RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

カテゴリ: スコッチウイスキー

今回は、謎のモルトウイスキー コリーモア 8年 スペシャルリザーブを飲みます。

情報がほとんど無い謎のボトル

cor_nhor_このウイスキーについてはまともな情報がありません。

確認できる点については、
  • フォックス・フィッツジェラルド社が手がけるボトルであること
  • 姉妹ボトルであるシガーリザーブは、葉巻に合う原酒を使ったものであること
  • おそらくはハイランドのシングルモルトと思われること
  • 使用している原酒がアメリカンオーク樽と、シェリー樽原酒からのものであること
  • 原酒を選定したのが、ホワイト&マッカイ社に在籍していたリチャード・パターソン氏であること
というくらいです。

ラベルにはURLが書かれていましたが、アクセスが出来ない状態でした。

また、フォックス・フィッツジェラルド社のサイトにも詳しい情報は存在しませんでした。

まともに売ろうとしたのか非常に疑問です。

シェリー樽原酒の味を楽しむのには及第点

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめの琥珀色、香りはラムレーズンが強めに感じられます。

口に含むと、シェリー樽原酒ならではラムレーズンの香りが一気に広がります。その後はカカオ、リンゴ、バニラと続きます。
味わいは、アルコールからの辛みはそこそこであるものの、すぐさま甘みと酸味が続いていき、ほろ苦さも奥から得られます。

ロックでは、フェノールっぽい刺激臭が一気に揮発し、後からレーズンの香りがついてきます。残り香としてカカオの香ばしさも感じられます。
味わいは、ほろ苦さが前に出るようになり、奥から甘みが追いかけてくる印象です。

ハイボールにすると、再びラムレーズンが顔を出し、カカオの香りも次いできます。
味わいは甘みの方が目立つようになり、とても飲みやすくなります。

シェリー樽原酒ベースのウイスキーが好きな人であれば、及第点をあげられる香りを持っていて、十分気に入るものになるでしょう。

また、水割りやハイボールでは甘みが先行しますので、初心者にも優しいように思えます。

700mL、アルコール度数46度、価格は4000円ほどです。

<個人的評価>

  • 香り B: ラムレーズンが主体。カカオ、リンゴ、バナナが続く。加水でフェノールっぽさが出る。
  • 味わい C: ストレートは酸味が前で甘さとほろ苦さが続く。加水で甘みが目立つ。
  • 総評 B: シェリー樽原酒の持つ香り、味わいを楽しむには悪くないレベル。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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今回はスペイサイドモルトから、ザ・グレンリベット18年を飲みます。

スペイサイドの雄による18年もの

gl18_ザ・グレンリベット蒸溜所は、1824年に、スコットランドでのウイスキーの関税が引き下げられて以降、初めて認可された蒸溜所です。

その後もスペイサイドにあるいくつもある蒸溜所では、自分らの銘柄にグレンリベットの名を冠するボトルをリリースしていましたが、1884年に、オリジナルである「The」をつけることが裁判所によって認められました。

ザ・グレンリベットは、シングルモルトとしては生産量が多く、年数表記の銘柄も比較的安価に手に入る傾向にあります。

12年ものにおいても、現在でも3000円台前半でリリースされていて、シングルモルトの12年ものとしては比較的安価な部類に入ります。

今回飲む18年ものでは、使用する原酒樽として、ファーストフィルとセカンドフィルのアメリカンオーク樽と、シェリー樽を使用しています。

18年熟成ならではの濃厚な香り

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は濃厚な琥珀色、香りはパパイヤやパイナップルのようなトロピカルな印象があります。

口に含むと、レーズンの甘い香りが先立ち、リンゴ、パパイヤ、パイナップル、マンゴー、バナナと様々なフルーツが感じられます。全体的に香りが強く感じられます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、ほのかな酸味の後に甘さがいっぱいに広がります。

ロックにすると、パイナップルが前に来るようになり、奥からはグレープフルーツの香りも得られるようになります。その奥からレーズン、リンゴ、マンゴーが追いかけてきます。
味わいは、少々のほろ苦さはあるものの、すぐさま甘みが広がっていきます。

ハイボールでは、石けんのようなフローラルさの後にリンゴ、レーズン、パイナップル、パパイヤと、引き続きフルーティな香りが目立ちます。
味わいは、比較的酸味が目立つようになり、甘みは控えめに変わります。ストレートやロックに比べるとさっぱり飲める印象です。

