うらルンタ プラス

2008年04月09日

春の嵐(報道被害)/ チベット式応急治療法/ニントプリン/ラブラン蜂起

以下うらルンタの藤田さんの嘆きから。

 朝も昼も夕方も、ワイドショーや情報バラエティ番組が公式聖火リレーに触れている。どれもこれも、ロンドンやパリの混乱ぶりをセンセーショナルに紹介、もみ合いになってるとことか、血だらけで取り押さえられる活動家とかを映した後で「聖火は長野にも来るんですよねー!?」「長野は大丈夫なんでしょうか!」とカメラは長野の商店街へ。
 ちゃっちゃっちゃっちゃ……とおどろおどろしいBGMに乗せて町行く人にインタビュー。
 (長野市民)「長野はあんなふうになってほしくないですねぇ」
 インタビュアー「チベット人が抗議活動をしに来る計画を立ててます」
 (長野市民)「えーっ、そうなんですか、怖ーい」
 インタビュアー「どう思いますか」
 (長野市民)「長野にはチベットを持ち込まないでほしいですねぇ」
 (東京の街頭)「(イギリスの映像を見て)チベット人もちょっとやりすぎじゃないっすか? もう暴力になってるじゃないすか? 中国人への恨みを、外国で関係のない聖火ランナーにぶつけないでほしいですね」
 ……ああもう何もコメントしたくない。私的な感想を口にする、街頭インタビューの当事者は悪くないよ。でもそれが、何の付随情報もないままに電波に垂れ流されて、残るのは「チベット人がきたら長野が危ない」っていう漠然としたイメージだけ。
 “暴動”前の去年から、「非暴力で」「平和的に」「合法的に」「正々堂々と」訴えたいことを声にしたいんだ、って、それだけを考えて、市役所や警察にこっちからコンタクトして、どうしたら法律に違反しないか、周囲とトラブルなく意見を表明する機会をつくれるか、相談してきたチベット人の行動も何もかも無視されるの?
 デモもやりません、集団も作りません、拡声器も持ちません、場所も指定したところから動きません、ただ横断幕で意思表示できればいいです、って、たったそれだけの希望さえ通るかどうかわからない状況で、なにが憲法の言論の自由の保証だよ、とか悲しくなりながら、それでも「個人行動での抗議がトラブルになるのは避けたいからなんとか調整したい」って、聖火リレー成功との両立を願ってるチベット人と、「さぁ長野どうなる!?」って何かが起きるのを期待させて煽る“情報番組”の、どっちが暴力的なのよ。
 で、追い討ち、社会貢献活動でも広く知られるマラソンランナーに「聖火リレーの走者はなにも悪くないのに、身の危険を感じながら走らなくてはいけないのはおかしいです。(あなたも走りますが)はい、不安がないといったらうそになります。ダライラマさんが平和に、と呼びかけていることをもっと考えてほしいですね」とコメントさせて、チベット問題そのものにはいっっっさい触れず、「大丈夫か長野!」で終わり。
 友人が取材に応じたワイドショーは、わざわざシメのナレーションに「チベット学生自由組織(※SFTのことらしい・笑)の日本支部からは、まだ逮捕者はでていないようです」って締めたそう。
 なにそれ。“これから逮捕されるかもしれないけどね”って当てこすり!? ふざけんな。そのワイドショー、プロダクションの電話取材が当たり柔らかく「暴動シーンのみを流すチベット報道は間違っていますよね、そういう切り口を正したいんです」なぁんて甘い言葉を並べて電話コメントを要請したから、期待した友人は「いい取材だったので明日が楽しみ」とまで言ってたのに、ホント最悪。
 友人もチベット人も、テレビメディアとの付き合いなんてこれまでまったくない、ほんと普通の人なの。メディア側は「テレビに出たら顔と名前が売れてあなたの意見が広まる」なんて基準ですぐに「ギブアンドテイク」とか言い出すんだろうけど、その論理自体が傲慢なんだって。そっちが一般人を、電波に乗せる商品として、対価も払わず、おもしろおかしく消費してるだけじゃん。
 友人たちは、マスメディアになんて載らなくても、ウェブサイトとか会報とかで地道に身の丈にあった活動をしてきたし、それはこれからだって続く。この機に名前を売り込もうとか有名になろうとか思う訳がない。何か自分たちがこれまで接してきた事実を話すことが、少しでもチベットを知ってもらうことにつながるなら、と思って協力した友人たちが、正反対の仕打ちを受けて、振り回されて精神的にぼろぼろになっているのが本当に許せない。

