RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

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crown_royal_今回はカナディアンウイスキー、クラウンローヤルを飲んでみます。

クラウンローヤルは、1939年にイギリスとともにカナダの国王であったジョージ6世のカナダ訪問に合わせて、シーグラム社(酒類部門はペルノ・リカールに売却、その後ディアジオが買収)が献上酒として作られたウイスキーです。

現在もオンタリオ州にあるラ・サール蒸溜所で製造されていて、カナディアンウイスキーとしてはプレミアムの位置にあります。

パッケージにしても、箱入りの上に金色の刺繍の入った巾着袋にボトルが入っていて、ちょっとした高級感があります。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはメロン、接着剤が鼻を通ります。

口に含むと、ナッツ、メロンが先に訪れ、その後にバニラ、ナシ、ハチミツが続きます。
味わいは酸味が主体で、多少のビターが後に続き、後味は甘いです。

ロックにすると、ライムの香りが揮発します。その後にナシ、ウッディへと香りが訪れます。
味わいは酸味が更に増し、甘みが控えめとなり、ビターが目立ちます。

最後にハイボールにすると、ほのかにナシ、ライムの爽やかな香りが漂います。
味わいは多少ビターを伴った酸味があり、さっぱりした印象があります。

カナディアンクラブがバニラ由来の甘さがしっかりしたものに対し、クラウンローヤルはバーボンに近い、エステリーさを表に感じるボトルになっています。
しかし、バーボンと比べると熟成感があり、アルコール由来のエッジも比較的少ない印象です。

750mL、アルコール度数40度、価格は2400円ほど。プレミアムと言うには比較的お手頃かと思います。

そんなクラウンローヤルにおいては昨年、ジム・マーレイの著書、ウイスキーバイブル2016において、ノーザン・ハーベスト・ライがベストに選ばれました。
こちらはライ麦原酒を90%使用したものになっています。

<個人的評価>

  • 香り C: メロン、ナッツ、ライム、ナシが先立ち、後からバニラ、ウッディ、ハチミツが続く。
  • 味わい B: 酸味がメインで、ビターが取り巻く印象。ストレートでは後味の甘さもある。
  • 総評 C: バーボンに比べると落ち着いた印象。

tullamore_na_今回は、アイリッシュウイスキー、タラモアデューを飲んでみます。

タラモアデューは、アイルランドの中央部にある街、タラモアに存在したタラモア蒸溜所で作られました。

デュー(dew)は、「雫」という意味があるとともに、当時の蒸溜所を管理していたダニエル・エドモンド・ウイリアムスのイニシャルから採られています。

1897年に発売された当初は、大麦麦芽と燕麦を主原料にしたポットウイスキーでしたが、1948年にブレンデッドウイスキーへとモデルチェンジしました。

しかし、1959年に蒸溜所が閉鎖、タラモアデューの生産は、ジェムソンなどを手がけるミドルトン蒸溜所に移りました。

販売メーカーもいくつか移動し、現在はグランツやグレンフィディックで有名なWilliam Grant & Sons社が販売しています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはアルコールが主体に感じ取れます。

口に含むと、ナッツ、パイナップルのような香りが先に感じられ、あとからバナナ、モルトと続きます。ただ、全体的には香りが弱いです。

味わいはアルコールからの辛さが前に来るものの、すぐさま酸味が口に広がります。

ロックにすると、すだちのような強烈な爽やかさを持つ香りが先に立ち、それを囲むようにバニラ、生クリームの甘さが追いかける印象です。

味わいは、ビターが強めになり、酸味がついて行く感じです。

最後にハイボールにすると、ほのかにナッツ、モルト、青リンゴの香りが漂います。
味わいはビターがやはり強く、ほろ苦いものになります。

甘さが強いジェムソンに比べると、酸味、苦みがメインで、対照的です。

なお、現在タラモアデューのブランドを手がけるウィリアム・グラント・アンド・サンズは、2014年に当初の生産地であったタラモアに新しい蒸溜所を建設、稼働させ、今後はこの蒸溜所でタラモアデューをリリースするそうです。
ミドルトン蒸溜所製のタラモアデューを残したいなら今のうちです。

