RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

カテゴリ:スコッチウイスキー > スペイサイド

今回は、ザ・マッカランの免税店限定ボトル、クエストを飲みます。

2万マイルの旅の末に見つけた樽材

macallan_quest_2018年より、ザ・マッカランは免税店限定のボトルとして、クエスト・コレクションをリリースしました。

これまでに職人たちが、マッカランにふさわしい樽材を求めて2万マイル以上を旅をしたと言われ、そうした先人たちの苦労に敬意を表す形で、クエストと名のつくシリーズをリリースすることとなったのです。

クエスト・コレクションは4種類あり、下位からクエスト、ルミナ、テラ、エニグマの順にラインナップされています。

今回飲むクエストは、バーボン樽を中心に、シェリー酒の熟成に使われたアメリカンオーク、ヨーロピアンオークの樽、そしてホグスヘッドの4種類の樽を使って熟成されたモルト原酒を使用しています。

クエストのパッケージには青空が広がるデザインになっていて、幾度も空を飛んで果て無き旅を続けてきたイメージになっています。

レギュラーにはないフローラルさが目立つ

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は赤みがかったアンバー、香りは濃厚なレーズンが鼻を通っていきます。

口に含むと、レーズンと共にバターの甘い香りが訪れます。その後はエスプレッソコーヒーやダークチョコのような濃い香ばしさが追いかけます。

味わいは、アルコールの辛みは少ない代わりに、ほろ苦さが主体になっています。

ロックにすると、レモンを思わせる爽やかな香りが揮発します。バターのような香りは抑えられ、レーズンの香りが強調されるように感じられます。その後には石けんを思わせるフローラルさが続きます。

味わいは、柑橘系の酸味が前に来る印象に変わり、苦味が加わって柑橘系の感じが強調されます。

最後にハイボールにすると、香りはレーズンと石けんが主体になります。特にレーズンは、濃厚なブドウの香りをしっかり残している印象です。

味わいは、比較的酸味が先立っていて、ほんのりとうま味も感じ取れます。

ノンエイジなれど、若さ故のアルコールの刺激は少なく、相当な熟成を経た原酒を使ったように思えます。
また、フローラルさが目立つなど、レギュラーのシェリーオーク、ダブルカスクと比べ、ホグスヘッド樽を使うことでのアクセントが生まれているように思えます。

1000mL、アルコール度数40度、価格は7000円ほど。700mL換算だと5000円弱ですので、レギュラーと比べてもお得感があると思います。

<個人的評価>

  • 香り B: レーズンバターからエスプレッソ。加水でレモン、石けんが顔を出す。
  • 味わい C: ストレートではほろ苦さが目立つ。加水されるたびにフルーツの酸味が増す。
  • 総評 B:マッカランらしさは薄いものの、ロック、水割り、ハイボールで楽しめる。



今回は、マッカランの限定ボトル、トリプルカスク12年を飲んでみます。

ファインオークとどう違う?

mc_tc_トリプルカスクは、ヨーロピアンオークを使ったシェリー樽原酒、アメリカンオークを使ったシェリー樽原酒、バーボン樽原酒の3つのモルト原酒を使っています。

ここまで読んでピンと来た方もいるでしょう。これ、ファインオークと一緒なんです。

実はファインオークはすでに販売が終わっていて、シェリーオークとダブルカスクのみのラインナップになっているのです。2018年に生産が終了したようです。

それに代わるものとして、2019年5月にトリプルカスクが数量限定で発売されました。

レギュラーのシェリーオーク12年はヨーロピアンオークのシェリー樽原酒、ダブルカスクはこれに加えてアメリカンオークのシェリー樽原酒を使っていますが、トリプルカスクはアメリカオークのバーボン樽原酒を加えていて、濃厚なブドウ、レーズンの香りの強いレギュラーボトルよりもバニラ系の香りが目立つのではないかと予想します。

香り深く甘みの増したボトル

ではストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはブドウの後にバターの甘い香りが続きます。

口に含むと、ブランデーを思わせる濃厚なブドウの香りが先立ち、後からシナモン、バター、バニラが続きます。
味わいは、多少のアルコールの辛みはあるものの、その後はブドウの酸味と甘みが追いかけます。

