RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

2015年10月

kilch今回はアイラモルトの新星、キルホーマンです。

キルホーマンはアイラ島の西に在り、2005年に設立したばかりの蒸留所です。
最初のボトルがリリースされたのが2009年ですから、まだまだひよっこといえます。

蒸留所は小さく、ファームディスティラリーと言われる農場と持った蒸留所になっています。
使用するモルトの一部は、自前の畑で獲れた大麦を使用しています。
また、スコットランドでも少なくなった自前でのフロアモルティングも行っています。

ポットスチルは2つだけで、2段階の蒸留工程で使う釜が1つずつあるだけで、サイズも小ぶりです。
そのため、年間生産量も9万Lしかない、貴重な原酒となっています。

今回紹介するマキヤーベイは、熟成年数が3~5年と短く、まだ設立から10年経過していない現状でいえば精いっぱいのボトルといえるかもしれません。

kilch02まずはストレートから。
グラスに注ぐと、シャンパンゴールドに似た淡い色。若い原酒を使っているだけに、樽熟成した焼酎と間違うくらいの薄さです。
香りはアイラモルトならではの正露丸のような独特のピートを感じます。

口に含むと、アルコールの刺激とともに強いピートの香りが口に広がります。奥からはレモンのようなさわやかさも感じられます。
味わいはアルコールの辛さと強い酸味があり、若さあふれるインパクトを残します。

kilch03次にロックで。
飲み口はアルコールの刺激が抑えられたことで、柑橘系のさわやかさが前に出た印象があります。
味わいもレモンのような酸味とビターを兼ね備えていて、強いピート臭を持つアードベッグやラフロイグとは異なるベクトルを持っています。
加水されても、強烈なピートは健在で、この癖が好きな人にとっては飽きることがないでしょう。

最後にハイボールにしてみると、ピートの香りもライトになり、比較的飲みやすいものになります。さらにレモンなどを加えることによってさわやかさがさらに増すでしょう。

5年未満の原酒を使っているため、熟成感が少ないのは仕方ないですが、それでもピートのインパクトは強く、未熟というよりも青春時代の若さあふれたボトルに仕上がっているように思えます。

700mL、アルコール度数46度で、価格は5400円ほど。若いシングルモルトと考えるとかなり割高になりますが、アイラモルトとして恥ずかしくなく、生産量も限られていることを考えると、決して高い買い物にはならないでしょう。
将来的に10年熟成のボトルが出れば2万円でも手が出せないでしょう。 

<個人的評価> 
・香り B: 若さがあるがアイラモルトならではのピートはしっかり。あとからレモンのさわやかさが追いかける。
・味わい B: アルコールの刺激が強いものの、さわやかな酸味があって、比較的さっぱりしている。 
・総評 B: 将来が楽しみになるほどのポテンシャルを秘めたボトル。


gm12qr今回はハイランドモルトのグレンモーレンジィから、キンタ・ルバンを飲んでみます。

グレンモーレンジィはオリジナルの10年の他に、様々な樽で熟成させた原酒をボトリングしています。
今回のキンタ・ルバンもその一つで、ポルトガルで作られるポートワインのひとつ、ルビーポートの醸造に使われた樽を使用しています。 熟成も12年以上となっています。

このほかに、ネクタードール、ラサンタといった異なる樽の原酒をボトリングしたラインナップもあります。







gm12qr02まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は比較的濃い目の琥珀色で、ブドウの香りが目立ってます。
口に注ぐと、ブドウとアルコールの香りが強く広がります。あとからバナナ、バニラ、カラメルの香りが追ってきます。
味わいは、先に辛さが来たあと、ワインのような強い酸味がついてきます。あとになると甘くなり、あまり印象が悪くなくなります。










gm12qr03次にロックで。
口に含むと、ストレートに比べるとアルコールの刺激は少なく、ブドウの香りもマイルドに感じられます。奥からはカカオの香りが加わります。
味わいも酸味が抑えられて、甘さが目立ってきます。しかし後味はビターで、後を引きます。

オリジナルの10年では、柑橘系の酸味があるものの全体的に薄くぼんやりした印象がありましたが、キンタ・ルバンではポート樽原酒ならではの香りと味わいが加わり、個性のあるボトルに仕上がっています。

700mL、アルコール度数46度で、価格は5600円。12年もののシングルモルトとしては高めですが、比較的上品に仕上がっているため、高級感を得られるかもしれません。

