RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > モルトウイスキー

yamazakiNA13年前にすでに飲んで書いていたのですが、いろいろ飲んだ末にどう変わっているかを確認するため、改めてサントリーの山崎をおかわりとして飲んでみます。

山崎、白州ともに、かつては10年もののボトルがありましたが、2009年辺りにハイボールブームが到来し、原酒が足りなくなってきたことで2012年に終売し、同年5月にノンエイジが新たに加わりました。

ノンエイジの山崎では、他のラインナップでは使われていなかったワイン樽原酒を使用し、ミズナラ樽原酒など複数の原酒をヴァッティングしています。

早速ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りは白ワインから香るブドウ、奥からモルトの香りを感じ取れます。

口に含むと、意外にアルコールの刺激は少なく、先にラムレーズン、後からドライマンゴー、バニラ、モルトが続きます。
味わいはダークチョコレートのようなビターが先に訪れ、後味として甘さ、酸味が追いかけます。

ロックにすると、ナシ、マスカットの香りが立ち上がり、後からナシ、ライム、ピート、モルトが追いかけてきます。後にはバターのようなオイリーでまろやかな香りが残ります。
味わいは柑橘類のようなビターに変わり、ほのかな酸味が爽やかさを与えてくれます。

最後にハイボールにしてみると、ワインやレーズンといった香りがほのかに広がり、ほどよい酸味が口に広がることで、芳醇なフルーティさを楽しめるものになります。

10年や12年と比べてみると、それぞれに見られるスモーキーな香りがあまりなく、従来の山崎が好きな人には違和感を感じることは否定できません。
しかし別物のヴァッティングと認識して飲むことで、ノンエイジとしては比較的アルコールの刺激が少なく、香りもそれなりに豊かで、1000円台のブレンデッドウイスキーに比べれば十分堪能できるボトルに仕上がっています。

700mL、アルコール度数43度で、価格は5000円ほど。量販店によっては4000円台前半でも手に入るでしょう。
それ以外にも、180mLのミニボトルもコンビニで売られていることがあり、こちらは1000円台で入手できます。 

<個人的評価>

  • 香り B: ワイン樽から来るブドウの香りが主体、後からドライマンゴー、バニラ。加水するとナシ、ライム、ピートも感じ取れる。
  • 味わい B: ビターが主体だがえぐい感じはなく、酸味、甘みがフォローしてくれる。
  • 総評 B: 比較的まろやかで芳醇。ノンエイジのシングルモルトとしては悪くない。


longrow今回はキャンベルタウンのシングルモルト、ロングロウを飲んでみます。
が、このボトルを出しているのはスプリングバンクなんです。

ロングロウとは、かつてキャンベルタウンにあった蒸溜所で、スプリングバンクの隣にあったと言われています。
1824年に創業したものの、1896年には閉鎖されたとされています。

かつての隆盛から一気に衰退したキャンベルタウンの蒸溜所の中で、唯一安定的に経営を続けているスプリングバンクでは、当時の蒸溜所の名を冠したボトルとして、ロングロウ、そしてヘーゼルバーンをリリースしています。

ロングロウ ピーテッドでは、ヘビーピートモルトを使いつつも、2回の蒸溜を行っています。

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は淡いゴールド、香りは潮気を感じる強いスモーキーさです。

口に含むと、先にナシや青リンゴの爽やかな香りが広がり、次いでラムレーズンの芳醇な香り、奥からピートの香りがついてきます。
味わいは酸味がメインで、ほのかなビター、辛さが追いかけ、最後に甘さが締めくくります。 

ロックにすると、ストレートで感じられた香りに衰えがなく、むしろ花開くように広がっていく印象です。
味わいにおいては、しょっぱさが表に出てきて、酸味、ビターが後押しし、最後に甘さを感じ取ることが出来ます。
ただ、スプリングバンク10年ほどの強烈な塩辛さではなく、塩を加えることで甘み、うまみなどを引き立たせるような最近の スイーツや飲料のような塩梅の良さを感じます。

