RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

2014年07月

私の地元である札幌、そして北海道で有名な甲類焼酎メーカーが札幌酒精です。
前回は同社が販売するサッポロウイスキーSS 43度を採り上げましたが、今回はその下位の銘柄であるサッポロウイスキー 40度を飲んでみます。

噂によると、この40度に使われているのは1990年に蒸留されたスコッチモルトで、これを札幌酒精が樽ごと買い付けて熟成したといわれています。
もしそうであれば、モルト原酒は20年以上の熟成されたものと言えるはずです。

今回はストレートで飲んでみました。
飲み口はアルコールの刺激が前に出てきていますが、そのあとで ほのかにナシのようなさわやかな香りがあとからやってきます。
味はアルコールからの辛みが強く、ほのかに酸味も加わっています。

トゥワイスアップにしても香りは衰えず、味はピーティさが感じられるようになります。

ただ、1:3の水割りにするとさすがに衰えて、味気がうせてしまいます。 しかしハイボールであればほのかな香りと味でクイクイ飲めるでしょう。

総合的にみると、正直言って20年以上熟成したモルトを使っているとは信じがたいものでした。
価格が720mlで1100円ほどですから、モルト原酒はほんのわずかで、半分以上が熟成の短いグレーンを使用しているように思えます。
札幌酒精のサイトを見ても本気で売る気がないようで、せいぜい札幌土産として買ってもらえれば御の字という程度でしょう。
ライバルがサントリーであれば、この香りと味で何とか対抗できますが、スコッチやニッカには到底及びません。

<個人的評価> 
・香り C:アルコールの刺激が強い。トゥワイスアップで香りが引き立つ。
・味わい D:辛みと酸味がメイン。可もなく不可もない味。
・総評 D:価格を考えると悪くはないが、特別おいしいわけでもない。 

ニッカの蒸留所にある売店や原酒販売所に行くと、お店では手に入らないシングルカスクのボトルや、特定の味を持つ原酒のみを使ったシングルモルトウイスキーが購入できます。
私はすでにザ・ニッカバーで味わいましたが、 余市蒸留所に行って真っ先に手に入れたかったのがシングルカスクでした。

最終的に購入したのが、500mlのシングルカスク余市10年(家族へのお土産)、180mlのシングルカスク余市5年(後で入った原酒販売所で衝動買い...)、そしてシングルモルト余市12年のピーティ&ソルティでした。
これだけでも10000円は軽く飛びました...。

scYoichi10ということで、まずはシングルカスク余市10年を改めて味わっていきます。

ボトルには「原酒」とでかでか書かれたラベルが印象的。アルコール度数は57%で、ほぼ加水していないとみられます。

ボトルから来る香りは濃く、ゴムや煮詰めたシロップのような感じです。液そのものが琥珀色よりも濃いブラウンなので、なおさらその濃さがわかりやすい感じがします。
ザ・ニッカバーでは、10年が新樽を使っていると書いていたのですが、これだけ濃い色となるとシェリー樽を使っているのではないかと思われます。

いつものようにロックでやりますが、アルコール度数が高いので少なめに...。
最初の印象は、ボトルから来る香りと同じくゴムっぽい香りが先に来ます。しかししばらくするとバナナやレーズンに似た甘さを持つ香りに変わっていきます。 
味わいは塩っ気のあるスモーキーな印象が先に来て、後から香りにつられるようにバナナに似た甘みを感じるようになります。
アルコールの刺激は多少ありますが、度数の割には辛みが少ないですね。その代わりにボディがとても重く、パンチが効いた味わいになっています。人によってはくどいと思われるほどの濃さがあります。

加水されてもパンチのある味に衰えはなく、水割りやハイボールで飲むにしても、水の割合は多めにした方がいいでしょう。

価格は500ml、57度で税抜き5140円 です。シングルモルト余市10年が700ml、45度で4000円ほどですから、意外にも度数対価格で大差なくシングルカスクが買える計算になります。
一方でシングルカスク余市15年の500mlで10000円強、シングルカスク余市5年が500mlで4000円弱です。
かつては20年と25年も販売されていましたが、最近のハイボールブームによって原酒が少なくなったのか、販売されていませんでした(15年の180mlも売られておらず、500mlしかありませんでした)。

余市蒸留所においでの時には是非とも限定の原酒を手にしてもらいたいですね。
ただ、本気でいろいろ買っていく気であれば、最低でも諭吉さんは5枚ほど手元に置くか、カードで派手に買う覚悟は決めておきましょう。

<個人的評価> 
・香り A:余市モルトならではの塩っ気のあるスモーキーさ、ゴムのような香り、甘い バナナやレーズンのような香りが強く伝わる。
・味わい B:多少スモーキー 、バナナのような甘さが来るがとても濃い。くどさを覚えるほど。ボディはとても重厚。
・総評 B:確かにおいしいものの、くどさが気持ち悪く感じられるかもしれない。また、一般に手に入るウイスキーと同じペースで飲むと一気に酔うので注意!
 