12年ものを飲んだときには、苦みや灰汁っぽい印象が強く、あまり好きにはなれませんでしたが、18年の熟成と、2種類のアメリカンオーク樽、そしてシェリー樽原酒が加わることで、香りに幅が生まれ、甘みが支配する飲みやすいボトルになったように感じます。

700mL、アルコール度数43度、価格は7000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り AA:パイナップル、パパイヤ、マンゴーのトロピカルフルーツを中心にした華やかな香り
  • 味わい A:ほのかな酸味の後に甘みが支配する。加水で酸味が勝ってくる。
  • 総評 A:18年ものならではの熟成感を十分味わえるボトル


今回は、セブンアンドアイ限定のウイスキー、レジェンダリースコットを飲んでみます。

トマーティンが手がける限定ウイスキー

l_scot_レジェンダリースコットは、スコットランド ハイランド地方にある蒸溜所、トマーティン蒸溜所で作られたブレンデッドウイスキーです。

トマーティンでは、定番の12年、レガシー、ク・ボカンといったシングルモルトが有名ですが、そのほかにエンシェントクラン、タリスマンといったブレンデッドウイスキーも手がけています。

そのトマーティン蒸溜所と、日本での輸入販売を手がける国分が、セブンアンドアイ限定のボトルとして2020年2月にリリースしたのが、レジェンダリースコットになります。

残念ながら、それ以上の情報はありません。

ストレートの方が飲みやすい

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は淡いシャンパンゴールド、香りはラムレーズンっぽさを感じます。

口に含むと、アルコールの刺激は少なく、カラメル、バニラ、レーズン、ライムと続きます。
味わいは、辛みがそれほど強くは無く、軽い酸味の後に甘みが奥からやってきます。

ロックでは、ライムが一気に前に躍り出て、レーズンが続き、カラメルやバニラは潜んだ印象になります。
味わいは、酸味と苦みがとげとげしさを持って舌を刺激してきます。甘みはほとんど無くなってしまいます。

最後にハイボールにすると、再びレーズンが前に戻り、バニラがほんのり香ってきます。
味わいは、苦みが主立っていますが、甘みと酸味がそれに続きます。

正直言って、ストレートの方がまだ飲めるレベルで、加水されるごとに苦みが強くなり、却って飲みにくくなる印象です。ロックのように冷やしてしまうと、苦みがさらに増してきます。
ハイボールでも1:4位まで薄めていかないと、苦みが勝ってきついです。

雰囲気としてはエンシェントクランに近いです。

700mL、アルコール度数40度、価格は880円。
度数の差からすると、ブラックニッカクリアやトリスクラシックくらいのレベルになりますが、それでもレジェンダリースコットはそれらにも劣っているように思えます。

レモン汁を絞って入れたり、コーラで割ってやれば、苦みが柔らかくなって飲みやすいですが、1000円スコッチのレベルで見ても高いとはいえません。

<個人的評価>

  • 香り C: カラメル、レーズン、バニラ、ライムが全体的に香る
  • 味わい D: 加水するごとに苦みが目立つ。ストレートの方が飲みやすい
  • 総評 D: 安物と思えば納得がいくか。


今回は、1000円スコッチの定番、バランタイン ファイネストを改めて飲んでみます。

40種類のモルトを使った110年の歴史あるボトル

ba_fine2_バランタイン社は、1827年にジョージ・バランタインによって始めた食料品店を起点としています。

徒弟奉公を終えて自らの店を構えたジョージは、貴族向けの高級ウイスキーや食料品の買い付けを始め、評判を上げていきました。

1853年には、友人が考案したブレンデッドモルトウイスキーの発想を元に、さらにグレーンウイスキーをブレンドすることで、安定供給できるブレンデッドウイスキーを開発、販売をはじめていきました。

安定した品質を持つバランタインのウイスキーは評判を呼び、ヴィクトリア女王から王室御用達を受けるまでに至りました。

そして1910年、バランタイン ファイネストが誕生しました。

使用されるモルト原酒は40種類以上とされていて、個性を出すと言うよりも、安定供給と万人受けを求めたものになっているようです。

1000円とは思えない豊かな香り

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはブドウ、ナシ、青リンゴの香りがバランスよく鼻へ通ってきます。

