればいいなと。長くなってきたので今回はこのあたりで。来年も行きたいな」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「んーちょっと考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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