RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ: 番外編

jdジャックダニエルの記事に対するコメントでヒートアップしている話題として、ジャックダニエルはバーボンか否か、という議論があります。

ジャックダニエルはテネシー州リンチバーグで作られていて、テネシーウイスキーとして知られており、メーカーもそれをメインに推しています。

しかしながら、アメリカの法律では、バーボンを、スパークリングワインにおけるシャンパンや、ブランデーにおけるコニャック、アルマニャックのように産地を限定しておらず、ジャックダニエルがバーボンの一種とされるというややこしい事態が存在しています。

バーボンとは、厳密に言えば、ケンタッキー州バーボン郡で作られるウイスキーとされています。

一方でアメリカの法律上では、ケンタッキー州バーボン郡でなくても、下記の基準を満たすとバーボンと名乗れます。
  • アメリカ合衆国内で作られること
  • 原料にトウモロコシを51%以上使うこと
  • 蒸溜時のアルコール度数は80度以下にすること
  • 内部を焦がした(チャー)新品のオーク樽に2年以上貯蔵すること
  • 樽に貯蔵する際のアルコール度数は62.5度以下にすること
  • ボトリングの際のアルコール度数は40度以上にすること
極端な話、ケンタッキー州から遠く離れたカリフォルニア州やアラスカ州で作っても、上記の条件を満たしていると、バーボンを名乗れてしまうのです。
ジャックダニエルもこの条件を満たしているので、「法律上、ジャックダニエルはバーボンだ」という結論が出るわけです。

しかし、本当にこれでいいのでしょうか?
本場のバーボンを買ったと思ったのに、実際には全く違う州で作られていると知ったらがっかりするでしょうし、バーボンの名に傷が付くことでしょう。
法的にそうなんだ、という人たちは、職人たちの思い入れやロマンなど全く理解できないナンセンスな連中だと思います。

その点で言えば、バーボンを作るケンタッキー州バーボン郡の蒸溜所、メーカーにとっても、テネシーウィスキーとして売るジャックダニエルにも幸せとは言えません。
やはりシャンパンやコニャックのように、バーボン郡のウイスキーと地域を限定した方が同じ基準でわかりやすく、ブランドイメージも高まると思います。

近年になって、ジムビームを売るビーム社をサントリーが買収しましたが、これを機に、バーボンというブランドをバーボン郡のウイスキーだと確固たるものにすべく、政治活動をしてもらいたいと思うのは私だけでしょうか。続きを読む

sun_今回は番外編として、アサヒビールの甲類焼酎、燦とSAZANを飲んでいきます。
発売こそアサヒビールですが、実は両方とも製造はニッカウヰスキーが手掛けています。

燦(SUN)は、元々協和発酵(現:協和発酵キリン)が、第一次焼酎ブームである1970年代後半から発売していた焼酎です。
原材料としては、廃糖蜜、麦、麦麹となっています。

協和発酵は、発酵技術をもとに抗生物質などの医薬品の製造と焼酎、清酒、ワインの製造をメインにしていました。

しかし同社が医薬品事業に集中するため、2002年に酒類製造と販売部門を分離、アサヒビールとの合弁会社として独立、のちにアサヒビールの子会社であるニッカウヰスキーが買収しました。

北九州市にある門司工場は、現在ニッカウヰスキーの所有となっていて、燦のほかに、大五郎やダイヤといった甲類焼酎、そしてかのかなどの本格焼酎の製造拠点となっています。

sazan_一方でSAZANは2002年に発売されました。ちょうど合弁会社を設立した時期と重なります。
原材料は、廃糖蜜とトウモロコシです。

大きな特徴としては、一般的な連続式蒸留器で蒸溜された原酒のほかに、宮城峡蒸溜所にあるカフェ式蒸留器で蒸溜した「カフェ焼酎」をブレンドしている点です。
最近になって、ジン、ウオッカの蒸溜にカフェ式蒸留器を使った製品を出していますが、15年前からこうしたアプローチが行われていたわけです。