最後にハイボールにすると、表にピートが感じ取れ、ストレートやロックで感じられた青リンゴなどの香りはかなり消えてしまいます。少々濃いめにしないと爽やかな香りが出てきません。
味わいも、ほんのりとした塩気がメインで、後味として甘さをほのかに得られます。 シーフードの料理には合いそうな雰囲気です。
ただしコーラで割ってみると、意外にレーズンの香りのようなものが浮き出て、趣のあるクーバ・リブレになります。

全体的には、スプリングバンクほどの強烈な塩辛さがなく、ストレートやロックでは酸味や甘さが感じ取れて、バランスのよいボトルに仕上がっています。 
ピートの香りはヘビーピートモルトを使っている割にはそれほど強くはなく、他の香りとのバランスがとれている印象です。

700mL、アルコール度数46度で、価格は5600円ほど。
ノンエイジのシングルモルトとしては高いですが、長期熟成ものに負けない豊かな香り、味わいがあって、 あまり損とは思わないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り A: スプリングバンクとは一転して、ナシ、青リンゴ、ラムレーズンのフルーティさが目立つ。ピートは強すぎない。
  • 味わい A: 酸味、ビター、甘さがメイン。加水すると塩気が出るが、ほかの味を潰さず引き立てる。
  • 総評 B:  ノンエイジとは思えないほどエッジが丸く、香り、味わいが豊か。
 

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

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glengarioch今回はハイランドモルトからグレンギリー12年を飲んでみます。

「谷間の荒れた土地」という意味を示すグレンギリー蒸溜所は、アバディーンの北西にあるオールドメルドラムという村にあります。
創業は1797年(一説には1785年)と、ハイランド地方としてはもっとも古い蒸溜所です。 周辺が大麦の産地だったこともあり、ウイスキー作りも自然と行われたと言えます。
しかし、ほかの蒸溜所に漏れず、オーナーの交代、操業停止などを幾度も繰り返してきた歴史を持ちます。

1994年に、サントリーがモリソンボウモアを買収したことに伴い、傘下にあったグレンギリーもサントリーがオーナーとなりました。 

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は赤みがかった琥珀色、香りは青リンゴとマスカットの香りがアルコールの刺激とともに訪れます。

口に含むと、まずグラスからした青リンゴとマスカットの香りが口いっぱいに広がります。その後、ウエハース、バニラ、ナッツの香りが後からついてきます。
味わいは酸味が強く、後から辛さ、ビターが追いかけます。甘さはそれほど感じません。

次にロックにしてみると、ストレート以上にアルコールの揮発した刺激が強く感じられ、後から青リンゴの香りが強く放たれます。あとからレーズンの香りが追いかけ、ストレート以上にフルーティになります。そして奥からはほのかにピートによるスモーキーさを若干感じられるようになります。
味わいは辛さ、ビターが落ち着き、香りとともにフルーツ由来のような酸味を楽しめるようになります。

最後にハイボールにしてみると、元々加水が少ない(度数が高い)にもかかわらず、ストレートやロックで感じられた香りがだいぶ消えてしまいます。 ほんのりと青リンゴやレーズンのフルーティさがあるので、ギリギリ救われた感じです。
味わいはほのかな酸味がありつつも、奥から甘みが出てきて、さっぱりと飲みやすい印象です。

全体的に見ると、比較的重さは感じられないものの、香りや味わいは豊かで、特にロックではフルーティさがメインで、後からスモーキーな香りも楽しめるボトルに仕上がっている印象があります。

700mL、アルコール度数が48度で、価格は3500円ほど。
12年もののシングルモルトとしては比較的お手軽かと思います。 

<個人的評価>

  • 香り B: ストレート、ロックではアルコールの刺激が強いが、青リンゴ、マスカット、バニラ、ウエハース、ナッツと豊富。
  • 味わい B: ストレートでは刺激が強いものの、ロック、ハイボールでは抑えられてすっきり飲める。
  • 総評 A: 価格を加味すると、豊かな香りを楽しめてお値打ちなボトル。
 

