RERAのウイスキーブログ

40代のロスジェネおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。 Whisky reviews and informations

タグ:ブレンデッドウイスキー

今回は、笹の川酒造のチェリーウイスキーEXを飲んでみます。

福島の地ウイスキー

cherry_ex_笹の川酒造は、福島県郡山市笹川にある酒造メーカーで、1765年より日本酒の醸造、販売を始めた老舗です。

ウイスキーの製造は古く、1946年に製造免許を交付され、製造を開始、70年以上の歴史を持ちます。

しかし、当初のウイスキーの蒸留は銅製のポットスチルでは無く、鋼でできたものを使っていたそうです。

1980年代前半で販売がピークを迎えた後、消費が落ち込んでいったことで生産量も縮小していきました。

しかし日本でのウイスキーの消費が増加傾向に入り、2016年に銅製のポットスチルを導入し、本格的な蒸溜所としてリニューアルするに至りました。

チェリーウイスキーは、元々笹の川酒造が手がけたウイスキーの銘柄で、EXではモルトとグレーンのみで構成されています。

時代遅れのウイスキー

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りは軽く青リンゴを得られます。

口に含むと、カラメルがほのかに訪れ、青リンゴが追いかける印象です。

味わいは、アルコールからの辛みがそこそこあり、後から軽い酸味と甘みが続きます。

ロックでは、青リンゴの香りが一気に広がり、ライムのような柑橘系の爽やかさもプラスされます。後からは灰のようなスモーキーさもやってきます。

味わいは、まだアルコールからの辛みが残り、その後は酸味とビターが半々と言ったところです。

ハイボールにすると、かすかに青リンゴの香りがするものの、その先には特に感じられるものがありません。

味わいは、苦みが強くなり、パンチの効いた味です。奥からは酸味が訪れますが、苦みに負けます。

全体的にも熟成度が低く、ウイスキーとしては中途半端感が強いです。
かといってハイボールで飲むにも甘みが感じられず、ビールやジンに苦みを求める人だといけるのか、と思われます。

500mL、アルコール度数40度。価格は1300円ほどです。

今後、本格的に蒸溜所が稼働していけば、もっとましな原酒がストックできるでしょうから、山桜などの新しいボトルのできを考えると、このウイスキーはいずれ消えいくでしょう。

<個人的評価>

  • 香り D: 全体的に薄い。青リンゴ、カラメル。加水でライム。
  • 味わい E: ロックでもアルコールの辛みが残る。ストレートでは酸味と甘み。加水が進むと苦みが目立つ。
  • 総評 E: 今時のウイスキーとしては飲める代物では無い。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【笹の川酒造】チェリーウイスキーEX 40% 500ml
価格:1100円(税込、送料別) (2020/2/22時点)



今回は1000円スコッチの一つ、ザ・ダグラスXOを飲んでみます。

有名ボトラーによる格安スコッチ

gouglasxo_ザ・ダグラスXOは、グラスゴーにあるボトラー、ハンター・レイン社が手がけるブレンデッドウイスキーです。

ハンター・レイン社は2013年に設立されましたが、元々同じグラスゴーにあるダグラス・レイン社の創業家出身のスチュワート・レイン氏が、ダグラス・レイン社を弟のフレッド氏に譲り、一部の銘柄を引き取りつつ分社独立した会社です。

現在はスチュワート氏と二人の息子が経営を行っています。

同社は2018年にアイラ島にアードナッホー蒸溜所を建設し、独自のウイスキーも手がける予定です。

ハンター・レイン社は主に独自で買い付けたシングルモルトウイスキーをボトリングして販売するのが主体ですが、独自のブレンデッドモルトやブレンデッドウイスキーも手がけています。

ザ・ダグラスXOでは、スペイサイドモルトを主体とした30種類以上の原酒のブレンドになっているようです。

シェリーらしさが明確

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々明るめの琥珀色、香りはラムレーズンのような甘い雰囲気です。

口に含むと、軽くゴムの香りが広がった後、レーズンの濃厚な香りが一気に広がります。その後はカカオの香ばしさが追いかけます。

味わいは、思ったほどアルコールからの辛みは少なく、フルーツの酸味と甘みが全体に広がり、後味にはほろ苦さも得られます。

ロックにすると、レーズンの香りが引き続き訪れ、ライムの渋みを伴った爽やかな香りと石けんのフローラルさもやってきます。
味わいは、酸味よりも苦みが前に来るようになり、甘さは少々控えめになります。

