レジーのブログ LDB

「歌は世につれ、世は歌につれ」でもなくなってきた時代に。  ※15/4/23 世の中の状況を鑑みてfc2からこちらに移しました

ご連絡はレジーのポータルの「contact」よりどうぞ。(ブログ外の活動もまとめてあります)

2014年総括

ランキングを比較して見えてくるもの--「ネットの音楽オタクが選んだ2014年の日本のアルバム」を基点に

ますます話題沸騰「ネットの音楽オタクが選んだ2014年の日本のアルバム」

司会者「昨年に引き続き、「ネットの音楽オタクが選んだ2014年の日本のアルバム」が公開になりました」

レジー「今回は370の年間ベストをネット上からかき集めて作成したとのこと。去年も言ったけどこれほんとすごいよね。そして価値のある記録だと思います。ローデータを集める尊さ」

司会者「2年目ということもあってか結構話題になってましたね。それに伴ってごちゃごちゃクレームをつける人も出てきた印象です」

レジー「まあ反響大きくなると外野が鬱陶しくなるのは当然なんだけど、気になったのは「これ言っとけばダサイとは言われないであろうランキングにしか見えない」みたいなやつね。はてぶとかこの企画に関する2ちゃんまとめみたいなやつで見たんだけど」

司会者「こういうこと言う人普段何聴いてるんですかね」

レジー「たぶんここに出てくるような人たち好きなんだろうね。で、こういうの聴いてる自分は個性的、と思ってたら自分の好みと同じようなランキングが出てきて、「自分は良さがわかって聴いてる、あとの奴らは聴いてるポーズをとってかっこつけてる」みたいに心の中で必死に差別化してるんじゃないのかな。完全想像ですが、もしそうだったら「残念だったねみんなと一緒で」と言ってあげたい」

司会者「この辺は前回の記事ともリンクする話ですね」

レジー「そうね。最近の問題意識の一つですわ。あとこの手の批判、というにはあまりにも稚拙なドヤ顔指摘ってよく見るけど、1億歩譲って仮にそういう意識の人が大量に集まったランキングであったとしても、時代の空気を把握できるものとして十分価値があるからね。もちろんサンプルに偏りはあるんだろうし、「日本の音楽の「大体あの辺」を聴いている人たちのランキング」になってはいるんだろうけど、その範囲に限ったって今までは「民意」みたいなものが可視化されてたわけではないから」

司会者「はてぶのコメントに「偏ってようが参考になることにかわりはない。」ってのがありました」

レジー「ほんとその通りよ。というわけで、昨年もこのランキングに関するエントリを書いたのですが、今年も敬意を表してこの貴重なデータをちょっと深堀したいと思います。自分の嗜好との比較、大手メディアとの比較、ヒットチャートの比較という観点で話を進めていきたいなと。このランキング見ていない方は別タブで開きながら読んでいただくといいかも」
150位~101位 100位~51位 50位~1位


ネットにおける「レジーのブログ」の立ち位置

司会者「まずは「レジーのブログ」とこのランキングを比較してみましょうか」

レジー「はい。去年はブログで年間ベストを選んだだけじゃなくてMUSICAでシングルアルバム混在のベスト50も公開してます。なので、「1. レジーのブログ年間ベスト10枚」「2. それ以外でMUSICAのベスト50に選んだアルバム」に関して、「ネットの音楽オタクが選んだ2014年の日本のアルバム」と比較してみました。それがこの表です。ちなみに2. を選んだ後に1. を選んで一部順位が動いちゃってるところもあるので、2. については順位はつけず☆で表記してます」

レジーかぶり正正


司会者「「レジーのブログ」1位の蓮沼執太は9位でした」

レジー「結構上の方で嬉しい。あとトライセラが低いなー。発売時期の問題もあるかもだけど」

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司会者「12月発売だったので聴かずに選んだ人もいるかもですね」

レジー「もっと話題になっていいのになあ。で、今回照合してたら「去年に比べて自分の10枚が上の方に来てるなあ」という感じがしたので検証してみました。それがこちら」

2013年
「ネットの音楽オタクが~」との重複 10枚中9枚
9枚の「ネットの音楽オタクが~」における順位平均 52.56位

2014年
「ネットの音楽オタクが~」との重複 10枚中9枚
9枚の「ネットの音楽オタクが~」における順位平均 28.89位


司会者「「自分の良いと思うものと“みんな”の良いと思うものの差分」が狭まっていると」

レジー「ここをどう解釈するかは微妙なところですが、前半部でも紹介したこの前の記事に書いた「狭い範囲で“いろいろ”聴いてる問題」が数字にも出てて面白かった。一方で重複していない、つまり僕が選んでも「ネットの音楽オタクが~」には登場しない作品もいくつかあって、さっきの表でピンク色になっているところです」

