RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ: 番外編

今回は緊急企画として、日本の大手メーカー2社が手掛けたクラフトジンを飲み比べてみます。

クラフトジンとは

ジンそのものは、オランダで生まれた後、イギリスでドライジンとして発展し、現代に至っています。
その中で、近年ではイギリスやオランダだけではなく、ドイツやアメリカなど、世界各国で小規模の工場で生産されるジンが増えつつあります。
日本でもクラフトジンを扱うお店が増えつつあり、ブームが巻き起こっています。

ジンそのものは、蒸留酒にジェニパーベリーをはじめとした植物を漬け込んで作っていくため、ウイスキーに比べても手間暇が少なく幅広い香りや味わいを持つお酒に仕上げられるメリットがあります。
国内においてもクラフトジンが登場しつつあります。

そんな中で、サントリーとニッカが、ほぼ同時期にオリジナルのクラフトジンをリリースしました。
gin01_

サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKU

サントリーは50年以上前からジンを製造しています。現在でも、アイスジン、ドライジンが発売されています。

そんなジンの製造では老舗に入るサントリーですが、傘下に収めたビーム・サントリーと共同で、日本らしさを持つクラフトジンとして「ROKU」をリリースしました。

一般的にジンで使用されるジュニパーベリーをはじめとする植物のほか、桜(桜花、桜葉)、ゆず、山椒、緑茶(煎茶、玉露)の6種類の日本ならではの植物も使用しているのが特徴です。

ニッカ カフェジン

一方でニッカウヰスキーは、ジンの製造についてはあまり歴史はなく、新参者といえるかもしれません(ウィルキンソンのジンを作っているという文句を言う人がいましたが、製造はベン・ネヴィス蒸溜所であり、ニッカ本体ではありません。ギルビージンも一時期作っていましたが、現在はキリンが販売しており、ジンの製造技術は絶えています)。
しかしながら、ウイスキーのノウハウを生かしたジンをリリースしました。

最大の特徴は、グレーンウイスキーで使用されているカフェ式連続蒸留器をジンの蒸溜に使用している点です。

一般的な連続式蒸留器では、比較的純粋なエタノールが得られるので、素材となるもろみの香り、味わいはほとんどありません。
しかしながら、カフェ式蒸留器では素材の香りがある程度残る、悪く言えば中途半端な蒸溜になることで、蒸留したスピリッツに個性を残せるメリットがあります。

このカフェ式蒸留器で作ったカフェジンに、一般的な植物のほか、山椒、ゆずやみかんなどの日本由来の柑橘系の皮を漬け込んで作られています。

飲み比べてみた

では、この2つのジンを飲み比べてみます。まずはストレートで。

まず、「ROKU」ですが、香り自体はジュニパーベリーの独特の香りが主体で、そのあとにゆずの香りが続いてきます。しばらくすると、山椒とお茶の持つ香りが奥から顔をのぞかせてきます。
味わいは独特の苦みがメインですが、山椒由来のピリピリ感も伴います。

次にカフェジンです。香りはゆずやみかんの柑橘系が強烈にアピールしてきます。その奥から山椒がついてきて、一般的なジンに比べるとかなり異質な印象です。最後にジュニパーベリーがやってきます。
味わいも山椒からのピリ辛さが強く、苦いというジンならではの味わいとは一線を画します。

次に1:3の比率で炭酸水で割ってみます。

「ROKU」の場合、香りはジュニパーベリーが先にしっかり立ち上がり、神らしさがしっかり感じられます。ただ、桜や緑茶の香りは消えてしまいます。
味わいは苦みが前に出て、ジンとして安心して飲める印象です。

一方でカフェジンは、先に山椒の持つ香りがフワッと立ち上がり、その奥からゆず、みかんなどの香りが追いかける感じです。
味わいはジンならではの苦さがあるものの、柑橘系由来の酸味も感じられ、ジンを飲んでいるという感覚とは違和感を感じます。

