テニスブログ Hawk-Eye

ATPワールドツアーについてのブログを展開中。特にランキング関連と各大会の展望予想に力を入れています。

2015年07月

--"See you next year!"--

これは昨年の決勝戦終了後、表彰式でのインタビューでフェデラーが残した言葉です。
そして今大会、フェデラーは約束通り、昨年を超えるほどの強さを見せながら決勝戦まで勝ち上がってきました。

対するジョコビッチも2連覇を目指して今大会に臨み、ほぼ全ての試合で完勝を収めての決勝進出。
唯一苦戦したのが4回戦。好調を維持していたビックサーバー、アンダーソンに2セットダウンまで追い込まれます。
それでも落ち着いて2セットを取り返すと、日没順延のため翌日に持ち越された第5セットもワンチャンスをものにして勝ちきり、その後の準々決勝、準決勝では再び相手を圧倒しました。


そして今夜、昨年フルセットの激闘を繰り広げた両者が再びタイトルを争います。

過去の対戦成績はフェデラーの20勝19敗。ウィンブルドンでは1勝1敗、今年に限ってはジョコビッチの2勝1敗。
戦績はかなり拮抗しており、どちらが勝ってもおかしくないと言えます。

この試合もカギを握るのはフェデラーのファーストサーブでしょう。
接戦が予想されていた準決勝のマレー戦をストレートで切り抜けられたのは、あの完璧なサーブがあったからでした。

さらに、昨年の決勝戦を振り返ってみましょう。
ストローク戦では完全にジョコビッチが勝り、フェデラーはかなりの苦戦を強いられました。
それを裏付けるのがフェデラーのセカンドサーブでのポイント獲得率で、当時は44%にとどまりました(今シーズンの平均は57%)。

セカンドサーブになると必然的にラリー戦になりやすいため、ストロークでの力の差が如実に表れたことがわかります。
また、ジョコビッチはリターンでもトップクラスの実力を持つため、フェデラーがセカンドサーブでポイントを思うように取れなかったと考えられます。

事実、フェデラーは15本ものブレークポイントを握られました。
それでもフルセットまで持ち込めたのは、数々のピンチを素晴らしいファーストサーブを入れて凌いだからです。

今年も同じような展開になるでしょう。
大会史上最多8回目の優勝を目指すフェデラーにとって厳しい戦いになることは間違いありません。
ジョコビッチを下すには、準決勝のような完璧なサービスゲームを展開しつつ、ブレークも狙っていかなければならないのです。

それでも、自分はフェデラー勝利を予想したいと思います。
参考になるかと思うのが今年のドバイ決勝のスタッツです。

高速ハードに分類されるこのコートでフェデラーのサーブが火を噴き、ファーストサーブのポイント獲得率は80%という高い数字を記録しました。
セカンドサーブでのポイント獲得率はわずか39%にとどまったものの、与えた7本のブレークポイントは全て凌ぎ、逆に自らは2本のブレークポイントを共に活かしてストレート勝ち。

今日の試合も、サービスゲームでは高い集中力を維持し、リターンゲームではワンチャンスを逃さずものにする。
そして常に攻める姿勢を貫き通すことができれば、ジョコビッチを下すことも可能だと思います。

対するジョコビッチは受け身にならないこと。
全仏決勝では緊張からか、ほんの少し受け身になってしまったことが敗因だったと思います。

今日の試合ではラリー戦でフェデラーを積極的に左右に振って走らせ、ネットに詰める隙を与えないことが重要でしょうし、何より自分のサービスゲームをしっかりキープすることが求められるでしょう。


決勝戦にふさわしいハイレベルな試合内容が期待できるはずです。
2週間の集大成となるこの試合を制し、悲願の優勝を果たすのはどちらでしょうか。
世界中のテニスファンが待ち望む決戦がまもなく始まります。


8/11 大会終了後結果追記

[1]ジョコビッチ  7-6(1) 6-7(10) 6-4 6-3  [2]フェデラー





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本日行われる準決勝に駒を進めたのは、ジョコビッチ、ガスケ、マレー、フェデラーの4人。
ジョコビッチはガスケと、マレーはフェデラーとの対戦になります。
それぞれの試合をプレビューしていきましょう。

