RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ:ウイスキー > ジャパニーズ

bs01_昨年に限定販売された、ブラックニッカ ブレンダーズスピリットですが、要望が多かったのか、今年3月に再販されました。

しかし、ネットなどでは再販されたボトルは最初とは香り、味が変わっているといううわさが流れ、当ブログにもそういったコメントが多く寄せられました。

そこで今回は緊急企画として、新旧のブレンダーズスピリットを飲み比べてみます。
当方では初販ボトルを3本ストックしていましたので、そのうちの1本を開けて比較したいと思います。

まず新旧のボトルを比べると、ラベルの前面においては、「60th ANNIVERSARY」のデザインが異なり、再販ボトルでは「Bottled in 2016」の表記がありません。
まぁ、今年再販したわけですから当然ではあります。
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では、実際にストレートで飲み比べてみます。
旧ボトルのほうは、香りとしてアルコールの刺激は控えめで、まずレーズン、次にナシ、ライム、カラメル、ナッツ、カカオと続きます。全体的にも香りは豊かに広がります。
味わいは、辛さはそこそこありますが、後から酸味がほのかに訪れ、最後は甘さが舌を支配します。

一方で新ボトルはというと、香りとしてレーズンが少し控えめで、ナシ、ライム、カラメル、ナッツと来ますが、カカオのほろ苦い香りがちょっと届きません。
味わいにおいては、酸味のほうが若干強く、甘さは控えめになっています。

だいぶ減っていた新ボトルのほうが、空気に触れたことによる香りの変化というのもありますが、正直に言って明確に変わったというには非常に微妙で、個人的にはブレンドを変えてしまったというのは難しいです。

とはいえ、レギュラーのブラックニッカと比較すれば、とても豊かな香りであることに変わりはなく、失望させるには至らないと思います。クロスオーバーのエッジを立たせ過ぎたものを考えれば、再販ボトルでも十分満足できるでしょう。

crossover1_今回は、5月23日に新発売した、ブラックニッカ クロスオーバーを飲んでみます。

ブラックニッカ クロスオーバーは、ブレンダーズスピリットに次ぐ限定品の第二弾になります。
キーモルトとして、余市のヘビーピート原酒と、宮城峡のシェリー樽原酒を使用し、性格が大きく異なる2種類のモルトをぶつかり合わせるブレンドとなっています。

北海道の場合、距離的なハンデのため、東京などに比べて2日遅れでの販売となってしまいます。
amazonで予約したものの、やはりこの日数を超えることはできませんでした。

ここ最近の新しいボトルの多くが、余市のヘビーピート原酒を使うことが多く、個人的には食傷気味になっているのに加え、ブレンダーズスピリットが60年物の原酒を使っていたこともあり、今回はそれほど良くはないだろうと予想しています。

今回は比較対象として、限定ボトル第1弾のブレンダーズスピリット、そして同じくヘビーピート原酒を主体としたレギュラーボトルのディープブレンドも飲んでいきます。

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめのアンバー、香りは焼き立てのパン、そしてマスカットと続きます。

口に含むと、まずライムとナシの香りが先に立ち、あとからタール分を感じさせるピートが追いかけます。最後にはパン、レーズンが締めます。
味わいはしびれるほどとても辛く、後々から酸味が続いてきます。

続いてはブレンダーズスピリットです。
こちらはクロスオーバーに比べると香りは丸く落ち着いた雰囲気で、レーズンの香りが先に訪れ、その後にピート、その後に青リンゴ、カカオと続きます。
味わいは辛さは控えめで、酸味、ビター、そして甘さを感じます。

最後にディープブレンドです。
こちらはライムが先に現れ、その後にバニラ、ナッツ、カカオが追いかけます。
味わいはこちらも辛さは控えめで、酸味がメインとなっています。
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次にロックで飲んでいきます。
まずはクロスオーバーから。
香りは先ほどと一変してレーズンが表に出てきて、ピートは少々落ち着いた感じです。あとからライム、ナッツ、カカオへ続きます。
味わいはストレートでの強烈な辛さが消え、酸味とビターが舌を支配します。

続いてブレンダーズスピリット。
香りはナシ、青リンゴが先に現れ、ピートはほのかに感じるほどになります。その後はゴム、マスカット、ナッツ、ウッディがやってきます。
味わいは酸味がメインですが、その後は甘さがやってきます。