久々にスコッチのシングルモルトを採り上げていきます。今回はベン・ネヴィスです。

bnベン・ネヴィスは、ハイランド地方の西側、氷河によって削られたフィヨルドに面したフォートウィリアムにある蒸留所です。名前の由来は、近くにあるグレートブリテン島最高峰のベン・ネヴィス山から採られています。

蒸留所は1825年に作られ、その2年前に改正されたイギリスの酒税法に伴う政府公認の蒸留所となりました。
しかし1980年代になると経営が悪化、1986年には操業を停止してしまいました。

彼らに手をさしのべたのが、日本のニッカウヰスキーでした。
当時バブル景気真っ盛りで、アメリカではジャパンバッシングが盛んに行われていた中で、ニッカの関係者は買収に対する地元の反応が気になっていましたが、すでにニッカの本格的なウイスキーへの情熱がすでに知れ渡っており、地元は買収に歓迎したそうです。
現在もニッカの子会社として操業しています。

現在売られているのが、ブレンデッドのネヴィス・デューとフォートウィリアム、そしてシングルモルト10年の3つです。
その中から、シングルモルト10年を飲んでみます。

ロックで飲んでみると、すぐに来るのはシェリー樽原酒の持つレーズンのような甘く華やかな香りで、後から青リンゴのようなさわやかさ、パルプっぽい香りが混じり合ってきます。

味わいはアルコールの刺激が残るものの、甘みと酸味が絡み合ったものになっていて、甘ったるくならずにさわやかな飲み応えがあります。

加水されても、アルコールの刺激が少なくなる以外は特徴が消えることがなく、甘さと酸味を持った味わいを楽しめます。

パルプの香りがティッシュを口に入れたような印象があるなど、多少のくどさが気になるところですが、ハイランドモルトならではの味を楽しめる銘柄です。

価格は700ml、アルコール度数43度で、並行輸入品で3500~4000円、正規品で5000円台前半です。
10年モルトとしては高価な位置づけですが、 ある意味ニッカ第三の蒸留所ともいうべきベン・ネヴィスは、ニッカ党であれば一度味わってもらいたいですね。

<個人的評価> 
・香り B:レーズン、青リンゴ、桃が溶け合う、甘さとさわやかさが強い。スモーキーさは少ない。ただ、パルプのような香りが気になる。
・味わい B:甘さとさわやかさが絡み合った飲みやすい味。ただ、ティッシュを口に入れたようなくどさが好き嫌いを分けそう。
・総評 B:ニッカ党としては飲んでおくべき1本。ハイランドモルトが好きな人にもお勧め。 

仕事の都合で1週間ほど早い3連休がとれたので、ニッカの余市蒸留所へ見学に行ってきました。

札幌からの場合、JRで札幌駅から小樽駅まで快速エアポートで30分ほど、そこから倶知安(くっちゃん)行きに乗り換えてさらに30分ほどで着きます。
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余市駅に着くと、ホームにはローリー卿の肖像が書かれた樽と余市蒸留所の看板が出迎えてくれます。
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実は駅から蒸留所までの距離は歩いて5分もなく、駅舎を出るとすぐに蒸留所の正門が見えます。
自然の中に蒸留所があるようなイメージがある中で、このような立地にあることに驚くでしょう。


ということで、駅からすぐに蒸留所の正門に到着。
正門では見学の受付を行っています。見学は自由見学のほかにガイド付きの見学があり、どちらも無料です。
私はネットで事前に調べていたこともあって、自由見学を選びました。撮影が比較的自由なのもメリットです。
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受付を済ませると中へ行きます。そこはスコットランドを想像させるような伝統的な形状をした建物群が迎えてくれました。