 チベット人は、命を危険にさらして行動しているのに。殺されている人がたくさん出ている、今も続いている、そういう状況で、チベット人がなんでこんなに面白おかしく消費されなきゃいけないのか。悔しくてしかたがない。



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 「もう、自分はどうしていいか分からないです」
 深夜、ずっとひとりで取材に応えてきたチベット人と話す。はあ、とため息が混じる。「なんか、チベット人が聖火リレー壊すって言うじゃない。テレビの人、皆『どうして北京五輪に反対しますか』って聞くね。『反対じゃない』『五輪反対してません』て言っても聞いてくれない」
 「海外のチベット人の暴力行為をチベット人としてどう思いますか、なぜあんなことをするんですか、て何度も言われて。でもあれは彼たちのやったことで、日本と海外は違うじゃん。僕たちは、日本で、非暴力で、ってやってるだけで、海外のことで責められても答えようがないじゃん……」
 背後に車の走るような音が聞こえる。
 「家じゃないの? まだ外にいるの?」と聞くと、電話がたくさんかかってくるから、小さい子供や家族には聞かせられないから、アパートにいられなくて出た、という。胸が詰まる。電話は涙声になる。
 「いま、チベット人がこれから長野で暴動する、とか思われて、チベット人は怖い、みたいになってる……。テレビつけると全部『チベット人が妨害してます』って映る……。みんな、チベット人が悪いって思ってるよね。これで、チベットの国旗を持って長野に行ったら、僕たち、犯罪者みたいに思われて、石をぶつけられたりするんじゃないかな……怖いよ。長野に行くの怖い。外に出るの、怖い。どうしてこうなっちゃったんだろう」
 日本で僕たち何か悪いことした? どうして? と尋ねられて言葉がない。なだめる言葉も見つからない。

 「あと、へんなことばかり聞かれる。『ダライ・ラマは結婚していますか』とか」
 チベットのことを何っにも知らない人が電話かけて来るんだね、と答えつつ、それにしてもひでえなそりゃ、と局名を頭に刻む。そんな的外れ、かつ冒涜的な質問をチベット人本人に直接投げつける前に、自分で調べろ。何でも聞けばいいってもんじゃねえぞ。
 「それから、『反ダライ・ラマ主義のチベット人は日本に何人いますか』って。反ダライ・ラマって何? どういうこと? そんな人がいるの?」
 いやーそこまでワケわからん展開になると私もなんと言っていいか……。反ダライ・ラマって、チベット仏教を否定するチベット人、ってこと? 中国政府側の立場でダライラマ法王を批判するチベット人ってこと?(だとしたら、中国国籍のチベット人がダライラマ法王を賞賛できるのか、「フリーチベット」って言える状況なのか、そっちで考えろ)

 「一生懸命チベットのことを話しても全部無視されて、長野で何するかばっかり聞かれる。チベットでは、今日だって、アムドの寺院で警察がお坊さんを撃って、何人か殺されたって言ってるでしょ。でも、そういうニュース全然なくなっちゃって、長野しかテレビに出ない。長野でチベット人が暴れる、危ない、って。どうして? それニュース?」

 AFPの中国語版には、甘粛甘南蔵族自治州卓尼県で僧侶の騒乱が発生、公安に鎮圧されたことが分かった、と載っている。

 「反ダライ・ラマとか、なんでそうなるの、おかしいよ。本当に今日はもう、何か一つ間違えたことを言ったらずーっとテレビに流れて、チベット人が悪く思われるどうしよう、と不安でそればかり考えて。でも、きちんと話せたかもと思っても、チベットのことが悪く出てる。もう、どうしていいか分からない」

