ハロプロの沼がバイカル湖より深ければ、乃木坂の坂もヒマラヤ山脈ばりに険しく美しい。

ハロヲタ化して1年余り後、坂道、特に乃木坂46がすごい勢いで追いかけてきました。
2月にバスラに行って、本腰入れて勉強しはじめたらこちらもすごかった。
20年にわたる楽曲と歴史の蓄積、メンバーやグループが入れ替わろうが我が道を行くハロプロと、乃木中やラジオや雑誌での情報の洪水がすごい乃木坂。ついこないだまで、ソラでメロディー口ずさめる曲なんてインフルエンサーと制服のマネキンくらいしか無かったのが嘘みたいですよ。

で、乃木坂とハロプロ、少しでも接点ありそうな楽曲を比べてみよう!という無謀なコトを思いついた。
メジャーアイドル同士、AKBグループも含めてどこそこは顔だけポンコツだとか、いやあっちは衣装がダサいとか、ヲタ同士何かと張り合いたくなるかもしれないけど、そこはマウント取るよりいいとこ取りで行こうやないか、と。別に甲乙つけるでなく、共通点とかを見出しつつそれぞれの曲を分析してみよう、という趣旨です。
その一発目ですが、単純に「曲名」で双方の楽曲をピックアップ!

【名前が似てるだけ】
ロマンスの途中(Juice=Juice)/ロマンスのスタート
  
単に曲名が似てるというだけ
で対バンさせたい2曲。なんだけど、どちらもハロプロ・乃木坂それぞれのアイディンティティを見事に凝縮している。
ロマンスの途中はつんく♂直伝、Juice=Juiceの方向性を決定づけたデビューシングルにして、洋楽にインスパイアされたダンサブルでゴリゴリのアイドルファンク。今でもライブで披露すれば必ず盛り上がる名盤となった。ソロパートが連続するBメロ「ジェラシー♪(甘く瑞々しい宮本佳林ちゃん)のない♪(美声の片鱗を見せる高木さゆっき)恋つまんない♪(セクシーな暴君金澤朋子様)」からして、メンバーの実力を見せつけている。

ロマンスのスタートは、典型的な秋元アイドル歌謡とでもいうべきジャンルに属する。全体的にアッパーなアイドルポップで、間奏のエレキが爽快感を醸し出す。
PVのヒロインはなぁちゃんなのだが、なぁちゃんセンターの「気づいたら片想い」のカップリング曲で、PVの内容も曲調も「気づいたら片想い」とこの「スタート」で鏡のように対照的だ。

いきなり「「愛してるわ」と言え!」とリスナーにパンチを浴びせる「途中」も、
女性アイドルながら「僕」を多用し 一目惚れからの恋のはじまりをほのめかす「スタート」も、どちらも「らしい」歌詞が展開されている(作詞がつんく♂と秋元氏という開祖同士だから当たり前っちゃ当たり前だけど)。
しかし朝起きて外出て出合い頭にいるのがまいやん、寄ったコンビニの店員が堀ちゃん、大学の友達がいくちゃん、バイト仲間が生駒ちゃん、そして最後に客のなぁちゃんに一目ぼれするという「スタート」のPVの主人公男、どんだけ贅沢で目が高いねん(笑)。

余談だが、まちゅとかなりんがやってるニコ生「生のアイドルが好き」にJuice=Juiceが出てたことあるじゃないですか2回も!あとポッシボーやきっか(吉川友)も出てたし。アップフロントと全く接点ないわけではなかったようだ。それともう一つ、「ロマンス」つながりでBerryz工房にラストシングル「ロマンスを語って」という曲もある。こちらはモータウン調で、Berryz工房の集大成らしい祝祭感が伝わってくるナンバーだ。


トキメクトキメケ(モーニング娘。’14)/トキトキメキメキ
  
トキメクトキメケはモーニング娘。’14のアルバム「モーニング娘。’14 カップリングコレクション2」に収録の、16ビートで無機質なダンスチューン。オリメンは道重・譜久村・飯窪・生田・石田の5人で、さゆの無機質でコケティッシュなボーカルがいい味を出す。道重リーダー期に採用し始めたEDM路線が反映されていて、時々入る男性コーラスも手伝ってエッジの効いた1曲となった。筆者は昨年のさゆバースデーライブでこの曲を初めて生で聴いたが、現場で聴くとより疾走感を感じダンサブルに身体に響く。流石ハロプロ。