司会者「ソロの歌手が多めですかね。あと歌主体の作品とか」

レジー「森山直太朗のアルバムとか入りそうなもんだけどな。野宮真貴のライブ盤は歴史的な意義もある作品だと思います」

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司会者「ソロが「ネットの音楽オタクが~」で弱いということの具体例としては、アナログフィッシュが入ってて佐々木健太郎が入ってないとか」

レジー「なかなか横に広がるのは難しいのかね。たとえばTHE NOVEMBERSは入ってるけどPLASTICZOOMSは圏外とか。かっこよかったんだけどなーあの作品。ウワノソラが入ってないのも意外だった。一部で盛り上がってた気がしたんだけどほんとのほんとに一部だったのか。ちょっと前に話題になったあっぷるぱいとか、「ネットの音楽オタクが~」に入ってるやつでいうとayU tokiOとか好きな人にはいいのでは」




「ロックジャーナリズム」と「ネットの音楽オタクの“民意”」

司会者「次は大手メディアとの比較とのことですが」

レジー「これについては散々言及しているMUSICA編集部が公開した2014年のベスト50がちょうどいいサンプルになるかなと。対象としているゾーンもある程度は重なるはずなので」

司会者「この企画については編集長の有泉さんが特集の最初にこんな声明を出しています」

今の時代における音楽メディアの意義と役割とはなんでしょう。
ただカタログのように情報を発信することだけがメディアの意義ではありません。
あるいは、ただ売れているものを追うことだけがメディアの役割ではありません。
音楽メディアは、音楽メディアに対してのオピニオンを発する存在であるべきだと、私達は考えます。
であれば、最早「音楽」の状況を的確に捉えた国内チャートが存在しない時代だからこそ、
我々のようなメディアが、我々の視点と批評性をもって邦楽シーンをとらえるチャートを発信することに意味があるのではないか、私達はそう考えました。

レジー「つまり、MUSICAから見て「2014年の音楽シーンはこうだった」という意思表示であると。それなら、それが「ネットで自分の年間ベストを公開するような音楽好きの集合知」とどう重なってどう異なっているのかを見ると楽しいかなと思って検証してみました」

司会者「MUSICAのベスト50はシングルも含まれていて、アルバムは37作品です」

レジー「その37作品と、「ネットの音楽オタクが~」の150作品を比較してみました。その結果がこちら」

MUSICAがチョイスした37作品の「ネットの音楽オタクが選んだ2014年の日本のアルバム」における順位分布

~50位 20作品
51位~150位 8作品
圏外 9作品


司会者「へー」

レジー「上位はまあまあ重なってるんだよね。たとえば「ネットの音楽オタクが~」の1位~5位はMUSICAでもチョイスされてます。これに関しては圏外を見るのが面白いです。9作品の内訳はこちら」

MUSICAのみ

司会者「キッズに人気!的な人たちの名前が見受けられます」

レジー「グッドモーニングアメリカがここに出てくるのとかすごい象徴的な感じするな。確かに自分の観測範囲ではツイッターでコメントされてるのほぼ見たことないや。ここに出てくるのはフェスでガッツリ盛り上げそうな人多めだけど、その手の人たちはネットだとあまり言及されない印象」

司会者「UVERworldもここなんですね」

レジー「2013年くらいからいわゆるロック系のメディアで名前聞くようになったけどネット上だとほぼ無視状態なのが面白い。てか僕自身もここにある9枚は見事にどれも聴いてない。plenty今度聴いてみよう。一方、今度は逆の比較です。MUSICAは前述のとおりアルバム37枚選んでるので、では「ネットの音楽オタクが~」で37位以内だけどMUSICAには選ばれてない作品をピックアップしてみました。それがこちら」

ODC○MUSICA×正

司会者「ふむ」

レジー「たとえばMUSICAだと森は生きているとShiggy Jr.は選んでて、シングルでceroも選んでたけど、シャムキャッツとヨギーは入ってないのねとか。あとオウガとかハイエイタスとか、ロックバンドのフォーマットをとりながらも違うレイヤーに行っちゃってる人らが選ばれていないのも興味深い」