700mL、アルコール度数40度、価格は2000円ほどです。

<個人的評価>

  • 香り C: ストレートではパイン、ナッツ、モルト、バナナ。加水ですだち、バニラ、青リンゴ。全体的におとなしめ。
  • 味わい C: 酸味、ビターが主体。甘いという感じは薄い。
  • 総評 C: ほろ苦さが好きな人には向いているか。



21c今回はインドのウイスキーを飲んでみます。

インドはスコッチウイスキーの消費量で世界5位に入るほどの消費大国ですが、一方でモルトウイスキーの本格的な販売は 21世紀に入ってからと日が浅いです。

そもそも、ウイスキーの製造自体は19世紀、植民地支配されていた時期に蒸溜所が作られていましたが、貧困層の多いインドにおいては穀物を使用することが嫌悪される風潮があり、大半のボトルでは甲類焼酎のように廃糖蜜を使用し、モルト原酒を1割ほどしか使わない、かつて日本における2級ウイスキーのような物が出回っていました。

1990年代になってからウイスキーの品質向上の動きが始まり、イギリスの酒造メーカーの買収などで技術を吸収していきました。

今回飲む21stセンチュリーを手がけるのは1994年に創業したSOM社で、インド中部、マディヤ・プラデーシュ州の州都、ボーパールにあります。ボーパールにはアッパー湖という湖があり、周辺を山々で囲まれた土地です。
21stセンチュリーは、この山々からの天然水を使用し、2年熟成をしたウイスキーと言われています。 

ご丁寧に成分表が記載されていますが、ラベルには"PURE MALTED WHISKY"と書いているものの、実際にはグレーン原酒、さらには香料、グリセロール、酸化防止剤が含まれているとなっています。
親切だけど怪しさも満点です。

ではいつものようにストレートから飲んでみます。と思ったのですが、なんとキャップをひねっても開かない!

どうもスクリューキャップをはめ込む工程で失敗し、根元の締め付け部分までもが回っていることが原因でした。さすがインド品質...。
強硬手段で根元をペンチで押さえながらひねり、やっと開栓できました。

ちなみにキャップの作りも雑で、いざ閉めようとしても閉まりません。別のボトルが空いたら注ぎ直して保管することにします。

グラスに注ぐと、 液色は中庸な琥珀色、香りは甲類焼酎のような廃糖蜜の香りがします。

口に含むと、アルコールの刺激はそこそこで、ほんのりナシとカラメルの香りがします。しかしほこりっぽさがあって、違和感があります。
味わいはアルコールからの辛さがあり、奥から軽く甘みがある程度です。

ロックにしても、特に開く香りはなく、ストレートよりもアルコールが強く感じられます。
味わいは引き続きアルコールの辛さから始まり、続いてビターが大きく出てきます。甘さは奥で閉じこもった印象です。

ハイボールにすると、アルコール自体の刺激はなくなるものの、カラメルとウッディさも感じられるかわからないレベルになります。
味わいはビターが表に来ます。

おそらく、インドで一般的売られているレベルのもののように感じます。ジャパニーズで言えばトップバリュウイスキーやサントリーレッドくらいの品質です。正直、おいしいとは言えません。

750mL、アルコール度数42.8度で、価格は1800円ほど。
インドで作られる一般的なウイスキーはこうなんだ、と見聞を広める程度にした方がいいです。
シングルモルトとしてはアムルットが有名ですので、いずれはこれを飲んでみようと思います。

<個人的評価>

  • 香り E: アルコールの刺激はストレートでは少なめ。ナシ、カラメル、ウッディさが希薄。
  • 味わい E: アルコールの辛さが前に出る。甘みがあるが薄い。
  • 総評 F : 一般的なインドのウイスキーとはどうなのか、と知識を広める目的以外には買うべきではない。

今回は初の台湾のウイスキー、カバラン コンサートマスターを飲んでみます。

kava_cmカバランは、台湾の北東部、宜蘭(ぎらん、ギーラン)県 にすんでいた先住民族の名前で、2005年に同地に本社を置く食品メーカー、金車(キングカー)が建設した蒸溜所です。

沖縄に近く、亜熱帯気候の台湾ではウイスキー作りが無理だと思いますが、カバランではそれを逆手にとって、空調管理を整えつつも、温暖な気候によって早める熟成方法を採用しています。
それによって、建設からたった5年でISC、WWA などで賞を獲得し、ジム・マーレイが手がけるウイスキーバイブル2011でも、ソリスト フィノが95点を獲得し、世界中を驚かせました。

