RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

2015年04月

久しぶりの1000円スコッチの中から、今回はティーチャーズを飲んでみます。

tcsティーチャーズは、グラスゴーで食料品店を営んでいたウィリアム・ティーチャーが、独学でウイスキーのブレンドを学んで作り上げたブレンデッドウイスキーです。
彼のブレンドはボトルごとのブレが少なかったことから、彼の名字にちなんでブレンドの先生と呼ばれました。

彼の死後、安定したブレンデッドウイスキーを提供する目的で、ハイランド地方にアードモア蒸留所を竣工、その後のティーチャーズのキーモルトの一つとなりました。

今回もまたストレートから飲んでみます。

ストレートで、グラスからくる香りは少なく、アイラモルト風の磯の香りがするピートがほのかにくる以外は、アルコールのにおいが強く感じられます。
口に含むと、全体的に淡い印象で、先ほどのピートの香りとナシのようなさわやかさがほのかに感じ取れるほどです。
一方で味わいは、アルコールの辛みが思ったほど強くなく、まろやかでクリーミーな印象で、少々の甘みがあります。 

加水をしても、香りが花開くことがなく、全体的に薄くなっただけという印象です。
味わいも、何かしら新しいものが出てくる印象もありません。

一応のウイスキーとしての体は持っているので、ポジティブに言えば、普段飲みにするなら特に悪くはない印象です。
700mL、アルコール度数40度で、価格は1200円ほど。 トリスやレッドで満足している人には、このまろやかでウイスキーとしての体を持つティーチャーズを飲んでもらいたいと思います。

<個人的評価> 
・香り D : 全体的に淡い。磯の香りを感じるピートが最低限のウイスキーらしさを出している。
・味わい C: 個性はないが全体的に甘めでクリーミー。初心者にも向いている。
・総評 C: 1000円スコッチとしては悪くない。普段飲み用としてストックするにもふさわしい。 


ティーチャーズ ハイランドクリーム 40度 並行 700ml
ティーチャーズ ハイランドクリーム 40度 並行 700ml 

4月から、サントリーウイスキーの一部銘柄が値上げとなりましたが、実際に私の近所のお店だと下記の価格で売られていました。

・響12年:4600円→6000円
・響17年:9000円→11000円
・山崎ノンエイジ、白州ノンエイジ:3000円→4000円
・山崎12年、白州12年:6000円→8000円 

以前のブログ記事に、「サントリーは4000円出さないと本気を出さない」と書きましたが、4月からは「5000円以上」と訂正したいと思います。
正直言って、お酒にお金をかけられない人にとっては、サントリーの本気は飲めないといっても過言ではないでしょう。

一方でニッカは、サントリーに便乗して値上げをすることなく、価格を据え置いています。そういう意味では、ニッカのコスパがさらに高まったといえます。

・余市12年、宮城峡12年:6500円
・竹鶴17年:4600円
・ザ・ニッカ12年:5000円
・鶴17年:9000円

ただ、ニッカもマッサンブームによって品薄になっている状況で、竹鶴17年においては、コスパがあまりにも優れていることもあって売り切れているところも多くあり、通販では1万円を超えるプレミアム価格をつけるお店まで出ています。
深刻な状況が続くのであれば、ニッカも10月で価格改定ということもあり得るでしょう。 続きを読む

個人的にアイラモルトが好きですが、今回はその中からカリラを飲んでみます。

caolIlaカリラ(ケイル・イーラ)は、アイラ島の北東部に位置し、アイラ海峡に面した場所に蒸溜所があります。
1864年に創業したものの、幾度か閉鎖と再稼働を繰り返し、1972年に現在の施設が完成し、現在に至ります。
シングルモルトを発売したのは2001年からと意外に遅く、かつては知る人ぞ知る、あまりメジャーな蒸溜所ではありませんでした。

シングルモルトの中でも、今回は12年物を飲みます。

まずはストレートで。グラスからの香りは、アイラらしい正露丸やヨードの香りがするスモーキーなものです。
口に含むと、意外にも穏やかで、独特のスモーキーな香りの奥からはナシやライムのようなさわやかさがついてきて、後にはフローラルな香りもほのかにやってきます。
味わいは黒コショウのようなスパイシーがメインであるものの、後に引くことなくスッと収まっていきます。 

加水すると、スモーキーな癖は抑えられ、さわやかさとスパイシーを楽しめるようになります。

アルコール度数は43度、700mLで価格は4600円ほど。12年物のシングルモルトとしては高めですが、アイラモルトを初めて飲むのであれば、ボウモアよりもすっきりしていてうってつけかもしれません。

<個人的評価> 
・香り B: アイラモルトらしいスモーキーさは少な目。ナシ、ライム、フローラル。
・味わい B: 胡椒のようなスパイシー。だがあまり後を引かない。
・総評 B: 癖が抑えられていて、最初のアイラモルトとしてはおすすめ。


