RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

2015年06月

番外編として、樽で長期熟成された焼酎はどんなものかを味わっていますが、今回は本格焼酎の中から、いいちこの長期熟成焼酎を飲んでみます。

iichikoいいちこは1979年に発売され、「下町のナポレオン」の二つ名がボトルに書かれていました。
1980年代からは海外の雄大な風景とビリーバンバンの歌によるCMが話題となって、有名な麦焼酎となっていきました。
ボトルもフラスコ型などデザインにこだわったものになっていて、本格焼酎という和の雰囲気を打開するイメージを持たせています。近年では「日田全麹」で一転して和のテイストを持たせたブランドも出しています。

今回の長期熟成貯蔵酒は、2015年5月に出たばかりで、異なる2つの樽にそれぞれ数年熟成させて仕上げたものになっています。残念ながら、どのような樽を使っているかは公開されていません。

アルコール度数が20度なので、何の抵抗もなくストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、通常のいいちこの持つ独特の臭みが少なく、砂糖やバニラのような香りがほのかに香ってきます。
口に含むと、麦焼酎ならではの香りがありますが、それがとても丸くなっていて、カラメルのような香りも漂ってきます。
味わいは刺激が少なく、嫌味にならないほどの甘さがあります。

私も何度かレギュラーのいいちこを飲んでいますが、独特の臭みがどうしても苦手で飲み続けることができませんが、この長期熟成貯蔵酒はとても飲みやすくなっていて、 本格焼酎が苦手な人でも受け入れやすいでしょう。
これくらいになると、「下町のナポレオン」という二つ名もしっくりくる感じです。 

価格は720mLで1,100円ほど。 
いいちこでは、同じく長期熟成でアルコール度数が30度のいいちこスペシャルがあります。こちらは2000円ほどで、焼酎としては高目かもしれません。

<個人的評価> 
・香り B: 麦焼酎の臭みがなく、バニラ、カラメルのような香りがある。
・味わい B: 癖が穏やかになり、甘さがあって飲みやすい。
・総評 A: 本格焼酎に抵抗のある人でもお勧めできる一本。


今回もハイランドモルト、ロイヤルロッホナガー12年を飲んでみます。

lohhoロッホナガー蒸留所は、1845年にハイランド地方東部に操業しました。
3年後、近くに別荘を持っていた時のイギリス国王ヴィクトリアが蒸留所を見学、気に入ったことから、女王自ら「ロイヤル」の称号を許した蒸留所となりました。
そして誕生したウイスキーを女王も気に入ったとのことです。ボトルにはヴィクトリア、そしてその息子であるエドワード7世、孫のジョージ5世の名も刻まれています。

まずはストレートで飲んでみます。
口に含むと、シナモンや紅茶のような上品な香りが口に広がります。
味わいもアルコールの辛さは少なく、甘さが主体となったまろやかな口当たりになっています。

ロックにして加水されると、みかんのような甘さの強いさわやかさが現れ、味わいにも酸味が加わってきます。

ロイヤルの称号は伊達ではなく、香りも甘さも上品で、ウイスキーになじみのない人でもおいしく味わえるでしょう。

アルコール度数40度、700mLで、価格は3500円ほど。

<個人的評価>
香り AA: シナモン、紅茶、カラメル、モルト。加水されると柑橘系がプラス。全体的に上品でくどくない。
味わい A: 全体的に甘いが上品にまとまっている。加水すると酸味が加わる。
総評 AA: ロイヤルの名のごとく、気品あるウイスキー。


ロイヤルロッホナガー 12年 40% 700ml

ロイヤルロッホナガー 12年 40% 700ml
価格:3,208円(税込、送料別)

ウイスキーといえば、蒸留後に木の樽に入れて熟成させることで、香りと味わいが深まるわけですが、では焼酎はどうでしょうか?

