RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

タグ:スコッチウイスキー

今回はシーバスリーガルの新作、シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュを飲みます。

ミズナラ樽仕上げの18年もの版

cr18_miz_シーバスブラザーズ社は2013年10月、12年以上熟成させた原酒をブレンドした後、ミズナラ樽で後熟を行ったウイスキー、「シーバスリーガル ミズナラ12年」を日本限定でリリースしました。

ミズナラは日本、特に北海道に多く生息するナラの木で、ジャパニーズオークとも呼ばれます。
一般的に使われるホワイトオークに比べると、樽に仕上げても液漏れが多く、使用できる部位が限定される欠点があるほか、新樽のまま貯蔵すると、木の香りが強くしみ出す特徴を持っています。

しかし、2回以上繰り返し使うことで、香木を思わせる独特の香りがつくことから、日本のウイスキー(特にサントリーの山崎)が評価を高めるとともに、ウイスキーの樽材としても注目を集めるようになりました。

シーバスブラザーズ社もそのひとつで、ハイボールをきっかけにウイスキーの人気が高まる中で、日本向けとしてミズナラ樽仕上げのウイスキーを出し、現在もラインナップに加えられています。

日本のメーカーが長期熟成原酒の枯渇の危機に瀕している状況で攻勢をかけようとするのか、シーバスブラザーズ社は2020年1月、18年以上熟成させた原酒をミズナラ樽で後熟を行う、「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」をリリースしました。

このボトルも日本限定となります。

実はすでに免税店限定として、1L、アルコール度数48度ですでに販売していましたが。

ラベルには「水楢」と漢字表記されたエンブレムが貼り付けられるなど、シーバスブラザーズ社の気合いの入れようを思わせます。

まろやかでお香の如き香りに酔いしれられる

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはシナモン、リンゴ、バニラ、カラメルが複雑にやってきます。

口に含むと、まずリンゴとバニラの甘い香りが一気に広がります。奥からはライム、シナモンが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みは少なく、全体的に甘みが主体で、ほんのりとした酸味も感じられます。

ロックでは、白檀の香りが揮発するようになり、後からライムの爽やかさ、軽くピートからのスモーキーさも広がります。一方でバニラやシナモン、リンゴの甘い香りも健在で、香り全体が強く感じられます。

味わいは、多少の苦みを持つものの、酸味と甘みがバランスよく舌に伝わり、きつさを感じることはありません。

ハイボールにすると、シナモンの後、リンゴの甘い香りが追いかけてきます。その後はバニラの甘い香りが広がります。

味わいは、全体的に甘みが強めで、苦みが消え酸味はフルーツのような柔らかいものになります。
スイスイと飲めてしまうほど飲みやすさが出ます。

ミズナラ樽からのオリエンタルな香りを加えつつ、18年ものならではのまろやかな味わい、豊かな香りが加わり、うっとりした気分で楽しめると思います。

700mL、アルコール度数43度、価格は9000円ほど。
レギュラーの18年よりも3000円以上も割高ですが、それだけのお金を出すだけの価値は十分あると思います。

<個人的評価>

  • 香り AA: シナモン、白檀が先んじる。その後にリンゴ、バニラの甘い香りが続く。ロックでライム、ピートも。
  • 味わい AA: アルコールの辛みは感じない。甘みが強く、酸味が後を追いかける、ビターは控えめ。
  • 総評 A: ミズナラ樽の特徴と18年熟成のボトルとしては文句の無い出来。



今回は、定番のスコッチ、シーバスリーガル12年を改めて飲んでみます。

輸出向けブランドとして誕生

sr12_シーバスリーガルを生んだシーバス・ブラザーズ社は、1801年にジェームズとジョンの兄弟による、コーヒーやブランデーなどの高級食料品を仕入れ、販売する小売業としてアバディーンに誕生しました。

1850年頃からは、ウイスキーの原酒を調達して自社でブレンドして販売する事業を開始、1909年に入ると、アメリカ向けの輸出商品としてシーバスリーガルを作り上げました。

第二次世界大戦後は、12年ものを主体とした販売体制となり、1950年にはキーモルトとしていたストラスアイラ蒸溜所を買収するに至りました。

現在、シーバスブラザーズ社はペルノ・リカールに買収され、傘下にあります。

熟成されたリンゴの香りが印象的

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはリンゴが強く感じられます。

口に含むと、アルコールの刺激はそこそこ来ますが、すぐさまリンゴ、カラメル、レーズンと甘い香りが一気に広がります。奥からはカカオの渋い香りが追いかけてきます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、 程よく酸味が来る後に、甘さが強く訪れます。

