June 20, 2014

未来の風景をつくる:FLP実施アップ一週間前

20JUN2014

昨年取り組んだ「未来の風景をつくる」コンペだが、
秋に最優秀賞の獲得、その後基本計画として建築、構造の大枠を検討、
年末年始に販売用パンフレットのためにCG作成、2月より申込者との打合せ、
3月に設計契約と進んできた。

いよいよ来週いっぱいで実施設計アップとなるため、B棟、C棟担当者により怒濤の図面作成モードが進行中。
昨晩も深夜におよびディテールの詰めを行う。
研究室の斉川君、神谷君、丹羽さんらM1、4年生にとっては、これまでほとんど意識してこなかった建具枠詳細だが、
顔をつきあわせ、見付、チリ、枠取り合い、開き、ハンガー、フラッターレール、
障子、カーテンレール、アンダーカット、引き手、引き残し、掃き出し、腰壁、クロス巻き込み、
四方枠、下額縁のみ、積層材、スプルス、オイルフィニッシュなどなど、各種取り合い・納まりについて、
手書きで1/1あるいは1/5で書きながら検討し、決めていく。
もちろんコストをにらみ、10年先の経年変化を考え、格好良く。
実際にこれを書きあげれば、彼らも今後、建築の見方が変わるだろう。
かつて勤めていた設計事務所で図面作成のみならず、
拾い書作成から単価入れまでの一連の積算業務を行っていたことが大きな財産になっていることに気付く。

ところで、断熱性能とコストとの兼ね合いからアルミサッシを使う必要性があるのだが、
島田陽氏のディテールに感心する。
また外壁納まりについて,昨年、成瀬・猪熊事務所が手掛けたシェアハウスのディテールもぐっとくる。

などと言っている場合じゃ無いので雑詳細図について取りかからねば。  
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January 25, 2014

ヨーン・ウッツォンの言説に見るshadow/影とshade/陰

24JAN2014

酷暑の昨夏8月に投稿していた論文がようやく採用された旨連絡が入る。
デンマークの巨匠建築家ヨーン・ウッツォンの言説に関する内容で、
「語らない」建築家が多い北欧の中ではテキストを多く残したウッツォンの建築思想を解明しようとしたもの。
名古屋工業大の夏目先生との共著。

この間、査読者からのコメントにあった、
shadow/影とshade/陰の概念整理に関するご指摘にまだまだ熟慮がたりなかったことを猛省する。
いわく、shadow/影とは物体から切り離された投象面に写された形であり、
shade/陰とは物体の光の当たらない面を指す、と。
さらに、日本語で表記される陰影はその双方を指す。

シドニーオペラハウスの陽光を反射してちらちらとするシェル、
ヴァウスベア教会の上方より柔らかに差し込む光で浮遊感を持つ屋根架構など、
ウッツォンの建築だけではなく北欧の建築家を語る上で影/陰は重要な鍵語となるのは確かだ。
その対比語となる光とその類似語も同様に整理されるべきだろう。
今後、この建築論からウッツォンの作品論に展開する必要がある。  
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December 22, 2013

初Amazon出品

22DEC2013

Amazonにて「第1回JIA東海住宅建築賞2013」の登録作業にえらい手こずるも、ようやくアップされる。試しに「東海住宅建築賞」で検索すると確かに出てくるので感動。
単に記録としてだけではなく、批評文としても時間にたえる論考
(審査員の横河健、伊藤恭行、藤原徹平の各氏のほか、生田京子、五十嵐太郎両先生によるテキスト)
が詰まっている。
Amazonでどれほどの反応があるか全く不安です。  
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October 24, 2013

国際シンポジウム「建築・都市デザインにおけるアイデンティティ」

先週末、テンパリながらも何とか終えることのできたシンポジウム、
国際交流基金のwebにて案内されていた内容はこんなかんじ。

https://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1310/10-02.html

  
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October 01, 2013

読書会

30SEP2013

本日のゼミは読書会として、
コーリン・ロウ、フレッド・コッター著・渡辺真理訳『コラージュ・シティ』鹿島出版会,1992、
都市デザイン研究体『日本の都市空間』彰国社,1968
が取り上げられる。
担当は前者が服部君、後者が杉浦さん。
コラージュシティ

日本の都市空間


コラージュ・シティについては、本物/模倣、ローカルチャー/ハイアート、
グリッド・シティとしての名古屋、
日本の都市空間については、日本語/英語並記の二重性による意味の解釈、理論としての技法と現代都市への適応性、
都市デザインまたは都市デザイナーの社会的位置付け(復興計画関与者の立ち位置より)、
などについて議論する。
  
