RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > モルトウイスキー

yoichi_ps前回に引き続き、余市蒸溜所限定のシングルモルト余市から、ノンエイジのピーティ&ソルティを飲んでみます。

12年物を飲んだ印象では、アイラモルト、特にアードベッグを髣髴とさせる香りと味がありましたが、ノンエイジではどうでしょうか。

まずはストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色はウッディ&バニラよりも多少薄いアンバーで、香りはアルコールの刺激とエステリーさが感じ取れます。アイラモルトのような正露丸のような香りは思ったほどに感じられません。

口に含むと、12年ものほどのアイラモルトっぽさは薄く、ライムの香りが強め、 あとからナッツ、接着剤、青りんごの香りが追いかけます。

味わいはアルコール由来の辛さが目立ち、後から柑橘系の酸味、しょっぱさが追いかけます。 

レギュラーの余市をストレートで飲んだ時の印象に近く、もしかしたらピーティ&ソルティの配合が多いのかもしれません。

ロックにすると、正露丸やヨードの香りが立ち上がり始め、アイラモルトっぽさが目立ってきます。

味わいも、しょっぱさが強くなり、ピーティ&ソルティの名のとおりになっていきます。

全体的に、12年もので感じられたアードベッグらしさがなく、レギュラーボトルの薄っぺらさが如実に感じ取れ、足を引っ張っていたのはこいつか、と思いました(試しに、アードベッグのコリーヴレッカンに、ウッディ&バニラ、シェリー&スイートを混ぜてみると、レギュラーの余市以上の深みのある香り、味わいになりました)。

ノンエイジらしいといえばらしいのですが、ウッディ&バニラの出来が良かっただけに、尚更残念に思えます。
それこそ、アードベッグのコリーヴレッカンやタリスカーのようなスパイシーが加わると、香りの深み、広がりが生まれ、ノンエイジの物足りなさを補えるように感じます。
このあたりは、ニッカのブレンダーの課題になると思われます。

「マッサン」の影響で、スモーキーなウイスキーを求めていると考えても、このピーティ&ソルティをレギュラー向けのヴァッティングに使うのはいかがなものか、と思います。

500mL、アルコール度数55度で、価格は6800円ほどです。ただし、180mLで2300円ほどのボトルも売られています。

<個人的評価> 
・香り  C: 正露丸、ヨードを伴うピート感は薄い。加水してやっと出てくる。立ち上がりはライム、あとはナッツ、青りんご、接着剤。
・味わい C: ストレートでは辛さ、柑橘系の酸味。加水でしょっぱさが強まる。が、それ以上の豊かさ、深さがない。
・総評 E : 全体的に薄っぺらい。6800円を出してまで買うほどの価値はない。



yoichi_wv今回は、ニッカの蒸溜所限定ボトルから、シングルモルト余市 ウッディ&バニラを飲みます。

以前からこのブログでも書いたように、ドラマ「マッサン」のブームによって原酒不足に陥ってしまったことで、レギュラーの銘柄も大きく整理されましたが、蒸溜所限定のシングルモルト余市も例外ではなく、従来の12年物が終了し、昨年11月からノンエイジにリニューアルされました。

GWに訪れた時も、有料の試飲所や売店にはノンエイジのボトルが用意されていました。
以前に3種類の12年ものを試したので、今回も3種類まとめて買って飲み比べることにしました。

それではウッディ&バニラをストレートから試してみます。

グラスに注ぐと、液色はノンエイジにしてはかなり濃い茶褐色で、香りはバニラというよりもメロンのような芳香があります。

口に含むと、若い原酒ならではのアルコールの刺激が比較的強めに来ます。その後、名前の通りのバニラ、メロン、カカオ、モルト、樽材のホワイトオークの香りがやってきます。

味わいは、辛さが先に来るものの、レギュラーの余市ほど強くはなく、後からバニラの香りに釣られるが如く甘さが追いかけます。

ロックにすると、ストレート以上にアルコールの刺激臭が強まり、メロンの他にバナナも感じ取れるようになります。

味わいも酸味と苦味が強くなり、甘さは影を潜めます。加水が進めば苦さが薄れて甘さも広がってきます。

12年物を飲んだ時には、もっとバーボンらしいエステリーな香りも伴っていたように思えますが、ノンエイジではそれが薄まった感じで、いい意味で癖が抑えられ、甘くて飲みやすい印象に変わったように思えます。