ロックにすると、ライムの様な爽やかさが揮発し、その後は林檎の甘い香りが続きます。
味わいは、甘みが前に出る様になり、酸味はほんのりとした印象です。

ハイボールでは、ブドウの香りが再び前に出て、リンゴ、バニラやバターの甘い香りも再び覗かせます。
味わいは、酸味を伴いつつも甘みが主体になっています。

正直、ファインオーク12年とは別物です。
ファインオークでは、他のスペイサイドモルトの様な爽やか、フレッシュなリンゴ、ナシの香りが強めに感じられましたが、トリプルカスク12年では、シェリー樽原酒の持つブドウ、レーズンらしさが目立つ様になり、甘みが強いブレンドになっています。

香り、味わいにおいても、ファインオークよりトリプルカスクの方が1,2段深い印象です。

700mL、アルコール度数40度、希望小売価格は7000円。実売価格は6000円ほどです。
レギュラーのシェリーオーク12年、ダブルカスクとほぼ同じほどで、マッカランを愛飲する方にはそれほど気になる値段ではないでしょう。

なお、9月24日に数量限定で再販されることが決まりましたので、入手は更に容易になるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り A: 濃厚なブドウの香りの後、バター、シナモン、バニラの香り。加水でライム、リンゴが現れる。
  • 味わい AA: 甘みがしっかり。酸味は穏やかでまろやか。
  • 総評 A: 従来のファインオークよりも香り深く、甘みがしっかりしていて飲みやすい。


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今回は、3月に新発売したスペイサイドモルト、モートラック12年を飲みます。

ダフタウンの野獣

mortlach12_モートラック蒸溜所は1823年に、スペイサイドのダフタウンで産声を上げました。

ダフタウンには、モートラックの他に、グレンフィディック、ダフタウン、バルヴェニー、グレンデュラン、キニンヴィといった蒸溜所が存在しますが、モートラックはダフタウン最初の蒸溜所です。

モートラックには、「ダフタウンの野獣」という異名があります。
それは、モルトの力強い味わいからきていると言われています。

蒸溜方法はとても細かく「2.81回蒸溜」と言われるほどです。蒸溜工程は、外箱の横にも記載されていて、6つあるポットスチルと、それぞれ別々のラインで蒸溜している動きを見ることが出来ます。

従来は、レアオールド、18年、25年の3種類がラインナップされていましたが、3月下旬より、12年、16年、20年の3種類へとスイッチすることとなりました。

ストレートは比較的強烈

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃い琥珀色、香りはリンゴとブドウが半々に感じられます。

口に含むと、フェノール系の刺激の後にオレンジの爽やかな香りが先に訪れ、後からリンゴ、ブドウが追いかけてきます。それらが過ぎると、カカオの香ばしさが残ります。
味わいは、アルコールの辛みが強めで、その後は酸味が口に広がります。後味は苦味を伴います。

ロックにすると、石けんの香りが目立つようになり、あとからブドウ、リンゴの香りが追いかけます。
味わいは、渋みが強めとなり、酸味は幾分抑えられます。

ハイボールでは、ブドウとリンゴの香りが前に出るようになり、石けんの香りが後に変わります。
味わいは、炭酸も加わってか酸味が強めとなり、苦味は後からやってきます。

ストレートこそ、一般的なスモーキーさとは異なるフェノールの刺激が特徴的ですが、加水をすることでブドウやリンゴ、石けんの香りがメインとなり、甘みは少ないものの、スペイサイドらしさが出てきます。
ダフタウンの野獣という異名は、ストレートでこそ堪能出来るでしょう。

700mL、アルコール度数43.4度、価格は6000円。
12年もののウイスキーとしては割高ですが、モートラックのモルトの殆どがブレンド用(ジョニーウォーカーなど)に回されるため、流通量が少ないのが理由でしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、ブドウが主体。ストレートではオレンジ、加水で石けんが加わる。
  • 味わい C: 全体的に酸味がメイン。ストレートでのアルコールの辛さが強め、加水でビターが現れる。
  • 総評 C: 悪くは無いが、若さが目立って堪能出来るレベルに無い。 