ガイド付きの見学だと近い建物から順に見ていきますが、自由見学を選んだ私は、製造工程の順に建物を回っていきました。

まずはじめが、門を出てすぐ右手に見えるキルン塔。ここでピートを燃やして発芽した麦芽を熱で乾燥させつつ成長を止めます。
ただ、今はスコットランドから麦芽を輸入しているので本格的には使われておらず、観光向けに時々フロアモルティングを見せています。
当日は閉じられていましたが、奥からピートの香りがしっかりやってきました。
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次に第二乾燥棟。ここもモルティングを行う場所です。
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余談ですが、竹鶴が余市を選んだ理由の一つが、豊富にピートがとれたことです。
余市周辺のほか、札幌を含めた石狩平野はピートが堆積していた土地でした。明治維新後にここで農業を営もうとやってきた移民や屯田兵たちは、膨大なピートに悩まされることとなりました。
札幌の一部地域では地面の下にピート層が残っているところもあり、基礎を深く打ち込まないと地震で簡単に崩壊してしまいます。
ただ、スコットランドのピートに比べると質が落ちるようです。

その奥にあるのが粉砕棟。ここで乾燥させた麦芽を粉砕します。
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そして一番奥の建物が発酵棟です。ここで粉砕した麦芽をお湯に入れて麦芽糖を抽出、さらにそれを酵母によって発酵させてもろみを造っていきます。

ここは中に入ることができて、アクリルの窓越しに発酵させるタンクが並んでいるのが見られます。
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ここでは、糖化工程でできた麦汁と、発酵してできたもろみ(ウォッシュ)が展示していました。残念ながら味見はできませんでした。
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以前、ニッカのオールモルトを採り上げましたが、今回はその姉妹分であるモルトクラブです。

mcモルトクラブはオールモルト同様に、モルト原酒とカフェモルトをブレンドしたウイスキーです。
カフェモルトとは、ニッカが所有するカフェ式蒸留器を使ってモルトのもろみを蒸留して作ったウイスキーで、分類としてはグレーンウイスキーになります。
しかし、一般で使われる複式蒸留器に比べてカフェ式では純度の低いエタノールしか得られない代わりに、原料の香りなどを残すメリットを持っています。

オールモルトとの違いは、カフェモルトの割合がオールモルトよりも高いというだけで、熟成年数などにおいては大きな差はありません。

ロックで飲んでみると、アルコールの刺激が強いものの、その後はナシや青リンゴのさわやかな香りが主体になっています。
味わいも酸味が強めですが後からカラメルのような甘みとナッツのような香ばしさが来ます。

すでにニッカ カフェモルトも飲んでいますが、アルコールの刺激が強くエッジが立った印象ですが、確かにカフェモルトがメインなんだなぁ、と感じられます。
ただしカフェモルトで感じたバナナのような味わいがなく、このあたりは熟成が進んで得られるものなのかと推測されます。

加水されていくごとに、オールモルト同様にピートから来るスモーキーな香りが漂い始めます。奥からはバニラの香りもしてきます。

以前に書いたオールモルトのレビューでは、モルトクラブは熟成焼酎のようだと書きましたが、その前印象は一気に破壊されました。
確かにニッカのモルト原酒の印象が薄いですが、カフェモルトならではの味わいが強く出ているので、これはこれでおもしろいと思います。 
また、ストレートやロックにおいても、オールモルトよりも香りや味わいのバリエーションが豊富で、ある意味オールモルトを超えた部分も秘めています。その点でも前印象が吹き飛んでしまいました。

さらには濃いめの水割りやハイボールにしてもスイスイ飲めるスムーズさが出てくるので、いわゆるウイスキーらしさは薄いものの、角瓶以上に汎用性の高い香りと味を持ったウイスキーに感じました。

ニッカ カフェモルトが高くて買えない人でも、モルトクラブであればカフェモルトの魅力が堪能できるでしょう。

価格は700ml、40度で1300円ほど。 同等の価格にあるブラックニッカ リッチブレンドが王道の味だとすれば、モルトクラブはニッカの技術を堪能できる銘柄といえるかもしれません。

<個人的評価> 
・香り B:ウイスキーらしさは少ないものの、さわやかなフルーツのような香りを堪能できる。
・味わい C:ストレートやロックでは酸味中心、加水されると甘みが増してくる。
・総評 B:オールモルト以上に表情豊か。カフェモルトの味を手軽に楽しむには十分。 

サントリー、ニッカに次ぐ日本のウイスキーメーカーであるキリンのうち、今回はロバートブラウン スペシャルブレンドを採り上げます。

オリジナルのロバートブラウンは、キリンビールがカナダのシーグラム社と合弁で設立したキリンシーグラム最初の銘柄で、酒税の関係でアルコールを混ぜて価格を安くしたウイスキーがまだ主流だった1970年代に、原酒のみで安く作る挑戦をしたウイスキーです。

rbsそして1998年に発売されたのがスペシャルブレンドという銘柄です。オリジナルでは御殿場のモルト、グレーンのほかにスコッチモルトをブレンドしていますが、スペシャルブレンドは御殿場の原酒のみを使っています。
その中に20年熟成のモルト原酒を加えることで、香りと味わいを深くする工夫がされています。