日本にはいくつかの地ウイスキーメーカーがありますが、イチローズモルトのベンチャーウイスキー、マルスウイスキーの本坊酒造に続き、今回は江井ヶ嶋酒造のホワイトオークあかしを飲んでみます。

akashi_ji江井ヶ嶋酒造は、兵庫県明石市にある日本酒の酒蔵として有名ですが、1919年にウイスキーの製造免許を取得してウイスキーの製造を始めました。
しかし、当初はポットスチルはなく、まだまだアルコールに着色しただけのまがい物だったと思われます。
その後ポットスチルを導入して本格的なウイスキーづくりを行い、1984年には現在の蒸留所が建設されました。

現在は安価なブレンデッドがメインですが、最上位としてシングルモルトウイスキーも販売しています。
今回飲むのは、ブレンデッドの最上位になる「明石の地ウイスキー」と呼ばれる銘柄です。

グラスに注いで香りをかぐと、アルコールの刺激が強めですが、その奥からはトーストにした食パンに似た香りを感じます。 
口に含むと、先ほどの香りが強くなり、ラムレーズンや麦チョコのような甘い香りも感じられます。 

味わいも全体的に甘めで、ストレートでもそれほどきつさを感じません。 

ロックにして加水されてくると、ピートの持つスモーキーさが広がるようになり、味わいも酸味が加わって複雑に絡み合ってきます。
むしろ加水したほうが飲みごたえが出てくる雰囲気があります。

アルコール度数が40度、500mLで、価格は1100円ほど。700mL換算なら1500円ほどですので、サントリーオールドやブラックニッカ スペシャルおよび8年と同価格帯となります。
それらと比較しても、香り、味わいともに勝っていて、1000円スコッチにも負けないうまさを持っています。
初心者でもウイスキー通でも、このウイスキーはおすすめです。

<個人的評価> 
・香り B: ラムレーズン、トーストした食パンの香り。加水するとスモーキーさも出てくる。
・味わい A: 全体的に甘め。加水すると酸味も出てくる。
・総評 AA: 700mL換算で1500円のウイスキーと考えても、 ジャパニーズだけでなくスコッチにも対抗できるうまさ。


今回は、初のカナディアンウイスキー、そのトップブランドであるカナディアンクラブを飲んでみます。

ccカナディアンクラブは、米国マサチューセッツ州出身のハイラム・ウォーカーが1856年に設立した蒸留所で作られています。
もともとデトロイトで食料品店を営んでいたウォーカーは自らの店でウイスキーを置こうとしましたが、当時は認められてませんでした。
さらに、この時から禁酒運動が目立つようになっていたことから、ウォーカーはデトロイトから湖の対岸にあるカナダに蒸留所を建設したのでした。

バーボンなどに比べてライトで飲みやすいウイスキーとなったことで、米国の紳士の社交場、ジェントルメンズクラブで飲まれるようになって、「クラブウイスキー」と呼ばれるようになりました。

しかし、あまりの人気にバーボンの蒸留所などが政府に働きかけ、カナダ産を意味する「カナディアン」を冠するよう法律で決められ、「カナディアンクラブ」と呼ばれるきっかけとなりました。
しかし、これがかえってブランディングを促進することとなり、不動の人気を得るようになりました。

カナディアンクラブは、ライ麦を中心に大麦麦芽、コーンを使用した原料構成になっていて、コーンがメインのバーボンとは異なっています。
また、ライ麦や大麦麦芽から作られた「もろみ」はポットスチルで蒸留されてフレーバリングウイスキーとなり、コーンから作られたもろみは連続式蒸留器で蒸留されてベースウイスキーとなります。

カナディアンクラブのもう一つの特徴が、プレブレンディングです。これは樽に詰める前にベースウイスキーとフレーバリングウイスキーをブレンドする方法です。
別々に熟成させるスコッチやジャパニーズとは異なる方法です。

そして大きな違いが、熟成時に常に一定の温度にしておくことです。これも季節の温度変化をそのまま利用するスコッチ、ジャパニーズと異なっています。

こうした独特の作り方が、カナディアンクラブの個性を生み出しているといえます。

今回の無カナディアンクラブのレギュラーは、6年熟成された原酒をメインしています。
まずはストレートで飲んでみます。 

グラスからの香りは、フローラルな中にバニラのような香りが感じられます。
口に含むと、まずバニラの甘い香りが充満し、とてつもなくミルキーな印象があります。最初はバーボンに似たエステりーな雰囲気がありますが、すぐに消えてしまいます。
味わいも甘めで、 かなりバニラの香りに引っ張られている印象です。

ただ、加水されると一気に印象が薄れ、香りも味もそっけないものになってしまいます。
水割りやハイボールだと魅力がなくなってしまい、ストレートやロックでなければ厳しいところです。

700mL、アルコール度数は40度で、価格は1200円ほど。 

バーボンなどのアメリカンウイスキーが苦手な人でも、独特のエステりーな香りは薄く、甘くて飲みやすい味に仕上がっています。
また、その甘さを利用してカクテルベースにするのもいいかもしれません。