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September 10, 2013

「未来の風景をつくる」最優秀賞受賞

08SEP2013

研究室の学生と取り組んでいたコンペで最優秀賞に選出いただきました。
こいつはめでたい。
https://www.facebook.com/pages/未来の風景をつくる/150020761828478
実施を前提としたコンペで、名古屋市郊外の日進市の里山を造成した宅地に建つ3住戸の提案を求められていました。

ボクは別のコンペの審査で犬山にいたため、未来コンペの最終審査の場にはいなかったのだが、
研究室の学生に話によると相当な議論があった中で辛うじて掴んだ栄冠だったようですね。

審査員講評として五十嵐先生は以下のようなお言葉。
https://twitter.com/taroigarashi/status/376712375316914176

今週13日からは模型(われわれは1/100と1/50の2コ作成)、パネルが名古屋テレビ塔で展示されるとのこと。
http://mirai-no-fukei.sakura.ne.jp/cn6/20130802.html

ちなみにテレビ塔の設計は内藤多仲。
札幌テレビ塔、東京タワーも同じ構造家の手による。
いずれも50年代の作品。  
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August 19, 2013

あいちトリエンナーレ/藤村龍至「あいちプロジェクト」

17AUG2013

芸文センターのあと訪れたのは、中央広小路ビルの2階で行われている藤村龍至氏の「あいちプロジェクト」。

広小路夏まつりが開催中で、歩行者天国となった広小路通りがパフォーマンスをする人、見物客、露天、即席ライブステージとなったトラック、阿波踊り、御神輿のパレードと、ごった煮とも思える企画はともかくとして尋常ではない人の密度で芸文センターからの短い距離の移動でもえらい苦労する。

20130817藤村


会場では名大の3年生吉井君がほかの参加者と共に黙々と模型づくりに取り組んでいる。
名工大の学生がチーフとなり、2チームに分かれて提案を行うようだ。
展示は、1/500の模型(大枠のコンセプトあり)、1/2000のスタディ模型(大量、手書きコンセプトあり)を置いた部屋、
設計事務所の一角のように模型制作や作図を行う部屋、
2つの案のどちらかに投票を行う部屋、
という構成。
大学院入試が終わったあと、名大4年生も参加するようだ。

投票に際してどういったプログラムが入るのか提示される情報がほとんど無いため、
形態のみに対する投票というかたちに少々戸惑う。
敷地は名古屋城の至近、三の丸に位置するスーパーブロック4つを対象としたもの。
このスーパーブロックの一角、名古屋城の天守閣を正面に据える病院にミイナが入院しているため、
何度となくこの界隈を徒歩、チャリンコで移動したが、ブロック毎にフリースタンディングに建っている印象が強い。
と思って改めてチャリで駆け抜けると、街路樹が良く茂っており、壁面線のバラバラ感は意外と気にならなかった。
東京・丸の内における高さと壁面線の規定がその後の街並みにとって、良くも悪くもガイドラインとなってきたとすれば、
今回、4つの街区にとどまらず、将来の規範となるような構造が求められているように思う。

ともかくも、ワークインプログレス型の作品なので、次回訪れたときにはデベロップした案を見ることができる点はおもしろい。
案の展開には一般の市民の声を取り入れながら、つまりワークショップ的な試みを行いながら、
その進展自体が展示作品として成立しているところも、従来の展示室に納まった美術作品の概念を拡張する試みであるし、
建築を民主化する試みとして多いに期待したい。  
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あいちトリエンナーレ/愛知芸文センター

17AUG2013

7月に手術を受けたミイナが入院中のためお盆は名古屋で過ごす。
付き添い交代の合間に、あいちトリエンナーレの主会場の芸文センターを訪れる。

建築的視点からの作品/芸術家選定が含まれているため、
従来の領域を拡張した芸術祭として評価されるのでしょう。

その中でも、厳格な水平垂直のラインの中にそれぞれの生活がにじみ出た集合住宅の立面を撮影したステファン・クリュリエの写真、
極限の薄さの丸いテーブルの上に様々な形の銀食器と花びらによる高密度で繊細な「庭園」をつくった石上純也の作品、
芸文センターに反りのついた和風屋根を載せた模型とドローイングを提示した宮本佳明の「福島第一さかえ原発」、
BIGの建築作品を背景に人間の身体能力の限りを尽くし縦横無尽に駆け巡る人間を描いたキャスパー・アストラップ・シュレーダー+BIGの映像作品、
写真とテキストで震災直後からの気仙沼の状況を淡々と語るリアスアーク美術館の「東日本大震災の記録と津波の災害史」などが印象に残る。

