RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

2014年05月

いろいろな銘柄を飲んできたところで、再び私が好むシングルモルト余市のノンエイジを飲んでみます。

single_yoichi01さまざまなスコッチのシングルモルトを飲んでくると、改めてノンエイジの余市がそれなりの個性を持っていること、そして多少のアルコールの刺激があるものの、10~12年熟成のシングルモルトとも太刀打ちできるほどの香り、味わいがあることに改めて驚かされます。

特に個性の強いアイラモルトをとことん味わった舌だと、シングルモルト余市のスモーキーさは案外マイルドで、アルコールの刺激も若い原酒と言えないほどのレベルです。
熟成がスコッチよりも進んでいるのか、それともマイルドになるようなヴァッティングを施しているのか、いずれにしてもノンエイジを標榜するには熟しすぎたイメージがあります。

ちょうどカフェグレーンが残っていたので、余市とカフェグレーンを2:1の割合で割って即席ブレンデッドにしてみると、カフェグレーンの甘い味わいが余市ノンエイジのエッジの効いた味をうまくフォローして、豊かで奥行きのある香りと味わいに仕上がります。下手にスーパーニッカやザ・ブレンドを飲むよりも贅沢に感じます。
それこそ木の樽に入れて1年間マリッジしたらどうだろうか、といういろいろな妄想が頭を巡ります。 

このウイスキーブログを始めて1年になろうとしていますが、興味本位で高いものも安いものも、ジャパニーズからスコッチ、バーボンといろいろな銘柄に挑み続けたことで、ウイスキーが個性豊かなお酒であるとともに、ジャパニーズウイスキーがスコッチやバーボンにも見劣りしない産地であることを改めて実感できました。

これから飲める銘柄は少なくなりますが、それでも新たな発見を求めて飲み続けたいと思います。

<個人的評価>(再評価)
・香り B:ノンエイジにしてはアルコールの刺激は控えめな印象。ピート由来のスモーキーな香りの奥に、バニラのような甘い香りが追いかけてくる。

・味わい B:飲み口は重厚だがクリーミー。しかし甘味は少なく、ガツンとくる飲みごたえがある。

・総評 A:余市モルトの特徴をしっかり感じ取れる銘柄。ハイボールにしてもしっかりした飲みごたえがある。
 

スコッチのシングルモルトをいくつか取り上げましたが、今回は最初のハイランドモルト、トマーティンです。

トマーティンはハイランド地方で、ネッシーで有名になったネス湖の近くにある山間の土地です。
蒸留所付近にある村は人口がたったの500人ととても小さいですが、その近くには、「オルタ・ナ・フリス」(自由の小川)という清流を伴った小さい川が流れ、さらにはピートも豊富にありました。

1897年に蒸留所が設立され、1960年代にはダグラス・キャンベルが務め、彼によって現在の味が確立されました。
1980年代には不況により経営が悪化しましたが、1985年に宝酒造が出資することで閉鎖の危機を乗り切りました。宝酒造によって、1980年代後半からは日本にも輸出されるようになります。

現在は宝酒造が撤退したものの、日本の老舗食品卸売業の国分が輸入しています。

tomatin12今回紹介するのはトマーティンの12年です。熟成方法が独特で、まずはバーボン樽に貯蔵した後、アメリカンオークの新樽に入れ替え、最後はシェリー樽で仕上げています。

いつものようにロックで飲んでみると、ピートからのスモーキーさはあまりなく、シェリー樽からの甘い香りが漂ってきます。その奥底から樽からのウッディな香りが後からついてきます。
スモーキーフレーバーは、ピートよりも樽を焦がしたことによるものが強く感じられます。

味わいは、これもシェリー樽から来るであろう甘さで、カラメルやレーズンのような味を作っています。
スペイサイドモルトのさわやかなものとも質が違います。 

全体的に癖が少なく、甘みが強い味なので、日本人好みに思えます。水割りやハイボールでもいけるでしょう。

アルコール度数は43度で、ボトルは750mlと少々多め。価格は3000円台後半あたり。少々多めの量を考えれば12年物のシングルモルトとしては安めの価格というところでしょうか。