使用する水は、富士山よりも標高が高く、日本が統治した時代には次高山と呼ばれていた雪山を中心とした、雪山山脈からの水を使用しています。 

カバランは、銘柄によって異なる性格の樽を使用していますが、コンサートマスターはポートワイン樽を使って熟成をしています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りはバニラ、マンゴーが漂います。

口に含むと、先に青リンゴ、マンゴー、バナナ、レーズンと濃厚な果実の香りが口に広がります。
味わいはアルコール由来の辛さはほとんど感じられず、甘さが主体で、果実の酸味が追いかける印象です。
ピート由来のスモーキーさはほとんど感じられません。

ロックにすると、青リンゴ、ナシ、マスカットの香りが一気に開きます。その後にマンゴ、バナナ、バニラ、レーズンの香りが追いかけます。
味わいは、辛さが先に立ち、その後に酸味、甘さ、ビターの順にやってきます。

最後にハイボールでは、先にビネガーのような酸っぱさがありますが、その後バナナやマンゴーの香りがほのかに訪れます。
味わいは酸味が前にあるものの、すぐに甘さがカバーする形で、スイートなハイボールに感じます。 

正味、熟成が3~5年でしょうけれども、ジャパニーズではアルコールからの刺激、辛さがしっかり来るのに対して、コンサートマスターではほとんど感じられず、豊かな香りもあって、倍以上の熟成期間を経たような印象があります。
ただ、コクは少なめで全体的に軽い印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は9000円ほど。
これ以外のボトルも軒並み1万円を超えるものばかりで、シングルモルトのみ、ブレンデッドは発売されていませんので、簡単に入手できるものではありませんが、50mLのミニチュアボトルが1000円台で購入できますので、2,3ショット試してみるのもいいでしょう。

今後10年を超える原酒が増えてくることを考えると、スコッチ、ジャパニーズともに脅威になることは間違いないでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA: 若いのにアルコールの刺激がなく、マンゴー、バナナ、ナシ、青リンゴ、レーズンと豊富。
  • 味わい A: 甘さがメインで、フルーツのような酸味がおいかけて、飲みやすくて軽い。
  • 総評 B: 価格が高いのがネックだが、今後の熟成された原酒の動向次第では恐ろしくなる。


jameson_1今回は、今まで取り上げてこなかったアイリッシュウイスキーです。

アイリッシュウイスキーとは、その名の通り、アイルランドやイギリスに属する北アイルランドで作られたウイスキーを指します。
蒸溜の技術は地中海で修行をした僧侶がアラブ地域からもたらされた技術を伝えたとされ、それがスコットランドに伝えられたという説や、逆にスコットランドから伝わった説など、まだ発祥の歴史は解明されていません。

アイリッシュウイスキーの特徴は、大麦麦芽の他にえん麦(オーツ麦)、小麦、トウモロコシを使用しているところにあります。
さらに蒸溜の際にはポットスチルを使用しますが、スコッチなどのモルトウイスキーのような2回ではなく、3回行います。これによって癖が抑えられた原酒が出来上がります。
19世紀にはスコッチに負けないほどの人気を持っていましたが、その後のアメリカでの禁酒法、イギリスでの輸出禁止等によって衰退し、合併を繰り返した末に、現在は4つの蒸溜所が創業しています。

ジェムソンは1780年にジョン・ジェムソンの手によって誕生したウイスキーで、オリジナルは首都ダブリンにある蒸溜所で作られていました。
その後、1960年にたの蒸溜所との合併によって、現行のジェムソンはミドルトンにある蒸溜所で作られています。

jameson_2まずはストレートから。

グラスに注ぐと、液色は比較的明るめの黄色。香りは青リンゴや柑橘系に似たさわやかな香りがします。

口に含むと、アルコールの刺激は比較的少なく、ライムのような香りと多少のエステリーさを持った香りが広がります。

味わいは酸味が少々、柑橘系の苦さが主体を帯びます。

全体的にはかなり個性が薄く、ストレートでも癖なく飲めます。 

jameson_3次にロックで飲んでみます。

香りこそストレートと同じ爽やかさが伝わりますが、 味わいはストレートに比べると沈んだ感じがします。
その一方で残り香にハチミツやメープルのような甘い香りが感じ取れるようになります。