最後にディープブレンド。
香りは青リンゴ、ナシが前に来ますが、ピートはしっかり立っていて、後にモルト、ナッツが続きます。
味わいは甘さが少々勝った印象で、ビター、酸味がそれを引き立たせる感じです。

そして今度はハイボールで飲んでみます。
まずはクロスオーバー。
香りはほのかにピートが来た後、軽くライムを感じる程度で、香りが立つ印象ではありません。
味わいはビターが少々目立ち、渋い印象にあります。

次にブレンダーズスピリットです。
香りは、軽くナシ、柿、バニラが感じられ、ピートはだいぶ薄れた印象です。
味わいは甘みと酸味が交互に感じられ、飲みやすくなります。

最後にディープブレンド。
香りはレーズンが先に感じ取られ、後に柔らかくバニラが包み込む印象です。
味わいは甘さが先に立ち、こちらもかなり飲みやすい印象です。

駆け足で3種類を比較しましたが、クロスオーバーはアクの強さを前面に出した印象で、かなり人によって好き嫌いが激しく分かれる印象です。

ストレートでは若い原酒を使っているせいか、辛すぎて飲むに堪えられませんでした。軽く加水すれば辛さが幾分収まって、ヘビーピートとシェリーの調和がバランスよくとれる絶妙なハーモニーを感じ取れますが、多面性ではかなり劣ります。
つまり、ストライクゾーンが狭く、飲み方をかなり限定される印象です。メーカーのテイスティングノートは正直あてになりません。

おそらくは、連続テレビ小説「マッサン」に惹かれ、本格的なスコッチ由来のウイスキーを飲みたい、というユーザーを反映したブレンドにしたように思えますが、いろいろなスコッチのシングルモルトを飲んだ身としては、コレジャナイ感が半端なくやってきました。
佐久間チーフブレンダーは、マーケティングの要望に頭を抱えたに違いない、と、あえて擁護させていただきます。

700mL、アルコール度数43度、価格は2000円ほど。値段を考えれば悪くないですが、ブレンダーズスピリットを飲んだ人が期待すると、痛い目に遭うでしょうね。

<個人的評価>

  • 香り B: 先にライム、ナシ、その後にタール感の強いピート、その後にレーズン、ナッツ、カカオ。
  • 味わい C: ストレートでは辛すぎて飲めない。軽い加水で絶妙な酸味と甘さがやってくる。
  • 総評 C: ストライクゾーンを理解すればとびきりうまい。しかし狭すぎて万人受けできない。


kaku_1960_04今回はサントリー角瓶、特級時代のオールドボトルを飲んでみます。

角瓶は1937年に「サントリーウイスキー12年」として販売され、2017年で誕生から80年を迎えるボトルです。

当初のボトルには12yearsの表記がありましたが、その後は復刻版で再現されたように表記が外されました。

また、同じく当初から「Suntory Liqueur Whisky」という表記でしたが、これも1970年代前半には「Suntory Whisky」と改められました。

「角瓶」という名称は、もともとは愛称であり、1950年代からは正式に商品名としても使われるようになりましたが、ラベルの表記については現在においても角瓶、Square Bottleという表記はされていません(業務用のペットボトルだと「角瓶」表記がされています)。

kaku_1960_01今回入手したボトルは、箱と専用の包装紙がついてきたもので、「SUNTORY」の表記と、中之島の住所が記載されていたため、サントリーに改称した1963年からサントリービルに移転する前の1971年の間に作られたと推測されます(ちなみに同じラベルデザインで「KOTOBUKIYA」表記のボトルもネットで確認済みです)。

外箱のみならず、専用の包装紙がついている点からしても、当時の角瓶のステータスが今よりもずっと上にあったと推測できます。

特級のウイスキーというだけでも、当時は値段も高くてぜいたく品というイメージがあったかもしれません。

未開封でしたが、キャップ周りの外装を外して開けようとすると、容易にキャップが回り、現行品のようにしっかり封印する構造にはなってませんでした。そのせいか、そこそこ目減りしていました。
また、底のほうにわずかながらも澱が確認できるため、いい保存状態ではないと想像できます。
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今回は、久々のオールドボトルに手を出してみました。その名の通りになるサントリー「オールド」です。