このほか、バーボン樽と新樽でそれぞれ熟成された原酒をヴァッティングした「レガシー」、さらに熟成させた15年、18年があります。
 
<個人的評価> 
・香り B:スモーキーさは控えめで、シェリー樽原酒ならではの香りが漂う。
・味わい A:甘く、渋みや辛味は少な目。万人受けする味わい。
・総合評価 A:比較的マイナーな銘柄だが、日本人の舌にマッチした味で、人気が出ないのがおかしいほど。 

カティサークとは、イギリスで紅茶を運搬するために作られた帆船の名前で、19世紀後半に建造されました。
当時はいかにして早く紅茶をインドや中国から輸送するかがビジネスの勝負となっていて、当初は1年以上かかった輸送を、カティサークは4か月ほどで届けられるようになりました。

しかし、蒸気船が実用化され、地中海と紅海を連絡するスエズ運河が開通すると、風のない運河を渡ることができず、輸送の中心を蒸気船に奪われてしまいました。カティサークが紅茶の輸送に使われたのはわずか9年でした。

その後は羊毛輸送に使われ、ポルトガルに売却された後で石炭などの輸送に使われました。

cuttysark1922年にイギリス人船長によって買い戻され、カティサークの名前に戻されるとともに修復されました。
その翌年に、その雄姿をラベルに使ったブレンデッドウイスキー、カティサークが誕生しました。
日本でも30年以上前から輸入されていて、比較的なじみのあるスコッチのブランドでもあります。

使用されている銘柄は、スぺイサイドのグランロセス、マッカラン、オークニー諸島のハイランドパークなどです。

いつものようにロックで飲んでみると、アルコールの刺激があるものの、ともにシェリー樽原酒の持つ華やかな香りがやってきます。一方でスモーキーな香りは抑え目です。
マッカランのシェリーオークが、これでもかといわんばかりのシェリー樽原酒の香りを持っていたので、その影響が強く出ている気がします。

味わいはアルコールの辛みが強めで、奥から青りんご、ナッツの味が後を追ってきます。それでも全体的にはあっさりした印象があります。

ブレンデッドでもとっつきにくい銘柄がありますが、カティサークはウイスキーを飲みなれていない人でも華やかな香りに魅せられるブレンドになっています。

価格は700mlで1000~1200円ほど。スーパーやコンビニでも売られているので、比較的手に入りやすいです。

ちなみにカティサークには、モルト原酒のみを使ったカティサークモルト、さらに熟成を進めた12年、18年があります。

<個人的評価>
・香り A:シェリー樽原酒の華やかな香りが支配する。癖が少ない。
・味わい B:香りと裏腹にあっさり、さっぱりした味。ハイボールでも行ける。
・総合評価 A:万人受けする味と1000円強の価格は魅力。日常飲むウイスキーとしてはうってつけ。

 

これまで1年にわたっていろいろな銘柄を飲んでいきましたが、このブログを読む方の多くは、出すにしても1000円台前半の国産ウイスキーがせいぜいだという方だと思われます。

そこで、消費税の増税でも財布にやさしい国産の1000円以下の銘柄に絞って、それぞれ比較していきます。 

1.サントリー トリスエクストラ

torys・価格:700ml 40度 1000円ほど(税抜)

戦後からサントリーの低価格ウイスキーのブランドとして長らく売られているのがトリスです。最近のハイボールブームで、角瓶とともにハイボール用のウイスキーとしても宣伝されています。

香りはほんのわずかにシェリー独特の香りがするかどうかで、ウイスキーらしい香りとは言えません。
味にしても、甘さがあるだけでウイスキーの癖はほとんどなく、わずかにウッディな雰囲気があるほどです。