<個人的評価> 
・香り A: バニラのような甘い香りが広がる。特にストレートでは絶大。
・味わい B: アルコールの辛みが感じられるが、それを超えると甘い。 
・総評 A: 初心者向け。ストレートでも飲みやすい。 


今回はニッカのシングルモルト宮城峡12年を飲んでみます。

miyagikyo12今まで、ノンエイジと10年を飲みましたが、まろやかで万人受けであるものの、個人的にはパンチの効いた銘柄が好きなので物足りなく感じていて、12年物には手を出すことは頭にありませんでした。

ただ、スーパーニッカ復刻版がどこにも売っていないという口惜しさと、行きつけのお店で6000円を切るお値打ちな価格で売っていたので、思わず買ってしまいました(笑)。

今回はストレートから飲んでみます。
グラスからくる香りは甘く、はちみつやリンゴ酢のような香りがします。

口に含むと、スモーキーさは余市ほど強烈ではないものの、ある程度しっかりした感じです。
また、最初に感じたはちみつとリンゴのような印象は口の中でも広がり、 ストレートでありながらもアルコールから来る刺激はほとんど感じません。
味わいも辛さはほとんど感じず、比較的甘さをメインに感じ取れます。本当にストレートでもクイクイ行けてしまいそうなほどとてもスムーズ、シルキーです。
ただ、飲みごたえがないかというとそうでもなく、ノンエイジや10年に比べればそれなりにボディを感じます。

加水すると、リンゴのような香りがさらに広がり、味も酸味がプラスされた感じになります。ノンエイジや10年の印象をさらにまろやかにした印象で、 思わず飲みすぎてしまいそうです。

アルコール度数は45度、700mLの価格は6500円ほど。
強烈な印象を持つウイスキーではありませんが、まだまだ飲み慣れない初心者が最初に飲むシングルモルトとしてはうってつけかもしれません。もちろん、価格を無視してのお話です。

12年で、それなりの飲みごたえを感じたので、機会があれば15年も試そうと思います。

<個人的評価> 
・香り A: ハチミツ、リンゴ、レーズンの甘い香りが口に広がる。ピートはそこそこ。
・味わい A: アルコールの辛さがなくて、45度とは思えないほどのまろやかさ。甘さがメインで酸味が脇役。
・総評 AA: 価格を気にしなければ、初心者でもおすすめの銘柄。ストレートでも飲みやすいので、飲みすぎに注意。 


シングルモルト宮城峡12年 700ml 45%

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価格:7,560円(税込、送料別)

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yoichi12今回はシングルモルト余市の12年です。
ノンエイジ、10年、15年、そして蒸溜所限定の12年ピーティ&ソルティと来て、なぜか飛ばされた感のある12年ですが、個人的にはバーの飲み比べセットで経験済みです。

とはいえ、12年ものというとブレンデッドからシングルモルトまで比較的多い熟成年数ですので、本格的なジャパニーズを飲もうと手にする人も少なくないかもしれませんね。
しかもドラマの「マッサン」が終わって間もないですから、なおさら「余市」の名前に惹かれて買う人もいるでしょう。

いつものごとくロックで飲んでみます。
飲み口は余市モルトらしいしっかりしたスモーキーと、華やかさのあるレーズン、プラム、さわやかな青リンゴ、コクのあるカカオ、ナッツと、様々な香りが巡ってきます。
味わいは比較的ガツンとくる重みがあり、酸味がメインでやってきます。 

比較として10年を飲んでみると、12年で感じられた香りはだいぶ抑えられ、ピートからのスモーキーさと重みがより強く感じられます。

一方でノンエイジは香りこそ10年、12年には及びませんが、意外にも重さが12年並みになり、スモーキーさも少なくなり、クリーミーな味わいになっています。
それでも他の銘柄に比べるとボディがしっかりしていることに変わりはありません。

ノンエイジはあっさり感、10年には荒々しさ、15年には華やかさとまろやかさがありますが、12年はちょうど10年と15年の間の位置になっています。
これを中途半端と見るか、バランスがとれていると見るかは人によりけりでしょう。
もっとも、さらに熟成された20年も加えればどうなることやら...。

700mL、アルコール度数45度で、価格は6000円ほど。価格からすれば、3月までの山崎や白州の12年とほぼ近い価格になりますが、サントリーのシングルモルトの価格が4月で値上がりしてしまいますので、ニッカが追随しなければお得感は多少出てくるでしょう。

<個人的評価>
・香り AA: 余市ならではのピートのスモーキー。後からレーズン、プラム、青リンゴ、カカオ、ナッツ、バニラ。
・味わい A: 重厚な飲み応えとほどよい酸味。豊かな香りと相まって飽きさせない。
・総評 AA: 10年ならびに15年と比べると中間という位置づけが明確だが、最初に飲む余市モルトとしては不満がこない。


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