Reo's Journal

美食と旅の、麻生玲央ブログ。

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今年は身内や近しい人達に亡くなられた人が多かったこともあり、少し早い四十九日法要会と一周忌法要会を兼ねて、死者の霊をあの世に送り届けるとされる「大文字の送り火」鑑賞会に参加。

京都では8月16日のお盆シーズンに開催される「大文字の送り火」または「五山の送り火」と呼ばれる一大行事。地域によっては「お盆」の行事内容や解釈は様々だと思うが、京都では「大文字の送り火」が定番。「送り火」以外では「灯篭流し」なんかも有名かと。他にもお盆に「盆踊り」をする地方もあるし、それは地方によって様々。

大文字に関して御存知ない人はコチラをどうぞ(ウィキペディア)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%B1%B1%E9%80%81%E3%82%8A%E7%81%AB

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他に参加していた人達も故人の冥福を祈りながら炎が消えるまで静かに眺めていた。しんみりとした空気が漂う京都の夜。気温は涼しいくらいで夏の終わりも同時に実感する。

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先週まで「海」のある地方をずっと旅してきたけど、やっぱり「山」も良い。盆地で生まれ育ったボク的には山が身近にあるだけでどこかしら安心感がある。山や大地は自然の塊。神聖な場所だからかな。

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R.I.P。


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この日は岡山にある蕎麦の人気店「水谷」に訪問。
やはり暑い夏は蕎麦が食べたくなるね。

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季節限定「田舎そば」! 暑い夏の昼に香り高い細そばをズバズバズールズルと掻き込むのは本当に快感。味覚というよりも脳に直接「旨い」という感覚が伝播する感覚といえばいいのかな。気がつくと完食。

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そばがきもオーダー。こんなに大きい「そばがき」は初めてかも。ルチンを大量摂取できるのも蕎麦の魅力。

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蕎麦を食べた後は、岡山市内のフルーツショップをいくつも巡りながら「桃(白桃)」探し。
今回も素晴らしい作り手さんやUR級ブランド桃と出会えたが、その辺の詳細は近い内に前編・後編と分けてアップしていく予定。お楽しみに。

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今年は「白桃」でけではなく、「葡萄」(レア物を含めて)もお伝えします。夏の岡山は桃&葡萄好きには最高のフルーツ王国です(モモスキーさん達、まだ間に合いますよ~。夏の季節の内に是非!)。

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岡山ピーチ100%! 贅沢な生ジュースも普通に販売されていました。

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桃はそのまま食べるのがベストな食べ方だと確信していますが、岡山に来た時ぐらいは、こういう食べ方(飲み方)もありかな、と(笑)。
一日に10個ぐらいのペースで「白桃」を食べていると、ジュースというか液体という別の食べ方でも食べたくなるし。

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フルーツ楽園「岡山」の桃と葡萄編、近い内にドーン!と御紹介します。しばし御待ちを。

もちろん進化を続ける岡山のガストロ編もありますよ。今、岡山のグルメシーンは(美味しい意味で)スゴイことになってます。

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そして、岡山と言えば「桃太郎」伝説。

吉備団子のために命をかけたわけじゃない。桃太郎という男のために、世界に笑顔を取り戻すために命をかけて戦った3匹の兄弟と、鬼と分かり合うために生まれてきた一人の勇者の物語。

帰りの新幹線の中で書ききった桃太郎に関する考察の詳しくはまた長編記事(一万文字ぐらい)としてアップ予定(笑)。

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しかし、鬼ヶ島までスイーツ化しちゃう岡山の商魂に脱帽! しかもドゥショコラって!(笑)。


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夏バカンス編その1は、今や全国に名を馳せる名古屋ガストロノミー「レミニセンス」。
久しぶりの再訪となった。

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また御料理に関しての詳細は後述していくが今回も素晴らしいコース内容。現在32歳となった葛原シェフの横溢する才能と実力はさらに進化・深化されていた。

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葛粉チップの上には「利尻塩水雲丹(ウニ)」、百合根、エシャロットピクルス、ブロッコリー、ペンタス。
黄金色に輝くウニのふるふるとした食感(舌触り)が夏の(旬の)季節感を届けてくれる。