モルトとグレーンだけを使っていると書いていますが、実際にはほとんど熟成をしておらず、液の色も着色しているのではないかと疑いたくなるほどです。

酔っ払えばそれでいいという人ならいいですが、ウイスキーを味わうには力が足りません。

<総合評価> (A~E)
香り:E しっかりくぐらせるようにしてやっとシェリー樽っぽい香りがやってくるが、ほとんどしない。

味わい:D とにかく甘い。ウイスキーならではの複雑な味わいがほとんど無い。

総評:D 気軽にハイボールにするにはいいものの、ウイスキーとして飲むには力不足。もっとお金を出していい銘柄を求めるべき。  

2.サントリー サントリーウイスキーレッド

・価格 640ml  39度 850円ほど(税抜)

suntoryRedニッカからコストパフォーマンスに優れたハイニッカが出されたのち、対抗するように発売された低価格ウイスキーがレッドでした。
もともとは戦前に発売された赤札という銘柄が元祖ですが、戦争が始まると生産終了し、長らく販売されていませんでした。

1989年に酒税の改正が行われるまで、サントリーの銘柄としてはトリスと並んで庶民の手の届くウイスキーとして売り上げを重ねていましたが、ウイスキー全体の価格が下がると、その人気は衰えていきました。

香りは驚くほどになく、わずかにウッディな樽の香りがするだけです。
味も アルコールの刺激からくる辛味だけで、ストレートでもトゥワイスアップでも心に響くような味わいがありません。

これを飲むくらいなら長期熟成させた甲類焼酎を飲んだほうが安くておいしいです。

<総合評価> (A~E)
・香り E:かすかにウッディな香りがする程度。ほとんど無臭。

・味 E:アルコールの刺激が強い。水割りにすると薄まるが、ウイスキーならではの味もほとんどしなくなる。

・総評 E:いまどき買うウイスキーではない。昔の価格である500円でもどうだろう...。  

3.キリン 富士山麓 樽熟50°

富士山麓・価格: 700ml 50度 1000円ほど(税抜)

最近の若い人にはあまり知られていませんが、キリンは自前で蒸留所を持ってウイスキーを作っています。
カナダのシーグラム社と提携して40年ほど前からウイスキーを製造、販売しています。

そのキリンが出しているのが、御殿場蒸留所のモルト、グレーンを中心にブレンドされた富士山麓です。

香りは、最初にバーボンのようなエステりーな香りがやってきて、後からウッディな顔がついてきます。
味わいは意外にもあっさりしていて、バーボンに比べても飲みやすい感じです。それでも50度のアルコールがガツンとやってきます。

価格は安いですが、ウイスキーらしさをしっかり持っていて損しない味です。

<総合評価> 
香り:C バーボンのようなエステル香が強いものの、案外、瓶からもそれほどの強い香りは漂ってこない。

味わい:C  バーボンのようなコーンウイスキーの味がしっかり出ている。バーボン好きなら受け入れやすいかも。

総評:C 1000円ほどで50°のウイスキーとしては安いものの、バーボンに違和感を持つ人には受け入れにくいかも。  

4.キリン ボストンクラブ 豊醇原酒

・価格: 640ml 40度  800円ほど(税抜) 

b_club同じくキリンが販売している低価格ウイスキーがボストンクラブで、豊醇原酒と淡麗原酒があります。

豊醇原酒を飲んでみると、 富士山麓のようにバーボンのようなエステりーな香りが来ますが、そのあとにアイラモルトのような磯の塩臭さを帯びたピートの香りがついてきます。

味はアルコールの刺激の後にナッツのような味を持っていますが、全体的にはビターな印象です。

容量当たりの単価は富士山麓とほぼ同じですが、奥に潜む香りと味は見分けがつくほどの違いがあり、本格的な味を求める人にも受け入れられるでしょう。

<総合評価>
・香り C:バーボンのような独特の香りがあり、アルコールも強め。そのあとでスモーキーな香りも来ます。

・味わい C:アルコール由来の刺激の後、ナッツのような甘味が感じられます。

・総評 B:1000円以下 でありながらも、濃くしっかりした味を持っていて、決して妥協のないウイスキー

5.イオン トップバリュ ウイスキー

・価格: 720ml 37度 598円(税抜)

