ブラストワンピース。前走新潟記念1着。後ろから大外を回って差し切り圧勝。勝つ時は常に瞬発力の性能が違うように映る勝ち方をする馬だけど、古馬重賞で同型のメートルダールがいる状況でも同じ勝ち方になった。写真だけ見てると腹が出てて鈍くさそうぐらいにも思えるのに。スケールが違うという言葉が合う。

ダービーの敗因はキャリア不足、太目残りのほかに、エポカドーロの逃げに瞬発力を削がれて内容が落ちたのではとも分析できたけど、最後の踏ん張りあいでメートルを封じられたなら、また持久力勝負になっても今回は違うぞと期待は持てる。距離延長で内容がさらに良くなるイメージまでは持てないけど、ばったり止まる心配も現時点では特に。最有力候補で本命候補。


ジェネラーレウーノ。前走セントライト記念1着。結果的に沈む逃げ馬の仕掛けについていった。待ったほうが楽に競馬できるんだけど、そこで動くのがこの馬の競馬。溜めての切れ味より、重賞レベルでもハイペースでばたばたにならないしぶとさを武器に戦う個性派が前哨戦を快勝。3000mでも力を出せるなら展開のカギも握るし面白い存在。

複勝率86%の数字ほど安定感信頼度は高くなくて、なんなら最も絶好の流れに嵌っていたダービーで1頭だけ脱落する難しさは抱えている。力を出し切れるかは隊列展開、その時の気分にかなり左右されると思う。人気薄ならビッグウィークを期待して狙うつもりで春から待ってたんだけど、レイエンダを封じ込んでの参戦で主力形成。印は回るけど本命はないかな。


エタリオウ。前走神戸新聞杯2着。前進気勢に乏しく後方にいるのにおっつける不安な追走から直線だけで勝ち負けに持ち込む豪快な追い込み。これだけ派手な事を自己条件でやって、昇級戦で人気になるならカモの典型になんだけど、この派手な事をやった相手が世代トップ候補のワグネリアン。この相手に粗削りな競馬で対抗しているポテンシャル。もっとうまく引き出せるようになったら世代の代表になれる最有力候補。

折り合いに気を付けながら我慢させるわけではなく、のらりくらり走って猛烈に2400m戦で伸びているので、3000mに伸びても距離に苦しんで伸びなくなるイメージからは出走馬のなかでトップクラスに遠い。流れ不向きでも間に合わせる力がある可能性も十分あるので、展開の心配もあまり要らず、とにかく勝負所でスイッチが入るかだけ。いくら堅実に走り続けている馬柱を見ても、あのレース振りはいつ大不発がきても驚けないので本命にはしない。


メイショウテッコン。前走神戸新聞杯3着。マイペースで逃げを打ち動きたいタイミングで仕掛けてスムーズに競馬できた。一見、自分の競馬で有利な展開に持ち込んで力を出し切ったのに勝てなかった3着。ただ、勝ち馬に前へ出られてから二枚腰を発揮してギアを上げた印象があり、まだ自力では出し切れていないポテンシャルを秘めているのではないかと思わせる魅力がある。

NZTでケイアイノーテックがスムーズに回ってきて一旦止まりながら、3着馬が横に来て本気を出し直して奥深さを匂わせ、NHKマイルCでも相手なりに通用したのが半年前。同じパターンが再びあるか注目。アサクサキングスを思い出す大跳び先行馬。それだけで2400mも3000mも大して走りは変わらないイメージ。


エポカドーロ。前走神戸新聞杯4着。スタート後に躓き、仕方なく後ろから瞬発力に懸けるも伸びきれず。派手に脆さを出すような事にならなかったり、現状は控えるより前へ行く形が合っていると確認出来て、収穫のある前哨戦だったと前向きに捉えられる。やる事が決まっていることで強引になるときもあれば、思い切りが勝因になることも。

小倉でチェックした時から小回りの上手さに惹かれた馬。コーナーが2つ増える条件替わりはプラスになりうる。初夏の時点で2400mは十分守備範囲の脚を使えたので、力まずに走れれば勝負どころでも反応すると思うけど、ここまで書いた馬の中では最も距離を敗因に止まりそうなイメージはある。