では、まずストレートで飲み比べてみます。

燦は、全体的な香りはさほど感じ取れません。味わいこそ、原材料由来のほのかな甘みがあるくらいです。樽熟成された原酒もブレンドしているはずですが、あまり感じ取れません。

一方でSAZANは、トウモロコシならではの香りがほのかに訪れます。一見するとポップコーンっぽさがあります。
味わいも甘みがあるものの、砂糖というよりゆでたトウモロコシをかじったときに甘さに近いです。

次に炭酸水で割ってみます。香りを確認したいので、1:1と濃いめにします。

まず燦ですが、香りはほんのりと麦焼酎のようなものが現れます。味わいもストレートから感じ取れた甘みが崩れていない印象です。

一方でSAZANは、香りはストレートほどトウモロコシっぽさは感じられず、むしろ残り香として花を通ってきます。味わいは、若干ビターな印象が出て、単純な甘さだと感じられません。

双方の特徴や傾向は異なり、チューハイなど割ったときに香りや甘さが表に来る燦に対して、ストレートでも楽しめることを考えたSAZAN、という風に感じられました。

個人的にこのジャンルで一番だと思うのは、宝焼酎 純やレジェンドですが、SAZANはストレートで飲むのであれば、純に匹敵する印象がありました。


ftb01今回は、ジャパニーズウイスキーという定義について考えてみます。

国内では、サントリーによるハイボール戦略によって火がつき、テレビドラマの影響で国内需要が一気に増えましたが、最近では一過性のブームとしては沈静化しつつあります。

一方で海外ではWWAやISCで日本のウイスキーが高い評価を得ていることもあり、ブームを超えてウイスキーの産地の一つとしてジャパニーズウイスキーが認知されつつあります。

そんな中で、国内でも次々ジャパニーズウイスキーを出すメーカーが増えています。
しかし、国内で醸造、蒸留、熟成をすべて行っているとは限らないメーカーもあります。

大手メーカーを除いて、醸造、蒸留、熟成をすべて行っているメーカーには下記が挙げられます。
  • 本坊酒造(鹿児島県鹿児島市、長野県上伊那郡宮田村)※一時操業停止、2011年から再開
  • ベンチャーウイスキー(埼玉県秩父市)
  • 相生ユニビオ(愛知県西尾市)
  • 宮崎本店(三重県四日市市)
  • 若鶴酒造(富山県砺波市)
  • 江井ヶ嶋酒造(兵庫県明石市)
  • ヘリオス酒造(沖縄県名護市)※蒸溜所は操業停止。残された原酒を限定販売。
  • 笹の川酒造(福島県郡山市)※一時操業停止、2016年から再開
  • 堅展実業 厚岸蒸溜所(北海道厚岸郡厚岸町)
  • 木内酒造(茨城県那珂市)
  • ガイアフロー 静岡蒸溜所(静岡県静岡市葵区)
  • 長濱蒸溜所(滋賀県長浜市)
  • 宮下酒造(岡山県岡山市中区)
一方で、自前での醸造、蒸留をしておらず、海外からモルト原酒を購入して熟成のみを行っているメーカーもあります。
  • 札幌酒精(北海道札幌市西区)
  • 東亜酒造(埼玉県羽生市)※蒸溜所は閉鎖。将来的な建設、蒸溜を予定。
  • 松井酒造合名会社(鳥取県倉吉市)
  • 中国醸造(広島県廿日市市)
東亜酒造は将来的な蒸溜所の建設(再開)を見越してのブレンド技術の蓄積の目的があるのですが、他のメーカーにおいては自前でのモルト原酒の製造を行っておらず、これをジャパニーズウイスキーのカテゴリーに入れるのはいかがなものかと思います。

kurayoshi特に松井酒造、中国醸造は、「日本製」「ジャパニーズウイスキー」を謳っており、自前で熟成させたのだから文句があるか、といわんばかりのレベルで、自前で蒸溜所を建設して製造するメーカーにも失礼ではないかと思います。