実は甲類、乙類(本格焼酎)ともに 、熟成させた銘柄が売られています。
実際に長期熟成をすることによってウイスキーのような琥珀色のお酒になるのですが、ウイスキーとの区別がつかなくなるという理由で、国税庁が通達した光量規制によって販売が禁止されています。

そのため、実際に売られている熟成焼酎は、ウイスキーよりも薄い黄金色のものになります。

今回は熟成甲類焼酎の中から、宝焼酎レジェンドを紹介します。

legend発売元の宝酒造は、戦前より甲類焼酎として宝焼酎を販売していました。
しかし戦後の混乱期に、酒粕を搾り取って蒸留した粕取り焼酎から名がつけられた模造酒「カストリ」による被害によって、焼酎自体が敬遠されるようになりました。

その中で、1977年に、アメリカでのウオツカブームに乗って、スタイリッシュなボトルと熟成焼酎を加えて味わいを増して発売した、「宝焼酎 純」がヒットし、 日本に焼酎人気を取り戻すきっかけを作りました(その当時、札幌の豊平川に鮭を呼び戻そう、というカムバックサーモンキャンペーンに宝酒造も協力したことで、札幌を中心に宝酒造の認知度が増しました)。

この純に使われた熟成焼酎をメインにして生まれたのが、レジェンドです。
個人的にもこのレジェンドと純が、焼酎の中でも大好きです。

一般に出回っているのは20度のボトルくらいしかありませんが、今回は通販で、最も度数の高い35度のボトルで味わってみます。

まずはストレートから。
グラスからくる香りは、まさにカラメルの甘い香りで、もともとの原料である廃糖蜜ならではだといえます。
口に含むと、焼酎とみてもアルコールの刺激は少なめで、ほのかにウッディな香りも感じ取れます。
味わいは甘さがメインで、後から柑橘系の酸味も感じ取れます。

次にロックにすると、アルコールの刺激も薄くなり、甘さが引き立つ味わいになります。

下手に安い国産ウイスキーを買うよりも、レジェンドのほうが甘さも香りの深みもあります。

720mL、35度のボトルで、価格は800円ほど。一般的に手に入りやすい20度のボトルでは600円台になります。

甲類焼酎を、単に酔っぱらうだけの安酒だとレッテルを張られている方は、一度レジェンドを味わってもらいたいです。20度のボトルであれば、ウイスキーに慣れている人ならストレートでも問題なく飲めるでしょう。

<個人的評価>
・香り C: カラメルの香りがメイン。ほのかに樽熟成のウッディさもある。
・味わい C: アルコールから来るからさは少なめ。甘さと柑橘系の酸味がある。
・総評 C: 下手に安いウイスキーを飲むくらいなら、こちらがおすすめ。ウイスキー飲むなら1000円スコッチから。


newYoichiMiyagikyo8月をもって、現行のシングルモルト余市と宮城峡の販売を終了するニッカウヰスキーですが、9月より年数表記のない新余市と新宮城峡を発売することになりました

従来の10年、12年といった年数表記の場合、限られた年に仕込まれた原酒しか使えないため、その年の原酒だけがすぐに枯渇する恐れがあります。
そこで年数表記をなくすことで、複数の年の原酒を使用できて枯渇を抑えることが可能となります。
これはニッカだけの話ではなく、サントリーも山崎と白州の10年を廃止してノンエイジに切り替えているほか、スコットランドの蒸留所が出すシングルモルトでも、同様の動きがあります。 

すでにニッカの蒸留所でも、従来販売していたシングルカスクをやめ、1980年代、1990年代、2000年代それぞれに仕込まれた原酒を使った、カスクストレングスのシングルモルトを販売しています。

ダウングレードしてしまった感は否めないですが、ニッカが竹鶴17年と21年の販売継続を決め、それ向けの原酒を確保する必要が出たことで、 このようなラインナップに切り替えたといえます。

価格はオープンプライスのために明確な額は判りませんが、 若い原酒中心で構成するなら\3000~\5000、15年クラスの原酒なども使ってくるのであれば、\6000~\8000あたりになるのではないかと予想します。