まとめ

両社とも大きく対照的です。
「ROKU」は、ジンの老舗でもあるサントリーならではの安心できるジンのイメージがしっかり出ていて、ストレートでは和風のエレメントをほのかに感じ取れる多様性があるように感じます。

カフェジンは、ジン業界に殴り込みをかけるチャレンジングな新参者の印象で、ジンの愛飲家にとっても今までにない香りと味わいで、強烈なインパクトを与えるかもしれません。

ジンといえば、ジントニックやジンライムをはじめとして、数多くのジンベースのカクテルがありますが、「ROKU」であれば、今までと同じレシピで、ちょっと異なる個性を味わえるように思えます。

しかしカフェジンは今までのジンとは印象が大きく異なり、カクテルのレシピも大きく変える工夫が必要でしょう。
むしろ今までのジンベースのカクテルで行き詰まりを感じるバーテンダーにとっては、大きく変える起爆剤になるかもしれません。

どちらも700mL、アルコール度数は47度と高めです。
ROKUは4000円ほど、カフェジンは4300円ほどです。
どちらにしても、定番のジンに比べると3倍の値段になりますが、ROKUは日本らしい深さを、カフェジンは今までにないインパクトを与えてくれるでしょう。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ニッカ カフェ ジン 700ml 【02P08Jul17】 【PS】
価格:4180円(税込、送料別) (2017/7/8時点)



nikka_shochu_前回の記事で紹介した、ニッカの新しいお酒、カフェジン、カフェウオッカと同時発売されたのが、ニッカ・ザ・麦焼酎です。

「え?なんで焼酎??」と思う人は結構いるでしょうが、実はニッカは10年以上前から焼酎も作っています。

元々は協和発酵(現:協和発酵キリン)が所有していた酒類製造事業を、アサヒビールと協和発酵との合弁会社を経て、アサヒビールの子会社であるニッカウヰスキーが2005年に買収しました。

現在では北九州市にある門司工場で、甲類焼酎、本格焼酎を製造しています(ただし販売はアサヒビールが行っている)。

そんな隠れた焼酎メーカーであるニッカが、初めてニッカブランドの焼酎としてリリースしたのが、ニッカ・ザ・麦焼酎です。

この焼酎の注目すべき点は、蒸留した麦焼酎の熟成に、ピートの香りが残るウイスキー樽を使っているところです。
この熟成された原酒を含めた形でブレンドを行っています。

では、ストレートから飲んでみます。
香りは、麦焼酎独特の癖はほとんどなく、ピートもほのかに感じるかどうか、という印象です。
奥のほうから、バニラの甘い香りがやってきて、その後に麦チョコに近いものが追いかけます。

味わいは、アルコール由来の辛さは多少するものの、ストレートで飲む分には問題ない程度です。
そのあとでバニラアイスのような甘さが口に広がります。

次に1:1のハイボールにしてみます。
香りは、麦焼酎ならではの香りが前に出てきて、あとからほんのりメロンのようなエステリーさが続きます。
味わいは若干の酸味を持ちながらも、ほんのりとした甘みがあります。

最後にロックで飲んでみると、麦焼酎の揮発した香りが前に出るようになり、ああ、これは麦焼酎だった、と思い出させてくれます。その後はバニラ、軽く燻製のようなスモーキーさが追いかけます。

味わいは若干の酸味があるものの、あとは甘みがしっかりと歩みます。

個人的には、いいちこの長期熟成貯蔵酒や神の河といった、同じように樽熟成した原酒を多く含んだ麦焼酎が好きなのですが、それよりも癖がさらに少なく、甲類焼酎と間違えてしまうほどにとても穏やかで飲みやすい印象です。

ただ、ニッカが売りにしているウイスキー樽による熟成は、いかんせんどの飲みかたにも感じにくく、もっとスモーキーにしたほうが売れるのではないか、と思いました。
下手に飲みやすいものにしてしまうと、甲類焼酎と変わらなくなり、却って個性が失われてしまっているのではないでしょうか。