500mL、アルコール度数は55度と高く、価格は12年ものと据え置きで6800円ほどです。
レギュラーの余市と比べても割高になったことは否めないですが、それでも熟成感が大きく衰えた印象は少なく、十分値段に釣り合ったパフォーマンスがあるように思えます。

懐が寂しい方のために、2000円台で買える180mLも売られていますので、ぜひとも余市蒸溜所のおみやげとして買ってください。

<個人的評価>
・香り A : アルコールの刺激が12年者より強いが、後からメロン、バナナ、バニラ、モルト、カカオ、ウッディと豊富な香り。
・味わい B: ストレートでは甘さが感じられるが、ロックでは苦い。加水されると再び甘さが現れる。
・総評 B: 割高になったのは否定しないが、熟成感は衰えず、価格に見合った価値あり。



 

coriv今回はアイラモルトの中から、アードベッグのコリーヴレッカンを飲んでみます。

コリーヴレッカンは、2008年にアードベッグ・コミュニティ会員限定で販売され、高い反響を読んだことでレギュラーボトルとして販売されました。

2010年には、ワールド・ウイスキー・アウォードでワールド・ベスト・シングルモルトを獲得しました。

コリーヴレッカンとは、ジュラ島とスカバ島に挟まれた海峡の名前で、ラベルに書かれるように渦潮が現れるなど、荒々しい海として知られています。

その名の通り、熟成にフレンチオーク樽を使用し、10年ものでも強烈なアードベッグをさらに荒々しくスパイシーに仕上げたボトルになっています。
アルコール度数も57.1度とレギュラーよりも高い、ほぼカスクストレングスの高さになっています。

いつものようにストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色はかなり濃厚な琥珀色、香りはアイラモルトならではの強い煙を感じ取れます。

口に含むと、まずアードベッグならではのつよいスモーキーと、香辛料のようなさわやかな香りです。
しかし、アイラモルトならではの正露丸、ヨードのような香りは薄く、炭焼や燻製のような煙を強く感じ取れます。

そして奥からは、ライムの爽やかさも追いかけてきます。

味わいは、とてもスパイシーで、アルコールとは異なるビリビリとした刺激を感じ取れます。 その後からは柑橘系のような酸味、ビターが来ます。

水を1:1に加水してみると、やはりスモーキーさは強く残りますが、後からダークチョコレートやエスプレッソのような香りが加わってきます。

味わいもカカオまたはエスプレッソのほろ苦さが感じ取れ、ストレートとは異なった顔に変わります。

ロックにすると、ストレートでのスパイシーさが更に濃くなり、ライムのようなフルーティさも強めになります 。
加水が進むに連れて、カカオ、エスプレッソの顔も覗き始め、とても複雑で、ボディブローのような強いパンチが効いてきます。

最も強烈なインパクトを求めるなら、ロックにする方がいいでしょう。

700mL、アルコール度数は57.1度で、価格は8500円ほど。
渦潮に巻き込まれるようにハマってどんどん飲んでしまうと、強いアルコールによって一気に酔いつぶれてしまいますので、 我に返られるほどにとどめておきましょう。

<個人的評価> 
・香り B: まず燻製のようなスモーキー、そしてスパイス。後からライム。加水するとカカオ、エスプレッソ。
・味わい B: 強烈な辛さ。奥から柑橘系の酸味、エスプレッソのような強いビター。
・総評 B: 本当にパンチの効いた銘柄が欲しければ、高くても一度は飲んで欲しい。



deanston_na01今回はハイランドモルトの中から、ディーンストンのノンエイジ、ヴァージン・オークを飲んでみます。

ディーンストンは、南ハイランド地区のティース川のほとり、スターリングから川を上った場所にあります。

ディーンストンの蒸溜所は、元々は水力紡績機を使った紡績工場として建てられたため、見た目には蒸溜所らしくない建物になっています。

1965年に蒸溜所として改装されましたが、紡績工場時代に使用されていた水力施設を発電用に活用するなど、工場の遺産を有効利用しています。 

ディーンストンの大きな特徴としては、すべての原酒をノンピートモルトで作っていることが上げられます。

ディーンストンのオフィシャルボトルとしては、長期熟成の12年をはじめ、 トーステッドオーク、スパニッシュオーク、そして今回飲むヴァージンオークがラインナップされています。
 
