RERAのウイスキーブログ

40過ぎのおっさんが、ジャパニーズ、スコッチを中心にウイスキーを飲み、独断で評価していきます。

タグ:響

サントリー響は、創業90周年を記念して発売された銘柄で、最高級ブランドとして1989年に誕生しました。

名前の由来は、長期熟成した様々な原酒をブレンドすることによって、豊かな響きあい(ハーモニー)を奏でるウイスキーにしたい思いから来ています。また、当時のコーポレートスローガンであった「人と自然と響きあう」というのにもあてはめられています。
当時のチーフブレンダーがイメージしたのが、ブラームスが作曲した交響曲第一番の第四楽章でした。

特に4分30秒後のフレーズは様々なアレンジで広く知られています。このあたりの響きあいはイメージを想起させてくれるかもしれません。

bhibiki17響17年は、ラインナップの中で最初に登場したもので、17年物のモルト、グレーンを30種類もブレンドしています。スコッチであればさまざまな蒸留所から買い付けていかないといけませんが、山崎とサングレインが所有する知多でいろいろな原酒を試し続けたことが甲斐となっているのでしょう。

特に山崎のミズナラ樽原酒は、海外からも独特の香りがあるとして高い評価を得ています。

ではいつものようにストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は濃い琥珀色、香りは梅、接着剤で、強く感じ取れます。奥を探ると、ミズナラ樽ならではの白檀の香りもほのかに感じ取れます。

口に含むと、アルコールの刺激がほのかに感じ取れた後、カラメルの香りが感じられ、グラスからかいだ梅の香りは思ったほど口からあふれてきません。
ただ、時間を経過すると、ピート、青リンゴ、プラム、レモンなど、様々な香りが後を追うように感じられます。いずれもかなり濃厚喝強さのある香りです。
味わいはアルコールから来る辛さはあるものの、思ったほど強くはなく、多少の甘さ、柑橘系の酸味とビターを感じます。しばらく経つと、後味に昆布のようなヨード感も現れます。

加水すると、柔らかいピート、ナシ、青リンゴ、ブドウの香りが立ち上がり、フルーティな印象に変わります。
味わいは酸味と苦みが少々強くなった感じです。
さらに1:3の水割りにすると、香り自体は薄くなってしまいますが、酸味と多少のしょっぱさを持った不思議な味わいとなります。

次にロックにしてみます。
香りは一転してわさび、次に接着剤、青リンゴ、奥からチョコ、バナナ、モルトのコクのある香りが追いかけます。
味わいは、酸味が落ち着き、甘さを感じやすくなってきます。
しかし氷が解けてくると、最初に感じ取れた梅の香りをやっとかぐことが出来ます。

最後にハイボールにすると、水割りとは異なり、モルトの甘さが強調された味わいになります。
ただ、フルーティな香りを楽しみたいのであれば、響1に対して、炭酸水は2~2.5のかなり濃いものにする必要があります。

全体的に見ると、エントリーモデルたる(といっても5000円クラスの)JAPANESE HARMONYと比べると、全体的な香りは格段に上で、飲み方によって印象が変わる意味でも、一見穏やかでありながら飽きの来ないブレンドになっています。

一方で、残念ながら販売終了した12年と比べると、12年ものでは梅酒樽原酒の仕様や30年熟成の原酒を香り付けに使う工夫があって、濃厚な香りと日本らしい味わいがありましたが、17年ものは安価な銘柄にも使う原酒を17年熟成させてブレンドした印象があり、12年ものほどの傾いた印象はありません。サントリーらしい、日本人好みの香り、味わいを考えたものになっているように思えます。
この点では、人によってどちらがいいか、評価が分かれる点だと思います。

価格は700mL、43度で12,000円ほど。なかなか手を出しにくい値段です。
ちなみにベビーボトルは1,500円ほど。2ショットほどしかないですが、お店で頼むよりは安いかもしれません。