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続いては「車海老」、「ガスパチョ」「クスクス」「パプリカ」「クラッシュアーモンド」「タイム風味の泡」。

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ここにスープが注がれて完成。
美味しさ、見た目の美しさにもウットリとさせられるが、一つ一つのバーツがどれも丁寧な仕事が施されており、トータルで膨大な仕事量! ここまで手仕事の多い料理を出せるチーム力と葛原シェフの指揮力の高さには本当に感服する。ブラボー!。

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パンが登場。

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「焼き玉蜀黍」&「焼き玉蜀黍アイス」、「ミルクバヴァロア」「クルトン」「ミルクの泡」「ディル」「ライム」「オレガノ」「バジル」「ヴァニラチリペッパー」。
これまた仕事量の多い料理! 玉蜀黍は焼きとアイスの2種類の調理法で仕上げてあり、焼きの「香り」と多彩なハーブが玉蜀黍の甘さを一層引き立てる。

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琵琶湖の「鮎」「フリット」、「黒トリュフ」「蓼」「花穂紫蘇」「オキサリス」「シーアスパラガス」「ゴマ」「乾燥オリーブ」。2種類の「鮎」料理に合わせるソースに和の食材である「蓼」と西洋の食材である「黒トリュフ」を用いた一皿。和でもあり、西洋でもあり、古典でもあり、前衛でもある。様々な解釈が一皿の上に同位するという、このアグレッシヴなチャレンジ精神は流石! 食べていて実に愉しい。

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「レミニセンス」のスペシャリテ「鰻」料理! 鰻は愛知県「三河一色」産。地元の最高食材を使った唯一無二のスペシャリテ。

日本のガストロノミーシーンで「鰻」料理がスペシャリテの店は超珍しいし、この料理を食べるためだけに名古屋にやってくる人も多いだろう。東京や関西にはないオリジナリティであり、名古屋ガストロノミー「レミニセンス」ならではの傑作。

日本における鰻のトップブランド三河一色産の鰻は肉厚で高品質。この鰻を炭火でフワッサクッと見事な白焼きに仕上げてあり、これだけ食べても感動物。しかし、シェフはこの鰻(白焼き)にさらに「燻製香」を付与したいと考え、試行錯誤の末、根セロリのピュレを燻製にすることにされたとのこと。

確かにヨーロッパの鰻は燻製が多いし、それがヨーロッパの鰻料理の魅力でもある。
日本ならではの「炭火焼きの香り」と、西洋の「燻製の香り」を融合させることで、鰻のスペシャリテはさらなる進化を遂げた。

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続く肉料理は仔鳩。「鳩のジュ」「カシス」「黒にんにく」「スナップエンドウ」「ペコロス」「煮詰めたヴィネガーソース」。

そしてメイン肉料理が王道よりのフランス料理でクライマックスにもっていくという流れも嬉しい。
肉の熱入れ、ソースの旨さ。どれもが隙がない完成度の高さでフランス料理の喜びを堪能させてくれた。

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デザート一皿目は「パイナップル」をフレッシュやシャーベットなど様々な調理法で仕上げた一皿。

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デザート2皿目は個人的に大好きな「桃」! 桃の形を「アーモンドのメレンゲ」で模した球体の中には「桃アイス」や「マスカルポーネムース」「クロッカン」などが入っており、その周りには「ホワイトチョコパウダー」「ルイボスティージュレ」「アーモンドセリー」「レッドオゼイユ」を配置した美麗な一皿。

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茶菓子は手前が「雪見だいふく」、奥側が「プッチンプリン」! 懐かしい御菓子をガストロとして新生したもの。こういうアソビ心は面白くて嬉しくなる。

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最近のトップガストロシーンでは食後のコーヒーも専門店レベルのクオリティにグレードアップしてきているが、レミニセンスのコーヒーは特に良い! 「レミニセンス」のコーヒーは名古屋にある「ジムランコーヒー」が丁寧に焙煎したコスタリカ産サンフランシスコ農園のスペシャリティコーヒー豆をネルドリップした超上質クラス。「余韻と記憶」をコンセプトにする「レミニセンス」ならではの素晴らしい「余韻」だった。

