RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

カテゴリ: ウイスキー

rainbow_今回は、地ウイスキー、相生ユニビオのレインボーウイスキーを飲んでみます。

相生ユニビオは、愛知県西尾市に本社のある酒造メーカーです。
明治5年に、愛知県碧南市で相生みりんの製造を始め、1941年に焼酎、1954年に清酒の製造免許を取得し、酒造メーカーへと発展していきました。

その後、みりん、清酒、焼酎の部門をそれぞれ独立した会社としてしばらく続いた後2004年に統合、相生ユニビオと社名を変更して今に至っています。

同社のウイスキー製造は古く、1948年からです。
その頃からのブランドがレインボーウイスキーで、現役です。
原材料を見ると、2級ウイスキー時代と大きく変わらない、モルト、グレーン原酒の他にスピリッツもブレンドしています。

以前は12年熟成したブレンデッドウイスキーのレインボー三州もありましたが、販売が終了しています。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少し淡い琥珀色、香りはアルコールの刺激が目立っています。

口に含むと、グラスから香ったときほどのアルコール臭は少なく、カラメルの甘い香りがほのかに感じられます。
味わいはひたすらに甘く、思ったほどアルコール由来の辛さは少ないです。

ロックにすると、シークワーサーのような青臭さと爽やかさが混濁した香りが開き、カラメルと言うよりもハチミツに近い甘い香りが後に続きます。
味わいはほろ苦さが表に出てくる印象です。しかし後味に甘さがあるので、つらいとは言い切れません。

最後にハイボールにすると、残念ながら香りはほとんど飛んで感じられなくなり、下に苦みを得るほどになります。
1:2くらいの超濃厚な配分にして、やっとウッディさを多少感じ取れるくらいです。

720mL、アルコール度数37度、価格は1100円ほど。
地ウイスキーという点で見ても、マルスウイスキーやホワイトオークあかしといった力を注いだメーカーと比べてもいまいちで、ロックや軽い加水で楽しみがちょっとあるかな、という程度にしかなりません。

12年ものの三州がなくなったのが残念ですね。

<個人的評価>

  • 香り C : ストレートでカラメルがメイン。ロックでシークワーサー、蜂蜜が現れるが、加水が進むと消える。全体的に香りは少なめ。
  • 味わい D: ストレートでは甘さがメインだが、加水されると苦みが増す。
  • 総評 D: 多少の楽しみがあるが、同じ価格帯のウイスキーに比べると物足りない。

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gentle_今回は、ジャックダニエルの1グレード上のボトル、ジェントルマンジャックを飲んでみます。

テネシーウイスキーとして知られているジャックダニエルと、ケンタッキーストレートバーボンとの大きな違いの一つとして、サトウカエデの炭に蒸溜した原酒を通して濾過を行う、チャコールメローイングが挙げられます。

このジェントルマンジャックは、このチャコールメローイングを2度行うことで、さらなる香り付けを行っている特徴があります。

ではストレートから飲んでみます。今回は比較のため、レギュラーのOld No.7も飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は濃厚な琥珀色、香りはメロンを強く感じ取れます。

口に含むと、メロンとともにヨードが一気に広がります。その後、バニラ、カスタードプリンと甘い香りが続きます。
味わいは、アルコール由来の辛さが先に来るものの、続いて酸味、最後に甘さが後を引きます。

レギュラーのOld No.7では、メロンやヨードの強烈な香りは少なく、バニラやカラメルのほうが前に来ている印象です。

ロックにすると、メロンの香りは落ち着き、代わりにライムのような柑橘系の爽やかさが感じ取れるようになります。海藻のような香りが間に挟まれつつ、バニラ、カラメル、カスタードが続いてきます。
味わいはビターが前に出て、酸味がそれに絡んで来ます。甘みはストレートに比べると控えめになります。

Old No.7だと、アルコールが揮発した印象が強く、ジェントルマンジャックよりもメロンのようなエステリーさが強い印象です。
味わいもビターは控えめで、酸味の方が前に来ています。また、相対的に甘さも強めです。

