今年の映画はオリジナルストーリーということで少し興味があったので見に行こうかと思っていたのですが、はなバルーンブログ藤子不二雄ファンはここにいる藤子ファンの日々の感想があまりにひどいので今年は見るのやめにしました。

とはいえ内容は気になるので例年通りコミックを買って読んでみました。
ドラえもんのび太と奇跡の島
ドラえもんのび太と奇跡の島
今作はドラベースの連載を終えた萩原伸一さんことむぎわらしんたろうさんが太陽王伝説以来12年ぶりに絵を書いてくれました。干支一回りとかのび太そっくりなゲストキャラなどどことなく縁を感じます。

さて、本編内容なのですが、思っていたほどひどくありませんでした。どうしてそんなひどいという意見になったのか気になったのではなバルーンブログでひどかった点をもう一度見てみました。
・なぜモアをわざわざ未来に送るのかわからない
島からこっそりカブト虫を持ち出すのび太やのび太のドラだよりを異常なまでに非難するしずか
・現代に戻ったあとののび太とパパについて描かれないこと
・崖から落ちそうなのび太をダッケ以外が助けないこと
・ガブ太の周りをうろうろするだけのレギュラーキャラ
・効果のないチアガール手ぶくろ
・説明のない舞台の島

が挙げられていた。

これらをひとつひとつ見ていくとこの映画ストーリーコミックではそのシーンがないもしくはちゃんと説明がされている。

なぜモアをわざわざ未来に送るのかわからない
これに関してはいずれ絶滅するのならどこかのんびり暮らせる場所で暮らさせてあげたいとのび太の優しさがしっかり描写されるとともに理由が書かれていた。

島からこっそりカブト虫を持ち出すのび太はコミックでもあるが映画ほど意味不明な点がおそらくないためだろうが、のび太の茶目っ気程度にしか見えすさほど違和感もない。またのび太のドラだよりを異常なまでに非難するしずかとあるがぱっと読んだ限りそんな場面はなくおそらく映画だけのシーンだろう

現代に戻ったあとののび太とパパについて描かれないことはコミックではちゃんと描かれている。ふたりでまた虫ずもうに行こうとするシーンで終わっており、この映画のもう一人の主人公がパパだということがよくわかる終わり方だ。このシーンでたかはたさんのいう「のび太が少年時代の父を見てどう思ったのか」は描かれいないが、それは別れのシーンののび太の回想や眼差し「勇敢だっただねパパ」のセリフで十分にわかるものであった。

崖から落ちそうなのび太をダッケ以外が助けないことについてはちゃんと前フリが描かれていた。のび太とダッケだけがカヌーが沈み、肉食獣に追われ迷子になってしまっており、その場面に他のキャラがいないの不思議さはなかった。ただ、確かにこのシーンでドラたちがいて何もしなければ違和感だっぷりだろう。
最もこの迷子はドラたちには気づかれておらず合流しても心配もされないという点がありそこはどうかと思う。

ガブ太の周りをうろうろするだけのレギュラーキャラとあるがコミックではそんなモブキャラになりすがっているキャラはわざわざ描かれておらず、こちらも違和感はない。そもそも、このガブ太が奮闘する場面はドラ・のび・ダッケ以外は博士の救出に行っており、別行動をしている。映画でうろうろしているのであれば博士はどのタイミングで助けられたのであろう?逆にそこがきになってしまう。

効果のないチアガール手ぶくろについてはそんなシーンは存在せず、なぜ映画でそんなシーンを入れたのだろうと思ってしまう。

説明のない舞台の島だがコミックでは最低限の説明はある。ここからは説明をコミックから引用させていただく。ただその前に映画では「ベレーガモンド島」という島の名前だがコミックでは「ロストアイランド」である。
━━━━南太平洋にあるロストアイランド 役6500年万年前、地球にたくさんの隕石が落ちてきたときにできた島
隕石と一緒に降り注いだ宇宙パワーによって不思議な力で守られるようになった━━━━━ ━━━━それに目をつけた科学者が絶滅動物の保護をしている━━━━━
またゴールデンヘラクレスについても
━━━━強力な宇宙パワーをもつ隕石にカブトムシの玉子が産み付けられて成長したカブトムシ━━━━
と説明されており、もっと知りたい部分もあるがまぁ納得できるレベルの説明はあったのでよしとする。

