2023年10月26日
細く立ち昇る煙には心安らぐ何かがあると思うんですよ
仏壇の前にいつも置かれているような線香の香りがどこか安心感があるものだから、このごろ部屋でよくお線香を立てているんですよ。
ろうそくに火を灯し線香を近づけると煙が細く立ち上ります。時に左に、時に右にたなびき、窓を閉めていても風は流れていることがわかります。1本の線のように縦に昇る煙が立てば成功したようで気持ちい良いですし心が安らぎます。
んでですね、私、これと共通する心の安らぎを感じることがもう1つあることに今日、気づいたんですよ。
それは何かと言いますと『超音波洗浄』です。
超音波洗浄器は、メガネや時計、貴金属などの溝に付いた皮脂を超音波で掻き出すことが主な用途です。
こんな風に、まずメガネをざっと水洗いしましてですね、
超音波洗浄器に入れます。
容器には水道水と界面活性剤(洗浄液)が入っています。
ちなみに、眼鏡屋さん曰く「洗浄剤は食器用洗剤1滴でいい」そうですよ。レンズを交換したときに直接聞きました。
そしてスイッチONにしますと、
水面が揺れるんですよ。
指を水に付けますとビリビリするんです。その度に「なるほど、そりゃ汚れはよく取れるわな」と納得するんです。
んでですね、みなさん超音波で洗浄すること自体はご存知だと思うのですけれども、それの一体何が良いのかまでは知らないんじゃないかなと思うんです。
その答えを言いますと、『ふつうに掃除しては取れない溝や隙間の汚れを除いてくれる』点が良いんです。メガネで言うとフレームとレンズの溝、金具と金具の継ぎ目など、単に拭いただけではまず取れないところに付いた皮脂などをキレイにしてくれるんですね。
その際に、私、上図のようにフレームの継ぎ目から立ち昇る煙のような皮脂に目が釘付けになるんですよ。「ああ、汚れがどんどん取れとる……」って。
その時間は3分に設定しており、いつも30秒や1分は必ずじーっと見つめているんです。気持ちが良いですし心安らぎます。
3分が経過したら水でジャー。
ティッシュでぽんぽん。
メガネクロスでふきふき。これでおしまい。
これ、眼鏡屋さんがいつもやっているやり方だそうですよ。どうやっているんですか?と聞いたら教えてくれました。
線香やメガネに付いた皮脂の例から、細く立ち昇る煙には心安らぐ何かがあるように思うんです。夜に工場の煙突から出てくる煙なんて良いですよね、どういうわけか安心感があります。
人間の本能的な琴線に何かが触れるような、そんな気がしてなりません。