700mL、アルコール度数25度、価格は1100円ほど。他の熟成本格焼酎と同じ価格帯です。

<個人的評価>

  • 香り C: 麦焼酎ならではの癖はなく、バニラ、麦、ピート、メロンが軽く香る。
  • 味わい B: ストレートでもまろやかでとても飲みやすく、甘みがメイン。加水で酸味も伴う。
  • 総評 C: スモーキーさは薄く、麦焼酎としてはとても穏やか。むしろ没個性すぎる。



cofey_jvニッカウヰスキーは、宮城峡蒸溜所にあるカフェ式蒸留器を使って蒸溜したジン、ウオッカを発売しました

商品名は、「カフェジン」「カフェウオッカ」と、従来よりある「カフェグレーン」「カフェモルト」と似たような名称、ボトルデザインになっています。

カフェジンは、大麦麦芽とトウモロコシベースのもろみをカフェ式蒸留器で蒸溜してスピリッツを作り、トウモロコシベースのスピリッツに、山椒、ゆず、りんご、ジェニパーベリーをそれぞれ漬け込んだものをブレンドしています。

一方でカフェウオッカは、大麦麦芽とトウモロコシベースのスピリッツをブレンドしたのち、ウオッカならではの白樺の炭でろ過して作られます。

実はこういった試みは最近始めたものではなく、2002年には、カフェ式蒸留器を使った原酒を用いた甲類焼酎「SAZAN」を出しており、ウイスキー以外の蒸留酒の製造のノウハウを持っています。

お値段については、両方とも実売で4000円台後半と、一般的なジンやウオッカに比べれば割高です。
ニッカ自身が、ウイスキーの原酒不足だからこそ、他の蒸留酒も出さないとやっていけない事情もあるかと思いますが、世界中でも数少ないカフェ式蒸留器によってもろみの香りを残す特徴を出せるわけですから、こうしたチャレンジは応援していきたいと考えます。

ちなみにサントリーも、同じ価格帯のクラフトジンとして「ROKU」を7/4から発売するそうです。
こうした動向は、世界的に人気になったことで原酒不足傾向にある日本のウイスキー市場共通の方向性かもしれません。

カフェジンと、ROKUについては、飲み比べをしてこちらの記事で紹介しています




hirosaki12_今回は番外編として、ニッカのシングルアップルブランデー弘前 フルーティ&スイート12年を飲んでみます。

ニッカは大日本果汁として創業後、余市のリンゴを使った100%ジュースを販売していました。
しかし、ペクチン分を取り除いた黄金色のリンゴジュースを見慣れた人には、白濁したままのジュースに違和感を感じ、当時の流通上のハンデも大きくて価格も高価であったことから、思うほどの売り上げにはなりませんでした。
そこで創業者、竹鶴正孝の妻リタがアイデアを出し、リンゴジュースを加工してジャム、ワイン、シードル、ソース、ケチャップを開発、販売していきました。
そのアップルワインを蒸留して作られたのがニッカブランデーです。

その後、アップルワインやブランデーの生産は余市から、同じくリンゴの産地である青森県の弘前市に移され、現在もアップルワイン、ニッカブランデー、シードルを製造しています。

私が中学生のころに、修学旅行でこの弘前工場を見学したことがありましたが、現在は見学ができません。

さて、蒸留所限定で販売されているのが、今回紹介するシングルアップルブランデー弘前 フルーティ&スイート12年です。

それではストレートで飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃厚な褐色、香りはアルコールの刺激の奥にリンゴの香りを感じ取れます。

口に含むと、グラスから感じられたアルコールの刺激は意外に少なく、その後にリンゴを主体としてライム、ウエハース、バニラ、ウッディの香りがやってきます。
味わいは、多少のえぐみがあるものの、奥から甘さをしっかり感じ取れます。

軽く加水すると、ライムのさわやかさがさらに立ち上がり、リンゴというより青りんごっぽいさわやかさを想起させます。
味わいも酸味が前に出てくるようになり、えぐみが抑えられます。そして最後に甘みが訪れます。