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kurayoshi今回は、鳥取にある松井酒造合名会社が出しているウイスキー、倉吉を飲んでみます。

あれ?鳥取でウイスキーって作っていたっけ?と思ったあなたは鋭いです。
実は、原酒自体はスコットランドや国内某所から樽ごと買い付けて 、それを自社内でヴァッティングして後熟、大山からの伏流水で加水してボトリングしたものです。
このあたりは札幌酒精のサッポロウイスキーや、広島の戸河内ウイスキーに似ています。

ラベルには堂々と「倉吉蒸溜所」と書かれていますが、実際にはそんな蒸溜所はありません。 ラベルも山崎をパクったデザインでとても胡散臭いです。

サイトには社長か担当ブレンダーと思われる人物の「文句」が掲載されています(現在はトップページからのリンクを外している状態)が、だからといって、存在しない蒸溜所で自前で作りましたと誤解されるようなラベルを付けるべきではないし、詐欺と言われても仕方ないでしょう。
サントリーから意匠権の侵害などで民事訴訟でも起こされたら、勝ち目がないのは目に見えています。全部回収した上で、正直な文言に代えるべきではないでしょうか。

まぁ、「松井」という名字を聞いて、ばれてから子供じみた言い訳をするところやラベルのパクリっぷりからしても、社長は在日コリアンだろうという憶測はしています。

今回飲むノンエイジは、オーク樽で3年以上熟成させた(恐らくは後熟用)と書かれています。

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々薄い琥珀色、香りはアルコールの刺激が強く、それ以外の香りはあまりしません。

口に含むと、 まずアルコールの刺激の後でラムレーズンが追いかけます。その後後味としてモルト、バニラがほのかに香ります。
味わいはアルコールから来る辛さが強く、酸味が付いてきます。一方で甘さは大人しいものです。 

ロックにすると、ストレート同様にアルコールの刺激、ラムレーズンの香りが引き続き訪れます。一方でモルトやバニラは鳴りを潜め、加水されるとトーストの香りとともにゆっくり現れてきます。
味わいは辛さ、酸味の後にビターが訪れ、後味として甘さを感じ取れます。

最後にハイボールにすると、さすがにアルコールの刺激はなくなり、香りはバニラとレーズンが半々に感じられます。
味わいは甘さが増すようになり、比較的飲みやすいです。

全体的に、3年+α熟成のブレンデッドモルトと考えればこんなものかな?という程度で、格段にうまいとは言えません。
自分のバカ舌、バカ鼻を頼りにすると、スコッチモルトはスペイサイドのどこか、ジャパニーズモルトは明石っぽさを感じます。

若い原酒を使っているだけに、ストレートやロックではきつく、水割りやハイボールなど加水した方がいけます。

700mL、アルコール度数は43度で、価格は4000円。ちなみに行きつけのお店では7000円で出していて、後で公式の値段を見て、してやられました (日頃からひいきにしているから、今回は礼金として許したる)。

いずれにしても、 ありもしない蒸溜所をラベルに標榜して自社製ウイスキーだと豪語するのは言語道断です。
さしずめ、「マッサン」ブームに便乗して儲けようという、あちらの国の人間が考えるような安直な詐欺で、ウイスキー飲みとしては許すことは出来ません。

<個人的評価>

  • 香り D: アルコールの刺激が強い。加水することでレーズン、バニラ、モルトを感じ取れる。
  • 味わい C:  ストレートでは辛くて飲みにくい。加水することで酸味、甘さが現れてくる。
  • 総評(評価に値せず: 悪質なパクリっぷり。買ってはいけない。松井酒造は真っ当に作る日本のメーカーに謝れ!
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pxcask今回は、ラフロイグのPXカスクを飲んでみます。
今までもラフロイグのいろいろなボトルを飲みましたが、今回は免税店向けの限定商品となります。