<個人的評価>
・香り A : ストレートではブドウの香りが強い。あとからバナナ、バニラ、カラメル。加水するとカカオも。
・味わい A : 酸味、甘み、ビターの順で強く感じられる。ストレートのほうがすっきりしている。
・総評 B : 豊かな香りがあって申し分ないボトル。でも価格で躊躇するか?


jw_wb今回はジョニーウォーカーのダブルブラックを飲んでみます。

定番のブラックラベルの1つ上のグレードになります。ブラックラベルでは12年表記がされ、12年以上熟成された原酒を使っていますが、ダブルブラックでは年数表記はされていません。この点では更に1つ上のゴールドラベルにもいえます。

試す上で、比較対象としてブラックラベルも飲んでみます。







jw

グラスに注いでみると、液色では大した違いは見当たりません(左がブラックラベル、右がダブルブラック)。 
香りについては、ブラックラベルはメロンのような香りが漂い、ダブルブラックはスモーキーに感じます。

まずストレートで飲んでみると、ブラックラベルはアルコールの刺激が強めで、ピート、カラメルの香りが先に来ます。
一方のダブルブラックは、アルコールの刺激は比較的少なく、燻製のようなスモーキーさがメインで訪れます。

味わいではブラックラベルは甘め、ダブルブラックは酸味が強く感じられます。

加水すると、ブラックラベルはナシやはちみつの甘酸っぱい香りが口に広がり、味わいは酸味よりも甘さが強く感じられます。
一方でダブルブラックはピートの香りが強く、味わいも酸味がメインのままに広がります。

同じブラックであっても、両者の性格は明確に異なるものになっていました。
ブラックラベルでは甘さが広がるため、万人受けするブレンドになっていますが、ダブルブラックではスモーキーさと酸味が強く、クセのあるボトルが好きな人向けという印象です。
どちらが好ましいかは、人によって答えが違うでしょう。
もしブラックラベルの上位版を望むのであれば、ダブルブラックよりもゴールドラベルのほうが望ましいでしょう。

700mL、アルコール度数40度で、価格は3000円。

<個人的評価>
・香り B: 燻製のようなスモーキーさ。奥からなしのようなさわやかな香りが追いかける。
・味わい C: 酸味が強く、甘さは控えめ。アルコールの辛味はブラックラベルより抑えられている。
・総評 B: 癖が強めで万人受けとはいえない。アイランド、キャンベルタウンが好きな人には好まれるかも。


maca_gold01スコッチシングルモルトとして有名なマッカランが、2013年からリリースしたのが、1824シリーズです。
1824とは、マッカラン蒸留所が設立した年にちなんだものです。

そのラインナップは、従来の熟成年数表記ではなく、液色によって熟成の度合いを示すという新しい試みがされています。 
若いものから順に、ゴールド、アンバー、シエナ、ルビーと、どんどんと濃い色へと進んでいくラインナップになっています。

これは私の憶測ですが、年数表記をやめることによって、それまで使えなかった若い原酒も導入できるので、原酒不足のリスクなどを分散できるメリットが生まれます。
年数表記にこだわる人には、詐欺だ!ペテンだ!などと憤る話かもしれません。ただ、サントリーもニッカも、原酒不足でラインナップをノンエイジ化しているのも事実です。

ただ、2015年現在では年数表記のボトルも併売されているため、世界的にも批判を受けたのではないかと思われます。

その一方で、使用している樽はスパニッシュオークとアメリカンオークの樽材で、従来のラインナップ同様にシェリー酒を仕込んだものとなっている、100%シェリー樽原酒となっています。

さて今回は、1824シリーズで日本では正規販売されなかったゴールドを飲んでみます。

まずはストレートから。
maca_gold02グラスに注ぐと、香りはマッカランらしいシェリー樽原酒ならではのレーズンのような華やかな香りが漂います。
液色は、その名の通りの黄金色です。

口に含むと、アルコールの刺激は強く、レーズンの香りも共に強く感じます。あとからカカオ、ウエハース、カラメルの香りが続きます。

味わいはチョコレートのようなビターな感覚が強く、酸味がほのかに追っていきます。甘さはそれほど感じません。

maca_gold03ロックにすると、アルコールの刺激が抑えられ、レーズンの香りもどっしりした印象に代わります。その奥からは青リンゴのようなさわやかさとカラメルの香ばしさが前に出てきます。
味わいはストレート以上に酸味が強くなり、フルーティな印象が強く感じられます。

