9LISP : ATND に参加してきました。
もともとは KPF #x09 : ATND が開催される予定でしたが、
台風のため難民救済イベントとしての開催となりました。

私のLTの資料はこちらです。



先日発表されたProcessing3.0で扱えるモードについて解説しました。
特に今回のバージョンからはJavaモードがPDE Xモードと統合され、
より高機能になっている点に注目すべきだと思います。

また、スライド中でも言及していますが、
Make: Japan」でProcessing3.0の紹介記事が掲載され、
そこで私のブログ記事が取り上げられました。
Make: Japan | Processing 3.0はコード補完やデバッガを標準装備
書き手として信頼された証と思うと、とてもうれしいです!

今回の勉強会で、Processingに対して特に話題となったのは「教育用言語としての有用性」です。
プログラミング初心者、特に子どもに対してプログラミング教育を行う時、
「Processingは他の言語に比べて分がある」という意見がありました。
例えば、Scratchでの教育は「プログラミングを教える側からだとかえって複雑に見える」「学習し終わった後に次の目標ができにくいのではないか」というコメントがありました。
Processingはプログラミングの基礎(プログラミング全体の共通概念)を学ぶことはもちろん、
応用、あるいは他言語への発展も見込める言語だと思います。
そういった点では教える側にも教わる側にもフレンドリーであると思いますし、
何より初心者に響くのは「実行結果がわかりやすい」という点です。
プログラミング初心者に数字の足し算引き算や並べ替えをさせても反応は薄いと思います。
対象が子どもであるならなおさらです。
しかし、絵を描いたり、動かしたりできること、
そして一番のアピールポイントである「ほんのちょっと頑張ればゲームもつくれること」は、
学習意欲を引き出す強力な材料になるのではないかと思います。
年齢が高ければ「スマホのアプリもつくれる」ことも魅力的に映るでしょう。

今回LTで紹介したTweakモードも、学習や教育の場で大いに活躍することが期待できます。
工学ナビの中の人こと橋本先生にも、私のブログ記事を紹介していただきました。

おそらく課題でしょうか、こういう場合には特にTweakモードは便利だと思います。

Tweakモードは、Processingの「とにかく形からつくってみる」という考え方に沿ったモードだと思います。
言い換えれば、プログラミング初心者の「とにかく形にしたい」という気持ちを叶えるモードでもあるでしょう。

実際にTweakモードを動かしたデモ動画です。
今回の9lispでも同じスケッチを動かしました。
このように、調整がしやすくなったことで、
描きたいものを実現するまでの時間は短く、労力は小さくなると思います。
その分、学習や教育にさらにステップアップが期待できるのではないでしょうか。

Processing以外にも、色々な興味深いお話、面白いお話、景気の良いお話等々、
今回もとても勉強になる会でした。
次回も楽しみです!