司会者「一方でユニゾンみたいなド直球なロックバンドもここにいます」

レジー「ユニゾンはああいうバンドでありながらネットでのほうが支持厚いっていう面白い構造になってるのかもしれない。あと当然アイドルもここにいるよね。Especiaが出てきてます」

司会者「いろんなジャンルがありますね」

レジー「うん。MUSICAが「狭義のロックバンド」も高く評価してる一方で、ネットのランキングになるとまた違ったものが求められると。この辺は最近僕がよく言ってる「もはや網羅できない」話ともつながってきますが。音楽に限らずだけど、それぞれのメディアのスタンスを理解したうえで並べて楽しむのがいいよね。で、最後の比較対象としてオリコンの年間チャートを見てみたいと思います」


ますます失われたオリコンとの接点

司会者「オリコンとの比較は「ネットの音楽オタクが~」、MUSICAそれぞれで行いました」

レジー「去年ともセットで並べますが、個人的には結構なるほど感あった」

オリコン正


司会者「「ネットの音楽オタクが~」で見ると、去年の6作品が今年は1作品に」

レジー「なんかこれを見て、この前参加したMUSICAの2014年総括座談会で鹿野さんが「2014年は括りにくい年だった」みたいなことを言ってたのが分かった気がした。2013年は分かりやすいトピックがあったのね。サカナクションのセールス的なブレイクスルーと大団円としての紅白出演もそうだし、Perfumeの世界戦略を見据えたアルバムとドームライブもそうだし」

司会者「サカナクション、あとホルモンにワンオクあたりで「ロックバンドがセールスとしても頑張った」みたいな話もありましたね」

レジー「うん。ももクロが売れたうえにネットで評価されたのも、「アイドルを訳知り顔に語る」ブームの一つの到達点だったのかもしれないし。そういうレベル感で語れる話題が2014年はバンプだけだったのか」

司会者「初音ミクとやったりドームでやったりトピックはありましたが」



レジー「もちろんそれそのものはビッグトピックだけど、どちらかというと「シーンの話題」というよりは「バンドの話題」という印象」

司会者「なるほど。まあでも、別にオリコンで上の方に行こうが行くまいが良い音楽はたくさんありますよ」

レジー「もちろんそれはそうだし、ネットの音楽オタクが~」という企画はまさにそういうことを証明してくれてるものだよね。ただ、やっぱり「音楽好き」の狭い範囲で盛り上がってるだけじゃなくて、ほんとに世の中ごとになる瞬間が見れるといいなあとも思う。それを計測する基準がオリコンでいいのかってのはまた別問題だけどね。今回はこんな感じで。「ネットの音楽オタクが選んだ2015年の日本のアルバム」も楽しみにしています」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「例によってですがちょっと検討中です」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

【2014年総括】マイ年間ベストいろいろ+今年の活動振り返り

2014年アルバム、2014年楽曲以外のマイべスト

司会者「今年最後の更新ということで」

レジー「直近2回のエントリーで2014年の楽曲、アルバムのマイベストを発表しました。あとしつこいですが今発売中のMUSICAでアルバムとシングル混合のベスト50を公開しています。2014年を振り返る座談会にも参加していますので、未読の方は冬休みにぜひ。巻頭の桜井さんのインタビューも面白いです。年内は宣伝モードと思っていたのでこの告知も今日までかな」

【2014年総括】マイ年間ベスト10曲
【2014年総括】マイ年間ベスト10枚

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司会者「今回はどうしますか」

レジー「とりあえずアルバムと楽曲以外の今年のベスト的なものをさらっと紹介して、あとは自分自身の2014年の活動について振り返ろうかと。まずは楽曲でもアルバムでもないけど今年ベスト級の作品を紹介しておきたいなと」

柏木由紀 / 3rd ソロライブ 『寝ても覚めてもゆきりんワールド~もっと夢中にさせちゃうぞっ♡~』



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司会者「これはたびたび言及してますね」

レジー「MUSICAのランキングにも入れたのでこのタイトルがロック雑誌に掲載されてます。これはほんとにいいライブで、彼女のパフォーマーとしてのポテンシャルが爆発してます。2013年11月の横浜アリーナが収録されてるんだけど、ピンの女性シンガーで横アリでここまでやれる人ってそんなにいないと思うんだよね」

