RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > モルトウイスキー

今回は、東ハイランドのモルト、ザ・デヴェロン12年を飲んでみます。

deveronザ・デヴェロンを販売するのは、東ハイランド地方にあるマクダフ蒸溜所です。
マクダフはスペイサイド地方よりも東側にあり、デヴェロン川の河口を中心としたバンフ湾に面した港町です。
蒸溜所はデヴェロン川の河口付近に立地し、潮風を受ける場所にあります。

同蒸溜所のシングルモルトは、ボトラーから出されているもののほか、オフィシャルでも免税店限定のグレンデヴェロンがリリースされている程度でした。

しかし、同蒸溜所を所有するバカルディ社が、2016年に一般向けのオフィシャルボトルとして、ザ・デヴェロンをリリースしました。
ラインナップは今回の12年のほか、18年があります。 

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはオレンジがほのかにします。

口に含むと、軽い潮の香りがするピートの後 、オレンジが追いかけます。最後にカカオ、バニラが訪れます。
味わいはほんのりとしょっぱさがあり、その後に柑橘系を思わせるビターと酸味が続きます。 

ロックにすると、ピートが一気に開き、潮の香りが強くなります。その後ライム、ナシと続きます。
味わいもしょっぱさが強く、その後でビターもそこそこの強さを感じます。

最後にハイボールにすると、ピートは抑えめになり、オレンジの香りがほのかに感じ取れます。
味わいも酸味が主体になり、ビターが柑橘系の雰囲気を演出しています。

海から近いこともあり、潮風の影響を強く受けた印象を持ちます。
しかし、単にしょっぱいウイスキーでは終わらず、オレンジのような香りがうまくマッチし、心地よく仕上がった感じです。

700mL、アルコール度数40度、価格は4500円。
値段は高めですが、潮風を感じられるウイスキーがほしい人向けと言えます。

<個人的評価>

  • 香り B: 潮の香りのするピートが先行、後からオレンジ、最後にカカオ、バニラ。
  • 味わい C: しょっぱさが主体だが、あとから柑橘系の酸味、ビターがあってつらくはない。
  • 総評 C: 潮風を感じたい人にとってはうってつけのボトル。
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ザ・デヴェロン 12年 700ml
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今回はハイランドモルト、トマーティンからク・ボカンを飲んでみます。

cu_bocanク・ボカンとは、トマーティン蒸溜所のあるインバネス地方に伝わる魔犬の名前で、同地方を守る番犬と言われています。
容姿はとても恐ろしいですが、住民を襲うことはなかったと言われています。その代わり、走り去って大地へと消えた場所では、極上のピートが採れたと言われています。

その伝説になぞらえ、15ppmのミディアムピートを効かせた8年以上熟成の原酒を使用したボトルとして、2014年に発売が開始されました。

早速ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は黄金色、香りは青リンゴの奥にスモーキーさが潜んでいるのを感じます。

口に含むと、アルコールっぽさを感じつつも、青リンゴ、 バニラ、ピート、黒こしょうの香りが続きます。
味わいはビターな感じがありつつも、スパイシーさがあり、奥から甘さがあふれてきます。

ロックにすると、アルコールらしさは消え、軽いスモーキーさの上に青リンゴと黒こしょう、の香りが引き立つ印象です。 
味わいはスパイシーになり、パンチの効いたものになります。

最後にハイボールにすると、スモーキーさが表に出て、青リンゴと黒こしょうが後に続きます。
味わいはほろ苦さを持ち、あまり甘さは感じられません。

レギュラーの12年、レガシーが爽やかでライトな印象なのに対して、ク・ボカンはスパイシーかつスモーキーで、なかなかにパンチが効いたボディの重さもある印象です。

700mL、アルコール度数46度。並行輸入品で5300円ほど、正規品は定価7500円です。
ちなみに、ク・ボカンにおいても限定ボトルがいくつかあり、新樽のみを使ったヴァージンオーク、バーボン樽のみを使ったバーボンカスクなどがあります。

