アムド

2011年01月17日

チベット・アムドから五体投地でブッダガヤに到る

67047136.jpg1月11日付けRFAチベット語版には短く
http://www.rfa.org/tibetan/chediklaytsen/amdolaytsen/amdo-stringer/prostrating-all-the-way-long-from-tibet-to-bodh-gaya-01112011154932.html

チベットから五体投地でブッダガヤに到る
アムド、ホダルにあるアチョック・ツェンニー僧院ཨ་མཆོག་མཚན་ཉིད་དགོན་からブッダガヤまで五体投地でブッダガヤに到着。
とだけ記されており、彼へのインタビューが音声のみで伝えられている。

この僧侶ルドゥップ・ウーセルཀླུ་སྒྲུབ་འོད་ཟེར་がアムドからブッダガヤまで五体投地で来たのはこれで2度目とのこと。
これだけでも考えられないほどすごいと思うのであるが、彼は他にアムドから五体投地を初め、中国の仏教聖地である五台山や峨嵋山をも巡ったという。
彼の話によれば、五体投地で進む彼の姿を見た中国人たちは珍しがり、食事を恵んでくれたり、宿を提供してくれたりと色々親切に面倒を見てくれたという。
また、ある時にはアムドからカイラス往復の五体投地も行ったそうだ。

今回は2008年の1月に僧院を出発し、ラサまで1年数ヶ月。ラサでしばらく休息した後ブッダガヤまでまた1年数ヶ月掛かり、結局アムドを出て3年ほどでブッダガヤまで到達したとのこと。
彼は巡礼ビザを取ってインドまで来たが、実際ネパール国境のダムを通過する時には税関の者たちも唖然として見守るばかりで誰も止めなかったという。

ブッダガヤからまた同じく五体投地を続けてアムドまで帰るそうだ。
目的は?と聞かれ、彼は「全ての有情の幸福を祈るため。ダライ・ラマ初めラマたちの安寧と長寿を祈るため」と答えている。

RFAの人の話によれば、他に法王に会うために同じくアムドからダラムサラまで全行程五体投地で来た人がこれまでに3人いるとのこと。
1人はキルティ僧院の僧侶でアムドのキルティ僧院を出発しダラムサラまできた。今もダラムサラのキルティ僧院にいるという。
後の2人はアムド、ゾルゲからきた夫婦だそうだ。

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今日、ちょうど最近友人が日本から持って来てくれた噂の探検物「空白の五マイル」を読んだので、ちょっと思った。
確かに、角幡唯介氏の探検への意欲や危険を顧みない勇敢な精神と努力にはすごいものを感じる。元新聞記者だけあって文章構成も工夫されてて、調査も行き届いている。読み物として面白い。が、こんな言い方は失礼だが、所詮動機は冒険心といくらかの高名心のような気がする。
それで、いいんだろうが、どうもこのような無名のチベット人たちの無私の難行を思うと、少々色あせて見えたりする。
例えば、本の中に、このツァンポ渓谷にある滝を巡って、中国政府が「アメリカ人の発見よりこちらの方が早いのだ。中国人が初めに発見したのだ」と主張するという件があるが、これなどはお笑い沙汰だと思う。
最初に発見したのは現地のチベット人に決まっている。そこは聖地として大昔からタルチョがはためく場所だったのだ。チベット人は中国人ではないと言ってるようなものだ。
書き残されなければ、行ったことにならない、存在しないという奇妙な冒険の世界。

これと似たようなことは、登山でも言える。ヒマラヤ登山でピークを極めたとさも1人でそこに至ったように言う者ばかりだが、彼らはほぼ間違いなくシェルパに荷物を持たせ、ガイドのシェルパに引き上げられ、頂上に至った者ばかりだ。本当は名も無いシェルパがすごいに決まっている。