最後にハイボールにすると、ヨードの香りが前に出てきます。後々からメロン、バニラ、メープルシロップの甘い香りも堪能できます。
味わいは、海藻っぽさがあるせいか、昆布のようなうまみを感じられます。冷やしただし汁というと語弊があるかもしれませんが、それに若干の甘さがあって、なんとも不思議なハイボールになります。

Old No.7では、ヨードの香りは控えめになります。後から来るメロン、バニラ、メープルシロップも弱めです。
味わいにしても、うまみは確かに感じ取れるものの、酸味が相まってきます。

チャコールメローイングを1回追加しただけで、レギュラーとジェントルマンジャックは印象の異なるボトルへと変化しているのがわかります。
単に香りが増した、という表現ではなく、海に面していないのに海藻のヨードっぽさが強く感じ取れるものになっていて、海の幸を肴にできるような印象を受けました。

700mL、アルコール度数40度、価格は3000円ほど。ノンエイジとしては高めの設定ですが、それに見合うほどの濃厚な香り、味わいが楽しめるボトルになっています。

ちなみに、この上位にはシングルバレルがあるほか、ゴールドも加わりました。
ゴールドでは、2度のチャコールメローイングに加え、後熟としてサトウカエデの樽を使っている特徴があります。

<個人的評価>

  • 香り A: メロン、ヨードが前に出て、後からバニラ、カスタード、メープルシロップが追いかける。
  • 味わい B: ストレートでは辛さがあるが、全体的に酸味、甘みがメイン。加水が進むとうま味も得られる。
  • 総評 A: アルコールの辛さが許容できれば、ストレートがおすすめ、苦手ならトゥワイスアップも一興。



bt_hf_今回は、10月にリリースされたバランタインの新しいボトル、ハードファイヤードを飲んでみます。

ウイスキーの樽は、原酒にバニラのような甘い香りや樽材からの成分をしみこませやすくするため、原酒を貯蔵する前に内側を焦がします。
この工程をチャー(char)といいます。英語で「 黒焦げにする」という意味があります。
一度使ったウイスキーの樽を活性化するために行う場合はリチャーと呼びます。

チャーを行う場合、通常は原酒あるいはアルコールを樽の内側にしみこませ、乾いた状態から火を入れます。

しかし、今回採り上げるハードファイヤードでは、アルコール分がまだ乾いてない状態で火を入れることで、より激しい炎で内側を焦がす工程を行っています。
これをバランタインでは、ハードファイヤーリング製法と呼んでいます。
これによって、より強いバニラの香りと、しっかり焦がした表面からのスモーキーさを得られることを狙っているそうです。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少し濃いアンバー。香りは青リンゴ、レーズンがメインに感じ取れます。

口に含むと、青リンゴ、ブドウとともにバニラの甘い香りが先にやってきます。後からシナモンの甘さとスパイシーさが絡み合った香りが追いかけます。アルコールの刺激も、ノンエイジとしては抑えめです。
味わいは、多少スパイシーであるものの、後になるにつれて酸味、甘さが表れてきます。

ロックにすると、青リンゴの香りがひときわ広がり、爽やかさが増してきます。それを追いかけるようにバニラ、ピート、シナモンが続きます。
味わいはビターと酸味が前に出てきて、後味に甘みを感じられます。

最後にハイボールにすると、リンゴよりもレーズンを先に得られ、後からはヨードっぽさも伴います。
味わいは、ビターが少々強めで、甘さはさほどに感じられません。

レギュラーのファイネストに比べると、確かにバニラが豊かに感じられ、ストレートでもロックでも楽しめます。

700mL、アルコール度数40度、価格は2200円ほど。
値段こそ12年と同じですが、穏やかな12年とは異なる顔を見せてくれます。

<個人的評価>

  • 香り B: 青リンゴ、レーズンが先行、バニラが続いて豊かに香る。後香にシナモン。
  • 味わい B: ストレートではスパイシー。加水でビター、酸味が先に出て、最後に甘さが締める。
  • 総評 B: 豊かなバニラの香りを楽しめるボトル

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nirasaki_r_今回は、サン.フーズの甲州韮崎オリジナルを飲んでみます。