ロックでは、ライムの渋みを伴った香りが支配します。その後はシナモン、石けんが続き、林檎やレーズンは奥に潜みます。
味わいは、苦味がとても強くなり、ストレートで感じられた甘さや酸味は一気に消し飛びます。

ハイボールにすると、再びリンゴの香りが顔を出し、蜜のような甘い香りが広がります。
味わいは、甘みが支配するようになり、とても飲みやすくなります。

ストラスアイラのモルトが引き出す熟成されたリンゴの香りと甘みが主体となっていて、ウイスキーになじみの薄い初心者にも向いています。
ただ、ロックになると苦味、渋みの強い印象に変わってしまうため、加水して柔らかくした方がいいと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は2500円ほど。
晩酌用として常備するには値段が張りますが、甘みの強い味わい、香りは、ちょっとしたご褒美として飲むには十分かと思います。

<個人的評価>
  • 香り B: 林檎、レーズンの甘い香りが支配する。奥からカカオ。加水でライムが強まる。
  • 味わい B: ストレートでのアルコールからの辛みは弱め。甘みがメイン、程よい酸味。加水で苦味主体に変わる。
  • 総評 B: 初心者でも受け入れやすいブレンド。


今回は、ジョニーウォーカーの限定ボトル、ア・ソング・オブ・アイスを飲んでみます。

ゲーム・オブ・スローンズとのコラボボトル

s_of_ice_ア・ソング・オブ・アイスは、2011年から2019年まで放送された海外のファンタジードラマ、「ゲーム・オブ・スローンズ」とのコラボレーションで登場したボトルです。

すでにコラボレーションボトルとしてホワイトウォーカーがリリースされましたが、今回はその第二弾と言えるものです。

ボトルには、劇中に登場するスターク家の象徴であるダイアウルフが描かれ、雪景色を思わせるデザインになっています。

ブレンドのキーとなるのはクライヌリッシュで、フレッシュな香り、味わいを目指しているようです。

なお、コラボレーションボトルとして「ア・ソング・オブ・ファイア」もアメリカでリリースされており、こちらはカリラをキーにしたブレンドになっています。
日本での発売は未定です。

アイスとは裏腹のバナナ感満載

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはバニラ、バナナがします。

口に含むと、バナナの甘い香りがほのかに広がります。その後は桃、ウエハース、生クリームが続きます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、酸味がほのかに感じられる後は甘みが広がっていきます。

ロックでは、ライムの爽やかな香りと石けんのようなフローラルさが現れ、バナナやバニラ、桃の香りが包み込んでいく印象です。
味わいは、苦味が目立つようになります。

ハイボールにすると、バナナの香りが先に訪れ、生クリームのようなミルキーさが追いかけます。
味わいは、苦味が先行しますが、後から酸味が目立っていきます。

クライヌリッシュをキーにしているせいか、冬のイメージとは裏腹に南国のバナナの香りがメインに得られます。
レギュラーのジョニーウォーカーとは違うものの、イメージに合わない違和感もあります。

700mL、アルコール度数40.2度、価格は3000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: バナナがメイン。奥からバニラ、桃。加水でライム、石けん。
  • 味わい C: ストレートでは酸味、甘みが目立つが、加水で苦くなる。
  • 総評 C: アイスのイメージとはかけ離れているが、バナナの香りの強さは興味深い。


今回は、ブレンデッドスコッチのアイラミスト デラックスを飲みます。

ラフロイグ主体のブレンデッド

is_mist_dx_アイラミストは、1920年代に誕生した比較的古いブランドで、その名の通りアイラモルト、特にラフロイグをキーモルトとして使っています。

このほか、スペイサイドモルトもいくつか使われているようです。

現在は、ボトラーとしても知られているマクダフ社が発売しています。

ボトルには「デラックス」と書いていますが、よくよく調べると、現行の「オリジナル」と一緒のようです。

このオリジナルにおいては、5年以上熟成したモルト、グレーンを使っていると言われています。

モヤッとした癖が気になる

では、ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は薄い琥珀色、香りは少々ほこりっぽさを伴った煙、煤に近いです。

口に含むと、ほこりっぽい倉庫のような香りの奥から、正露丸を思わせる香りが訪れて、その後はレモン、バナナと続きます。
味わいは、アルコールからの辛みはそれなりにあり、その後は柑橘系のような刺激のある酸味が続きます。