最近ではワインにおいても、「日本ワイン」という、日本産のブドウを100%使い、日本のワイナリーで醸造されたものにつけられる基準を設けました。

ウイスキーにおいても、「ジャパニーズウイスキー」とはどこまでを指すべきか、と、業界全体で基準作りをするときではないでしょうか。

個人的には、大麦麦芽を100%国産にする、モルティングを自前で行うのは現時点で困難(大手メーカーもスコットランドに任せている状況)ですので、最低でももろみを醸造、ポットスチルや連続式蒸留器で蒸留したモルトおよびグレーン原酒を国内で造り、国内で貯蔵、熟成させることが、ジャパニーズウイスキーの最低基準にすべきだと考えます。

国内のウイスキー人気は落ち着きつつありますが、海外では未だ人気が続いています。
そんなときに、まがい物が外国人観光客に変われ、悪い印象を与えることで、この人気に水を差すことはあってはならないと思います。


今回は緊急企画として、日本の大手メーカー2社が手掛けたクラフトジンを飲み比べてみます。

クラフトジンとは

ジンそのものは、オランダで生まれた後、イギリスでドライジンとして発展し、現代に至っています。
その中で、近年ではイギリスやオランダだけではなく、ドイツやアメリカなど、世界各国で小規模の工場で生産されるジンが増えつつあります。
日本でもクラフトジンを扱うお店が増えつつあり、ブームが巻き起こっています。

ジンそのものは、蒸留酒にジェニパーベリーをはじめとした植物を漬け込んで作っていくため、ウイスキーに比べても手間暇が少なく幅広い香りや味わいを持つお酒に仕上げられるメリットがあります。
国内においてもクラフトジンが登場しつつあります。

そんな中で、サントリーとニッカが、ほぼ同時期にオリジナルのクラフトジンをリリースしました。
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サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKU

サントリーは50年以上前からジンを製造しています。現在でも、アイスジン、ドライジンが発売されています。

そんなジンの製造では老舗に入るサントリーですが、傘下に収めたビーム・サントリーと共同で、日本らしさを持つクラフトジンとして「ROKU」をリリースしました。

一般的にジンで使用されるジュニパーベリーをはじめとする植物のほか、桜(桜花、桜葉)、ゆず、山椒、緑茶(煎茶、玉露)の6種類の日本ならではの植物も使用しているのが特徴です。

ニッカ カフェジン

一方でニッカウヰスキーは、ジンの製造についてはあまり歴史はなく、新参者といえるかもしれません(ウィルキンソンのジンを作っているという文句を言う人がいましたが、製造はベン・ネヴィス蒸溜所であり、ニッカ本体ではありません。ギルビージンも一時期作っていましたが、現在はキリンが販売しており、ジンの製造技術は絶えています)。
しかしながら、ウイスキーのノウハウを生かしたジンをリリースしました。

最大の特徴は、グレーンウイスキーで使用されているカフェ式連続蒸留器をジンの蒸溜に使用している点です。

一般的な連続式蒸留器では、比較的純粋なエタノールが得られるので、素材となるもろみの香り、味わいはほとんどありません。
しかしながら、カフェ式蒸留器では素材の香りがある程度残る、悪く言えば中途半端な蒸溜になることで、蒸留したスピリッツに個性を残せるメリットがあります。

このカフェ式蒸留器で作ったカフェジンに、一般的な植物のほか、山椒、ゆずやみかんなどの日本由来の柑橘系の皮を漬け込んで作られています。

飲み比べてみた

では、この2つのジンを飲み比べてみます。まずはストレートで。

まず、「ROKU」ですが、香り自体はジュニパーベリーの独特の香りが主体で、そのあとにゆずの香りが続いてきます。しばらくすると、山椒とお茶の持つ香りが奥から顔をのぞかせてきます。
味わいは独特の苦みがメインですが、山椒由来のピリピリ感も伴います。