ハイボールでは、再びレーズンの香りが前に来ますが、少々ヒネ臭のような違和感も感じられます。
味わいは、ほんのりとした酸味が広がった後、甘みへと続きます。

スペイサイドモルトを中心にしたとしていますが、雰囲気はマッカランの若い原酒がキーになっているように思えます。
ナシや青リンゴのスペイサイドモルトらしさを出しても面白いように思えましたが、バランタインやジョニ赤と同じレンジで出すとなると、シェリー樽原酒を前面に出すブレンドの方が個性が出しやすいと判断したのかもしれません。

700mL、アルコール度数40度、価格は1000円ほど。
1000円でしっかりしたシェリー樽原酒の香りを楽しめると考えれば、そこそこいけるのでは無いでしょうか。

<個人的評価>

  • 香り B: ゴム、レーズンがしっかり。加水でライム、石けんが顔を出す。
  • 味わい B: 柔らかい酸味の後に甘み。加水で苦みが少し目立つ。
  • 総評 A: シェリー樽原酒の個性を楽しむにはうってつけ。


今回は、キリンのロバートブラウンを改めて飲んでみます。

キリンのウイスキー第一号

rb2_ロバートブラウンは、キリンがウイスキー事業に参画して最初のボトルで、1974年2月に発売されました。2020年で46年経過するロングセラーです。

1971年に、カナダのシーグラム社と販売提携を結び、翌年に合弁でキリンシーグラムを設立しました。

当初から国内でのウイスキー作り、合弁会社でのウイスキーの企画は販売提携時点から始まっていて、その第一号として開発が進められたのがロバートブラウンでした。

すでに富士山の麓にある御殿場に蒸溜所を建設し始めていましたが、まだ原酒の製造が始まっていなかったため、使用する原酒はシーグラム社が持つ蒸溜所のものが選定対象となりました。

つまりロバートブラウンは当初、日本向けのブレンデッドスコッチウイスキーという位置づけでした。

それでも、特級ウイスキーでも国産でスピリッツやアルコールを含むものが多い中で、モルトとグレーンの原酒のみでブレンドされたロバートブラウンは、キリンのウイスキーのメインストリームとして長く販売されていきました。

その後シーグラム社との合弁を解消し、ロバートブラウンも御殿場のモルト、グレーンが主体となったものの、2割ほどはスコッチモルト、グレーンをブレンドしているとのことで、厳密には多国籍ウイスキー、ワールドウイスキーという位置づけになるでしょう。

バーボンを思わせる御殿場モルトらしさが目立つ

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々緑がかった琥珀色、香りは青リンゴとメロンが半々に来る感じです。

口に含むと、ピーナッツのような香りが先行し、その後は青リンゴ、メロンと続き、最後にはカカオの香ばしさが得られます。

味わいは、アルコールからの辛さはそこそこあり、その後はほろ苦さが先行した後、甘みが口に広がります。

ロックでは、ナシやライムのような爽やかな香りが目立つようになり、続いて接着剤やメロンのようなエステリーな香りが続きます。青リンゴは少々奥から香ってくる印象になります。

味わいは、苦みが少々目立つものの、甘みは奥から徐々に表れてきます。

ハイボールにすると、樽からのウッディな香りが先行するようになり、青リンゴやメロン、ライムがついてくる印象になります。
味わいは、多少の苦みが先行して、酸味が追いかける感じです。

後発の富士山麓 樽熟原酒50°やシグニチャーブレンドに比べると、熟したフルーツの香りが薄く、バーボンを思わせる香りが強めに感じられるでしょう。
それでも、薄っぺらさはあまり感じられず、ストレートやロックでも味わえるようになっています。

750mL、アルコール度数43度、価格は2000円ほどです。
姉妹品として、1998年から売られていたスペシャルブレンドがありましたが、こちらは販売終了したようです。

<個人的評価>

  • 香り B: ピーナッツ、青リンゴ、メロン、接着剤、ライム、カカオ。加水でウッディさが出る。
  • 味わい C: 苦みが支配しがち。奥から酸味、甘みが続く。
  • 総評 C: 御殿場モルト、グレーンらしさが伝わるブレンド。




今回はシーバスリーガルの新作、シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュを飲みます。

ミズナラ樽仕上げの18年もの版

cr18_miz_シーバスブラザーズ社は2013年10月、12年以上熟成させた原酒をブレンドした後、ミズナラ樽で後熟を行ったウイスキー、「シーバスリーガル ミズナラ12年」を日本限定でリリースしました。