20130817芸文センター宮本


20130817BIG


BIGの作品は、都市を使い倒す、運動を喚起する建築といったPLOT時代からのコンセプトを持った建築作品を背景に、映像というかたちで彼らの作品の本質を炙り出しているようで、
こういう見せ方があるのかと感心する。
デンマーク国立図書館があるコペンハーゲンの運河沿いの風景など懐かしい風景があちこちに映し出される。JDSとの共同クレジットの作品もあったような。

また、リアスアーク美術館の展示作品は、東北大で建築を学び編集の道に進んだ松井健太郎君による、テキストをキーワード化し、ごくシンプルなグラフィックとモノトーンによる見せ方が、
壊滅的状況を示す写真と対比的に、静かだが強いメッセージ性をもった作品に仕上がっている。

ところで、「あいち建築ガイド」、なかなか好評のようですね。  
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大学院入学試験直前

18AUG2013

2日後に迫った大学院入学試験に向けてお盆休み返上で大学にこもっているであろう
研究室の学生にドリンク剤の差し入れを手に製図室に向かう。
製図試験を受験する他研究室の学生とともに奮闘する彼らだったが、
これまで書いてきた図面の採点を受けていないことは、
直すべき欠点を自ら知ること無く戦いに望むことを意味する。
このまま本番に臨んで大丈夫だろうか。
  
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August 12, 2013

JIA東海住宅建築賞2013第二次審査終了

10AUG2013

今年、第一回目となるJIA東海住宅建築賞2013の第二次審査のため、
審査員長の横河健氏、審査員の伊藤恭行氏、藤原徹平氏とともに、
事務局のブック担当として三重・四日市から静岡・浜松まで2日間に分けて移動する。

全部で7作品を見て回るのだが、一日3,4作品はちょうど良かった。
週末は全国的にこの夏一番の熱さで、とりわけ暑さの厳しい東海地方において、
住宅の性能が問われることとなったように思う。
つまり中に入ったとき、涼しいか暑いかでその住宅に対する印象がだいぶ変わるのだ。
もちろん環境性能だけを追求して優れた建築作品が生み出されるものでは無いのだけど、
こと住宅においてはその部分は大事だと思う。

その点、「母の家」/ワークキューブは背面に田んぼを抱えた恵まれた敷地特性を十分に活かして、
計算された大開口を抜ける風を感じることができる上、
屋上緑化した屋根で散水された水がぽたぽたと軒先から垂れて不均質な音を奏でる、
実に居心地の良い涼しい空間が生起していた。
音によって冷涼感を誘う空間構成にはまだまだ可能性があるのでは無いか。
これほどの完成度の高い住宅をこのほかにも多く設計していながら全国的にはまだ知られていないのではないか。

20131010住宅賞母の家


「光の郭」/川本敦史・川本まゆみ/エムエースタイル建築計画は、特徴的な屋根架設を露出させ、外壁面と屋根面との取り合い部をトップライトとして、光を落とす、周囲には閉じているが、明るい空間が特徴だ。
「閉鎖性」について、前面道路からのアプローチが土間となり、逆旗竿型の敷地形状の先端に位置する裏庭に突き抜けるヴォイドの存在があるため、何ら問題とはならなかった。
トップライトからの光を水平面でいったん受けて、ウォールウォッシャーとする、また、トップライトを部分的に開閉式として、熱気抜け対策をするとさらに完成度が高まったように思う。
個人のボックスが一室空間の中に散りばめられていること自体はそれほど新しいことではないが、適切な気積を確保した天井高さ、正方形平面、架構形式の合理性から導かれる空間構成は、抜きんでた空間性を実現している。

20130810住宅賞光の郭


7作品を一気に見て回った中で、やはり上記2作品は突出した空間性を持っているように思えた。

今回の審査員、横河氏も藤原氏も「新建築」誌の月評を担当されていることもあり、車中、見て書くか、見ないで書くか、という議論もありつつ、
確かな批評眼の元、作品選定が成されたと思う。
CAnの伊藤氏を含め、豪華な審査員陣が名古屋界隈に2日間も滞在いただいての審査ということで、実に贅沢で貴重な言葉が交わされた。
それにしても横河氏に関してサングラスを掛けてこれほど嫌味のない日本人も珍しいのではないか。

20130810住宅賞坂の家


今後、作品訪問の際に発せられた言葉、受賞作品の選定における議論をふくめ、
記録集としてまとめることになる。
これには五十嵐太郎氏にも筆をとってもらうことになっている。
11月の表彰式とブックの完成に向け、編集作業を進めていこう。

速報はこちら。http://tokaiarchiprize.jp/archives/1513  
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