柚木怜のアトリエ

エロチックファンタジー小説

主に、昭和50年代を時代背景にした思春期の「少年」と「年上女性」の相姦ものを書いています。




YouTubeチャンネル「【郷愁朗読】おとなの縁側」では、睡眠用の動画もアップしております。
聞いているだけでなんだか眠くなる〝ちづ姉さん〟が、1時間20分ほど小説を朗読してくれています。

読んでくれている作品は、柚木怜の「郷愁ポルノ 僕らの五号機」です。

本作は柚木怜著「オナニー小僧に気をつけろ!」【被害者・高木日奈子(18歳)】のワンシーンを切り抜いたものとなります。


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 その刹那──。ツ、プッ……!
「痛いッ!」
 日奈子はふたたび意識が飛びそうになった。
 下腹部に焼けるような激痛が走った。体の内側から刃物で抉られた感覚だった。
 いったい自分の身になにが起こったのか、確認する余裕もなかった。
「痛い! 痛い! 痛いーーーっ!」
 ただただ精液臭い口で喚くしかできなかった。
「やったあ! 美人のお姉ちゃんとセックスできた! 夢みたいや」
 痛みに朦朧とする日奈子の耳に残酷で狂気じみた声が届いた。
 処女膜を破られた姦痛が一瞬失せて、日奈子はがく然とした。
「せっく、す? うそ? いや……いや、いやぁ……」
 これがセックス。
 性教育で習った子どもの作り方。
 千秋が口にしていた不純異性交遊。
 少年のお母さんが仕事にしていること。
「嬉しい。ぼくのおちんちんが、お姉ちゃんのオメコにずっぽり入ってるで!」
 少年の言葉で、日奈子はようやくセックスの意味を知った。同時に、女として大切なものをたったいま喪失したことも本能で感じ取っていた。
 ズッ、ズチュ、ズリュ……。
 本当に入っていた。下半身を見る勇気はなかったが、その必要もないほど、体で思い知らされていた。あの巨大なイチモツが秘密の割れ目に侵入しているのだ。名前も知らない少年の体の一部が、自分の身体に突き刺さっているのだ。
 テニスボールのような先端が、日奈子のおへその下あたりまで潜り込んでいた。
「いやああーーーっ!」
 日奈子は断末魔の悲鳴を上げて、少年の薄い胸板を押した。だが、すでに下腹部にはぐっさりと肉の楔が打ち込まれている。思うように力が出ず、下手に暴れるほど痛みが走った。
「お姉ちゃん、なんでそんなに泣くんや? 気持ちええやろ?」
 少年がぬぅと顔を近づけてきた。細い垂れ目をめいっぱい緩めて、口元は日奈子の愛液によって、生肉でも食べたかのように濡れ光っていた。とぼけているのか、不思議そうに首もかしげてきた。
「ヒィ……ヒィ……!」
 日奈子はわなわなと震える唇から、かすれた悲鳴を漏らす。
 肉体的なダメージはおろか、精神的なショックが凄まじくて、生きた心地もしなかった。
「お姉ちゃん、痛くないやろ? 女の人はおちんちんを入れられたときが一番気持ちいいって、ぼく、知っているもん。ほら、ほら、ほら」
 勘違い甚だしく、少年は腰を使い始めた。
「ヒイイーーーーッ! ヒィ、ひぃいーーーっ」
 メリメリと未開の秘膜を掘削されて、日奈子の純潔がみるも無惨に散らされていく。
「どう? 気持ちええ?」
 前歯の欠けた歯で無邪気に笑いながら、少年はピストンを続けた。
「痛い……痛いわ」
 日奈子は完全にグロッキー状態で、だらんと、糸の切れた操り人形のように揺さぶられた。
「そんなことないやろ? オメコのなか、ヌルヌルやもん」
 ズポッ、ヌポッ。確かに出し入れされるたび、粘ついた汁の音はしていたが、日奈子は血しぶきではないかと思ったほどだ。
「違うッ! ほんまに痛い! 抜いて、お願い!」
 懇願しながら、広げられた両脚をなんとか閉じようとした。しかし、どこにそんな力を秘めていたのか、少年は驚くほどのパワーを発揮して、それを許さなかった。暴れる日奈子の両肩を押さえ込み、さらに覆いかぶさってきた。
「いやぁぁ……」
 日奈子は強引に赤子がオシメを替えるような格好とされた。両膝が乳房にくっつくほどの窮屈な体勢となった日奈子に、少年が真上から全体重をかけてきた。
 ズンッと、肉の凶器が膣奥までめりこんだ。
「あぐう……あ、熱い」
 乙女の純潔を犯す剛直は口に咥えたときよりも熱く感じられて、小動物がそこに棲み着いているかのようだった。ドックンドックンと、小さな心臓のように脈打ってもいた。
「だあーーーっ、チンポ、根元まで入った~。嬉しいよおー。ぼく、こんな美人のお姉ちゃんと繋がってる! あぁ、幸せ。これならなにも寂しくない。気持ちええっ! 気持ちええ」
「あぐう……ハア、ハア……痛い……痛い……痛い」
 日奈子は繰り返す呪文のように「痛い」と連呼していた。
「あぁ、お姉ちゃん……またそんなに悲しい顔して。お姉ちゃんも寂しくないやろ。ほら、ぼくとくっついているで」
 聞く耳を持たない少年は興奮しきりに喋りながら、腰の動きを止めなかった。
「アアッ……違う。ほんまに痛いの……お願い。抜いて……お願い、オナニー小僧」
 許しを乞うように、日奈子はその名前を口にしていた。
「うん! ぼくはオナニー小僧! お姉ちゃんのオメコでオナニーしているで~」
「な……ふざけないで!」
 女性を物のように扱う言葉まで飛んできて、日奈子は組み敷かれながらもきつく睨みつけた。だが、少年は反省するどころか、
「その顔も可愛い! 大好き。食べたい」
 うっとりとした声で言うと、体を前に倒してきた。黒いシルエットが間近まで迫る。
「あ、やめて」
 真上から制圧されている日奈子は逃げることなどできない。そのまま少年に抱きしめられた。汗と垢と濡れた雨の匂いの混じったような悪臭が日奈子を包み込む。
 臭い、と感じたときには、口を塞がれていた。
「……!?」
 時間が制止したように日奈子は固まった。
 痛みも臭いも感じなくなった。
 ファーストキスは、ちょっぴり酸っぱい、自分のアソコの味だった。


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「そこの人、頼む!」
 土手から声がしていた。タンクトップの少年も河原に駆け下りようとしていた。だけど、彼では間に合いそうになかった。ぼくでなければ……。
 本当に飛び込むのがあと数秒遅かったら、間に合わなかっただろう。まるで吸い寄せられるように、少年がぼくのほうに流れてきたことも幸運だった。ぼくは少年を後ろから抱き留めた。思ったよりも少年は軽かった。ただ、ぼくの力では少年を連れて、河原まで戻れそうになかった。そのまま二人そろって流され始めた。命の危険を感じた、そのときだった。

 タンクトップの少年がものすごい勢いで、こちらに泳いできた。顔を上げながらクロールで、あっという間にぼくたちのもとまで辿り着くと、
「あとは任せろ」


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