今回は、ザ・シングルトン ダフタウン12年を飲みます。

食品工場から転換した蒸溜所

single_dt_ダフタウンは、スペイ川中流より東に4km離れた街です。この街を流れるフィディック川はスペイ川の支流の一つです。

このダフタウンの周辺には、ダフタウン蒸溜所の他に、モートラック、グレンフィディック、キニンヴィ、バルヴェニー、グレンデュランと、多くの蒸溜所が並んでいます。

ダフタウン蒸溜所は、1896年に食品工場だった建物を改装して生まれました。
メインに使われる樽は、シェリー樽とバーボン樽だそうです。

ザ・シングルトンのブランドは、そもそもスペイサイドにあるオスロスク蒸溜所のシングルモルトのブランドとして誕生しましたが、現在はダフタウンの他、グレンオード、グレンデュランのシングルモルトをリリースするブランド名となっています。

フルーティで甘み、酸味が目立つ

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りは林檎とブドウが半々にやってきます。

口に含むと、先にリンゴ、奥からレーズンの甘い香りが広がります。その後はカラメル、ピートのスモーキーな香りへと続きます。

味わいは、酸味と甘みがバランス良く訪れます。

次にロックだと、オレンジピールの香りのあと、レーズンとリンゴが引き続き鼻を刺激します。
味わいは、ビターが強くなり、酸味も増して、甘みは控えめに感じられます。

ハイボールでは、サクランボに近い甘い香りがメインとなり、奥から軽くピートのスモーキーさもやってきます。
味わいは少し甘みを持つようになります。

全体的にフルーティで甘みがあるため、比較的とっつきやすい印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は3500円ほどです。12年もののシングルモルトとしても、比較的安価かと思います。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、レーズン、カラメル、ピートと続く。加水でオレンジピールが現れる。
  • 味わい B: 酸味がメインで甘みが付いてくる印象。ロックでは苦味が目立つ。
  • 総評 B: ウイスキーらしさを持ちつつ、とっつきやすい。

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今回はスペイサイドモルト、ロングモーンのディスティラーズチョイスを飲みます。

マッサン修行の地

longmorn_dc_ロングモーン蒸溜所は、エルギンから南に3km離れた場所にあり、近隣にはベンリアック、グレンエルギン、マノックモア、グレンロッシーといった蒸溜所もある盛んな地域でもあります。

ゲール語で「聖人の場所」というこの蒸溜所は、1894年にジョン・ダフが建設し、操業されました。
1909年にジェームズ・R・グラントが買収、その後はいくつかの企業の手に渡り、現在はペルノ・リカールが所有しています。

1919年、日本からウイスキーを学ぶため、数ヶ月間ポットスチルの掃除をするなど、この蒸溜所で修行をした人間がいました。それが後にサントリーでウイスキー造りを手がけ、ニッカウヰスキーを創業する竹鶴政孝でした。

その際に、竹鶴はロングモーンのポットスチルの様子などをノートに残し、これが後に余市蒸溜所に生かされたといわれています。

当初は余市蒸溜所同様に石炭を使った直火蒸溜をおこなっていましたが、現在はスチームによる加熱方式に切り替わっています。

このディスティラーズチョイスは2016年に発売された新しいオフィシャルボトルです。
使用されている原酒は、ファーストフィルのバーボン樽、シェリー樽、リチャー済みのホグスヘッド樽の3種類だそうです。

フローラルさの強い香り

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は淡い琥珀色、香りはブドウとレモンが感じられます。

口に含むと、ワインのようなブドウの香りが先に届きます。その後はバニラ、カラメル、紅茶、フローラルな石けんと続きます。
味わいは、酸味が多少強めに感じられますが、ノンエイジで在りながらアルコールからの辛みは少ないです。ただ、後からは渋みも得られます。

ロックにすると、潜んでいたレモンが揮発し、柑橘系の皮のような渋い香りも湧き出します。その後はブドウ、石けん、紅茶と続きます。
味わいは、苦味が強くなり、後から酸味が追いかける印象です。

ハイボールだと、ブドウが先立ち、その後は青リンゴ、花の香りがやってきます。
味わいは酸味が強めになり、さっぱりした印象になります。

既に発売されている16年ものと比べてみると、シェリー樽原酒を加えることで、香りや味わいに広がりが出たように思えます。
ノンエイジでありながらも、若さ故のとげとげしさは余り感じられず、それなりに熟成されたものを使用しているように思えます。

