RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > ブレンデッドウイスキー

mackinlay今回は1000円スコッチから、マッキンレーを飲んでみます。

マッキンレーは、19世紀初頭に、チャールズ・マッキンレーによって ブレンド、販売されたスコッチウイスキーです。
ただ、当初売られていたのはブレンデッドモルトで、グレーンウイスキーを加えた物は1960年代になってから販売されたと言われています。

元々のブレンデッドモルトは、1907年に南極大陸の探検に出たアーネスト・シャクルトンが持ち込んだものの、その後行方不明になり、その後1世紀近く経過してから発見されたエピソードがあります。
現在もその発見されたボトルを元に、レア・オールド・ハイランド・モルトという製品が販売されています。 

オリジナルの方は、基本的には5年熟成のモルト、グレーンを使っていますが、使用されるモルト原酒は幾度か変わっていて 、当初はマッキンレーによって建設されたグレンモール、グレンアルビン、グレンアラヒーのモルトが使われていましたが、現在はアイル・オブ・ジュラ、タリバーディン、タムラヴーリンを使っていると言われています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りはナシ、青リンゴを感じます。

口に含むと、アルコールの刺激はそこそこで、後からラムレーズン、青リンゴ、ナシ、バニラ、カカオと続きます。

味わいは先にアルコール由来の辛さはあるものの抑えられていて、その後に甘さ、酸味が続きます。若い原酒を使っているにしては、比較的ストレートでも飲みやすい印象です。

ロックにすると、ラム酒っぽさが強く表れ、その後にレーズン、バニラ、ウッディさが追いかけます。
味わいはビターが前に来て、後から甘みが訪れます。

最後にハイボールにすると、ロック同様にラムレーズンの香りが前に出て、後から樽香がやってくる印象です。
味わいもビターが比較的強めで、後から甘みがついてくる感じです。
軽くレモン果汁を足した方がいいかもしれません。

価格の割には、アルコールが前に出ないで落ち着いた印象で、ドライフルーツの濃厚な香りと甘さがあって、案外とっつきやすい方だと思います。
また、カクテルベースに使うにもちょうどいい価格帯ではないでしょうか。

700mL、アルコール度数40度で、価格は1300円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ラムレーズンの香りがメイン。後からナシ、青リンゴ、バニラ、ウッディ、カカオ
  • 味わい A: アルコール由来の辛さは抑えめ。甘さが前に来る。
  • 総評 B: はまるほどではないものの、甘く濃厚で初心者でもいける。

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マッキンレー 正規品 700ml
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winche今回は、ブレンデッドスコッチのウィンチェスターを飲んでみます。

情報が少ないのであれですが、発売しているのは、フランスのラ・マルティニークイーンズ社で、同社が所有するグレンマレイの原酒をキーモルトにしている、ということしかわかりません。
1000円でおつりが来るほど安いので、怪しさが結構します。

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはほのかにレーズンがする感じです。

口に含むと、アルコールの刺激の後でナシ、青リンゴ、モルト、クリームの甘い香りがほのかにします。 
味わいは辛さの後に、 フルーツの酸味と甘みが来ます。しかしそれほどしっかりは感じられません。

ロックにすると、アルコールの刺激は抑えられたものの、そこから何かしら開いてくるものがなく、なしや青リンゴの香りも何だかくすんだ感じになります。 
よくよく嗅いでいくことで、やっとウッディさが顔を出しますが、これもいまいちパッとしません。

味わいもまだアルコールの辛さが残っていて、 奥で酸味とビターがほのかに感じ取れます。

最後にハイボールにすると、なんと香りがそっくり消えます!
味わいとしては、多少の甘さが来る感じです。

正直、トリスやブラックニッカクリアといい勝負です。まぁ、値段を考えると大敗ですが...。
スモーキーな香りがすると謳われていますが、ちっともしません。
空気を含ませて寝かせてやれば変わるかもしれませんが、値段相応というか、スコッチとしては買ってはいけないボトルだと思います。 

700mL、アルコール度数40度、価格は900円ほどです。
値段につられると痛い目を見ます。

<個人的評価>

  • 香り E: ストレート、ロックではアルコールの刺激が目立つ。ナシ、アオリンゴ、モルトなどの香りもパッとしない。
  • 味わい D: ストレートやロックでは辛い。加水すると甘さが来るのが救い。
  • 総評 E: トリスと渡り合っている時点でひどすぎる。値段につられると馬鹿を見る。

