タイトル 少年T

 

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  勉強机には家族の写真が立てかけてある。お父さんとお母さんと菜々子お姉ちゃんと僕の四人で、城崎温泉を旅行した時に撮ったものだ。
 温泉街の真ん中を流れる川を背景に、僕たちは橋の上にいる。シャッターを押してくれたのは誰だろうか。多分、お父さんが近くにいた観光客の人にお願いしたのだと思う。
 夜の時間だからフラッシュが焚かれていて、僕たちはみんな、顔が白くなっている。両親と僕は真顔でカメラを見つめているから、なんだか気味が悪い。
 菜々子お姉ちゃんだけは白い歯を覗かせてピースも決めている。城崎温泉に行ったのは、僕がまだ小学校に入ったばかりの頃で、菜々子お姉ちゃんも小6ぐらいだから、今よりもだいぶ顔が子供だ。
「この写真、飾っていたんや?」
 僕の部屋に入ってくるなり、菜々子お姉ちゃんは真っ先に写真立てを手に取った。
「うん。楽しかったから」
 僕は自分のベッドに腰かけて、菜々子お姉ちゃんの動向を伺っていた。
「へえー。友ちゃん、小さかったのにこの時のこと覚えているの?」
「ちゃんとは覚えてないけど。なんとなく……温泉がめちゃくちゃ熱かったとか、お湯の煙がすごく立ち込めていてお父さんがどこにいるのか心配になったこととか……」
 父親と入った男場のことをうっすらと覚えている。それ以外はほとんど記憶にない。それでも楽しかったという感覚は残っている。
「そっか」
 菜々子お姉ちゃんは愛想笑いのように薄く微笑むと、写真立てを元に戻した。
 僕は城崎温泉の話なんかより、この状況に気持ちがフワフワしている。
 昨晩、あんなことをしてしまったというのに菜々子お姉ちゃんは今日一日、いつもと変わらない様子だった。朝から図書館に出かけて、昼に一度戻ってきたけど、その後すぐまたどこかに出かけた。夕食の時もいつも通り、一緒にテレビを見ながら普通に会話をしていた。それが逆に怖かった。昨晩、わざとではないけど僕は菜々子お姉ちゃんの顔に精液をかけてしまっている。そのことに一切触れてこないのはなぜか。もしかして、あとでお父さんやお母さんに言いつけるつもりではないだろうか。
 ところが夜になって、お風呂から上がった菜々子お姉ちゃんは「あとで、友ちゃんの部屋に遊びに行こうかな」と言ってきたのだ。
 田舎に帰っている両親は、あと二日は戻ってこない。昨日は菜々子お姉ちゃんの部屋で、今日は僕の部屋で二人きりだ。
 一体、どういう風の吹き回しなのか……緊張が高まるばかりで、僕は自分の部屋にいるというのに、まったく落ち着かないでいた。
 ましてや菜々子お姉ちゃんはお風呂上りだというのに、これまで見たことのない短いスカートを履いてきていた。普段、外に出かける時は学校の制服か、そうでなければ夏でも長いスカートであまり足も見せない。そういえば以前、菜々子お姉ちゃんはスカートが短いという理由で、お母さんにひどく怒られていた。
「なんか部屋の雰囲気、少し変わった?」
 菜々子お姉ちゃんは部屋の中を一瞥してから、だんだんと僕のほうに近づいてきた。僕はなぜか怖くなって、逃げだすようにベッドから立ち上がりそうになった。
 だけど、菜々子お姉ちゃんはたじろぐ僕を気にせず、ごく自然にベッドに腰かけて真横に座ってきた。
 僕は息を飲む。ミニスカートから覗いていた太ももがいまや間近にあるのだ。それに昨晩同様、菜々子お姉ちゃんの体からはお風呂上りの清冽な匂いがふんだんに立ち込めていた。
 僕はドキドキが凄まじくて、心臓が喉から飛び出そうだ。菜々子お姉ちゃんのほうを見ることもできなかった。それでも僕の中の雄の本能が勝手に疼いて、菜々子お姉ちゃんの太ももにどうしても視線が落ちてしまう。それこそスケベなオジサンみたいにチラチラ見ていた。菜々子お姉ちゃんは弟の視姦に気づいているのかどうか、真夏の夜なのに自分の太ももを温めるように手で摩り始めた。