山梨県韮崎市にあるサン.フーズという会社ですが、2014年にウイスキー製造免許を取得しており、同社の韮崎工場でもウイスキーの蒸溜を始められているかと思われます。

実際、この甲州韮崎のラベルにも堂々と韮崎蒸溜所を示す英文が記載されています。

この甲州韮崎は、オリジナルとゴールドの2種類があり、ゴールドがモルトとグレーン原酒でのブレンドに対して、オリジナルはスピリッツが加わっているという違いがあります。
なお、韮崎市へふるさと納税をすると、返礼としてこの2種類のウイスキーが手に入るそうです。

まずはストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはアルコールが強く感じられます。

口に含むと、ナッツ、キャラメルポップコーンがほとんどを占めます。しかし、注いだときのアルコールの香りは意外にしません。
味わいは甘さが前にあり、若干ながら酸味を感じ取れます。

ロックにすると、ナシやライムの香りが揮発し、ストレートでの甘い香りはかなり潜みます。
味わいはビターが前に来て、酸味が後押しする印象です。

最後にハイボールにすると、わずかながらに甘い香りがするものの、今まで現れたものはほとんど消えてしまいます。
味わいもちょっと甘いかな、という程度で終わっています。

700mL、アルコール度数37度、価格は700円ほど。

価格や成分からすれば、宝酒造のキングウイスキー凜やトップバリュウイスキーの範疇になりますが、それでもストレート、ロックで飲む分には悪くない印象です。
トリスクラシックやブラックニッカクリアと比べると、一歩足りないです。

ただ、本当に自前の原酒を使っているかはまだ疑問で、ウイスキーの免許取得後に蒸溜、貯蔵から3年以上が経過する2018年の時点でどのような変化があるか、見ておく必要はあるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り D: ストレートではキャラメルポップコーンやナッツがメイン。加水するとフルーティに。
  • 味わい D: ストレートでは甘みがあるが、加水でビターが前に来る。しかし全体的に単調。
  • 総評 C: 700円台のウイスキーとしては及第点。しかし自前の原酒?


talisman_今回は1000円スコッチから、タリスマンを飲んでみます。

タリスマンは、ハイランドにあるトマーティン蒸溜所が販売するブレンデッドウイスキーで、他にエンシェント・クラン、ビッグT、アンティクァリーがあります。

現在のトマーティンのシングルモルトやエンシェント・クランは、国分が販売していますが、ビッグTとタリスマン、アンティクァリーは、蒸溜所の再建を支援した宝酒造が販売しています。

ランクとしては、アンティクァリーが12年以上の熟成原酒を使って最上位、次にビッグTがあり、エントリーにエンシェント・クランとタリスマンがある形です。

タリスマンもビッグT同様に5年以上熟成された原酒を使っていると言うことですが、モルトとグレーンの比率の違いでランク分けされているのでしょうか。

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはメロンと青リンゴが半々に感じます。

口に含むと、マスカットが前にありアルコールの揮発の奥にメロン、青リンゴが潜んでいます。後からはほんのりとピート由来のスモーキーさもあります。
味わいは酸味が先で、奥で辛さとビターが絡み合った印象です。

ロックにすると、先ほどのフルーティさはなりを潜め、カカオの香ばしさが前に来ます。
味わいもビターが表に現れ、香りと伴ってほろ苦さを演出します。

最後にハイボールにすると、香りはほんのりとマスカットが感じ取れる程度で、少し濃いめに作ることで青リンゴ、メロンも多少感じ取れます。
味わいは甘さと酸味が同じほど、ほんのりとビターが奥から訪れてきます。

全体的には、エンシェント・クランよりは上、ビッグTよりは下、という位置づけです。
ストレートで飲むにもアルコールの刺激が少ないのでとっつきやすいですが、加水すると香りが半減してつまらない感じです。

1000円スコッチのカテゴリーで見ても、勧められるほどの魅力は感じられず、なんとも残念です。
もっとお金を出して、ビッグTを買う方が満足できるでしょう。

700mL、アルコール度数40度、価格は1000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り C: ストレートではフルーティさ、ロックでカカオが感じられる。
  • 味わい D: ストレートでは酸味、加水でビターが覆い被さっていく。
  • 総評 D: 1000円スコッチという舞台では、いまいち魅力が感じられない。