次にカフェジンです。香りはゆずやみかんの柑橘系が強烈にアピールしてきます。その奥から山椒がついてきて、一般的なジンに比べるとかなり異質な印象です。最後にジュニパーベリーがやってきます。
味わいも山椒からのピリ辛さが強く、苦いというジンならではの味わいとは一線を画します。

次に1:3の比率で炭酸水で割ってみます。

「ROKU」の場合、香りはジュニパーベリーが先にしっかり立ち上がり、神らしさがしっかり感じられます。ただ、桜や緑茶の香りは消えてしまいます。
味わいは苦みが前に出て、ジンとして安心して飲める印象です。

一方でカフェジンは、先に山椒の持つ香りがフワッと立ち上がり、その奥からゆず、みかんなどの香りが追いかける感じです。
味わいはジンならではの苦さがあるものの、柑橘系由来の酸味も感じられ、ジンを飲んでいるという感覚とは違和感を感じます。

まとめ

両社とも大きく対照的です。
「ROKU」は、ジンの老舗でもあるサントリーならではの安心できるジンのイメージがしっかり出ていて、ストレートでは和風のエレメントをほのかに感じ取れる多様性があるように感じます。

カフェジンは、ジン業界に殴り込みをかけるチャレンジングな新参者の印象で、ジンの愛飲家にとっても今までにない香りと味わいで、強烈なインパクトを与えるかもしれません。

ジンといえば、ジントニックやジンライムをはじめとして、数多くのジンベースのカクテルがありますが、「ROKU」であれば、今までと同じレシピで、ちょっと異なる個性を味わえるように思えます。

しかしカフェジンは今までのジンとは印象が大きく異なり、カクテルのレシピも大きく変える工夫が必要でしょう。
むしろ今までのジンベースのカクテルで行き詰まりを感じるバーテンダーにとっては、大きく変える起爆剤になるかもしれません。

どちらも700mL、アルコール度数は47度と高めです。
ROKUは4000円ほど、カフェジンは4300円ほどです。
どちらにしても、定番のジンに比べると3倍の値段になりますが、ROKUは日本らしい深さを、カフェジンは今までにないインパクトを与えてくれるでしょう。


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nikka_shochu_前回の記事で紹介した、ニッカの新しいお酒、カフェジン、カフェウオッカと同時発売されたのが、ニッカ・ザ・麦焼酎です。

「え?なんで焼酎??」と思う人は結構いるでしょうが、実はニッカは10年以上前から焼酎も作っています。

元々は協和発酵(現:協和発酵キリン)が所有していた酒類製造事業を、アサヒビールと協和発酵との合弁会社を経て、アサヒビールの子会社であるニッカウヰスキーが2005年に買収しました。

現在では北九州市にある門司工場で、甲類焼酎、本格焼酎を製造しています(ただし販売はアサヒビールが行っている)。

そんな隠れた焼酎メーカーであるニッカが、初めてニッカブランドの焼酎としてリリースしたのが、ニッカ・ザ・麦焼酎です。

この焼酎の注目すべき点は、蒸留した麦焼酎の熟成に、ピートの香りが残るウイスキー樽を使っているところです。
この熟成された原酒を含めた形でブレンドを行っています。

では、ストレートから飲んでみます。
香りは、麦焼酎独特の癖はほとんどなく、ピートもほのかに感じるかどうか、という印象です。
奥のほうから、バニラの甘い香りがやってきて、その後に麦チョコに近いものが追いかけます。