ヴァージンオークではその名の通り新樽を使って熟成された原酒という意味で、冷却ろ過も行われていません。

それではストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールドで、香りはさわやかなライムを髣髴とさせます。

口に含むと、まず柑橘系のような強い酸味が舌を刺激します。その後、レモン、ライム、トーストしてバターを塗ったパンの香りが追いかけます。奥からはカカオのような香ばしさが顔を覗かせます。

味わいは前述のように柑橘系の強い酸味がメインで、後からダークチョコレートの苦さを感じ取れます。

次にロックにしてみると、ストレートに比べて酸味は鈍るものの、柑橘系のような雰囲気は変わらず、爽やかさが持続します。

味わいはストレート以上に灰汁のような苦さが強まってきます。加水されてもその勢いは衰えません。

最後に試しとばかりにハイボールにしてみると、元々の柑橘系のような特徴がレモンを入れたような香りと味わいを生み出し、比較的すっきりと飲めるようになりました。

しかし、バターのような香りがほんのり塩の香りを残してくるため、別の癖が出ている感じです。 

全体的に見ると、ノンエイジならではの若さとはっきりした個性があり、ストレートやロックで飲む場合は人を選ぶように思えます。
ハイボールであれば比較的すっきりと飲めますが、それでも癖が残ることは否めません。

個人的には好みではありませんが、個性が強いぶん、趣がある、興味深い、というのが個人的な感想です。
むしろ特徴の異なるくせの強いシングルモルトと即席ヴァッティングして、自分なりのブレンデッドモルトを生むベースにすると面白いかもしれません。

700mL、アルコール度数が46.3度と少々高めで、価格は3000円ほど。これをシングルモルト入門と言うには厳しいですが、勝手にヴァッティングして楽しむベースにするなら面白いと思います。

<個人的評価>
・香り B: 柑橘名がメイン、奥からバターを塗ったトースト、フィニッシュはカカオ。加水されるとバター成分が明確になる。
・味わい D: 酸味がメイン、加水するごとに苦味が目立つ。バターの香りからくる塩の香りも感じ取れる。
・総評 C: 単体で飲むには辛い。ヴァッティング、カクテルなど、強烈な個性を利用する用途に向いている。


ディーンストン ヴァージンオーク 700ml

ディーンストン ヴァージンオーク 700ml
価格:2,894円(税込、送料別)

longmorn16_1今回はスペイサイドモルトからロングモーン16年を飲んでみます。

以前取り上げたのは、フランスのボトラーである、ラ・メゾン・ド・ウイスキーが発売した12年ものですが、今回はオフィシャルボトルになります。というよりも、この16年を除いて、ほとんどがボトラーから販売されるものです。

ロングモーンといえば、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝が、スコットランド留学中に短期間ながら実際に働きつつポットスチルなどの様子などを学んだ場所としても有名です。

この当時のポットスチルでは余市と同じく石炭を使用した直火炊きを採用していました。むしろこのポットスチルを基に、竹鶴が余市向けに採用したというのが正しい流れでしょう。

しかし1994年に、直火炊き方式をやめ、スチーム加熱方式に切り替えました。
また、それまで自前で行ってきたフロアモルティングも1999年にやめています。

今回手に入れたボトルにしても、おそらくは直火炊き式の原酒ではないと思われます。
もしニッカのルーツ的なものを探求するのであれば、1994年以前に蒸溜されたものを探さないといけないでしょう。

それではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は意外に薄めの琥珀色で、香りはナシのようなエステリーでとても淡くてさわやかなものが漂います。

口に含むと、48度としてはアルコールの刺激は少なめで、ナシ、生クリーム、ウエハース、青りんごの香りが表に出てきます。あとから砂糖、メープルシロップのような甘い香りが引きずります。

