RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

2018年06月

coffey_vodka_今回は、ニッカが発売するカフェウオッカを飲んでみます。

カフェウオッカは、ニッカウヰスキーの売りである連続式蒸留器、カフェスチルを使って作られたウオッカです。

原料はトウモロコシと大麦麦芽。これらを醸造したもろみをカフェスチルで蒸溜した上でブレンド、白樺の炭で濾過した物をボトリングしています。

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、香りは殆ど感じられません。
口に含むと、穀物由来の甘い香りが広がります。
味わいはアルコールからの辛みがあるものの、奥から甘さも得られます。

ロックで飲むと、香りはアルコールの刺激から柑橘系の爽やかな香りが続きます。
味わいは、酸味が強く、後からビターが追いかけます。

最後に炭酸で割ると、柑橘系の香りはかなり抑えられ、再び穀物の甘い香りが見えてきます。
味わいは酸味、ビターは控えめで、甘みが目立ってきます。

ウオッカというと、甲類焼酎のように無味無臭のイメージが強いですが、素材の香りや味を残すカフェスチルを使う事で、ニューポットのグレーンウイスキーのような個性を持たせた印象があります。

特に個性を引き立たせたければ、ロックでやるのが良いでしょう。
また、冷凍庫で冷やして、とろっとさせて飲むのもいいかもしれません。

もちろん、オレンジジュースを加えてスクリュードライバーとして飲むなど、ウオッカベースのカクテルにも向いています。

700mL、アルコール度数40度、価格は4000円ほど。
一般的な物だと1000円台で手に入るので、かなり割高に感じるかもしれません。

<個人的評価>

  • 香り C: ストレートでは穀物の甘い香り。ロックで柑橘系が感じられる。
  • 味わい C: ロックでは酸味、ビターが目立つが、ストレート、ハイボールでは甘みが得られる。
  • 総評 C: ロックで飲むか、キンキンに冷やす方が個性を楽しめそう。



sunshine_今回は、若鶴酒造のサンシャインウイスキーを飲んでみます。

若鶴酒造は、福井県砺波市にある酒造メーカーで、1862年に日本酒の製造で創業しました。

第二次世界大戦に突入する中で、米の統制による原料不足に加え、富山の大空襲によって大きな打撃を受けた事も受け、戦後から日本酒以外の製造に向けて研究を始めました。

1947年に研究所を設立し、その研究を活かす形で1952年にウイスキーの製造免許を取得し、蒸溜所を建設、製造を開始しました。

翌年にサンシャインウイスキーとして販売を開始するものの、その年に蒸溜室からの火災により蒸溜所は全焼してしまいました。
しかし、地元住民の協力を得て、半年もしないで復興に成功、翌年には連続式蒸留器の一つであるアロスパス式蒸留器を導入しました。

ウイスキー消費が減り続け、撤退するメーカーもあるなかで地道に製造を続けてきた中で、2016年に老朽した蒸溜所をリニューアルするため、クラウドファンディングによる復興プロジェクトを立ち上げました。
当初の目標額を大きく上回る支援を受け、翌2017年に見学施設を含めた形でリニューアルを完了しました。

サンシャインウイスキーは、日本酒のボトルに入れられて販売されているのが特徴的で、一見するとウイスキーに見えません。
現在は販売開始からのレギュラーに加え、2016年に新発売されたプレミアムがラインナップされています。
近年では、限定ボトルとしてシングルモルト三郎丸、10年以上の原酒を使用したムーングロウ(MOON GROW)を販売していました。

レギュラーとなるサンシャインウイスキーは、モルトウイスキーと醸造アルコールをブレンドしたものとなっており、昭和時代の2級、1級ウイスキーを彷彿とさせます。

まずはストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は極めて淡いシャンパンゴールド、香りはアルコールの刺激が多くを占めています。