 菜々子お姉ちゃんの落ち着かないその動きもなんだかエッチで、僕のおちんちんは瞬く間に槍のように固く尖った。
「ねえ」
 すると、菜々子お姉ちゃんは僕の股間の膨らみに話しかけるように囁いてきた。
「なに?」
 勃起していることがバレていそうで、僕は恥ずかしくて仕方ない。
「……今日もお姉ちゃんの下着、探した?」
 予想外の問いかけだったので、僕は「え?」と言葉に詰まった。
「置いてなかったやろ? ガッカリした?」
 昨晩もそうだったけど、菜々子お姉ちゃんは僕が下着に悪戯をしていることを知ってから、エッチなことを平気で口にするようになった。しかも悪気のない無邪気な感じで話しかけてくるから、僕は余計にどう対応していいのか分からない。
「いや……」
「そうなんや?」
 菜々子お姉ちゃんは確認するように僕の顔を覗き込んでくる。
「だって、お姉ちゃんに気持ち悪いって言われたから」
 あの時、一番ショックだったのはこの言葉だったから、僕はつい口にしていた。
「そうやったね……」
 菜々子お姉ちゃんは思い出したように呟く。僕は目のやり場に困ったまま、頷いた。
「気持ち悪いって言われなかったら、またしてみたい?」
「え?」
 驚いて菜々子お姉ちゃんのほうを見ると、ぴったりと目と目が合った。菜々子お姉ちゃんは僕の瞳をまっすぐに見据えていた。
 姉とこんなに見つめ合うなんて初めてのことだった。
 菜々子お姉ちゃんの瞳に吸い込まれそうだ。
「……うん」
 そのせいもあってか、僕は暗示にかかったように、素直に首を縦に振っていた。すると、菜々子お姉ちゃんは顔の筋肉をふっと緩めて、唇だけで微笑んだあと、
「仕方ないなぁ」
 呆れた口調で言いながらも、太ももに置いていた手を突然、スカートの中に移動させ始めた。
 僕はチラ見どころか、姉の太ももを凝視してしまった。
 菜々子お姉ちゃんはスカートの中に手を入れ、お尻をもぞもぞと蠢かせた。あろうことか、僕の部屋でパンツを脱ごうとしているのだ。僕はあまりのことに呆気に取られて、止めることもできない。
 そうこうしているうちに菜々子お姉ちゃんはベッドに腰かけたまま、太もものところまでパンティを脱いだのだ。
「……ああ」
 思わず僕は感嘆の息を漏らした。菜々子お姉ちゃんの太ももに淡いブルーのパンティが引っ掛かっている。中途半端に脱いでいる姿は、昨日読んだエロ本よりもずっとエロかった。
 太ももまで脱ぎ下ろしたところで、菜々子お姉ちゃんの動きが止まった。そして再び、僕の反応を確かめるように見つめてきた。
 僕といえば、口をポカンと半開きにした間抜けな表情だ。
「……脱がせてみたい?」
 菜々子お姉ちゃんは首を少し傾げながら聞いてきた。自分の姉ながら、その仕草はたまらなく可愛かった。姉に見惚れていると、恥ずかしいという感情も吹き飛んだ。
「ええの?」
「ええよ」
 菜々子お姉ちゃんがパンティから両手を離した。それから僕に任せるといわんばかりに、両手を後ろについた。
 僕はすぐさまベッドから降りて、菜々子お姉ちゃんの脚の前に跪くような体勢となった。
「ちょっと~。そんなところに座られたら、見えてしまうやん」
 菜々子お姉ちゃんは腰をなよなよと揺すりながら、叱るように言った。確かに菜々子お姉ちゃんはいまノーパンなのだ。
「わかった。見ないようにするから」
 僕は太ももに引っかかったパンティだけを見据えて、手を伸ばした。緊張と興奮のせいで、手が面白いほど震えてしまっていた。
「そんなにビビらなくても大丈夫やで」
 弟の手の震えを見て、菜々子お姉ちゃんが高らかに笑った。対して僕は笑い返す余裕などなど「ハアハア」と呼吸が荒ぶるばかりだ。
 菜々子お姉ちゃんのパンティを脱がせるというだけで、おちんちんからあの白い液体がビュッと噴出しそうだった。