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2009年頃からハイボールが人気になり始めてから、スーパーやコンビニでもハイボール缶が出回るようになりました。

しかし、昨今の原酒不足によって、ラインナップも安い銘柄ベースになっており、古くからのウイスキー党の持つ「ハイボールは安酒を飲むための手段だ」というのを鵜呑みにしたような寂しいものになっています。

一方で居酒屋では、サントリー系ならトリス、角瓶、ジムビーム、アサヒ/ニッカ系ならブラックニッカクリア、ジャックダニエル、竹鶴がハイボールの定番ですが、お店によっては響、知多、山崎、白州のハイボール、さらにはチェーン店が独自に発注したシングルモルトのハイボールを出すところまであります。

ここで改めて、コンビニやスーパーで買えるハイボール缶を飲み比べたいと思います。

サントリー

トリスハイボール(アルコール度数7%)

トリスエクストラを炭酸水で割り、さらにレモンの果肉や皮をも漬け込んだレモン浸漬酒を加えて、レモンの香りとコクを最大限に引き出す作りになっています。

レモンの香りがほんのりしていて、樽のウッディな感じもそれなりに感じられます。 良くも悪くも居酒屋さんの飲み放題で飲むハイボールそのものといえます。

トリスハイボール キリッと濃いめ(アルコール度数9%)

トリスの割合を上げたほか、レモン浸漬酒も果汁換算で倍にしています。

レモンの香りと酸味がしっかりしていて、レギュラーよりも爽やかになった印象があります。
反面、ウイスキーのウッディな香りが消えてしまい、ドライな缶チューハイのようになってしまった気がします。

角ハイボール缶(アルコール度数7%)

レギュラーの角瓶を炭酸水で割り、さらにレモン浸漬酒を加えています。

トリスに比べると炭酸が強めで苦みが加わり、逆にウッディな感じが消えています。 レモン味のドライチューハイに近い感じで、食事と一緒に飲むにしても料理の香りや味を邪魔しない印象です。

角ハイボール缶<濃いめ>(アルコール度数9%)

角瓶の分量を多めにしているだけでなく、レモン浸漬酒が加わってない配合になっています。

レモンが感じられない分、角瓶本来のバーボン樽原酒ならではのエステリーさが表に出ています。 味わいも苦みが少なく、後からバニラやナッツのような甘さ、香ばしさがやってきます。

三者三様で、レモンを搾ったハイボールらしさはトリス、すっきりして食事と一緒に飲める角のレギュラー、そして濃厚なハイボールの「濃いめ」 という印象です。

ニッカウヰスキー(アサヒビール)

レモン味のニッカハイボール(アルコール度数7%)

レモン果汁を0.1%配合しています。ただし食物繊維や香料など、トリスハイボールと比べても混ざり物が多いです。

レモンの酸味はあまり感じられず、まるでサイダーのような甘ったるさがあります。
また、ウイスキーらしいウッディさやスモーキー感もなく、目隠しをされてチューハイと飲み比べてもわからないように思えます。

ブラックニッカ クリアハイボール (アルコール度数9%)

ブラックニッカをベースに、強炭酸で有名なウイルキンソンタンサン で割っています。こちらはレモンは含まれていません。

ウィルキンソンタンサンならではの強い刺激が舌に届き、 ブラックニッカクリアの香りもしっかり訪れます。
ただし、角ハイボールに比べると濃厚という感じではなく、すっきりさっぱりした印象です。

まとめ

はっきり言えば、今のハイボール缶でうまいものはない、といっても過言ではありません。
つい2年ほど前であれば、ニッカが竹鶴ハイボール缶を出していましたが、そちらも販売が終了、今はいずれもトリス、角瓶、ブラックニッカクリアと安いものしか残っていません。

実際に飲んでみても、チューハイとどこが違うの、といわれたら、頭を抱えるようなレベルでしかなく、これだったら自分でうまいボトルと強炭酸水を買って自分で作った方が遙かにマシです。