ロックでは、レモンと言うよりもライムに近い青臭さのある爽やかさが主体になります。後からバニラ、バナナの甘い香りが続きます。
味わいは、苦味が酸味より前に出て来ます。

ハイボールにすると、正露丸の香りが口いっぱいに広がり、奥からレモンが追いかけていきます。
味わいは、苦味が強くなり、刺激のあるハイボールになります。

8年ものと比べると、アイラモルトらしい正露丸のするピートは更に少なく、むしろほこりっぽさが目立ってヒネ臭と勘違いしてしまいます。
また、熟成年数が少ないことでアルコールのとげが目立ちます。
一方でバナナの甘い香りが8年よりも強めで、ストレートの方が興味深く飲めるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は1800円ほど。
正直、8年ものとの価格差が少なく、これを買うよりは8年ものを買った方がいいかもしれません。

<個人的評価>

  • 香り D: ストレートでほこりっぽい倉庫のような香りが目立つ。奥から正露丸、レモン、バナナ。
  • 味わい D: ストレートはアルコールからの辛みが強め、その後酸味。加水で苦味が目立つ。
  • 総評 D: モヤモヤした癖があって、素直に美味いとは言えない。




今回は、島嶼系のモルト原酒をブレンドしたシックスアイルズを飲みます。

六つの島の蒸溜所モルトをブレンド

sixisles_シックスアイルズとは6つの島という意味がありますが、その6つとは、アイラ島、ジュラ島、スカイ島、マル島、オークニー諸島、アラン島です。

アイラ島は島嶼系の中でもアイラモルトとして特別に地域分類され、ボウモア、ラフロイグ、アードベッグを始め、大小様々な蒸溜所が存在します。

それ以外の上記に示す島々も、潮風を受けた荒々しい特徴を持つ銘柄が多いです。比較的有名なのが、スカイ島のタリスカー、オークニー諸島のハイランドパーク、マル島のトバモリーです。

これらの島々にある蒸溜所のモルトをブレンドして誕生したのが、シックスアイルズになります。

若々しく強烈なピートが印象的

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はとても淡いホワイトゴールド、香りは正露丸を思わせるほどの強烈なピートが鼻を突き通していきます。

口に含むと、強烈な正露丸と煙の香りが一気に広がり、後からマスカット、レモンの爽やかな香りが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みが強烈で、その後も柑橘系の酸味が強く舌を刺激します。

ロックでは、スモーキーなピートは抑えめになり、レモンの爽やかさが強調されます。
味わいは、酸味が強めにきた後、灰のような苦味が後を引きます。

最後にハイボールにすると、正露丸の香りはほのかになり、レモンの爽やかな香りが主体になります。しばらくたつと、マスカットの甘めの香りが追いかけてきます。
味わいは、若干苦味を伴いつつも、酸味の方が全体的になります。

色味からしてもかなり若いモルトを使っていると思えますが、ラフロイグやアードベッグ、タリスカー、ハイランドパークを思わせる強烈なピートが印象的です。
ただ、加水が進むと早く腰砕けになり、苦味を持ちつつもレモンの爽やかさが広がっていきます。

ただ、それ以外のモルトの特徴が薄く、もっと香りや味わいの広がりがあってもいいのでは、と疑問に思いました。

700mL、アルコール度数43度、価格は5000円ほど。見た目に若いノンエイジのブレンデッドモルトと考えると、割高感が強い印象です。

<個人的評価>

  • 香り B: 正露丸、灰のような強烈なピート。後からマスカット、レモン。加水でフルーツが強まる。
  • 味わい C: 灰のような苦味の後に酸味が追いかける。それ以外には広がりがない。
  • 総評 C: 強烈なスモーキーなウイスキーをストレートで飲みたい人向け。




今回は、ザ・マッカランの免税店限定ボトル、クエストを飲みます。

2万マイルの旅の末に見つけた樽材

macallan_quest_2018年より、ザ・マッカランは免税店限定のボトルとして、クエスト・コレクションをリリースしました。

これまでに職人たちが、マッカランにふさわしい樽材を求めて2万マイル以上を旅をしたと言われ、そうした先人たちの苦労に敬意を表す形で、クエストと名のつくシリーズをリリースすることとなったのです。