ただ、個人的にはおいしいという印象は薄く、もっと甘い香りのする原酒と混ぜないと厳しいかな、とは思いました。

700mL、アルコール度数40度、価格は6000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ブドウが先に訪れ、その後は紅茶、石けん、バニラ、カラメル。ロックではレモンが現れる。
  • 味わい C: 酸味が前に来て、ビターが付いてくる。ロックではビターが目立つ。ストレートではアルコールからの辛みは少なめ。
  • 総評 C: フローラルな香りと渋みが目立ち、個性が強く、あまり多くの人に好まれるように思えない。



今回はミルトンダフ15年を飲んでみます。

門外不出だったバランタインの柱

mil15_ミルトンダフは、スペイサイドの一つであり、エルギンから南西に3kmほど離れた場所の村になります。
地域にはブラックバーンという川が流れており、その水を使っていることが特徴になっています。

種別としてはスペイサイドに分類されますが、ブラックバーンはスペイ川へと流れていないため、厳密には異なります。

蒸溜所は1824年に創業しますが、1936年にバランタイン(厳密には、当時の親会社だったハイラム・ウォーカー社(カナディアンクラブで有名))に買収された後、翌年に発売される「ザ・スコッチ」の異名を持つバランタイン17年のキーモルトの一つとなりました。

その後はボトラーからのリリースを除いて、ミルトンダフのシングルモルトは発売されませんでしたが、2018年1月に、バランタインがオフィシャルのボトルとして15年物をリリースしました。

フローラルで甘い

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃い琥珀色、香りはフローラルさが強く感じ取れます。

口に含むと、花の香りと共にナシの爽やかさが続きます。その後はシナモン、ウエハースと続きます。
味わいは、アルコールの辛さが殆どなく、軽い酸味の後に甘さが口に広がります。

ロックにすると、ナシと共にレモンのような爽やかさが加わり、揮発します。後からはシナモン、バニラ、ハチミツの甘い香りが追いかけます。
味わいは柑橘系の苦味が先に来る物の、後から甘さがじわじわ広がっていきます。

最後にハイボールにすると、やはりフローラルな香りが全体を覆います。
味わいも、炭酸の刺激の奥から甘みをほんのり感じます。

ウイスキーらしい癖は少なく、花の香りのする甘いウイスキーとなっています。
ウイスキー自体が苦手な人でも、この軽やかな香りと味には虜になるかもしれません。

700mL、アルコール度数40度、価格は7000円。

<個人的評価>

  • 香り AA:全般的にフローラルな香りが支配。ナシ、シナモン、ウエハースと続く。
  • 味わい AA: 甘さが主体。加水で若干ビターが目立つか。
  • 総評 AA:ウイスキーらしさがないものの、華やかな香りは興味深い。



benromach10_今回は、スペイサイドモルト、ベンロマック10年を飲んでみます。

ベンロマック蒸溜所は、フィンドボーン川下流とバーン・オブ・モセットに挟まれたフォレスという街に存在します。
厳密に言えばスペイサイドではなくハイランドに属する地域ですが、蒸溜所側はスペイサイドだと名乗っています(フィンドボーン川の上流にはハイランドモルトのトマーティン蒸溜所があるので、なおさら違うだろ、とツッコミを入れておきます)。

蒸溜所自体は1898年に設立されましたが、まもなくして資金が尽きて操業停止に追い込まれました。
1911年に別の会社が買収し、操業が再開され、以降はいくつかの企業の手に渡りましたが、1983年に閉鎖されてしまいました。

しかし1993年、ボトラーとして指折りの企業であるゴードン&マクファイル社が蒸溜所を買収、1997年より本格的に操業を再開しました。
それまで、ベンロマック公式のシングルモルトが殆ど売られていない状況で、ゴードン&マクファイル社は2009年に、オフィシャルボトルとしてベンロマック10年をリリースしました。

この10年物では、熟成にシェリー樽とバーボン樽を使用、後熟にオロロソ・シェリー樽を使っているそうです。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りは青リンゴの奥にピートを感じます。