最後に炭酸水で割ってみると、リンゴの香りがしっかり広がる濃厚なシードルのようになります。
味わいも酸味は少なめで、甘さを感じ取れます。

以前にニッカブランデーVSOPも飲みましたが、それに比べると樽での熟成が進んで甘さや酸味が濃厚になった印象に思えます。

500mL、アルコール度数40度で、価格は6500円ほど。
ウイスキーはきつくて飲みにくいという方や、カルヴァドスなどのアップルブランデーがお好きな方にはお勧めできるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: アルコールの刺激が先に来るが、後からリンゴの香りが訪れる。あとからライム、バニラ、ウッディ。
  • 味わい A: ストレートではえぐみが感じられるが、あとからフルーツの酸味、そして甘さが追いかける。
  • 総評 A: レギュラーのニッカブランデーよりも濃厚で香りが広がる。

ゴールデンウィークになって、いろいろ旅行されているかと思います(海の向こうからミサイルが飛んできそうなので、そうも言ってられませんけど...)。

そんな中、私は5度目となる余市蒸溜所へと足を向けてみました。
yoichi_01_01

「マッサン」ブームが起きていた2年前にはかなりの観光客が訪れていましたが、今年改めて行ってみると、観光客もだいぶまばらになっていて、有料のガイド付きの見学でも待ちの状態にはならなくなっています。

一方で、ウイスキー博物館内にある有料試飲所にも変化がありました。
前回では終了していた、シングルカスクのうち5年と10年が試飲できるようになりました。5年が500円、10年が1000円、それぞれ15ccのワンショットです。
無料の試飲においては、対象のウイスキーが竹鶴のノンエイジとスーパーニッカで、それぞれ試飲カードを持っていることが条件となっています。この点においては、お金を出して試飲したほうがいいですね。

最後に販売所にも変化がありました。
前回では販売終了していたシングルモルト余市 2000'sが再販されました。
加えて昨年より、蒸留所限定でブレンデッドの鶴がノンエイジとして復活しました。
yoichi_02

鶴は17年物として2015年まで販売されていて以来となりますが、噂によると17年ものとはブレンド自体を大きく変えているとのことです。これについては後程。

ブームの爪痕が痛々しかった状況からは若干余裕が生まれているように思えます。訪問に躊躇していた方も考慮してもいいでしょう。

yoichi_03

おかげさまで、当ブログも毎日3500人以上の方にみてもらってますが、そのうち2/3がスマホやタブレットからのアクセスになっています。

ただ、使用しているライブドアブログのスマホ向けのテンプレートでは、PC向けに比べてカスタマイズできる箇所が少なく、見やすいものにすることが難しくなっています。

もし読みにくいご意見が多ければ、引っ越しを検討しようと考えています。
それも無料のブログサービスではなく、レンタルサーバーを借りて、WordPress上でレスポンシブデザインを採用したものにしようかと考えています。

つまりはパソコン版とスマホ版を別々で作らず、一つのソースコードでどちらにも対応するデザインにする、というものです。 

逆にそういう意見がほとんど無いなら、このままライブドアブログを継続しようと思います。 

ハイボールを作る際に、レモンやグレープフルーツを加えると、より爽やかになります。

で、お酒で割るレモン果汁においては2つの種類があるのをご存じでしょうか。

1つは100%レモン果汁を使ったレモンジュース。有名なのはポッカレモン100でしょう。

もうひとつは「合成レモン」というものです。これはレモン果汁をほとんど使わず、クエン酸などレモンの酸味由来の成分を使った物を言います。

実はポッカレモンも、最初は戦後まもなく、レモン自体の入手が困難な時代に合成レモン製品として誕生しています(現在も合成レモン製品を販売中)。

ポッカ自体の歴史にしても、最初はニッカバー向けにハイボール用などの合成レモンの製造、販売が創業当時の事業でした。社名や製品名も、当初はニッカレモンと名乗っていたほどです。
その後、ニッカバー以外にも合成レモンを販売するようになったとき、服の「ニッカボッカ」から、ニッカの次にある「ボッカ」、もっと親しみやすく「ポッカ」を新しい社名、ブランド名にした経緯があります(その後サッポロビールのソフトドリンク事業と合併、ポッカサッポロに至る)。