[1]ジョコビッチvs[21]ガスケ

過去の対戦成績はジョコビッチの12勝1敗で、ガスケが勝利したのは2007年まで遡ります。直近の対決となった今年の全仏オープンでもガスケは地元の利を全く活かせず、ストレートで完敗。相性は最悪だと言わざるを得ないでしょう。

しかし、ガスケは決して諦めていません。この準決勝まで勝ち進めたのは勝利への執念があってこそのもので、この試合でもその想いをジョコビッチ相手に全力でぶつけてくるでしょう。

あくまでジョコビッチ勝利を予想しますが、この試合は結果よりもガスケのバックハンドに注目すべきではないでしょうか。

バックハンドを得意とするガスケ。
片手バックハンドとは思えない強烈なスピンと、フォームの美しさが特徴です。
本人曰く、フォアハンドやサービスよりも無理なく打てるとのことで、試合中はフォアに回り込めるボールでもバックで打つ場面すら見られます。
たとえポイントに結びつかなくても、ガスケの強烈な片手バックハンドは観客を魅了するでしょう。



[3]マレーvs[2]フェデラー

過去の対戦成績はフェデラーの12勝11敗で、直近の3試合はフェデラーが勝利しています。
マレーの3連敗が始まったのは、フェデラーが以前よりも積極的にネットに出る超攻撃的な戦術を取り入れ始めた2014年全豪からです。

昨年の不振から脱し、今季は好調を維持してレースランキングでも2位につけるマレー。
全豪や全仏、マスターズではジョコビッチと互角のストローク戦を展開し、マドリードでは錦織とナダルに完勝するなど、完全復活を印象付けました。

しかし、今シーズンは未だにフェデラーとの対戦がなかったのです。
好調ならジョコビッチすら圧倒する多彩な攻めを持つフェデラーを今日の試合で下してこそ、真の復活をアピールできるのではないでしょうか。

対するフェデラーもここで負けるわけにはいきません。
優勝を目指している以上、ただ勝つだけでは意味がなく、決勝で戦う体力を残すためにできるだけ早く決着をつけなければならないでしょう。

フェデラーは序盤から積極的に攻め、自分が得意とする早いペースに持ち込んで主導権を握ろうとするはずです。
それにマレーがついていけるか、対するフェデラーはミスなく攻め切れるかがカギになるでしょう。

フェデラー勝利を予想してはいますが、フェデラーのサーブの調子、凡ミスの数によってはどちらが勝ってもおかしくありません。

決勝戦レベルのプレーが期待できるこの試合。
厳しい戦いを勝ち抜いて決勝に駒を進めるのは果たしてどちらでしょうか。


8/11 大会終了後結果追記

[1]ジョコビッチ 7-6(2) 6-4 6-4 [21]ガスケ
[3]マレー 5-7 5-7 4-6 [2]フェデラー
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いよいよベスト8が出揃いました。まずは本日行われる準々決勝の組み合わせを確認していきます。

[1]ジョコビッチvs[9]チリッチ
[4]ワウリンカvs[21]ガスケ
ポスピシルvs[3]マレー
[12]シモンvs[2]フェデラー

そして、ベスト4に勝ち残るのはジョコビッチ、ワウリンカ、マレー、フェデラーの4人だと予想します。

一番確実なのはマレーでしょう。
対戦相手のポスピシルは2連続のフルセット戦を制しての勝ち上がりで、シード選手を次々と撃破してきたその勢いをこの試合でも発揮するのは、体力的にも気力的にも厳しいかと思います。
加えて、マレーには地元の声援という強力な武器があります。

準決勝の相手がシモンになろうとフェデラーになろうと激闘が予想されますから、マレーとしては出来るだけ早く決着をつけて体力を温存したいところでしょう。

唯一心配されるのが3回戦で痛めた肩の状態で、4回戦ではサービスに若干影響が出ていたようです。なおさら短期決戦が望まれるでしょう。


続いては今大会まだ1度もブレークを許していないフェデラー。実は今大会に限らず、前哨戦のハレ1回戦でコールシュライバーにブレークされて以降、104ゲーム連続でキープを続けています。

そんなフェデラーでさえ、今日の試合は難しいものになるだろうと発言しています。
その対戦相手はシモン。
直近の5試合は全てフェデラーが制していますが、内容的には厳しい試合が続いています。