<個人的評価>

  • 香り B: しっかりピートが効いている。青リンゴ、黒こしょう、奥からバニラ。
  • 味わい B: ビターかつスパイシー。ストレートでは甘さが後ろで支える。
  • 総評 B: しっかりしたボディにパンチの効いた味わい。シングルモルトながらバランスがとれている。

maca_w12今回はスペイサイドモルト、マッカランから、ダブルカスク12年を飲んでみます。

2017年3月に、レギュラーのラインナップとしてダブルカスク12年が発売されました。

定番のシェリーオークでは北スペイン産のヨーロピアンオークの樽を使いますが、ダブルカスクではアメリカ東部産のアメリカンオークの樽も使用しています。

この樽を作るにおいても、伐採の後に1年ほど天日で乾燥させる手間をかけ、さらに専門のスタッフによる材木の選定を経ています。

これを南スペイン、ヘレス地方に持ち込んで、指定された方法でドライオロロソのシェリー酒を入れ、2年間熟成させます(シェリーオークでは3年熟成)。

こうしてやっと、原酒を仕込むのにふさわしい樽が生まれるのです。

そこから原酒を仕込んで12年以上熟成させるわけですから、材木の伐採から始まれば15年以上の時間をかけて誕生した新製品と言えます。

まず、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いアンバー、香りはレーズン、紅茶、オレンジ、リンゴが漂います。

口に含むと、グラスから漂っていたレーズン、オレンジ、紅茶、リンゴの香りが口の中で広がります。その後はハチミツ、ウエハース、バニラと、甘い香りが追いかけてきます。
味わいはほんのり酸味があるほかはとても甘く、アルコールから来る辛さは抑えられています。

ロックにすると、レーズンの後にライム、ほんのりリンゴが現れてきます。
味わいも辛さと酸味が強くなり、後々から甘さが出てきます。 
加水が進むことで、辛さが落ち着き始め、甘さがさらに前に来ます。

最後にハイボールにすると、 思った以上にレーズン、リンゴのフルーティさが前に出てきて、奥からバニラ、ハチミツも加わっていきます。
味わいも甘さが前に出てきて、甘いお酒が好きな人にも十分楽しめます。

シェリーオーク12年ほどの強いレーズンの印象がないですが、辛さ、ビターな感じがほとんどなく、ストレートやハイボールでも甘い味わいを楽しめるボトルになっています。

ウイスキー初心者や、スモーキーな癖が嫌いな人でも非常にとっつきやすく、万人受けを狙っていると言えます。

700mL、アルコール度数40度で 、価格は6500円ほど。
12年物のボトルとして割高なのは否めないですが、その値段に納得できるほどの完成度の高さを持っています。この点では、イギリスの百貨店、ハロッズが「シングルモルトのロールスロイス」と謳うに相応しい出来です。

一方で350mLのハーフサイズも発売されますので、値段の高さに手が届かない方はこちらを選んでもいいでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA:シェリー樽原酒ならではのレーズンを筆頭に、オレンジ、ライム、リンゴ、紅茶。奥からバニラ、ハチミツ、ウエハースと甘い香りが豊か。ハイボールでもしっかり。
  • 味わい AA:ストレートでも甘くて飲みやすい。ロックでは辛さが出るが、加水が進むと甘みが増す。
  • 総評 AA:お酒、ウイスキーになれてない人でもとっつきやすい。値段だけが玉に瑕?
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jura今回はアイランズモルトの中から、アイル・オブ・ジュラ10年を飲みます。

ジュラ島は、アイラ島に隣接するように存在する島です。
しかし多くの蒸溜所が建設されたアイラ島に比べ、ジュラ島ではクレイグハウスにあるジュラ島蒸溜所があるだけです。

ジュラ島蒸溜所は1810年に建設されましたが、 1901年に閉鎖、取り壊されました。
1963年に改めて再建され、現在に至っています。

では、まずストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色 、香りはレモンと青リンゴの爽やかさが入り混じった感じです。

口に含むと、アルコールの刺激は少なく、リンゴ、ハチミツの甘い香りがメインに来ます。
味わいもアルコールからの辛さはほとんどなく、全体的に甘さが主体、奥から酸味、軽いビターと塩っ気が訪れる感じです。 