口に含むと、アルコールの奥からナシ、柿、カラメルの香りが口に広がります。
味わいはそれほどアルコールの辛さは強くはなく、甘みが前にあります。

ロックにすると、柑橘系の皮のような渋い香りが広がり、逆にナシや柿の香りは吹っ飛んだ印象です。
味わいも酸味が強く舌を刺激して、甘みは殆ど感じられなくなります。後味もビターが前にあります。

最後にハイボールにすると、軽くピートのスモーキーさがあり、あとからライム、ナシを感じられます。
味わいはビターが主体となります。

メーカーではストレートは勧めず、ハイボールに最適だとしていますが、個人的にはストレートで甘みが前面に出てきていて、悪くないと感じました。

面白い事に、ストレート、ロック、ハイボールで香りや味わいの印象が三者三様で、幅が広く奥行きも深い、個性の強さを感じられます。
万人受けするとは言いませんが、ブレンドにグレーンウイスキーではなく醸造アルコールを使っている事を考えると、尚更三郎丸モルトのポテンシャルを垣間見るように思えます。

同じような構成、アルコール度数のキングウイスキー凜や香薫と比べても十分香りや味わいはしっかりしていて、晩酌用として考えても悪くはないと思います。

720mL、アルコール度数37度、価格は1400円ほど。地ウイスキーとして考えれば妥当な値段かと思います。
なお、一升瓶、1.8Lのボトルもラインナップされています。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートは柿、ナシ、カラメル。ロックではライムが目立つ。
  • 味わい C: ストレートは甘く、ロックでは酸味、水割りやハイボールではビターと三者三様。
  • 総評 C: グレーンを使わず幅広い特徴を持たせる事を考えると、モルトのポテンシャルが高い。

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日本のウイスキーの歴史。
2回目はサントリーを採り上げます。

サントリーは、鳥井信治郞の手によって1899年に創業した鳥井商店をルーツにしています。
鳥井は、学校卒業後に丁稚奉公に入った小西儀助商店(現:コニシ)で洋酒の取り扱いに携わった事で、創業後も洋酒を扱うようになりました。

1907年、スペインから輸入したワインが不評だった事を受け、日本人の口に合うよう甘味料を加えた「赤玉ポートワイン」(現:赤玉スイートワイン)を発売、大々的な宣伝も伴って、大ヒットしました。

その中で、輸入したアルコールが売れず、樽の中で数年保存していた物を見たところ、ウイスキーのように琥珀色になり、香りもウイスキーに似るほど熟成が進んでいました。
これを「トリス」の名前で販売したところ大ヒットした事で、本格的にウイスキー造りへ舵を切りました。

その上で、ウイスキー造りの職人をスコットランドから呼ぼうとしたところ、赤玉ポートワインの製造の下請けとなっていた摂津酒造で、ウイスキー造りの留学を終えていた竹鶴政孝を紹介され、1923年に竹鶴を職人として招き入れました。

蒸溜所の建設に於いて、鳥井は本社のある大阪にほど近い場所を要求、竹鶴はスコットランドとは異なる温暖な地域という難題な条件を受けますが、その中で淀川としての合流地で湿気が多く、かつて千利休が茶室をおくほどの水のおいしい場所であった山崎の地(大阪府島本町山崎)を選定しました。

1924年に、日本初の本格的なウイスキーの蒸溜所として山崎蒸溜所が建設され、製造が始まりました。
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当時の株主らはウイスキーの早期の発売を強く望んでいたため、熟成の進んでいない原酒を元にして、1929年に最初のウイスキー、白札を発売しました。

しかし、本格的なピートの効いたウイスキーは、当時の日本人には受け入れられず、失敗に終わりました。
翌年にはマイルドにした赤札を出したものの、これもうまくはいきませんでした。

次第に鳥井と竹鶴は意見の食い違いを明確にしていきました。
赤玉ポートワインの成功を受け、ウイスキーも日本人好みの香り、味わいに調整すべきだとする鳥井に対して、竹鶴はスコットランド伝統の作り方による本格的な香り、味わいがなければウイスキーとは呼べないと頑なに主張しました。