今回から数回に分けて、コンビニで買えるウイスキーの中でおすすめなものをチョイスしていきます。
1回目は、700mL前後のフルボトルで1000円以下のものをピックアップします。

サントリー トリスクラシック

toris_cl700mL、アルコール度数37度、750円
※写真は旧ラベルです

2015年9月に発売されたトリスの新しいボトルです。

アルコール度数が37度と、従来のトリスブラックと同じですが、ストレートではアルコールの刺激が意外にも少なく、青リンゴの爽やかな香りとカラメルのような甘い味わいが楽しめます。

また、多少加水していくごとに、スモーキーさや樽の香りも現れてきますので、それなりにウイスキーとして楽しめるボトルになっています。

一方でハイボールにすると、角瓶やトリスエクストラに比べると甘さがあり、少々ねっとりした印象があります。

お金がないときに飲むウイスキーとしては悪くないでしょう。
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サントリー トリス クラシック 700ml
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ニッカ ブラックニッカクリア

137391700mL、アルコール度数37度、750円

40代以下の人たちで、ブラックニッカと聞くと真っ先にこのクリアを思い出すでしょう。
1997年に、ブラックニッカクリアブレンドとしてリリースされ、2011年にクリアと改められました。

ニッカのラインナップとしては最初にノンピートモルトを採用して、スモーキーさを抑えたブレンドになっています。

ストレートではアルコールの刺激が強いものの、青リンゴやレーズン、樽の香りがやってきます。
加水によってバニラ、ナッツの香りも加わります。
味わいも単に甘いだけではなく、酸味もそこそこあり、値段を考えてもそれなりに満足が出来ます。

ニッカでは飲食店向けにフリージングハイボールとして、このクリアを元にしたキンキンに冷えたハイボールを提供していますが、それでもすっきりした飲み口で、料理にも合うものになっています。 

ハイボール用に買うのも良いですが、安酒と割り切ってアルコールの刺激を承知の上でストレートやロックでウイスキーらしい香りを楽しむのも手です。
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ブラック ニッカ クリアブレンド 【700ml/37%】
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江井ヶ嶋酒造 ホワイトオークあかし レッド

akashiRed 500mL、アルコール度数40度、850円

江井ヶ嶋酒造は、兵庫県明石市にあるメーカーで、ラベルにも書かれているように「地ウイスキー」のメーカーです。

しかし近年では一部のコンビニにも置かれるようになって、比較的手に入りやすくなっています。業務用として三菱グループ経由で販売するボトルも出しているので、そのつながりがあるのかもしれません。

ストレートでは、ラムレーズンとトーストの香りが先に現れ、味わいも甘さと酸味が交互に来るなど、かなり本格的です。

加水するとメロンのような香りが出てきて、味わいもビターが目立ってきます。

容量は少ないものの、1000円でおつりが来るウイスキーとしては上出来です。
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ホワイトオーク あかし レッド ブレンデッド 40度 500ml
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red02_今回はサントリーレッドを改めて飲んでみます。

まずはストレートから。
グラスに注ぐと、液色は淡い琥珀色、香りはアルコールの奥にナシっぽいものがあります。

口に含むと、アルコールの刺激が先に現れ、その後にナシ、ナッツ、カラメルが続きます。
味わいはアルコールの辛さが強く、しばらくしてから甘さがほんのりやってくる印象です。

ロックにすると、香りはアルコールの刺激を伴って消毒液っぽさが増した印象です。その後から、ナシ、バニラ、ナッツ、カラメル、ウエハースへと続いていきます。
味わいは人工甘味料のような不自然な甘さが先に表れ、その後にほんのりと酸味とビターを感じます。

最後にハイボールにすると、香りはほんのわずかにナシ、カラメルが感じられます。
味わいは人工的な甘さがあり、わずかながらに酸味も出てきます。

3年前に飲んだときには酷評しましたが、改めて飲んでみると、そんなに酷評するほどでもないかな、と感じました。
ストレートではアルコールの刺激が強くて飲みにくいですが、ちょっぴり加水するだけでも柔らかくなり、飲みやすくなります。