口に含むと、香りとしてスモーキーなピートとアルコールの刺激に続いて青リンゴ、レモンの爽やかさが続きます。
味わいはアルコール由来の辛さのあとに苦みが訪れ、後から酸味が続きます。

ロックにすると、青リンゴとレモンが前に現れ、ピートは少々抑え気味になります。
味わいは酸味が強めとなり、奥から軽い甘みも感じられます。

最後にハイボールにすると、ピートと共にレモンの爽やかな香りが訪れます。
味わいは軽く酸味を得られる印象です。

全体的にみると、シェリー樽を使っていながらも、レーズン、ブドウの香りはあまり感じられず、むしろピートからのスモーキーな香りと青リンゴ、レモンの爽やかさが印象的でした。
スペイサイドモルトの多くがノンピートモルトで癖の少ないボトルが多い中、ベンロマックはしっかりとした癖を持つボトルになっています。

700mL、アルコール度数43度、価格は5000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: ピートからのスモーキーな香りがしっかり。その他、青リンゴ、レモンが主体。
  • 味わい C: ストレートではアルコールがきつい。加水で酸味が主体になる。
  • 総評 B: スモーキーで新鮮なボトルが欲しい人にはうってつけ。



speymalt2004_今回は、ボトラーの一つ。ゴードン&マクファイルがリリースした、スペイモルト・フロム・マッカランの2004年を飲みます。

ゴードン&マクファイル社は、1895年に創業した老舗のボトラーです。
多くの蒸溜所と提携を結んでいる同社ですが、特徴的なのは、ただ樽買いをするのではなく、自社のボトル向けに塾生用の樽を用意して、蒸溜所に熟成を依頼するという方法を採っていることです。

また、閉鎖や休業となった蒸溜所からも樽買いをして、コニサーズチョイスとして販売を行っています。

そんな同社がリリースするボトルの一つが、スペイモルト・フロム・マッカランです。
毎年独自の樽で9年ほどの熟成を行った原酒をボトリングして販売しています。
使用している樽は、ファーストフィルとリフィルされたシェリー樽です。

まずはストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は淡い黄金色、香りはラムレーズンを感じ取れます。

口に含むと、若い白ブドウを感じ取った後、ナシ、青リンゴの爽やかさがやってきます。
味わいは酸味がメインで、後味に甘さを感じます。

ロックにすると、ラムレーズンの香りが揮発して口の中に一気に広がります。その後にライム、青リンゴの爽やかさが後を追います。
味わいは酸味をある程度持ちつつも、フルーツの甘さがしっかり訪れます。

最後にハイボールにすると、白ブドウのほのかな香りが口に広がります。
味わいも甘みが前に出る印象で、かなり飲みやすくなります。

蒸溜所オフィシャルのシェリーオーク12年よりも香りは淡いですが、むしろ爽やかな香りが押し出され、フレッシュな印象を感じます。
特にハイボールでも爽やかで甘く、飲みやすくなるので、ウイスキーに慣れていない人でもとっつきやすく思います。

700mL、アルコール度数43度、価格は8000円ほどです。
ボトラーが出すシングルモルトは1万円以上することも珍しくはないですが、これは比較的お得です。

なお、スペイモルト・フロム・マッカランはその年ごとにリリースされていた、今回のような9年熟成のものだと、年が新しいごとに手に入りやすくなります。
ただ、年ごとに同じ香り、味わいが堪能できるとは限らないので、注意が必要です。

個人的評価

  • 香り B: オフィシャルの12年に比べてあっさり。代わりにフレッシュフルーツも漂う。
  • 味わい A: オフィシャルよりも甘さが前に出てきて飲みやすさが増している。
  • 総評 A: 値段は張るものの、万人受けしやすい原酒となっている。
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glen_moray12_今回はスペイサイドモルト、グレンマレイの12年を飲んでみます。

グレンマレイは、エルギン市の郊外にある蒸溜所で、ロジー川のほとりにあります。
スペイサイドモルトといわれますが、厳密にはロジー川はスペイ川の支流ではなかったりします。
そこから南に行くと、ベンリアック、ロングモーン、グレンエルギンといった蒸溜所があります。