もっとも、そういう私も若い頃はとにかく人が行ってないような山や奥地に行くことに取り憑かれていた時期があった。挙げ句に何度も滑落、転落し、本気で死にかけた。このまま続けるといつかほんとに死んでしまうと思い、止めたのだった。「死に近づく事で生が見えてくる」という彼の発言にも納得する。
偶然生き残ったという、「おまけの人生」的な気楽さも得られる。
今では、すべて、遠くや僻地に行きたいという、テストステロンのせいだった、なんて思ってる。





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2010年11月03日

チベット語、大海にいりてまた帰らざる/アムドの学生たちへの連帯を示すITSNのアクションプラン

アムド、チャプチャの学生デモ中国語メディア教育を幼稚園から強要することで、チベット文化の基である、チベット語をさらに無に近づけようというアムドの新教育政策。

これに抗議し、「民族平等!言語自由!」を共通のスローガンとし立ち上がった子供たちの一斉デモは、当局の圧力の下に一旦終息に向かったかに見える。
しかし、チベット語使用の問題は、自分たちの大事なアイデンティティーの問題と強く認識した子供たちの戦いは、これからも長く続くと思われる。

青海省で長く日本語教師をしておられる阿部治平さんはこの抗議デモが始まる前からこの問題に気付かれ、自身のブログ上で詳しく調査、分析されている。

以下はその初めの部分だが、続きも必ず読んで頂きたい。

<2010.10.23 チベット語、大海にいりてまた帰らざる

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1353.html
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1357.html

―― チベット高原の一隅にて(95)――

阿部治平(中国青海省在住、日本語教師)

国慶節の休み、田舎に出かけた学生が「どうもこれからは小中学校ではチベット語を使う授業は全部なくなるらしい」といった。私はびっくりした。去年、黄南蔵族自治州の教育局長が「民族中学ではこれからは絶対チベット語で教える。そのほうが学生の負担も小さいし効果も上がる」と語ったばかりである。「だから漢語があまり上手でない先生はこれからどうなるか心配します」と学生。

調べてみると、この夏、青海省の党政府の上級の教育関係の会議でこの趣旨の決議があった(「新華」ネット2010・9・23)。これは「国家の中長期教育計画(2010〜2020)」の青海版である(以下、決議という)。

続く。

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アムドの学生デモITSNはこの学生デモに連帯を示し、関係当局へのアクションを要請する以下の文章を発表している。

協力をお願いする。
(翻訳:若松えり)

<チベットで前代未聞の学生による抗議行動が勃発>

10月19日、チベット東北部アムドのレブコン (རེབ་གོང་ Rebkong、中国名:同仁) でチベット人学生による6000人以上が参加した、大規模な抗議行動が起こりました。
その後も、 レブコンから約150僧イ譴織船礇屮船磧ཆབ་ཆ་ Chabcha、中国名:海南チベット族自治州共和県)で2000人が「我々はチベット語を使う自由を取り戻したい」とコールしながら行進しました。

抗議のきっかけは、中国政府の教育指導改革の新しい規制として、チベット語?以外の全教科を中国語で指導し、教科書も中国語で書かれたものに切り替えるという発表に対して、学生らが自分たちの言葉を守ろうと立ち上がり、抗議行動に発展したものです。

この抗議行動は近隣の街にも広がり、少なくとも3カ所での大規模な抗議行動が報告されています。遠く離れた北京民族大学の学生400名もキャンパスで、一連の「チベット語を守ろう」とする抗議行動に支援する形のデモを行いました。

外国人報道記者の立ち入りが禁止されているチベットでは、一連の抗議行動に関する報道のほとんどはRADIO FREE ASIAと現地から、情報規制の目をぬって国外に伝えられた情報をもとに、随時更新されています。

10月25日;AP通信では治安部隊の投入により緊迫した現地の様子が伝えられました。http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5guUjJZX2KRru-qKk3fMokd13c_zA?docId=255197ff9b2548389415c4b82a5cca29