口に含むと、軽くピートのスモーキーさを伴いつつも、レーズンが先に広がります。後から青リンゴ、ナシ、バニラ、バナナと続き、奥からはカカオの香ばしさも伝わります。

味わいは、アルコールからの辛みは強めであるものの、フルーツのような酸味と、ほろ苦さが続きます。

ロックにすると、ブドウ、ナシ、青リンゴの香りがさらに強まり、レモンのような爽やかさもプラスされます。バニラやカカオも衰えません。

味わいは、渋みが前に来るものの、すぐさま甘みが追いかけ、酸味も角が取れた印象です。

ハイボールでは、ブドウというかレーズンの香りが再び前に来ます。その後にはピートからのスモーキーさが続きます。
味わいは、渋みから苦みへと変化するものの、酸味や甘みが後へと続き、それほどきついとは感じられません。

原酒の熟成が短いと思われ、ストレートではアルコールの刺激が強めですが、それでも香りや味わいに広がりがあり、初めてウイスキーを飲む人にも、「これがウイスキーだ」と印象づけさせるのに申し分ないように思えます。

700mL、アルコール度数は40度、価格は1200円ほど。

<個人的評価>

  • 香り A: ピートを持ちつつも、レーズン、青リンゴ、バナナ、バニラと香りが豊か。
  • 味わい A: ストレートでのアルコールの辛みはあるものの、ロックでは軽い渋みのあと酸味と甘みを堪能できる。
  • 総評 AA: 1000円ほどで買えるウイスキーとしては申し分ない香りと味わい。晩酌用にも最適。




今回は1000円スコッチの一つ、ザ・ダグラスXOを飲んでみます。

有名ボトラーによる格安スコッチ

gouglasxo_ザ・ダグラスXOは、グラスゴーにあるボトラー、ハンター・レイン社が手がけるブレンデッドウイスキーです。

ハンター・レイン社は2013年に設立されましたが、元々同じグラスゴーにあるダグラス・レイン社の創業家出身のスチュワート・レイン氏が、ダグラス・レイン社を弟のフレッド氏に譲り、一部の銘柄を引き取りつつ分社独立した会社です。

現在はスチュワート氏と二人の息子が経営を行っています。

同社は2018年にアイラ島にアードナッホー蒸溜所を建設し、独自のウイスキーも手がける予定です。

ハンター・レイン社は主に独自で買い付けたシングルモルトウイスキーをボトリングして販売するのが主体ですが、独自のブレンデッドモルトやブレンデッドウイスキーも手がけています。

ザ・ダグラスXOでは、スペイサイドモルトを主体とした30種類以上の原酒のブレンドになっているようです。

シェリーらしさが明確

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々明るめの琥珀色、香りはラムレーズンのような甘い雰囲気です。

口に含むと、軽くゴムの香りが広がった後、レーズンの濃厚な香りが一気に広がります。その後はカカオの香ばしさが追いかけます。

味わいは、思ったほどアルコールからの辛みは少なく、フルーツの酸味と甘みが全体に広がり、後味にはほろ苦さも得られます。

ロックにすると、レーズンの香りが引き続き訪れ、ライムの渋みを伴った爽やかな香りと石けんのフローラルさもやってきます。
味わいは、酸味よりも苦みが前に来るようになり、甘さは少々控えめになります。

ハイボールでは、再びレーズンの香りが前に来ますが、少々ヒネ臭のような違和感も感じられます。
味わいは、ほんのりとした酸味が広がった後、甘みへと続きます。

スペイサイドモルトを中心にしたとしていますが、雰囲気はマッカランの若い原酒がキーになっているように思えます。
ナシや青リンゴのスペイサイドモルトらしさを出しても面白いように思えましたが、バランタインやジョニ赤と同じレンジで出すとなると、シェリー樽原酒を前面に出すブレンドの方が個性が出しやすいと判断したのかもしれません。

700mL、アルコール度数40度、価格は1000円ほど。
1000円でしっかりしたシェリー樽原酒の香りを楽しめると考えれば、そこそこいけるのでは無いでしょうか。

<個人的評価>

  • 香り B: ゴム、レーズンがしっかり。加水でライム、石けんが顔を出す。
  • 味わい B: 柔らかい酸味の後に甘み。加水で苦みが少し目立つ。
  • 総評 A: シェリー樽原酒の個性を楽しむにはうってつけ。


今回はシーバスリーガルの新作、シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュを飲みます。

ミズナラ樽仕上げの18年もの版

cr18_miz_シーバスブラザーズ社は2013年10月、12年以上熟成させた原酒をブレンドした後、ミズナラ樽で後熟を行ったウイスキー、「シーバスリーガル ミズナラ12年」を日本限定でリリースしました。

