RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > ブレンデッドウイスキー

harpar12_今回は、I.W.ハーパー12年を飲んでみます。

レギュラーボトルに比べると、独特の模様が施されたデキャンタボトルに入っています。

早速ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は濃厚なアンバー、香りはメロン、バナナ、バニラの香りが強く訪れます。

口に含むと、エステリーさが強く訪れ、後にメロンの香りが濃く口の中を広がっていきます。
その後にバナナ、バニラ、ナッツが続いてきます。

味わいはアルコール由来の辛さと苦みが強くやってきますが、それが落ち着くと酸味、そして甘みが追いかけます。

ロックにすると、接着剤のような香りがより前に出てきます。しばらく経つと、ナッツ、バニラの香りが口に広がります。

味わいはビターが強めで、あとで酸味、締めに甘さが口に残ります。

最後にハイボールにすると、しっかりとナッツ、メロン、バナナの香りが濃く感じられます。
味わいは酸味が前に出る印象で、後味で甘さがあります。

一般的には3~5年で出荷されるバーボンで、12年ともなれば結構な熟成がされると思いますが、意外にもアルコールの刺激が残されつつ、レギュラーのゴールドラベルの香りや味わいを濃縮した印象にあります。

ゴールドメダルがあっさりしつつも甘みが目立つ印象でしたが、12年はバーボンならではのエステリーな香りが濃厚で、バーボンが大好きな人にはたまらないかもしれませんが、私のように接着剤のような独特な香りが苦手な人には向いていないでしょう。

しかし、ハーパーソーダにしたときの香りはしっかりしていて、甘みも強めになるので、バーボンが苦手な人でも受け入れられると思います。

750mL、アルコール度数43度で、価格は4600円ほど。
12年もののプレミアムバーボンとなると、この値段になりますが、バーボンが好きな人であれば損をしないと思います。

<個人的評価>

  • 香り B: 12年ものながら、ストレートでのアルコールの刺激が強い。その後メロン、バナナ、バニラ、ナッツが続く。
  • 味わい C: ストレートではアルコール由来の辛みが強い。ロックではビターが強い。加水によって酸味、甘みが前に出る。
  • 総評 C: 12年ものにしては若さが目立ち、全体的に濃厚な香りが感じられる。バーボンが好きな人なら好められるボトル。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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sn_nagomi_今回は、スーパーニッカ 和味を飲んでみます。

スーパーニッカ 和味は、2003年にスーパーニッカ誕生40周年を記念して発売されました。
「和味」の名の通り、和食でも料理の味を殺さない水割りで飲めることを想定してブレンドしているようです。

この辺りは、サントリーが角瓶の時代から取り組んできた方向性であり、なんでニッカが日和ってしまうのか、と思ったのですが、どうやら親会社のアサヒビールの意向があったようです。

このブレンドの責任者となったのが、創業者である竹鶴政孝とともに、最初のスーパーニッカのブレンドを担当した二代目マスターブレンダー、竹鶴威氏が手掛けました。
プレスリリースはまだ残っていますので、そちらもご覧ください。

発売自体は南関東地方限定で、2万ケースの販売ですので、それ以外の地方の方は見たことがないかもしれませんね。

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色、香りはアルコールのツーンと来る刺激の奥に、メロン、バニラを感じます。

口に含むと、最初はエステリーさの後に青リンゴが加わり、後からバニラ、ウエハースと続きます。
味わいは、アルコール由来の辛さがあるものの、そのあとに酸味、最後に甘さが訪れます。
レギュラーのスーパーニッカよりもエッジが利いた印象です。

ロックにすると、香りはナシとナッツが入り混じった印象で、バニラやマンゴーの香りが追いかけます。
味わいは酸味と柑橘系の苦みが入り混じっていて、後味は甘さを得ます。

最後にハイボールにすると、香りはほのかにピートがあり、その後にナシが感じられますが、こちらは1:2くらいで作ってやっとわかるレベルで、一般的な割合ではほぼ消し飛んでしまいます。
ウイスキーっぽさという点では?が付きます。
味わいは苦みがメインに来ていて、ビールやジンサワーのような印象です。