490181055794302イオンのプライベートブランドであるトップバリュのウイスキーです。
製造は合同酒精で、かつてはコルトウイスキーを製造していました。

香りはウイスキーらしさのあるものはほとんどなく、味わいもウッディなものを多少残しただけで、ウイスキーらしさはありません。

実際、モルトとグレーンだけでなく、スピリッツ(蒸留アルコール)を混ぜているので、薄っぺらくなるのは仕方ないでしょう。
これでウイスキーだと思っている人がいたら、もっと高い銘柄を飲ませて記憶をリセットしてあげましょう。

<総合評価>
・香り E: 申し訳程度のウッディな香りで、ウイスキーらしさがない

・味わい E: ウイスキーを名乗るには恥ずかしいほどの薄い味。

・総評 F: もはやウイスキーではない。ウイスキーっぽい焼酎と見たほうがいい。

6.宝酒造 キングウイスキー 凛

・価格: 720ml 600円ほど(税抜)

rin京都の酒造メーカーである宝酒造は焼酎で有名ですが、実はキングウイスキーという銘柄を長らく手がけています。
しかしニッカやサントリーと比べると、本気度の足りない底辺の銘柄しか出していません。その点では合同酒精にも似たところがあります。

香りはバーボンのようなエステりーな香りが先にくるものの、後からナシや青リンゴのようなさっぱりした香り、最後に樽からくるウッディな香りが来ます。

味わいも酸味が中心で、さっぱりした印象が強く出ます。

ただし、これらが味わえるのはストレートで飲んだ時だけで、ロックやトゥワイスアップにしても、香りが花開くことはなく薄まっていくだけです。

味や香りの方向性は間違っていないものの、蒸留アルコールを比較的多くくわえているせいか、ロックや水割りなどにするとほとんど消えてしまう弱点があります。

<総合評価>
・香り D:バーボンらしい立ち上がりから、ナシ、青リンゴのようなさわやかさ、そしてナッツのようなフィニッシュにつながります。ただしストレートに限る。

・味わい D: アルコールの刺激は意外に少なく、ナッツやはちみつの甘みがやってきます。ただしストレートに限る。

・総評 C:ストレートがうまい。それ以外ではウイスキーらしさがなくなって味気なくなる。価格を考えればさもありなん、と思いがあるが、このレベルになるとウイスキーよりも熟成された焼酎のほうが格上。 

7.ニッカ ブラックニッカ クリア

・価格 700ml 37度 800円ほど(税抜)

137391ブラックニッカの中でも最も安い銘柄で、アルコール度数を抑えているほか、ノンピートモルトを使うことでニッカ独特のスモーキーな香りを抑えたブレンドになっています。

香りはノンピートモルトを使っているにもかかわらず、樽の内側の焦げから来る香りによってスモーキーさをのこしているものの、敬遠するほどの煙臭さを感じさせないようにしています。

味においても単に甘いだけで終わらず、ウイスキーらしいビターな味わいをある程度残すようにしているため、ロックであっても最低限に楽しめる余裕を残しています。

低価格のウイスキーとしては物足りないとは思えないレベルに仕上げているため、お財布にやさしいウイスキーとしては合格点に思えます。

<総合評価>
香り:D それなりのスモーキーフレーバーとウッディな香りがするが、上品とはいえない。
 
味わい:C ウイスキーとして最低限の味わい。ハイボールにしてもしっかりと残るレベル。飲みやすいとは言い切れない。
 
総評:B 低価格のウイスキーとしては及第点。多少の癖があるため、万人受けではないが気軽に飲める範疇に収まっている。 

8.ニッカ ハイニッカ

・価格: 720ml 39度 900円ほど(税抜)

hinikkaブラックニッカクリアが発売されるまでは、ニッカの低価格ウイスキーを背負ってきた銘柄です。
2級ウイスキーとして発売された当初は、酒税法でぎりぎりの割合までモルト原酒を使いつつも低価格で提供していました。
現在はスピリッツを使っていた分をカフェグレーンウイスキーに変えています。

