geisha3最近また中国上海近郊にいます。中国も寒波をもろに受けてここ2,3日とても寒い日々が続いており, 昨日は雪が降り5cmほど積もりました。雨の日が続いていたのですがついに気温がぐっと下がり雪に変わったようです。今日もまた雨が降っています。

China Daily英語版の記事に,「さゆり」(Memories of a Geisha)の放映許可が下りなかったとの記事がありました。

経緯をたどりますと,Columbia Picturesが文化的に際どい題材であることもあって, 前もって原作をSARFT(放送・映画監督庁)に送ったところその際は監督庁の検査はパスしたようです。その後China Films Companyが中国語に吹き替え再度監督庁に提出したところ許可が下りなかったとの事です。(吹き替えには, Gong LiとZhang Ziyiが自分のパートの吹き替えに応じた)

中国語版になって検閲の精度が増したのかどうか不明ですが, 当紙はこの決定に至った背景として二つの点を指摘しています。特に中国人女優のZhang Ziyiが遊女役(日本人・外国人相手の)を行ったことについて,

  1. Web上に上映に反対する意見が多数載せられた(Eastday.comなど)
  2. 政府が観客が作品を見て凶暴化することを怖れた

皮肉にもこの正式上映版に先立って海賊版が既に多数出回っており特に先鋭的なコメントが高まっているわけではないようです。
「映画の最初の方の会話が長くて眠くなった」とか「芸者の文化的な含蓄がうまく表現されていない」など。
映画配給最大手のChina Circultは「これだけ注目を浴びている作品をリリースしないとは情けない」と前近代的な政府の対応を批判しているようです。
日本の芸者というのが,一くくりに遊女と見なされる職業とは違った文化を築いていることを紹介する・または学び取る良い機会だったはずです。
中国人にとっても自国の大女優が出演しており, 中日のいさかいを越え正式版・大画面の迫力で見たい話題作ですよね。

中国政府の最近のマスコミ・芸術に対する強硬な姿勢は全く時代に逆行しています。現地の若い人達と話をしていてもネットなどを通じて海外の動きを良く知っています。民衆の気持ちは政府から離れていっていると感じています。