ロックにすると、ほんのりとエステリーな香りと洋梨の爽やかさが表に来ます。その後で樽からのウッディさも感じ取れます。
味わいは酸味がメインになり、ビターも強めです。奥からしょっぱさも感じられます。

加水が進むと、リンゴやハチミツの香りが広がるようになり、味わいも甘さが再び表に出るようになります。

最後にハイボールにすると、ロック同様のエステリーさとナシの香りが相まって感じ取れます。
味わいは、若干のビターのあと、甘さも出てきます。

独特のピートが強いお隣のアイラモルトに比べ、ジュラモルトは甘くてフルーティな香りがメインで、ストレートやトゥワイスアップでとても飲みやすく感じられました。

700mL、アルコール度数40度、価格は4000円。
少々お高いですが、甘いウイスキーが好きな人にはうってつけではないでしょうか。

<個人的評価>

  • 香り A: リンゴ、ハチミツ、少々のレモン。ロックでは洋梨、エステリーさが開く。
  • 味わい A: ストレートでもアルコールの辛さはなく、甘さがしっかり出る。
  • 総評 A: 初心者でもとっつきやすく、とてもフルーティなボトル。


今回はハイランドモルトの中から、オーバン14年を飲みます。

oban14オーバンはゲール語で小さな湾という意味を持つ土地で、スコットランドの南西部にある町です。
港町で漁業が盛んで、その名の通り小さなオーバン湾の先は島嶼が並ぶ大西洋が開けます。

そこに1794年、スティーブンソン兄弟によって蒸溜所が建設されました。その後オーナーが次々と変わった末、現在はディアジオ社が所有しています。

原酒はその土地柄から、ハイランド的側面とアイランズ的側面を両方兼ね備えるものと言われています。 

では、いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはみかんと紅茶を感じます。

口に含むと、先にオレンジ、ライムの柑橘系が現れ、後からクリーム、ハチミツと続きます。
味わいは、先に柑橘系の酸味が訪れ、後から甘さが追いかけます。アルコールからの辛さは控えめです。

ロックにすると、ストレートで感じられたクリーム、ハチミツと言った甘ったるさが潜み、柑橘系の酸味がさらに前に出た印象になります。 その代わりに奥から潮の香りとシナモンのような趣のある香りが漂い始めます。

味わいは酸味が先に来るものの、後からビター、そしてほんのりしょっぱさも加わります。 

最後にハイボールにすると、柑橘系の香りがほのかに漂い、爽やかで心地よいものになります。
味わいは酸味にしょっぱさが絡み合い、 さっぱりした印象になります。

全体的に見ると、それなりの癖はあるものの丸く収めている印象があり、ストレートでも甘みがあって飲みやすいです。また、香りや味わいにも幅があり、それなりのボディもあります。

700mL、アルコール度数43度で、価格は5500円ほど。14年熟成のウイスキーとしては高いとは言い切れませんが、 初心者でもとっつきやすく、ウイスキーファンにとっても不満のないボトルに仕上がっているでしょう。

<個人的評価>

  • 香り A: 柑橘系の爽やかさ、クリームやハチミツの甘さ、潮の香りが絶妙に絡み合う。
  • 味わい A: ストレートでも辛さが抑えられて飲みやすい。加水でビター、しょっぱさも表れる。
  • 総評 A: 多少の癖はあるが、初心者からファンまで納得できるボトル。
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オーバン 14年 700ml 43度 kawahc
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watami_yamazaki01今回は、ワタミグループとサントリーが提携して開発した山崎蒸溜所12年を飲みます。

山崎蒸溜所12年は、ワタミグループの店舗にて、2007年9月に提供を開始したオリジナルのウイスキーです。

居酒屋チェーンとメーカーが提携して販売されているウイスキーとしては、ほかに関東、東海、関西で展開する天狗(テンアライド)で提供される、ニッカと提携した「天狗オリジナルピュアモルト」と「ニッカプレミアム オリジナルブレンデッドウイスキー 天狗オリジナル」があります(筆者は札幌の人間なので、これらを飲みに行くには半端ない旅費がかかります)。