ミズナラは日本、特に北海道に多く生息するナラの木で、ジャパニーズオークとも呼ばれます。
一般的に使われるホワイトオークに比べると、樽に仕上げても液漏れが多く、使用できる部位が限定される欠点があるほか、新樽のまま貯蔵すると、木の香りが強くしみ出す特徴を持っています。

しかし、2回以上繰り返し使うことで、香木を思わせる独特の香りがつくことから、日本のウイスキー(特にサントリーの山崎)が評価を高めるとともに、ウイスキーの樽材としても注目を集めるようになりました。

シーバスブラザーズ社もそのひとつで、ハイボールをきっかけにウイスキーの人気が高まる中で、日本向けとしてミズナラ樽仕上げのウイスキーを出し、現在もラインナップに加えられています。

日本のメーカーが長期熟成原酒の枯渇の危機に瀕している状況で攻勢をかけようとするのか、シーバスブラザーズ社は2020年1月、18年以上熟成させた原酒をミズナラ樽で後熟を行う、「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」をリリースしました。

このボトルも日本限定となります。

実はすでに免税店限定として、1L、アルコール度数48度ですでに販売していましたが。

ラベルには「水楢」と漢字表記されたエンブレムが貼り付けられるなど、シーバスブラザーズ社の気合いの入れようを思わせます。

まろやかでお香の如き香りに酔いしれられる

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはシナモン、リンゴ、バニラ、カラメルが複雑にやってきます。

口に含むと、まずリンゴとバニラの甘い香りが一気に広がります。奥からはライム、シナモンが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みは少なく、全体的に甘みが主体で、ほんのりとした酸味も感じられます。

ロックでは、白檀の香りが揮発するようになり、後からライムの爽やかさ、軽くピートからのスモーキーさも広がります。一方でバニラやシナモン、リンゴの甘い香りも健在で、香り全体が強く感じられます。

味わいは、多少の苦みを持つものの、酸味と甘みがバランスよく舌に伝わり、きつさを感じることはありません。

ハイボールにすると、シナモンの後、リンゴの甘い香りが追いかけてきます。その後はバニラの甘い香りが広がります。

味わいは、全体的に甘みが強めで、苦みが消え酸味はフルーツのような柔らかいものになります。
スイスイと飲めてしまうほど飲みやすさが出ます。

ミズナラ樽からのオリエンタルな香りを加えつつ、18年ものならではのまろやかな味わい、豊かな香りが加わり、うっとりした気分で楽しめると思います。

700mL、アルコール度数43度、価格は9000円ほど。
レギュラーの18年よりも3000円以上も割高ですが、それだけのお金を出すだけの価値は十分あると思います。

<個人的評価>

  • 香り AA: シナモン、白檀が先んじる。その後にリンゴ、バニラの甘い香りが続く。ロックでライム、ピートも。
  • 味わい AA: アルコールの辛みは感じない。甘みが強く、酸味が後を追いかける、ビターは控えめ。
  • 総評 A: ミズナラ樽の特徴と18年熟成のボトルとしては文句の無い出来。



今回は、定番のスコッチ、シーバスリーガル12年を改めて飲んでみます。

輸出向けブランドとして誕生

sr12_シーバスリーガルを生んだシーバス・ブラザーズ社は、1801年にジェームズとジョンの兄弟による、コーヒーやブランデーなどの高級食料品を仕入れ、販売する小売業としてアバディーンに誕生しました。

1850年頃からは、ウイスキーの原酒を調達して自社でブレンドして販売する事業を開始、1909年に入ると、アメリカ向けの輸出商品としてシーバスリーガルを作り上げました。

第二次世界大戦後は、12年ものを主体とした販売体制となり、1950年にはキーモルトとしていたストラスアイラ蒸溜所を買収するに至りました。

現在、シーバスブラザーズ社はペルノ・リカールに買収され、傘下にあります。

熟成されたリンゴの香りが印象的

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはリンゴが強く感じられます。

口に含むと、アルコールの刺激はそこそこ来ますが、すぐさまリンゴ、カラメル、レーズンと甘い香りが一気に広がります。奥からはカカオの渋い香りが追いかけてきます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、 程よく酸味が来る後に、甘さが強く訪れます。

ロックでは、ライムの渋みを伴った香りが支配します。その後はシナモン、石けんが続き、林檎やレーズンは奥に潜みます。
味わいは、苦味がとても強くなり、ストレートで感じられた甘さや酸味は一気に消し飛びます。