 パンティはツルツルとしたナイロン製だけど、ホカホカとした温もりがあった。菜々子お姉ちゃんの秘密の体温を知ってしまったようなイケナイ気分にもなり、
「ハアハア、すぅ、すぅ」
 僕は鼻息まで乱れてくる。
 姉のパンティを弟が脱がせるなんて普通ならありえないことだ。それをいま成し遂げている自分が不思議で仕方ない。自分の体が自分ではないような気もしていた。
「友ちゃん、早く」
 不意に菜々子お姉ちゃんが声をかけてきて、僕はハッとなった。
 パンティを掴んだ状態で悦に浸りすぎて、時間も止まっていたようだ。
「う、うん」
 僕は荒ぶる息を懸命に抑えながら、慎重にパンティを脱がしていく。菜々子お姉ちゃんは脱がせやすいように、太ももを内股気味にした。
 ああ、なんてスベスベとして柔らかい太ももなんだ。下着を脱がせる過程で菜々子お姉ちゃんの生脚をそれとなく触ってしまう。
「んんっ……」
 菜々子お姉ちゃんはくすぐったそうにしたけど、それ以上は何もいわなかった。
 パンティは太ももを通り過ぎて、脛から足首へ。菜々子お姉ちゃんが足を浮かせた拍子に、僕は思わず視線を上げて、スカートの中を覗こうとしてしまった。
「……」
 菜々子お姉ちゃんは恥ずかしいのか、顔を背けていた。
 スカートの奥は暗い。だから、はっきりと見えないけど、男みたいにアレがないことは間違いなかった。男にあるものが女にはない。それが分かっただけでも、僕は菜々子お姉ちゃんに「女」を感じて、妙な生々しさを覚えた。
「あぁ、お姉ちゃん……」
 思わずスカートの奥に呼びかけるように囁いていた。あれほどパンティを脱がせることに意識が集中していたのに、いまはスカートの奥の虜となっていた。
 菜々子お姉ちゃんは返事をせず、両目をギュっと閉じていた。それでいて、両腕は後ろについたままで、僕にすべてを任せるような体勢を維持していた。
「お姉ちゃん……」
 その時の僕は悪魔に体を乗っ取られたようだった。自分でどんなに制止しようとしても体が言うことを利かず、勝手に動いてしまう感覚だ。
 顔をヌゥーと前に突き出すようにして、僕は菜々子お姉ちゃんのスカートの中に突っ込んでいった。
「あッ! なに?」
 ここでようやく菜々子お姉ちゃんはハッとしたような声を出したけど、僕の顔面は巨大な岩のようなパワーを持って、両脚の太ももの間を分け入っていった。
「友ちゃん、あかん」
 意外だったのは菜々子お姉ちゃんがさほど抵抗しなかったことだ。「あかん」と口にはしたけど、両足を強く閉じることもなかった。
「ああぁ、すごい」
 僕のホッペに菜々子お姉ちゃんの柔らかい太ももが張り付くように当たる。太ももの女臭がもろに鼻腔を刺激した。
「あ……」
 菜々子お姉ちゃんが思い出したように太ももを閉じてきたけど、すでに僕の顔は両脚の間に潜り込んでいる。逆に、太ももで僕の顔を離さないとばかりに挟み込んでいる形となった。
「お姉ちゃん……」
 たまらず呻いて熱い吐息をスカートの奥に送り込む。
「あん……」
 菜々子お姉ちゃんは今まで聞いた事のない声を出した。泣きそうでありながら媚びるような声色で、そこに姉の威厳などは微塵も感じられなかった。
「もっと見せて」
 すでに悪魔に体を乗っ取られている僕は歯止めが効かない。自分の欲望のまま、両手で菜々子お姉ちゃんの両脚を掴むと、力任せにグイっと押し広げようとした。
「いやっ!」
 その拍子に菜々子お姉ちゃんは体勢を崩して、ベッドに仰向けで倒れ込んだ。この機を逃さず、僕は一気にスカートの奥にまで顔を押し込んだ。
 太ももの柔らかい感触とは違う、潰れた果物のようなグニュリとした感触が僕の唇に触れた。
「アアっ! 友ちゃん!」
 弟の前で両脚をおっ広げるという無残な恰好となった菜々子お姉ちゃんは懇願するように喚く。僕はそれを無視して、ハアハアと興奮の吐息をオマタに向かって吐きかけていた。
 これがお姉ちゃんのアソコだ。女の人のオメコだ!