手元にあった1980年代のスーパーニッカと比べると、こちらは濃厚なドライフルーツの甘い香りがしっかり立ち、奥から燻製のようなスモーキーさも広がります。

確かに和味のほうが淡麗ではあり、水割りやハイボールではすっきりと飲める印象があります。
しかし、和味というにはその柔らかさを印象するようなネーミングとは程遠く、さらにスーパーニッカを冠するのにふさわしいかというと、個人的にはノーという立場です。
ここ最近のブラックニッカの乱発を思い出してしまいます。

当時はウイスキー自体は消費がどんどん下がっている時期で、いかにしてウイスキーに目を向けるきっかけを与えられるかに焦点が絞られたように思えます。
結果から言えば、サントリーが提示した角ハイボールがトリガーになったわけですが...。

その一方で、その2年前には、三代目マスターブレンダーとなる佐藤 茂生氏が手掛けたシングルカスク余市10年が世界で評価された時期であり、そこから海外でのジャパニーズウイスキーの人気が始まったことを考えると、当時のニッカ、そしてアサヒビールが迷走していた様を垣間見た気がします。

近年のラインナップが、ドラマをきっかけに、ニッカが求めてきたスコッチに迫らんとするスモーキーな香りを前に出すブレンドに切り替えたのを考えれば、消費者の嗜好に大きな変化があったことを示しているように思えます。

700mL、アルコール度数40度で、当時は2000円で売られていました。しかし、レギュラーボトルもそれくらいの値段でしたから、限定品とはいえ割高感は否めません。
現在も在庫限りでごく一部ですが、4000円ほどで購入できます。

<個人的評価>
  • 香り C: ストレートではメロン、青リンゴが香る。加水でナシ、ピート。あとからバニラ、ウエハース。しかし水割り、ハイボールでは消し飛んでしまう。
  • 味わい B: ストレートではアルコールからの辛さがあるが、その後に酸味、甘さへつながる。加水するとビターが目立つ。
  • 総評 C: スーパーニッカの名を冠するには力不足、そして和味の名も的外れ。淡麗なり。


hibiki21前の記事でも紹介したインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2017ですが、グレーンウイスキー部門のトロフィーを獲得したニッカのカフェモルトよりもさらに上の賞を獲得したのが、サントリーの響21年です。

これまでも響21年は、ワールドウイスキー部門で今年を含めて5年連続でトロフィーを獲得する快挙を成し遂げましたが、さらにすべての蒸留酒の中でトップに輝く、「シュプリーム・チャンピオン・スピリット」までも獲得しました

響21年は山崎のシェリー樽原酒をキーモルトにした21年以上の熟成を経たモルト、グレーンをブレンドしたボトルになります。

わたしはまだ17年までしか手をつけていないので、いずれ21年もテイスティングしたいと思います。
ただ、早めに手をつけないと、さらにプレミアがついて手に入らないかもしれませんね。

suntory21_今回は、1980年代に発売された、サントリーウイスキー21を飲んでみます。

サントリーウイスキー21は1984年に発売されました。
この当時は、1970年代後半に始まった第一次焼酎ブーム(本格焼酎ではなく、甲類焼酎メイン)が訪れ、若者を中心にチューハイなどで多く飲まれるようになりました。

一方で高度経済成長が終わり、高根の花だったウイスキーも手が届くようになり、カフェバーなどではカティサークなどの安価なスコッチも嗜まれるようになりました。
しかし、ウイスキーの消費は1980年ごろをピークに下がり始めていました。

そんな中でサントリーは、より若者にターゲットを絞り込み、カティサークのように軽くて飲みやすいウイスキーをリリースしていきました。

まず1983年に出されたのが、「サントリーウイスキーQ」(1級)で、当時日本でも人気のあったデュラン・デュランを起用し、カティサークよろしく、緑のボトルで登場しました。
しかし、単に緑でまねるだけではなく、ウイスキーらしくないボトル、ラベルデザインにして、今までにない挑戦をしました。