ハイボールにすると、再びリンゴの香りが顔を出し、蜜のような甘い香りが広がります。
味わいは、甘みが支配するようになり、とても飲みやすくなります。

ストラスアイラのモルトが引き出す熟成されたリンゴの香りと甘みが主体となっていて、ウイスキーになじみの薄い初心者にも向いています。
ただ、ロックになると苦味、渋みの強い印象に変わってしまうため、加水して柔らかくした方がいいと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は2500円ほど。
晩酌用として常備するには値段が張りますが、甘みの強い味わい、香りは、ちょっとしたご褒美として飲むには十分かと思います。

<個人的評価>
  • 香り B: 林檎、レーズンの甘い香りが支配する。奥からカカオ。加水でライムが強まる。
  • 味わい B: ストレートでのアルコールからの辛みは弱め。甘みがメイン、程よい酸味。加水で苦味主体に変わる。
  • 総評 B: 初心者でも受け入れやすいブレンド。


今回は、ジョニーウォーカーの限定ボトル、ア・ソング・オブ・アイスを飲んでみます。

ゲーム・オブ・スローンズとのコラボボトル

s_of_ice_ア・ソング・オブ・アイスは、2011年から2019年まで放送された海外のファンタジードラマ、「ゲーム・オブ・スローンズ」とのコラボレーションで登場したボトルです。

すでにコラボレーションボトルとしてホワイトウォーカーがリリースされましたが、今回はその第二弾と言えるものです。

ボトルには、劇中に登場するスターク家の象徴であるダイアウルフが描かれ、雪景色を思わせるデザインになっています。

ブレンドのキーとなるのはクライヌリッシュで、フレッシュな香り、味わいを目指しているようです。

なお、コラボレーションボトルとして「ア・ソング・オブ・ファイア」もアメリカでリリースされており、こちらはカリラをキーにしたブレンドになっています。
日本での発売は未定です。

アイスとは裏腹のバナナ感満載

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはバニラ、バナナがします。

口に含むと、バナナの甘い香りがほのかに広がります。その後は桃、ウエハース、生クリームが続きます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、酸味がほのかに感じられる後は甘みが広がっていきます。

ロックでは、ライムの爽やかな香りと石けんのようなフローラルさが現れ、バナナやバニラ、桃の香りが包み込んでいく印象です。
味わいは、苦味が目立つようになります。

ハイボールにすると、バナナの香りが先に訪れ、生クリームのようなミルキーさが追いかけます。
味わいは、苦味が先行しますが、後から酸味が目立っていきます。

クライヌリッシュをキーにしているせいか、冬のイメージとは裏腹に南国のバナナの香りがメインに得られます。
レギュラーのジョニーウォーカーとは違うものの、イメージに合わない違和感もあります。

700mL、アルコール度数40.2度、価格は3000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: バナナがメイン。奥からバニラ、桃。加水でライム、石けん。
  • 味わい C: ストレートでは酸味、甘みが目立つが、加水で苦くなる。
  • 総評 C: アイスのイメージとはかけ離れているが、バナナの香りの強さは興味深い。


今回は、日本のウイスキーメディアサイトが初めて手がけたボトル、マグ・メル ウィリアムソン12年を飲みます。

第一弾はアイラモルト

mag_mell_w_「マグ・メル」とは、ケルト神話における喜びの島という名前で、死後、楽しさと幸せを永遠に得られる楽園として伝えられる土地だと言われています。

このボトルを手がけるのは、ウイスキーメディアとして知られる「BARREL」で、ウイスキーのボトルや飲み方を伝える情報サイトとして日本で最も閲覧されています。

今回のボトルが、プライベートボトルとして初めて手がけるものになります。

ウィリアムソンという名前は、実はアイラモルトの王様ことラフロイグの別ブランドです。
大人の事情でラフロイグの名前を使えない際に、このウィリアムソンの名前が冠されるようです。

ウィリアムソンとは、1950年代から1970年までラフロイグ蒸溜所のマスターディスティラーを務めていたベッシー・ウィリアムソンから名付けられたと言われます。

ベッシー・ウィリアムソンは、20世紀初頭に蒸溜所の建て直しを行った創業家出身のイアン・ハンターの秘書でしたが、次第にウイスキー造りにも加わるようになり、イアン・ハンターから様々な秘伝を受け取った後、彼の後継者として15年にわたってラフロイグを手がけました。

