今回はバーボンの中からメーカーズマークを飲んでみます。

makersmark01ボトルの蓋の部分に赤いろうで封印されていることが象徴的なメーカーズマークは、1780年に北アイルランド系のロバート・サミュエルズが自家製のウイスキーを作り始めたことがきっかけとなっています。

1840年に蒸溜所を設立して本格的なウイスキーづくりを始めるものの、禁酒法によって製造が止められてしまいます。
禁酒法が撤廃されてから製造を再開するも、十分な利益を得られる状況にはなりませんでした。

1951年に、ロバートから数えて6代目となるビル・サミュエルズ・シニアが、ケンタッキー州のロレットにあったバークス・スプリング蒸溜所を買収しました。当時は使用されていなかったものの、近くから良質な水が湧き出ていたことが決め手となりました。
蒸溜所自体は小さかったものの、プレミアムなバーボンを作りたいというビル・シニアの思いから、ここで手作りによるスモールバッチ(少量生産)のバーボンづくりが始まりました。

1959年に、メーカーズマークは誕生しました。そのプレミアム感のあるボトルデザインには、ビル・シニアの妻、マージョリーのアイデアによるものでした。その後蒸溜所の名前もメーカーズマークと改められました。
現在ではロバートから数えて8代目のロブ・サミュエルズがウイスキーづくりの責任を担っています。

メーカーズマークでは、小麦の使用量を多くすることで、柔らかく繊細な香りを加える工夫がされています。原料としての割合も、バーボンのメインであるトウモロコシに次いで小麦が多く含まれています。 

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は黄色みの強い琥珀色で、香りはバーボンならではの接着剤のような香りとバニラが混じっています。

口に注ぐと、まずヨードのような香りが先に来て、あとからエステリーな香りとゴムのようなものが追いかけます。そして奥からバニラ、オレンジの香りが湧き出してきます。
味わいはアルコールからくる辛さが強めで、酸味があとから来ます。

ロックにすると、香りはストレートと大差はないですが、追いかける香りにナッツが加わり、舌にはビターが目立つようになります。

加水されると、ビターが抑えられ、その奥から甘さを感じ取れるようになります。
普通にロックにするよりも、多少加水したり、ハーフロックにしたほうが飲みやすいように思えます。

次にハイボールにしてみると、ストレートのようにヨードの香りが先に来ますが、エステリーさは抑えられ、バニラの甘い香りが目立つようになります。

味わいもアルコールの辛さが抑えられ、甘さを感じやすくなります。 

全体的に見ると、 メーカーズマークの柔らかさを堪能するには、ストレートよりも加水するほうがわかりやすいように思えます。
加水することで香りが華開くという例えがありますが、メーカーズマークはそれが当てはまるボトルです。

750mL、アルコール度数が45度と少々高めで、価格は2500円ほどです。

スモールバッチのバーボンだけに少々値が張りますが、比較的手軽に飲まれるハイボール用のバーボンとしてはうってつけに思えます。
逆にストレートではきつく、あまりお勧めできません。

<個人的評価> 
・香り C : バーボンらしいエステリーさ。先にヨードとゴム、あとからバニラ、オレンジ、ナッツ。 
・味わい B: ストレートでは辛くて飲みにくい。加水することで甘さが目立つようになる。
・総評 B : ハイボール用として、香りが豊かで飲みやすいボトル。