合成レモンのメリットとしては、果汁をほとんど使わないために保存が利きやすいという点にあります。
100%果汁の場合、未開栓で6ヶ月、開栓すると冷蔵でも2週間が限界とされています。

では肝心の香りと味を、2つ製品で比べてみます。
lemon

ポッカサッポロ お酒にプラス レモン(レモン果汁100%):540mL、600円

コンビニでも売られているポッカ100レモンに比べて、酸味をマイルドに調整しており、チューハイやカクテルでも使いやすくなっています。

そのまま飲んでみると、レモンならではの酸味は抑えられていて下に刺激が来るほどではありません。
同社のキレートレモン位の酸味です。
香り自体もしっかり口に広がって、違和感は全く感じません。

香りの違いを見るため、ウイスキーではなく焼酎を使い、レモン、甲類焼酎(20度)、炭酸水を1:2:3の割合で混ぜてみます。

香りはストレートのレモン果汁同様の爽やかさがあり、しっかりした酸味とほんのりとしたビターもあってフルーティなレモンサワーになります。

サントリー カクテルレモン(合成レモン):780mL、500円

原材料を見ると、レモン果汁も含まれていますが、特に成分表はなく、ほかに酸味料、香料、ビタミンC、保存料が入っています。

そのまま飲んでみると、酸味はポッカレモンと同じですが、レモンならではの香りはなく、ビタミンC(アスコルビン酸)の影響でオレンジやミカンっぽさがあります。

一方で1:2:3の比率で割ると、レモンらしい香りはほとんどなく、むしろパルプのような匂いが先に現れ、違和感の強いものになります。
味わいも酸味はしっかりあるものの、柑橘系のビターな感じが薄く、よくよく味わうと不自然に感じます。

合成レモンの場合、その香り以上に癖のあるお酒や割り材と割るのであれば、違和感を抑えることが出来るかも知れませんが、焼酎やウォッカではそのアラが目立ってまずさを感じます。

一方でハイボール用として使うと、癖の少ない物ほどアラを感じるでしょう。
アイラモルトなど、スモーキーなものや、マッカランのような香りが強い物だと、合成レモンでも大丈夫かも知れません。

割って飲むお酒の性質に応じて天然にするか合成にするか、選択しておくといいでしょう。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【月間特売】ポッカ お酒にプラス レモン 540ml
価格:444円(税込、送料別) (2017/3/22時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

サントリー カクテルレモン 780ml
価格:486円(税込、送料別) (2017/3/22時点)



1989年に消費税の導入に伴い、酒税の改正が行われました。
それによってウイスキーの等級制度がなくなりましたが、 安価なウイスキーが増税となり、メーカーはかつての2級ウイスキー消費者に対する新しい製品を出すことになりました。それがニュースピリッツです。

ニュースピリッツとは、酒税法の分類でスピリッツに該当する物(ほかにはジン、ラム酒、ウオツカなど)のうち、ウイスキーの原酒を8%未満まで加えた物になります。
ただしウイスキーとの区別を付けるため、濃い色づけが出来ません。

つまりは昭和52年まで2級ウイスキーに該当するレベルだったと言えます。

1989年には、サントリーからカスタム、ニッカからゴールドニッキー、ホワイトニッキーが発売されました。
このほかにニッカは、従来は モルトとライウイスキーを使用した物から、ラム酒にライウイスキーを混ぜる形でリニューアルしたコネクションも発売されました。

その後、ウイスキーの減税によって低価格になったことに伴い、現在はニュースピリッツのボトルはすべて製造が終わっています。

今回は、ネットオークションを使って2つのニュースピリッツのボトルと、現行の低価格ウイスキーと比べてみたいと思います。 
newSpirits_s

<ニュースピリッツ>

  • サントリー:ニュースピリッツ カスタム(720mL、37度、900円(発売当時))
  • ニッカ:ゴールドニッキー(720mL、39度、900円(発売当時)) 