コンビニでも350mLで300円オーバーするプレミアムビールや地ビールが売られていることを考えれば、それだけの値段になるハイボール缶を出せない、とは言い切れないでしょう。 
メーカーはもっと市場をよく見るべきではないかと思います。 

今回は、スーパーニッカを改めて飲んでみます。

1203-11962年に発売されたスーパーニッカは、当時のニッカができる最高のウイスキーを作ろうと目指した逸品でした。

前の年、日本で本物のウイスキーづくりを目指す竹鶴政孝を慕い、遠いスコットランドから日本に移住した妻、リタが亡くなりました。 最愛の妻の死を認めたくなかった政孝は、葬儀にも出席せず、しばらく部屋に引きこもっていたそうです。

そんな彼を立ち直らせたのは、リタの情熱でした。なぜ彼女が日本までついてきてくれたのか。そう、本物のウイスキーを日本に広めることだった。
政孝はそんなリタと自らの思いを胸に、自分たちができる最高のウイスキーをブレンドすることを目指しました。

当時は宮城峡蒸留所がなく、カフェ式蒸留器を使ったカフェグレーンウイスキーもなかった時代。作り上げたブレンドではグレーンウイスキーの配合はわずか、ほとんどが若いものと長期熟成した余市モルトで、シングルモルトと呼んでも過言ではなかったブレンドだったそうです。

さらにボトルにもこだわり、高級ガラスメーカーのカガミクリスタルにあった一つのボトルを政孝が気に入り、手吹きで作られたボトルを採用しました。
もちろん生産できる量が少なく1年で1000本のみで、個体差があるために蓋がしっかり入らないなどの問題を抱えながらも、販売にまでこぎつけました。
当時の価格は3000円でしたが、大学初任給が17000円の時代、今の価値でいえば4万円に匹敵する超高級酒でした。 

その後、カフェグレーン、宮城峡モルトが使えるようになって、少しずつブレンドを改めていき、ボトルも機械で作れるものへと変わっていくことで、今や2000円ほどで買える比較的お手軽なウイスキーに至りました。

super_nikka2015 2009年からブレンドを改めるとともに、背面に「S」 の字を象ったボトルになりましたが、2015年に再びシンプルなボトルに戻し、ラベルもベージュ地のものに変わりました。
ただし、ブレンドは前のボトルと変わらない、と言うことです。

ブログを書き始めて今まで2回ほど飲んでいますが、いずれも酷評しています。
「ニッカらしさがない」「飲みやすいものを求める一般消費者に日和っている」とか、散々にこき下ろしてきました。

ただ、原酒不足によってラインナップが大幅に減り、新しいボトルを出してきた現状で改めて考えると、スーパーニッカのポジションは相対的に上がっていて(ブレンデッドとしては2~3番目)、ここ最近のラインナップを飲んできた上で評価も変わるのではないか、ということで飲むことにしました。 

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめのアンバー、香りはウッディさともに、ビネガーに似た酸っぱさがあります。

口に含むと、 先にエステリーさが入り、ゴム、レーズン、柿、ナシ、モルト、カラメルの順に香ってきます。
味わいは先にアルコール由来の辛さがあるものの、あとから酸味と甘さが追いかけます。 

ロックにすると、バニラの香りが先に現れ、そのあとでレーズン、ゴム、ナシの香りがついていきます。
味わいは辛さがまだ来るものの、酸味が強くなり、甘さは抑えられます。 
加水が進むにつれ、香りにナッツ、メロンが加わり、味にも甘味が増えるようになります。

最後にハイボールにすると、香りはバニラ、樽からのウッディさが主体となり、奥からナシ、レーズン、バナナが感じられます。
味わいはほろ苦さがありつつも、あとから甘さが追いかけてきます。

改めて飲んでみると、余市モルトならではのピーティな感じはありませんが、 同じ余市のウッディ&バニリックのような甘さ、宮城峡モルトのローランドを彷彿とさせる甘くて繊細、そして豊かな香りが組み合わさったのだと感じられました。
特に初心者であれば、水割りや濃いめのハイボールにする方が飲みやすいと感じられるでしょう。
ブラックニッカクリアやリッチブレンドは、このスーパーニッカの延長上にあるように思えます。