 朝から電話が鳴り続け、午前中「これから行く」って電話があってテレビが来て、午後は新聞の人が来て、夜帰ってきたらまたテレビ局から電話で取材依頼があり、「もうたくさん話したしつらくていやです、って説明してるのに、テレビの人が、だったらなおさら意見を言わなきゃダメだって強く言われて、断り切れなくて……」午後9時過ぎにテレビ局に行って、午前零時ごろまでカメラ回されていろいろ聞かれていたらしい。一般人を午前0時まで拘束って、どんなテレビ局だよ。もう信じられない!!
 取材断ろうよ。「SFTJapan活動してます、っていってるから、だから答えなきゃいけないって言われて……」いや、それ義務なんかじゃないから。頼まれるまま断り切れずに全部受けてたら精神的に潰されちゃうよ。ああ、でも人が良くて、口べたで、頼み込まれたら強く拒絶できなくて、ああ言えばこう言うで日本語で言い返せないでいる間に取材を受けることに誘導されちゃうんだろうなあ。ああ、誰か日本人が防波堤になってあげないといけないのに、何もできなかった、ごめん。
 中国政府からチベットを守ろうとか言う前に、日本で、メディアスクラムからチベット人を守らないと。助けてください、ほんと。



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 ダラムサラから、逮捕されるくらい頑張れ、と言われたので、日本では、冗談でもチベット人が「聖火リレー失敗したらいいな」なんても言えない異様な雰囲気なんだ、と伝えたら、なぐさめられた。

以下私のメール

 中国が今までに、今もチベット人にやってることに比べれば何の暴力でもありません。中のチベット人は実際、銃口に向かってそうして闘ってるのですし。
 中国がそれをどう利用しようが、日本の馬鹿メディアがどんな解説をつけようが、大したことはないのです。デモとは、注目を利用する為にやるものだし。
 RFAでこのところ毎日、海外でのチベット人やサポーターの活躍について報道されていますが、それに対し本土からは、「大変な激励になる。私たちを助けようとして声を上げてくれてる人々が世界中に沢山いると知ることは、私たちを大層勇気付けてくれる」と電話が掛かっている。日本からのニュースもそうなればいいと思うだけです。

 みんなで静かに座ってるだけというのもいいんじゃないですか。第一、法王はトーチを妨害しないようにとおっしゃってますしね。心は玉砕だが体は静かに歩いたり座るだけ、というのは仏教的でいいですかね? 相手がそれで解ってくれるならね。

 要するに、チベットに対する愛情問題だからね。泣き叫ぶもの、助けようと突進する者もいるわけですよ。
 チベット人の勇気が今の腰抜け日本人に解るわけがない。真理のために死を覚悟することを知っているアムドパやカンパの心を誰が知り得よう。死を覚悟する僧侶たちの心を誰が知ろう。




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<チベット式緊急治療法>

 2日前のRFAで放送されていた中で興味を覚えた話について。
 カムのタウ(発音はダウが近い)での事件について、現地からの銃弾を受けた人たちの電話の終わりに「沢山の人が銃弾を浴びたり、暴行でけがをしたが、捕まることを恐れて病院に行くことができない」という話があった。その後ですぐに「このようなけが人に対し、どのような緊急処置をほどこしたらよいかについて、これからチベット医学院のテンジン・ターユ医師にお話を伺います」と、アナウンサーの声。その後、アムド語訛りのターユ医師が話し始めました。
 面白そうなこと言っているな、とは解るのでしたが、いかんせん訛りについていけずはっきり解りませんでした。そこで、ここはK君、と思い、チベット医学院を卒業して今はインターンをなさってるK医師に、直接その先生に会って(強調はうらるんた)レポートして頂きました。以下、その興味深い? チベット式応急手当法の一部を紹介します。

