RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

当ブログは独断と偏見でレビューやネタを書いてます。
それ故に、これを飲んでほしいというリクエストには「一切お応えしておりません」のでご容赦ください。
また、自腹でボトルを買い、なるべく1本しっかり飲むことを基本としていますので、その点はお察しください。
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b_rock01_今回はアイラモルトから、ボウモア ブラックロックを飲んでみます。

ブラックロックは2015年に免税店向けにリリースされたボトルの一つで、ほぼ同時にゴールドリーフ、ホワイトサンズもリリースされました。

アイラ島に大きく切れ込む湾、ロッホ・インダールの最も奥にある岩の名を冠したこのボトルは、ファーストフィルのシェリー樽のみに貯蔵された原酒を使用しています。

では、ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は茶褐色、香りはラムレーズンがメインで、後からアイラモルトらしいヨードがします。

b_rock02_口に含むと、アルコールの刺激は少なく、先にラムレーズン、ゴム、レモンが訪れ、後にヨード、正露丸がほのかに漂います。
味わいは酸味が目立ち、次にビター、甘みが付いてくる印象です。

ロックにすると、正露丸のような香りが開くようになり、アイラモルトならではのスモーキーさも強くなります。また、シナモンなどのスパイスっぽさも目立ってきます。
味わいはやはり酸味が主体であるものの、ビターとともにスパイシーが加わり、より複雑なアンサンブルを奏でるような雰囲気です。

ハイボールにすると、潮の香りが先に現れ、後を追ってレーズンの濃厚な香りが訪れます。
味わいは、多少の酸味とビターがあるものの、後味としてフルーツの甘さも得られます。

アイラモルトらしい、ヨード、正露丸のような独特のスモーキーさは感じ取れますが、レギュラーの12年に比べると大人しく、むしろレーズンの甘さが目立つ印象です。

ドラマの影響で、スモーキーなウイスキーを飲みたいという初心者が最初に手をつけるにはうってつけかもしれません。
ハイボールにしても、その望みは叶えられるでしょう。

1L、アルコール度数40度、価格は4500円ほど。多少量が多い分、お得感はあるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA: ノンエイジながら、アルコールの刺激は少ない。ラムレーズン、レモン、ゴム。加水でシナモンが加わる。もちろん正露丸のようなピートも健在。
  • 味わい B: 酸味がメイン。後からビター、甘みがやってくる。軽く加水するとスパイシーにも。
  • 総評 AA: 癖の強いアイラモルトの入門編としてもうってつけだろう。



 

mumei_今回は、ジャパニーズウイスキーから、福徳長酒類が発売しているウイスキー無銘を飲んでみます。

福徳長酒類は合同酒精などのオエノングループに所属し、千葉県松戸市に本社がありますが、福岡県久留米市に工場を持っています。
主な製品として、日本酒として福徳長、麦焼酎として博多の華を発売しています。

その福徳長酒類が2016年9月に発売したのが、水割りにしたウイスキーをカップに入れた「ウイスキー水割りCUP 無銘」です。
アルコール度数12度と濃いめに仕上げた水割りカップは、スーパーやコンビニに置かれていました。

そして2017年3月に、本格的なボトルとして、ウイスキー無銘を発売しました。
パッケージの添え書きによれば、自社蒸溜の原酒を樫樽で貯蔵したものに、スコットランド産の原酒をブレンドしたと書かれています。
しかし、原材料にはグレーンウイスキーは記載されず、スピリッツを代わりに加えています。

まさかとは思いますが、実はそのスピリッツこそ、自社で蒸溜した原酒だとなると、ちょっと笑えません。

まずはストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は淡い琥珀色、香りはラム酒っぽい甘い感じです。

口に含むと、日本酒や熟成させた麦焼酎のようなフルーティさがあり、奥からバニラ、ウエハースが追いかけます。
味わいは総じて甘く、アルコール由来の辛さは控えめです。

ロックにすると、日本酒のような香りが更に開き、バナナの甘い香りも広がってきます。
味わいは、若干のビターを感じるものの、甘さが口の中に広がります。

最後にハイボールにすると、香りはゴムがほんのり現れ、あとはドライフルーツっぽさがかすかに訪れます。
味わいは若干甘めで、サイダーっぽさがあります。

全体的にも、アルコールの刺激はストレートでも少なく、甘くて飲みやすいお酒であることは間違いないです。
しかし、ウイスキーならではのスモーキーさや樽の香りは薄く、どうしても熟成焼酎っぽさが目立ちます。