一般に市販されている山崎12年では、バーボン樽原酒、シェリー樽原酒、ミズナラ樽原酒を使用していますが、この山崎蒸溜所12年では、シェリー樽原酒を主体に使っています。

watami_yamazaki02シェリー樽原酒となると、限定販売される山崎シェリーカスクを思い出しますが、そちらでは25年以上熟成された原酒を使うなど、より手間暇のかかったボトルで、今回のものとは異なっています。

では、今回は店内にてストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはシェリー樽原酒ならではの強烈なレーズンを感じます。

口に含むと、 先にレーズンとライムが訪れ、その後に軽いピート、ウエハースの香りが追いかけます。

味わいは、先に辛さがありますが、それほど強くはなく、後から酸味、少々のビターがやってきます。

次にロックにすると、先にライムが立ち上がり、その後にレーズン、ピート。最後にカカオ、樽からのウッディさが続きます。

味わいは酸味とビターが先立ち、アルコールとは異なるスパイシーさもほのかに感じられます。

最後にハイボールにすると、はじめにナッツとライム、後からレーズン、カラメルが追いかけます。

味わいは酸味と甘みがほのかに感じられ、さっぱりというよりもまろやかなハイボールになります。

全体的にも、山崎12年のような荒々しいピートを持つ特徴とは異なり、まろやかな印象でシェリー樽原酒ならではのレーズンを主体にしたフルーティさ、奥からのカカオのようなほろ苦さを堪能できるボトルになっています。 

660mL、アルコール度数43度。
ボトルでの注文は、和民、坐・和民で6990円、わたみん家で4999円(いずれも消費税別)になっています。
このほかに店内では、ハイボール、ロック、水割りでの注文が可能です。

なおボトルでの注文については、残った場合はボトルキープに限られ、持ち帰りはできません。
また、一部のボトルが酒屋さんなどに流出、市販されていますが、価格は2万円を超える値がついています。
それであれば、お店で飲んだ方がずっと安いですね。 

ちなみに北海道内でのワタミの店舗は少なく、札幌だけでも札幌駅、手稲駅、麻生駅周辺にある程度で、ほかに函館に店舗展開するに限られています。

<個人的評価>

  • 香り A: レーズン、ライムがしっかりしている。軽いピート、ウエハース、カカオ、ウッディ。
  • 味わい A: 酸味がメイン。ほろ苦さとスパイシーさが続く。加水すると甘さが目立つ。
  • 総評 AA: 店舗に行かないと飲めないが、それでも十分お得感のあるボトル。

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ardbeg_ud今回はアイラモルト、アードベッグ ウーガダールを飲んでみます。

ウーガダールとは、ゲール語で「暗くてミステリアスな場所」と言う意味で、アードベッグ川の水源となる湖(ロッホ・ウーガダール)を指します。
この湖からの水をアードベッグの仕込み水として使います。 

熟成に使用する樽も、他のラインナップでは使われないシェリー酒樽を採用していて、甘さも追求したボトルになっています。 

いつものように、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色 、香りは正露丸を伴うピートにレーズンが重なります。

口に含むと、意外にもアイラモルトらしい正露丸、ヨードを伴うスモーキーさは少なく、レーズンの香りが強く鼻を刺激します。その後はナシ、ライム、ゴムと続きます。
味わいは酸味がメインで、あとはアルコール由来の辛さ、ビターと続きます。 

ロックにすると、アイラモルトらしいピートが顔を出しますが、それでも10年ものやコリーヴレッカンほど強く感じられません。その後はレーズン、ドライマンゴー、カラメル、ウッディと続きます。
味わいは、アルコールの辛さが消えて、酸味が柔らかくなり、甘さが表れてきます。

最後にハイボールにすると、香りはヨードのあとでほのかにライム、レーズンが追いかけます。
味わいは、酸味と甘味が交互にやってきて、比較的飲みやすいです。

現行のアードベッグのラインナップは三者三様で面白いです。
アイラモルトならではのピートが強くで爽やかな10年、燻製のようなスモーキーさと強烈なスパイシーさのあるコリーヴレッカン、そしてスモーキーさが抑えられて甘さのあるウーガダール。

ウーガダールは、アイラモルトならではの正露丸、ヨードのようなスモーキーさが少なく、 ボウモアに寄ったような印象があります。
むしろボウモアよりも抑えられているので、初めてアイラモルトを飲むのであれば、ウーガダールを選ぶのもいいでしょう。