香りは樽からくるウッディな香りがしっかりと漂いつつも、若い原酒ならではのアルコールの刺激は抑えられています。

味にしても辛さは意外にも少なく、モルトの味わいが最低限、舌に飛び込んできます。 水割りにしても味が完全に消えることはありません。

晩酌用ウイスキーとして開発されていますが、単体で飲むにしても必要最低限に味わえるボディを持たせています。

<総合評価> 
・香り C:嗅いでみるとアルコールが強く感じられるが、実際に飲むと抑え目。樽からのウッディな香りが支配する。 

・味わい C:華やかさはないものの、甘味、渋みは最低限あり、ウイスキーだと自覚できるレベル。

・個人的評価 B:晩酌用と銘打ちながらも、しっかりウイスキーらしさを残した絶妙なブレンド。1000円以下のウイスキーの中でもトップレベルのうまさ。  

まとめ

さて、この中で勧められるものを挙げるとなると 、
  1. ハイニッカ
  2. ブラックニッカクリア
  3. ボストンクラブ 豊醇原酒 
  4. 富士山麓 樽熟50°
  5. キングウイスキー 凛
  6. トリス エクストラ
  7. サントリーウイスキーレッド
  8. トップバリュ ウイスキー
という順になります。

ウイスキー単体として飲めるものとなると、1~4位が合格ラインで、5位からは水割りやハイボールで何とかごまかさないといけないレベルにあります。

キングウイスキー 凛はストレートではある程度の香りと味わいがありますが、加水するとそれらが消えてしまう残念なブレンドになっています。
サントリーの2つの銘柄とトップバリュは、単体では飲めないレベルで、ウイスキーと名前を付けるには恥ずかしいレベルに至っています。

お財布のひもをきつく縛らないといけないときには、上位4銘柄を選ぶのがいいですが、もう少しお金が出せるのであれば、1000円台前半のスコッチやバーボンを中心にあたってみるといいでしょう。

続きを読む

日本でもなじみのバーボンの銘柄はいくつかありますが、今回はその一つであるフォアローゼズを試します。

fourRosesフォアローゼズの名前の由来は、なかなか愛のあるエピソードでつづられているので、公式サイトで見てもらえればと思います

20世紀初頭にはアメリカで禁酒法が制定されましたが、フォアローゼズは薬用の酒という理由で製造を許された数少ないメーカーとなり、命脈を保つことができました。

日本には1971年に輸入され、日本人になじみの深いバーボンとなり、現在に至っています。
輸入元はキリンディスティラリーで、シーグラム社との合弁時代から輸入しています。

まずはストレートで飲んでみると、バーボンならではのエステル香とアルコールの香りがやってきます。
その奥から、樽から染み出たウッディな香り、さらには梨や青リンゴのようなさわやかさが後からついてきます。

味わいは、比較的酸味を持ったような形で、さわやかな香りと相まってさっぱりした印象を受けます。

トータルで見ると、前に味わったジムビームに比べると比較的上品に味を仕上げている印象があります。

価格は700mlで1000円ほど。気軽に飲めるバーボンですね。個人的にはあまりバーボンは好きではないのですが、このフォアローゼズはそれなりに飲みやすいほうです。それでも独特のエステル香を敬遠する人はいるでしょう。

このほか、よりクリアに仕上げたブラック、より熟成された原酒を使ったプラチナ、1種類の原酒を選んでボトリングしたシングルバレルがあります。

<個人的評価> 
・香り C:比較的強いエステル香が気になるが、そのあとからはウッディ、フルーティな香りがやってくる。
・味わい C:癖は少ないものの、うまいと印象に残るものも少ない。
・個人的評価 B:安価なバーボンとしては合格ライン。ハイボールで飲むのが適しているか。 