PXとは、シェリー酒の一種であるペドロ・ヒメネス(Pedro Ximénez) の略称です。一般的なフィノやオロロソのような辛口とは異なり、比較的甘さがあり、色も赤黒い濃厚なものになっています。

このPXカスクは、上記のPX樽のほかに、バーボン樽とクォーターカスクと言われる小さな樽で三段熟成を行っています。 
まず、メーカーズマークで使用されたバーボン樽で5~7年、続いてクォーターカスクで7~9ヶ月、最後にPX樽で1年熟成させます。 

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りは多少の正露丸の香りを伴ったピートの香りがします。

口に含むと、10年ものほどの正露丸の香りはせず、燻製に近いスモーキーさがあります。その後、ゴムの香り、レモン、 オレンジ、レーズンの香りが続きます。
味わいは柑橘系のような酸味が強く、後から香りに釣られたような灰のような苦さが追いかけます。 舌触りはオイルっぽい粘りを感じます。

次にロックにすると、ブドウの香りが開いていき、ストレートで感じたスモーキーとハーモニーを奏でるように感じ取れます。一方でレモンのような刺激のある香りは抑えられ、オレンジやみかんっぽさが強まります。
味わいも、ストレートほどの酸味が抑えられる一方で、甘さが感じられるようになって、全体的にマイルドになった印象があります。

最後にハイボールにすると、ピートの香りからアイラモルトらしい磯の香りが出てくるようになります。一方でフルーティさはかなり薄まります。
味わいは、ほのかな甘みを感じられ、柑橘系の香りに釣られた感覚が面影のように残っている印象です。

全体的に見ると、強烈なピートを堪能できる10年やクォーターカスクに比べて幾分マイルドになっているものの、ボウモアやブルイックラディほどの柔らかさはなく、 「マッサン」の影響でスモーキーなウイスキーが飲みたい人にはちょうどいいかもしれません。

ストレートでは酸味、ロックではマイルドな甘み、ハイボールでは海の幸と合いそうな磯の香りを楽しめます。

1L、アルコール度数48度で、価格は1万円ほど。
700mL、43度換算にしても6300円相当になりますので、気軽に買える代物ではないですが、ラフロイグ10年を飲んで面食らった人にとっては取っつきやすいでしょう。
逆にラフロイグファンからしても、香りが豊かになったこのボトルは十分楽しめるのではないでしょうか。

<個人的評価>

  • 香り B: アイラモルトらしい正露丸、ヨードは少ないがスモーキー。柑橘系、ブドウが広がる。
  • 味わい A: ストレートでは酸味が強いが、加水されるごとに甘くマイルドに。
  • 総評 A: ラフロイグらしい強烈さは抑えられ、より多くの人に楽しめるウイスキーに仕上がっている。
 


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classicLad今回はアイラモルトの一つ、ブルイックラディを飲んでみます。

ブルイックラディは、アイラ島の西岸にある蒸溜所で、1881年に創業しました。
しかし、1994年に閉鎖されてしまいました。

2001年に有志が集まって再開を目指す中で責任者となったのが、ボウモアのブランドアンバサダーを務めていたジム・マッキュワンでした。
彼は蒸溜所を再建するほかに、アイラ島でそれまで作られていなかったウイスキー向け品種の大麦の生産を地元農家に依頼、 元々設置されている手動調整が必要なポットスチルをそのまま使うこだわりを持たせました。

今回飲むザ・クラシック・ラディは、ボトル全体がレイトンブルー(この表現で理解できる人は、モータースポーツが好きなおっさん以上確定ですw)に包まれた特徴的なボトルになっています。

ではストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々くすんだ感じの琥珀色、香りはアルコール由来のものを主に感じ取れます。