チャブチャで20人の学生たちが逮捕されたとの報告もあり、抗議に参加した学生たちの今後が心配です。

そのためにも、国際社会の目が情報統制下にあるチベットの動きを監視しているのだと、中国政府に伝え、彼等の安全の確保と、意志の尊重を呼びかけてください。

青海省党強衛書記は、6000人以上の学生が抗議行動に参加することになったレブコン (Rebkong、中国名:同仁) に抗議勃発の直前に訪問しており、チベットの教育改革が即時施行されるべきだと語りました。

青海省庁が2010年6月21日 に発表した教育政策に関する公式資料はこちらでご覧頂けます。

この通知の中で『遊牧民と農民のエリアに “ バイリンガル” 幼児教育施設の建設を強力に推進し、義務教育における中国語教育を徹底する。』とし、チベットにおける中国語教育を徹底させる要請を通達しています。

各学校に通達した教育指導計画の調整を促す通知
青海省人民政府办公厅文件  126号:原文(中国語)http://www.qh.gov.cn/html/284/150440.html

このチベット語を廃絶しようとするかのような政策は、チベット語とその文化の存続に関わる問題だけでなく、中国憲法第1章
総則、第4条で保証されている権利に対する明確な違憲行為です。

中国憲法第1章
総則、第4条 :いずれの民族も、自己の言語・文字を使用し、発展させる自由を有し、自己の風俗習慣を保持し、又は改革する自由を有する。

この中国政府による教育指導改革は、多くのチベット自治州内の小学校を含む教育機関で、すでに施行されており、多くのチベット人は、現在の政策がこのまま継続すれば、母国語であるチベット語が消滅の危機に陥る不安を抱えています。
中学以降の授業は全て中国語で行われ、大学の入試試験も中国語なため、中国人クラスメートに比べて、はるかに不利な条件のした、チベット人社会で貧困を生み出す原因の一つになっています。

フリーチベットから19日抗議勃発後から日を追ったレポート:
http://www.freetibet.org/newsmedia/students-protest-language-rights

10月11日から16日、青海省小中学校の教師約、300人を対象に開かれたチベット語教育指導改革研修後、一連の学生による抗議行動直前に、青海省教育委員会に送られた、教師と生徒、約300人による手紙の英語訳は:http://www.freetibet.org/node/2175

同要請書では、チベット語を第一言語とし、指導言語に留める、要請がなされ、遊牧民や農民の多いエリア出身の生徒達は就学前に、中国語を学んだことがないため、中国語で学び、表現することが困難であることが指摘されています。


青海省、強衛書記 と青海省教育庁、王予波庁長、他中国政府関係者へ要請する。

『青海省の使用言語改革』を見なおしてください。

青海省党委書記 強衛書記 The Qinghai Province, Qiang Wei Party Secretary
青海省教育庁、王予波庁長 The Education Department, WANG Yubo Director-General

劉延東国務委員 State Councilor Liu Yandong,

国家民族事務委員会、楊晶主任 (State Ethnic Affairs Commission,The Minister, Yang Jing)
国家民委教育科技司、俸兰司長(The SEAC's Dept of Education, The Director-General Feng Lan)

袁貴仁 教育部長( the Minister Yuan Guiren)

教育省政策法律局 孫霄兵 局長 the Director-General of the Policy and Regulations Department , Sun Xiaobing)


末尾に、あなたの氏名を入れてコピーして送信してください。送り先は末尾に掲載されています。

Dear Party Secretary Qiang Wei, and Director-General of the Education Department Wang Yubo

I am outraged that China forces Tibetan students to abandon their own language and study exclusively in the Chinese language.

This policy is not only a blatant violation of Article 4 of China’s constitution that guarantees the right for minorities to use their language in education but it also threatens the survival of Tibetan language and culture.

Furthermore, this policy which is already implemented in the Tibet Autonomous Region has resulted in Tibetans being disadvantaged in education and employment. Tibetans struggle to follow classes in Chinese which is not their first language and are at a disadvantage with their Chinese classmates resulting in high drop-out rates and the highest illiteracy rates in China’s regions.