ロックで飲んでみると、まずやってくるのはバーボンのようなエステリーな香り、しかしバーボンや同社の富士山麓、ボストンクラブに比べるとかなり控えめ。あとから青リンゴのようなさわやかな香りとナッツのような樽由来の香りがついてきます。

味はアルコールの刺激が強く、多少酸味があるかどうか、という程度。 メーカーでは甘いと標榜していますが、長期熟成のウイスキーを飲んだ舌からすると、甘さはそれほど感じられません。
ボディはかなり軽い印象で、サラッとしています。個人的にはガツンと来る力強いウイスキーが好きなので、物足りなく感じます。 

氷が溶けて加水されると、さっぱりした印象はますます強くなる感じで、水割りやハイボールでクイクイ飲むようなウイスキーに思えました。 

価格は700ml、40度で1400円ほど。
ただ、富士山麓と比べてしまうとコスパで負けてしまっている感じです。 
後々、オリジナルも試したいと思います。

<個人的評価> 
・香り D:エステル香は控えめ。ただ、青リンゴやナッツの香りも少なく、心に響かない。
・味わい C:アルコールからの辛みと多少の酸味が主体。それ以外はさほどに感じられない。
・総評 D:割って飲んでナンボ。取り立てて特徴的な部分が薄く、はまる気がしない。 

サントリーが買収したことで驚きをもたれたジムビームですが、それに合わせるかのごとく登場したのが、ジムビーム プレミアムです。

jbpスタンダードなホワイトラベルが4年熟成に対して、プレミアムは5年で、6年熟成のブラックとの中間に位置します。
その上で、フィルタリング時に1滴ずつ丁寧に濾過を行うことで、雑味をより多く取り除く工夫がされています。
このプレミアムは日本限定で、アメリカでも売られていません。

ロックで飲んでみると、バーボンならではのエステリーな香りは比較的少なめで、ほんのり樽から来るウッディな香りがついてくる感じ。
味わいは、アルコールの刺激はそれなりで、酸味が強く、甘さは控えめです。 

加水されていくと、アルコールの刺激とエステリーな香りは抑えられ、ほのかにカラメルのような甘い香りがやってきます。
味もアルコールによる辛みが少なくなって、飲みやすくなってきます。

確かにホワイトラベルよりも雑味が少ないのがわかりますが、ロックで飲むよりも、ハイボールやカクテルベースとして飲む方がいける気がします。

価格は700ml、アルコール度数40度で1700円ほど。ブラックとホワイトの中間としては、なんだか中途半端な気がします。

<個人的評価>
・香り C:ホワイトラベルほどのきつさは抑えられているものの、バーボンの癖は健在。1年分熟成されたメリットは薄い。
・味わい D:甘さが足りず、酸味が強い印象。ハイボールにしてさっぱり飲める感じか。
・総評 C:バーボンやカクテルベースならいいかもしれないが、ジャパニーズやスコッチのみにとっては、そのまま飲むにはやはりきつい。

今回はバーボンの定番の一つである、アーリータイムズを採り上げます。

eralyTimesYellow1860年、リンカーンが大統領に就任、南北戦争が勃発する前の年にアーリータイムズが産声を上げました。来年で誕生から155年経過する歴史の長い銘柄です。
1920年に禁酒法が施行されるも、アーリータイムズは医療用として例外的に販売を認められ、生きながらえることができただけでなく、1950年代になるまでアメリカでナンバーワンの銘柄へとのし上がりました。

現在はレギュラーのイエローラベルと、原酒を厳選したブラウンラベルの2種類が売られています。
今回はイエローラベルを試します。

ロックで飲んでみると、バーボンならではのエステル香は抑えめ(でも一般から見ればそれなり)で、代わりに海藻やヨードのような香りがやってきます。アイラモルトのそれと比べると、昆布に近い香りがします。
そのあとはコーンの甘い香りが後からやってきます。

味わいはアルコールの刺激が強く、甘さはそれほどありません。 コーン独特の味と控えめな甘み、うまみが後々残ってくる感じです。

バーボンとしては比較的飲みやすい方で、 バーボンを初めて飲む人には向いているように思えます。

価格は700ml40度で、1500円ほどです。

<個人的評価> 
・香り C:バーボン独特のエステル香が少なく、ヨードっぽい香りがメイン。
・味わい C:昆布のような味わいのあと、コーンの甘みが後から来る。癖が少ない。
・総評 C:初めてバーボンを飲むにはうってつけ。それでもそれなりの癖がある。 

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