ただし、ストレートやロックでは若い原酒からと思われるアルコール由来の刺激、辛さがあり、まろやかさの点では及んでない部分もあります。

対抗馬となるのはサントリーローヤルになりますが、原酒の若さで行くとローヤルの方が強く、穏やかさを追求する点では、響 JAPANESE HARMONYとの中間点にあるように思えます。

はっきりと書きます。今までこき下ろしてきた自分が知ったかぶりだったと言うことを。
様々なニッカのモルト、グレーンを飲んでいかないと、スーパーニッカの良さを理解するのは難しいと実感しました。これもまたニッカだからこそのボトルだと言えます。
スーパーニッカが大好きな皆様、大変失礼いたしました。

700mL、アルコール度数43度、価格は2200円です。
ニッカのブレンデッドとなると、ほぼカスクストレングスのフロム・ザ・バレルのほうが値段で上になりますが、現在のニッカのラインナップにとっては、上位のブレンデッドとして恥ずかしくないボトルだと思います。

<個人的評価>

  • 香り A: ストレートではアルコールの刺激があるが、ゴム、レーズン、柿、ナシ、バニラ、モルト、ウッディなどととても豊かで繊細。
  • 味わい B: アルコールからの辛さがあるものの、酸味と甘さがメイン。
  • 総評 A: 余市モルトの独特のスモーキーがないものの、甘くて繊細かつ濃厚な側面にあるニッカのモルトを感じられるボトル。


miznara3年ほど前に飲んだシーバスリーガル ミズナラを改めて飲んでみます。

シーバスリーガル ミズナラは、レギュラーラインナップのシーバスリーガル12年の原酒を、日本原産のミズナラの樽で後熟(マリッジ)を行って仕上げるウイスキーとして、2013年に発売されました。
ボトルのラベルには、手がけたマスターブレンダー、コリン・スコットのサインが記されています。

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃厚なアンバー、香りはナシや青リンゴがほのかに香ります。

口に含むと、青リンゴの香りとともに、ミズナラからの白檀の香りも訪れます。その後はカラメル、バニラが続きます。
味わいは甘く、多少の酸味がある程度で、ストレートでもとても飲みやすいです。

ロックにすると、青リンゴの香りがさらに立ちはじめ、白檀の香りは控えめになるものの、ライム、バニラ、レーズンの香りが追いかけてきます。

味わいは酸味が表に出るようになり、ストレート同様の甘さと合わさってフルーティになります。 

最後にハイボールにすると、カラメル、白檀の香りが前に出てきて、後から青リンゴ、ブドウのフルーティさが追いかけます。
味わいもハイボールとしては甘く、わずかな酸味も感じ取れます。

ブレンデッドだとストレートではどうしてもアルコールの刺激、辛さがあって飲みにくい物が多いですが、このボトルではほとんど感じ取れず、むしろ甘くて飲みやすい ので、初心者がストレートを初めて飲むには最適かも知れません。
逆を言えば、あまりの飲みやすさに、簡単に酔っ払ってしまうリスクもはらんでいると言えます。

700mL、アルコール度数40度で、価格は3600円ほど。レギュラーの12年よりは高いですが、ストレートやハイボールで、ミズナラ樽から来る白檀の香りは十分堪能できます。

<個人的評価>

  • 香り A: ストレート、ハイボールではミズナラからの白檀の香りを楽しめる。その他青リンゴ、ナシ、レーズン、カラメル、バニラ。
  • 味わい AA: ストレートでもアルコールからの辛みが少なく、甘くてとても飲みやすい。
  • 総評 AA: レギュラーの12年にミズナラならではの白檀の香りが加わって、とても優雅。甘さメインなので初心者向き。



bt今回はバーボンからバッファロー・トレースを飲んでみます。
以前はニューポットに当たるホワイトドッグを飲みましたが、今回は8年以上の熟成を行った原酒を使ったボトルになります。

早速ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃厚な茶色、香りはパイン、メロン、接着剤と続きます。

口に含むと、アルコールの刺激の後でナッツ、オーク樽からのウッディさ、バニラが先に訪れ、後からグレープフルーツ、メロンが追いかけます。
味わいはアルコールから来る辛さが強く、 後味として酸味を感じます。

ロックにすると、アルコールの刺激が抑えられる反面、エステリーさが一気に開きます。後からレモン、ライム、パインと爽やかなフルーツの香りが追いかけます。
味わいも酸味がとても強くなります。