味わいは、アルコール由来の辛さは多少するものの、ストレートで飲む分には問題ない程度です。
そのあとでバニラアイスのような甘さが口に広がります。

次に1:1のハイボールにしてみます。
香りは、麦焼酎ならではの香りが前に出てきて、あとからほんのりメロンのようなエステリーさが続きます。
味わいは若干の酸味を持ちながらも、ほんのりとした甘みがあります。

最後にロックで飲んでみると、麦焼酎の揮発した香りが前に出るようになり、ああ、これは麦焼酎だった、と思い出させてくれます。その後はバニラ、軽く燻製のようなスモーキーさが追いかけます。

味わいは若干の酸味があるものの、あとは甘みがしっかりと歩みます。

個人的には、いいちこの長期熟成貯蔵酒や神の河といった、同じように樽熟成した原酒を多く含んだ麦焼酎が好きなのですが、それよりも癖がさらに少なく、甲類焼酎と間違えてしまうほどにとても穏やかで飲みやすい印象です。

ただ、ニッカが売りにしているウイスキー樽による熟成は、いかんせんどの飲みかたにも感じにくく、もっとスモーキーにしたほうが売れるのではないか、と思いました。
下手に飲みやすいものにしてしまうと、甲類焼酎と変わらなくなり、却って個性が失われてしまっているのではないでしょうか。

700mL、アルコール度数25度、価格は1100円ほど。他の熟成本格焼酎と同じ価格帯です。

<個人的評価>

  • 香り C: 麦焼酎ならではの癖はなく、バニラ、麦、ピート、メロンが軽く香る。
  • 味わい B: ストレートでもまろやかでとても飲みやすく、甘みがメイン。加水で酸味も伴う。
  • 総評 C: スモーキーさは薄く、麦焼酎としてはとても穏やか。むしろ没個性すぎる。



cofey_jvニッカウヰスキーは、宮城峡蒸溜所にあるカフェ式蒸留器を使って蒸溜したジン、ウオッカを発売しました

商品名は、「カフェジン」「カフェウオッカ」と、従来よりある「カフェグレーン」「カフェモルト」と似たような名称、ボトルデザインになっています。

カフェジンは、大麦麦芽とトウモロコシベースのもろみをカフェ式蒸留器で蒸溜してスピリッツを作り、トウモロコシベースのスピリッツに、山椒、ゆず、りんご、ジェニパーベリーをそれぞれ漬け込んだものをブレンドしています。

一方でカフェウオッカは、大麦麦芽とトウモロコシベースのスピリッツをブレンドしたのち、ウオッカならではの白樺の炭でろ過して作られます。

実はこういった試みは最近始めたものではなく、2002年には、カフェ式蒸留器を使った原酒を用いた甲類焼酎「SAZAN」を出しており、ウイスキー以外の蒸留酒の製造のノウハウを持っています。

お値段については、両方とも実売で4000円台後半と、一般的なジンやウオッカに比べれば割高です。
ニッカ自身が、ウイスキーの原酒不足だからこそ、他の蒸留酒も出さないとやっていけない事情もあるかと思いますが、世界中でも数少ないカフェ式蒸留器によってもろみの香りを残す特徴を出せるわけですから、こうしたチャレンジは応援していきたいと考えます。

ちなみにサントリーも、同じ価格帯のクラフトジンとして「ROKU」を7/4から発売するそうです。
こうした動向は、世界的に人気になったことで原酒不足傾向にある日本のウイスキー市場共通の方向性かもしれません。

カフェジンと、ROKUについては、飲み比べをしてこちらの記事で紹介しています




hirosaki12_今回は番外編として、ニッカのシングルアップルブランデー弘前 フルーティ&スイート12年を飲んでみます。

ニッカは大日本果汁として創業後、余市のリンゴを使った100%ジュースを販売していました。
しかし、ペクチン分を取り除いた黄金色のリンゴジュースを見慣れた人には、白濁したままのジュースに違和感を感じ、当時の流通上のハンデも大きくて価格も高価であったことから、思うほどの売り上げにはなりませんでした。
そこで創業者、竹鶴正孝の妻リタがアイデアを出し、リンゴジュースを加工してジャム、ワイン、シードル、ソース、ケチャップを開発、販売していきました。
そのアップルワインを蒸留して作られたのがニッカブランデーです。

