RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

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今回は初の台湾のウイスキー、カバラン コンサートマスターを飲んでみます。

kava_cmカバランは、台湾の北東部、宜蘭(ぎらん、ギーラン)県 にすんでいた先住民族の名前で、2005年に同地に本社を置く食品メーカー、金車(キングカー)が建設した蒸溜所です。

沖縄に近く、亜熱帯気候の台湾ではウイスキー作りが無理だと思いますが、カバランではそれを逆手にとって、空調管理を整えつつも、温暖な気候によって早める熟成方法を採用しています。
それによって、建設からたった5年でISC、WWA などで賞を獲得し、ジム・マーレイが手がけるウイスキーバイブル2011でも、ソリスト フィノが95点を獲得し、世界中を驚かせました。

使用する水は、富士山よりも標高が高く、日本が統治した時代には次高山と呼ばれていた雪山を中心とした、雪山山脈からの水を使用しています。 

カバランは、銘柄によって異なる性格の樽を使用していますが、コンサートマスターはポートワイン樽を使って熟成をしています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りはバニラ、マンゴーが漂います。

口に含むと、先に青リンゴ、マンゴー、バナナ、レーズンと濃厚な果実の香りが口に広がります。
味わいはアルコール由来の辛さはほとんど感じられず、甘さが主体で、果実の酸味が追いかける印象です。
ピート由来のスモーキーさはほとんど感じられません。

ロックにすると、青リンゴ、ナシ、マスカットの香りが一気に開きます。その後にマンゴ、バナナ、バニラ、レーズンの香りが追いかけます。
味わいは、辛さが先に立ち、その後に酸味、甘さ、ビターの順にやってきます。

最後にハイボールでは、先にビネガーのような酸っぱさがありますが、その後バナナやマンゴーの香りがほのかに訪れます。
味わいは酸味が前にあるものの、すぐに甘さがカバーする形で、スイートなハイボールに感じます。 

正味、熟成が3~5年でしょうけれども、ジャパニーズではアルコールからの刺激、辛さがしっかり来るのに対して、コンサートマスターではほとんど感じられず、豊かな香りもあって、倍以上の熟成期間を経たような印象があります。
ただ、コクは少なめで全体的に軽い印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は9000円ほど。
これ以外のボトルも軒並み1万円を超えるものばかりで、シングルモルトのみ、ブレンデッドは発売されていませんので、簡単に入手できるものではありませんが、50mLのミニチュアボトルが1000円台で購入できますので、2,3ショット試してみるのもいいでしょう。

今後10年を超える原酒が増えてくることを考えると、スコッチ、ジャパニーズともに脅威になることは間違いないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA: 若いのにアルコールの刺激がなく、マンゴー、バナナ、ナシ、青リンゴ、レーズンと豊富。
  • 味わい A: 甘さがメインで、フルーツのような酸味がおいかけて、飲みやすくて軽い。
  • 総評 B: 価格が高いのがネックだが、今後の熟成された原酒の動向次第では恐ろしくなる。


jameson_1今回は、今まで取り上げてこなかったアイリッシュウイスキーです。

アイリッシュウイスキーとは、その名の通り、アイルランドやイギリスに属する北アイルランドで作られたウイスキーを指します。
蒸溜の技術は地中海で修行をした僧侶がアラブ地域からもたらされた技術を伝えたとされ、それがスコットランドに伝えられたという説や、逆にスコットランドから伝わった説など、まだ発祥の歴史は解明されていません。

アイリッシュウイスキーの特徴は、大麦麦芽の他にえん麦(オーツ麦)、小麦、トウモロコシを使用しているところにあります。
さらに蒸溜の際にはポットスチルを使用しますが、スコッチなどのモルトウイスキーのような2回ではなく、3回行います。これによって癖が抑えられた原酒が出来上がります。
19世紀にはスコッチに負けないほどの人気を持っていましたが、その後のアメリカでの禁酒法、イギリスでの輸出禁止等によって衰退し、合併を繰り返した末に、現在は4つの蒸溜所が創業しています。

ジェムソンは1780年にジョン・ジェムソンの手によって誕生したウイスキーで、オリジナルは首都ダブリンにある蒸溜所で作られていました。
その後、1960年にたの蒸溜所との合併によって、現行のジェムソンはミドルトンにある蒸溜所で作られています。

jameson_2まずはストレートから。

グラスに注ぐと、液色は比較的明るめの黄色。香りは青リンゴや柑橘系に似たさわやかな香りがします。

口に含むと、アルコールの刺激は比較的少なく、ライムのような香りと多少のエステリーさを持った香りが広がります。

味わいは酸味が少々、柑橘系の苦さが主体を帯びます。

全体的にはかなり個性が薄く、ストレートでも癖なく飲めます。 

jameson_3次にロックで飲んでみます。

香りこそストレートと同じ爽やかさが伝わりますが、 味わいはストレートに比べると沈んだ感じがします。
その一方で残り香にハチミツやメープルのような甘い香りが感じ取れるようになります。