ミズナラは日本、特に北海道に多く生息するナラの木で、ジャパニーズオークとも呼ばれます。
一般的に使われるホワイトオークに比べると、樽に仕上げても液漏れが多く、使用できる部位が限定される欠点があるほか、新樽のまま貯蔵すると、木の香りが強くしみ出す特徴を持っています。

しかし、2回以上繰り返し使うことで、香木を思わせる独特の香りがつくことから、日本のウイスキー(特にサントリーの山崎)が評価を高めるとともに、ウイスキーの樽材としても注目を集めるようになりました。

シーバスブラザーズ社もそのひとつで、ハイボールをきっかけにウイスキーの人気が高まる中で、日本向けとしてミズナラ樽仕上げのウイスキーを出し、現在もラインナップに加えられています。

日本のメーカーが長期熟成原酒の枯渇の危機に瀕している状況で攻勢をかけようとするのか、シーバスブラザーズ社は2020年1月、18年以上熟成させた原酒をミズナラ樽で後熟を行う、「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」をリリースしました。

このボトルも日本限定となります。

実はすでに免税店限定として、1L、アルコール度数48度ですでに販売していましたが。

ラベルには「水楢」と漢字表記されたエンブレムが貼り付けられるなど、シーバスブラザーズ社の気合いの入れようを思わせます。

まろやかでお香の如き香りに酔いしれられる

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはシナモン、リンゴ、バニラ、カラメルが複雑にやってきます。

口に含むと、まずリンゴとバニラの甘い香りが一気に広がります。奥からはライム、シナモンが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みは少なく、全体的に甘みが主体で、ほんのりとした酸味も感じられます。

ロックでは、白檀の香りが揮発するようになり、後からライムの爽やかさ、軽くピートからのスモーキーさも広がります。一方でバニラやシナモン、リンゴの甘い香りも健在で、香り全体が強く感じられます。

味わいは、多少の苦みを持つものの、酸味と甘みがバランスよく舌に伝わり、きつさを感じることはありません。

ハイボールにすると、シナモンの後、リンゴの甘い香りが追いかけてきます。その後はバニラの甘い香りが広がります。

味わいは、全体的に甘みが強めで、苦みが消え酸味はフルーツのような柔らかいものになります。
スイスイと飲めてしまうほど飲みやすさが出ます。

ミズナラ樽からのオリエンタルな香りを加えつつ、18年ものならではのまろやかな味わい、豊かな香りが加わり、うっとりした気分で楽しめると思います。

700mL、アルコール度数43度、価格は9000円ほど。
レギュラーの18年よりも3000円以上も割高ですが、それだけのお金を出すだけの価値は十分あると思います。

<個人的評価>

  • 香り AA: シナモン、白檀が先んじる。その後にリンゴ、バニラの甘い香りが続く。ロックでライム、ピートも。
  • 味わい AA: アルコールの辛みは感じない。甘みが強く、酸味が後を追いかける、ビターは控えめ。
  • 総評 A: ミズナラ樽の特徴と18年熟成のボトルとしては文句の無い出来。



今回は宮﨑本店のサンピースウイスキー エクストラゴールドを飲んでみます。

老舗酒造メーカーのウイスキー

sunpeace_宮﨑本店は、三重県四日市市にある酒造メーカーで、1846年から続く老舗です。

東海地方では日本酒「宮の雪」が、東京を中心とした関東地方では、ホッピー割りに使われる「キンミヤ焼酎(正式名:亀甲宮焼酎)」が有名です。

そんな宮﨑本店でウイスキーが作られたのは第二次世界大戦後のこと。

敗戦によって傷ついた日本の復興のため、太陽が輝く未来と平和を願って、太陽の「sun」と平和の「peace」を合わせて、「サンピース」と名付けられました。

現在は、初代サンピースよりもモルト原酒の比率を高めたエクストラゴールドが販売されています。

長らくサンピースウイスキーは一升瓶でのみ販売されていましたが、2016年に600mLのボトルをラインナップ、よりお手軽に手にすることが出来るようになりました。

安いのに侮れない

まずはストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は淡いゴールド、香りは日本酒に似たフルーティさがあります。

口に含むと、まずカラメルが口いっぱいに広がります。その後はマスカットのようなフレッシュな香り、そしてカカオの香ばしさが後へ続きます。アルコールの刺激は少なめです。
味わいも甘みが全体的に支配し、アルコールからの辛みは少なく、後からほんのりほろ苦さが伝わります。