今回はハイランドのシングルモルト、グレンドロナック12年を飲んでみます。

gdゲール語で「黒イチゴの谷」の意味を持つグレンドロナックは、1826年にハイランド地方東部、ハントリーに建設され、現在はベンリアックが所有しています。
1996年までは自前でフロアモルティングを行い、スコットランドで最後まで石炭による直火蒸留を行っていた蒸留所でもあります(今や石炭直火蒸留は、日本の余市だけになってしまいました)。 

熟成に使われる樽はシェリー酒の樽だけで、辛口のオロロソと甘口のペドロ・ヒメネスの2種類のシェリー酒を熟成させた樽にそれぞれ原酒が仕込まれます。

今回はストレートから飲んでみます。
グラスからの香りは、シェリー樽原酒ならではのレーズンのような甘い香りが広がります。

口に含むと、意外にアルコールの辛さが強く、先ほどのレーズンの香りはそれほど感じません。むしろウエハース、はちみつ、コショウのような香りが目立ち、ピートはほんのりと感じ取れます。
味わいも、やはり辛さが強く、後味も酸味が通る印象です。

次にロックで飲んでみます。
ストレートに比べると、レーズンの香りは目立っていて、辛さも穏やかになって甘さが目立つようになりました。
レーズンの香り自体も、ザ・マッカランと比べると強くはなく、オレンジに似たさわやかさを含んだものになっています。

同じシェリー樽原酒を使った、くどくも感じられるほどのレーズンの香りを湛えたザ・マッカランとは異なった顔を持ち、辛口で引き締まった印象があります。
日本酒とはフルーティさのベクトルが異なりますが、辛口の日本酒が好きな人には、意外にも受けるように思えました。

700mL、アルコール度数43度で、価格は3,800円ほど。

<個人的評価>
・香り B: グラスからの香りはレーズンの香りが強いが、いざ飲むと強くない。ウエハース、はちみつ、ピート、そしてスパイシー。
・味わい B: 辛口。奥から柑橘系のさわやかな酸味、加水されると甘さが目立つ。
・個人的評価 B: 辛口のお酒が好きな人にはもってこい。


bn_deep2015年1月から、復刻版ラッシュを行ったニッカですが、6月にブラックニッカ ディープブレンドが発売されました。1000円台の銘柄としては、リッチブレンド以来3年ぶりの新商品となります。

このディープブレンドでは、新樽で熟成させたモルト原酒をキーとしていて、アルコール度数も45度と濃いめに仕上げられています。
9月より竹鶴などの値上げ、さらにはシングルモルトをはじめとした販売終了と、ウイスキーブームのために苦境に立たされたニッカにとっては、社運をかけた銘柄と言えるでしょう。

今回は、ディープブレンドと入れ替わる形で販売終了する予定のブラックニッカ8年と飲み比べてみます。

ストレートにおいては、強いアルコールの刺激とピート香が前に出てきて、後から青リンゴ、ナッツ、柑橘系の香りがついてきます。最近のニッカのブレンドにはなかった、かなりスモーキーな仕上がりです。
味わいも酸味と辛さが強く、甘さで媚を売る気がない感じです。ボディも強くなっています。

一方で8年は、はちみつ、ナシ、レーズン、バニラのような甘い香りが強く、 まろやかに感じます。
味わいもストレートで飲んでも甘く感じられ、ディープブレンドよりも飲みやすくなっています。 

加水すると、ディープブレンドは先ほどの強烈な個性が鳴りを潜め、ピートの香りは残るものの、辛さや酸味は落ち着いて、甘さが目立つようになります。

一方で8年は加水してもボディが薄れることはなく、濃厚なドライフルーツのような香りを残しています。

ところがロックにしてみると、ディープブレンドはバニラやバナナといった甘い香り、樽からのウッディさが強くなり、文字通り濃い香りが出てきます。
もしかして、ロック向けにブレンドをしてきたのか?と思わせます。
8年ではロックにしても大きな変化がなく、どんな飲み方でも対応できる懐の深さを感じます。
bn8_deep