味わいはビターが強めで酸味が後押しする感じで、香りにつられてフルーティに感じられます。
このあたりはスペイサイドらしさを十分感じ取れます。

ロックにしてみると、エステリーな印象が強めになり、ともすれば鼻をツンと突くほどになります。さらに加水されることで、鼻からは甘い香りが感じ取れるようになります。

味わいも、グレープフルーツのような苦みが強い酸味を持ちながらも、後味からはダークチョコレートのような苦さへと変化していきます。

しばらく加水させると、やっと砂糖、甘味料のような甘さが顔を出し、各マスコミが出すクイズの題材になっています。

全体的にみると、スタンダードなスペイサイドらしいさわやかなウイスキーに仕上がっていて、それをさらに濃厚にした印象があります。
ただ、価格を見たうえでの判断だと、もっと深く豊かな香りと味わいがほしいと思うのは私だけでしょうか。

グレンフィディックなど、スペイサイドモルトが大好きであれば、十分に楽しめるボトルだといえます。

一方で、マッサンからウイスキーにのめりこみ始めた人や、竹鶴政孝が学んだ蒸留所のウイスキーだという思い入れで飲み始めると、余市のようなスモーキーなものとは対照的な香りと味のため、かなりがっかりするかもしれません。

700mL、アルコール度数が48度で、価格は11,000円!
なかなか簡単に手を出せない価格ですが、スペイサイドが好きな人なら買う価値はあります。
ただし通販でも入手が難しいので、ウイスキー好きにとっても、見つけたらラッキーと思ってもいいでしょう。

ちなみに、日本ではまだ公表されていませんが、オフィシャルの新しいボトルとして、アルコール度数40度のノンエイジがリリースされたようです。価格は9000円を切るかどうかというところでしょうか。

<個人的評価>
・香り B: ナシの香りがメイン。加水されるとメープルシロップのような甘い香りがやっと立ち上がる。
・味わい B: 酸味とビターが主体。加水が進むと甘さも出てくる。
・総評 D: 確かにうまいが、1万円オーバーの酒とすると物足りない。探究心で買うなら...。


ロングモーン16年 48% 700ml LONGMORN

ロングモーン16年 48% 700ml LONGMORN
価格:12,240円(税込、送料別)

dalmore12_1久々のハイランドモルトを飲んでみます。今回はダルモア12年です。

ダルモアは、ハイランド北部、クロマティ湾の入江にあるアルネスという町の郊外に蒸溜所を構えています。
創業は1839年で、原酒は現在、ホワイト&マッカイのキーモルトとしても採用されています。

ボトルには立派な角を持つ雄鹿の顔のレリーフが貼り付けられています。
これは、創業者のマッケンジー氏の祖先が、狩猟中に雄鹿の角で怪我をしたスコットランド国王、アレグザンダー3世を救ったことで、お礼としてその雄鹿を模した紋章を与えたことが由来となっています。 

では、いつもの様にストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は琥珀色よりも濃い赤褐色に近い印象。香りはレーズンと食パンのような甘いモノがあります。

口に注ぐと、まずレーズンの香りが口いっぱいに広がります。その後ウエハース、バニラといった甘い香りが追いかけます。スモーキーさはわずかです。

味わいは酸味がメインで、後からにがりのようなビターへと変化していきます。 一方でアルコールからくる辛さも舌を刺激します。

次にロックで飲んでみます。

飲み口はストレートと大きな差はありません。しかし加水されていくごとに甘さが表に出るようになり、甘くてフルーティな香りとともに、初心者でも比較的とっつきやすくなります。 

さらに香りもフィニッシュにはカカオを感じられるようになり、味わいもダークチョコのようなビターに変わっていきます。

全体的に見ると、ストレートでもいけますが、進化を発揮するのは加水された時のように思えます。

薦められる飲み方としては、トゥワイスアップやハーフロックです。濃いアルコールが苦手な人であれば水割りでもいけるでしょう。

700mL、アルコール度数40度で、価格は4700円ほど。
12年もののシングルモルトとしては高めの部類ですが、加水されることによる甘さもあるので、飲み慣れていない人にも勧められると思います。

<個人的評価>
・香り A : レーズンが主体。奥からバニラ、ウエハース。加水されるとカカオも。
・味わい B :  ストレートでは酸味、塩に近いビター。加水されると甘く、ダークチョコのビターが現れる。
・総評 B : 加水によって甘く飲めるぶん、初心者にも出せるボトル。


ダルモア 12年 [700ml]