当り障りのないスムーズな印象になったようで、こちらでも初心者に優しい飲みやすさを感じられるでしょう。

加水されると甘さも感じ取れるようになり、 水割りでもおいしく飲める感じです。

アイリッシュウイスキーといえば、代表的なカクテルとしてアイリッシュコーヒーが有名です。

ホットコーヒーに角砂糖とアイリッシュウイスキーを加え、上に生クリームを乗せると完成です。

これから寒い時期に温まる飲み物としてはうってつけでしょう。

ジェムソンは、700mL、アルコール度数40度、価格は1,800円ほどです。
少々お高いですが、柑橘系の香りを伴いながらも飲みやすいジェムソンは初心者向けと言えるでしょう。

<個人的評価> 
・香り C: 柑橘系、青リンゴが主体でエステリーさもあり。加水すると後からハチミツ。
・味わい B: ストレートでは苦さと酸味がメインになるが、ロック、加水することで甘さも引き出される。
・総評 C: 初心者向け。癖が少なくてストレートでも飲みやすい。 


今回は、初のカナディアンウイスキー、そのトップブランドであるカナディアンクラブを飲んでみます。

ccカナディアンクラブは、米国マサチューセッツ州出身のハイラム・ウォーカーが1856年に設立した蒸留所で作られています。
もともとデトロイトで食料品店を営んでいたウォーカーは自らの店でウイスキーを置こうとしましたが、当時は認められてませんでした。
さらに、この時から禁酒運動が目立つようになっていたことから、ウォーカーはデトロイトから湖の対岸にあるカナダに蒸留所を建設したのでした。

バーボンなどに比べてライトで飲みやすいウイスキーとなったことで、米国の紳士の社交場、ジェントルメンズクラブで飲まれるようになって、「クラブウイスキー」と呼ばれるようになりました。

しかし、あまりの人気にバーボンの蒸留所などが政府に働きかけ、カナダ産を意味する「カナディアン」を冠するよう法律で決められ、「カナディアンクラブ」と呼ばれるきっかけとなりました。
しかし、これがかえってブランディングを促進することとなり、不動の人気を得るようになりました。

カナディアンクラブは、ライ麦を中心に大麦麦芽、コーンを使用した原料構成になっていて、コーンがメインのバーボンとは異なっています。
また、ライ麦や大麦麦芽から作られた「もろみ」はポットスチルで蒸留されてフレーバリングウイスキーとなり、コーンから作られたもろみは連続式蒸留器で蒸留されてベースウイスキーとなります。

カナディアンクラブのもう一つの特徴が、プレブレンディングです。これは樽に詰める前にベースウイスキーとフレーバリングウイスキーをブレンドする方法です。
別々に熟成させるスコッチやジャパニーズとは異なる方法です。

そして大きな違いが、熟成時に常に一定の温度にしておくことです。これも季節の温度変化をそのまま利用するスコッチ、ジャパニーズと異なっています。

こうした独特の作り方が、カナディアンクラブの個性を生み出しているといえます。

今回の無カナディアンクラブのレギュラーは、6年熟成された原酒をメインしています。
まずはストレートで飲んでみます。 

グラスからの香りは、フローラルな中にバニラのような香りが感じられます。
口に含むと、まずバニラの甘い香りが充満し、とてつもなくミルキーな印象があります。最初はバーボンに似たエステりーな雰囲気がありますが、すぐに消えてしまいます。
味わいも甘めで、 かなりバニラの香りに引っ張られている印象です。

ただ、加水されると一気に印象が薄れ、香りも味もそっけないものになってしまいます。
水割りやハイボールだと魅力がなくなってしまい、ストレートやロックでなければ厳しいところです。

700mL、アルコール度数は40度で、価格は1200円ほど。 

バーボンなどのアメリカンウイスキーが苦手な人でも、独特のエステりーな香りは薄く、甘くて飲みやすい味に仕上がっています。
また、その甘さを利用してカクテルベースにするのもいいかもしれません。

<個人的評価> 
・香り A: バニラのような甘い香りが広がる。特にストレートでは絶大。
・味わい B: アルコールの辛みが感じられるが、それを超えると甘い。 
・総評 A: 初心者向け。ストレートでも飲みやすい。 


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