ロックだと、レモンの香りが顔をのぞかせ、マスカットやカカオと絡み合ってきます。
味わいは、渋みが強めになるものの、後から酸味が広がります。

ハイボールにすると、日本酒のようなフルーティな香りが表に出るようになり、ライム、マスカットとフレッシュさが目立つようになります。その後はリンゴの甘い香りが続きます。
味わいは、苦みが引き続き主体的で、パンチが効いた印象になります。しかし後からは甘みも得られるようになります。

メーカー側は水割りやハイボールを勧めていますが、ストレートでも値段の安さを考えるとかなりまろやかで、香りもカラメル一辺倒では無く比較的深みのある印象です。

アルコール度数37度でスピリッツを加える他社のウイスキーと比べても侮れない印象です。

お値段は600mLが1000円、一升瓶、1800mLが2750円です。

<個人的評価>

  • 香り C: マスカットのあとカカオが広がる。ストレートではカラメルが目立つが加水でレモン、ライム、リンゴが顔を出す。
  • 味わい C: ストレートでは甘みが目立つが、加水されるごとにビターが上回ってくる。
  • 総評 C: 晩酌用として買うには申し分ない出来。


今回はバーボンのメジャーなボトル、ヘブン・ヒルを飲んでみます。

在庫数2位のバーボンメーカー

heven_hill_ヘブン・ヒルは、ケンタッキー州、バーボン郡の南、ネルソン郡のバーズタウンに1935年、禁酒法の廃止直後に誕生しました。

禁酒法によって崩壊した既存の蒸溜所を横目に、新興のヘブン・ヒルは急成長を遂げました。

その後いくつかの蒸溜所を買収し、バーボンの大手に成長しました。

主なブランドは、ヘブン・ヒルのほか、エヴァン・ウィリアムズ、ヘンリー・マッケンナ、エライジャ・グレイグがあります。

現在、バーズタウンにはウイスキーの貯蔵庫が置かれ、蒸溜はルイビルにあるバーンハイム蒸溜所で行われています。

その向かいには、アーリータイムズを手がけるブラウン・フォーマン社があります。

癖が少なく素直にいける

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはメロンとバナナが交互に感じられます。

口に含むと、アルコールの刺激は少なく、バナナが先行し、後からバニラ、メロンが続きます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、ほろ苦さを伴いながら果物のような酸味と甘みを得られます。

ロックにすると、ライムのような爽やかな香りが揮発し、メロン、バナナの後、アーモンドも顔を出します。
味わいは、苦みが強くなり、酸味も刺激を持つ印象に変わります。

ハイボールで飲むと、メロンとバニラの香りが交互に訪れます。
味わいは、苦みが先行するものの、後から甘さが追いかけて、穏やかな印象になります。

全体的に、アルコールの刺激や辛みが少なく、バーボンならではのエステリーさが少ないため、バーボンが苦手な人でも比較的飲みやすいかと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は1400円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: バナナ、メロン、バニラと続く。加水でライム、アーモンド。癖のある香りは少なめ。
  • 味わい B: 果実の酸味、甘みがメイン。ほろ苦さは加水で広がる。
  • 総評 B: 手頃なバーボンとしては飲みやすく、初心者にも勧められる。



今回は松井酒造のブレンデッドウイスキー、山陰を飲んでみます。

やっと自前の蒸溜所を建設

sanin_松井酒造は2016年頃から「倉吉」ブランドでウイスキーを販売していました。
しかしその当時は蒸溜所を持っていないにもかかわらず、このウイスキーをジャパニーズと称して販売していました。

他のメーカーでもスコットランドのバルクウイスキーを輸入して、自社で樽に貯蔵、熟成する所はそれなりにあったものの、彼らはジャパニーズと販売をしていませんでした。

まさに看板に偽りありの商売を続けていましたが、謝罪の言葉もなく、しばらくはサイトの一部を閉鎖、隠蔽工作を図ったことで、ウイスキーファンからは悪名高いメーカーとレッテルを貼られました。

それでも2018年には蒸溜所を建設してポットスチル(中国製)を導入、ウイスキー造りを開始したそうです。


逆に言えば、それ以上の年数表記がされているウイスキーは、自前で造った原酒ではないと証明したとも言えます。

今回の「山陰」は、ラベルにジャパニーズウイスキーと書いていますが、仮に倉吉の原酒を使っても1年経っているかもわからない代物、他のメーカーならニューメイク、ニューボンとしてウイスキーとして売らないレベルでしょう。
もしこれにバルクウイスキーをブレンドしているなら、尚更ジャパニーズと名乗ってはいけません。

つくづくこのメーカーは信用や誠意に欠けると思います。

悪くないけどホントにジャパニーズ?