その後、アップルワインやブランデーの生産は余市から、同じくリンゴの産地である青森県の弘前市に移され、現在もアップルワイン、ニッカブランデー、シードルを製造しています。

私が中学生のころに、修学旅行でこの弘前工場を見学したことがありましたが、現在は見学ができません。

さて、蒸留所限定で販売されているのが、今回紹介するシングルアップルブランデー弘前 フルーティ&スイート12年です。

それではストレートで飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃厚な褐色、香りはアルコールの刺激の奥にリンゴの香りを感じ取れます。

口に含むと、グラスから感じられたアルコールの刺激は意外に少なく、その後にリンゴを主体としてライム、ウエハース、バニラ、ウッディの香りがやってきます。
味わいは、多少のえぐみがあるものの、奥から甘さをしっかり感じ取れます。

軽く加水すると、ライムのさわやかさがさらに立ち上がり、リンゴというより青りんごっぽいさわやかさを想起させます。
味わいも酸味が前に出てくるようになり、えぐみが抑えられます。そして最後に甘みが訪れます。

最後に炭酸水で割ってみると、リンゴの香りがしっかり広がる濃厚なシードルのようになります。
味わいも酸味は少なめで、甘さを感じ取れます。

以前にニッカブランデーVSOPも飲みましたが、それに比べると樽での熟成が進んで甘さや酸味が濃厚になった印象に思えます。

500mL、アルコール度数40度で、価格は6500円ほど。
ウイスキーはきつくて飲みにくいという方や、カルヴァドスなどのアップルブランデーがお好きな方にはお勧めできるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: アルコールの刺激が先に来るが、後からリンゴの香りが訪れる。あとからライム、バニラ、ウッディ。
  • 味わい A: ストレートではえぐみが感じられるが、あとからフルーツの酸味、そして甘さが追いかける。
  • 総評 A: レギュラーのニッカブランデーよりも濃厚で香りが広がる。

ゴールデンウィークになって、いろいろ旅行されているかと思います(海の向こうからミサイルが飛んできそうなので、そうも言ってられませんけど...)。

そんな中、私は5度目となる余市蒸溜所へと足を向けてみました。
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「マッサン」ブームが起きていた2年前にはかなりの観光客が訪れていましたが、今年改めて行ってみると、観光客もだいぶまばらになっていて、有料のガイド付きの見学でも待ちの状態にはならなくなっています。

一方で、ウイスキー博物館内にある有料試飲所にも変化がありました。
前回では終了していた、シングルカスクのうち5年と10年が試飲できるようになりました。5年が500円、10年が1000円、それぞれ15ccのワンショットです。
無料の試飲においては、対象のウイスキーが竹鶴のノンエイジとスーパーニッカで、それぞれ試飲カードを持っていることが条件となっています。この点においては、お金を出して試飲したほうがいいですね。

最後に販売所にも変化がありました。
前回では販売終了していたシングルモルト余市 2000'sが再販されました。
加えて昨年より、蒸留所限定でブレンデッドの鶴がノンエイジとして復活しました。
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鶴は17年物として2015年まで販売されていて以来となりますが、噂によると17年ものとはブレンド自体を大きく変えているとのことです。これについては後程。

ブームの爪痕が痛々しかった状況からは若干余裕が生まれているように思えます。訪問に躊躇していた方も考慮してもいいでしょう。

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おかげさまで、当ブログも毎日3500人以上の方にみてもらってますが、そのうち2/3がスマホやタブレットからのアクセスになっています。