口に含むと、アイラモルトならではの正露丸の香りは少なめで、むしろ煙そのものの香りが感じ取れます。
奥からはライム、ナシ、青リンゴのさわやかな香りを感じます。

味わいは酸味が強めで、香りとともにさわやかさを得られます。グラスからの香りとは裏腹に、アルコールの辛さはそれほど感じません。ちなみに50度あります。

ロックにすると、ストレートほどのスモーキーさは抑えられ、むしろライムや青リンゴなどの香りが引き立っている印象です。
味わいは酸味の奥にビターも感じ取れて、柑橘系の雰囲気がさらに強くなります。しかしその後にしょっぱさが訪れて、海岸沿いのモルトだと言うことを思い出させてくれます。

他の名だたるアイラモルトと比べると大人しく、 独特の癖が苦手な人でも比較的受け入れやすいと思います。
全体的にもグレンフィディックなどのスペイサイドモルトのようなさわやかさがあるので、アイラモルト自体の印象も変わるかもしれません。

700mL、アルコール度数50度で、価格は5000円ほど。 ノンエイジと考えると高めではありますが、それにふさわしい、まろやかで飲みやすく、興味深い香りと味わいを楽しめるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B:  アイラモルト独特の正露丸のようなスモーキーさはなく、煙らしさがある。そしてライム、青リンゴ、ナシ。
  • 味わい A: ストレートでは酸味。ロックではビターが加わる。後味に塩辛さ。
  • 総評 B: アイラモルトらしさは薄いが、まろやかでさわやかな印象。



burgie01今回はスペイサイドモルトの一つ、グレンバーギーを飲んでみます。

グレンバーギー蒸溜所は、エルギンから西に進んだ先にあるアルヴスという村にあります。スペイサイドモルトの蒸溜所としてはもっとも西に位置します。
蒸溜所は1829年にDr.ウィリアム・ポールによって建設され、現在はバランタイン17年のキーモルトの一つとして使われています。

蒸溜所自体はオフィシャルのシングルモルトのボトルを販売しておらず、市販されているのはボトラー が買い付けた原酒によるボトルのみとなっています。
有名なのは、ゴードン&マクファイル社のものですが、今回はキングスバリー社が出している7年ものです。

キングスバリー社は、アバディーンに本拠地を置き、1989年からシングルモルトのボトルを販売しています。
グレードは3つあり、もっとも低価格でアルコール度数を43度に加水したセレクション、46度と加水を少なくしたリミテッド、そして加水をしないカスクストレングスとなっています。
今回の7年ものはセレクションに分類されます。

burgie02ラベルには原酒のスペック表が記載されています。 
それによると、蒸溜されたのが2004年2月、ボトリングされたのが2011年4月、使用した樽番号が100番と101番、ノンチルフィルタードで852本販売したと書かれています。残念ながら、今回のボトルが何番なのかはわかりませんでした。

それではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はとても淡いホワイトゴールドで、香りはアルコールの刺激の奥に青リンゴを感じ取れます。

口に含むと、アルコールの刺激が先に来ますが、あとから青リンゴ、マスカット、カラメル、ナッツが追いかけます。
味わいはアルコールから来る辛さがあるものの、後から砂糖のような甘さに変わります。 しかし最後にはビターが締めます。

次にロックにしてみると、アルコールの刺激はかなり抑えられ、 柑橘系のような爽やかさが感じ取れてきます。一方で残り香にナッツ、カラメル、樽の香りが訪れます。
味わいも甘さが消えて、グレープフルーツのような苦さがメインになり、 ストレートとは別のつらさがあります。それでも、後味に甘さがやってくるため、多少救われます。

最後にハイボールにしてみると、香りはほのかにストレート、ロックで得られるフルーツを感じ取れますが、少々濃いめにしないと厳しいです。
味わいは、ロックほどの苦さはなく、ほどよい甘みを後から感じ取れ、比較的飲みやすいでしょう。