3期生曲のトキトキメキメキはウキウキ感満載のアイドルポップだ。当時4期が入るまで最下級生だった3期生の初々しさを表現し、PVでサビのところのキュートな手振りからトレインになるとこまでなかなかのアンセムであります。筆者的には伸びやかなBメロが高揚感とウキウキを掻き立てられて好きっす。Aメロを繰り返さずにすぐBメロに入るとこも爽快でGOOD。バスドラの四つ打ちも心地よくクラブとの相性もよさそうで、シンプルにアイドルの夏曲としての完成度も高い。

で、トキトキメキメキはタイトルだけならトキメクトキメケに似てるんだが、娘。の楽曲の中でサウンドやメロディー自体が似てるのは「恋してみたくて」の方なんですよね。こちらもキラキラなエレクロトポップで、ライブで歌えばメンバーごとの可愛い小芝居は目がいくつあっても足りないし、サビでトレインになるし、幸福感がすごい。「わがまま 気のまま 愛のジョーク」とか「ジェラシージェラシー」「Are you Happy?」で荒ぶってる最近の娘。しか知らないと「恋してみたくて」でのギャップにキュン死するやもしれません。

(昨春のひなフェスのダイジェスト映像)

ボーダー/Borderline(Juice=Juice)
まあ、ボーダーとかボーダーラインって歌のタイトルによく使われますが。乃木坂からは2期生曲のボーダー、Juice=JuiceからBorderline。


(同じひなフェスのJuice=Juiceプレミアムステージ)

ボーダーは、2期生のうち最後まで研究生扱いだった6人が昇格した時のナンバー。オリメンは寺田・山崎・佐々木・純奈・渡辺・鈴木。「命は美しい」の通常版に収録。
Borderlineは18年のJuice=Juice武道館公演で披露されたファンキーなキラーチューンながら、なかなか音源化されず、ようやく今春のシングル「ポップミュージック」に収録と相成った。
武道館の後梁川ななみんと宮崎ゆかにゃが卒業し、昨年たこやふコンビ(工藤由愛&松永里愛)が加入した今の8人体制での音源化となった由。「ロマンスの途中」以来続く洋楽ファンク路線を引き継いでいる。現場で聴くとその圧はもうとんでもない。音源では物足りない。

どちらも、「意志の強い」曲である。乃木坂のボーダーは、中土智博さんによるクールでアニソン的なアッパーチューンに乗せて「最後の国境この愛と一緒に越えよう」と高らかに歌う。失うものの無い少女たちの、少年漫画的な冒険心のストーリー。ここでも一人称は始終「僕」だ。
Borderlineの少女は時間を越える。「ここが人生のBorderline ドキドキのBorderline 私変われるはずでしょう? 両手で小さく舵を切れたら 大きい未来が動くはず」(このサビの段原瑠々ちゃんソロパートの歌唱力無双ぶりがまたたまらない!)自らの未来を変えようと。
平面(ボーダー)と運命(Borderline)、それぞれの軛を解いてボーダーをぶち壊す。

正直、ライブパフォーマンスという観点ではBorderline単体の楽曲の力とJuice=Juiceの戦闘力(今の8人からアイドルサイボーグの佳林ちゃんが去っても美貌の井上玲音ちゃんが加わる)がフュージョンして太刀打ちできるグループなど地上にも地下にもないと思われるのだが、乃木坂のボーダーもいい曲だ。ブレイキングなメッセージを曲に宿し、オリメンのセンター蘭世の美貌が光る。当時の2期生の境遇を知ってるとより感情移入できる仕掛けもエモい。

こんな感じで、ちょっとでも共通点らしきものを見つけたハロプロと乃木坂の楽曲を勝手にセレクションするというネタ、しばらく続けてみます。さてどこまでネタが見つかるか。