そして第二弾として出たのが、特級ウイスキーのサントリーウイスキー21でした。
こちらもライト&スムースというコンセプトはQと同じく、モルト原酒を多く使ったものでした。
21という名称は、21世紀を担う当時の若者をターゲットにした目的があったように思えます(そんな若者も今は50を過ぎているわけですが...)。

発売当時はCMも作られ、フランス バイヨンヌ出身のピアニストデュオ、ラベック姉妹(カティアとマリエル)を起用しました。現在はそれぞれ結婚しましたが、活動を続けています。
(しかし、「二十歳を過ぎたら21」って、どこの新潟のテレビ局のオープニングをパクったのでしょうか?(前年に件のテレビ局は開局、作詞をしたのが秋元康ですが、関係する?))

しかし販売は思わしくなく、1980年代終盤には販売が終わっていたようです。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は淡いシャンパンゴールド、香りは青リンゴが強く出てきます。

口に含むと、アルコールの刺激がとても強く、後から青リンゴ、接着剤、その後はナッツ、ウエハースの香りが追いかけます。
味わいは、とても辛く、落ち着いてきてから酸味が現れる印象です。

ロックにすると、アルコールの刺激は一気に抑えられ、先にナッツ、バニラの香りが出てきます。あとになると、ほんのりとナシ、ブドウもやってきます。
加水が進むと、ほんのりと燻製のようなスモーキーさも出てきます。

味わいは依然として辛さがメインで、後になるほど酸味、ビターが強まってきます。
しかし加水されていくと、辛さは落ち着き、後味に甘さが加わってきます。

最後にハイボールにすると、軽くナッツ、バニラ、青リンゴの香りがやってきます。
味わいは、少々酸味が強めです。
ただし、1:3くらいの濃いめでも、香りはそれほどやってきません。

ライト&スムースの名の通り、全体的にはさわやかなフルーツの香りと酸味がメインで、白州モルトが主体になっている印象です。しかし加水されるとスモーキーさも出てきて、一筋縄ではいかない側面もあります。

ただ、ストレートではアルコール由来の刺激、辛さが強く、正直おすすめはできません。
1980年代前半だと、まだまだ水割り、ロックが主体で、それに合わせたブレンドのように思えます。

緑のボトルで見栄えをよくする目的なのか、敢えてカラメルでの着色を抑えていますが、使用している原酒の熟成年数はかなり短いように思えます。

前述のとおり短命に終わったボトルですが、これをもとにスモーキーさをさらに抑え込んで淡麗に仕上げたのが、白角だといえます。

500mL、アルコール度数40度、当時の値段は2200円でした。700mL換算で3000円ほど、当時の角瓶が2750円でしたから、それよりは少し上、オールドよりは下、という位置づけになります。

ネットオークションだと3000円ほどで取引されていて、よほど天日にさらしてない限り、状態の悪いものをつかまされる確率は低いでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートではアルコールの刺激が強すぎる。青リンゴ、ナッツ、バニラが香る。加水でスモーキーさが現れる。
  • 味わい C: 飲み始めは辛さが目立つ。ロックや加水により、酸味が前に出て、後味に甘さも感じる。
  • 総評 C: 軽めでさわやかだが、スモーキーさもあって侮れない。ストレートに向かないのが難点。


snikka_old01_今回はスーパーニッカの古酒を飲んでみます。

スーパーニッカは1962年にニッカウヰスキーより発売されましたが、創業者の竹鶴政孝が、前年に亡くなった最愛の妻、リタに捧げる、ともに臨んだ夢を具現化したウイスキーでした。

当時はまだ余市蒸溜所しかなく、カフェ式蒸留器もない時代。実際の内容はほとんど長期熟成された余市モルトだったと思われます。ボトルもカガミクリスタル製の手吹きボトルということで、とても高価なものになっていました。

その後カフェグレーン原酒が出来、宮城峡蒸溜所が建設され、宮城峡モルトも使えるようになり、涙滴型のボトルも量産化が可能となったことで、ブレンドも改められていき、徐々に購入しやすいものへと変化していきました。

