RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

2019年09月

ちまたではラグビーのワールドカップが行われていますが、日本代表は、アイルランド、スコットランドという、2つのウイスキーの産地の国と戦うという妙が生まれています。

それに因んでか否か、今回はアイリッシュウイスキーから、ブッシュミルズ シングルモルト10年を飲みます。

伝統の3回蒸溜で作られる10年もののシングルモルト

bm10_ブッシュミルズ蒸溜所は、イギリス 北アイルランドのアントリム州にあります。

1608年に創業したアイリッシュウイスキー最古の蒸溜所では、大麦麦芽はアイルランド産、モルティング時にピートを使わないノンピート麦芽に仕上げます。

蒸溜はポットスチルを使うものの、ジャパニーズやスコッチが2回蒸溜するのが一般的なのに対して、ブッシュミルズはアイリッシュウイスキーの標準である3回蒸溜を行います。

熟成に使う樽は、バーボン樽、シェリー樽、ポートワイン樽、マディラワイン樽、ラム酒樽になります。

ブッシュミルズは、レギュラーのブレンデッドの他、シングルモルトとして10年、12年、16年、21年をラインナップさせています。

青リンゴとハチミツの甘い香り

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りは青リンゴの爽やかさを感じられます。

口に含むと、鼻から通った青リンゴの香りが一気に広がり、あとからハチミツ、バニラの甘い香りが続きます。
味わいは、アルコールからの辛みはそこそこあるものの、後から軽いほろ苦さの後に甘みがジワジワ伝わってきます。

ロックでは、レモンのような爽やかな香りが揮発します。その後は青リンゴが広がり、ハチミツやバニラの香りは奥に潜みます。
味わいは、苦味が少々前に出るものの、あまり尖った印象は少なく、奥から酸味が追いかけます。

ハイボールにすると、再び青リンゴの香りが前に出てきて、バニラ、ハチミツの甘い香りも続きます。
味わいは、多少のほろ苦さがあるものの、甘さが主体になります。

ブレンデッドウイスキーのレギュラーと傾向は同じですが、10年熟成によって苦味は抑えられていて、特にストレート、ハイボールでは飲みやすいものになっています。
ウイスキーを飲み慣れてない人でも、香りが良くて飲みやすいと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は3000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: 青リンゴが主体、あとからハチミツ、バニラの甘い香り。加水でレモンが広がる。
  • 味わい C: ほろ苦さが先行するも、後から甘さが舌を支配する。ロックでは苦味が強く出る。
  • 総評 B: 苦味が気になるも、フルーツの爽やかさと甘い香りがとっつきやすい。



過去に当ブログでは1000円以下で買えるウイスキーを何度か特集しましたが、今回はその中から比較的美味くて手に入りやすい、サントリーのトリスクラシックとニッカのブラックニッカクリアを比較してみようと思います。
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ニッカウヰスキー ブラックニッカクリア

ブラックニッカクリアは2011年に発売された、ニッカの中でも最も廉価なボトルになっています。

1997年に発売されたブラックニッカ クリアブレンドの後継ボトルですが、一貫してこだわっているのが、モルティングの際にピート(泥炭)を使わずに加熱して成長を止めたノンピートモルトを採用していることです。

これによって、ピートによってもたらされる煙、燻製のようなスモーキーな香りを抑えることで、癖の少ないウイスキーに仕上げています。

それまでのニッカは、竹鶴政孝が描いた、本格的なスコッチウイスキーを日本で作りたいというこだわりから、ピートを使ったモルティングが一般的で、全体的にもウイスキーらしいスモーキーな香りが特徴でしたので、そこからの脱却は画期的だったと言えるでしょう。

現在では、スーパーやコンビニでも一般的に置かれ、飲食店でもアサヒビールと契約しているお店ではブラックニッカクリアを使ったハイボールがメニューに置かれていることが多いです。

このほか、ブラックニッカ フリージングハイボールのベースとしても使われています。
これは、生ビール用の金属樽に、ブラックニッカクリアに水を割って9%のアルコール度数にした樽詰めハイボールを氷点下にまで冷やし、ディスペンサーで炭酸ガスを加えて供されるハイボールになります。