全体的に7年と比較的若いことと、2つの樽の原酒を使うことによる個性の強さがあるため、液色も味わいにも若さあふれるものがあり、飲む人には子供をなだめる寛容さが必要とされるでしょう。

ハイボールや水割りで飲むのが最適に思えますが、そんなものは安いウイスキーで十分だ、という人には屈辱的なアドバイスかもしれません。

それでも、ほのかなフルーティさと端麗な水割り、ハイボールは、和食や魚料理の食中酒として飲むには一興かと思います。

700mLで、価格は3800円ほど。 これよりも熟成年数が長くて安いものはいくらでもありますが、オフィシャルとして出さない蒸溜所のモルトと考えれば高いとは言えないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: アルコールの刺激が強いが、奥から青リンゴ、マスカット、柑橘系、カラメル、ナッツと比較的豊か。
  • 味わい C: ストレートではアルコールの辛さが邪魔をして、本来の甘さを享受できない。一方で加水するとビターが強くて甘さがお預けになる。
  • 総評 C: バランタインファンなら飲むに値する。一方で高くてもハイボールや水割りにするのも厭わない人であれば、食中酒としてうってつけ。
 




 

cardhu今回はスペイサイドモルトのカーデュを飲んでみます。

カーデュ蒸溜所は、以前に採り上げたノッカンドゥ蒸溜所から北へわずか1kmの場所にあります。 
ゲール語で「黒い岩」という意味を持つこの蒸溜所は、1811年に農家を営んでいたジョン・カミングによって創業しました。
しかし当時はまだウイスキーに多額の税金をかけられていたため、農閑期にこっそり密造していました。 

1824年に酒税法が改正され、カーデュ蒸溜所は政府公認となり堂々と製造を始めます。

経営はジョンの息子ルイス、その後彼の妻エリザベスへ引き継がれました。
エリザベスは蒸溜所の改築を始め、ウイスキーの製造で大きな改善を図ったことで、カーデュの原酒は名を上げていきます。

そして1893年に、ジョン・ウォーカー&サンズ社が蒸溜所を買収、後にジョニーウォーカーのキーモルトの一つとして使われるようになりました。

ということで、いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色、香りはラムレーズンのようなフルーティさを持っています。

口に含むと、先ほどのラムレーズンの香りが先に立つと、後からトースト、青リンゴ、ナシの香りが追いかけてきます。
味わいは酸味を感じつつも、辛さとビターが主体になっています。

ロックにすると、エステリーな香りが強くなった感じで、ストレートほどの豊かな香りがなくなっています。
味わいも辛さと苦さが強く、気持ちよく飲めるとは行きません。

最後にハイボールにしてみると、エステリーさが薄くなったものの、苦さが舌に残りやすく、さわやかに飲めるとは言えません。
しかし、後に残る香りは薄くなったことによる心地よさが出るようになっています。

大まかに見れば、スペイサイドモルトらしいフレッシュフルーツの香り、味わいはありますが、全体的に苦さがあり、お世辞にもうまいとは言えません。はまる人にはとことんはまるのかもしれませんが...。

逆に見れば、香りや味わいに個性がしっかり出ているため、ブレンドをする上での香り、味わいを左右することができ、キーモルトに使われるのも納得します。 
ジョニーウォーカーのフルーティな香りは、このカーデュがになっていると言っても過言ではないでしょう。

ジョニーウォーカーのファンには、一度飲んでおく価値はあると思いますが、過度の期待はすべきではないでしょう。

700mL、アルコール度数は40度で、価格は3500円ほどです。

<個人的評価>

  • 香り B : ストレートではラムレーズン、青リンゴ、ナシ、トーストの香りが広がるが、加水するとエステリーさが強い。
  • 味わい C : 辛さと苦さが主体で、うまいとは言いにくい。
  • 総評 C : ジョニーウォーカーファンが飲む価値はあるが、お世辞にもうまいとは言いがたい。



hamilton_islay今回は、久しぶりのブレンデッドモルトの銘柄、ハミルトンズ アイラを飲んでみます。

ハミルトンズは、グラスゴーにあるチャールズ・ハミルトン社が販売するブランドで、地域ごと(ハイランド、アイラ、ローランド、スペイサイド)のブレンデッドモルトウイスキーを販売しています。