司会者「ちなみに2014年に横浜アリーナ公演を行った女性シンガーは下記の通りです」

きゃりーぱみゅぱみゅ、MISIA、西野カナ、加藤ミリヤ、マライアキャリー、木村カエラ、aiko、miwa

レジー「マライアは置いておくとして、単発ライブに限れば日本のポップマーケットにおいてここに並べた人たちくらいの動員力はあると」

司会者「AKBとしてのファンベースがあってこそだとは思いますが」

レジー「もちろんそうなんだけど、それってつまりあのグループで上位を張ってる人はこのレベルのパワーがあるということとも言えるんだよね。ただ、人集まったからといってこういうクオリティ高いライブができるかと言ったらまた別問題で。この人以外にはいない気がする。さや姉とかいけるかな。この前の香月さんインタビューでも「柏木由紀の年の取り方はアイドル市場における一つの希望」みたいな話をしたんだけど、この人がどうなっていくかは楽しみですね」

司会者「香月さんの『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』も今年外せない1冊ですね」

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レジー「うん。2014年のマイ音楽本ベスト。今後の議論のベースとすべき本ですね。今年の音楽系の本はたにみやんさんのこのエントリにまとまってて読んだものもわりと重なってますが、ここにあがってるやつだと『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』が良かった。あとはゆるめるモ!の運営本、それから『アイドル楽曲ディスクガイド』かな印象深いのは。どれも思考を深めるきっかけになったという意味で」

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司会者「本についてはこの4冊と。では行ったライブで良かったものはありますか」

レジー「もちろんいっぱいありますが、特に良かったものをコメント付き、順不同で5つ挙げます。他にもPerfumeの代々木とアメリカ公演ライブビューイング、ハーレムフェスタの清竜人25、この記事にも書いたフリスロのイベント、野音の原田郁子×畠山美由紀×Salyuとかが印象深いです」

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・4月 9nine(中野サンプラザ)
パフォーマンスと演出が高次元で融合したクールなステージを展開しつつも、グループの持つ可愛らしさが随所に垣間見えるライブはまさに「一つの完成形」という感じ。ここで自分内ハードルが上がってしまったので武道館はちょっと食い足りなかった。さらなる飛躍を。




・6月 東京女子流(日比谷野音)
大復活!!と叫びたくなるようなライブだった。当日のツイート貼っておきます。










・6月 UNISON SQUARE GARDEN 『fun time ACCIDENT』 w/パスピエ、go!go!vanillas (EX THEATER ROPPONGI)

『幕の内ISM』モードに入ったパスピエと斎藤さん復帰明けのユニゾン、それぞれの節目に見せたライブは「演奏が良ければ余計な演出も妙な煽りもいらない」というロックバンドのプリミティブな魅力に満ちていました。


・8月 GOING UNDER GROUND (Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE)

来年の1月で脱退するドラムの河野さんプロデュースのセットリスト。初っ端からB面の青空コウモリという泣ける選曲。とにかくいい曲が多いしある意味で今のシーンを先取りするようなことをやっていたにもかかわらずちゃんと評価されていない現状に思いを馳せてしまった。











・Shiggy Jr. presents 『なんなんスかこれ。』 w/ lyrical school、Sanabagun (新代田FEVER)

このイベントの1か月前に名古屋でShiggy Jr.見てなんかすごいことになってる!と思って東京で見たらやっぱりすごいことになってた。2015年の大爆発を期待させるステージでした。
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司会者「今年のマイベスト的なやつはこんな感じですかね」

レジー「バンドキャンプで拾ったやつとかは別途まとめたいなと思います。あ、あとここまでは「今年出たもの」って括りでしたがもちろん旧譜もいろいろ聴いていて。2014年はちょっと意識して「名前や属するジャンルはなんとなく知ってるけど実はちゃんと曲やアルバムを聴いたことのない人たち」に触れました。知ったかぶりをなくそうキャンペーンというか。図書館がかなり役に立ったんですけど」

司会者「1週間3枚、脆弱な検索データベースを使っていろいろ借りました」

レジー「検索キーワードと全然関係ないのが出てくるのが謎だったんだけど、予期せず出てきたものを取り寄せてみたり。今を追うためには昔のこと知ってた方がより立体的に楽しめたりもするからねえ。当たり前だけど「世の中には自分の知らないかっこいい音楽がすでにとんでもない量で蓄積されている」ということを実感しましたわ」