1897年に建てられたこの蒸溜所のある場所は、元々は処刑場だった所で、解体された後にビール工場が建てられていました。

今回飲む12年ものでは、仕上げとして白ワイン樽で後熟を行う特徴を持っています。

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は少々緑がかったゴールド、香りはライムとリンゴが漂います。

口に含むと、先にリンゴの甘い香りが口に広がり、後からモルト、バニラ、ライムが続きます。
味わいは、アルコールの辛さは控えめで、ほどよい酸味と甘さが広がります。

ロックにすると、ライムの香りが立つようになり、リンゴと絡み合ってきます。
味わいは柑橘系のビターが現れ、酸味へとつながっていきます。

最後にハイボールにすると、ライムはなりを潜め、リンゴの甘い香りが表に出てきます。
味わいは、多少の苦みはあるものの、後は甘さが主体で、とても飲みやすいハイボールになります。

スペイサイドモルトは、全般的にピートの香りの少ないフレッシュフルーツの香りが主体となることが多いですが、グレンマレイについてはさらにあっさりした印象が強く、甘みも比較的目立ちます。

ウイスキーを飲み慣れてない人でも、ハイボールであれば甘くて飲みやすいと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は3500円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、ライムが主体。ストレートではモルト、バニラの香りも。
  • 味わい B: 酸味をメインに甘さ、ビターが続く。加水するほど甘みが増す。
  • 総評 B: 癖のあるウイスキーが苦手な人ほどおすすめ。

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rothes_vitage_今回はスペイサイドモルトの中から、ザ・グレンロセスを飲んでみます。

グレンロセスは、スペイ川の支流の一つ、ロセス川流域にある蒸溜所です。この周辺にもスペイバーン、グレンスペイ、グレングラントといった蒸溜所が存在しています。

1878年に操業したこの蒸溜所は、ブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使われることが多く、有名どころではカティサーク、フェイマスグラウスがあります。

シングルモルトのボトルは丸っこい独特の形状を持っています。
グレンロセスのシングルモルトのもう一つの特徴として、一般的なウイスキーのように熟成年数表記ではなく、樽に貯蔵した年を表記する点も挙げられます。
2017年時点での現行品としては、1998、1995、1991、1978があります。

そのほかに、ノンエイジとして単一種の樽のみの原酒で構成されたボトルもあり、ピーテッドカスク・リザーブ、バーボンカスク・リザーブ、シェリーカスク・リザーブがあります。

今回飲むヴィンテージリザーブは、1999~2007年に貯蔵された10種類の原酒で構成されたボトルで、特定の年数、樽にこだわらないものになっています。

ではストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少し淡い琥珀色、香りはリンゴとブドウ、ハチミツが鼻をくすぐります。

口に含むと、先にリンゴの香りが口に広がります。後からブドウ、そしてハチミツの甘い香りが追いかけます。
味わいは若い原酒からの辛さがあるものの、多少の酸味が訪れ、後に甘みを感じ取れます。

ロックにすると、ラムレーズンの香りが先に口に広がってきます。ストレートで感じられたリンゴはどこかへ消えてしまい、多少のウッディ、スモーキーさが奥からやってきます。
味わいは酸味がメインで、後からビターが感じ取れます。

最後にハイボールにすると、ラムレーズンが先にやってきますが、その次にリンゴも感じ取れるようになります。
味わいは酸味がほんのり訪れ、甘さも奥より感じられます。

スペイサイドモルトというと、比較的爽やかなフルーツを感じられるものが多いですが、グレンロセスは熟したリンゴが少々ズシリと来る印象で、独特の個性を得られます。
この個性があるからこそ、ブレンデッドウイスキーの特徴を与えられるバイプレイヤーであり続けられるのかもしれません。

700mL、アルコール度数40度、価格は4800円ほど。

なお、このボトルの後継として、2016年にヴィンテージリザーブ12がリリースされました。
こちらは使用する原酒は12種類となり、熟成年数も最低でも12年となっています。

<個人的評価>

  • 香り B: ストレートでは熟したリンゴとブドウが感じられる。加水でラムレーズンが前に来る。
  • 味わい C: ストレートでは若い原酒からの辛みがあるが、加水で酸味主体になる。
  • 総評 B: スペイサイドモルトはどれも同じ、と思う人は試す価値あり。



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