今回は、若鶴酒造の十年明(じゅうねんみょう)を飲んでみます。
この土地は、行灯などの明かりのための油を採取するため、菜の花(アブラナ)が栽培されていた場所で、蒸溜所のある三郎丸などを含めた地区は油田(あぶらだ、あぶらでん)とも言われています。
十年明の正確な由来はわかりませんが、十年分明るく灯せるほどの油を持ち合わせているような意味合いを感じます。
で、その十年明の名を冠したウイスキーですが、10年熟成されたものと思いきや、半分の5年熟成にとどまっています(そこは10年熟成まで頑張れよぉぉ!)。
このウイスキーは2019年2月15日に発売され、北陸エリア限定のものになります。
グラスに注ぐと、液色はホワイトゴールドととても明るい色。香りはラムレーズンの奥にスモーキーさを得られます。
口に含むと、ピート由来のスモーキーな香りが一気に広がり、その後はライム、オレンジと爽やかな香りが主体となります。その奥からはレーズン、ウッディな香りが追いかけます。
味わいは酸味がとても強く、後から苦味もついてきます。
ロックにすると、石けんのようなフローラルな香りが先に立ち、ピート、ライムが加わっていきます。
味わいは、ビターの強いものへと変化し、酸味は抑えられます。
ハイボールでは、樽由来のウッディな香りが前に出るようになり、ピートは控えめになります。
しかし味わいは引き続き苦味が主体で、パンチの効いたハイボールになります。
アイラモルトの持つ正露丸のような薬臭さがない以外は、それに匹敵するほどのとても強いピートがあり、スモーキーで癖のあるボトルを求める人には適しているでしょう。
ただ、5年熟成ゆえに原酒の若さ、とげとげしさが目立ち、香りや味わいには深みが感じられません。
ラベル通り、10年熟成になれば、もっと広がりのある香り、味わいが備わるように思えます。
長く明かりを灯す地
十年明とは、若鶴酒造のある富山県砺波市の地名で、三郎丸蒸溜所の近くの土地になります。この土地は、行灯などの明かりのための油を採取するため、菜の花(アブラナ)が栽培されていた場所で、蒸溜所のある三郎丸などを含めた地区は油田(あぶらだ、あぶらでん)とも言われています。
十年明の正確な由来はわかりませんが、十年分明るく灯せるほどの油を持ち合わせているような意味合いを感じます。
で、その十年明の名を冠したウイスキーですが、10年熟成されたものと思いきや、半分の5年熟成にとどまっています(そこは10年熟成まで頑張れよぉぉ!)。
このウイスキーは2019年2月15日に発売され、北陸エリア限定のものになります。
スモーキーでさっぱりなボトル
では、ストレートから飲んでみます。グラスに注ぐと、液色はホワイトゴールドととても明るい色。香りはラムレーズンの奥にスモーキーさを得られます。
口に含むと、ピート由来のスモーキーな香りが一気に広がり、その後はライム、オレンジと爽やかな香りが主体となります。その奥からはレーズン、ウッディな香りが追いかけます。
味わいは酸味がとても強く、後から苦味もついてきます。
ロックにすると、石けんのようなフローラルな香りが先に立ち、ピート、ライムが加わっていきます。
味わいは、ビターの強いものへと変化し、酸味は抑えられます。
ハイボールでは、樽由来のウッディな香りが前に出るようになり、ピートは控えめになります。
しかし味わいは引き続き苦味が主体で、パンチの効いたハイボールになります。
アイラモルトの持つ正露丸のような薬臭さがない以外は、それに匹敵するほどのとても強いピートがあり、スモーキーで癖のあるボトルを求める人には適しているでしょう。
ただ、5年熟成ゆえに原酒の若さ、とげとげしさが目立ち、香りや味わいには深みが感じられません。
ラベル通り、10年熟成になれば、もっと広がりのある香り、味わいが備わるように思えます。
700mL、アルコール度数40度、価格は3500円。
<個人的評価>
- 香り C: ライムが主体。ストレートではピートからのスモーキーな香りが強い。加水でフローラル、ウッディな香りが現れる。
- 味わい D: 苦味が強い。ストレートでは酸味も得られるが、加水で崩れてしまう。
- 総評 D: 若さが出すぎて中途半端。名前通り10年まで待てなかったのか?