クエスト・コレクションは4種類あり、下位からクエスト、ルミナ、テラ、エニグマの順にラインナップされています。

今回飲むクエストは、バーボン樽を中心に、シェリー酒の熟成に使われたアメリカンオーク、ヨーロピアンオークの樽、そしてホグスヘッドの4種類の樽を使って熟成されたモルト原酒を使用しています。

クエストのパッケージには青空が広がるデザインになっていて、幾度も空を飛んで果て無き旅を続けてきたイメージになっています。

レギュラーにはないフローラルさが目立つ

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は赤みがかったアンバー、香りは濃厚なレーズンが鼻を通っていきます。

口に含むと、レーズンと共にバターの甘い香りが訪れます。その後はエスプレッソコーヒーやダークチョコのような濃い香ばしさが追いかけます。

味わいは、アルコールの辛みは少ない代わりに、ほろ苦さが主体になっています。

ロックにすると、レモンを思わせる爽やかな香りが揮発します。バターのような香りは抑えられ、レーズンの香りが強調されるように感じられます。その後には石けんを思わせるフローラルさが続きます。

味わいは、柑橘系の酸味が前に来る印象に変わり、苦味が加わって柑橘系の感じが強調されます。

最後にハイボールにすると、香りはレーズンと石けんが主体になります。特にレーズンは、濃厚なブドウの香りをしっかり残している印象です。

味わいは、比較的酸味が先立っていて、ほんのりとうま味も感じ取れます。

ノンエイジなれど、若さ故のアルコールの刺激は少なく、相当な熟成を経た原酒を使ったように思えます。
また、フローラルさが目立つなど、レギュラーのシェリーオーク、ダブルカスクと比べ、ホグスヘッド樽を使うことでのアクセントが生まれているように思えます。

1000mL、アルコール度数40度、価格は7000円ほど。700mL換算だと5000円弱ですので、レギュラーと比べてもお得感があると思います。

<個人的評価>

  • 香り B: レーズンバターからエスプレッソ。加水でレモン、石けんが顔を出す。
  • 味わい C: ストレートではほろ苦さが目立つ。加水されるたびにフルーツの酸味が増す。
  • 総評 B:マッカランらしさは薄いものの、ロック、水割り、ハイボールで楽しめる。



今回は、南ハイランドのロッホーローモンドのシングルブレンド12年を飲みます。

民謡に歌われる湖の近くにある蒸溜所

ロッホーローモンド蒸溜所は、グラスゴーの北西にあり、ローランド地方と南ハイランド地方の境界付近にあります。

ロッホーローモンドとは、この蒸溜所の北にある湖で、スコットランド民謡として歌われるほどの名勝です。


lomond_org12_この蒸溜所では、モルト原酒のみならず、グレーン原酒も造っています。
モルト原酒用の蒸留器においては、ポットスチルの他に、モルトウイスキー向けの連続式蒸留器が設置されています。

グレーン原酒においては、ニッカウヰスキーも採用しているカフェ式の連続蒸留器を採用していて、香りの残るシングルグレーンウイスキーもリリースしています。

日本のメーカーのように、自社でモルトとグレーンを作り、ブレンデッドもリリースできるスコットランドの蒸溜所は希少です。

今回採り上げるオーガニック シングルブレンド12年は、麦芽として使う大麦、グレーン原酒用の穀物に有機農法で栽培したものを採用したのが特徴となっています。

このオーガニックタイプのボトルは、このシングルブレンド12年とシングルモルト12年がラインナップされています。

まろやかだが、意外に単調

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはマスカットと青リンゴのフレッシュなフルーティさがあります。

口に含むと、アルコールの刺激は少なく、一気にリンゴの香りが広がります。その後はラムレーズン、ウエハース、カカオへ続きます。

味わいは、多少の辛みはあるものの、全体的に酸味が支配します。後味には甘みも得られます。

ロックでは、軽くライムのような渋みを持った爽やかな香りが顔を出します。その後はリンゴの香りが全体を覆います。後からはピートからのスモーキーさも加わります。

味わいは苦味が強めになり、酸味は抑えられつつも時間差で訪れます。

ハイボールにすると、再びリンゴの香りが主体となり、ブドウも加わってきます。
味わいは、苦味はそこそこあるものの、フルーツのような酸味、甘みが主体となります。

もう少し豊かな香り、味わいがあるかと思ったのですが、意外にリンゴ、ラムレーズンからほろ苦さに繋がる香りで、それほど広がりがありませんでした。

味わいにしても、ストレートでも比較的アルコールの刺激が少なくて飲みやすいものの、酸味から甘み、加水で苦味と一辺倒な印象でした。

自前でモルト、グレーンどちらも作れるというものの、日本のメーカーに比べるとまだ原酒のバリエーションが少ないように思えます。

700mL、アルコール度数46度、価格は3000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り C: リンゴ、ラムレーズンがメイン。後からカカオ、ウエハース、加水でライム、ピートが見える。
  • 味わい C: アルコールの辛みは少ない。酸味主体で後から甘み、加水でほろ苦くなる。
  • 総評 C: 12年熟成ならではのまろやかさだが、ブレンデッドとしては香り、味わいが物足りない。