1934年で竹鶴との契約期間が終わり、鳥井は契約を延長する事なく竹鶴と袂を分かつ事となりました。
その間に、竹鶴は鳥井の長男であった𠮷太郎にスコットランドで培ったウイスキー造りを伝授していました。
(つづく)

kura_今回は、ヘリオス酒造のくら ザ・ウイスキーを飲んでみます。

ヘリオス酒造は、沖縄県名護市にある酒造メーカーで、泡盛の他、ビール、ラム酒を手がけています。

かつてはウイスキーも手がけていましたが、2000年代に蒸溜を終了しています。近年では、長期に貯蔵していた原酒をベースにした「暦」をローソン限定で販売をしているなど、再びウイスキー造りを始めようという兆しを見せています。

さて、「くら」はヘリオス酒造の古酒(クース)のブランドですが、一般的な古酒が陶製の甕で貯蔵、熟成するのに対して、「くら」はウイスキー同様にホワイトオークの樽を使っているのが特徴的です。

その「くら」のブランドを冠しているウイスキーなだけに期待してしまうかもしれませんが、ピュアモルトと記載されている以外は特に情報はなく、蒸溜を再開した話もない事から、使用している原酒はスコットランドのバルクウイスキーと推測されます。
実際、ラベルには「JAPANESE WHISKY」の文言は記されていません。

その原酒を、ヘリオス酒造が手がけるラム酒の樽に貯蔵、熟成して仕上げている事を売りにしているようです。

ではストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはピートからのスモーキーさがあります。

口に含むと、正露丸を思わせるピートが現れ、奥からライムの爽やかな香りが追いかけます。
味わいは酸味がしっかり前に出ていて、奥から甘さも得られます。アルコール由来の辛さは少ないです。

ロックにすると、ピートの奥から柿のような甘い香りが現れてきます。その後はライムの爽やかさ、バニラの甘い香りも得られます。
味わいは酸味とビターが主体となり、後味として甘さが感じ取れます。

最後にハイボールにすると、海藻を伴うピートは死なず、ライムもほのかになります。
味わいは酸味が中心なのは変わりないですが、ピートに釣られ、ビターの後にうま味も感じられるようになります。

液色も含め、飲んでみるに、アードベッグの原酒をキーにしている雰囲気があります。
アイラモルトの中でも突き抜ける特徴的なピートを、このボトルでも楽しむ事ができます。
その上で、他のモルトからのバニラの甘い香り、そしてラム酒樽による甘みが加わる事で、幅が広がった印象があります。

750mL、アルコール度数40度、価格は4500円ほど。
ノンエイジの地ウイスキーとして考えると割高に思えますが、アイラモルトをメインにしたブレンデッドモルト、ラム酒樽フィニッシュと割り切ってみれば、損はしないと思います。

<個人的評価>
  • 香り B: アイラモルトのような正露丸、海藻の香りのするピートがしっかり。後からライム、バニラ。加水で柿も。
  • 味わい B: 酸味が前に出て後味に甘みを感じる。加水でビターが現れる。
  • 総評 C: 自前の樽を使ったボトラーのブレンデッドモルトと割り切った方が良い。




まず、大阪北部地震でお亡くなりになられた方には謹んでお悔やみ申し上げ、被災された方には謹んでお見舞い申し上げます。

さて、大阪北部地震の震源地に近い、サントリー山崎蒸溜所についてですが、報道によると操業停止しているというニュースだけが入っており、具体的にどれだけの被害があったかは報告されていません。

また、公式サイトでも、19日まで工場見学は中止するという情報も出ています。
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更に近くにはビール工場である京都ブルワリーもあり、こちらも点検に伴う操業停止をしているとの事です。

dewars_2018_今回は、改めてデュワーズホワイトラベルを飲みます。

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはブドウがほのかにやってきます。

口に含むと、レーズンとナシが先に現れ、後からカラメル、ピート、バナナが続きます。
味わいは、アルコールからの辛さが目立つ物の、その後は酸味が中心になります。

ロックにすると、ゴムとライムの香りが揮発し、ナシ、ブドウが追いかけ、しんがりにバナナの芳醇な香りがやってきます。
味わいはビターが前面に来ますが、奥から酸味が感じられます。