その間に、ニッカはスーパーニッカを積極的にテレビCMで宣伝を行い、ライバルのサントリーリザーブ、ローヤルへ対抗していきました。


現在のボトルは、2009年より余市の新樽原酒をキーモルトに加え、従来よりもまろやかさを強調したブレンドに改められています。当時は「S」の文字を背負ったようなデザインでしたが、2年前に現在のシンプルなボトルに改められました。

今回入手したボトルは、特級表記が書かれたものであり、ラベルは「SUPER」の表記が大きく、ボトルも量産化されたものですので、1977年から酒税が改正される前の1989年3月までのものと思われます。

早速飲む前に、対象として現行品と比較していきます。
ちなみに容量において、古酒では主に760mLのものが多いですが、これはアメリカでの0.8クォート(=757.082mL)に相当すると言うことで、スコッチウイスキーでも古い物はこの容量になっています。
その後はメートル法準拠で750mL→700mLへと変化しています。
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まずはストレートから。特級ボトルのスーパーニッカをグラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはレーズンとナシ、ピートが織り交ざってきます。

口に含むと、ゴム、レーズン、ナシが強く口に広がり、後からスモーキー、バナナ、カラメルへと続きます。
味わいは、アルコール由来の辛さはそこそこありますが、その後は甘さが主体となり、酸味、ビターが引き立てる感じです。

一方で現行品の場合、香りは全体的に薄く、ピートからのスモーキーさの後にナッツとカラメルが比較的表に出ており、後からレーズン、ナシ、バニラへと続きます。
味わいはアルコールからの辛さが比較的しっかり出ていて、後から酸味、奥から甘さが追いかける印象です。

次にロックにした場合、特級ボトルではピートとナシが先に突き抜け、後からレーズン、バナナ、バニラ、カカオと続きます。
味わいは、酸味が先に現れるがほのかで、後から甘さがしっかり覆い、ドライフルーツの印象が強く感じられます。

現行品では、特級ボトル以上にピートとナシが大きく開き、後からバニラ、カラメル、マンゴーへ続きます。
味わいは酸味がメインになり、甘さは控えめです。後味としてほのかにしょっぱさもあります。

最後にハイボールにすると、特級ボトルの場合、香りはゴム、レーズン、リンゴ、バナナと、1:3で割ったにしては比較的しっかりと香ります。
味わいはドライフルーツのような甘さが主体で、奥から酸味をほのかに感じる印象です。

一方で現行ボトルの場合、香りはバニラと青リンゴが訪れるものの、その先はあまり感じ取れません。
味わいはほのかに酸味と甘みが少し来る程度で、特級ボトルよりも淡麗です。

今回入手した特級ボトルは、現行品に比べると香りがワンランク上で、ハイボールでも香りが消えない点でも、スーパーの名にふさわしいといえます。
現行品も悪くはないですが、特級時代に比べるとライトな印象に思えます。

一方で初号の復刻版に比べると、余市モルトの持つピーティでソルティな面は、宮城峡モルト、カフェグレーンによって丸められ、品格の高く豊かな印象に仕上げられたように思えます。

どの時代のスーパーニッカが一番だ、と軽々に比較、評価すべきではなく、消費者がどういう香り、味わいを求めるかによって、ブレンドをシフトしていったとみたほうがいいでしょう。

中古ボトルを扱う酒屋さんだと1万円オーバーがざらですが、ネットオークションであればかなり安い値段で手に入るでしょう。
ただし、保存状態はピンキリなので、あまり過信してはいけません。

<個人的評価>

  • 香り A: 余市のスモーキーでバニラやバナナの目立つ原酒と、宮城峡のレーズン、ナシの繊細さが織り交ざり、とても豊か。
  • 味わい AA: ノンエイジながら、アルコールの辛さが少なく、甘く飲みやすいボトル。
  • 総評 AA: スーパーの名にふさわしい、上品で芳醇なウイスキー。


old_crow_今回はバーボン、オールドクロウを飲んでみます。

1830年ごろに、スコットランドから移民してきたジェームズ・クロウ博士はケンタッキー州フランクフォートにてウイスキーの製造を開始、1835年に現在のオールドクロウが登場しました。
クロウ博士は、バーボンの品質を一定にするサワーマッシュ工程を開発した人として有名で、当初のオールドクロウも博士オリジナルのサワーマッシュ工程を採用していました。