今回は、ローダーズのオロロソ・カスクを飲んでみます。

ハウスウイスキーから発展したシェリー樽仕上げ

lauders_oc_ローダー社は、スコットランド南部のグラスゴーにあった企業です。
1834年に、創設者のアーキボールド・ローダーが、ロイヤルロッホナガー蒸溜所を買収したことから始まります。

ローダーはグラスゴーに1件のバーを開店させます。そこは理髪店が併設されていて、散髪をしながらお酒を飲めるユニークなバーでした。

現在は理髪店の業務は行われていないものの、スポーツ観戦やライブイベントを行うバーとして現在もグラスゴーにあります

元々ブレンダーとしての技術もあったローダーは、このバー向けのハウスウイスキーとしてローダーズを生み出します。

その後、市場調査を行った後、市販を始めて行きました。

ローダー社はその後、アイラミストを販売しているマクダフ・インターナショナル社に買収され、同社から複数のラインナップをリリースしています。

レギュラーであるファイネストを初めとして、15年もの、25年もの、そしてオロロソ・カスク、ルビー・カスクがラインナップされています。

今回採り上げるオロロソ・カスクは、ファイネストをもとに、オロロソ・シェリー樽で数ヶ月後熟を行ったものになります。

シェリー樽らしさはあるが...

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は少々濃い琥珀色、香りはラムレーズンが鼻をくすぐります。

口に含むと、軽くゴムの香りが先立った後、ラムレーズンが一気に広がります。その後はカカオの香ばしさ、ピートのスモーキーさがほんのり、そしてバニラの甘い香りが締めます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、酸味が全体を支配します。

ロックにすると、ゴムのような香りがより強く感じられるようになりますが、レーズンの香りが追いかけてきて、奥からはライムのような爽やかさも見えてきます。
味わいは酸味が引き続き前に出て、奥からほろ苦さが出てきます。

最後にハイボールでは、レーズンの香りはかなり下になり、ゴムの香りだけが目立つようになります。その後にはヨードのようなピートがついてきます。
味わいは、苦味が主体に変わり、酸味は奥に潜みます。

シェリー樽フィニッシュという割には、レーズン、ブドウの香りはそれほどしっかりして居らず、むしろゴム、硫黄っぽさが目立ちます。
加水していくとその傾向は強くなり、ヒネ臭のような違和感が出てきます。

アルコールの刺激や辛みは少ないので、ストレートの方がおいしく頂ける印象です。

700mL、アルコール度数40度、価格は1300円ほど。
1000円スコッチと考えれば納得は行きますが、それでも並みのレベルかとは思います。

<個人的評価>

  • 香り C: ラムレーズンの香りが主体。その後はカカオ、ピート、バニラへ。加水するとゴムっぽさが目立つ。
  • 味わい D: ストレートでのアルコールの辛みが少ない。全体的に酸味メイン。加水する毎に苦くなる。
  • 総評 D: ストレートで飲むには許容できる。加水するには向かない。

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今回はハイランドモルト、トマーティンのカスクストレングスを飲みます。

ファーストフィルバーボン樽、シェリー樽原酒を使用

tma_cs_トマーティン蒸溜所は、ハイランド地方中央部にあります。
1980年代に経営が悪化しましたが、そこに手を差し伸べたのが日本の宝酒造でした。
現在、宝酒造は経営権を手放しましたが、一部のボトルは現在も輸入販売しています。
一方でトマーティンのシングルモルトは、国分株式会社が輸入しています。

トマーティン蒸溜所では、バーボン樽、シェリー樽、バーボン樽を解体、再構築したホッグスヘッドの樽を使った原酒を使用していますが、カスクストレングスでは、ファーストフィルのバーボン樽、ファーストフィルのオロロソ・シェリー樽のみを使っています。