ロックも香りは悪くないものの、甘さが不自然な印象で、飲んでいる内に心配になってきます。

しかしながら今だと、値段がさらに安いトリスクラシックの方がウイスキーらしさを残していて、わざわざレッドを買うべきだとは思いません。

640mL、アルコール度数39度、価格は900円ほどです。

<個人的評価>
  • 香り C: アルコールの刺激が強いものの、ナシ、ナッツ、カラメルが香る。加水でバニラ、ウエハースも加わる。
  • 味わい E: ストレートでは辛くて飲みにくい。加水すると、人工甘味料的な甘さが気になる。
  • 総評 D: ウイスキーらしさの片鱗はあるが、今から買うべきボトルではない。

jdジャックダニエルの記事に対するコメントでヒートアップしている話題として、ジャックダニエルはバーボンか否か、という議論があります。

ジャックダニエルはテネシー州リンチバーグで作られていて、テネシーウイスキーとして知られており、メーカーもそれをメインに推しています。

しかしながら、アメリカの法律では、バーボンを、スパークリングワインにおけるシャンパンや、ブランデーにおけるコニャック、アルマニャックのように産地を限定しておらず、ジャックダニエルがバーボンの一種とされるというややこしい事態が存在しています。

バーボンとは、厳密に言えば、ケンタッキー州バーボン郡で作られるウイスキーとされています。

一方でアメリカの法律上では、ケンタッキー州バーボン郡でなくても、下記の基準を満たすとバーボンと名乗れます。
  • アメリカ合衆国内で作られること
  • 原料にトウモロコシを51%以上使うこと
  • 蒸溜時のアルコール度数は80度以下にすること
  • 内部を焦がした(チャー)新品のオーク樽に2年以上貯蔵すること
  • 樽に貯蔵する際のアルコール度数は62.5度以下にすること
  • ボトリングの際のアルコール度数は40度以上にすること
極端な話、ケンタッキー州から遠く離れたカリフォルニア州やアラスカ州で作っても、上記の条件を満たしていると、バーボンを名乗れてしまうのです。
ジャックダニエルもこの条件を満たしているので、「法律上、ジャックダニエルはバーボンだ」という結論が出るわけです。

しかし、本当にこれでいいのでしょうか?
本場のバーボンを買ったと思ったのに、実際には全く違う州で作られていると知ったらがっかりするでしょうし、バーボンの名に傷が付くことでしょう。
法的にそうなんだ、という人たちは、職人たちの思い入れやロマンなど全く理解できないナンセンスな連中だと思います。

その点で言えば、バーボンを作るケンタッキー州バーボン郡の蒸溜所、メーカーにとっても、テネシーウィスキーとして売るジャックダニエルにも幸せとは言えません。
やはりシャンパンやコニャックのように、バーボン郡のウイスキーと地域を限定した方が同じ基準でわかりやすく、ブランドイメージも高まると思います。

近年になって、ジムビームを売るビーム社をサントリーが買収しましたが、これを機に、バーボンというブランドをバーボン郡のウイスキーだと確固たるものにすべく、政治活動をしてもらいたいと思うのは私だけでしょうか。続きを読む

b_rock01_今回はアイラモルトから、ボウモア ブラックロックを飲んでみます。

ブラックロックは2015年に免税店向けにリリースされたボトルの一つで、ほぼ同時にゴールドリーフ、ホワイトサンズもリリースされました。

アイラ島に大きく切れ込む湾、ロッホ・インダールの最も奥にある岩の名を冠したこのボトルは、ファーストフィルのシェリー樽のみに貯蔵された原酒を使用しています。

では、ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は茶褐色、香りはラムレーズンがメインで、後からアイラモルトらしいヨードがします。

b_rock02_口に含むと、アルコールの刺激は少なく、先にラムレーズン、ゴム、レモンが訪れ、後にヨード、正露丸がほのかに漂います。
味わいは酸味が目立ち、次にビター、甘みが付いてくる印象です。

ロックにすると、正露丸のような香りが開くようになり、アイラモルトならではのスモーキーさも強くなります。また、シナモンなどのスパイスっぽさも目立ってきます。
味わいはやはり酸味が主体であるものの、ビターとともにスパイシーが加わり、より複雑なアンサンブルを奏でるような雰囲気です。