I urge you listen to the Tibetan students and 

- Abandon the proposed reform in the Tibetan Autonomous Prefectures in Qinghai Province
- Ensure that Tibetan language is the primary language of education in Tibetan Autonomous Prefectures
- Guarantee that no reprisals will be taken against students, parents or teachers who protested against the proposed reforms

Yours sincerely

中国政府がチベットの学生に母国語を捨てることを強制し、中国語のみを学ばせようとしている事実に対し、強い遺憾の意を表明します。
この政策は少数民族の言語を守る権利を保証する、中国憲法第1章総則 第4条に対する明らかな違憲行為であるだけでなく、チベット語とその文化の存続を脅かす行為です。
さらに、チベット自治区で、既に施行されているこの政策によって、チベット人は教育や就業の場で不利な条件に置かれています。
チベット人学生は彼等の第一言語ではない、中国語での授業についていくのに中国人クラスメートと比べて苦労しており、結果、落第率と、中国政府統治下で一番の文盲率の高さとなっています。

直ちに、チベット人学生の声を聞き、青海州のチベット自治区に於ける教育改正計画を取りやめ、チベット自治圏内の教育機関では、チベット語を主要言語とすることを保証するとともに、抗議行動に参加した学生、その両親と、教師に何の処罰も与えないことを保証することを要請します。

敬具

青海省、強衛書記 The Qinghai Province, Qiang Wei Party Secretary
青海省教育庁、王予波庁長 The Education Department, WANG Yubo Director-General
住所:No.35 Wusixilu, Xining, Qinghai 810008, China
電話: + 86 971-6310577
ファクス: + 86 971-6310576
ウェブサイト:http://www.qh.gov.cn/
サイトマスターのメール:webmaster@qh.gov.cn




(王予波庁長 は(財)ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)の中国教職員招へいプログラムで、2009 年10 月13 日(火)から10 月26 日(月)までの4 日間、千葉県成田市の教育機関を訪問している。参考:http://www.accu.or.jp/jp/activity/person/data/2009_InviteChina.pdf


劉延東国務委員 Liu Yandong, State Councilor
住所: c/o State Council Information Office. No.225 Changyangmennei Dajie, Dongcheng District, Beijing, 100010.
ウェブサイト: www.scio.gov.cn
電話: + 86 10 8652 1199
ファックス: + 86 10 6559 2364


国家民族事務委員会、楊晶主任(State Ethnic Affairs Commission,The Minister, Yang Jing)
国家民委教育科技司、俸兰司長(The SEAC's Dept of Education, The Director-General Feng Lan)
住所: No.252 Taipingqiao Dajie, Xicheng District, Beijing 100800, China
電話:+ 86 10 66084064
ファックス:+ 86 10 66084063
ウェブサイト:http://www.seac.gov.cn/lsnsjg/jks/R05index_1.htm

中国教育部:Ministry of Education,

袁貴仁 教育部長( the Minister Yuan Guiren)
教育省政策法律局 孫霄兵 局長 the Director-General of the Policy and Regulations Department , Sun Xiaobing)
住所: No.37 Damucang Hutong, Xidan, Beijing 100816, China
電話 + 86 10-66096440
ファックス+ 86 10-66020743
ウェブサイト:www.moe.edu.cn/edoas/website18/siju_zhengfa.jsp




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2010年10月24日

チャプチャのデモでチベット人学生20人拘束。24日にはチェンツァでデモ。


このyoutubeの映像は22日に海南チベット族自治州のチャプチャ(共和)で行われた新教育政策に抗議する学生たちのデモ。
(youtubeが現れないときには下のURLをクリック)
http://www.youtube.com/watch?v=DH9KzrRhWlY&feature=youtu.be&a
「民族平等!言語自由!(མི་རིགས་འདྲ་མཉམ། སྐད་ཡིག་རང་དབང་། 」いうスローガンを叫びながら、町を駆け抜け、政府庁舎の前に集まっている。
人数は千人を超えていると思われる。
興奮した若者のエネルギーを感じる。