 エロ本でも隠されていた未知の部分である。僕は誰かに教わったわけでもないのに、本能で舐めたいと思った。
 ベロを出して一気に舐め上げた。
「あああーーーっ!!」
 うちは一軒家で庭もあるから隣家との距離は結構ある。だから家の中で騒いでいても、近所迷惑にならないけど、それでも心配になるぐらい菜々子お姉ちゃんは甲高い声を上げた。
「あふぅ、あむぅ」
 僕もここがどこかも忘れるほど夢中だった。菜々子お姉ちゃんのアソコはちゃんとオケケも生えていて、そこから石鹸の匂いもした。
 僕のおちんちんは洗っても臭いから、女の人のアソコも似たような悪臭がするのかと思っていたけど、全然違った。ほのかに石鹸臭が漂うだけで、ほぼ無味無臭だ。
 菜々子お姉ちゃんのパンツの匂いを嗅いだ時の、あの甘酸っぱい香りもしなかった。とにかく目と鼻の先にある女性器を一秒でも長く味わおうと、高速でベロを動かしていた。
「アああッ! ちょっと……! あかんって」
 菜々子お姉ちゃんは泣きそうな声を張り上げながらも、僕の顔を太ももでさらに強く挟み込んでくる。
 オシッコが出る部分を舐めるなんて汚い行為なのかもしれないけど、僕は頭がおかしいのか、菜々子お姉ちゃんのアソコが美味しくてたまらなかった。
 舌を激しく上下に律動させて、菜々子お姉ちゃんの割れ目を舐め続けた。
「アぅう、ひぃ、あぐう……ああんっ!」
 すると、菜々子お姉ちゃんは次第に諦めたように太ももの力を緩め、声もだらしなくなってきた。
 僕は暗がりのスカートの中でカッと目を見開き、女性器の形状をよく見ようとしていた。
 唇を縦に置いたような形で、その周りを口髭のようにオケケが覆っている。女の人は股間にも「口唇」を持っているんだと思った。僕はその口唇の割れ目をなぞるように舌を這わせていた。すると、下の口唇がだんだん半開きとなって、水っぽい粘液が溢れてくる。子供ながらもそれは菜々子お姉ちゃんが気持ち良くなっている証拠だと察知していた。
「お姉ちゃん……いっぱい、出てきてる」
 僕は舌の動きを一旦止めて、秘部に熱い吐息をふきかけるように囁いた。
「ああっ……」
 菜々子お姉ちゃんはそれに答えず、ただ切なそうに呻いた。舐めることを中断したことが良くなかったのかもしれない。
 僕は慌てて舌を動かした。今度は割れ目の溝に食い込ませるように、舌で抉ってみた。
「はああ! アアッ、ああっ、ハア!」
 やっぱり菜々子お姉ちゃんはコレが欲しかったみたいだ。再び電池が入ったオモチャのように肢体をくねらせて、だらしない声を漏らし始めた。
「んちゅ、んちゅう」
 僕は菜々子お姉ちゃんのそんな反応が新鮮で、口の周りがベトベトになることも厭わず、舌先を出来るだけ女穴にねじこもうとした。
「ハアッぁああ!」
 突如、菜々子お姉ちゃんがブリッジする勢いでお尻を浮かせた。
「んん?」
 女性器に顔面をなすりつけていた僕は、あることに気づいた。鼻先がコリコリとした突起に当たっていた。割れ目の穴よりも上のほう──秘唇の合間から米粒みたいな突起がぷっくらと顔を覗かせている。ここが菜々子お姉ちゃんの弱点かもしれない。
 僕はそこめがけて、舌で舐めるというよりも吸い付いてみた。
「あひいぃ! 友ちゃん、そこぉ!」
 菜々子お姉ちゃんはさらにお尻をぐわぁんと跳ねらせて、僕の名前を嬉しそうに叫んだ。
「あむぅ、んんちゅう」
 僕は「ここ?」と確認するように、唇を窄めて吸い込む。
「んはああ! アアアっ、アアア、あああんんっ! 気持ちイイ、すごくっ!」 
 ずっと菜々子お姉ちゃんのエッチな反応に驚いていたけど、この時はその比でなかった。まるで脱皮した蝉のように、菜々子お姉ちゃんは全く違う姿に変わったようだった。