ヴァッティング後は加水をせず、冷却濾過も行わずにそのままボトリングしています。

近年になってボトルを新しくし、従来のストレートな形状から、根元にくびれを持つふくよかな形状になっています。

レーズン、リンゴ、焼きたてのパンの香りがしっかり

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはレーズン、バターの香りが強い焼きたてのパンが続きます。

口に含むと、アルコールからの刺激はそこそこに訪れ、その後はレーズン、パン、バター、リンゴが続きます。
味わいは、流石にカスクストレングスだけに辛みはとても強く、その後は強い酸味が占めます。

ロックにすると、アルコールの刺激はまだ続き、その後はオレンジやライムの爽やかな香りが揮発します。レーズン、リンゴも一気に広がります。
味わいは、ほろ苦さを帯びつつも酸味が引き続き全体を占めます。

ハイボールでは、パンのような酸味を伴った甘い香りが先立ち、その後はレーズン、リンゴが続きます。
味わいは、穏やかな酸味の奥に甘みが顔を出してきます。

ノンエイジのカスクストレングスゆえに、ストレートやロックでのアルコールのきつさは避けられませんが、香りがとてもフルーティかつ豊かで、しっかりと楽しめるボトルに思えます。

700mL、アルコール度数57.5度、価格は正規品では9000円ほど、並行輸入品であれば6000円ほどになります。

<個人的評価>

  • 香り A: アルコールの刺激が強いものの、後からレーズン、焼きたてのパン、リンゴがしっかり香る。加水でオレンジ、ライムの爽やかさも加わる。
  • 味わい B: ストレート、ロックではアルコールの辛みが強い。その後は酸味が全体を支配する。加水で甘みが顔を出す。
  • 総評 B: 若さが強いカスクストレングスだが、豊かな香りは評価できる。



今回はブレンデッドウイスキー、デュワーズの15年ものを飲みます。

女性マスターブレンダーによって生まれたウイスキー

dewers15_デュワーズは、長期熟成ものとして12年と18年がラインナップされていましたが、両社には価格差が大きく、おいそれと18年ものを手にすることは難しい状況でした。

そんな中で近年ラインナップに加わったのが、15年ものです。

この15年ものを手がけたのが、デュワー社の7代目マスターブレンダーのステファニー・マクラウドです。
女性のブレンダーも珍しく、しかも頂点であるマスターブレンダーに就任することは非常に希ではありますが、彼女はアメリカで行われる「インターナショナル・ウイスキー・コンペティション」の2019年大会で、マスター・ブレンダー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。

また、同コンテストでは、デュワーズ15年もベスト・オブ・ブレンデッド・スコッチ・ウイスキーに輝きました。

デュワーズの長期熟成ものにおいては、伝統的にダブルエイジング製法と呼ばれる、一旦ブレンドした後で6ヶ月間後熟を行う製法が採用されていますが、15年もダブルエイジング製法が使われています。

フルーツの甘みがしっかり届く

では、ストレートから飲んでいきます。
グラスに注ぐと、液色は少々黄色みの強い琥珀色、香りはリンゴとハチミツが漂います。

口に含むと、多少のアルコールの刺激の後、リンゴとレーズンが交互に香ってきます。奥からは樽香、カカオ、バニラがやってきます。

味わいは、多少のアルコールからの辛みはあるものの、全体的に優しい甘みと軽い酸味が最後まで続きます。

ロックにすると、紅茶の香りがほんのりと現れ、リンゴの香りも少々強めになります。後からブドウ、バニラ、ハチミツが追いかけます。

味わいは、ほろ苦さが多少出てくるものの、フルーツの甘み、酸味が比較的柔らかく舌に広がります。

ハイボールでは、リンゴの香りが全体を覆うようになりますが、レーズン、紅茶が奥に潜んでいるのを感じ取ることが出来ます。

味わいは、ビターが強めになりますが、後から柔らかい酸味が訪れます。

12年ものに比べると、甘みのある香り、味わいが目立つように思えます。ボディも12年の弱さは幾分かカバーされ、それなりの広がり、深みのある香りや味わいを得られるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は5000円ほど。
コスパが優れているとは言い切れませんが、15年もののブレンデッドスコッチとしては平均レベルかな、といったところです。

<個人的評価>

  • 香り B: リンゴ、レーズン、カカオ、バニラ。加水で紅茶が顔を出す。
  • 味わい C: 全体的に柔らかい酸味、甘みが支配する。加水でほろ苦さが目立つ。
  • 総評 C: 15年もののブレンデッドスコッチとして、悪くはないボトル。




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