ただ、 アルコール度数がカスクストレングス並みなので、飲みやすさにスイスイ進んでしまうと一気に酔いつぶれてしまいますので、注意が必要です。

700mL、アルコール度数54度、価格は7000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り A: アイラモルトらしい正露丸のようなピートは少なめ。レーズン、ナシ、ドライマンゴー、カラメルと甘い香りが主体。
  • 味わい AA: ストレートでは酸味とビターが主体。加水で甘さが感じられる。
  • 総評 A: アイラモルトとしては飲みやすく、初心者向け。値段が高いのがネック。
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アードベッグ ウーガダール 並行品 54.2度 750ml
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今回は初の台湾のウイスキー、カバラン コンサートマスターを飲んでみます。

kava_cmカバランは、台湾の北東部、宜蘭(ぎらん、ギーラン)県 にすんでいた先住民族の名前で、2005年に同地に本社を置く食品メーカー、金車(キングカー)が建設した蒸溜所です。

沖縄に近く、亜熱帯気候の台湾ではウイスキー作りが無理だと思いますが、カバランではそれを逆手にとって、空調管理を整えつつも、温暖な気候によって早める熟成方法を採用しています。
それによって、建設からたった5年でISC、WWA などで賞を獲得し、ジム・マーレイが手がけるウイスキーバイブル2011でも、ソリスト フィノが95点を獲得し、世界中を驚かせました。

使用する水は、富士山よりも標高が高く、日本が統治した時代には次高山と呼ばれていた雪山を中心とした、雪山山脈からの水を使用しています。 

カバランは、銘柄によって異なる性格の樽を使用していますが、コンサートマスターはポートワイン樽を使って熟成をしています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りはバニラ、マンゴーが漂います。

口に含むと、先に青リンゴ、マンゴー、バナナ、レーズンと濃厚な果実の香りが口に広がります。
味わいはアルコール由来の辛さはほとんど感じられず、甘さが主体で、果実の酸味が追いかける印象です。
ピート由来のスモーキーさはほとんど感じられません。

ロックにすると、青リンゴ、ナシ、マスカットの香りが一気に開きます。その後にマンゴ、バナナ、バニラ、レーズンの香りが追いかけます。
味わいは、辛さが先に立ち、その後に酸味、甘さ、ビターの順にやってきます。

最後にハイボールでは、先にビネガーのような酸っぱさがありますが、その後バナナやマンゴーの香りがほのかに訪れます。
味わいは酸味が前にあるものの、すぐに甘さがカバーする形で、スイートなハイボールに感じます。 

正味、熟成が3~5年でしょうけれども、ジャパニーズではアルコールからの刺激、辛さがしっかり来るのに対して、コンサートマスターではほとんど感じられず、豊かな香りもあって、倍以上の熟成期間を経たような印象があります。
ただ、コクは少なめで全体的に軽い印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は9000円ほど。
これ以外のボトルも軒並み1万円を超えるものばかりで、シングルモルトのみ、ブレンデッドは発売されていませんので、簡単に入手できるものではありませんが、50mLのミニチュアボトルが1000円台で購入できますので、2,3ショット試してみるのもいいでしょう。

今後10年を超える原酒が増えてくることを考えると、スコッチ、ジャパニーズともに脅威になることは間違いないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA: 若いのにアルコールの刺激がなく、マンゴー、バナナ、ナシ、青リンゴ、レーズンと豊富。
  • 味わい A: 甘さがメインで、フルーツのような酸味がおいかけて、飲みやすくて軽い。
  • 総評 B: 価格が高いのがネックだが、今後の熟成された原酒の動向次第では恐ろしくなる。


monkey_sh今回はブレンデッドモルトスコッチのモンキーショルダーを飲んでみます。

モンキーショルダーは、グランツやグレンフィディックを発売するウィリアム・グラント&サンズ社が2005年に発売したボトルです。

フロアモルティングの作業によって凝り固まった肩の症状をモンキーショルダーと言いますが、ボトルには三匹の猿があしらわれています。
これは実際に使われているモルトを供給している蒸溜所の数から来ています。