推測ですが、焼酎を熟成させても、国の規制によってウイスキーに似た色まで長期熟成させて売ることが出来ないため、長期熟成の焼酎に法定上ギリギリ最低の割合でスコッチモルトを加え、ウイスキーとして出したのではないかと思います。

そう考えると、いいちこの長期熟成貯蔵酒や宝焼酎レジェンドのような香り、味わいが目立つのも納得がいきます。
上記の添え書きも、自社で蒸溜した原酒をウイスキー、モルトと明言していないのも合点がいきます。

しかしながら、ストレートでも甘くて飲みやすい点では、お酒が苦手な若い人にも勧められるでしょう。あくまでも、長期熟成焼酎+αという観点で...。

500mL、アルコール度数40度、お値段は1500円ほど。

<個人的評価>

  • 香り D: 日本酒や麦焼酎のようなフルーティな香り。奥からバニラ、バナナ、ウエハース。
  • 味わい B: ストレートでも辛さが抑えられて全体的に甘くてマイルド。
  • 総評 C: 万人受けするお酒。しかしウイスキーとしては...?

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ウイスキー 無銘40° 500ml
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サントリーとニッカが、それぞれ数量限定のシングルモルトを発表しました。

サントリーは、山崎ミズナラ2017EDITIONを10月に発売すると発表しました
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大東亜戦争によって、ウイスキーの熟成に使うホワイトオークの樽が不足したことで、サントリーは国産のミズナラを使って樽を作り、原酒を貯蔵していました。
しかし、材質の悪さから液漏れが目立ち、樽からしみ出す香りも強く、あまり好まれていませんでした。

しかしながら、熟成とリチャーを繰り返すことで香木のような独特の香りを得るようになったことで、海外を中心に高い評価を得るようになりました。

そんなミズナラの樽に最低18年熟成された原酒を主体として、さらに香り付けとして50年以上経過したミズナラ樽原酒を加えるという贅沢なボトルになっています。

国内で1500本限定、うち200本を専用サイトでの抽選販売を行う予定です。
気になるお値段は、なんと10万円!私でも手が出ません...。

0914la_01一方でニッカは、国内向けと海外向けでそれぞれ異なる樽で熟成されたシングルモルトを出すこととなりました。
国内向けとしては、シングルモルト余市、宮城峡のモスカテルウッドフィニッシュを、海外向けにはラムウッドフィニッシュを出します

モスカテルとは、ポルトガルの酒精強化ワインの一種で、「モスカテル・デ・セトゥーバル」(マスカット・オブ・アレキサンドリア)というブドウの品種を使っています。
酒精強化ワインの樽を使うのは、ウイスキーではよくあることで、一番有名なのはスペインで作られるシェリー酒の樽、他にもポートワインの樽を使うこともあります。

モスカテルウッドフィニッシュとは、その名の通り、熟成の最後にモスカテル樽に原酒を入れて仕上げているというものになります。

それぞれ3500本限定販売で、価格は15,000円となります。
ノンエイジと18年を比較してはいけませんが、ニッカの方が良心的に思えます。

 

ezra_black01_今回はバーボンの中から、エズラ・ブルックス ブラックラベルを飲んでみます。

エズラ・ブルックスは、19世紀初頭にケンタッキー州オーエンズボロに蒸溜所を設立、バーボンを製造していたメドレー家によって、1950年代に誕生したブランドです。

蒸溜所は小さいながらも高い評価を得て、1966年にはアメリカ連邦政府によって小規模蒸溜所として最も優れていると評されたほどです。

エズラ・ブルックスでは、一般的なバーボンに比べてコーンの割合が多く、蒸留も比較的低温でアルコールの抽出純度が低いながらも、なめらかで芳醇な香りを持っていると言われています。

ラインナップとしては、今回採り上げるブラックラベルが4年、他にオールド・エズラとして7年、12年、15年がラインナップされています。

ezra_black02_まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は少々明るい琥珀色、香りはバーボンならではのエステリーな香りが広がります。

口に含むと、アルコールの刺激の後でメロンやナッツの香りが口に広がります。その後はナシ、バニラが後に続きます。
味わいは比較的辛いですが、後からビターが続き、最後に甘みを得られます。

ロックにすると、アルコールの刺激は抑えられ、メロンの香りも穏やかとなり、相対的にバニラの香りが前に出てきます。
味わいはアルコールからの辛さが取れて、酸味が前に出る印象です。

最後にハイボールにすると、ナッツや樽のような香りがほのかに漂います。
味わいは炭酸由来の酸味を感じつつもほのかに甘さもあります。

全体的にもバーボンらしいバーボンの印象があり、先に香るメロンのようなエステリーさと、奥から現れるバニラの甘い香りがあり、個性はそれほどないものの、バーボンの王道を通った印象を受けます。