1856年にクロウ博士が亡くなった後、蒸留所はW.A.ゲインズ社が買収し、製造が続けられました。
禁酒法を乗り越えながらも、一時期は最も売れているバーボンでありましたが、20世紀後半に入ってサワーマッシュの工程で誤ったまま製造を続けたことで品質が落ち、人気は凋落しました。

1987年にビーム社に買収されると、製造工程や原料はジムビームに倣ったものに変えられました。現在はビーム・サントリーの傘下になっています。

先に書いたように、一時期はNo.1バーボンの位置にいたために、アメリカでは政治家、軍人、小説家などにも愛飲されました。トムソーヤの冒険で有名なマーク・トウェインもその一人でした。

日本では、かつての名優、松田優作が愛飲していたことでも有名です。ただし彼が愛飲した時には品質が落ち、現在のレシピとは異なるものになるので、思いを込めて飲むには今のボトルでは正しいとは言えないでしょう。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色、香りはむせ返るほどのエステりーさがあります。

口に含むと、アルコールの刺激とともに接着剤の香りが先に立ちます。その後はすだち、奥からナッツが感じ取れます。
味わいは、アルコールの辛さと強い酸味があり、後味は苦さがあります。

ロックにすると、香りはすだち、ライム、接着剤が大きく立ち、そのあとからバニラ、ナッツ、はちみつ、バナナが続きます。
味わいは軽い酸味の後で甘さが追いかける印象です。

最後にハイボールにすると、香りはメロンのようなエステりーさが先に来た後、奥からナッツ、バニラ、バナナへと続きます。
味わいは、ビターが先に訪れたのち、甘さもそこそこ感じ取れます。

正直なところ、ストレートでは癖が強すぎて飲むのはとてもつらいですが、ロックあるいは軽く加水することでバーボンらしい甘さと香りが現れ、とてもソフトに変化します。
そしてハイボールだと、ビールやジントニックのようなビターなものになり、食事と一緒に飲むにも悪くはないでしょう。

700mL、アルコール度数40度で、価格は1300円ほど。
正直、これがアメリカで一番売れていたとは思えないですね。全盛期のオールドクロウというのも飲んでみたいものです。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートではアルコールとエステりーさが目立つ。加水でライム、すだちののち、ナッツ、はちみつ、バニラ、バナナがやってくる。
  • 味わい C: ストレートでは辛さが目立って飲みにくい。加水、ロックで甘さが現れ、ハイボールでビターが先に立つ。
  • 総評 C: 変化に富んでいることは評価できるが、飲み方を選ぶボトル。


mild_nikka_今回は、ニッカの古酒、マイルドニッカを飲んでみます。

マイルドニッカは、1983年に特級ウイスキーとして発売され、1997年に販売が終わりました。

余市と宮城峡のモルト、そしてカフェグレーンをブレンドしているのはもちろんですが、特徴的なのは、ブレンド後に再び樽に貯蔵、後熟(マリッジ)を行っている点です。
テレビCMや広告でも、マリッジウイスキーを売りにしていました。

それになぞらえて、広告では恋人役として2体のロボット、アポジーとペリジーが登場しました(この名前は一般公募されたものでした)。


のちに2体のロボットをベースにしたセンサーロボが、抽選でプレゼントされました(このノベルティは余市蒸留所にも保管されています)。さらにはイメージアルバムが作られ、戸川純がペリジー役となった楽曲も収録されていました。馬の骨の皆様はいろいろチェックしてもいいでしょう。

いずれにしても、このCMシリーズは2年近く続けられており、ニッカは結構気合を入れていたように思えます。

今回入手したボトルは、特級表記がついているため、1983~1989年3月までに販売されたものと思われます。

では、いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはほのかなピートとナシが感じ取れます。

口に含むと、先にカラメルの甘い香りから始まり、次にゴム、レーズン、バナナ、カカオ、バニラへと続きます。
味わいは、アルコール由来の辛さはかなり控えめで、酸味が主体で、後味として甘さ、そしてしょっぱさを感じ取れます。
ボトルから見ても澱は目立たず、保存状態はかなりいいようです。