 スベスベだった太ももは汗ばみ、浅ましく自分から腰を振っていた。神秘的に思えた秘唇も気づくと汚らしいほど粘ついた粘膜となり、無味無臭だった愛液も独特の甘酸っぱさを含みだしていた。
「ああっ、いいっ、友ちゃん、アアア、ああ、あひぃい!」
 阿鼻叫喚の嬌声を放ちながら、菜々子お姉ちゃんはスカートの中に潜る僕の頭を両手で掴んでくる。だけど突き放そうとはせず、むしろ、もっと吸ってと伝えているように思えた。
 僕はそれがとてつもなく嬉しくて、幸せだった。菜々子お姉ちゃんが本当の意味で、誰にも見せたことのない本性を僕にだけ見せてくれているような気がしたからだ。
 だから口には出せないけど、僕は菜々子お姉ちゃんが感じる突起を舐めながら、「お姉ちゃん、好き」と何度も胸の中で呟いていた。
 ただ、困ったことに菜々子お姉ちゃんのそんな姿を目の当たりにすれば一段と興奮も高まるわけで、僕のおちんちんは暴発寸前だった。一刻も早く擦って射精したい欲望に駆られた。
 いや、違う。僕は本能で分かっていた。菜々子お姉ちゃんのオマタにある穴は、おちんちんを入れるためにあるものだ。手でシコシコするよりも、あの穴に入れたほうが気持ちイイはずだ。
 入れてみたい、入れてみたい、入れてみたい。
 願いを伝えるように、僕は舌が攣りそうな勢いで突起を猛烈に舐めた。
「はぐううう! はひ、はふぅ、ハア、アッ、アッ……なんか……!」
 菜々子お姉ちゃんが切羽詰まった声を漏らし、僕の髪の毛を強く掴んできた。それと同時に両脚をベッドから投げ出すように、ピーンとまっすぐに伸ばしていた。
 変な恰好であったが、菜々子お姉ちゃんはそんなことも気にしないほど悶絶していた。僕は菜々子お姉ちゃんの体にまた新たな変化が訪れていることを察知した。
「アアアっ! 怖い……! アアアっ、アッ!」
 菜々子お姉ちゃんの全身の筋肉が硬直していた。秘唇からはムワァと磯の匂いに似た香りが立ち込めてきていた。そして僕が吸っているお豆さんは、舌でピンピンと弾けるほど固く勃起していた。
「いや、あかん。狂うーー。アアアアーーーッ! はああーーっ!」
 それは男の子の射精と同じなのかもしれない。菜々子お姉ちゃんはビクンと激しく体をのけ反らせると同時に、水鉄砲のようにアソコから汁を迸らせたのだ。
 昨晩は僕が菜々子お姉ちゃんの顔に精液をかけたけど、今夜は仕返しをされたみたいに。
 だけど菜々子お姉ちゃんは自分が女の精液を出したことに気づいておらず、
「も、もう、やめて……」
 股間に吸い付いている僕の頭を掴み、引き離そうとしてきた。
「う、うん」
 僕も早く離れたかった。なぜなら僕はいますぐにでも女の人の穴に入れてみたいのだ。
 糸の切れた操り人形みたいにぐったりしている菜々子お姉ちゃんを見ながら、僕は素早くズボンとパンツを脱いだ。おちんちんの先端はすでに一回射精したんじゃないかと思うぐらい、ネバネバの液体で濡れていた。
 菜々子お姉ちゃんは両脚をだらしなく投げ出したままだ。失神しているようにも見えて、
「お姉ちゃん?」
 声をかけてみたけど、返事をするどころか、目の焦点も合っていない。
「大丈夫?」
 僕は介抱するように近づきつつ、菜々子お姉ちゃんの体の上に覆いかぶさっていた。
「……あっ……」
 それで意識を取り戻したのか、菜々子お姉ちゃんがぼんやりとした目で僕を見上げてきた。蕩けたような表情で、それはとても色っぽかった。
 だから僕は欲望を隠し切れず、率直に呟いていた。
「お姉ちゃん、入れてみたい……」



 
(T視点6)に続く