750mL、アルコール度数45度で、価格は1500円ほど。

<個人的評価>

  • 香り C: 先にメロン、ナッツの香りが揮発。後からバニラ、ナシ、ウッディ。
  • 味わい B: ストレートでも後から甘さを感じ取れる。
  • 総評 C: 強い個性はないが、バーボンのスタンダードとして安心して飲めるボトル。


 

gloria_今回は、ジャパニーズの古酒、三楽オーシャンのグロリアオーシャン シップボトルを飲んでみます。

オーシャンウイスキーとは、オーシャン(大黒葡萄酒)が手がけていたウイスキーのブランドです。
1961年に、日本酒などの製造をしていた三楽酒造(現:メルシャン)が買収し、同社のウイスキーブランドとなりました(社名は三楽オーシャン→三楽→メルシャンと変遷)。

今でこそ日本のウイスキーメーカーとしてサントリー、ニッカ、キリンが台頭していますが、1970年代まではニッカをしのぐほどのシェアを手にしていたといわれています。

製造は、モルトが軽井沢、グレーンが神奈川県の川崎に蒸溜所がありました。
特に軽井沢蒸溜所では、小規模ながらもマッカラン同様にゴールデンプロミス種の麦芽のみを使い、シェリー樽原酒で熟成するというこだわりを持った蒸溜所でした。

しかし1980年以降はウイスキーの販売が低迷し、2000年で軽井沢蒸溜所での製造が停止、2003年に川崎工場が閉鎖、2010年にキリンの子会社となった後、2012年に軽井沢の蒸溜所も閉鎖されました。

現在は、キリンの御殿場蒸溜所で作られる「オーシャン ラッキーゴールド」の名前だけが残されています。

残された原酒については、それぞれ高い評価を得ています。
軽井沢のモルトについては、現存の時代に長期熟成のシングルモルトのボトルを出していましたが、それらが海外のオークションで100万円を超える高値をつけています。

一方で川崎のグレーンは、イチローズモルトで有名なベンチャーウイスキーが原酒を確保しており、同社からシングルグレーンとしても販売されました。

残念ながら、日本のウイスキーが海外で本格的な評価を得る前に消えてしまいました。もう10年早かったら、オーシャンウイスキーの運命も大きく変わっていたでしょう。

今回飲むグロリアオーシャン シップボトルは、1970年代後半に発売されました。
「大洋」の意味を持つオーシャンにちなんで、船の形をしたボトルに入っています。後期においては、金色のボトルも発売されていました。
当時はCMも放送されていて、大人の女性が飲むイメージがメインとなっていました。
では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡いアンバー、香りはリンゴ、接着剤のようなものがします。

口に含むと、リンゴ、レーズン、ゴム、ライム、ナシと豊かに香ります。
味わいは辛さが多少するものの、その後は酸味とビターが舌を覆います。

ロックにすると、ライムやレーズンの香りが揮発します。その後にナッツ、ナシ、青リンゴ、カカオと香りが続きます。残り香からは燻製のようなスモーキーさも感じられます。
味わいは、酸味、ビターとともに、甘みも感じられるようになります。

最後にハイボールにすると、ほのかにレーズン、ウッディ、青リンゴが香ります。
味わいは甘さが前に出て、ほんのりと酸味も感じ取れます。

発売当時は、3200円の価格で売られていましたが、物価と酒税の違いを考えると、現在の価値では2000円台半ばくらいだと推測されます。

これを書いている当時は、1980年代のスーパーニッカや1970年代のサントリーローヤルを持っていますが、正直に言えば、同世代のスーパーニッカやサントリーローヤルとも太刀打ちできるほど豊かな香りと味わいがあります。
スモーキーさはほとんどなく、シェリー樽原酒ならではのブドウを感じとれながらもスペイサイドっぽさを持った雰囲気があります。

そう感じると、なおさらキリンが軽井沢を手放したのか、首をかしげたくなります。
バーボンっぽさのある御殿場と、シェリー樽原酒が目立つ軽井沢のモルトを組み合わせることで、ほかにはないブレンドを生み出せたのではないでしょうか。
最近は御殿場のモルトもバラエティ豊かになりつつあるので、ますます残念です。

760mL、アルコール度数は43度です。
オークションや通販でも手に入れられる場合があります。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、レーズン、ゴム、ライム、ナシと香り豊か。加水でライムが開く。
  • 味わい B: 酸味、ビターが主体。加水されると甘みも出てくる。
  • 総評 B: サントリーローヤルやスーパーニッカにも太刀打ちできる優れたボトル。


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