全体的にみると、ストレートの強さはディープブレンドが上ですが、香りや味わいには8年よりもふくよかさがなく、 ディープというよりも、刃のような硬さと鋭さがあるように感じられます。
一方でロックにすると、8年にも負けない芳醇な香りが現れるものの、ピートの香りもしっかりとアクセントをつけてきます。
日本ではロック、水割りなど、冷やして飲むことが多いので、それに合わせて常温よりも冷やしたほうがうまくなるようにしているのかもしれませんね。

ピートの香りが強いのも、「マッサン」でフィーチャーされた、ピートの持つ煙たさを持つウイスキーに対して、消費者が興味を持っていることを反映してのことでしょう。シングルモルト余市や、余市モルトを多く使った G&Gやザ・ブレンドの販売が終わることを考えると、スモーキーなウイスキーを伝える貴重な存在になることでしょう。

長期熟成モルトが不足する中で、おそらくは5,6年未満の原酒で何とかしなければいけなかったと思われますが、苦境に立たされるニッカを背負って立つのに不足はないウイスキーに思えます。

700mL、アルコール度数45度で、価格は1800円ほど。
ただ、私の地元札幌では、発売から1週間たってもどのお店にもなく、発売されたのかどうかもわからないほど幻のウイスキーとなりつつあります。
結局amazonでポチッとして手に入れました。ニッカ、そんな在庫で大丈夫か? 

<個人的評価> 
・香り A: ストレートではピート、アルコールの刺激が強烈。ロックでバニラ、バナナ、ウッディさが出てくる。 
・味わい B: 酸味がメイン。ストレートは辛いが、ロックや水割りで穏やかになる。
・総評 B: これからのニッカを担う銘柄として、不足はない。


9月に多くの銘柄の値上げを決めたニッカですが、夏ごろには、同社のシングルモルト 余市と宮城峡の全ラインナップの販売を終了することになりそうです。

以前の記事にも、長期熟成原酒の不足について採り上げましたが、「マッサン」効果が予想以上に高いものであったことを裏付けた格好です。
それだけ原酒不足は深刻なレベルなのでしょう。人気の高い竹鶴のために、シングルモルトの分を回す意図が見えてきます。

噂によれば、新しいラインナップとしてシングルモルトを出すという話もあります。

そのほか、ブレンデッドのフラグシップである鶴17年、現行ラインナップの中で最も古いG&G、そのほかザ・ブレンド、モルトクラブ、ブラックニッカ8年の販売も終了がうわさされていて、ニッカがかなりのラインナップの整理を行っていく可能性があります。
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以前、私がノーマークであったホワイトオークあかしが特徴的で以外な旨さがあって驚いたのですが、今回はシングルモルトのボトルを飲んでみます。

akashi_smシングルモルトあかしでは、ノンエイジ表記であるもののシェリー樽原酒とバーボン樽原酒をヴァッティングして仕上げているそうです。しかもノンチルフィルタード、無着色と、樽から出したウイスキーの旨さをなるべく削がないような努力がされています。

まずストレートで飲んでみると、シェリー樽原酒ならではのレーズンの香りが広がり、その後にトーストのような香ばしさがやってきます。
味わいは酸味がメインで、甘さが引き立てている感じです。

ロックにしてみると、 レーズンの香りとともに、バーボン樽原酒からのバニラの香りも現れ、味わいも甘さが目立つようになります。

以前に飲んだブレンデッドが、他にはない独特の香りがあって面白かったのですが、シングルモルトではハイランドやスペイサイドのシングルモルトに似た本格的なウイスキーに仕上がっている印象です。
となると、あかしの個性を引き出しているのはグレーンウイスキーの方かもしれません。

500mL、アルコール度数は46度で、お値段は2,700円ほど。 ノンエイジでありながらも、この価格で本格的な香りと味を楽しめますので、コスパの点でも優れていると思います。

<個人的評価>
・香り A: レーズンの香りが前面に来る。ストレートではトースト、ロックではバニラの香りが後からくる。
・味わい B: 程よい酸味の後に甘みが感じられる。
・総評 A: 全体的な癖が少なく、万人向け。 

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