サントリーオールドは1950年に発売されましたが、その間にブレンドのほかに、ラベルも何度か変更されています。
現在でこそ「SUNTORY OLD」という表記ですが、発売当初は「Product of Japan SUNTORY WHISKY」で、1960年代半ばから1970年代にかけては、「VERY RARE OLD SUNTORY WHISKY」となり、「SUNTORY OLD」となったのは1970年代末からです。

1989年4月に消費税導入とともに酒税も改正され、ウイスキーの等級制度も撤廃されましたが、それ以外にも、社名や本社の住所表記など、どの期間に作られたオールドかを特定することが可能です。
  • 昭和20(1945)年3月:大阪市北区堂島浜通1丁目20
  • 昭和25(1950)年:サントリーオールド発売
  • 昭和33(1958)年3月:本社移転(大阪市北区中之島2丁目22 新朝日ビル)
  • 昭和38(1963)年3月:寿屋からサントリーに社名変更
  • 昭和46(1971)年4月:本社移転(大阪市北区堂島浜通2丁目1-40 サントリービル)
  • 昭和48(1973)年:住所表記変更(大阪市北区堂島浜2丁目1-40 サントリービル)
  • 平成元(1989)年4月:消費税導入 酒税改正による等級表示の撤廃(特級表記なしに)
今回、ネットオークションにて4本のオールドなオールドを手に入れました。
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まず1番左のボトルですが、ネック部分のラベルが一部剥がれていますが、よく見ると「大阪市北区中之島2丁目」となっており、1958~1971年のボトルだとわかります。
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そして正面のラベルは「VERY RARE OLD SUNTORY WHISKY」で、1960年台後半から1971年までに作られたと推測できます。だいたい46~50年ほど前のボトルといえるでしょう。
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残り3本のボトルは、いずれも「SUNTORY OLD」で、「特級」表記もありますから、1970年代終盤から1989年3月までのボトルといえます(厳密には1985年以降のボトルはSOが大きく書かれているのでさらに区別できますが...)。
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一方でネック部分のラベルを見ると、左から2番目は住所に番地表記がなく、原材料名も書かれていません。
右の2本では、住所名に番地まで表記され、原材料名もあります。
このことから左から2番目のほうが古いボトルだと推測できます。
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このほかにも、いくつかの種類があるほか、輸出向けのもの、さらにはお正月向けに販売される干支ラベルなど、これだけをコレクションするにも膨大な数になるでしょう。

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tsuru_na_01_01今回は、ニッカの蒸留所限定ウイスキー、鶴を飲んでみます。

鶴は、1976年に一般販売された後、2006年に17年物としてリニューアルしましたが、原酒の枯渇が原因となって2015年で販売終了してしまいました。

しかし2016年、余市と宮城峡蒸溜所限定で、ノンエイジとしてリニューアル販売されました。

ただし、以前には発売されていた磁器製のボトルは、今回はラインナップされておらず、ガラスのボトルのみとなります。

ボトル自体は、鶴17年と同じデザインで、キャップのトップには「竹に鶴」の竹鶴家の家紋が薄くモールドされています。

しかしラベルは大きく変えられていて、「鶴」の文字は金色に、鶴のイラストも、裏面から表面に描かれています。
揮毫自体は、2台目マスターブレンダーである竹鶴威氏のものが引き続き使用されています。
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それではストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い目のアンバー、香りはアルコールの揮発の奥からビネガーのような酸っぱさを感じます。

口に含むと、アルコールの刺激の後にパイン、ライム、レーズン、バナナ、バニラ、ピートと続きます。
味わいは、刺激ほどのアルコールの辛さは少なく、酸味、ビターが先に訪れ、後から甘さが加わります。
17年物と比べるとマイルドで飲みやすくはなっていて、レーズンの香りも抑えられています。

ロックにすると、アルコールの刺激はかなり抑えられ、レーズンが先に訪れてきます。その後ゴム、バナナ、カスタードクリーム、カカオと続きます。
味わいはビターを軽く感じた後は、ドライフルーツのような甘さがしっかりと広がります。
17年物と比べると、ライムなどの柑橘系の酸味はかなり抑えられ、甘い香りが支配しています。

最後にハイボールにすると、ほのかにバナナの香りが鼻をくすぐりますが、その後は余市由来のピートが現れてきます。
味わいはビターが比較的前に出てきて、甘さは比較的抑えられている印象です。