<比較対照ウイスキー>

  • サントリー:プライム(1800mL、37度)
  • ニッカ:ブラックニッカクリア(700mL、37度)
続きを読む

いよいよ年末となったので、今年私が飲んだウイスキーの中で特にうまいと思ったウイスキーのトップ10を紹介していきます。

10位:サントリー 新白角

shirokaku_new4月にボトルデザインが新しくなった角瓶と白角ですが、白角については香りがリッチになった印象がありました。
元々白州モルトを主体に淡麗辛口を謳っていますが、必ずしも薄っぺらいとは言えず、爽やかなフルーツの香りが引き立ち、ストレート、ロックでも飲めるほどになっています。
この延長上にスペシャルリザーブがあると言えます。

価格は上がりましたが、それ相応の品質に上がっているので、損した気分にはならないでしょう。

一方で角瓶については、リニューアルでも多少カラメルっぽい香りが上がったように感じますが、薄いイメージはさほど変わりませんでした。また、やはり悪酔いする嫌なものも感じ取れました。


商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

サントリー白角40° 700ML 1本
価格:1458円(税込、送料別) (2016/8/22時点)


9位:サントリーウイスキー プライム

prime何度も近所のイトーヨーカドーで見かけては居ましたが、1.8Lと量が多いことと、さほどいいものではないと勝手に判断して無視をしていました。

しかし実際に味わってみると、意外にも香り、味もそこそこあり、700mL換算で700円ほどのウイスキーと考えれば悪くない出来でした。
ブラックニッカクリアやトリスクラシックと十分渡り合える出来です。

ストレートでも、若い原酒故のアルコールの刺激、辛さは少なく、バニラ、レーズン、ナシ、青リンゴといった香りもほのかに感じられます。

ロックでは、単に甘ったるい感じではなく、酸味が表に出てくるなど、安物ウイスキーのように甘さ一辺倒でない側面も垣間見れます。

ハイボールでも香り、味が腰砕けにならないのも流石と言えます。
お金がなく、晩酌やちょっとした家での飲み会をするときにはいいと思います。

8位:キリン オークマスター 樽薫る

tarukaoru元々はメルシャンが出していて軽井沢のモルトを使ったものでしたが、4月に御殿場モルトを使った新しいブレンドとして発売されました。このポジションにあったボストンクラブは、3月で販売が終了しました。

最初はそれほど期待はしてませんでしたが、実際に飲んでみると、同時期にリニューアルされた富士山麓同様に香りがワンランクアップし、御殿場モルトならではのエステリーさや柿の香りも堪能できるものになっています。

富士山麓と比べると、酸味が抑えられて甘さが引き立つ印象で、敷居の低い印象です。

オークマスター・樽薫る 640ml

オークマスター・樽薫る 640ml
価格:966円(税込、送料別)

7位:ラフロイグ PXカスク

pxcaskバーボン樽、クォーターカスク、そしてシェリー酒の中でも濃い色を持つペドロ・ヒメネスの樽で最後の熟成をかけた三段熟成のボトルです。

ラフロイグというととても強烈な正露丸、ヨードを伴ったピートが持ち味ですが、PXカスクでは柔らかくなり、燻製に近いスモーキーなピートになっています。

また、レーズンやオレンジ、みかんといった香りが加わり、10年ものなどと比べると角が取れて甘い香りが強まった印象になります。

お値段が高いので簡単には買えませんが、アイラモルトの癖と豊かな香りは十分な価値があります。


商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

ラフロイグ PX カスク 48度 並行 箱付 1000ml
価格:8980円(税込、送料別) (2016/8/13時点)