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々緑がかった琥珀色、香りはアルコール臭の後にカラメルが感じられます。

口に含むと、ナシ、栗、カラメルが先立ちます。後から林檎を砂糖漬けにしたような甘い香りが追いかけてきます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、軽い酸味の後は甘みがずっと続きます。

ロックにすると、ナシの香りが強調され、その後にレモンもほんのり感じられます。
味わいは、渋みが先んじますが、その後は甘みが引き続き維持されます。

ハイボールにすると、ナシの香りが引き続くものの、後からきゅうりやメロンのような香りが追いかけます。
味わいは、ほんのりした苦味が感じられるものの、後から甘みが広がっていきます。

全体的に見ても「悪くはない」と思います。1500円台としてみても、大手メーカーのボトルと比べて遜色ない域にあると言えます。

しかし、たった1年しか熟成されてない原酒を使っているとは思えないほど熟成が進んだ感は否めなく、台湾のカバランほどの温暖な気候でない倉吉で、1年で数年分の熟成を得られる可能性は低く、どう考えてもスコッチのバルクウイスキーが主体だと言うのが普通でしょう。
そういう意味で、ジャパニーズウイスキーを名乗るのは失格です。

少なくとも松井酒造が倉吉のモルトで作ったウイスキーだと堂々と名乗れるのは2022年からです。
松井酒造には、他のクラフトディスティラリーに敬意を表し、消費者に誠意を持った製品作りをすることを心より祈ります。

なお、700mL、アルコール度数は40度です。

<個人的評価>

  • 香り C: ナシが先立ち、栗、カラメルと続く。加水でレモンの爽やかさが加わる。
  • 味わい C: アルコールの辛みが少なくてまろやか。甘みが主体。
  • 総評 E: スコッチのブレンデッドと割り切れば悪くない。ジャパニーズではない。

今回は、定番のスコッチ、シーバスリーガル12年を改めて飲んでみます。

輸出向けブランドとして誕生

sr12_シーバスリーガルを生んだシーバス・ブラザーズ社は、1801年にジェームズとジョンの兄弟による、コーヒーやブランデーなどの高級食料品を仕入れ、販売する小売業としてアバディーンに誕生しました。

1850年頃からは、ウイスキーの原酒を調達して自社でブレンドして販売する事業を開始、1909年に入ると、アメリカ向けの輸出商品としてシーバスリーガルを作り上げました。

第二次世界大戦後は、12年ものを主体とした販売体制となり、1950年にはキーモルトとしていたストラスアイラ蒸溜所を買収するに至りました。

現在、シーバスブラザーズ社はペルノ・リカールに買収され、傘下にあります。

熟成されたリンゴの香りが印象的

では、ストレートから飲みます。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはリンゴが強く感じられます。

口に含むと、アルコールの刺激はそこそこ来ますが、すぐさまリンゴ、カラメル、レーズンと甘い香りが一気に広がります。奥からはカカオの渋い香りが追いかけてきます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、 程よく酸味が来る後に、甘さが強く訪れます。

ロックでは、ライムの渋みを伴った香りが支配します。その後はシナモン、石けんが続き、林檎やレーズンは奥に潜みます。
味わいは、苦味がとても強くなり、ストレートで感じられた甘さや酸味は一気に消し飛びます。

ハイボールにすると、再びリンゴの香りが顔を出し、蜜のような甘い香りが広がります。
味わいは、甘みが支配するようになり、とても飲みやすくなります。

ストラスアイラのモルトが引き出す熟成されたリンゴの香りと甘みが主体となっていて、ウイスキーになじみの薄い初心者にも向いています。
ただ、ロックになると苦味、渋みの強い印象に変わってしまうため、加水して柔らかくした方がいいと思います。

700mL、アルコール度数40度、価格は2500円ほど。
晩酌用として常備するには値段が張りますが、甘みの強い味わい、香りは、ちょっとしたご褒美として飲むには十分かと思います。

<個人的評価>
  • 香り B: 林檎、レーズンの甘い香りが支配する。奥からカカオ。加水でライムが強まる。
  • 味わい B: ストレートでのアルコールからの辛みは弱め。甘みがメイン、程よい酸味。加水で苦味主体に変わる。
  • 総評 B: 初心者でも受け入れやすいブレンド。