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シェフ曰く「オープン当初と比べて今は、チーム人数も増えて、より仕事量が多く、複雑で細かい調理が可能になってきました」とのこと。
実際、今回の料理は前回を越えるコース内容となっていたし、「レミニセンス」というか葛原シェフの進化(深化・新化)・成長は止まらない、といった印象を受ける。次回はどんな美味料理と出会えるのか? また再訪するのが楽しみな一軒だ。

あと、葛原シェフとの会話の中でも出てきたことだが、最近のガストロシーンでは1985年生まれのシェフが活躍している。

「レミニセンス」の葛原シェフ、ティルプス(つかんと)の田村シェフ、アビスの目黒シェフ、等々。日本のガストロシーンを横溢する才能で盛り上げる32歳の若きシェフたち。

日本のガストロシーンに次世代の波を感じる。


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本日から来週の金曜日までブログの更新をお休みします。
お休みする理由は先週に発売された「ドラクエ11」をプレイするためではありません(笑)。
https://twitter.com/shoko55mmts/status/891060203927461889
一足早い夏休みバカンスのためです。

たった一週間の間に、「岡山県(&鬼ヶ島)」「愛知県」「広島県」「奈良県」「三重県(賢島)」をキャラバンのごとく移動しながら食べ歩き旅をするという地方巡業7Days。バカンスというよりも苦行に近いかも(笑)。各都市に一泊ずつしかできないので、まるで食べるためだけの旅。暑くて食欲ないけど頑張ろ。

あと、今回の旅の目的はガストロ巡りはもちろんのこと、個人的に一番の目的は例年のように夏の「桃」をゲットしに桃太郎の生誕地である「岡山」に行くこと! 去年の「幻の桃」探しの旅がかなり良かったので、今年は「桃」だけではなく、「幻の葡萄」探しの旅にもしたいな、と。岡山県は桃も葡萄も世界一クラスですからね(ちなみに上画像のピーチTシャツ、今回の旅のためだけに買いましたw)。
ま、それはともかく。帰ってきたら岡山産のピーチ&グレープ(&各都市の地方レストランも)レポートしていきます。

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行きの新幹線に持参していく弁当はいつものごとく、京都の人気精肉店が作っている「A5ステーキ弁当(上画像)」(某有名スーパーで購入w)。A5なのにリーズナブルだし、ボリューミー。
肉がメインの弁当って様々な店や会社が作っていて実に多種多様な展開をみせているけれど個人的に今はこれが一番好き(笑)。やっぱり弁当はシンプルに肉たっぷりが良い(スタミナつける意味でも)。

帰りの新幹線は三重県からなので三重県特産の松坂牛か伊賀牛の肉弁当が売ってたらいいなぁ。


今回の旅のBGM。
https://www.youtube.com/watch?v=sF4QFRnxbmc

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nomaのセカンド店的なレストラン「108」。場所はnomaがかつてあった場所の程近くにある。

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当初はノーマークの店だったが、twitterで繋がっている美食家のUさんに教えてもらったので訪問決定。ちなみにボクが訪問した時期はちょうどnomaがメキシコツアー中というタイミング(笑)。

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ニューハウンの北のほうから橋がかかっていて、その橋を渡るとすぐです。
ちなみに、この橋は最近できたばかりのようでまだ新しい。というか、この橋がなかった頃は不便だったんだろうなぁ、と思う。

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この日はディナー訪問。
雰囲気はワイワイガヤガヤ系で、若い人達も多い。最近はガストロ系レストランの客層も高齢化してきているけど(笑)、この店では若い客を比較的多く見かけた。カジュアルな雰囲気だから若い人でもビギナーでも入りやすいんだろうね。あとは北欧の物価の高さで考えるとかなり価格帯がリーズナブルに設定してあるところも魅力。

店内の写真はお客さんが写りまくるから撮影してないけど、席数は大箱クラス。回転数も勢い良くて、常に満席が続いている感じ。席数はかなりあるけど、noma人気もあってさすがに予約は必須かと。

