前叡王で、シードで本戦からの出場となった永瀬王座は、プロ入り前から親交のある佐々木七段に対して、相掛かりを選択。
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現代稀な超天才集団で真っ向対決の真剣勝負の世界「プロ将棋界」を中心に、アマチュア将棋情報までカバーする将棋界のDAILY新聞です。 タイトル戦動向も日々更新! 特に藤井聡太さんの記録をデーターベースして更新しています。 将棋界の動きが全てわかる新聞です。
第75期名人戦順位戦B級1組(毎日新聞社、朝日新聞社主催)の最終13回戦が9日、東京と大阪の将棋会館で指され、豊島将之七段(26)が8勝4敗で初のA級昇級を決めた。 豊島は糸谷哲郎八段(28)に勝って、阿久津主税八段(34)や山崎隆之八段(36)と同星で並び、前期の成績に基づく「順位」で上回った。豊島は八段に昇段した。
豊島は愛知県出身で、2007年に棋士になり、B級1組4期目で昇級を決めた。久保利明九段(41)がすでに12回戦でA級復帰を決めている。
中村太地(たいち)六段(24)のタイトル戦デビュー局となった6日の棋聖戦第1局。結果は、先手の羽生善治棋聖(41)が「途中、はっきり(私が)負けでした」と言ったように痛い逆転負けだった。
「敗者は何も語らずです」。中村六段は翌日、短文投稿サイト「ツイッター」でファンにこう報告した。師匠の米長邦雄永世棋聖(69)もホームページで「あんな勝ち将棋だったのに」と悔やしがった。
それにしても初めてタイトル戦に挑んだ中村六段は落ち着きはらっていた。開幕前、「普段通りに」と強調していたが、“公約”達成といっていい。
タイトル戦は和服に草履というのが将棋界の常識となっている。中村六段も新調した和服を着こなして対局室に現れた。ただ、草履を脱ぐ際、足袋が鼻緒にきつく食い込んで、少し足をばたつかせた。初陣を感じさせる一幕だった。そして盤を挟んであこがれの羽生棋聖の前に座った。
「普段の対局と変わらないように心がけましたし、それができたと思います」。対局後、1人で対局室に残った中村六段は満足そうに話した。
羽生棋聖が7大タイトルすべてを制覇したのは平成8年2月。中村六段は7歳、小学1年生だった。そして、羽生棋聖と同じ将棋クラブに通い、あとを追うように精進してきた。第2局は23日。関係者から「今度は先手だね」と言われると、中村六段は控えめにガッツポーズを見せた。
将棋タイトル戦「第83期棋聖位決定五番勝負」(産経新聞社主催)の挑戦者決定戦が26日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われ、先手の中村太地五段(23)が75手で深浦康市九段(40)に勝利。羽生善治棋聖(41)への挑戦を決め、同時に六段に昇段した。中村六段は初めてのタイトル戦登場となる。
中村六段は東京都出身、米長邦雄永世棋聖門下。平成18年に四段に昇段した。居飛車党の本格派。前年度は絶好調で、年間40勝7敗、勝率8割5分1厘で全棋士中トップ。歴代でも中原誠十六世名人に次ぎ、これまで2位の羽生棋聖を抜いて2位となった。五番勝負は歴代勝率3位と2位の対決でもある。これまで二人の対戦はないが、5月に1局予定されている。
日程は以下の通り。
第1局 6月6日(水)「ホテルニューアワジ」(兵庫県洲本市)
第2局 6月23日(土)「ホテルフォレスタ」(愛知県豊田市)
第3局 7月5日(木)「旅館・ぬしや」(島根県江津市)
第4局 7月18日(水)「高島屋」(新潟県新潟市)
第5局 7月30日(月)「東京・将棋会館」(東京都渋谷区)
広瀬章人王位(24)に羽生善治2冠=王座・棋聖=(40)が挑戦している将棋の第52期王位戦7番勝負(西日本新聞社主催)第2局は27日、神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で指し継がれ、午後7時11分、129手で先手番の広瀬が勝ち、2連勝で初防衛に向け勢いをつけた。持ち時間8時間のうち残りは広瀬4分、羽生1分。
後手番の羽生が「一手損角換わり」の戦型を選択し、相居飛車で始まった本局。互いに自陣の守りを固めきらないまま、広瀬が2二歩(49手目)から5五銀右(51手目)と繰り出し、攻撃を仕掛けた。その後、2四飛(67手目)と出て2筋の突破を確実にし、優位に立った。
羽生は7七銀(80手目)から1五角(82手目)と反撃、優劣不明の終盤戦に突入した。一進一退の攻防が続く中、羽生は6六竜(116手目)から広瀬玉に猛攻を加えたが、広瀬は的確な応手で逃げ切った。
第3局は8月2、3日、北海道小樽市の「グランドパーク小樽」で行われる。