司会者「新譜を追うだけが音楽の楽しみ方ってわけじゃないですしね。何か良かったのはありますか」

レジー「ぱっと思い出すのは、日本のだと美空ひばりとさだまさし。どっちもうっすら知ってるだけだったけど、アレンジに今風のものの匂いがあったりして面白かった。さだまさしの曲とかたまにストリングスアレンジがミスチルみたいだし。今年の後半くらいから「バンドのうたへの回帰」みたいなこと思っててそういう文章も書いてますが、そういうこと言うなら日本の「うた」と呼ばれるものの系譜はちゃんと見ておきたいなと思いました。外国のものだとダニーハサウェイのライブ盤が超良かった。昔からソウルミュージックに詳しい大人になりたかったんですけど」

司会者「なんですかそれは」

レジー「なんか漠然とそういう憧れがあったんだよね。で、図書館にその手のやつが意外とあったので、ディスクガイド買って「名盤」と呼ばれるやつをちょこちょこ聴いたのが2014年でした。日常的に古いの掘ってる若い人たちからすると「そんなのも聴いてなかったのw」的に言われちゃうかもしれないけど、まあ今まで縁のなかったジャンルを聴き始めるのに遅すぎるとか絶対ないし、僕としては「自分が聴くべき音楽は必ず聴くべきタイミングで出会う」って思ってます。昔聴いたビートルズのアルバムの良さがこの年になってやっとわかったとかそういうのって間違いなくあるし。だから新譜聴きたい人は新譜ばっかり聴けばいいし、「お勉強」と思ってクラシック的な作品聴いてつまんなかったら「この良さがわからない自分が悪いのかも」とか考えないで「今の自分には合わなかった」ということで放り投げちゃっていいし、でもふとしたタイミングで昔のもの聴いていいなと思ったらそういう気持ちに忠実に行動するのがいいんじゃないかななんて思いました」

司会者「聴きたいと思ったものからちょっとずつ聴いていけばいいみたいな話はMUSICAの座談会でもしましたね」

レジー「そうね。あの座談会は個人的にも今年のまとめとして意味があった。で、この流れで僕自身の活動の振り返りに行きたいなと。ここから先はおすすめの音楽や本の紹介はほぼないので、そういうのが欲しい方はここまで読んでいただければ大丈夫です。今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします」


2014年の個人的活動振り返り

司会者「というわけでここからは個人の活動振り返りということで」

レジー「2014年はいろいろなところで文章書いたりしたので、一旦自己採点しておきたいなと。イメージはサッカーの10点評価で。あと寄稿実績などはこちらで確認できます

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総評:5.5
ブログと外部媒体、会社の仕事とそれ以外の仕事、音楽絡みのアクティビティとその他のプライベート、いろいろなバランスに苦慮した1年。それなりに取捨選択しながらなんとか破綻なく乗り切った実感あり。ただ、一方では読書量の低下など長期的に効いてきそうなマイナスポイントもあったのでトータルでは「まあまあ」という評価。

個別評価

レジーのブログ:5.5
自分のリソース配分の中でエントリー数が減ったのは致し方ない部分もあるが、本来の軸足を置いているところなのでもう少し頑張れても良かったかも。「1023円」シリーズの意外な人気化や「音楽で食わず、音楽と生きる」に端を発したYMW出演など思わぬ副産物も。

レジーのJ-POPクロニクル:3.5
ぶっちゃけちょっと存在を忘れていました。春先にブログ多角化をトライしたものの、全然時間が取れずに頓挫。書いてる分には楽しかったんだけど。昔話系のネタが思いついたら書けるように場所だけは残しておきます。

Dive to INTERNET MUSIC:5
こちらも春先に「Dive to HYPEMACHINE」として開設し、途中で名前変更したもののあまり投稿できず。ただ、自分的には視点を広げるきっかけにはなった。今後は単に音源を貼るだけも含めてうまく活用できればと。今年聴いた韓国のポップスのまとめはこちらに書いてますので是非読んでみてください。前半に触れたバンドキャンプで見つけた音源まとめもそのうち。

レジーのポータル:6
寄稿履歴の更新やプレイリスト企画など一応年間通して完遂。ご協力いただいた方ありがとうございました。

MUSICA:6
夏から2年目に突入したディスクレビューの寄稿。出来不出来はいろいろですが、「ロック雑誌のレビューっぽいものを書く」という意識はだいぶ外せたかなと。星野源の映像作品のレビューは今年書いた文章の中で一番気に入ってます。座談会も参加できてよかった。