ニッカの中でも最も出回っている主力商品と言えます。

サントリー トリスクラシック

トリスは、戦後に誕生したエントリーモデルのウイスキーブランドです。
当時、カストリやバクダンといったメタノール入りの密造酒が横行しお酒を飲むことが危険な時代、モルト原酒は最低限しか入れないものの、安全性と安心を持たせ、ある程度のうまさをキープしたウイスキーとしてヒットし、全国にトリス、そしてトリスのハイボール、トリハイを飲ませるトリスバーが次々と誕生しました。

その後経済成長に伴い、トリスはなりを潜めましたが、デフレ不況によって再び脚光を浴びるようになりました。

朝ドラのヒットによってウイスキーに脚光が浴びられるようになると、サントリーはトリスを刷新、トリスクラシックをリリースしました。

従来のトリスはあまり香りや味わいはなく、ハイボール専用酒と言われるほどでしたが、トリスクラシックではストレートやロックでも飲めるよう、香りや味わいを改善したものになっています。

どちらもアルコール度数37度、700円台で買えるウイスキーで、コストパフォーマンスの点でもライバルと言える存在です。
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ストレート

まず、ブラックニッカクリアですが、口に含むと多少のアルコールの刺激があるものの、その後はナッツのような香りの後、奥からリンゴ、バニラ、カラメルと続きます。
味わいは、辛みが少々先に感じられますが、その後は軽い酸味を経て、甘みのある後味に続きます。

一方でトリスクラシックは、口に含んだときのアルコールの刺激が殆どなくてまろやかです。先にショートケーキのような生クリーム、バター、スポンジからの甘い香りが先行し、奥からカシューナッツ、軽く樽の香りをほのかに感じます。
味わいは、甘みが強めに感じられ、フルーツのような酸味はわずかになります。アルコール由来の辛みは余り感じられません。

ロック

ブラックニッカクリアでは、レーズンの香りが揮発してきて、フルーティさが強まります。その後は樽からのウッディな香りが追いかけ、奥からはバニラ、カラメル、リンゴと続きます。
味わいは、フルーツのような酸味とほのかな苦味が中心になります。奥の方からはほんのり甘さも得られます。

トリスクラシックは、ストレート同様にケーキのようなバター、生クリームの香りが引き続き前に来ます。奥の方からは軽いスモーキーさと、バニラが見え隠れします。
味わいは、やはり甘みが強く、奥からほんのり渋みもあります。

ハイボール

ブラックニッカクリアは、ほんのりとレーズンの甘い香りが真っ先に感じられ、後からリンゴが追いかける印象です。そして最後にはバニラ、ウッディさが締めてきます。
味わいは、酸味の方が少々目立ち、甘みは抑え気味です。

トリスクラシックでは、ストレート同様に生クリームやカシューナッツ、バニラの甘い香りが先に訪れます。逆にフルーツを思わせる香りは余り感じられません。最後の方には少々ピートのスモーキーな雰囲気を垣間見れます。
味わいは、全体的に甘みがメインであることに変わりはありません。

まとめ

同じ価格帯のウイスキーですが、性格はかなり異なっていました。

トリスクラシックは甘みが前面にあり、ウイスキーを飲み慣れていない人でもとっつきやすくするため、癖を最小限に、お酒として飲みやすいものを目指した雰囲気があります。

一方でブラックニッカクリアは、ストレートでアルコールの刺激があり、少々癖はあるものの、フルーティな香りが広がり、ウイスキーらしさを最低限でも感じ取れるよう努力したブレンドになっています。

どちらもウイスキーとしては及第点をあげられる出来ですので、あとは好みや気分に応じて、晩酌用に購入されるといいです。


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今回は、長濱蒸溜所から、アマハガン エディションNo.3 ミズナラウッドフィニッシュを飲みます。

ミズナラ樽で後熟した習作

amahagan3_アマハガンは、長濱蒸溜所で本格的なシングルモルトのリリースに先立って、3年未満の長濱モルトと海外のバルクウイスキーをブレンドして、ブレンドの技術を習熟する目的でリリースされています。

第三弾となるこのボトルでは、既に発売されているNo.1のブレンド済みの原酒をミズナラの樽に入れて後熟しているのが特徴です。

ミズナラは日本原産の楢の木の一種で、主に北海道に生息しています。
ウイスキーの樽としては、元々は第二次世界大戦時によって入手困難となったホワイトオークの代わりにすぎませんでした。

