RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ: ニッカウヰスキー

シルバーウィークのど真ん中に、行くべき場所も見つからず、また余市に足を運んでしまいました。

ある意味、ラインナップの大幅変更と価格上昇で、ウイスキーブームに冷や水がかかってないかという興味もありましたけどね。

蒸留所の紹介は前にもやっていますので、気になったことだけピックアップします。

(1)ポットスチルが新しくなった
蒸留棟にいくつものポットスチルが並んでいますが、一番奥のものの胴体部分が明らかに光沢をもった新しいものに変わっているのが見つかりました。
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ただ、形状こそ以前のものと同じく、他のポットスチルよりも釜の部分が大きくなっていますし、口の部分は以前のものを流用しています。
最初は全く新しいポットスチルを入れて、新しい原酒づくりをするかと思いましたが、単に古くなって更新しただけかもしれません。

(2) ウイスキー博物館にて
ウイスキー博物館には、ニューポット、5年熟成、15年熟成の原酒が、アクリルになった窓から見える展示があります。
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以前は上にふたがあって、香りの違いを楽しめましたが、9月に来たときは封印されていました。
おそらくは外国人観光客が異物を入れていたずらされたのか、それとも子供が多く訪れたことでアルコール類をあまり嗅がせるべきではないという配慮があったのかのいずれかに思えます。
ただ、熟成されたウイスキーの香りがかげなくなったのは残念です。

(3)蒸留所限定ボトルの激減
5月に訪れた時には、シングルカスクが販売中止され、 代わりに2000's、1990's、1980'sという年代別に仕込まれた原酒でまとめられたシングルモルトが売られていましたが、いずれも販売終了!
さらにはシングルモルト余市の ピーティ&ソルティ、シェリー&スイートも販売終了し、ウッディ&バニラが寂しく残っているだけでした。あとはブレンデッドの北海道ニッカウヰスキー余市蒸溜所くらいでした。
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有料試飲所でも、限定ボトルは2000'sとウッディ&バニラ、あとは宮城峡シェリーカスクだけ。無料試飲所になると、ウイスキーは竹鶴のノンエイジとスーパーニッカとかなりランクダウンしていました。

原酒不足が深刻であることはわかっていたものの、それが蒸留所であっても例外ではないことを痛感しました。
ウイスキーのできるまでなどを探訪するにはいいかもしれませんが、お土産は期待しないほうがいいです。 

すでに9月から一部製品のリニューアルと販売終了を行うニッカウヰスキーですが、スーパーニッカとハイニッカのラベルを新しくすることを明らかにしました。

ニュースリリースによると、ブレンドは変更せず、スーパーニッカは現行ラベルの前を一部踏襲したものとなり、ボトルも復刻版の初号スーパーニッカを踏襲するようです。

一方でハイニッカはボトルは今までと同じで、ラベルだけを変えるようです。

小手先だけの変更と思われますが、ブランドイメージを高級路線に上げようという意図も見えてきます。

これだけではありません。
9月から新しいシングルモルト余市と宮城峡がリリースされると同時に、限定ボトルも発売することが決まりました。
余市は「ヘビーリーピーテッド」、宮城峡は「シェリーカスク」で、ともに本数は3000本。価格はオープンとなります。
 

newYoichiMiyagikyo8月をもって、現行のシングルモルト余市と宮城峡の販売を終了するニッカウヰスキーですが、9月より年数表記のない新余市と新宮城峡を発売することになりました

従来の10年、12年といった年数表記の場合、限られた年に仕込まれた原酒しか使えないため、その年の原酒だけがすぐに枯渇する恐れがあります。
そこで年数表記をなくすことで、複数の年の原酒を使用できて枯渇を抑えることが可能となります。
これはニッカだけの話ではなく、サントリーも山崎と白州の10年を廃止してノンエイジに切り替えているほか、スコットランドの蒸留所が出すシングルモルトでも、同様の動きがあります。 

すでにニッカの蒸留所でも、従来販売していたシングルカスクをやめ、1980年代、1990年代、2000年代それぞれに仕込まれた原酒を使った、カスクストレングスのシングルモルトを販売しています。

ダウングレードしてしまった感は否めないですが、ニッカが竹鶴17年と21年の販売継続を決め、それ向けの原酒を確保する必要が出たことで、 このようなラインナップに切り替えたといえます。

価格はオープンプライスのために明確な額は判りませんが、 若い原酒中心で構成するなら\3000~\5000、15年クラスの原酒なども使ってくるのであれば、\6000~\8000あたりになるのではないかと予想します。

9月に多くの銘柄の値上げを決めたニッカですが、夏ごろには、同社のシングルモルト 余市と宮城峡の全ラインナップの販売を終了することになりそうです。

以前の記事にも、長期熟成原酒の不足について採り上げましたが、「マッサン」効果が予想以上に高いものであったことを裏付けた格好です。
それだけ原酒不足は深刻なレベルなのでしょう。人気の高い竹鶴のために、シングルモルトの分を回す意図が見えてきます。