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パンも旨い! ボリューミーだったから完食できなかったけど、ホテルの部屋まで持って帰りたかった(笑)。
あと、一番驚いたのは、(この日だけたまたまだったかもしれないが)これだけ客席数が多くて満席なのに料理が出てくるスピードがかなり速かったってこと。
ワインもバイザグラスが良心的な価格でありがたいし、早い・安い・旨い、と三拍子揃っている。そりゃ、若い人達にもオサレアンテナの高い人達にも人気ありますわな。

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この日は単品メニューからいくつか食べてみた。一皿目に前菜としてチョイスしたのは、今年からメニュー入りしたBlue mussels(ムール貝の一種)料理。上に乗っているのはグーズベリー。使っている食材は西洋のものだが、これを和の器に盛れば日本料理でも通用すると思う。
これがフランス料理であれば、ワイン蒸しやバター焼きになるところだが、発酵を盛り込むなどするところがモダン北欧スタイル。

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「108」の定番料理(だと思う)のオックステイルを使った料理。ボール型の中には蒸したオックステイルが入っており、その上にはRed Sorrelの葉が乗せてある。盛り付けがカワイイ!(笑)。

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メインに選んだのは「チキン料理」。上に乗っている葉は「ラムソン(クマニラ)」。他にはホタテも。これはnoma料理っぽく見える。


以上の3皿。この日は食べていないが、デザートメニューには「羅臼昆布」を使ったアイスクリームなんてものまであった(笑)。最近は欧米のトップレストランで日本の食材をよく使ってますね~。日本人には発想できないような使い方だし、日本食材の新たな可能性を海外のシェフが生み出してるのは面白くて興味深い。

108もそうだけど、発酵や熱入れ加減等々、素材の活かし方や仕上がりが日本人好みというか、北欧人と日本人は通じるものがあると思う。

ただ、最近は日本でも北欧で修行してきたシェフが活躍してきているが、メイン料理をどうするか? という点においてバランスの取り方が難しいかもね。
フランス料理好きな客はメイン料理に派手さとボリュームと深みを求めるじゃない? そして北欧料理を食べにくる客のほとんどは西洋料理が好きで、コース料理にフレンチの価値基準を求めてしまう。

でも本場の北欧料理と同じようにメイン料理を野菜やハーブで優しく軽い(ボリューム的にも)肉料理を出すと、西洋料理にフレンチの価値基準を持つ客から、たぶん「物足りない」と言われてしまう(笑)。

例えるなら、コーヒーを求めている客にエスプレッソを出すようなもの。コーヒーしか知らない人にとってエスプレッソは量が少なく、苦いだけ。実際、エスプレッソを知らない人達にエスプレッソを知ってもらうのに(定着するのに)日本のイタリア料理シーンでは約20年かかった。

今度は新北欧料理が日本でしっかりと定着するのに、あとどれくくらいの年月がかかるのか・・・を考えると、日本で北欧料理を作るシェフたちはこれから10年が正念場だと思う。発酵さえ使っておけば北欧料理っぽくなるわけではないし、「発酵」という言葉に頼りすぎてはいけない。「発酵」以外のところでどれだけ本場の北欧色を出していけるのか、が今後の課題ではないだろうか。

北欧料理色を薄めて、中途半端に日本人ウケを狙ってしまうと、昨今の「バル」もどきの店で出されるような偽スペイン料理みたいなのが定着しかねないしね。
http://www.afpbb.com/articles/-/3103572

日本で北欧料理をする上で大事なのはやっぱり新北欧マニフェスト。それさえ守っていれば「108」のようなカジュアルな大箱店作りでも本物のモダン北欧料理が成立する(たぶんw)。

日本でも新北欧マニフェストが定着してくれるかな? でもこれって本来は食メディア(ライター・編集者や自称ジャーナリスト等々)が頑張って伝えていくべきことなんだろうけどさ。現状、今の料理シーンの進化・変化・成長に、食メディア側の知識と経験が追いついてないと思う(自戒をこめて)。

ボク達ももっと頑張って世界を食べて勉強していかなきゃね。


☆店データ☆
店名 : 108
住所 : Strandgade 108,1401 København K,DK
電話 : +45 32 96 32 92


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