また、樽材としては原酒が漏れやすい欠点がある上に、新樽としては木の香りが強く出すぎて、癖の強い原酒になるデメリットもあります。

しかし、何度か使ってはリチャーを行うことで、香木のような個性的な香りを帯びるようになり、日本のウイスキーの大きな個性として世界中でもてはやされるようになります。

最近では海外のメーカーでもミズナラ樽で後熟を行う所もあるほどです。

こうした特徴を持つミズナラの樽にアマハガンのブレンドを入れるとどうなるのでしょうか。

ミズナラのオリエンタルさが引き立つ

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は少し淡い琥珀色、香りは白ワインを思わせるフルーティさがあります。

口に含むと、ラムレーズンと樽からのウッディさが先にやってきます。程よくピートからのスモーキーな香りが続き、カカオとウエハースが締めます。

味わいは、アルコールからの辛みはそれなりであるものの、その後は酸味と柑橘系の苦味が半々に訪れます。後味にはほんのりとした甘みが顔を出します。

ロックでは、ゆずと柿、栗の香りが揮発します。その後はシナモン、ウッディ、バニラ、最後にはスモーキーな香りが後を引きます。
味わいは、渋みが真っ先に感じられますが、時間が経つにつれてほんのりした甘みが舌全体を支配していきます。

最後にハイボールにすると、白檀とレーズンの香りが先立ち、その後にバニラの甘い香りが続いていきます。
味わいは、苦味が少々目立つものの、後からはほんのりと甘い印象があります。

まだ未熟な長濱モルトからのとげとげしいアルコール感は否めませんが、ミズナラ樽の特徴がしっかりと得られます。
おそらくは新樽を使っていると思われますが、後熟として短期間だけ貯蔵することで、香りや味がくどくならないよう調整が利いているように思えます。

700mL、アルコール度数47度、価格は7000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ラムレーズンと樽香が先行し、ピート、カカオ、ウエハースが続く。加水で白檀、シナモンゆず、柿、栗が現れる。
  • 味わい B: まだ未熟さはあるものの、柑橘系の酸味と苦味が先行、後から甘みが得られる。
  • 総評 B: フィニッシュにすることで、程よくミズナラの個性が引き出せている。



今回はハイランドモルト、トマーティンのカスクストレングスを飲みます。

ファーストフィルバーボン樽、シェリー樽原酒を使用

tma_cs_トマーティン蒸溜所は、ハイランド地方中央部にあります。
1980年代に経営が悪化しましたが、そこに手を差し伸べたのが日本の宝酒造でした。
現在、宝酒造は経営権を手放しましたが、一部のボトルは現在も輸入販売しています。
一方でトマーティンのシングルモルトは、国分株式会社が輸入しています。

トマーティン蒸溜所では、バーボン樽、シェリー樽、バーボン樽を解体、再構築したホッグスヘッドの樽を使った原酒を使用していますが、カスクストレングスでは、ファーストフィルのバーボン樽、ファーストフィルのオロロソ・シェリー樽のみを使っています。

ヴァッティング後は加水をせず、冷却濾過も行わずにそのままボトリングしています。

近年になってボトルを新しくし、従来のストレートな形状から、根元にくびれを持つふくよかな形状になっています。

レーズン、リンゴ、焼きたてのパンの香りがしっかり

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはレーズン、バターの香りが強い焼きたてのパンが続きます。

口に含むと、アルコールからの刺激はそこそこに訪れ、その後はレーズン、パン、バター、リンゴが続きます。
味わいは、流石にカスクストレングスだけに辛みはとても強く、その後は強い酸味が占めます。

ロックにすると、アルコールの刺激はまだ続き、その後はオレンジやライムの爽やかな香りが揮発します。レーズン、リンゴも一気に広がります。
味わいは、ほろ苦さを帯びつつも酸味が引き続き全体を占めます。

ハイボールでは、パンのような酸味を伴った甘い香りが先立ち、その後はレーズン、リンゴが続きます。
味わいは、穏やかな酸味の奥に甘みが顔を出してきます。

ノンエイジのカスクストレングスゆえに、ストレートやロックでのアルコールのきつさは避けられませんが、香りがとてもフルーティかつ豊かで、しっかりと楽しめるボトルに思えます。

700mL、アルコール度数57.5度、価格は正規品では9000円ほど、並行輸入品であれば6000円ほどになります。

<個人的評価>

  • 香り A: アルコールの刺激が強いものの、後からレーズン、焼きたてのパン、リンゴがしっかり香る。加水でオレンジ、ライムの爽やかさも加わる。
  • 味わい B: ストレート、ロックではアルコールの辛みが強い。その後は酸味が全体を支配する。加水で甘みが顔を出す。
  • 総評 B: 若さが強いカスクストレングスだが、豊かな香りは評価できる。