ダルモア 12年 [700ml]
価格:4,050円(税込、送料別)

bowmore15_01私はシングルモルトの中でもボウモアが好きで、今まで数本のボトルを飲んでいきました。
が、唯一避けていたものがあります。それがボウモア15年ダーケストです。

なぜ避けていたかというと、
  • 新しいボトル(スモールバッチ、テンペスト)が出てきたので先にチョイスしていた
  • レギュラーボトルなので、期間限定で終了することがなかった
  • 15年という熟成年数の割に、18年と比べても割高だった
という幾つかの理由があってのことでした。

特に価格について言えば、定価ベースで18年が9,000円台なのに対して、15年ダーケストが8,000円で、12年の4,000円台と比べても割高です。

肝心の製法はというと、バーボン樽に12年熟成させた後で、オロロソ・シェリー酒の樽に詰め替えて3年間後熟を行う方法を採用しています。

とはいえ、いい加減、レギュラーボトルで購入できる範疇のものは全部飲む時期だと思い、購入に踏み切りました。

ただ、店頭で売られている正規品はやはり割高に感じ、通販で並行輸入品を購入することにしました。
価格は少々安くなって6,000円でした。

正規品と違い、ボトルには封印のためのシールがキャップ部分に貼られていました。おそらくは偽装の被害が多い国向けに梱包されたものと思われます。

まずはストレートで飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はダーケストの名にふさわしく、濃い茶褐色で、香りはアイラモルトならではの正露丸に似たピートの香りと、ほのかにブドウの香りがします。

口に含むと、意外にもシェリー樽原酒からくるレーズンの香りがふんわりと立ち上り、後からヨード臭のするピートが追いかけます。殿にはカカオの香ばしさを感じます。アルコールからの刺激は少なめです。

味わいはブドウのような酸味と甘さがメインで、アルコールからの辛さも少なくなっています。
全体的にまろやかで、ストレートでもそれほどきつさを感じません。

次にロックにしてみると、アイラモルトならではの正露丸のようなピート臭が強めになります。それでもレーズンの香りは衰えず、癖があるものの豊かな香りとなっています。

味わいは ストレートに比べてビターが少々強めに感じられます。

実際に飲んでみて、確かに単なる15年としてはとてもまろやかで、ボウモア18年と比べても引けをとらない印象がありました。

そういう意味では、正規品の価格が18年と差が少ないのも納得がいきます。 

<個人的評価>
・香り A: アイラモルトらしいヨードのようなスモーキーさはあるものの、比較的まろやか。むしろレーズンの香りが先に立ち、後からカカオがやってくる。
・味わい B: ストレートでは酸味と甘さが交互に訪れる。加水するとカカオのようなビターが目立つ。
・総評 A: アイラモルトとしては穏やかな方。値段が張るが、初めてアイラモルトを飲む人には勧められる。 


sb10_1今回はスペイサイドモルトの中からスペイバーン10年を飲みます。

スペイバーンは、ゲール語で「スペイ川」の名のとおり、スペイ川の中流にある蒸留所で、近くにはグレンロセス、グレングラントがあります。 

日本での知名度は今一ですが、アメリカでは知名度が上がり、親会社であるタイビバレッジの意向もあって、東南アジアなどの新興国でも広く売る方針があるそうです。

sb10_2では、いつものようにストレートから飲んでみます。
液色は比較的明るめな黄金色。香りはピートが利くものの、レーズンの香りがメインになっています。

飲み口は、レーズンの香りが強烈に広がり、後からアルコール由来の刺激が来ます。深く探ることでやっとトースト、ナシ、柑橘系の香りが顔を出します。
味わいは全体的に穏やかであるものの、柔らかい酸味が支配してきます。

sb10_3ロックにしてみると、ストレートでは奥に眠っていた柑橘系の香りが表に現れ、味わいも酸味が伴った複雑なものに変化します。
ザ・マッカラン シェリーオークほどの強烈なレーズン感はありませんが、華やかさと甘さが主体のヴァッティングにしているようです。

700mL、アルコール度数40度で、価格は3000円ほど。シングルモルトとしては比較的安価で、癖が少ないことを考えても、シングルモルト初心者にもお勧めできます。 

<個人的評価>
・香り B : レーズンがメイン。後から柑橘系、トースト、ナシ。
・味わい B : ストレート、加水されると甘さがメイン。ロックの飲みはじめでは酸味、苦みが感じやすい。
・総評 B: シングルモルトを始めて飲む人には優しい香りと味。