アイラモルトの代表格といえるのがボウモアですが、一般向けのシングルモルトのほかに、免税店向けの限定ボトルが存在します。そのひとつが、12年物の「エニグマ」と呼ばれるものです。

エニグマとは、ギリシャ語で「謎」という意味で、第二次世界大戦でドイツ軍が開発した暗号器の名前としても、ニューエイジのミュージシャンの名前としても有名です。 

_DSC0659ボウモアのエニグマは通常の12年とは異なり、シェリー樽原酒を使い、華やかさをプラスしたものになっています。
通常は免税店でなければ手に入りませんが、並行輸入品として日本の酒屋さんでも売られています。

いつものようにロックで飲んでみると、アイラモルト独特の塩気を持ったピート香の奥から、シェリー樽からの華やかな香りがついてきます。
味わいは、アルコールの刺激は12年物としては比較的強めで、これもアイラモルトならではの海藻もしくは正露丸のようなヨードの味が支配的で、奥からはダークチョコレートのような渋みがやってきます。

基本的には一般の12年にシェリー樽の香りがプラスされた感じで、マッカランのシェリーオークのようなレーズンを感じるほどの強さはないものの、シェリー樽原酒ならではの香り付けがなされています。

価格は税込みで4300円ほどですが、1000mlと量が多めで、700mlに換算すれば3000円強になり、12年熟成のシングルモルトとしてはかなり安い部類に入ります。
通常の12年と比べて劣る部分は目立たず、価格と付加価値を考えるとお値打ちであることには間違いないでしょう。
もちろんアイラモルト、ボウモアを好む人を裏切ることもありません。

<個人的評価> 
・香り A:ボウモア独特のピート香にシェリー樽の華やかな香りがプラスされる。でもレーズンを感じるほどの強さはない。
・味わい B:通常の12年と比べても大差はない。しかし人を遠ざけるほどのヨード感は少なく、飲みやすい。
・総合評価 A:免税店限定でありながらも比較的安めの値段。コスパを考えても十分勧められるボトル。
 

マクレランズは、蒸留所の名前こそ明かさないものの、有名な4つの地域の某蒸留所にあるシングルモルトウイスキーを出しています。

前回はアイラを試しましたが、今回はハイランドです。

mc-hiロックで味わってみると、アルコールの刺激とある程度のピート香、スモーキー感を感じますが、意外にもあっさりした印象で、熟成された甲類焼酎のような癖のなさを感じました。 

癖がそれほどでもないので、初心者でも飲めるレベルですが、ウイスキーファンには物足りなさを感じるでしょう。

価格は700ml、40度で2000円ほど。シングルモルトとしては高くない値段ですが、あまりにも特徴が見えにくく、買う価値はそれほどないように思えます。

<個人的評価> 
・香り D:目立った香りなし。わずかにピート香を感じる程度。
・味わい  E:アルコールの刺激による絡みはあるものの、それ以外に特段とした味わいはほとんどない。
・総合評価 E:シングルモルトで個性がないのは痛い。マクレランズ アイラがアイラモルトの入門書として通じるのに対し、ハイランドはハイランドモルトを知るほどのレベルではなかった気がする。 

サントリーは今年、ジムビームなどを販売するアメリカのビーム社を160億ドルで買収しましたが、5月1日で買収を完了させました。

このあとビーム社は「ビームサントリー」と名称を変え、サントリーはウイスキーなどの蒸留酒部門を同社に移転、アメリカをウイスキー販売の発信地にする予定です。

もともとビーム社では、バーボンだけでなく、カナディアンクラブやラフロイグなど、アメリカ以外のウイスキー販売も手掛けていて、これにサントリーが製造するジャパニーズウイスキーも加わる予定です。

またこの買収によって、サントリーはウイスキーを含めた蒸留酒の世界シェアで3位に飛躍しました。 

このページのトップヘ