全体的には12年物よりもアルコールの刺激が強く、全体的な香りもくどいと感じるほどでもなく、若さを感じられます。それでもシェリー樽原酒だからこその香りは健在で、マッカランとしての体を成しています。

700mL、アルコール度数40度で、価格は6500円。
限定品ということもあって、通常のラインナップよりもコストパフォーマンスが低いのは仕方ないでしょうか。

<個人的評価>
・香り C: マッカランらしいレーズンの香りがしっかりしているものの、アルコールの刺激が強く、若さを感じる。
・味わい B: ストレートではカカオ的なビターが強いが、加水されるとフルーティになる。
・総評 C: 積極的に買うほどの魅力はない。12年を買ったほうが満足できそう。


gg10今回はスペイサイドモルトの一つ、グレングラントの10年を飲んでみます。

グレングラントは1840年に、ジョンとジェームスのグラント兄弟が設立しました。場所はスペイ川下流域にあるロセスという町。
そこで作られるモルトウイスキーは、ボトラーの手によってシングルモルトとして出荷され、世界中で人気を得るようになりました。
現在はシーバスブラザーズ社が所有し、シーバスリーガルの原酒の一つにもなっています。 

まずはストレートから。
グラスからは紅茶や柑橘系の香りがします。
口に含むと、10年物にしては比較的アルコールの刺激は弱く、先ほどの紅茶、柑橘系のさわやかな香りが前に来ます。その後、カラメルやはちみつの甘い香りが後を追います。
味わいは、先にほんのりビターが乗って、あとから甘さが追う印象です。

ロックにすると、ストレートでは感じなかった石鹸に似たフローラルな香りが開き、カラメルの甘い香りも広がります。
味わいは甘さがほんのりとした程度で、後味としてビターが感じ取れます。

他のスペイサイドモルトとも比べても十分な個性があり、苦いものが苦手な人だと敬遠するかもしれません。

700mL、アルコール度数は40度で、価格は3000円ほど。シングルモルトとしては比較的手にしやすいでしょう。
ラインナップとして、ノンエイジのメジャーリザーブ、16年があります。

<個人的評価> 
・香り B:ストレートでは紅茶、柑橘系。加水されるとフローラルな香りが立つ。カラメル、はちみつの甘さが後を追う。
・味わい C: 甘さがあるが、ビターが後を引くので好みがわかれるかも。
・総評 B: シングルモルトとしては比較的豊かな香りと味わいがある。 


cr18今やスコッチウイスキーの定番となったシーバスリーガルですが、しばらくの間、看板である12年と、当初は限定品として売られていたロイヤルサルート21年の2本しかラインナップされていませんでした。

その状況を打破したのが、現在のマスターブレンダーであるコリン・スコット氏です。
最高級品となった25年、さらには日本限定のミズナラエディションをリリースしてきましたが、彼が1997年に手掛けたのが、今回紹介する18年です。

まずはストレートで飲んでみます。
グラスからの香りは、柑橘系とナシのようなさわやかさを感じます。
口に含むと、18年の熟成がされているだけにアルコールの辛さは感じられず、ピートの香りも抑えられつつ、ストラスアイラ由来のリンゴやブドウの濃厚な香り、カラメルのような甘い香りが目立ちます。
味わいもフルーツの甘さがメインで、ビターが後ろ盾をしている感覚があります。飲みなれている人ほどスイスイ飲めてしまい、あっという間に酔いつぶれそうです。

ロックにすると、先ほど潜んでいたピートの香りが開いたかのように目立つようになり、甘さの中でアクセントを持つようになります。
それでも煙たさを強く感じられるほどではなく、甘くて飲みやすいことに変わりはありません。ただ、後味としてビターがより強く残るので、飲み終わったときにモヤッとするかもしれません。

アルコール度数43度、700mLで、価格は5500円ほど。昨今の値上げで、熟成されたジャパニーズウイスキーが軒並み値上げを余儀なくされている中で、このシーバスの18年は、なおさらお値打ち感が強くなったように思えます。

<個人的評価>
・香り A: 濃厚なフルーツ、カラメルによる芳醇な香り。ピートが控える。
・味わい AA: アルコールの刺激がなく、ストレートでも甘い。あとからビター。
・総評 AA: 定番の座を崩さず、万人に愛されるブレンド。贈り物にも最適。



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