私が2015年に飲んだウイスキーの中でうまかったものをチョイスして紹介してきましたが、最後はモルトウイスキー、グレーンウイスキーの中からです。
 
(1) ジャパニーズ
サントリー シングルモルト山崎 リミテッドエディション2015 

yamazakiLtd01正直言って、文句はなかったです。
今までの自分の飲んだウイスキーの中でもトップに入る旨さでした。

リミテッドエディションはノンエイジの部類に入りますが、使用している原酒はアメリカンオークの新樽の若い原酒と、20年ほど熟成されたシェリー樽原酒、ポート樽原酒をヴァッティングしていて、若い原酒のエッジの利いた味わいと20年原酒の芳醇な香りと味わいが兼ね備わった複雑な仕上がりになっています。 

これ以上のものとなると、通販で3万円以上する山崎18年や響21年を買わなければいけません。 

限定販売であるものの、年末においてもまだ在庫は残っており、プレミアム価格もそれほどついていないので、まだまだ飲めるチャンスは充分あるでしょう。



サントリー サントリーウイスキー知多

chita9月にリリースされたグレーンウイスキーで、愛知県にある知多蒸溜所(所有は子会社のサングレイン)で熟成されたグレーン原酒を使用しています。

どうしてもグレーンウイスキーとなると、ブレンデッドウイスキーにおける割り剤のように思えて、味気ないものだと思い込んでいる人は結構いるでしょう。
実際、1989年の酒税法改正以前の等級表示において、税金の安い1級、2級のウイスキーにするために、グレーン原酒ではなくアルコールやスピリッツをブレンドしていましたから、尚更そのイメージが有るかもしれません。

しかし、知多を飲んでみると、意外にも香りは豊かで、ナシ、生クリーム、バニラの香りが包み込み、味わいにおいても酸味が表に立ち、ビター感も後ろで支えている印象です。

幸いにして、先行で愛知県限定で販売された「知多蒸溜所」も飲むことができましたが、こちらはより熟成された原酒を使っているのか、ドライフルーツのような濃厚な香りを伴っていました。

ニッカのカフェグレーン、カフェモルトを飲んだ時と同じように、グレーンウイスキーが単なる割り剤ではなく、脇役でありながらもモルトウイスキーという主役をしっかり引き立てる個性を持ち合わせていることを実感しました。




ニッカ 竹鶴21年ピュアモルト 

taketsuru21今年のニッカにとっては、ドラマによる大きな知名度のアップに伴う大幅な売上アップにより、上半期には多くの利益を上げました。
しかし、予想以上の売上と、海外でも販売量がアップしたことによって、原酒が一気に枯渇に向かう危機を迎えてしまい、主力であるブラックニッカシリーズと竹鶴ピュアモルトシリーズに商品を集約し、シングルモルトはノンエイジに限定、それ以外の商品も値上げ、あるいは廃止に追い込まれました。

そのため、12年以上のウイスキーを楽しめるのはブレンデッドのザ・ニッカ12年と、竹鶴ピュアモルトシリーズのみとなってしまいました。

今年は思い切って竹鶴21年を買って飲んでみました。
確かに21年熟成によるアルコールの刺激が感じ取れないほどの角の取れた香り、味わいが実感できたものの、竹鶴全体の特徴とも言えるレーズン、バニラ、リンゴ、カラメル、ピートなどの複雑な香りはとても濃厚になり、ロックやトゥワイスアップで開く香りが強くなりすぎて、個人的にはくどく感じてしまいました。

そういう意味では、ストレートでいただくか、水割り、ハイボールにして気軽に飲むかという両極端な飲み方が適しているように思えました。逆にとことん濃厚な香りがほしい人であれば、ロックでいただくのがいいかもしれません。

もちろん、今まで飲んできたモルトウイスキーの中でも格別にうまかったことは確かです。



(2) スコッチ
ロイヤルロッホナガー12年

lohhoジャパニーズのモルトウイスキーが大幅に値上げ、ラインナップが消える状況で、スコッチのシングルモルトがとても割安に感じられた1年だったと思います。
特に4000円までの12年物のシングルモルトの中で印象が良かったのがロイヤルロッホナガーでした。