DAILY MUSIC:6.5
Mステ、48グループ、ジャニーズと「ザ・J-POP」に寄せた内容の文章をいろいろ書きました。結局自分はこういうミーハーな世界が好きなんだなあと改めて確認できたという意味で自分としてはとても有意義だった。西野カナもナオトインティライミもみんなが思ってるほど悪くない(中にはほんとにクソみたいなミュージシャンもいるけど、それはどのジャンルでも一緒ですよね)。

Real Sound:6.5
対談形式だと回避できる論理的なつながりをちゃんと詰めて書かないといけないという部分で自分にとっては訓練になった気がする。そういう意味で「レジーのブログ」との差別化はできたかと。さっしーの原稿が特にお気に入り。

その他:6
CDジャーナルにおける松永さんとのシティポップ対談はなかなか意味のあるものになったと感じています。YEBISU MUSIC WEEKENDで1時間半のトークセッションに出たのも反省材料ばかりですがいい経験になりました。
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司会者「総じて見るとブログの相対的地位が低下した感じがありますね」

レジー「ここをどうとらえるかは難しいけど、書きたいときに書きたいこと書く場として一番重要であることには変わりないので」

司会者「「書きたいこと」と無邪気に言えない部分も出てきてますけどね」

レジー「まあそこはねえ。最低限の節度を持って、というところを気をつけるしかないかなとは思うけど」

司会者「2015年はどうしますか」

レジー「前こっちにも書いた通り「バランス」のようなものは見直さざるを得ない部分があるよね。その中で何ができるかを模索したいです」

司会者「ライブにたくさん行くとかはしづらくなりますよね」

レジー「その分を音源聴くのにあててもいいしね。まあ年を重ねる中で音楽を楽しむスタイルが変わっていくのは当然というか、逆に変わらずずーっとやっていくってのも不自然だなというのが最近思ってることで。この前読んだ『融解するオタク・サブカル・ヤンキー ファスト風土適応論』にも出てきた話ですが、時代の流れを追うことはやりながらも相応の楽しみ方を見つけていきたいです。今年古典的なものを聴き始めたのもそういうことの一環ではあるよね。その辺は2015年でうまく発展させられたらなとも思っています」

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司会者「わかりました。では最後に今年全般に関して一言お願いします」

レジー「まずはこのブログにせよ他の媒体にせよ、僕の書いた文章を読んでくださった方、ほんとにありがとうございました。何かしらの発見や思考のきっかけになってたら嬉しいです。来年もマイペースにやっていければと思いますので、変わらぬご支援のほどよろしくお願いします。それではよいお年を」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

【2014年総括】マイ年間ベスト10枚

司会者「前回に引き続き、今度は今年のアルバム10枚です。ちなみに去年の10枚はこんな感じです」

1位 date course/lyrical school
2位 Signed POP/秦基博
3位 LEVEL3/Perfume
4位 Cry Like a Monster/のあのわ
5位 LIFE ANEW/高橋幸宏
6位 クルミクロニクル/クルミクロニクル
7位 lost decade/tofubeats
8位 CIDER ROAD/UNISON SQUARE GARDEN
9位 Party!!!/OK?NO!!
10位 T H E/tricot


レジー「ほんとはもうちょっと待って発表したかったというか、あと何枚か聴いてから順位付けしたかったんだけど、年末バタバタしそうなので一回ここで区切りたいと思います。当たり前すぎる話だけど別にここに入らなかったからと言って自分にとっての作品の価値が下がるわけではないし」

司会者「マイベストアルバムについても楽曲と同様に、基本的にはMUSICAで発表してますよね」

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レジー「うん。年内はMUSICA宣伝モードで行きたいのですが、2014年総括特集の座談会に参加して自分のベスト50(アルバム、シングル混在)を発表してますので是非そちらを見てください」

司会者「あの企画について何かしら反響はありますか」

レジー「僕が選んだものについてもちょろちょろあったりするけど、気になったのは編集部セレクションの50を見て勝手にがっかりしてる人とかですかね。あれについて保守的に感じる人がいるのはわかるけど、そういうところも見越して外部の人の個別ベスト50があるんじゃないかなとか思いつつ。その辺の意図は聞いたわけじゃないからわかんないけど。読者に「特集全部読め」と強いるわけにはいかないから難しいとは思うけど、もしこれ読んでくださってる方でそういう印象持った人がいたら、ぜひ改めて各人のベスト50を見ていただきたいなと。で、話戻すと、ここに挙げた10枚もMUSICAに提出したものベースで選んでます。プロセスはこんな感じ」