この試合を左右するのは、何度も言いますがフェデラーのサーブだと思います。
もともと芝が得意ではないシモン。球足が速いだけに、ストローク戦で粘るという戦術がうまく機能しないのでしょう。
良いサーブを入れてラリーに持ち込ませない、すなわちシモンの戦術を封じること。
これが出来れば案外あっさりとフェデラー勝利で終わると思いますし、ここまでの好調振りを見るに、充分あり得る展開ではないでしょうか。



ベスト8に勝ち残った中に、今大会唯一1セットも落としていない選手がいます。
それが全仏覇者のワウリンカです。

やはりこの選手の山場は1回戦なのでしょう。
ここ最近のワウリンカのグランドスラムでの早期敗退といえば専ら1回戦敗退で、それ以外はベスト8まで勝ち上がってくることがほとんどでした。
今大会も初戦で快勝すると、2回戦以降もまるで崩れる様子もなく、強力かつ安定したプレーを続けています。

今日の試合もその実力を遺憾なく発揮すれば勝利はほぼ間違いないでしょう。
ただし、つまらない凡ミスが出始めると、好調を維持しているガスケはそれを見逃さないはずです。
これまで芝に対する苦手意識を抱えていたワウリンカが、それを払拭出来るかどうかが試される一戦となるでしょう。



4回戦、アンダーソン相手に2セットダウンからの逆転で辛勝したジョコビッチ。
正直あそこまで苦戦するとは思っていませんでしたが、それでも勝ち切るのは流石です。

今日対戦予定のチリッチとは昨年も準々決勝で対戦していて、その際はフルセットでジョコビッチが逃げ切りました。
4回戦の苦戦を考慮してジョコビッチの敗戦を危惧する声もありますが、自分はそこまで深刻にとらえる必要はないと思います。

そもそも、大会序盤は完璧と言っていいほど順調な試合運びで、全てストレート勝ちを収めていました。
確かに4回戦は手こずりましたが、気を引き締めるいいきっかけになったのではないでしょうか。
体力面も、今日の試合に関しては問題ないと思います。
チリッチも今大会はフルセット戦が2回と、決して絶好調とは言えません。

むしろ自分が警戒しているのは次の準決勝で、ワウリンカとの対戦となればやはり厳しい戦いを強いられるでしょう。

準決勝、決勝に備えて体力を温存するためにも、今日こそは早めに決着をつけたいところです。


8/11 大会終了後結果追記

[1]ジョコビッチ 6-4 6-4 6-4 [9]チリッチ
[4]ワウリンカ 4-6 6-4 6-3 4-6 9-11 [21]ガスケ
ポスピシル 4-6 5-7 4-6 [3]マレー
[12]シモン 3-6 5-7 2-6 [2]フェデラー






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大変遅くなりましたが、今回もグランドスラムに合わせてトップ20のマルチチャートを作成しました。
ウィンブルドン後のランキングについても触れていきます。

昨年ベスト4まで勝ち進んだラオニッチとディミトロフはともに3回戦で敗退し、失効ポイントの影響を受けてかなりポイントを減らします。特にディミトロフは来週のランキングで15位以下まで順位を下げることが確定していて、今後の大会の失効ポイントも考慮するとしばらくトップ10からは遠ざかるでしょう。
未だスランプから抜け出すきっかけをつかめないままのディミトロフ。約1年前までは若手のトップを走る存在だっただけに、できるだけ早い完全復活が望まれます。


また、フェレールの欠場およびラオニッチの3回戦敗退により、来週の世界ランキングにおける錦織の5位または6位が確定しました。5位になるか6位になるかはベルディヒにかかっていますが、ベルディヒが5位になる条件はベスト4以上というなかなか厳しいものです。


本日は4回戦全8試合が行われます。
最大の注目はガスケvsキリオスの一戦でしょう。
昨年の2回戦で対戦した際はキリオスが9つものマッチポイントを全てしのぎ、2セットダウンからの大逆転で勝利しました。

そして2度目の対戦となった今年のエストリル(クレー)決勝ではガスケが完璧な試合運びでストレート勝ち。
ツアー初優勝がかかっていたキリオスの夢をことごとく打ち砕いたのです。

しかし、キリオスの強烈なサーブやストロークはクレーではなく芝のような球足の速いコートでこそ真価を発揮します。今日の試合もガスケにとって厳しい戦いになることは間違いないでしょう。



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