使用されているモルトは同社がスペイサイドに持つグレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィーの各蒸溜所から27種類が使用されています。
特にキニンヴィーは、シングルモルトとしての販売がほとんど無い幻のモルトと言われています。

ワールド・ウイスキー・アウォード2007に於いては、ベスト・スコッチ・ブレンデッドモルトウイスキーに輝いています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはナシ、レモンがします。

口に含むと、アルコールとエステリーさの刺激のあとで、ナシ、青リンゴ、レモンが先に訪れ、次にウエハース、バニラ、カカオが追ってきます。
味わいはビターが先行し、酸味が後を追う形です。 

ロックにすると、レモンやライムの香りが立ち、青リンゴ、ナシの香りが追いかけます。しばらく経ってからカカオ、樽からのウッディさが殿を務めます。
味わいは酸味とビターが交互にやってきます。

最後にハイボールにすると、ナシとレモンの香りがほのかに立ちます。
味わいは酸味がしっかりしていて、爽やかな印象です。

スペイサイドらしさを出しつつも、ノンエイジながらも濃厚で豊かな香りを持つボトルになっています。
ただ、甘さはほとんど無く、酸味とほろ苦さが前に出ているので、甘いお酒でないとついて行けない人には厳しいかも知れません。

とはいうものの、深くて広い香りに惹かれてしまい、ホイホイと進んでしまう魅力もあります。この点にはWWAを獲得しただけの力があると言えるかも知れません。

700mL、アルコール度数40度、価格は3500円ほど。ノンエイジとしては高めですが、特にスペイサイドが大好きな人にはたまらないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り A: ストレートではアルコールが強いが、ナシ、青リンゴ、レモン、バニラ、ウッディ、カカオと香り豊か。
  • 味わい B: ビターと酸味がメイン。甘さはほとんど無い。
  • 総評 B: スペイサイドならではの香りを堪能できるボトル。

daru15今回はハイランドモルトから、ダルウィニー15年を飲んでみます。

ダルウィニー蒸溜所は、ハイランド地区の中央部にあり、近くにグランピアン山脈がある標高の高い場所にあります。

ゲール語で集会所、中継所という意味を持つこの蒸溜所は、1897年に創業しました。
当初はストラススペイという名前でしたが、1905年にアメリカ人が買収後、現在の名前となりました。
現在はディアジオ社の傘下にあります。

設置されているポットスチルは2基だけで、いずれもストレートヘッドタイプ。 
使用される水はグランピアン山脈からの雪解け水です。

では、いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は黄金色、香りはナシ、青リンゴ、ブドウ、紅茶と続きます。

口に含むと、まずナシ、青リンゴの香りが口に広がります。その後レーズン、紅茶、カラメルが追いかけます。
味わいは酸味がメインで、あとからフルーツの甘さが広がります。

ロックにすると、お香、フローラルな香りが開き、ストレート同様にナシ、青リンゴ、レーズンも香りを強めます。
味わいは甘さが増して、酸味が逆に後を追いかける形に変わります。 そのあとにスパイシーさがほんのり加わります。

最後にハイボールにすると、香りはロックでのフローラルさがほんのり残ります。
味わいも炭酸も伴って酸味が強めになり、かなりさっぱりした印象になります。

ハイランドモルトとしても、かなり香りが華やかで、ピートのスモーキーな癖がなく、15年熟成によるアルコールからの刺激も少なくてまろやかなので、女性に受けるシングルモルトのように感じました。

700mL、アルコール度数43度、価格は4800円ほど。
15年ものと考えれば比較的お買い得な値段ですが、 癖が少なく華やかさを感じられるボトルなので、女性に勧めてもいけるように思えます。

<個人的評価>

  • 香り B : 青リンゴ、ナシ、紅茶、レーズン。あとからカラメル。加水するとフローラルさが増す。
  • 味わい A: 甘さと酸味が主体。癖がなくて初心者向け。
  • 総評 A : 15年もののシングルモルトとしては妥当。女性にも受ける華やかなボトル。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ダルウィニー 15年 ( 正規品) 43度 700ml
価格:4980円(税込、送料別) (2017/1/8時点)


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