 まず、傷を負っている場合には第一に感染症(化膿)を防ぐことが大事だということで、もし市販の薬が在るならそれを使いなさい、ない場合にはアラッ(蒸留酒)で洗いなさい、無ければチャンでもいい、それもない時には自分の尿、動けない時には人の尿でもよい、できればこの場合8歳の子の尿が手に入れば一番の効果が期待できる。
 化膿を抑えるためには食事についても気を付けるべきだ。傷が新しいうちは肉類、古くなった食べ物、バター、卵を与えてはいけない。傷が治ってきたら血液を増やすために新しいバター、ミルク等を与えるとい良い。
 ここで、私が思わず「へーおしっこって本当に化膿止めになるの!?」とK医師に訊くと、「尿はシンブを殺すと経典に書いてある」とのこと。
 「シンブって何?」
 「ブ(虫)だよブ、小さい虫ってことだよ。足が無くて、丸い虫。まあ細菌みたいなものだよな」
 「何! チベット医学は細菌のこと知ってたの?」
 アユルヴェーダからきたらしいのですが、その起源はBC5000年とも!? それは大袈裟としても、少なくともその経典が書かれたのが12世紀だから、その時点までには細菌の存在がインドやチベットでは知られてたということなのです。どうやって? 顕微鏡が発明されたのはいつ? 
 経典によれば、この発見はすべて薬師如来の瞑想直観智に起源するのだそうです。ここから、K君、いや先生と実際の経典を前に相当長いチベット医学論議が始まったのでした。
  話を続けます。次は卒倒した時の対処法。
 ナツメグを砕いてその粉末を布に包み、てるてる坊主状にして、ごま油を加えた熱い湯に浸す。これを頭頂、首の後ろの脛骨、胸の中央、両足の裏、両掌にあてる。これを「モンゴル式お灸法」と呼ぶそうです。ナツメグが無いときにはパンとかツァンパでも代用できる。何もない時には、両足の裏、手のひらを強く擦る。
 ハリを刺す場合には、両手足の指先に計20本、プラス頭頂、鼻の下に射し、少し出血させる。そばでツァンパとバターを混ぜたものを燃やして薫香するもよし。香りのよいお香などは利かない。腫れを取るためには、鳩、無い場合は小鳥の糞を塗るのが一番良い。
 これについてK氏は「小鳥の糞はアルカリ性が強いからシミ、ソバカス予防になるよ。昔の日本では鶯の糞を化粧品として売っていたいたぐらいだよ」と解説。でも、腫れとシミは一緒なのかいな? 
 そして最後になんと、銃弾の抜き方! まずヤギの糞と雀などの小鳥の糞を混ぜ、それに自分の尿をよく混ぜる。それを傷口の周りに塗る。これだけで銃弾は自然に出てくるんだそうです!  以上でした。
 これを現場で聞いたチベット人たちは本気で小鳥の糞など探し始めるかも知れない。どうか火事場の神秘現象により奇跡が起こりますように。

 あまりの「チベットらしさ」に嬉しくなった。やっぱチベットっていいわ。というか、独自の文化、価値観があるってすばらしい。と思うのでした。


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<ニントップリン(勇気園)>

 続いて、ダラムサラ郊外にある、心身障害者施設ニントプリンを訪問した話。

ニントップリン

 今日、日本人7人、インジ2人でニントップリン(ダラムサラにある子供のための心身障害者施設)とノルブリンカを訪れました。
 ルンタでも何人かをスポンサーしてたよね。今は50人の子供たちがここに暮らしてるそうです。最近完成したお堂の中で、子供たちが大きな声でオーマニペメプーンを唱え続けていました。この念誦は心を落ち着けるのにとても役立つ、とラモ・ツェリン館長さんの話。
もっともそこに集まった子供たちはダウン症の子供がほとんどですから、その念誦もばらばらです。でもみんな一生懸命唱えています。
 実に、ここだけでなく、今ではチベット人のいるところどこでも、法王の呼びかけにより皆寄り集まってこの観音菩薩の真言を唱え続けているのです。
 写真に写ってる手前の女の子はその中でも一番大きな声で激しい様子で唱え続けていました。でも目が合うと、ふわっと明るい笑い顔になりました。
 実はこの寺も私の設計です。その中でこの子たちが一生懸命祈っている姿を見て、私は正直泣けてきました。



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 そして、チベット人も心配していた、チベット本土の話に戻る。

http://phayul.com/news/article.aspx?id=20452&article=
Tibetan+monks+protest+in+front+of+foreign+reporters
%3a+witness
 さっきBBCにラプラン僧院の僧侶たちが、国旗をかざしながら、法王の名を叫ぶところが流れました。今日のことです。画面に映った僧侶たちの運命は……ですね……。



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2008年04月01日

推奨スローガン

130c97f3.JPG  昨日(3月31日)昼3時ごろ、ツクラカンの集会で発表された、委員会(Tibet Solidarity Committee)推奨のスローガンです。訳して送ろうと思いましたが、まずは添付してみます。
実際使う前には法王事務所に確認した方がいいかも。

 おぉ、これ面白いですね。しかしちょっと難しいかな。
 「ストップ・トーチャー!」「リリース・リリース!」……やめて父ちゃん! 魚逃がして! とか誤解されそう(しません)。
 「ウェークアップ、ウェークアップ、フージンタオ!」(起きろ胡錦涛!)? 目覚めよ、胡錦涛、とはまたなんか爽やかですな。フージンタオはいいけどウェンジァーパオって誰だっけ、と思ったらオンカホー(温家宝)か。中国人名は日本だと海外と撥音が違うからなぁ。この「ウェンジャーパオ! イン・チベット!」ってのは、温家宝、チベットに行け! ってこと? よく分からん。