同じようなものとしては、マクレランズやアイリークがあります。 

ブレンデッドモルトというと、複数の蒸溜所のモルト原酒のみをブレンドしたものとなります。

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は比較的濃いアンバー、香りはアイラモルトならではの正露丸のような香りを伴ったピートが広がります。

口に含むと、まず強い煙の香りが口の中に広がります。その奥から、ライム、レモンの柑橘系の香りを感じ取れます。
味わいは酸味がメインで、後からほんのりと甘さがあります。逆にアルコールから来るピリピリ感はほとんどありません。

ロックにしてみると、香りはストレートから衰えることはなく、強いスモーキーを堪能できます。
味わいは多少のビターがあるものの、甘さがさらに引き出された印象です。

最後にハイボールにしてみると、やはり独特のスモーキーな香りはしっかり伝わりますが、味わいはビターが目立つようになり、「煙たい」ハイボールという印象です。

全体的には、アードベッグやラフロイグの割合が高く、ボウモアやカリラ、ラガヴーリンのようなピート後の香りが深く伝わっていない印象があります。

700mL、アルコール度数40度、価格は3500円ほどです。
ノンエイジであるため、ボウモアやラフロイグのシングルモルトと比べても割高に感じます。これだと2000円台で買えるアイリークマクレランズ アイラのほうがいいでしょう。 

<個人的評価>

  • 香り C: アイラモルトならではの正露丸の香りがするスモーキーがメイン。奥からライム、レモン。
  • 味わい B : ストレートでは酸味、加水するとビターが表に出る。
  • 総評 D : マクレランズやアイリークと言った安く買えるアイラモルトのボトルがあるので、コスパが低い。 あえてラフロイグのボトルに手を出した方がいいかも...。


kinchie今回は、久しぶりのローランドモルト、グレンキンチーの12年ものを飲んでみます。

グレンキンチー蒸溜所は、エディンバラから東に30kmほど離れた場所にあり、周囲は農地が広がり、ほとりにキンチー川が流れる場所にあります。

蒸溜所は1825年に創業しましたが、一度廃れてしまいます。
1890年代に入って、エディンバラのウイスキー承認やブレンダーらが組合を結成して買収、10年ほどの歳月をかけて蒸溜所を再生しました。

現在はディアジオが保有しています。

では、今回もストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は薄い金色で、香りは青リンゴに近いものがあります。

口に含むと、アルコールの刺激は少なく、青リンゴ、バナナ、フローラルな香りが広がります。
味わいはほのかな甘みが主体で、まさに青リンゴをかじった印象が強く感じ取れます。

1:1に加水すると、青リンゴの奥にモルト、バニラの香りが加わり、柔らかい香りに変化します。
味わいにおいても、甘さが強調されます。

最後にロックにすると、フローラルな香りが際立ち、鼻をくすぐります。
味わいも酸味がメインとなり、とてもさわやかな印象に変わります。

常温で飲む場合だと甘さが目立ってきますが、ロックなどで冷やしていくと、柑橘系に近い酸味が目立ちます。
全体的にみても、スモーキーさはほとんど感じられず、癖が少ないので飲みやすいボトルに仕上がっています。

700mL、アルコール度数43度で、価格は3500円ほど。
ウイスキーに慣れていない人でも、少々濃いめの水割りで出すと喜ばれるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: 青リンゴ、バナナ。加水するとモルト、バニラも加わる。
  • 味わい A: 常温では甘さが目立ち、とても飲みやすい。
  • 総評 A: 癖のあるボトルが好きな人には物足りないが、初心者には受け入れやすい優しさがある。


グレンキンチー 12年 700ml
価格:3154円(税込、送料別)



 

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