最後にハイボールにすると、ライムとレーズンがほのかに漂います。
味わいは苦みが前にあるものの、奥からうま味も得られます。

一般的な居酒屋チェーンで飲めるウイスキーとしては香りは豊かで、ロックでも半端なジャパニーズウイスキーよりもおいしく頂けるでしょう。
ハイボールでも苦味を持ちつつもさっぱりと頂けるので、居酒屋のメニューにも十分あうでしょう。

700mL、アルコール度数40度、価格は1300円ほど。

<個人的評価>
  • 香り B: レーズンとナシが先に現れ、ピート、バナナが追いかける。加水でライム、ゴムが目立つ。
  • 味わい  C: ストレートでは酸味が目立つ。加水でビターが主体に変わる。
  • 総評 B: 居酒屋さんで飲めるイスキーとしては香り豊か。ハイボールはさっぱり頂ける。


今回から不定期で、日本のウイスキーの歴史を解説していきます。

日本のウイスキーの歴史に於いて、まず語るべき企業が摂津酒造という会社です。
現在は宝酒造に吸収されていますが、この企業がウイスキー作りを目指さなければ、日本のウイスキーの歴史は大きく変わっていたでしょう。

大阪府住吉区住吉町に存在した摂津酒造は、後に取締役となる岩井喜一郎が考案した連続式蒸留器を使って高品質のエタノールの蒸溜に成功した企業でした。

海外との不平等条約が改正され、輸入された洋酒に高い関税が掛けられて高騰した事を受けて、国内での洋酒のニーズが一気に高まる事となりました。

すでに寿屋(現:サントリー)と「赤玉ポートワイン」の製造下請けとして力を付けていた同社にとって、次の狙いにしたのがウイスキーの製造でした。

摂津酒造の社長であった阿部喜兵衛と岩井は、広島の造り酒屋の息子であり、岩井の母校の後輩にして彼をしたって入社した竹鶴政孝を、ウイスキー作りの勉強のため、1918年にスコットランドに留学させました。

竹鶴はグラスゴー大学で蒸溜に関する化学を学び、ロングモーン、ヘーゼルバーンといった蒸溜所でウイスキー作りの実習を行いました。

そして1920年、現地で知り合い結婚したリタを連れて帰国し、2年間の勉強の記録は竹鶴ノートとして、岩井の手に渡りました。

しかし、第一次世界大戦後の恐慌によって、摂津酒造は新たな蒸溜所の建設の資金がなく、ウイスキー造りを断念する事となりました。

その後1964年に、摂津酒造は宝酒造に買収され、その歴史を終えました。

しかしながら、摂津酒造が蒔いた種は、二つの芽を伸ばし、ジャパニーズウイスキーという大樹を生み出す事となります。

摂津酒造の工場は、1973年に解体され、現在は団地となっています。
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しかし、団地の中には今も取水口の跡が残されています。
2016年には、大阪市の顕彰史跡として登録されました。


jw_wine_今回は、ジョニーウォーカーの限定ボトル、ワインカスクブレンドを飲みます。

ワインカスクブレンドは、ブレンダーバッチシリーズの第二弾として、5月1日に発売されました。

ブレンダーズバッチシリーズは、12名のブレンダーが既存の概念にとらわれない新しいブレンドにチャレンジするシリーズですが、ブレンドによって販売する地域を変える戦略を採っているため、日本で従来購入できたのは、No.3であるトリプルグレーン・アメリカンオークのみでした。

今回は第二弾として、No.6にあたるワインカスクブレンドが日本向けにリリースされたという事です。

ワインカスクブレンドという名の通り、熟成に複数のワイン樽を使っている事が特徴で、キーとなるモルトは、ハイランド地方にあるローズアイル蒸溜所の原酒、グレーンはディアジオ社が誇るキャメロンブリッジ蒸溜所の原酒を使用しています。