今回は、シングルバレルバーボン、ブラントン ブラックを飲みます。

サラブレッドを象ったボトルキャップが特徴

blant_bl_ブラントンは、ケンタッキー州フランクフォートにあるバッファロートレース蒸溜所で作られるシングルバレルバーボンです。

サントリー山崎蒸溜所のある大阪府島本町と姉妹都市関係にあるフランクフォート市が市制200年となった1984年に、記念として作られたバーボンです。

バッファロートレース蒸溜所で蒸溜から4年以内の原酒から、品質の良い原酒を厳選し、AからZまである貯蔵庫のうちH貯蔵庫のみにブラントンの原酒を保管し、さらに4年の熟成を行って、ブラントンとして出荷されます。

八角形のボトルの側面にあるラベルには、製造番号、ボトリングした日付、樽番号、どの場所で貯蔵、熟成させたか、そしてアルコール度数を何度に調整したかを、1本1本手書きで記載されているのも特徴です。

ゆえに、ボトル毎に香りや味わいに微妙な差が生まれていると言えます。シングルバレル、単一の樽のみの原酒で構成されているわけです。

ボトルキャップには、競馬で疾走するサラブレッドのフィギュアが象られていて、右足にある文字は「Branton's」の8文字のいずれかが刻まれていて、サラブレッドのポーズもそれぞれ異なっています。

市販されるラインナップは3種類あり、レギュラーでアルコール度数46.5度のブラントン、さらに原酒を厳選しアルコール度数が51.5度のブラントンゴールド、そしてアルコール度数を40度に下げたブラントン ブラックがあります。

ブラックが最も安く、比較的手の届きやすいボトルになります。

スムーズで甘みが強いバーボン

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃い琥珀色、香りはメロン、メープルシロップ、バニラの甘い香りが漂います。

口に含むと、アルコールの刺激は小さく、その後はメロン、紅茶、接着剤、後からバニラ、メープルシロップが続きます。
味わいは、アルコールから来る辛みは殆ど無く、軽く酸味が覆う後、甘みが広がります。

ロックにすると、ライムのような爽やかさが先立ち、続いて接着剤、青リンゴと続きます。
味わいは、ほろ苦さを得つつも、引き続き甘みが舌を支配します。

最後にハイボールでは、軽い海藻の香り後、メープルシロップ、メロンの甘い香りが続きます。
味わいは、甘みが先立つ後、昆布のようなうま味を得られます。

厳選を重ねて8年熟成したバーボンだけに、アルコールの刺激も、接着剤のような独特のにおいが抑えられていて、スムーズ、まろやかで、甘みがしっかりしているように思えます。
バーボンが苦手な人にもお勧めできるかもしれません。

700mL、アルコール度数40度、価格は4000円ほど。シングルバレルのバーボンとしても、それほど高い値段ではないかと思います。

<個人的評価>

  • 香り A: アルコールの刺激、接着剤のような香りは抑え気味。メロン、紅茶、バニラ、メープルシロップ。
  • 味わい A: 全体的に甘みがしっかり。ほんのり酸味、苦味がある。
  • 総評 A: まろやかで飲みやすい。バーボンが苦手な人にもお勧め。
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今回はブレンデッドウイスキー、デュワーズの15年ものを飲みます。

女性マスターブレンダーによって生まれたウイスキー

dewers15_デュワーズは、長期熟成ものとして12年と18年がラインナップされていましたが、両社には価格差が大きく、おいそれと18年ものを手にすることは難しい状況でした。

そんな中で近年ラインナップに加わったのが、15年ものです。

この15年ものを手がけたのが、デュワー社の7代目マスターブレンダーのステファニー・マクラウドです。
女性のブレンダーも珍しく、しかも頂点であるマスターブレンダーに就任することは非常に希ではありますが、彼女はアメリカで行われる「インターナショナル・ウイスキー・コンペティション」の2019年大会で、マスター・ブレンダー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。

また、同コンテストでは、デュワーズ15年もベスト・オブ・ブレンデッド・スコッチ・ウイスキーに輝きました。

デュワーズの長期熟成ものにおいては、伝統的にダブルエイジング製法と呼ばれる、一旦ブレンドした後で6ヶ月間後熟を行う製法が採用されていますが、15年もダブルエイジング製法が使われています。