今回は、ジョニーウォーカーの限定ボトル、ア・ソング・オブ・アイスを飲んでみます。

ゲーム・オブ・スローンズとのコラボボトル

s_of_ice_ア・ソング・オブ・アイスは、2011年から2019年まで放送された海外のファンタジードラマ、「ゲーム・オブ・スローンズ」とのコラボレーションで登場したボトルです。

すでにコラボレーションボトルとしてホワイトウォーカーがリリースされましたが、今回はその第二弾と言えるものです。

ボトルには、劇中に登場するスターク家の象徴であるダイアウルフが描かれ、雪景色を思わせるデザインになっています。

ブレンドのキーとなるのはクライヌリッシュで、フレッシュな香り、味わいを目指しているようです。

なお、コラボレーションボトルとして「ア・ソング・オブ・ファイア」もアメリカでリリースされており、こちらはカリラをキーにしたブレンドになっています。
日本での発売は未定です。

アイスとは裏腹のバナナ感満載

では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色はシャンパンゴールド、香りはバニラ、バナナがします。

口に含むと、バナナの甘い香りがほのかに広がります。その後は桃、ウエハース、生クリームが続きます。
味わいは、アルコールからの辛みは少なめで、酸味がほのかに感じられる後は甘みが広がっていきます。

ロックでは、ライムの爽やかな香りと石けんのようなフローラルさが現れ、バナナやバニラ、桃の香りが包み込んでいく印象です。
味わいは、苦味が目立つようになります。

ハイボールにすると、バナナの香りが先に訪れ、生クリームのようなミルキーさが追いかけます。
味わいは、苦味が先行しますが、後から酸味が目立っていきます。

クライヌリッシュをキーにしているせいか、冬のイメージとは裏腹に南国のバナナの香りがメインに得られます。
レギュラーのジョニーウォーカーとは違うものの、イメージに合わない違和感もあります。

700mL、アルコール度数40.2度、価格は3000円ほど。

<個人的評価>

  • 香り B: バナナがメイン。奥からバニラ、桃。加水でライム、石けん。
  • 味わい C: ストレートでは酸味、甘みが目立つが、加水で苦くなる。
  • 総評 C: アイスのイメージとはかけ離れているが、バナナの香りの強さは興味深い。


今回は、ブレンデッドスコッチのアイラミスト デラックスを飲みます。

ラフロイグ主体のブレンデッド

is_mist_dx_アイラミストは、1920年代に誕生した比較的古いブランドで、その名の通りアイラモルト、特にラフロイグをキーモルトとして使っています。

このほか、スペイサイドモルトもいくつか使われているようです。

現在は、ボトラーとしても知られているマクダフ社が発売しています。

ボトルには「デラックス」と書いていますが、よくよく調べると、現行の「オリジナル」と一緒のようです。

このオリジナルにおいては、5年以上熟成したモルト、グレーンを使っていると言われています。

モヤッとした癖が気になる

では、ストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色は薄い琥珀色、香りは少々ほこりっぽさを伴った煙、煤に近いです。

口に含むと、ほこりっぽい倉庫のような香りの奥から、正露丸を思わせる香りが訪れて、その後はレモン、バナナと続きます。
味わいは、アルコールからの辛みはそれなりにあり、その後は柑橘系のような刺激のある酸味が続きます。

ロックでは、レモンと言うよりもライムに近い青臭さのある爽やかさが主体になります。後からバニラ、バナナの甘い香りが続きます。
味わいは、苦味が酸味より前に出て来ます。

ハイボールにすると、正露丸の香りが口いっぱいに広がり、奥からレモンが追いかけていきます。
味わいは、苦味が強くなり、刺激のあるハイボールになります。

8年ものと比べると、アイラモルトらしい正露丸のするピートは更に少なく、むしろほこりっぽさが目立ってヒネ臭と勘違いしてしまいます。
また、熟成年数が少ないことでアルコールのとげが目立ちます。
一方でバナナの甘い香りが8年よりも強めで、ストレートの方が興味深く飲めるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は1800円ほど。
正直、8年ものとの価格差が少なく、これを買うよりは8年ものを買った方がいいかもしれません。

<個人的評価>

  • 香り D: ストレートでほこりっぽい倉庫のような香りが目立つ。奥から正露丸、レモン、バナナ。
  • 味わい D: ストレートはアルコールからの辛みが強め、その後酸味。加水で苦味が目立つ。
  • 総評 D: モヤモヤした癖があって、素直に美味いとは言えない。




このページのトップヘ