1. MUSICAのベスト50に選んだうちの「アルバム」としてランクインしたものを順位を維持して抽出
2. MUSICAのベスト50提出後に「これは上位に入れたい!」と思ったアルバムをピックアップ
3. 1.のランキングに2.をマージ


司会者「楽曲のものよりもシンプル」

レジー「そうね。で、楽曲の時と同じ注釈ですが、このランキングはあくまでも僕個人のマイベストであって「シーンを象徴する10枚」ではないのであしからず。それではいってみましょう」


10. 佐々木健太郎/佐々木健太郎

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9. あの街レコード/indigo la End

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8. 日出処/椎名林檎

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7. SONGS FOR THE STARLIGHT/TRICERATOPS

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6. フェイクワールドワンダーランド/きのこ帝国

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5. 猛烈リトミック/赤い公園

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4. 一つになれないなら、せめて二つだけでいよう/クリープハイプ

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3. 幕の内ISM/パスピエ

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2. Wang/王舟

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1. 時が奏でる/蓮沼執太フィル

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司会者「蓮沼執太フィルが1位です」

レジー「年初の方に聴いてこれは1位になるかもってすぐ思ったけど結局最後まで揺るがなかったね。あまり聴いたことのないタイプの音楽だったけど、上品で難解なことが行われているんだろうなと思いつつもすんなり体に馴染んでくるのが不思議でした。何度でも聴きたくなるアルバム。2月にライブ行くはずだったのに高熱出して行けなかったのがほんと悔やまれる。2位の王舟は休日の昼間に家で酒飲みながら聴くことが多かったね。最近こんなこと思ったんですけど」







司会者「ドライブかアルコール」

レジー「Shiggy Jr.はメンバー酒飲みだけどアルコールというよりドライブっぽいとか。僕はペーパードライバーだからドライブしないけど、イメージね。王舟は完全にアルコール。ここには入ってないけど、失敗しない生き方のアルバムもお酒飲みながら聴くことが多かった。ランキングに話戻すと、パスピエは去年次点にしたんだけど今年はこうやって上の方に選べて良かったなあ。会心のアルバムだよね。それでいうと7位のトライセラ、年末に聴いてここに入れたんだけど、この人たちのアルバムをこの中に選べるというのが本当にうれしい。踊れるロックってこういうことだと思うし、3人だけなのに例によってアレンジの幅が広い。最高です」

司会者「クリープハイプもMUSICAへの提出後に聴いたものですね」

レジー「このアルバムも例によってとにかくメロディが光りまくってる。たまに言ってますが僕の中で最近のギターバンドだとクリープハイプとインディゴが双璧ですね。インディゴはこのアルバム後のシングルも2曲ともよかった」

司会者「若手のバンドだと赤い公園ときのこ帝国が入ってます」

レジー「赤い公園はとにかく開かれたポップなアルバムだったのが印象的でした。インタビューもさせてもらいましたので良ければ。きのこ帝国は結構びっくりだったなー。前のアルバムは個人的にはそこまで刺さらなかったんだけど、今回みたいなうたが前に出てきてる感じが好きです」

司会者「ソロのものだと椎名林檎と佐々木健太郎が入ってます」

レジー「椎名林檎のボーカルの説得力はやばいよね、と改めて。“ありきたりな女”からラストに向かっていく流れが好きです。佐々木健太郎はアナログフィッシュ今まで通ってなかったけどソロ作はグッときました。このアルバムは「J-POP」と「インディー」の交差点って感じだったな。ボールズのアルバムにもそういう匂いを感じたけど、ここのハイブリットにいろいろ面白いものが隠れてるんじゃないかという感触があります。この辺は来年も追っていきたいですね。これで10枚触れたかな。10曲の時と同じく、次点などはぜひMUSICAにて確認してみてください」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「年内もう一回くらい書けるかな。そしたら2014年の振り返りを改めてする感じかと思います」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

【2014年総括】マイ年間ベスト10曲

司会者「というわけで年間ベストですか」

レジー「はい。まずは楽曲単位での今年の10曲。ちなみに去年のやつはこちら」

1位 ダンシンスルーザナイト/dancinthruthenights
2位 フラッシュダンス/フジファブリック
3位 Saturday night to Sunday morning/Shiggy Jr.
4位 チョコの奴隷/SKE48
5位 Remember me/くるり
6位 ふたりは恋人/□□□
7位 トゥナイト、トゥナイト/禁断の多数決
8位 Don't Stop The Music feat.森高千里/tofubeats
9位 ミュージック/サカナクション
10位 今更/赤い公園