フルーツの甘みがしっかり届く

では、ストレートから飲んでいきます。
グラスに注ぐと、液色は少々黄色みの強い琥珀色、香りはリンゴとハチミツが漂います。

口に含むと、多少のアルコールの刺激の後、リンゴとレーズンが交互に香ってきます。奥からは樽香、カカオ、バニラがやってきます。

味わいは、多少のアルコールからの辛みはあるものの、全体的に優しい甘みと軽い酸味が最後まで続きます。

ロックにすると、紅茶の香りがほんのりと現れ、リンゴの香りも少々強めになります。後からブドウ、バニラ、ハチミツが追いかけます。

味わいは、ほろ苦さが多少出てくるものの、フルーツの甘み、酸味が比較的柔らかく舌に広がります。

ハイボールでは、リンゴの香りが全体を覆うようになりますが、レーズン、紅茶が奥に潜んでいるのを感じ取ることが出来ます。

味わいは、ビターが強めになりますが、後から柔らかい酸味が訪れます。

12年ものに比べると、甘みのある香り、味わいが目立つように思えます。ボディも12年の弱さは幾分かカバーされ、それなりの広がり、深みのある香りや味わいを得られるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は5000円ほど。
コスパが優れているとは言い切れませんが、15年もののブレンデッドスコッチとしては平均レベルかな、といったところです。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、レーズン、カカオ、バニラ。加水で紅茶が顔を出す。
  • 味わい C: 全体的に柔らかい酸味、甘みが支配する。加水でほろ苦さが目立つ。
  • 総評 C: 15年もののブレンデッドスコッチとして、悪くはないボトル。




今回は、ニッカのジャーハイスタイル、香り楽しむハイボールを飲んでみます。

ジャーハイとは何だ

ジャーハイとは、ニッカウヰスキーが提唱する新しいハイボールで、果実酒を作る要領で、ブラックニッカを広口の瓶(ジャー)に様々な果物、香菜を漬け込み、一定期間経って香りがついたところで取り出し、できあがったものを炭酸水で割ってハイボールにするものです。

ただし、他の果実酒同様に酒税法の制限があり、自分や家族が飲むために作ることは出来ますが、他の人に提供することが出来ません。

また、ブドウ類を漬け込むのは、度数が低くなって発酵してしまうとワインの適用を受けるためにダメ、穀類(米、麦、トウモロコシなど)は、日本酒やビールの類いになるためにダメです。
さらに漬け込んだ果物からの水分によって、アルコール度数が20度以下にならないよう、酵母による発酵が始まらないように留める必要もあります。

すでに果実酒、フルーツブランデー、ウイスキーなどはありますが、香菜を入れて香り付けを行い、さらにそれをハイボールにして飲むというのは、あまり発想がなかったことです。


期間限定のハイボール缶

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そうしたジャーハイを気軽に楽しんで貰うため、ニッカは8月中旬から9月末まで、コンビニで期間限定のハイボール缶を出しました。それが香り楽しむハイボールです。

3種類の内、オレンジピールはコンビニ全般、和山椒はローソン、大葉はファミリーマート限定で販売されます。

まずは、きりっと和山椒を飲んでみます。
口に含むと、山椒の持つピリッとした辛みはなく、独特の爽快な香りがウイスキーと溶け込んだ印象があります。奥からはカラメル、ブドウ、モルトのブラックニッカ本来の香りが追いかけます。

次にかろやかオレンジピールを飲みます。
グラスに注いで鼻を近づける段階で、強くオレンジの爽やかな香りが広がります。
口に含んでもオレンジの香りが続きますが、オレンジの果汁を入れるのとは違い、酸味がしっかり感じられることはなく、ブラックニッカ自体の甘みでコーティングされた印象です。

最後に涼やか大葉を飲みます。
口に含むと、しその香りは柔らかく、サクランボやリンゴのような甘酸っぱさが続いていきます。
しそ独特の苦味、青臭さは強く感じられません。

3種類とも、漬け込んだ素材の香りがほんのりプラスされる印象ですが、味わい、癖がしっかりついた印象は少ないです。フレーバードウイスキーをハイボールにしたと言っても差異は少ないように思えます。

あくまでもジャーハイに興味を持って欲しいという販促的な商品と言えるもので、もし興味を持ったのであれば、自分でジャーハイ、それこそブラックニッカにこだわらず、様々なボトルで試すのもいいでしょう。

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