 YouTubeとか見ていて思うのは、チベット人のシャウトっていろいろあってやっぱり多少は土地柄が出るのかな、と。「Long Lives!」「Dalai Lama!」なんて定番中の定番のようで、聞こえるとちょっとにんまりします。カナダの集会は「Chinese! Shame! Shame!」の繰り返しで、ほほー、と思いました。(「中国人! 恥! 恥!→中国人、恥を知れ!」で意味はいいですかね)

 日本のチベット・ピースマーチは、ずっと「チベットにぃー」「じゆーをぉー」、「ふりー、ちべっと」「ふりー、ちべっと」という4拍子のゆったりしたリズムでした。3年前、チベット人がマイク持ってくれて、英語で「Free Tibet!」「Free Tibet!!」(2拍子)「What We Want!!」「We Want Justice!!」(2拍子)なコールがわき上がったときはシビれましたね。英語って1音節1拍でコールできて、2拍子のリズムだとタテノリになれるわけですよね。
 音節長くてどうしても拍数が増えちゃう日本語にあって、2音を1拍で発音できるのは「〜ン」の撥音くらい。あとは、最後が母音で終わる単語を、前の母音とくっつけて、「アイ」「アオ」「ウア」などの二重母音でむりやりまとめて発音するくらいかなあ。
 ……と考えると、「アン・ポ!」「フン・サイ!」「アン・ポ!」「ハン・タイ!」っつーあの掛け声(撥音+二重母音)は、日本語でもタテノリできる、貴重な、ホントよく出来たコールだったんだなあ。しみじみ。
 3年前に日本語コール考えてたときは、日本語でもなんとか2拍子のタテノリリズムを、と考えて、「チベッ(ト)・に!」「ジンケン・を!」「チベッ(ト)・に!」「ジユー・を!」というのを考えてみた。だけど「こういう風に言ってみてくれる?」ってお願いしたら、チベタンが悲しそうな目をして首をふるふる振るんだ。「そんな早口、言うのもムリだし、何言ってるかも聞き取れない」って。ううう、そうかゴメン。でも英語だとあんなに早口なのになんでよ(涙)。
 というわけでそれ以来も、英語コールは2拍子、日本語コールは4拍子なのでした。


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 なんておばか書いてたら、はるかダラムサラからツッコミが!!

 まずはひとつ急いで知らせなきゃね。
 推奨シャウト表の読み方は上から下にでなく、左から右なのです。つまり左側を先導者が叫んだ後、続いて左側をその他大勢が叫ぶというものなのです。
 実は私も最初にこの紙を渡されたときにはなんだか意味不明と思ったのですが、2度目に見たとき、、はは、、、これは左から右に続くのか!と解ったのでした。

 失礼しました!
 画像のコールは、同じ行の左側と右側が対応してたんですね。なるほど。
 「ライアー、ライアー!」「フージンタオ!」(嘘つき、嘘つき、胡錦涛! ……いかんB'zの曲が頭の中に響くぞ)「フリー・プレス!」「イン・チベット!!」(報道の自由を! チベットに!)という具合に対応してるのか。
 わははは、縦に読んだらそりゃ意味不明だ。大変失礼しました。



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2008年03月30日

チェーンハンガーストライキに加わりました。

8764deec.JPG  今日午後2時から、日本人5人がチェーンハンガーストライキに加わりました。
 明日の2時までです。
 他の皆と、お経を唱え続けています。とりあえず現場から。

 プェーゲェールローー!(チベットに勝利を!) 日チベ連帯!
 31日午後2時(日本時間同午後5時半)までですね。応援の国際携帯電話を!
 直接の面識のない方だけど、北京五輪非公式チベット選手団「チーム・チベット」のユニフォームの黒ジャージがカッコイイです。もらった画像、特にモザイクとかかけなかったけど……いいよね、“民主主義の国”“言論の自由のある国”日本からのメンバーだし……?