司会者「tofubeatsとokadadaのユニット曲が1位でした」

レジー「で、前回のエントリーにも書いた通り、今発売中のMUSICAにて楽曲・アルバム混在のマイ年間50を公開しています。詳しくはぜひそっちを見てください。今年を振り返る座談会にも参加しています」



司会者「基本はそこから抜粋ですかね」

レジー「選んだプロセスとしては下記の通り」

1. MUSICAのベスト50に選んだうちの「楽曲」としてランクインしたものを順位を維持して抽出
2. MUSICAのベスト50に選んだうちの「アルバム」としてランクインしたものの中で、「楽曲」として気に入ったものをピックアップ
3. 2.で選び出したものを1.の順位づけとマージ
4. MUSICAのベスト50提出後に「これは上位に入れたい!」と思った曲をピックアップ
5. 3.のランキングに4.をマージ


司会者「ベスト50に入ってないものもあるんですね」

レジー「うん。提出後にこれは!!ってなったやつもあったからね。そんなこんなで選んだのが下記の10曲。この企画やるたびに思うけど、ざーっと並べるとわかりやすく特徴が出ますわな。毎年の注釈ですが、このランキングはあくまでも僕個人のマイベストであって「シーンを象徴する10曲」ではないのであしからず。それではどうぞ」

10 Hold Your Hand/Perfume





9 BRIGHTER DAY/安室奈美恵





8 誰でもロンリー/YUKI





7 衣替え feat. BONNIE PINK/tofubeats





6 ひまわりの約束/秦基博





5 4月のマーチ/Awesome City Club



4 ray/BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU



3 桜の森/星野源

※動画 3:44~




2 STAND BY ME/Quattro Formaggi



1 Will♡You♡Marry♡Me?/清竜人25






司会者「清竜人25が1位です」

レジー「大げさじゃなくてこの曲聴いた時に自分の中の何かが崩壊したよね。衝撃的な楽しさだった。アイドルシーンにおける一つの「とどめ」になったような気がしています」

司会者「清竜人25についてはこちらのエントリーで掘り下げてますので良ければ

レジー「価値観の崩壊という話でいえばバンプと初音ミクのコラボもよかった。これいい曲だよね。生身の人間×ボカロって組み合わせの決定打がいきなり出てくるとは思ってなかったです」

司会者「10位から7位までは女性ボーカルが並んでいます」

レジー「Perfumeについては最近は強度重視の方にいってる中でこういうやさしい歌が出てきて嬉しかった。安室ちゃんとトーフさんのは並べて聴きたいですね。YUKIも相変わらずやることがセンス良い。ディスコやソウルミュージックの再解釈という意味では星野源の曲も当てはまると思うけど、アウトプットが全然違うのが面白いです。オーサムもそういう流れを汲みながら、“4月のマーチ”についてはJ-POP的な人懐っこさがあってグッドでした」

司会者「6位の秦基博はかなりのヒットになりましたね」

レジー「タイアップあったとはいえすごいよね。紅白出るかなと思ってたんだけど。そして何といってもQuattro Formaggiですよ。これ最高だよねほんとに」

司会者「トライセラトップス×桜井和寿ですね。今年の4月にライブで共演してます」

レジー「音源ネットになくて紹介できないのがマジで残念だな。ぜひトライセラの新しいアルバム買って聴いてほしい。“youthful days”ばりの瑞々しさですよこれ。イントロのシンプルなギターリフが始まった時点で名曲の予感だったけど、歌が始まってこれは間違いないってなった。桜井さんの歌はこういう骨太なバンドサウンドにもしっかりはまるし、2番サビが終わった後の展開がトライセラ感超あって泣ける。ほんとに素晴らしいコラボでした」

司会者「それでも1位は清竜人25と」

レジー「甲乙つけがたいですが、初めて聴いた時のインパクトを鑑みて順位をつけました。去年一昨年だと次点も発表してましたが、今年はMUSICAで50位まで載せてるから良かったらそっちで見てほしいなと思います。たぶんまだ本屋さんにあるはず。というわけでマイベスト10曲はこんな感じで。次回はマイベスト10枚に行きたいのですが、現在最終調整中ですのでしばしお待ちください」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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