これ以上になると、21年、30年がありますが、庶民が手を出す代物ではないのは間違いありません。

<個人的評価> 
・香り A: ストレートと加水で別の顔を見せる。
・味わい B: 深みがあるが酸味がメインで、多少の癖を持つ。
・総評 A: 最高級ブランドを謳うだけの格式がある。ジャパニーズウイスキーらしい逸品。



hibiki12yサントリーのブレンデッドウイスキーのフラグシップである「響」ですが、9月で12年物が販売終了となってしまいました。

響12年は2009年5月にヨーロッパで先行販売されたのち、 同年9月から日本でも販売されました。
従来の響が1万円近い価格で手を出せない状況で、響12年は、より手軽な価格でありながらも単なるダウングレードでは終わらない完成度をもって登場しました。 

 使用しているメインの原酒はいずれも12年以上熟成されていますが、特に梅酒を漬けた樽を使用した梅酒樽モルト原酒を使用することで、梅の香りのするオリジナリティを追求したほか、香りづけとして30年以上熟成されたモルト原酒を使うことで、ただの12年物のウイスキーにはない熟成感を出していました。

しかし、日本では「マッサン」のブームでサントリーのウイスキー販売量も急増し、さらには海外でも高い評価を受けたことで需要が増したことによって、2015年3月にノンエイジの「JAPANESE HARMONY」をリリース、4月には12年物が値上げされましたが、それでもしのぎ切れなかったと思われます。

レビューはこちらから

以前に採り上げた北杜12年同様に、わずか6年で販売終了となってしまいました。
この記事を書いている時点では、まだ在庫が残っているところが比較的ありますので、まだ飲んでない方はチャレンジされてはどうでしょうか?
ちなみに私も1本ストックしました。

 

サントリーのブレンデッドウイスキーの中でもフラグシップに当たるのが「響」です。
その中から、ノンエイジのJAPANESE HARMONY(以下、JH)が発売されました。

日本ではテレビドラマで、海外では数多くの賞や評論家たちの賞賛によって日本のウイスキーが世界的に人気を得るようになったことで、本格的なジャパニーズブレンデッドウイスキーを広めようと、フラグシップブランドの響から、エントリーモデルになるJHを発売したようです。

メーカーの宣伝文句としては、甘さをメインに、日本らしいミズナラ樽を使うことによる白檀などの香木のような香りを活かしたブレンドにしていると言うことです。

今回は比較として、かつてのフラグシップであったサントリーローヤルと、従来の響のエントリーモデルである12年と飲み比べてみます。

hibikiComp

JHをテイスティンググラスに注いで香りをかいでみると、いまいち引き立つようなものが来ません。アルコールのような香りの後に、ナシや柑橘系のさわやかさがほのかに香る感じです。

口に含むと、甘ったるいハチミツのような香りと、レーズンの華やかさが漂ってきます。
味わいは甘くてまろやかですが、アルコールの刺激や辛みはそれなりといったところ。ノンエイジとしては比較的少ない感じです。

加水すると香りが華開くどころか単に薄くなってしまい、味わいも却ってアルコールの辛みが目立つようになってしまいました。2:1程度の加水では酸味が強く出てくる感じです。
正直言って「響」の名前負けで、単調な味と香りでちっとも響きません。白檀のような香木らしさも感じ取れません。

一方で12年は、ストレートでのグラスからの香りは、梅酒樽を使っただけあって、梅の香りを感じ取ることが出来ます。
口に含むと、アルコールの辛さや刺激は少なく、カラメルや蜂蜜のような甘さが前に出てきます。後から青リンゴ、ナシ、ライムのようなさわやかさが後を追ってきます。 一方で梅のような酸味を感じることはありませんでした。

加水すると、香りはバーボンとは異なったエステリーさが際立ちますし、ピートからのスモーキーさも出始めてきます。味わいも酸味と渋みが加わり、単なる甘ったるさとは違う、成熟した大人のような深みのある甘さへと変化していきます。
まさに「響」の名のごとく、様々な香りと味わいの調和がとれたウイスキーになっています。

同じ12年もののブレンデッドであるジョニ黒やシーバスリーガル12年などと比べても、香りの立ち方が強くて、倍の値段を出すのにふさわしい出来の良さを感じられます。

比較対象として持ってきたローヤルはというと、グラスからの香りは少々エステリーな感じになっています。
口に含むと、レーズンの香りが先にやってきます。後からカラメル、ナシ。アルコールの刺激はそこそこ。
味わいは少々酸味が強めで、後から甘みがついて行く感じです。