次にロックにすると、香りはライムやナシ、ピートが表に出てきて、レーズンやゴムがそれを支えるように香ります。
味わいはビターをまとうように酸味を感じ、後からしょっぱさも得られます。

最後にハイボールにすると、香りはゴムとレーズンの香りが先に訪れ、次にドライマンゴーへと続きます。1:3の割合ですが、香りを感じることは難しくありません。
味わいは酸味が先にやってきて、後からビター、甘みへと続きます。

マイルドの名は伊達ではなく、ストレートであってもアルコールの刺激、辛さはさほど感じられず、後熟をしたことのメリットをしっかり享受した印象です。

しかしながら、ある程度のスモーキーさも残っており、ニッカらしい本格的なスコッチウイスキーを目指した姿勢は残されているように思えます。

一方でハイボールにしても、香りが消えることはなく、濃厚で甘いフルーツを感じられます。

マイルドニッカの登場から2年が経って発売されたのが、同じく後熟を行ったのち、加水をほとんど行わずにボトリングした、フロム・ザ・バレルになります。
いわばニッカの技術面において、過渡期に誕生したウイスキーとも言えます。

760mL、アルコール度数は43度、発売当初は2850円で売られていました。酒税の税率の変化と物価の上昇率を考えても、今の価値では2000円台前半になると思われますが、それでも価格以上の価値はあったと思います。

<個人的評価>

  • 香り A: アルコールからの刺激はストレートでもなく、ゴム、レーズン、ピート、バナナ、カカオ、バニラととても豊か。
  • 味わい B: ストレートでは少々辛いが、後から酸味、ビター、甘さがしっかり伝わる。後味には塩気がある。
  • 総評 A: マイルドの名は伊達ではないが、加水してもへし折れないしっかりした香りもある。


bt30_今回は、ついに2万円の大台を突破して、バランタイン30年を飲んでみます。

バランタイン30年は、レギュラーのラインナップで最上位のボトルになります。
文字通り30年以上熟成された原酒を40種類もブレンドした、ぜいたくなボトルです。

パッケージを見ると、さすがに最上位だけあり、革張りの木箱に入っていて、ふたの部分に爪によるロックがかかるようになっているなど、贈り物として持っていくにしてもしっかりしたものがあります。
この点で言うと、ジョニーウォーカーのブルーラベルよりも上です。

では、さっそくストレートから飲んでいきます。
グラスに注ぐと、液色は意外にも中庸な琥珀色、香りはリンゴ、レーズン、ピートが強く鼻をくすぐります。

口に含むと、先に青リンゴのさわやかさが先に訪れ、その後ブドウ、はちみつ、バニラと続きます。
さすがにアルコールの刺激は感じられないものの、30年物と思えるような非常に濃厚なレベルではありません。

味わいは、アルコールからの辛さはほとんど感じられず、酸味と甘さが交互に訪れます。
さすがに30年以上の熟成によって、ストレートでもとてもまろやかで飲みやすいです。

次にロックにすると、軽く潮風とヨードを感じるピートが現れ、その後はライム、青リンゴ、ナシのさわやかさが続き、最後にバニラ、ナッツ、ウッディさが締めてきます。
加水によって香りが大きく開くのがわかります。

味わいは、多少のビターはあるものの、フルーツならではの酸味と甘さが支配します。舌に残る後味にはしょっぱさがあります。
この辺りになると、アルコールからの刺激、辛さはほぼ完全に吹っ飛びます。

最後にハイボールにすると、香りは洋ナシのさわやかな香りが先に届き、リンゴ、ブドウ、バナナと、とてもフルーティーな香りが感じ取れます。

味わいは少々ビターを伴った甘さが感じられます。

飲む前は濃厚で拡散する香りを期待したのですが、意外にもさわやかなフルーツが前に出たブレンドになっていました。
とびっきりの熟成感のある香りや味わいを期待する人には「?」がついてしまうかもしれません。