今度は藤子ファンの日々に書かれた不満な点だが
・カブトムシが欲しいだけでタイムホールを出すドラえもん
・モアを未来に送る理由
・絶滅した生物の守り神が絶滅していない生物で、絶滅していない生物が物語の軸になっている
・ダッケの正体がのび太にわかったときの展開
・バトルシーン
・なにもしないレギュラーキャラ
・パパがでたこと

が挙げられている。

これらもコミックではそこまでひどくない。
カブトムシが欲しいだけでタイムホールを出すドラえもんだがこれはおそらく映画ではプロローグが不足していたのであろう。コミックでは虫すもうに負けたのび太がでかい(強い)カブトムシが欲しいといっておりその後TVで流れた絶滅危機のカブトがかっこ良く強そうなので絶滅危機のカブトを捕獲するためにタイムホールを出している。絶滅危機で絶滅していないカブトもいるかもしれないがその前に完全に絶滅した動物を紹介することでつながりとして違和感は少ないものになっている。

モアを未来に送る理由は上でも書いたので割愛する。

絶滅した生物の守り神が絶滅していない生物で、絶滅していない生物が物語の軸になっているだがこれは明らかに映画の広報が悪い!そもそもこの映画のタイトルは「のび太と奇跡の島」であり、絶滅なんて全く入っていない。広報で絶滅動物を表に出しすぎたために違和感が強いのだろう。ただ映画では「のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜」となっており、動物でなくカブトムシ=昆虫が軸なのだからアニマルはおかしいと思う。

ダッケの正体がのび太にわかったときの展開だが映画ではドラえもんがのび助に名前を振っているみたいだが、コミックでは自然な流れの中で名前を聞いているし、「ありがとう」と感謝するシーンはなく、パパは勇敢だったんだとうれしそうな顔をするのび太は感動というわけではないが、しみじみとしていいシーンになっている。

バトルシーンは静止画と動画では比較がしようがないので自分ではなにもいえない。

なにもしないレギュラーキャラもコミックではどのシーンでもちゃんと役割があり、普通に思える。

パパがでたことは賛否両論だろうが自分は新しい試みとしてはよかったと思う。逆に、このことを嫌と思うファンを否定する気もない。ただ、ひどい演出のせいで否定意見が多くなっているのではないかと思う。

~感想~
★作画
ここまで人の感想と照らし合わせてみたが、ここからは自分の感想を書いていく。まず作画だが、岡田さんからむぎわらしんたろうになり、よりF先生に近くなったと思う。特にコマ割りに関しては岡田さんは最近の漫画のようにいろいろな形にコマを割るが、むぎわらさんは四角にしかわっておらず見やすかった。
★テーマ
上では「タイトルに絶滅なんて言葉はない」と書いたが、絶滅動物をやはりテーマに入れるべきだったと思うし舞台を絶滅動物が住む島にしているだけにむぎわらさんも入れたかったのではないかと思う。
本編を一言でまとめると「中途半端な親子愛と地上げ屋から昆虫を守った」だ。のび太とのび助の親子としての展開が上手く描けていないだけに絶滅動物という1本の大きなテーマを入れるべきだったと思う。
このあたりからテーマとしては駄作まで行かないが凡作といった評価だ
★のび助について
のび太が最後にゲストの正体を知るというのはワンニャン時空伝でもあったことだが、最大の違いはそれを視聴者がどこで知ったかだろう。ワンニャンではのび太同様視聴者も最後に知り、驚き内容も相まって感動した。
ただ、今作は序盤に知るどころかTVの予告ですらわかっており、最後にネタバレをされても見ている側としてはのび太と同じ感動を共感することができなかった。この点はワンニャン時空伝同様、視聴者にも正体は隠しておいたほうがよかったのではないだろうか?
★総括
コミックだけの感想だがテーマが壮大じゃないだけにそんなにワクワク、ハラハラ、ドキドキなどはしなかったがまぁ負荷なく凡作といった評価だ。