ゴジラ怪獣惑星を見てきました。
シドニアの騎士を作ったところのCGアニメが見たかったので、それは堪能できました。

この映画の感想は、お話があまりにもポンコツ。せっかくの絵の仕事をすべて無駄にするポンコツ振りです。すごいです。

最初の宇宙船のシーンで窓に乗って、下の地上を眺めるシーンがありました。このシーンで無重力の描写がおかしいと気付きました。無重力状態の描写はゼロです。ひとつもありません。この時点で、シドニアの騎士のようなSFではないなと思いました。

観ているあいだ、ほぼセリフで時間が埋め尽くされます。意味がないなぁと思うような中身のセリフです。全員がそんなヤツです。戦闘シーンでやっとセリフが少なくなりました。

まぁ、金持ってるところが、企画してやらせた感満載のダメっぷりですね。気づく人はいるけど、誰にも直せない的な匂いを感じまくりましたね。久しぶりに、何年かぶりにパンフレットを買わなかった。

火花の映画も今週見てるけど、普通にいい映画でした。
ただ僕は感動したけど普通だなぁ、という感触はありますね。
だから感想を書いていなかった。

その意味で、ゴジラ怪獣惑星は衝撃的な映画です。
予想をはるかに超えるダメっぷり。そりゃスゴイわ。

こまかくなるから書いてなかったけど、ストーリーもヒドイ。

地球に降り立って、ゴジラっぽい生物に襲われて撤退が決まりますが、空飛ぶ船が壊れたので、無事である別の地点の船まで、ゴジラのいる地帯を通って、向かうという事をします。まずアホ?って感じですね。無事な船があるならちょっと来てもらって、人間回収して、母船に戻れば撤退できますよね。
連絡付かないなら、だれか一人行って連絡すればリスクは小さい。

まぁゴジラと戦うという事はお話として決まってるから、こうなんだよ的な、結論が先にあるなー、なお話です。
絵はリアルな感じで良いのに、こんな話は釣り合わない。もっとアニメ絵でやる話じゃないかな。もっとおバカな話に似合いの絵があるだろう。

絵がいくら頑張っても、全然いい絵だったとかおもわんわ、こんな話じゃ。

マクドナルドまで歩いて行って帰った来たら、また思い出したので書く。
主人公のいる移民宇宙船は鯨座タウ星の惑星の衛星軌道上に居るところから話が始まります。10年だったか20年だったかかけてやってきたという話です。
そしてその惑星が移民には無理だという事になり、地球に戻ることになります。そこで問題の展開ですが、ちょっと無理すれば安全じゃないかもしれないが、一瞬で地球に戻れます。そして一瞬で戻ります。
ここの部分はいくら何でもオカシイと思いましたが、お話があまりにもポンコツなので、それさえ気にならないほどです。

僕が一番もういいやと思ったのは、登場する人間が全員ちっさいなーって思っちゃうような人しか居ないって事です。会話を聞く気が起きない。どうでも良い事いっぱい喋るし。ダメ人間の映画ならそれもありだけど、この映画は人類の移民団なんだろう?こんなヤツしかいないなら、もう滅んでよいと僕は思うなぁ。そんな感じの映画です。

こんなに悪口かくのも珍しいけど、それだけ衝撃の映画だったです。三部作なのであと二つ上映するらしいけど、こんなので続けるのかー、って思うな。


もういいと思うけど、また思いだした。
主人公だったかが、地球に降り立つ事になり、降下部隊がどのくらいいるかについて質問されて即答します。この移民船団の人は10年以上この船の中だけで暮らしていて、少なくとも10年以上戦闘経験はないはずです。初めてだろう?なんで即答できるの?
地球に降りてゴジラと戦う前に主人公がテキパキ指示を出す場面もそうです。初めてだろう?それオカシクナイか?この指示を出す場面は、どこかの映画の場面っぽいので、そのまま持ってきた感じですね。
宇宙戦艦ヤマトの艦橋から見下ろすみたいな絵も、持ってきた感があったなぁ。
すこし考えれば、そうはならない的な事が多すぎます。ひとことで言えば雑です。


もうひとつ。
主人公の乗る宇宙移民船は、全人類の中で選ばれて人々が乗って、という文章を映画を見る前にどこかで読んだけど、選ばれてっていう部分を描写した部分は映画にはなく、まぁ他の人を見捨てたわけですが、その考察も一切ありません。主人公の親が亡くなるシーンでは、ただ救命艇に乗るような感覚で描かれています。そうじゃないんじゃないのかな?
ここはここだけで普通に一本映画が作れるようなテーマですが、まったく触れません。まぁ次回人類の生き残りが出てくるみたいな描写が最後にあるけど、都合よく助けてくれるみたいですね。バカっぽいなぁ。

こうSF設定があるけど、それについて考えて、その設定ならこうなるだろうとかいう考察を感じられないな。普通の感覚の描写をしたいなら、こんな設定はおかしいだけ。絵がもうちょっと非現実的なアニメ絵だったらそれでも良かったのかなとか思うけど。まぁSFとしてはマッタクやる気がない映画です。