しかしながら、さすがに30年以上の熟成をしたことによって、アルコールのとげとげしさはストレートでも感じ取れず、非常にまろやかなウイスキーに仕上がっています。

ウイスキーに慣れてない人でも、ロックやトゥワイスアップであれば、特にアルコール感も感じられず、ウイスキーとしての香りを多く感じ取れますし、とてもとっつきやすいように思えます。
ただ、如何せん値段も張りますので、これを享受できる人はめったにいないでしょう。

700mL、アルコール度数は40度。サントリーが輸入する正規品の定価は8万円で、それなりの収入のある人でも手を出せないでしょう。
しかし並行輸入品になると、価格は27,000円ほどになり、外で飲みに行くのを何度も我慢してへそくりを貯めていけばなんとか買えるでしょう(家飲みだけだと絶望的ですが...)。

ballantine17これでバランタインは、レギュラーのボトルをコンプリートしましたが、ザ・スコッチと謳われる17年から今回飲んだ30年は、スペイサイドモルトを中心にしたさわやかなブレンドにしている点では共通化していました。

最初に飲んだ17年物は、その年数の割にアルコールの刺激が届く若々しさがあって面喰いましたが、21年ではそのとげが削られ、30年ではそれがしっかりそぎ落とされた印象があります。

しかしながら、熟成が進むことで香りが濃厚になる印象はそれほどありません。

その点では、ファイネストと12年は別物と考えてもよく、これらのイメージを持って17年物を飲んだ時には、違和感を感じるのは間違いないでしょう。

並行輸入品を含めれば、21年が一番バランスが取れているように思えます。

ネットにおいては、昔のバランタインのほうがパワーのある香り、味わいがあった、という意見も散見されますので、いずれはオールドボトルにも手を出そうと思います。

<個人的評価>

  • 香り AA: ストレートでもアルコールの刺激はなく、ナシや青リンゴの香りが先に届く。その後バニラ、ナッツ、ウッディ差が続く。加水でヨードを伴うピートも感じられる。しかし濃厚とは言い切れない。
  • 味わい AA: アルコール由来の辛さはなく、酸味と甘さが訪れ、後味にしょっぱさを伴う。
  • 総評 A: とてもまろやかで甘さもあって飲みやすい。ただ30年にしては淡麗で少々物足りないかも。



royal_1960_01サントリーの古酒として、オールド、角瓶を飲んでいきましたが、第三弾としてローヤルを飲んでみます。

サントリーローヤルは、創業から60年を迎えるのとともに1960年発売であることのダブルミーニングとして、ラベルには大きく「’60」が描かれていました。

このボトルにおいてマスターブレンダーを務めていたのが、創業者の鳥井信治郎でしたが、2年後の1962年に亡くなったため、このローヤルが最後の作品となりました。

その翌年には、2代目の佐治敬三が、父が成し遂げられなかったビール事業の成功を夢見て再び事業化に着手することとなり、併せて社名を寿屋からサントリーと改められました。

さて、今回入手したボトルですが、ネック部分のラベルが一部剥がれていたものの、社名としてサントリー、住所として中之島の表記があることから、サントリーの社名に変更した1963年3月からサントリービルに移転する前の1971年3月のボトルだと推測されます。
royal_1960_02

もし寿屋の表記であれば、3年ほどしか流通していない貴重なボトルでしょう。

発売当初は、「Rare Old Whisky Suntory "ROYAL"」と、ローヤルの名称は控えめに記載されていましたが、その後1980年代初頭までは、「Suntory Whisky Royal」と改められています。
「'60」の表記も、1980年代前半には「SR」とイニシャル表記に改められ、1990年代以降は幾度となくラベルデザインが改められました。

「酉」の形をモチーフにしたボトルには、当初紐による封印がされていました。これをナイフでブチっと切る様をCMで見ていてあこがれを持っていました。
現在のボトルにはそういった封印が省略されています。

今回も、現行品と比較していきます。
royal_1960_03

まずはストレートから。
1960年代のボトルでは、グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色、香りはアルコールの後に青リンゴとピートの香りが続きます。