このブレンドを手がけたのが、女性のブレンダー、エイミー・ギブソン氏だというのも特徴的でしょう。

では、ストレートから飲んでいきます。
グラスに注ぐと、液色は若干濃い琥珀色、香りはブドウと生クリームが漂います。

口に含むと、ブドウの香りが口いっぱいに広がり、それと共にラム酒、ゴム、バニラ、生クリーム、カカオが周りを包み込みます。

味わいは、酸味は控えめで、後から甘さが力強くやってきます。香りと共に、ラムレーズン入りのミルクチョコレートを想起させます。

ロックにすると、ゴムの香りが前に出てきて、ブドウ、ライムの香りも開きます。
味わいは酸味がストレート以上に強くなり、後からビターもやってきます。

最後にハイボールにすると、ブドウの香りがほのかに得られます。奥からはゴムもやってきます。
味わいはやや甘さが前に来ている印象でかなり飲みやすくなります。

ワイン樽熟成と言っても、強化ワインであるシェリー酒やポートワインの樽と違い、レーズンほどの濃厚な香りがしみこんだ印象はなく、むしろラム酒っぽさが目立つ印象です。
一方でバニラや生クリームと言ったまろやかな香りと甘みがあり、ラムレーズンが入ったチョコレートっぽさがあるのが印象的です。

700mL、アルコール度数40℃、価格は1700円ほど。
限定ボトルと考えると比較的安価ですので、新しい香りと味を求める人にはいいかもしれません。

<個人的評価>

  • 香り C: ラムレーズン入りチョコレートを思わせるブドウ、ラム酒、生クリーム、カカオ。
  • 味わい B: 酸味の後に甘さが目立ち、飲みやすい。加水でビターも。
  • 総評 B: 個性的だが飲みにくい癖が少なく、興味深いボトル。


今回は、サントリーリザーブの古酒を飲んでみます。
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サントリーリザーブは、1970年に大阪で開かれた日本万国博覧会を控え、2代目社長にしてマスターブレンダーの佐治敬三が、諸外国から訪れる観光客から見ても見劣りのしないウイスキーを提供したい、という思いを元に、1969年に発売されました。

発売当初は、サントリーオールドよりもワンクラス下の製品として販売され、当時のバーやパブでもオールドよりも頼みやすいという事でヒットをしたほか、万博でも諸外国の観光客に評価を得たと言われています。

現在のリザーブでは白州モルトを中心としたブレンドになっていますが、発売当時は白州蒸溜所は影も形もない時代、山崎のモルトのみをブレンドに使っていました。

実はラベルにも証拠があり、発売当初のラベルでは"YAMAZAKI DISTILLERY"と記載されていますが、白州モルトを加えた新しいブレンドになると、"OUR OWN DISTILLERY"と変えられています。

今回はネットオークションで手に入れた1970年代のリザーブと、現行品を飲み比べていきたいと思います。
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まずはストレートから。
1970年代のリザーブは、液色は中庸な琥珀色、香りは白ブドウのフレッシュさがあります。

口に含むと、レーズンの香りが先に訪れ、後からリンゴ、カラメル、バニラが追いかける印象です。
味わいは思ったほどアルコールの辛さは少なく、酸味が前に来て後味が甘い感じです。

一方で現行品においては、バニラやクリームの香りが先に現れ、その後に青リンゴやなしなどの爽やかなフルーツの香りが続きます。
味わいはアルコールの辛みは少なく、強めの酸味が前にあり、後からは甘みがほのかに得られます。

ロックにすると、1970年代のリザーブでは、白ブドウと青リンゴの香りが開き、後からバニラと白檀を得られます。
味わいは、酸味と同じようにビターが絡み合う印象ですが、その奥から甘さが来ます。