最後にハイボールにすると、ほんのりとバニラ、ナッツ、ウッディさが香ります。
味わいは酸味が主体で、後からビターが追いかける印象です。

8年熟成のボトルですが、バニラからの甘い香りは控えめで、甘さも少なく、むしろ酸味が強い印象です。
ホワイトドッグと比べると、確かに傾向は受け継いでいることがわかりますが、熟成によって酸味が強いキャラクターが付けられた感じがします。

750mL、アルコール度数45度で、価格は3000円ほど。バーボンとしては割高ですが、ロック、ハーフロックで酸味をしっかり感じ取りたい人には向いているかも知れません。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートではナッツ、オーク、バニラ。加水することでレモン、ライム、パイン。
  • 味わい C: ストレートではとても辛い。加水で酸味が主体になる。甘さはあまり感じられない。
  • 総評 C: 柑橘系の酸味が主体となる興味深いキャラクターだが、推すべきほどではない。

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バッファロー トレース(トーレス) 45度 並行 750ml あす楽
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bushu今回は東亜酒造のゴールデンホース武州(2016年リリース)を飲んでみます。

東亜酒造は埼玉県羽生市にあるメーカーで、戦後にウイスキーの製造免許を取得し、当初は輸入したモルト原酒を樽貯蔵し、販売していました。
1980年からは羽生蒸溜所を建設して自社で蒸溜を開始、ゴールデンホースのブランドで販売していました。

しかしウイスキーの消費が落ち込んでいき採算がとれなくなり、 2000年に操業停止、蒸溜所は解体されました。
2004年には日の出みりんで有名なキング醸造の傘下に入り、事業再生の上でウイスキー事業を切り捨てることとなり、貯蔵されていた原酒もほとんど廃棄される危機にさらされました。

その危機を救ったのは、東亜酒造の創業家で社員でもあった肥土伊知郎氏で、福島県にある笹の川酒造に貯蔵された原酒の大半を預けてもらい、自らはベンチャーウイスキーを立ち上げて独立、自前の蒸溜所建設までの間、その原酒をブレンドしたイチローズモルトをリリースし、海外でも好評を得ました。

一方で東亜酒造はスコットランドのモルト原酒にグレーンのスピリッツなどをブレンドした廉価のウイスキーを引き続き販売、2014年で終了しました。

しかしながら、東亜酒造の中ではウイスキー事業をもう一度再開させたい思いが残っていました。
そして事業全体が改善され、日本で再びウイスキーの熱が上がった頃合いを狙い、2016年よりウイスキーの販売を再開させることになりました。

当初は、70年前と同様にスコットランドから原酒を輸入、それらをブレンド、再貯蔵することからはじめ、将来的には蒸溜所を再建、本格的な製造に取り組むとのことです。
そのラインナップとして、ブレンデッドモルトの武蔵、ブレンデッドの武州が発売されました。

武州は、すでにブレンド済みの3年熟成を経たウイスキーに、別のモルト原酒を加えて再ブレンド、それを貯蔵して作り上げたボトルになっています。
以前にも武州がリリースされていましたが、こちらは羽生モルトにスコッチモルト、グレーンをブレンドしたもので、現行品とは異なるものになっています。 

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はとても淡いシャンパンゴールド、香りはピート、青リンゴを感じます。

口に含むと、まず青リンゴの爽やかな香りが広がり、次にカラメル、バニラ、バナナと甘い香りが続きます。
味わいも、アルコールからの辛さはあるものの、その後は甘く、比較的飲みやすい印象です。

ロックにすると、ゴムの香りが先に立ちます。その後はピート、ナシ、青リンゴの爽やかな香りが続き、あとからバニラ、バナナが後を引きます。
味わいは酸味がメインとなり、続いて甘味が訪れます。やはり飲みやすい印象です。

最後にハイボールでは、若干ゴムの香りが先に来るものの、あとはバナナ、バニラが追いかけてきます。
味わいは酸味を先に感じるものの、あとから香りに付いてくるように甘さもやってきて、フルーティでさっぱりした印象です。 