12年物にしてはアルコールの刺激は少なく、香りも紅茶、シナモン、ミカンと、上品で華やかさがあります。
味わいもくどさを感じないほどの甘さがあり、初心者でも躊躇いもなく楽しめる包容力があります。

ハイランドモルトはライトに飲める傾向にありますが、その中でも完成度の高い上品なウイスキーです。


ロイヤルロッホナガー 12年 40% 700ml

ロイヤルロッホナガー 12年 40% 700ml
価格:3,208円(税込、送料別)


ボウモア18年

bowmore18_01個人的にアイラモルトはかなりの好みで、特にボウモアは様々なボトルに手を出すほど積極的に飲んでいます。

高ければいいというものではないですが、ボウモア18年は8,000円台の値がつくのにふさわしい芳醇な香りとまろやかさがありました。
とはいえ、アイラモルト独特の正露丸のようなピートは健在です。

香りは前述の個性的なピートをベースに、 レーズン、紅茶、ライム、青リンゴの香りが深く感じ取れます。
味わいにおいては、ストレートでは酸味の後にカカオのようなビターが、加水されると甘さが現れるようになります。

ドラマの影響でスモーキーなウイスキーがほしいという初心者に対して、程よくアイラモルトの個性を感じつつ、濃厚な香りと甘さで楽しめる1本だと思います。簡単に買えるものではないですが、ウイスキーに興味がある大切な人への贈り物として考えてもいいでしょう。


正規品 YBW18 ボウモア18年

正規品 YBW18 ボウモア18年
価格:7,182円(税込、送料別)



今回飲むのは、ボウモア18年です。

bowmore18_01私もこのブログで何本ものボウモアを飲んでいますが、個人的にアイラモルトが好きなのと、その中でもボウモアのラインナップが豊富にあるのも理由です。
今まで飲んだだけでも、
  • 12年
  • 12年エニグマ
  • 15年マリナー
  • スモールバッチ
  • 10年テンペストV
  • 100ディグリーズプルーフ
と、 かなり豊富にあります。レギュラーだけで6種、免税店向けや限定ボトルを含めると2ケタに上ります。シングルモルトとしてはとびぬけて多いラインナップです。
順番的には、ノンエイジのレジェンドか、15年ダーケストと行きたかったのですが、 あえて18年をチョイスしました。

bowmore18_02では先にストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液の色は比較的濃厚なアンバーで、香りはシェリー樽原酒ならではのレーズンの香りがします。
口に含むと、真っ先にアイラモルト独特のピーティさはありますが、刺激は少なくかなりまろやかになっていて、すぐさまレーズン、紅茶、ライム、青リンゴの香りが追いかけていきます。 
味わいもアルコールから来るからさは少なく、ほのかな酸味とカカオのようなビターが舌に届きます。後味も特に強いビターを伴うことなく比較的すっきりした印象になります。

bowmore18_03次にロックにして飲むと、独特のピートの香りはかなり和らぎ、フルーティな香りが目立つようになりました。
味わいもビターが抑えられて甘さが目立ってきます。

個性の強いアイラモルトといえども、18年もの熟成を経ると まろやかで深い香りを伴うようになっています。
アイラモルト独特の癖が気に入らない人にとっては「これもくっさいやんか!」と文句を言うレベルかと思いますが、レギュラーの12年、スモールバッチ、レジェンドあたりを飲んでいれば、その深さとまろやかさは実感できるでしょう。

700mL、アルコール度数は43度で、価格は8500円ほど。おいそれと買える値段ではないですが、18年物のシングルモルトとしては安い部類です。グレンフィディックはバーゲンプライスですけどね。
ウイスキーが大好きな、尊敬する目上の人のお祝いでプレゼントするにはいいかもしれません。

<個人的評価>
・香り AA: アイラモルト独特の正露丸の香りはあるが柔らかく、レーズン、青りんご、ライムのフルーツ、カカオの香ばしさが深く伴う。
・味わい A: ストレートではビターが強めだが、加水されると甘さが強まる。後味は比較的すっきり。
・総評 AA: アイラモルトとしては比較的万人受けする。ウイスキー飲みなら飲んで損をしない。


正規品 YBW18 ボウモア18年

正規品 YBW18 ボウモア18年
価格:7,182円(税込、送料別)

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