6位:アードベッグ コリーヴレッカン

coriv2010年のWWAでワールド・ベスト・シングルモルトに選ばれたボトルです。

元々強いピートが売りのアードベッグよりもさらにスパイシーになり、カスクストレングスと言えるほどの高い度数が特徴的です。

とてつもないスパイシーさと正露丸、ヨード、燻製を感じさせる強烈なスモークを得られますが、そのあとはライムのような爽やかな香りと酸味が追いかけます。 

加水すると、奥からカカオ、珈琲の香ばしさが加わり、ほろ苦い印象も加わります。

とことん強烈なピートがほしい人にはうってつけで、高い度数とは裏腹にはまることは間違いないでしょう。


続きを読む

2016年もあとわずかになったので、個人的に気になったウイスキーに関する重大ニュースをピックアップしていきます。

厚岸、静岡に蒸溜所建設、製造開始

ドラマ「マッサン」のヒットによってウイスキーの消費が急拡大、海外でもジャパニーズウイスキーの評価が上がって消費拡大していますが、日本でも新たなメーカーが蒸溜所を建設し、ウイスキーの生産を開始しました。

北海道の厚岸町では、食品の輸出入を手がける堅展実業が厚岸蒸溜所を建設、今年の秋から原酒の蒸溜、仕込みを開始しました。
一方で静岡市葵区では、酒類の輸入販売を手がけるガイアフローが静岡蒸溜所を建設、こちらも今年の秋から原酒の蒸溜、仕込みを開始しました。来年春頃には一般公開される予定です。

実際に熟成が終わって販売されるには数年かかりますが、とても楽しみです。

本坊酒造 鹿児島に新たな蒸溜所

鹿児島のメーカー、本坊酒造は、マルスウイスキーを長野県の蒸溜所で製造していますが、元々は鹿児島市の工場でウイスキーの蒸溜、製造を行っていました。
よりウイスキー作りに最適な山梨、そして長野に拠点を移してからは製造を行っていませんでしたが、今年に入って南さつま市にある津貫工場にウイスキーの蒸溜所を建設、新しいモルトの仕込みを始めました。

スコッチウイスキーを模範にした日本のウイスキーに於いては冷涼な場所で熟成させるのが最適と言えますが、温暖な地で熟成させることで全く異なるキャラクターを生み出したい意図があるでしょう。

サントリーやニッカにしても、複数の蒸溜所で熟成させることで豊かな香りと味を持つウイスキーを生み出してきているので、本坊酒造がそれに近づいていけるのか期待したいと思います。

キリン ウイスキーラインナップを一新

キリンディスティラリーは、4月に主力商品である富士山麓をリニューアル、さらにかつてメルシャンで発売されたオークマスター樽薫るも御殿場モルトで再販を開始しました。
一方で低価格ラインナップのボストンクラブ2種類を販売終了しました。

2つのウイスキーについては当ブログでもレビューしていますので、そちらもご覧ください。

WWA2016 ワールドベストグレーンに御殿場蒸溜所25年ものが選ばれる

今年のワールドウイスキーアウォードにおいて、ワールドベストグレーンウイスキーとして、キリンの富士御殿場蒸溜所シングルグレーンウイスキーAGED 25 YEARS SMALL BATCHが選ばれました。
一方でワールドベストブレンデッドウイスキーには、サントリーの響21年が2013年以来、通算6度目の受賞を受けました。響21年はISCでもトロフィーを獲得しました。

「トップバリュウイスキー まずい」のキーワードでブログのアクセス急上昇

当ブログでの話題としては、12月にツイッターでトップバリュのウイスキーがまずいというツイートをきっかけに同様のキーワードによるツイート、リツイートが増え、その情報を探すために当ブログへのリンクを付けてツイートしたのをきっかけに、それまで1日平均3500~4000ユーザーのアクセスだったのが、13日の段階で7500ユーザーと急拡大しました。
翌々日には平均的なユーザーアクセスに落ち着いています。 

私は毎日アクセス状況などをチェックしていますが、この急激な上昇に、最初は何かしらの不正アクセスが殺到したのかと困惑していました。 

このページのトップヘ