17年ものでは、どちらかといえば余市モルトの個性が前に出た印象でしたが、このノンエイジでは宮城峡の甘く繊細なモルトがメインになった印象です。
そのせいか、17年物でのストレートでの飲みにくさは解消され、オールマイティな仕上がりになっています。
ノンエイジだからと言って、若々しさ、とげとげしさは少なく、むしろまろやかで万人受けにシフトしたといえるでしょう。

700mL、アルコール度数43度、価格は14,000円。
簡単に手に入る価格ではないですが、限定ものであることを考えても十分買う価値はあります。
一部通販でも手に入りますが、値段は倍近いので、蒸留所への旅費とにらめっこして検討しましょう。

<個人的評価>

  • 香り A: パイン、ライム、レーズン、バナナ、バニラ、カカオと多彩。加水でピートが目立つ。
  • 味わい AA : 酸味の奥から甘さが引き立つ。ストレートでも辛さは感じにくい。
  • 総評 AA: 値段に躊躇うも、お土産品として十分な価値あり。


fujisan今回は、サン.フーズの「ウイスキー富士山」を飲んでみます。
 
サン.フーズは、山梨県韮崎市にあるメーカーで、ワイン、梅酒、みりん、焼酎を製造、販売しています。親会社は、山梨県を創業の地としながら、現在はタイに本社があるアサンサービスという会社になります。
会社概要ではスピリッツの類いとしてラムなども製造しているそうですが、ウイスキーについては公式サイトでも記載されていません。

しかし同社からは、コンチネンタルウイスキーというブランドで、イエローラベル、御勅使(みだい)というボトルをリリースしています。

その中で、「富士山」は2016年12月にリリースされた比較的新しいボトルになります。

ボトルを見ると、表面には地層水仕込みと書いていますが、そもそも蒸溜所の存在もわからず、自前でもろみを醸造しているのも不明ですので、おそらくはボトリングで富士山の水を使っていると推測されます。

いつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りはアルコールが前に出ています。

口に含むと、先にほんのりとラムレーズンの香りがやってきて、後からカラメル、ウエハースと続きます。

味わいはアルコールからの辛さが先に来て、後からほんのりと酸味、甘み、ビターと続きます。

ロックにすると、硫黄のような刺激が立ち、プルーンのような濃厚な香りが続きます。また、スモーキーさも多少に感じ取れます。
味わいは、辛みが先に来て、後から強い酸味、ビターと続きます。

最後にハイボールにすると、軽くゴムっぽい香りが 先に立ち、カラメルがほんのりと続きます。
味わいは、未だにアルコールの辛さが目立ち、癖の強いものになります。

端々にウイスキーらしい香り、味わいはあるのですが、色の割にアルコールがきつく感じられ、原酒自体はそれほど熟成していないように思われます。
1,2年程度の原酒にカラメルをふんだんに加えたようにも思えます。

これを5年くらい熟成させれば、かなりマシになると思いますので、尚更メーカーの姑息な考えには遺憾の意を表明せざるを得ません。

そもそも、原酒はどういう過程を経たのか、自社サイトで明確にすべきでしょう。
それが出来ないのであれば、スコットランドから樽ごと原酒を購入して、それにカラメルを加えてそのままボトリングしたように邪推します。

日本の消費者をなめてもらっては困ります。

700mL、アルコール度数40度、価格は2200円ほど。
この価格帯ではもっとうまいウイスキーはいくらでもあるので、残念以外の言葉が出ません。

<個人的評価>

  • 香り D:ラムレーズン、プルーンが主体。加水するとゴム(硫黄)の香りが加わる。
  • 味わい E : アルコールからの辛さがハイボールになっても止まらない。
  • 総評 E : ウイスキーブームに便乗した感が否めなく、イミテーションに思えてしまう。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ウイスキー富士山 地層水仕込 40度 700ml
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ニッカウヰスキーから、5月23日に新しいブラックニッカの限定品を出すという情報がリークされました。
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名称は「ブラックニッカ クロスオーバー」で、余市のヘビーピートモルトと、宮城峡(?)のシェリーモルトをベースにブレンドしたものになるそうです。
ブレンダーズスピリットと同様に、こちらも数量限定での販売になります。