使用する原酒がスコットランドから輸入されたものですので、ジャパニーズとカテゴライズするには厳しいものがありますが、ウイスキー初心者をターゲットにしたような甘さをメインにしたブレンドは、より多くのユーザーを取り込もうとする意図をうかがえます。
その点では、最初から紛い物を出して利益を追求する松井酒造や中国醸造とは違うのではないでしょうか。

また、カラメルで着色しない、若さをありのままにさらけ出す辺り、本物のウイスキーを飲んでほしいという社の決意を感じずには居られません。
まずは本場のボトラーも諸手を挙げるほどのブレンドを出して驚かせてもらいたいものです。

事業再生によって多くの原酒を廃棄しかねない状況を生んだことに批判、糾弾される方も居ると思いますが、その決断無くして東亜酒造は存続できなかったでしょうし、今、新しいウイスキーには出会えなかったでしょう。
個人的には、東亜酒造の新たなる歩みを応援していきたいです。

700mL、アルコール度数43度、価格は3000円ほど。若い原酒を使ったブレンデッドとしては割高なのは否めませんが、どんな飲み方でも甘さメインで 万人受けする本物志向のブレンデッドと考えれば、ぼったくりとは言えないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り A: 青リンゴ、ピート、ナシ、バナナ、バニラ。加水するとゴムっぽさが出るが、全体的に甘い。
  • 味わい A : 若い原酒の割にアルコールの辛さは控えめ。全体的に甘さを感じる。
  • 総評 B: 割高なのが玉に瑕だが、甘くて万人受けするブレンドは賞賛できる。

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東亞酒造 ゴールデンホース 武州 43度 700ml
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rin_select今回は久しぶりに、1000円以下のジャパニーズ、宝酒造のキングウイスキー凛セレクトを飲みます。

2016年11月に、凛がリニューアルし、新しい原酒を選んでブレンドを改めました。

ただし、ブレンドに於いてはモルトとグレーンだけではなくブレンド用のアルコールも加えていることは変わりなく、アルコール度数も37度と低めになっていることも同様です。 

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸なアンバー、香りはわずかにアルコールとカラメルの香りがします。

口に含むと、アルコールからの刺激は少なく、ナッツ、カラメル、バニラの香りが主体となっています。ただし全体的にはそれほどしっかりと香りません。
味わいは辛さが強めで、あとから甘さを感じ取れます。

ロックにすると、先にエステリーさが現れ、その後はナッツ、ナシ、ウッディさが目立ってきます。
味わいはリンゴやナシのような酸味が先に現れ、後を引くように甘さが付いてきます。 

最後にハイボールにすると、わずかながらにナシ、ナッツの香りが感じ取れますが、熟成焼酎との差はかなり少なくなります。
味わいも炭酸の勢いが前に出て、酸味も甘味も隠れてしまった感じです。

従来品では、加水をしただけで香りも味わいも吹っ飛んでしまうほど脆弱で、ストレートくらいしか飲みようがなかったのですが、セレクトではストレートでもロックでもいけて、トゥワイスアップ程度の加水でも香りや味が消えないようブレンドを改めたように思えます。

ハイボールや水割りでは香りはそこそこ残るもののほとんど味わいが消えてしまうので、そういった飲み方はあまりおすすめできません。
レモン風味の炭酸水やトニックウォーターだとさっぱり飲めますが、ウイスキーらしさという点では少し疑問に残ります。
ストレートやロックの方が香りを楽しめ、アルコールの辛さがなく堪能できるでしょう。

720mLで価格は700円ほどですが、同じ価格帯のトリスクラシック、ブラックニッカクリアと比べると、一歩及んでない印象です。この両者は1:3位のハイボール、水割りでも香り、味わいをしっかり感じ取れるレベルです。 
ただしサントリーレッド、トリスエクストラを買うくらいなら、こちらの方がましです。 

いずれにしても、従来品よりも改善されたのは事実です。トリスクラシックや、セブンアイのプライムがなければ、もっと評価を上げてもよかったでしょう。
それでも辛口のことを言えば、本物のウイスキーを消費者が求めている以上、もう1,2ランク上の銘柄を考えてもらいたいですね。
それこそトマーティン蒸溜所と縒りを戻して、その原酒をブレンドしたハイブリッドなものも考えてもいいのではないでしょうか。