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 過日、お世話になってるチベ界の大先輩から「大丈夫? やせてない?」と労っていただきました。
 今から1週間前くらい、半日ごとに事態が動いてわーっとなっていた数日間は、気付いたら昼食も夕食も食べ損ねて、眠れなくて結局朝までメールの応対に追われたなんて日もあって、あの日は自分でもびっくりしたけど一晩で体重が1kg減ってました。鏡見たら、目の周りがごっそり落ち窪んで目の下はどす黒く充血して、ちょっとした遺体みたいなかなりヤバイことになってましたが、
もしかしてこれがホントの「チベットでダイエット」……
とか一瞬思った(いやほら「チベット式体操で痩せる!」って流行ってたんではっはっはっ)わけですが、不謹慎で誰にも言えなかったり。
 んで飢餓状態にあるとリバウンドがくるわけで、翌日普通にご飯食べて一晩寝たら、すぐに1.5kg戻りました。人体の神秘。つーか増えてるし。
 てな感じで壊れつつ元気です……大先生、ご心配ありがとうございました。



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(4月1日追記)
 日本人ハンガーストライキの報告です。無事、終了したようです。ゴミ収集場の横だったんですか、あの写真。ううむ。犬も来るなあ……。お疲れ様でした。
 み……水も飲めなかったんですか! ゆっくり体を休めて下さい……。 

 さて、昨日(3月30日)はハンガーストライキでしたが……とにかく夜眠れなかった。
 チベット人たちは夜遅くまで、話したり、お経唱えたりでした。それが終わったころから、あたりの野犬たちが大勢集まり、お祭り騒ぎを始めました。場所はどこかはっきり判りますか? 寺(ツクラカン)の門の前下に向かう道との三叉路の上公衆トイレの上、塵収集場のすぐ横です。この野犬の喧嘩や遠吠えが朝まで続きました。
 そうそうあと一つ。仲間の日本人が水を飲もうとしたら「水はだめだよ」と言われました。「え! 水もだめなの! 飲むのもだめなの!」とその日本人は驚き、がっかりしたようでした。断食中は、体のためを思うなら水を沢山飲むべきと思うのですが……。まあ1日だし、いいかね。
 私は(午後2時の)終わりも近づいたころ、ダライラマ法王が来られるというので通信社の記者に付き合いその場を離れました。それがそのまま飲まず食わず午後4時まで。余計なハンスト延長でした。
 法王は、皆が集まって例の念誦会を続けてるところに自ら加わられ、1時間ほど、様々な祈願のお経を上げられました。道すがらに記者が話しかけましたが、その時は何も答えられませんでした。
 2日前、デリーから帰られた時は、大勢のチベット人が寺の前、ハンストをやってる場所で珍しく車から降りられ、ハンストをやってる人たちみんなを激励し、「これは抗議の仕方のうちいいやり方だ、金もかからないし ハハハ! 何より静かで平和的手段だ」とおっしゃいました。

 そりゃぁ盛り上がりますなハンストも。
 うん、やっぱり、ダラムサラにいるチベット人は、法王のもとで暮らしている、というだけで、本土チベタンより数段、なんというか言葉が見つからないけど、報われてる? 実感があるのかも知れないな、と思いました。
 アムドでチベット国旗を掲げていた青年や、ジョカンで涙を流していたお坊さんが、いつかギャワリンポチェから直接、一言でいい、「苦労したな、つらかったな」と言葉を掛けられる機会があってほしいな、とふと思います。
 ……ところで、「なにより静かだ」って。連日のデモのコールがパレスまで届いてて「またやってるなぁ」とか思ってたんでしょーか、法王は(笑)

 メールには、追伸も。

 そうだ、さっきのハンガーストライキの場所がひどかったことの話のついでに、眠れない夜に思い出したことの一つ。
 そういえばこの場所はかつて、リチャード・ギアに頼まれて“マクロード美化計画の一環”として私が図面を書いた場所だったな、と。このツクラカンに至る三叉路に「リチャードギア広場」(?)を作ろうと、測量して、楽しい広場を図面にまでしたのでした。が、結局、インドの営繕部がそれでは自分たちに入るはずのいつもの余剰金が無くなるというので、こんな汚らしい広場ができたのでした。

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 はははは(^^;;;



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2008年03月22日

関西テレビ

昨日の話だけど、昼過ぎ、ダラムサラから突然国際電話。うわっ。
 「さっき関西テレビからインタビュー受けた。午後5時からのニュースで流れるって。どれくらいか分からないけど、20分くらいしゃべったから」
 ええぇぇ……ここ、仙台です。
 「東北地方はたぶん関西テレビ映らない」と言うと、すごく残念そうだった。私も残念! 誰か録画していないかなあ? といっても、ドキュメンタリーやドラマじゃなく、ニュースワイドみたいな番組を録ってる人はいないわなぁ。