私もレビュー用で、amazonにてポチッとさせてもらいました。
レビューは到着後に速報レベルで出そうと思いますが、待ちきれない方はご予約をされた方がいいでしょう。
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watami_yamazaki01今回は、ワタミグループとサントリーが提携して開発した山崎蒸溜所12年を飲みます。

山崎蒸溜所12年は、ワタミグループの店舗にて、2007年9月に提供を開始したオリジナルのウイスキーです。

居酒屋チェーンとメーカーが提携して販売されているウイスキーとしては、ほかに関東、東海、関西で展開する天狗(テンアライド)で提供される、ニッカと提携した「天狗オリジナルピュアモルト」と「ニッカプレミアム オリジナルブレンデッドウイスキー 天狗オリジナル」があります(筆者は札幌の人間なので、これらを飲みに行くには半端ない旅費がかかります)。

一般に市販されている山崎12年では、バーボン樽原酒、シェリー樽原酒、ミズナラ樽原酒を使用していますが、この山崎蒸溜所12年では、シェリー樽原酒を主体に使っています。

watami_yamazaki02シェリー樽原酒となると、限定販売される山崎シェリーカスクを思い出しますが、そちらでは25年以上熟成された原酒を使うなど、より手間暇のかかったボトルで、今回のものとは異なっています。

では、今回は店内にてストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはシェリー樽原酒ならではの強烈なレーズンを感じます。

口に含むと、 先にレーズンとライムが訪れ、その後に軽いピート、ウエハースの香りが追いかけます。

味わいは、先に辛さがありますが、それほど強くはなく、後から酸味、少々のビターがやってきます。

次にロックにすると、先にライムが立ち上がり、その後にレーズン、ピート。最後にカカオ、樽からのウッディさが続きます。

味わいは酸味とビターが先立ち、アルコールとは異なるスパイシーさもほのかに感じられます。

最後にハイボールにすると、はじめにナッツとライム、後からレーズン、カラメルが追いかけます。

味わいは酸味と甘みがほのかに感じられ、さっぱりというよりもまろやかなハイボールになります。

全体的にも、山崎12年のような荒々しいピートを持つ特徴とは異なり、まろやかな印象でシェリー樽原酒ならではのレーズンを主体にしたフルーティさ、奥からのカカオのようなほろ苦さを堪能できるボトルになっています。 

660mL、アルコール度数43度。
ボトルでの注文は、和民、坐・和民で6990円、わたみん家で4999円(いずれも消費税別)になっています。
このほかに店内では、ハイボール、ロック、水割りでの注文が可能です。

なおボトルでの注文については、残った場合はボトルキープに限られ、持ち帰りはできません。
また、一部のボトルが酒屋さんなどに流出、市販されていますが、価格は2万円を超える値がついています。
それであれば、お店で飲んだ方がずっと安いですね。 

ちなみに北海道内でのワタミの店舗は少なく、札幌だけでも札幌駅、手稲駅、麻生駅周辺にある程度で、ほかに函館に店舗展開するに限られています。

<個人的評価>

  • 香り A: レーズン、ライムがしっかりしている。軽いピート、ウエハース、カカオ、ウッディ。
  • 味わい A: 酸味がメイン。ほろ苦さとスパイシーさが続く。加水すると甘さが目立つ。
  • 総評 AA: 店舗に行かないと飲めないが、それでも十分お得感のあるボトル。

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2009年頃からハイボールが人気になり始めてから、スーパーやコンビニでもハイボール缶が出回るようになりました。

しかし、昨今の原酒不足によって、ラインナップも安い銘柄ベースになっており、古くからのウイスキー党の持つ「ハイボールは安酒を飲むための手段だ」というのを鵜呑みにしたような寂しいものになっています。

一方で居酒屋では、サントリー系ならトリス、角瓶、ジムビーム、アサヒ/ニッカ系ならブラックニッカクリア、ジャックダニエル、竹鶴がハイボールの定番ですが、お店によっては響、知多、山崎、白州のハイボール、さらにはチェーン店が独自に発注したシングルモルトのハイボールを出すところまであります。

ここで改めて、コンビニやスーパーで買えるハイボール缶を飲み比べたいと思います。

サントリー

トリスハイボール(アルコール度数7%)

