原田知世、大泉洋主演の しあわせのパン を観てきた。
最初に、思ったのが、映画が始まる前に、クリエイティブフィスキューのロゴが流れた。この映画に関しては、何も調べてなかったのだが、鈴井貴之監督の映画みたいに、なにか製作に絡んでるのかなと思った。

そして、本編が始まったのだが、
現実感のない演技、セリフ、登場人物。悪くはないのだが、映画というより舞台演劇に近いように感じた。この現実感のなさを象徴してるのが、お金の扱いだろう。パン屋で食事もできて旅館でもあるのだが、お金のやり取りが一回もない。お金という言葉が出てくるのは、一回だけ、後半の「お金ならいくらでも」という心情の説明のセリフに使われるだけだ。
パンや食事を出すやり取りは、何回もあるのに、お金を払う場面がないってのが、現実感のなさを象徴してると思います。

どこか現実感のない登場人物が、季節ごとに登場して、それぞれの心情を説明して話は流れてゆきます、パン屋は、ただそこにあるとでも言いたげな展開ですが、どこか非現実的です。ただ、その非現実的な日常の描写は、そのまま原田知世と大泉洋の関係の描写でもあるので、物語の最後も、あっけなく明かされて、僕なんかは、これでいいのだろうか?と思うものの、この話はこれでいいんだろうなぁ、っていう感じでした。

現実感のない、しあわせ、それをパンという食べ物を見せながら展開するのが、今回の映画だと思います。大泉洋の映画はほとんど全部見てますが、一番近いのは、鈴井貴之、ミスターの監督した作品群だと思います。どこか映画なのに舞台演劇のような感じのする映画だと思います。パンフも買ったけどまだ読んでないので、具体的にどんなスタッフで作ったのか、まだ知らないのですが、映画の感想は、そんな感じです。