口に含むと、先にレーズンの香りが現れ、あとからカラメル、バナナ、ナシ、オレンジが続きます。
味わいは、アルコール由来の辛さはそこそこあるものの、後から酸味、ビターと続き、最後に甘さがやってきます。古いボトルならではの埃っぽさは少なく、比較的状態はいいです。

一方で現行品は、アルコール由来の刺激は割と強く、先にバナナ、次にカラメル、樽からのウッディさが続きます。シェリー樽原酒由来のレーズンの香りはほとんど感じ取れません。
味わいはアルコールからの辛さがメインで、酸味、甘さと続き、ビターは控えめです。

次にロックにすると、1960年代では青リンゴやライムの香りが立ち始め、奥からバニラ、バナナが追いかけます。
味わいは酸味がメインとなり、加水が進むほど、ほんのりとした甘さを感じやすくなります。

一方で現行品は、先にピートが感じられ、後からナシ、ライム、青リンゴと続きます。バニラ、バナナはよくよく嗅いでいかないとわからないです。
味わいはビターが強めで、その後に酸味と続きます。甘さはそれほど感じられません。

現行品も決して悪くはないのですが、1960年代のローヤルは、香りが豊かでストレートでも比較的まろやかに作られていて、1,2ランク上のボトルだと感じ取ることができます。
当時のローヤルの値段を現代の価値で換算すれば3万円以上はするわけですが、現在のボトルと比較しても響 JAPANESE HARMONYよりも上、7000~8000円くらいの価値はあるでしょう。

竹鶴政孝とともに日本のウイスキーの先駆者として走り続けた鳥井信治郎が、残り僅かな魂の炎を感じながら作り上げた渾身の一品なんだと感じられます。
50年近くたって、このボトルを飲めることに幸せを感じます。

<個人的評価>

  • 香り A: 先にレーズン、カラメル、バナナ、オレンジ。加水されるとライム、青リンゴが開く。
  • 味わい A: アルコールからの辛さは控えめ。酸味、甘さがメインで、ビターは控えめ。
  • 総評 AA: 現行品も悪くないが、香りが豊かで濃厚。鳥井信治郎の情熱がこもった十分高級、上品なボトル。

bs01_昨年に限定販売された、ブラックニッカ ブレンダーズスピリットですが、要望が多かったのか、今年3月に再販されました。

しかし、ネットなどでは再販されたボトルは最初とは香り、味が変わっているといううわさが流れ、当ブログにもそういったコメントが多く寄せられました。

そこで今回は緊急企画として、新旧のブレンダーズスピリットを飲み比べてみます。
当方では初販ボトルを3本ストックしていましたので、そのうちの1本を開けて比較したいと思います。

まず新旧のボトルを比べると、ラベルの前面においては、「60th ANNIVERSARY」のデザインが異なり、再販ボトルでは「Bottled in 2016」の表記がありません。
まぁ、今年再販したわけですから当然ではあります。
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では、実際にストレートで飲み比べてみます。
旧ボトルのほうは、香りとしてアルコールの刺激は控えめで、まずレーズン、次にナシ、ライム、カラメル、ナッツ、カカオと続きます。全体的にも香りは豊かに広がります。
味わいは、辛さはそこそこありますが、後から酸味がほのかに訪れ、最後は甘さが舌を支配します。

一方で新ボトルはというと、香りとしてレーズンが少し控えめで、ナシ、ライム、カラメル、ナッツと来ますが、カカオのほろ苦い香りがちょっと届きません。
味わいにおいては、酸味のほうが若干強く、甘さは控えめになっています。

だいぶ減っていた新ボトルのほうが、空気に触れたことによる香りの変化というのもありますが、正直に言って明確に変わったというには非常に微妙で、個人的にはブレンドを変えてしまったというのは難しいです。

とはいえ、レギュラーのブラックニッカと比較すれば、とても豊かな香りであることに変わりはなく、失望させるには至らないと思います。クロスオーバーのエッジを立たせ過ぎたものを考えれば、再販ボトルでも十分満足できるでしょう。

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