トリスエクストラを炭酸水で割り、さらにレモンの果肉や皮をも漬け込んだレモン浸漬酒を加えて、レモンの香りとコクを最大限に引き出す作りになっています。

レモンの香りがほんのりしていて、樽のウッディな感じもそれなりに感じられます。 良くも悪くも居酒屋さんの飲み放題で飲むハイボールそのものといえます。

トリスハイボール キリッと濃いめ(アルコール度数9%)

トリスの割合を上げたほか、レモン浸漬酒も果汁換算で倍にしています。

レモンの香りと酸味がしっかりしていて、レギュラーよりも爽やかになった印象があります。
反面、ウイスキーのウッディな香りが消えてしまい、ドライな缶チューハイのようになってしまった気がします。

角ハイボール缶(アルコール度数7%)

レギュラーの角瓶を炭酸水で割り、さらにレモン浸漬酒を加えています。

トリスに比べると炭酸が強めで苦みが加わり、逆にウッディな感じが消えています。 レモン味のドライチューハイに近い感じで、食事と一緒に飲むにしても料理の香りや味を邪魔しない印象です。

角ハイボール缶<濃いめ>(アルコール度数9%)

角瓶の分量を多めにしているだけでなく、レモン浸漬酒が加わってない配合になっています。

レモンが感じられない分、角瓶本来のバーボン樽原酒ならではのエステリーさが表に出ています。 味わいも苦みが少なく、後からバニラやナッツのような甘さ、香ばしさがやってきます。

三者三様で、レモンを搾ったハイボールらしさはトリス、すっきりして食事と一緒に飲める角のレギュラー、そして濃厚なハイボールの「濃いめ」 という印象です。

ニッカウヰスキー(アサヒビール)

レモン味のニッカハイボール(アルコール度数7%)

レモン果汁を0.1%配合しています。ただし食物繊維や香料など、トリスハイボールと比べても混ざり物が多いです。

レモンの酸味はあまり感じられず、まるでサイダーのような甘ったるさがあります。
また、ウイスキーらしいウッディさやスモーキー感もなく、目隠しをされてチューハイと飲み比べてもわからないように思えます。

ブラックニッカ クリアハイボール (アルコール度数9%)

ブラックニッカをベースに、強炭酸で有名なウイルキンソンタンサン で割っています。こちらはレモンは含まれていません。

ウィルキンソンタンサンならではの強い刺激が舌に届き、 ブラックニッカクリアの香りもしっかり訪れます。
ただし、角ハイボールに比べると濃厚という感じではなく、すっきりさっぱりした印象です。

まとめ

はっきり言えば、今のハイボール缶でうまいものはない、といっても過言ではありません。
つい2年ほど前であれば、ニッカが竹鶴ハイボール缶を出していましたが、そちらも販売が終了、今はいずれもトリス、角瓶、ブラックニッカクリアと安いものしか残っていません。

実際に飲んでみても、チューハイとどこが違うの、といわれたら、頭を抱えるようなレベルでしかなく、これだったら自分でうまいボトルと強炭酸水を買って自分で作った方が遙かにマシです。

コンビニでも350mLで300円オーバーするプレミアムビールや地ビールが売られていることを考えれば、それだけの値段になるハイボール缶を出せない、とは言い切れないでしょう。 
メーカーはもっと市場をよく見るべきではないかと思います。 

今回は、スーパーニッカを改めて飲んでみます。

1203-11962年に発売されたスーパーニッカは、当時のニッカができる最高のウイスキーを作ろうと目指した逸品でした。

前の年、日本で本物のウイスキーづくりを目指す竹鶴政孝を慕い、遠いスコットランドから日本に移住した妻、リタが亡くなりました。 最愛の妻の死を認めたくなかった政孝は、葬儀にも出席せず、しばらく部屋に引きこもっていたそうです。

そんな彼を立ち直らせたのは、リタの情熱でした。なぜ彼女が日本までついてきてくれたのか。そう、本物のウイスキーを日本に広めることだった。
政孝はそんなリタと自らの思いを胸に、自分たちができる最高のウイスキーをブレンドすることを目指しました。

当時は宮城峡蒸留所がなく、カフェ式蒸留器を使ったカフェグレーンウイスキーもなかった時代。作り上げたブレンドではグレーンウイスキーの配合はわずか、ほとんどが若いものと長期熟成した余市モルトで、シングルモルトと呼んでも過言ではなかったブレンドだったそうです。