加水すると、チョコレートや麦の香りが強く引き立つようになり、甘さに深みがついてくる感じです。

hibikiJH響JHは、700mL、アルコール度数43度で、価格は4000円ほどです。しかし、飲み比べてみると、12年の数百円安いモデルとしては力不足ですし、かといって2000円近く安く買えるローヤルにも負けるような印象です。
響の名を騙る偽物っぽさがどうしても出てきます。
個人的には、ストレートやトゥワイスアップで飲むなら、JHよりローヤルを勧めます。

サントリーは山崎と白州の10年を終了させてノンエイジに変更しましたが、響でも12年を終了させてこのJHに置き換える考えもありそうな気がします。しかしローヤルにも負けるような香りと味で4000円取るのはぼったくりです。
山崎や白州のノンエイジがある3000円でもまだ高い気がします。

サントリーは米国のビーム社を買収して世界屈指の酒造メーカーとなりましたが、それと引き替えに魂のない銘柄へと載せ替えているようにも思えます。ジムビームのブラックも8年から6年になっていますね。
ドラマの影響で日本でもウイスキーが飲まれるようになる頃合いを狙って、名ばかりのウイスキーにして荒稼ぎしようとしているのではないかと思うのは、私の邪推でしょうか?
ニッカはそんな真似をしてほしくないです。

<個人的評価>
・香り D: 響かない。ナシや柑橘系の香りがほのかに香る程度。12年の足下にも及ばない。
・味わい D: ストレートでは単純な甘さが前面に押し出されて、初心者に媚びを売ったような感じ。加水されるとアルコールの辛さと酸味が強く出て飲みにくくなる。
・総評 E: 4000円を出すほどのウイスキーではない。これを買うならローヤルがおすすめ。


サントリー 響 12年

サントリー 響 12年
価格:4,651円(税込、送料別)

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サントリー響は1980年代後半にローヤルを超えるフラグシップとして発売されました。
当初は酒齢の短いもので17年で、価格も8000円を超える高級酒で、なかなか手にできないものでした。

hibiki12そんな中で、2009年により手頃に味わえるよう、響12年が発売されました。
従来の17年以降とは異なり、12年熟成のモルト、グレーンウイスキーを使うのはもちろんですが、それを梅酒の熟成に使った樽にマリッジし、さらに30年以上熟成させたモルトをブレンドすることによって厚みをつけています。
つまりは単なる12年もののブレンデッドではないというわけです。

2月にベビーボトルで飲みましたが、11月になってフルボトルでガッツリ飲んでみようということで購入しました。
すると以前のレビューとは印象が変わったので、内容をがらりと書き換えています。

ロックで飲んでみると、ピート香は程よく、そこからバニラ、レーズン、はちみつの香りがついてきます。さらには梅酒樽でマリッジしたことによる梅の香りをほのかに感じます。

味はモルトの甘みが前面に出た感じになっています。かといって甘ったるいわけではなく、自然な甘みに抑えている感じです。そのあとから酸味がついてきます。
一方でアルコールの刺激はかなり抑えられています。

かつてのフラグシップだったローヤルと比べても、本格的なウイスキーを追求した香り、味は圧倒的に上です。12年物の銘柄を飲んでしまうと、ローヤルがばかばかしいほどイミテーションのような感じをしてしまうほどです。

価格は700ml、43度で4000円台後半と、スコッチの12年もののブレンデッドで高い部類に入るオールドパーと比べても割高です。
一方でニッカも2014年9月末に「ザ・ニッカ12年」を発売し、響12年に対抗する商品を出しましたが、価格は5000円ほど。
不思議なことに、目指す香り、味は比較的似ていますが、ザ・ニッカはストレートではきつく、ロックやトゥワイスアップで響き似た香り、味を表現しています。

対極の考えを進めてきた両社が、このブレンデッド12年というレンジで類似したものを出してくるのは興味深いです。
一方で、サントリーが4000円以上出さないと本気を出さないというのも通っています。

<個人的評価> 
・香り A:山崎12年に通じる程よいピート香、その後バニラ、レーズン、はちみつ。
・味わい B:いやらしくない甘さの後に酸味がついてくる。
・総合評価 A:日本人の舌に合わせつつもウイスキーらしさを追求した銘柄。


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