噂によれば、新しいラインナップとしてシングルモルトを出すという話もあります。

そのほか、ブレンデッドのフラグシップである鶴17年、現行ラインナップの中で最も古いG&G、そのほかザ・ブレンド、モルトクラブ、ブラックニッカ8年の販売も終了がうわさされていて、ニッカがかなりのラインナップの整理を行っていく可能性があります。
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サントリーが4月にウイスキーの高価格帯の値上げに踏み切ったばかりですが、ニッカも一部銘柄の値上げを決めました。
特に人気の高い竹鶴ピュアモルトにおいては、4割以上の値上げとなっています。

詳細な情報はこちら

taketsuru17_wwaただ、 元々竹鶴ピュアモルトは同じ熟成年数のシングルモルト余市、宮城峡とくらべてバーゲンプライスだったわけで、今回の値上げにおいても、まだまだシングルモルトよりも安い価格となっています。
例えば、余市や宮城峡の15年ものは9000円ほどなのに対して、価格改定した竹鶴ピュアモルト17年が7000円です。
個人的には適正な価格にしたことで、売りやすくなったのではと思います。これに合わせて竹鶴の12年ものを4000円くらいで復活させることができれば面白いことになるでしょう。
しかしそれでも、2年連続でWWAのベストブレンデッドモルトウイスキーに選ばれた17年は、海外でも人気があるので、手に入れるのが難しくなることに変わりはないでしょう。

前の記事にも書きましたが、サントリーもニッカも、消費者が求める長期熟成の原酒がとても少なくなっています。
プレスリリースにも書かれるように、10年ほど前に、ウイスキーの原料であるスコットランド産の大麦が不作になったことで価格が高騰していました
さらにこのころ、国内でのウイスキーの消費は史上最低を更新していて、バブル経済期の1/3にまで落ち込んでいました。

そこで下手に多く仕込んでしまっては供給過剰で価格が暴落し、大損で潰れかねません。
ですので、この時代の原酒はもともと少なかったと言えます。
そのときに、まさかハイボールで人気が復活し、ドラマでさらに油が注がれるとは思っても見なかったでしょう。

消費者が不平不満を言うのは自由ですが、ウイスキーは簡単に作れない、しっかりした熟成をさせるには数年以上の時間が掛かる以上、流行に最もついていけないお酒と言えます。

ハイボールのブームで増産した6年前から先の原酒については大きな問題が無いですが、12年以上の原酒となれば、さらに6年以上の辛抱が必要となります。
その前に、最も少ない原酒の時期がやってきますので、なおさら長期熟成のウイスキーは希少なものになるでしょう。

この値上でブームが一気に冷めてしまうのであれば残念ですが、日本のウイスキー産業を応援するのであれば、ウイスキーは流行り廃りで飲むのではなく、文化として愛飲し続けることが重要でしょう。
 

今月17日に、ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏の養子で、2代目マスターブレンダー、そして社長、会長を歴任した竹鶴威さんが亡くなられました。

威さんは1924年に広島県に生まれ、1943年に母親の弟にあたる竹鶴政孝氏の養子となりました。政孝・リタ夫妻 が子供に恵まれない中での大事な後継者となりました。

1949年に北海道大学工学部を卒業後にニッカに入社、それから父・政孝氏の薫陶を受け、ブレンダー、職人として活動していきました。

そして政孝氏を継いで2代目マスターブレンダーに就任、1997年に佐藤茂生氏に譲るまで勤めてきました。
1985年に代表取締役社長に就任、1990年には会長となり、2003年まで取締役を務めました。

 父・政孝氏が夢を見ていた本物のウイスキーづくりに対し、本格的なモルトウイスキーの発売や、カフェモルトという新しいウイスキーを実現させるなど、ニッカを世界に名だたるウイスキーメーカーとして成長させる立役者となりました。

奇しくも朝の連続テレビ小説「マッサン」で、間もなく威さんがモデルのキャストが登場するかという中での悲しい知らせとなってしまいました。
心からお悔やみ申し上げます。 

最近では各サイトやブログなどの情報をまとめたサイトが登場しつつありますが、当ブログもまとめサイトに採用されておりました。

【マッサン】NHK朝ドラで注目される日本のウイスキー<ニッカとサントリー>

採り上げられたのはブラックニッカスペシャルのページですが、ブラックニッカの中でも「本物のウイスキーを作りたい」という意思がはっきりしている銘柄なので、チョイスとしては悪くないと思います。

来年には限定販売として、特急ウイスキーとして売られた元祖ブラックニッカが登場するので、 見つけ次第飲んでみたいと思います。

27日で40歳の誕生日を迎えました。

バースデーケーキでお祝いされる歳でもなく、糖尿病なので甘いものもNGということで、一人でザ・ニッカバーにまた赴きました(その前にエッチなお姉ちゃんと遊んできましたが...)。

scYoichi10そこで気に入っている余市の原酒を飲もうとしたところ、なんと販売停止の文字が!
どうやら余市、宮城峡ともに原酒販売の一時停止をしていることで入手できなくなったようです。