その間に、ラフロイグの人気はどんどんと上がっていきましたが、蒸溜所単体の体力ではこれ以上の人気に対応できないと判断した彼女は、蒸溜所を売却しました。

ラフロイグの名声を上げたことで、ブランド名として残されていると言えます。

使用される樽はバーボン樽のみ、その12年以上熟成された原酒を加水無しにボトリングしています。

さて、このマグ・メル ウィリアムソン12年のラベルには、新進気鋭の画家、今井喬裕氏の絵が使用されています。
彼は近年珍しい、写実的な美人画を手がける画家で、あたかも実在するようなリアリティのある描写を行うことで、注目されつつあります。

アイラモルトらしさ全開

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りは正露丸とグレープフルーツが交互に訪れます。

口に含むと、正露丸の香りと灰のような煙たさが一気に広がります。奥からはレモン、グレープフルーツの爽やかな香りが追いかけます。
味わいは、アルコールからの辛みが比較的強く、その後は柑橘系のような酸味、ほのかな苦味が続きます。

ロックにすると、柑橘系の爽やかな香りが前に出るようになり、スモーキーな香りは少々潜む印象です。しばらく経つと、軽くバニラの甘い香りがやってきます。
味わいは、ビターが先に出るようになり、酸味はそれなりになります。しかしその余韻には甘みもほのかに得られます。

最後にハイボールでは、再び正露丸を伴ったスモーキーなピートが全体に強く広がります。奥からはカラメルやシナモンのような甘い香りが出てきます。
味わいは、苦味が先んじますが、後からはほのかな甘みとうま味が舌を覆います。

オフィシャルのラフロイグ10年と比べると、特徴的な正露丸を伴うピートは幾分柔らかくなり、グレープフルーツの香りが新鮮に感じられます。
それでもアイラモルトらしさを堪能できるボトルであることに間違いはないです。

700mL、アルコール度数54度、価格は19,580円。ただし販売された210本はすぐに完売してしまいました。
先行して飲食店向けに販売していましたので、もし見つけたら是非味わってください。

<個人的評価>

  • 香り A: 強烈な正露丸と燻煙。その後にグレープフルーツ。加水でバニラ、シナモン、カラメル。
  • 味わい B: ストレートでは酸味が強め、加水で苦味が勝ってくる。後味は甘みとうま味。
  • 総評 B: 少々まろやかだが、アイラモルトの強い個性を堪能できる。

今回は、ブレンデッドスコッチのアイラミスト デラックスを飲みます。

ラフロイグ主体のブレンデッド

is_mist_dx_アイラミストは、1920年代に誕生した比較的古いブランドで、その名の通りアイラモルト、特にラフロイグをキーモルトとして使っています。

このほか、スペイサイドモルトもいくつか使われているようです。

現在は、ボトラーとしても知られているマクダフ社が発売しています。

ボトルには「デラックス」と書いていますが、よくよく調べると、現行の「オリジナル」と一緒のようです。

このオリジナルにおいては、5年以上熟成したモルト、グレーンを使っていると言われています。

モヤッとした癖が気になる

では、ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は薄い琥珀色、香りは少々ほこりっぽさを伴った煙、煤に近いです。

口に含むと、ほこりっぽい倉庫のような香りの奥から、正露丸を思わせる香りが訪れて、その後はレモン、バナナと続きます。
味わいは、アルコールからの辛みはそれなりにあり、その後は柑橘系のような刺激のある酸味が続きます。

ロックでは、レモンと言うよりもライムに近い青臭さのある爽やかさが主体になります。後からバニラ、バナナの甘い香りが続きます。
味わいは、苦味が酸味より前に出て来ます。

ハイボールにすると、正露丸の香りが口いっぱいに広がり、奥からレモンが追いかけていきます。
味わいは、苦味が強くなり、刺激のあるハイボールになります。

8年ものと比べると、アイラモルトらしい正露丸のするピートは更に少なく、むしろほこりっぽさが目立ってヒネ臭と勘違いしてしまいます。
また、熟成年数が少ないことでアルコールのとげが目立ちます。
一方でバナナの甘い香りが8年よりも強めで、ストレートの方が興味深く飲めるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は1800円ほど。
正直、8年ものとの価格差が少なく、これを買うよりは8年ものを買った方がいいかもしれません。

<個人的評価>

  • 香り D: ストレートでほこりっぽい倉庫のような香りが目立つ。奥から正露丸、レモン、バナナ。
  • 味わい D: ストレートはアルコールからの辛みが強め、その後酸味。加水で苦味が目立つ。
  • 総評 D: モヤモヤした癖があって、素直に美味いとは言えない。




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