2010年12月28日

リチャード・ギアとチベット

30f960a3.jpg写真は12月11日、ニューヨークで行われた劉暁波支援集会におけるリチャード・ギア(phayulより)

インドのメディアTWA(Trans World Features)が最近カイロでリチャード・ギアにインタビューした。
http://www.indiablooms.com/BollywoodDetailsPage/bollywoodDetails221210e.php

以下はそのインタビュー記事からの抜粋。

-----------------------------------------------------------------

質問:仏教への改宗について何か話してほしい。

リチャード・ギア:途中で退学したが、大学で哲学を専攻した(*1)。
その後も哲学好きは続いていた。
私はバークレー司教(*2)を中心とする西洋哲学を読んでいた。
初めて仏教に出会ったのは、非常に不幸であった20代初めだった。
そのころエバンス・ウエンツ(*3)のチベット仏教に関する本が私に大きな衝撃を与えた。
ダライ・ラマ法王に出会う前の4、5年間、私は禅の熱心な生徒であった。
佐々木承周老師(*4)が私の師であり、彼から禅の瞑想を教わった。
両親はメソジストだったが、1978年にブラジルの画家シルビア・マーティン(*5)と共にネパール旅行をした時から、私の仏教に対する関心は本物になって行った。
ダライ・ラマに会った時から仏教を行じている。
作曲家のフィリップ・グラス(*6)と共にチベット文化保存のための「チベットハウス」を創設した。
私はチベット独立運動のために常に働き続け、チベットの人権擁護を持続的ミッションとしている。

質問:最近、あなたは劉暁波にノーベル平和賞を与えるなという中国の態度についても多く発言されているが、これについてのコメントを。

リチャード・ギア:私は1978年より、チベットが中国から独立すべきとの主張を擁護し続けて来た。
チベット・ハウスの共同創設者であり、ICT (the International Campaign for Tibet)の委員長でもある。
この会は中国支配下にあるチベットの人権を擁護するNGOだ。
今月(12月)ニューヨークで他の10団体と共に、この獄中の活動家を讃える集会を行った。
我々のこの連帯が明らかにしたかったことは、野蛮な力では、内的で普遍な自由への、表現の自由への、共同体への欲求は結局押さえられないということだ。
劉暁波氏へのノーベル平和賞授与は我々も(世界)共同体の一部であるという表明でもある。
中国政府は心を少しだけ入れ替えることで、ノーベル平和賞受賞者である劉暁波氏をプライドをもって尊敬と共に受け入れることができるし、そうすべきなのだ。

-------------------------------------------------------------------

* 1:リチャード・ギアはマサチューセッツ大学に入学し哲学を専攻したが、中退し俳優を志した。

* 2:ジョージ・バークレー(1685 –1753)はアングロ・アイリッシュの司祭であり哲学者。彼の哲学は非物質主義、或は主観的観念論と呼ばれる。彼によれば、個人は対象の感覚と観念(ideas)のみを認識し、事象のような抽象を認識できないという。また、観念はそれを知覚する意識に依る事により初めて存在できるとする。(仏教に似ている)
サンフランシスコのバークレー地区は彼の名に由来する。

* 3:Walter Yeeling Evans-Wentz (1878 –1965)。アメリカの人類学者、作家。チベット仏教研究のパイオニア的存在。1919年、ダージリンで最初にチベット語テキストに接した。「チベット・死者の書」(1927年)とか「ミラレパ伝」(1951年)を最初に西洋に紹介した。

* 4:Kyozan Joshu Sasaki(1907~)1962年からアメリカに住む臨済宗の僧侶。カルフォルニアのBaldy山に禅道場を開き103歳になる今も現役で教えを行っている。彼は多くの弟子を育て、アメリカとヨーロッパでもっとも影響のある禅の導師と言われている。

* 5:Sylvia Martinsブラジル生まれの女流画家。

* 6:フィリップ・グラス (Philip Glass, 1937年~)についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/フィリップ・グラス

---------------------------------------------------------------

追記:リチャード・ギアの映画ファンのために最後の質問をおまけに訳しておく。

質問:あなたの新しい映画「Double」について何か語ってほしい。

リチャード・ギア:この映画はシナリオライターであるMichael Brandtの監督デビュー作だ。
Brandt はDerek Haasと共にシナリオを書いた。
スパイ・スリラーもので、ずいぶん昔に死んだと思われていたソビエトの暗殺者によりワシントンの議員が殺されるというシーンから始まる。
私は引退したCIA諜報員の役で、若いFBI職員と無理やり組まされ、その殺人者を探すというわけだ。




rftibet at 18:30│Comments(0)TrackBack(0) その他 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