ただ、使用しているライブドアブログのスマホ向けのテンプレートでは、PC向けに比べてカスタマイズできる箇所が少なく、見やすいものにすることが難しくなっています。

もし読みにくいご意見が多ければ、引っ越しを検討しようと考えています。
それも無料のブログサービスではなく、レンタルサーバーを借りて、WordPress上でレスポンシブデザインを採用したものにしようかと考えています。

つまりはパソコン版とスマホ版を別々で作らず、一つのソースコードでどちらにも対応するデザインにする、というものです。 

逆にそういう意見がほとんど無いなら、このままライブドアブログを継続しようと思います。 

ハイボールを作る際に、レモンやグレープフルーツを加えると、より爽やかになります。

で、お酒で割るレモン果汁においては2つの種類があるのをご存じでしょうか。

1つは100%レモン果汁を使ったレモンジュース。有名なのはポッカレモン100でしょう。

もうひとつは「合成レモン」というものです。これはレモン果汁をほとんど使わず、クエン酸などレモンの酸味由来の成分を使った物を言います。

実はポッカレモンも、最初は戦後まもなく、レモン自体の入手が困難な時代に合成レモン製品として誕生しています(現在も合成レモン製品を販売中)。

ポッカ自体の歴史にしても、最初はニッカバー向けにハイボール用などの合成レモンの製造、販売が創業当時の事業でした。社名や製品名も、当初はニッカレモンと名乗っていたほどです。
その後、ニッカバー以外にも合成レモンを販売するようになったとき、服の「ニッカボッカ」から、ニッカの次にある「ボッカ」、もっと親しみやすく「ポッカ」を新しい社名、ブランド名にした経緯があります(その後サッポロビールのソフトドリンク事業と合併、ポッカサッポロに至る)。

合成レモンのメリットとしては、果汁をほとんど使わないために保存が利きやすいという点にあります。
100%果汁の場合、未開栓で6ヶ月、開栓すると冷蔵でも2週間が限界とされています。

では肝心の香りと味を、2つ製品で比べてみます。
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ポッカサッポロ お酒にプラス レモン(レモン果汁100%):540mL、600円

コンビニでも売られているポッカ100レモンに比べて、酸味をマイルドに調整しており、チューハイやカクテルでも使いやすくなっています。

そのまま飲んでみると、レモンならではの酸味は抑えられていて下に刺激が来るほどではありません。
同社のキレートレモン位の酸味です。
香り自体もしっかり口に広がって、違和感は全く感じません。

香りの違いを見るため、ウイスキーではなく焼酎を使い、レモン、甲類焼酎(20度)、炭酸水を1:2:3の割合で混ぜてみます。

香りはストレートのレモン果汁同様の爽やかさがあり、しっかりした酸味とほんのりとしたビターもあってフルーティなレモンサワーになります。

サントリー カクテルレモン(合成レモン):780mL、500円

原材料を見ると、レモン果汁も含まれていますが、特に成分表はなく、ほかに酸味料、香料、ビタミンC、保存料が入っています。

そのまま飲んでみると、酸味はポッカレモンと同じですが、レモンならではの香りはなく、ビタミンC(アスコルビン酸)の影響でオレンジやミカンっぽさがあります。

一方で1:2:3の比率で割ると、レモンらしい香りはほとんどなく、むしろパルプのような匂いが先に現れ、違和感の強いものになります。
味わいも酸味はしっかりあるものの、柑橘系のビターな感じが薄く、よくよく味わうと不自然に感じます。

合成レモンの場合、その香り以上に癖のあるお酒や割り材と割るのであれば、違和感を抑えることが出来るかも知れませんが、焼酎やウォッカではそのアラが目立ってまずさを感じます。

一方でハイボール用として使うと、癖の少ない物ほどアラを感じるでしょう。
アイラモルトなど、スモーキーなものや、マッカランのような香りが強い物だと、合成レモンでも大丈夫かも知れません。

割って飲むお酒の性質に応じて天然にするか合成にするか、選択しておくといいでしょう。
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