さらにボトルにもこだわり、高級ガラスメーカーのカガミクリスタルにあった一つのボトルを政孝が気に入り、手吹きで作られたボトルを採用しました。
もちろん生産できる量が少なく1年で1000本のみで、個体差があるために蓋がしっかり入らないなどの問題を抱えながらも、販売にまでこぎつけました。
当時の価格は3000円でしたが、大学初任給が17000円の時代、今の価値でいえば4万円に匹敵する超高級酒でした。 

その後、カフェグレーン、宮城峡モルトが使えるようになって、少しずつブレンドを改めていき、ボトルも機械で作れるものへと変わっていくことで、今や2000円ほどで買える比較的お手軽なウイスキーに至りました。

super_nikka2015 2009年からブレンドを改めるとともに、背面に「S」 の字を象ったボトルになりましたが、2015年に再びシンプルなボトルに戻し、ラベルもベージュ地のものに変わりました。
ただし、ブレンドは前のボトルと変わらない、と言うことです。

ブログを書き始めて今まで2回ほど飲んでいますが、いずれも酷評しています。
「ニッカらしさがない」「飲みやすいものを求める一般消費者に日和っている」とか、散々にこき下ろしてきました。

ただ、原酒不足によってラインナップが大幅に減り、新しいボトルを出してきた現状で改めて考えると、スーパーニッカのポジションは相対的に上がっていて(ブレンデッドとしては2~3番目)、ここ最近のラインナップを飲んできた上で評価も変わるのではないか、ということで飲むことにしました。 

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は少々濃いめのアンバー、香りはウッディさともに、ビネガーに似た酸っぱさがあります。

口に含むと、 先にエステリーさが入り、ゴム、レーズン、柿、ナシ、モルト、カラメルの順に香ってきます。
味わいは先にアルコール由来の辛さがあるものの、あとから酸味と甘さが追いかけます。 

ロックにすると、バニラの香りが先に現れ、そのあとでレーズン、ゴム、ナシの香りがついていきます。
味わいは辛さがまだ来るものの、酸味が強くなり、甘さは抑えられます。 
加水が進むにつれ、香りにナッツ、メロンが加わり、味にも甘味が増えるようになります。

最後にハイボールにすると、香りはバニラ、樽からのウッディさが主体となり、奥からナシ、レーズン、バナナが感じられます。
味わいはほろ苦さがありつつも、あとから甘さが追いかけてきます。

改めて飲んでみると、余市モルトならではのピーティな感じはありませんが、 同じ余市のウッディ&バニリックのような甘さ、宮城峡モルトのローランドを彷彿とさせる甘くて繊細、そして豊かな香りが組み合わさったのだと感じられました。
特に初心者であれば、水割りや濃いめのハイボールにする方が飲みやすいと感じられるでしょう。
ブラックニッカクリアやリッチブレンドは、このスーパーニッカの延長上にあるように思えます。

ただし、ストレートやロックでは若い原酒からと思われるアルコール由来の刺激、辛さがあり、まろやかさの点では及んでない部分もあります。

対抗馬となるのはサントリーローヤルになりますが、原酒の若さで行くとローヤルの方が強く、穏やかさを追求する点では、響 JAPANESE HARMONYとの中間点にあるように思えます。

はっきりと書きます。今までこき下ろしてきた自分が知ったかぶりだったと言うことを。
様々なニッカのモルト、グレーンを飲んでいかないと、スーパーニッカの良さを理解するのは難しいと実感しました。これもまたニッカだからこそのボトルだと言えます。
スーパーニッカが大好きな皆様、大変失礼いたしました。

700mL、アルコール度数43度、価格は2200円です。
ニッカのブレンデッドとなると、ほぼカスクストレングスのフロム・ザ・バレルのほうが値段で上になりますが、現在のニッカのラインナップにとっては、上位のブレンデッドとして恥ずかしくないボトルだと思います。

<個人的評価>

  • 香り A: ストレートではアルコールの刺激があるが、ゴム、レーズン、柿、ナシ、バニラ、モルト、ウッディなどととても豊かで繊細。
  • 味わい B: アルコールからの辛さがあるものの、酸味と甘さがメイン。
  • 総評 A: 余市モルトの独特のスモーキーがないものの、甘くて繊細かつ濃厚な側面にあるニッカのモルトを感じられるボトル。


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