 で、もっと驚いたのはその後。
 17時20分くらいに、Web公開している裏ルンタのアドレスにメールが。
 「読売テレビ『ウェークアップ!ぷらす』だが、関西テレビのニュースをみてメールした。インタビューをお願いしたい。明日朝8時の番組なので早急に連絡を」
 速攻か!! ……で、ほぉー確かに放映されたんだ、と妙なところに感心。
 しかし、ニュースでインタビュー流れてものの数分で検索でたどりついた人からメールが来るなんて、どんな話をしたんだろう? 了承取って電話番号伝える。

 今日朝8時からの番組だそう。
 自分はそのころ新幹線で東京に向かってるので見られませんが、「まだ家にいる」という人、「関西だから東京の集会は関係ない」という人、誰かDVDに撮ってほしいなあ、と。


 フライデーに、2月に新宿で会ったフォトジャーナリスト野田さんのクレジット。おー、無事掲載されてよかった。野田さんからは「26日発売のSAPIOに載ります」という連絡も。



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2008年03月20日

カンパ、草原を疾るデモ

37869623.JPGテンパラ!! パサンラ!
 ……ダラムサラから届いた写真に、うぉぅ、と変な声出る。知り合いが、まったく見たことのない表情で映ってた。
 普段はルンタ・レストランで働いている、グチュスム(9-10-3Movement of Tibet)のメンバーが、ダラムサラでのデモを先導した写真。グチュスムのオフィスの人たちももちろんいる。
 手首を手錠でつながれ、血の色に染まったぼろぼろのシャツを着るパフォーマンスで、武力行使への抗議を叫ぶテンパ君たちの表情は、興奮するとか、怒るとか、憤るとかいうよりも、悲しみや切なさに満ちているように見えるのは、彼ら自身が中国政府に投獄されて、拷問を受けて、故郷を離れざるを得なかった人たちだから、……かと。
 ラサ郊外に生まれた彼は、幼い頃に出家して、日本人にもなじみ深い地元の寺院で修行していて、1987年と1989年の反政府デモ――そう、今回、もののニュースとかで「89年以来20年ぶりの大きな暴動」とか言われる、あの当時のこと――に参加。まだ若くて、いったん逮捕されたら将来どうなるかとかまで考えず、正義感のままにデモに加わり、逮捕。糞尿の中で暮らすような、人間のプライドをずたずたにされる3年間の投獄生活を送り、釈放後、寺院に戻ることが許されず、1992年、ヒマラヤを越えたんだそう。
 彼自身は命は助かったけれど、尊敬する親戚のおじさんを失った。
 学校の教科書に漢字しかなかった当時(※今はもうちょっとマシではあるらしい)、チベット文字の読み書きや物語、歌や歴史など、チベットとは何か、を教えてくれた、周囲からも尊敬されている僧侶だったという。その人は89年、チベットの旗を持って隊列の先頭に立ち、逮捕され、自分で歩くこともできない状態で村に帰ってきて、そのまま苦しんで亡くなったんだという。
 そして、インドでの亡命生活だって、楽園というわけじゃない。先は見えないし、困った人を互いに助け合うチベットの良さは(故郷にに比べれば)薄れ、皆他人を出し抜いておいしい思いをすることにきゅうきゅうとしているし、どこかに出て行くことばかり考えてざわついているし……。
 「デモに、参加しなければよかった?」
 「いや、そうは……わからない」

 ……去年12月、ダラムサラでそんな会話をした時は、きっと私も彼も、本土で再び、チベットが銃火で蹂躙されるときが来るなんて想像していなかった。
 彼の脳裏には、自分の受けたつらい体験と、ニュース映像に映る、チベット国旗を掲げて僧衣をひるがえし、晴れやかな表情で大通りを突っ切る若いお坊さんたちの姿が重ね合わされているに違いない、と思うんだ。
 なんてつらいんだろう。