一方で現行品は、青リンゴやナシの香りが開き、後からバニラとモルトが追いかけてきます。
味わいは酸味が前にあり、奥からビターをほのかに感じ取れます。

最後にハイボールにすると、1970年代のリザーブは、ロックやストレートと変わらずブドウの香りを感じ取る事ができます。
味わいは酸味が前にあり、後から甘さが続く感じも変わりありません。

一方で現行品は、引き続き青リンゴとナシの香りを楽しめます。
味わいは甘みが目立つようになり、かなり飲みやすくなります。

やはり1970年代のリザーブは、ほぼ同時期のオールドやローヤルと同様に、山崎のシェリー樽原酒を主体にしている印象に感じられました。
しかしピートは控えめで、ブドウ、レーズンの持つ芳醇なフルーツを感じられるボトルに感じられます。

残念ながら、入手したボトルは2本とも状態は少々悪く、ヒネ臭、倉庫のような匂いが加わっていましたが、全く飲めるほどではありませんでした。
個人的にその匂いを引き算しての評価ですので、この匂いがどうしてもダメだという人だと、古酒で入手してもまずいという評価になるかもしれません。

なお、特級表記でないものにおいては、10年、12年といった長期熟成の古酒もありますので、興味のある人はそういった物をチョイスするのもいいでしょう。

<個人的評価>

  • 香り C: 現行品よりも、レーズンの香りが強め。シェリー樽原酒が多いのか?
  • 味わい B: 酸味がメインだが、後味の甘さが現行品より目立つ。
  • 総評 B: 現行品と異なる山崎モルト主体のブレンドは興味深い。


rismore5_今回はブレンデッドスコッチウイスキー、リズモア5年を飲んでみます。

リズモアとは、西ハイランド地方のオーバンから北に10kmほど離れた島の名前で、スコットランドにキリスト教を伝えたとされるセント・モルアグのゆかりの地とされています。

ゲール語で「大きな庭園」という意味を持つ島は、人口こそ少ない物の、美しい島と言われています。

この島の名前を冠したウイスキーを出しているのが、グラスゴーにあるウィリアム・ランディ社で、1904年に創業し、現在では5年、12年、18年のブレンデッドウイスキーと、10年、12年、18年、21年のシングルモルトウイスキーを販売しています。

なお、シングルモルトに使用される原酒の蒸溜所については公開されていません。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはリンゴとブドウと、アルコールの刺激が感じ取れます。

口に含むと、ほのかにブドウの香りが広がり、後からリンゴ、ハチミツ、栗、バニラと続きます。
味わいはアルコールからの辛さが目立つものの、後から軽い酸味と甘さが得られます。

ロックにすると、モルトの香りが際立つようになり、リンゴとブドウが追いかける印象です。最後にはバニラ、ハチミツの甘い香りが締めます。
味わいは酸味が主体となり、甘さが続きます。一方でビターもほのかに感じられます。

最後にハイボールにすると、リンゴの香りが先に現れ、ブドウがそれに続く印象です。ハチミツやバニラはあまり感じられません。
味わいは酸味がメインになります。

5年熟成のブレンデッドとしては上出来で、若い原酒ならではのアルコールの尖った印象は少なく、ストレートでもさほど厳しくはありません。

700mL、アルコール度数40度で、価格は2000円ほど。
同じ価格帯でシーバスリーガルやジョニーウォーカーの12年が買える事を考えると割高に思えますが、きつい癖が少ないので値段相応に楽しめるでしょう。

ネットでは5年物は見つかりませんでした。一方でシングルモルトの8年、ブレンデッドの12年は比較的見つかりやすいかと思います。いずれそれらも飲んでいきたいと思います。

<個人的評価>

  • 香り B: ブドウとリンゴがメイン。加水でモルト。後からバニラやハチミツ。
  • 味わい B: アルコールからの辛さがあるものの、酸味が中心で、甘み、苦みが追いかける。
  • 総評 B: 5年熟成ながら香り豊かで飲みやすい印象。

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