そういえば、最近になって幻のウイスキー状態にあったハイニッカなどがスーパーでも見かけるようになり、夏に余市蒸留所に行った時も中国人の観光客が多く、180mLのシングルカスクのボトルが売り切れているのも見ましたので、前兆はあったのでしょう。

ニッカにとってみれば、ドラマのブームによって売り上げが伸びてきて、ウイスキーファンが愛する銘柄を前面に押し出して攻勢をかけている今、原酒が足りなくなっているのは仕方のないことでしょう。

また、ウイスキーは数年以上の熟成が必要なお酒ですから、需要分をすぐに供給することもできないし、増やしても人気が沈静化して大幅に出荷数が激減すれば経営の危機にも陥りやすくなってしまいますから、とてもリスキーでもあります。 

サントリーもハイボールブームによって原酒が足りなくなって、一部の銘柄を販売終了にするなど大鉈を振るいましたが、ブームが沈静化することなく続き、ドラマでもサントリーの創業者がモデルとなった配役もあって、こちらはうまく波に乗っている様子です。 
長期的な視点で見ると、実はドラマのブームで一番勝ちそうなのはサントリーではないかとひそかに思います。

浮かれている場合でもなく、ニッカにとっては今が最大の勝負どころではないでしょうか。 

ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝と妻のリタをモデルにしたドラマ「マッサン」が、いよいよ9月29日より放送開始します。
あらすじは公式サイトにお任せするとして、地元の余市では食のイベントの一部として前日祭を開催する予定です。お近くの方は参加されるといいでしょう。 

なお、放送予定は下記の通りです。
  • NHK総合テレビ :9月29日~2015年3月28日 毎週月~土 8:00~8:15、12:45~13:00
  • NHK BSプレミアム:9月29日~2015年3月28日 毎週月~土 7:30~7:45、23:00~23:15。毎週土曜日 9:30~11:00(1週間分の総集編)
  • NHKオンデマンド:上記本放送終了後に公開
主題歌は北海道出身の中島みゆきさんによる「麦の唄」です。こちらは10月下旬にリリース予定です。
麦の唄
中島みゆき
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
2014-10-29


どうみてもステマです。本当にありがとうございました(笑)。

余談ですが、ブログを少々カスタマイズしました。
  1. 記事検索機能を追加しました。
  2. 国産ウイスキーの記事に「ジャパニーズ」のカテゴリーを追加しました。 
  3. 各記事の詳細の下にカテゴリーに関連する記事の一覧が表示されました。

前回は製造工程の様子を順に見ていきましたが、今回は創業者である竹鶴政孝とリタ夫人の足跡を振り返る順に見ていきます。

見学行程の中間ほどに、竹鶴夫妻が住んでいた旧竹鶴邸が保存されています。
見た目は当時の北海道の典型的な洋風の構造です。雪の重みなどの問題で、北海道では瓦の屋根がほとんどなく、古い家はトタンの屋根が主流です。最近では雪下ろしの必要なしに雪を溶かす構造の無落雪住宅がメインになっています。 
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いざ中に入っていると、玄関は一転してふすまや欄間のある和風の趣。
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さらに奥に入ると、現代の住宅よりもさらに進んだ和洋折衷のたたずまいを感じ取れます。
壁の上には欄間の細かい仕事に合わせたかのようなステンドグラス、下には和室にあるような棚が設置されています。
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この奥にはダイニングや和室がありますが、現在は非公開となっています。

リビングには、竹鶴夫妻がコレクションしていた絵画、壺などが展示されています。
まずは、スコットランド時代からリタが肌身離さず持っていたとされる十字架です。
もともとは両親からプレゼントされたもののようで、積極的に日本の文化を学んでいても、キリスト教への敬虔な思い、そしてうちに秘めていた故郷への思いが、この十字架に秘められていたのかもしれません。
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次には、竹鶴邸で使われていたであろうティーセットとトランプです。

リタが日本文化を積極的に学んだとともに、竹鶴政孝はウイスキーとともに、スコットランドの文化を積極的に学んでいました。
政孝自身も午後に飲む紅茶は好きだったようで、それがリタとの出会いにつながったのかもしれません。
余市での生活においても、ティータイムは欠かせなかったようでもありますし、創業当初に余ってしまったリンゴジュースを活用する上で誕生したアップルワイン、アップルブランデー、シードルのアイデアも産む土壌になったのかもしれません。
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 最後に展示されていたのが、政孝がリタの誕生日に贈っていた洋書の数々です。
結婚して日本に渡ったリタに対し、ホームシックになるのを心配したのか、政孝は誕生日の度に洋書をプレゼントしていました。
その冒頭には、リタへの愛のメッセージを添えていました。「親愛なるリタへ」「天に向かうまで最愛を貫く夫より」
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二人のすみかの記憶は、ウイスキー博物館にもありますが、それは次の機会で。 

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