 ルンタ・レストランからのメールも切なく。

 ルンタも既に一週間、店を閉めています。
 地元、インドの人は無反応。
 チベット人のお店が閉まっているので、稼いでいるという様子。

 日中のデモ行進。夜の灯明行列。町中にあふれる惨殺されたお坊さん達の写真。
 さすがにドライで仕事を神聖視する日本人の私も、レストランの営業はできない感じです。何よりも、チベット人のスタッフにとって、この数日、仕事に時間を割かせるのは間違っている、そういう空気の毎日です。

 チベット本土で、今、そしてこれから流される血、苦痛を思うといてもたってもいられません。

 2枚目の画像、ダラムサラの人々が歩いているのは、ふだんは旅行者ばかりが目立つテンプルロード。後方に映っているカフェは、SFT日本のツェリンさんが以前、日本食レストラン「エミエミカフェ」を開いていた辺りですよ。
 見慣れた、見覚えのある風景に、撃ち殺された僧侶の写真を掲げて歩く人たち。
 もうなんといえばいいんだろう。
 ただ、死なないでほしい、としか考えられません。それが感傷的だとか情緒的でしかないと言われようとも。


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 もう1通、ダラムサラから。
 いただいたメール、皆で読んでます、と報告したら、プレスカードを申請して、ダライ・ラマ法王のプレスカンファレンス(記者会見)にも入れる準備を整えたとのこと。うらやましい……とか思っている場合じゃない。
 日本でも、何もなくても官房長官は1日1回記者会見してるし、何か(例えば誘拐事件とか)起きたら捜査本部長はのべつ記者会見するものだけど、ダライ・ラマ法王も、そういう「責任者の責任」として、連日メディアの前に姿をさらしているわけで。
 法王からは、“中国政府のチベット批判に対するチベット亡命政府としての見解”なんか聞くより、人間の生きる意味について、とか、なぜ憎しみは生まれるのか、なんていう根本的な問いについて話してほしい、と思っちゃう私。

 4時からは亡命政府のプレコン。
 亡命政府は<Tibetan Solidarity Committee>と名付ける新しい緊急委員会のようなものを作るとか。これからのすべてのチベット人の政治活動はこの委員会の方針に従う、のだそうです。で、青年会議(TYC:チベタン・ユース・コングレス)とか、9-10-3(グチュスム)とかの団体は1日猶予を置いて政府に回答するとのことでした。分裂せず、一致団結してこの難治を乗り越えようとの提案ですが。さて明日どうなるでしょうか。
 記者から民主的でない。中国の法王批判のターゲットをつくるようなものじゃないのか?といろいろ質問がありました。
 要するに平和主義、中道路線に統一するということでしょう。
 デモのスローガンも変えるとか言ってました。
 明日は米下院の民主党の議長が来るのでまた1日中大変でしょう。彼女はこのあと北京に飛ぶとか? ダラムサラ中がアリの国旗で溢れることでしょう。話し合いの機会を作ろうというのでしょうかね?

 なんとなく、ざわついているダラムサラが思い浮かびます。
 ところで「アリの国旗」ってなんだろう。アメリカのことかな? ※ちなみチベット語でアメリカは「ユーエス」(英語由来)でも「メイゴー」(漢語由来)でもなく「アメリカ」で日本語と同じ^^)


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カムの騎馬デモ隊 ところで夜、NHKつけっぱなしの職場のテレビで、「暴動 さらに広がり」というニュースの時に、ちらっと、チュバ姿の男たちが馬で草原を疾走する姿が! 
 思わず「うわぁー?」と変な声出た。何、あれ、「暴動」? なにそのチベット人。めちゃくちゃ格好イイよ!
 と思ったら、ダラムサラでも言ってた。

 それにしても今日BBCで見た、カムの男たちが馬で疾走するデモは最高でしたね! まさにこれぞチベットの男の戦い。
 ……ではありますが、素手で突撃する決死隊のようにも見えました。

 ……うん。
 しかしとにかくもう1回見たくて、ダラムサラで流れたというBBC映像が上がっていないかと、夜中、ホントはそれどころじゃないのにクソ忙しいのにYouTube検索して、出てこず。
 どこかにないのかなぁカンパデモ。(はっ、私、もしかしてカンパ萌え属性が……!? この非常時に萌えてる場合じゃないんだが……)

 でも、ダラムサラでも、気持ちは同じだったみたい。ははは。

 夜の集会のビデオで、カムでの馬でのデモの様子やチベット国旗が挙げられたシーンが映しだされると、会場全員が、雄たけびを上げて喜んでいました


rftibet at 18:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0)