<個人的評価>

  • 香り C: ナッツ、ナシ、バニラ、ウッディ。多少の加水でもへこたれなくなった。
  • 味わい D: ストレートでは甘く、加水で酸味が開く。でも単調。
  • 総評 D: お金がない前提で買うにしても、トリスクラシック、ブラックニッカクリアがある以上、おすすめには至らない。ストレート、ロックならなんとかなる。

 

hi_3おかわりネタとして、今回はハイニッカを飲みます。

ハイニッカは1964年に二級ウイスキーとして発売され、少ないモルト原酒の混和率ながらも妥協しないうまさを追求したブレンドで人気を博しました。
その後酒税法の改正に伴って、当初はスピリッツを使ってた所に、カフェグレーンを使用することで、クリアーで甘さを帯びたブレンドになっています。

マッサンブームによって、ハイニッカが多く出回るようになりましたが、そもそも原価率が高いためにあまり出されていなかった中で、多く飲まれるようになったせいか、1000円以下だった価格も1200円ほどになってしまいました。

古くからハイニッカを飲んでいた方たちは、値上げで飲み控えているかも知れません。

で、久しぶりに飲んでみます。

ストレートでは、ナッツ、カラメルの香りが先に立ち、わずかながらにピートのスモーキーさもあります。
味わいは総じて甘く、アルコールからの辛さはあるものの、ギリギリ飲める範疇にあります。

ロックでもナッツ、カラメルの香りは健在で、ピートも脇役として演じています。
味わいも甘さがメインで、奥からビターが追いかけますが、ストレートよりもアルコールの辛さが薄まったことで、とても飲みやすくなっています。

ハイボールでは、多少のスモーキーさは残しつつも、カラメル由来の甘い香りがします。
味わいも、酸味、辛さ、甘さが交互に訪れてきます。

値上がりによってお買い得感が薄れてしまいましたが、それでも1000円台前半のジャパニーズとしては遜色は無く、晩酌用として十分楽しめるボトルに変わりはありません。
ウイスキーらしさをしっかり保ちつつも、甘さがメインの味わいに仕上げているのは流石と言えます。

720mL、アルコール度数39度で、価格は1200円ほどです。

<個人的評価>

  • 香り B: ナッツ、カラメルがメインで後からピート、ウッディが漂う。
  • 味わい B: 基本的に甘い。ストレートで多少の辛さがあるがつらくはない。
  • 総評 B: 1000円台前半のカテゴリーになっても、飲む価値のあるボトル。


bandw今回は1000円スコッチ、ブラック&ホワイトを飲んでみます。

 ブラック&ホワイトは、グラスゴーにあるジェームズ・ブキャナン社がリリースしているブレンデッドウイスキーです。同社の有名な銘柄と言えば、英国王室御用達、日本でしか市販されていない高級ボトル、ロイヤルハウスホールドです。

キーモルトになっているのは、ダルウイニー、グレンダラン、クライヌリッシュです。

ではいつものようにストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸なアンバー、香りはアルコールとナシっぽさがあります。

口に含むと、アルコールの刺激を先頭に青リンゴ、ラムレーズン、バニラ、ウエハース。あとからほんのりとピートも香ります。
味わいはアルコールからの辛さがメインで、あとからビター、酸味へと続きます。甘さは控えめです。

ロックにすると、スダチのような強い爽やかさが先に届き、 あとからピート、ナシ、バニラが追いかけます。
味わいは酸味が強くなり、あとからビターがやってきて、柑橘系の雰囲気が強めに出ます。

最後にハイボールにすると、青リンゴの香りがメインに感じ取れ、奥からバニラが追いかけます。
味わいは甘さが主体となり、酸味はほのかになります。

ピート自体は控えめなので、癖のあるウイスキーが苦手な人でもいけるでしょう。
ただ、それほど甘さのある味わいではなく、香りもそれほど立つ印象も薄いので、1000円スコッチとしては平凡な印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は1200円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートでは青リンゴ、ラムレーズン、バニラ。加水すると柑橘系の爽やかさが出る。
  • 味わい C: 酸味が主体、後味がビター。ハイボールでは甘さが出てくる。
  • 総評 C: 癖が少なくてそつがない。初心者向け。ただ印象に残りにくい。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ブラック&ホワイト 700ml
価格:1240円(税込、送料別) (2016/11/17時点)


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