当り障りのないスムーズな印象になったようで、こちらでも初心者に優しい飲みやすさを感じられるでしょう。

加水されると甘さも感じ取れるようになり、 水割りでもおいしく飲める感じです。

アイリッシュウイスキーといえば、代表的なカクテルとしてアイリッシュコーヒーが有名です。

ホットコーヒーに角砂糖とアイリッシュウイスキーを加え、上に生クリームを乗せると完成です。

これから寒い時期に温まる飲み物としてはうってつけでしょう。

ジェムソンは、700mL、アルコール度数40度、価格は1,800円ほどです。
少々お高いですが、柑橘系の香りを伴いながらも飲みやすいジェムソンは初心者向けと言えるでしょう。

<個人的評価> 
・香り C: 柑橘系、青リンゴが主体でエステリーさもあり。加水すると後からハチミツ。
・味わい B: ストレートでは苦さと酸味がメインになるが、ロック、加水することで甘さも引き出される。
・総評 C: 初心者向け。癖が少なくてストレートでも飲みやすい。 


今回は、初のカナディアンウイスキー、そのトップブランドであるカナディアンクラブを飲んでみます。

ccカナディアンクラブは、米国マサチューセッツ州出身のハイラム・ウォーカーが1856年に設立した蒸留所で作られています。
もともとデトロイトで食料品店を営んでいたウォーカーは自らの店でウイスキーを置こうとしましたが、当時は認められてませんでした。
さらに、この時から禁酒運動が目立つようになっていたことから、ウォーカーはデトロイトから湖の対岸にあるカナダに蒸留所を建設したのでした。

バーボンなどに比べてライトで飲みやすいウイスキーとなったことで、米国の紳士の社交場、ジェントルメンズクラブで飲まれるようになって、「クラブウイスキー」と呼ばれるようになりました。

しかし、あまりの人気にバーボンの蒸留所などが政府に働きかけ、カナダ産を意味する「カナディアン」を冠するよう法律で決められ、「カナディアンクラブ」と呼ばれるきっかけとなりました。
しかし、これがかえってブランディングを促進することとなり、不動の人気を得るようになりました。

カナディアンクラブは、ライ麦を中心に大麦麦芽、コーンを使用した原料構成になっていて、コーンがメインのバーボンとは異なっています。
また、ライ麦や大麦麦芽から作られた「もろみ」はポットスチルで蒸留されてフレーバリングウイスキーとなり、コーンから作られたもろみは連続式蒸留器で蒸留されてベースウイスキーとなります。

カナディアンクラブのもう一つの特徴が、プレブレンディングです。これは樽に詰める前にベースウイスキーとフレーバリングウイスキーをブレンドする方法です。
別々に熟成させるスコッチやジャパニーズとは異なる方法です。

そして大きな違いが、熟成時に常に一定の温度にしておくことです。これも季節の温度変化をそのまま利用するスコッチ、ジャパニーズと異なっています。

こうした独特の作り方が、カナディアンクラブの個性を生み出しているといえます。

今回の無カナディアンクラブのレギュラーは、6年熟成された原酒をメインしています。
まずはストレートで飲んでみます。 

グラスからの香りは、フローラルな中にバニラのような香りが感じられます。
口に含むと、まずバニラの甘い香りが充満し、とてつもなくミルキーな印象があります。最初はバーボンに似たエステりーな雰囲気がありますが、すぐに消えてしまいます。
味わいも甘めで、 かなりバニラの香りに引っ張られている印象です。

ただ、加水されると一気に印象が薄れ、香りも味もそっけないものになってしまいます。
水割りやハイボールだと魅力がなくなってしまい、ストレートやロックでなければ厳しいところです。

700mL、アルコール度数は40度で、価格は1200円ほど。 

バーボンなどのアメリカンウイスキーが苦手な人でも、独特のエステりーな香りは薄く、甘くて飲みやすい味に仕上がっています。
また、その甘さを利用してカクテルベースにするのもいいかもしれません。

<個人的評価> 
・香り A: バニラのような甘い香りが広がる。特にストレートでは絶大。
・味わい B: アルコールの辛みが感じられるが、それを超えると甘い。 
・総評 A: 初心者向け。ストレートでも飲みやすい。 


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