ハイボールにすると、潮の香りが先に現れ、後を追ってレーズンの濃厚な香りが訪れます。
味わいは、多少の酸味とビターがあるものの、後味としてフルーツの甘さも得られます。

アイラモルトらしい、ヨード、正露丸のような独特のスモーキーさは感じ取れますが、レギュラーの12年に比べると大人しく、むしろレーズンの甘さが目立つ印象です。

ドラマの影響で、スモーキーなウイスキーを飲みたいという初心者が最初に手をつけるにはうってつけかもしれません。
ハイボールにしても、その望みは叶えられるでしょう。

1L、アルコール度数40度、価格は4500円ほど。多少量が多い分、お得感はあるでしょう。

<個人的評価>

  • 香り AA: ノンエイジながら、アルコールの刺激は少ない。ラムレーズン、レモン、ゴム。加水でシナモンが加わる。もちろん正露丸のようなピートも健在。
  • 味わい B: 酸味がメイン。後からビター、甘みがやってくる。軽く加水するとスパイシーにも。
  • 総評 AA: 癖の強いアイラモルトの入門編としてもうってつけだろう。



mumei_今回は、ジャパニーズウイスキーから、福徳長酒類が発売しているウイスキー無銘を飲んでみます。

福徳長酒類は合同酒精などのオエノングループに所属し、千葉県松戸市に本社がありますが、福岡県久留米市に工場を持っています。
主な製品として、日本酒として福徳長、麦焼酎として博多の華を発売しています。

その福徳長酒類が2016年9月に発売したのが、水割りにしたウイスキーをカップに入れた「ウイスキー水割りCUP 無銘」です。
アルコール度数12度と濃いめに仕上げた水割りカップは、スーパーやコンビニに置かれていました。

そして2017年3月に、本格的なボトルとして、ウイスキー無銘を発売しました。
パッケージの添え書きによれば、自社蒸溜の原酒を樫樽で貯蔵したものに、スコットランド産の原酒をブレンドしたと書かれています。
しかし、原材料にはグレーンウイスキーは記載されず、スピリッツを代わりに加えています。

まさかとは思いますが、実はそのスピリッツこそ、自社で蒸溜した原酒だとなると、ちょっと笑えません。

まずはストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は淡い琥珀色、香りはラム酒っぽい甘い感じです。

口に含むと、日本酒や熟成させた麦焼酎のようなフルーティさがあり、奥からバニラ、ウエハースが追いかけます。
味わいは総じて甘く、アルコール由来の辛さは控えめです。

ロックにすると、日本酒のような香りが更に開き、バナナの甘い香りも広がってきます。
味わいは、若干のビターを感じるものの、甘さが口の中に広がります。

最後にハイボールにすると、香りはゴムがほんのり現れ、あとはドライフルーツっぽさがかすかに訪れます。
味わいは若干甘めで、サイダーっぽさがあります。

全体的にも、アルコールの刺激はストレートでも少なく、甘くて飲みやすいお酒であることは間違いないです。
しかし、ウイスキーならではのスモーキーさや樽の香りは薄く、どうしても熟成焼酎っぽさが目立ちます。

推測ですが、焼酎を熟成させても、国の規制によってウイスキーに似た色まで長期熟成させて売ることが出来ないため、長期熟成の焼酎に法定上ギリギリ最低の割合でスコッチモルトを加え、ウイスキーとして出したのではないかと思います。

そう考えると、いいちこの長期熟成貯蔵酒や宝焼酎レジェンドのような香り、味わいが目立つのも納得がいきます。
上記の添え書きも、自社で蒸溜した原酒をウイスキー、モルトと明言していないのも合点がいきます。

しかしながら、ストレートでも甘くて飲みやすい点では、お酒が苦手な若い人にも勧められるでしょう。あくまでも、長期熟成焼酎+αという観点で...。

500mL、アルコール度数40度、お値段は1500円ほど。

<個人的評価>

  • 香り D: 日本酒や麦焼酎のようなフルーティな香り。奥からバニラ、バナナ、ウエハース。
  • 味わい B: ストレートでも辛さが抑えられて全体的に甘くてマイルド。
  • 総評 C: 万人受けするお酒。しかしウイスキーとしては...?

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ウイスキー 無銘40° 500ml
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