VOTによれば、この日のデモの最中20人の学生が拘留されたという。
彼らは保安要員から「どこの学校から来たのか?」と聞かれ、捕まると感じて逃げ出した。
しかし、大勢の保安部隊に囲まれ逃げ切れず逮捕されたという。
彼らの居所は不明のままだ。

彼らは単にこの新しい中国語強要の政策に反対しているのではないと感じる。
2008年を契機に政治に目覚めたのだ。
中国によるチベット文化ジェノサイド全般に抗議しているのだ。


民族平等。言語自由北京・共同によれば、今日24日には黄南チベット族自治州のチェンツァ(尖扎)でもデモが行われたという。

以下その記事:
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102401000214.html

青海省でチベット族また千人デモ 中国語教育に反発

 【北京共同】中国青海省黄南チベット族自治州尖扎県で24日朝、中高一貫の民族学校の生徒と教師ら千人以上がチベット語による授業を事実上廃止する教育改革に抗議し、撤回を求めるデモを行った。チベット族関係者が明らかにした。

 教育改革をめぐるチベット族のデモは19日以来、断続的に発生。22日には北京の中央民族大学でも学生がデモ行進しており、中国語教育の押しつけに相当な反発が起きているようだ。

 これまでは生徒が中心だったが、24日のデモにはチベット族の教師も新たに参加。治安部隊が出動したが、同日午前中はデモを周囲で見守っていたという。

 19日には尖扎県に隣接する黄南チベット族自治州同仁県で数千人の生徒がデモを行った。

2010/10/24 12:43 【共同通信】

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追記:uralungtaさんの
「ツイッター上の一般の中国人はチベット問題にどう言及しているか」
http://bit.ly/c27NgV
ウーセルさんが携帯電話にSMSで届いたメールをツイッターに流されたものの翻訳。
大変面白いので、是非ご覧ください。

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毛沢東は:
かつて1945年の党第6回中央委員会全体会議の中で以下のように指摘したそうだ:
“各少数民族の文化、宗教、習慣を尊重し、彼らに漢字で書かれた文章、中国語を学ぶように強制すべきではない。
のみならず、その上彼らに積極的に各民族の言語と文字の文化教育を推進するよう助けるべきだ”と。

http://woeser.middle-way.net/
上記、昨日のウーセルさんのブログに転載されている热巴格绒泽仁さんの論文はすばらしい!
中国語が読めない方も翻訳ソフトなど使い是非読んでほしい。













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2010年10月23日

続・チベット語学習の権利闘争/ITSNのアクションプラン

a211c34a.jpg左の写真は、RFAに掲載されていた北京中央民族大学構内で22日に行われた抗議デモ。

横断幕には「民族言語の保持は、中華文明の発展高揚」と書かれている。

もっとも、こういった発想ができないのが「中華思想」の特徴なのであろう。
今の中国の指導者たちは、「民族言語(文化)が消えて無くなること」が「中華文明の発展高揚」と確信してるようだ。

一方、中国の憲法の中にはちゃんとこのような趣旨のことが書かれているのだから、中国の法律は至って逆説的だ。

ウーセルさんによればこの新教育政策はアムド(青海省)に限っての政策ではない。
「教育部の最近の規定で、全チベット地域の小学校で『チベット語』が教科でなくなり、小学校以上の教育課程で副教科または選択科目になる」という。(ツイッター)
もっとも、別の情報ではこの政策は「青海省に限られる」というのもある。
http://www.scmp.com/portal/site/SCMP/menuitem.2af62ecb329d3d7733492d9253a0a0a0/?vgnextoid=b4440e3e304db210VgnVCM100000360a0a0aRCRD&ss=China&s=News

北京中央民族大学には約600人のチベット人が在籍しているというが、その内デモに参加したのは300〜500人。
チベット人学生のほとんどが参加したことになる。

RFAに電話連絡をとった学生の1人は「我々チベット人学生は全員、チベット語を学ぶ権利の戦いを支持すべきなのだ」と語り、さらに「自分自身3年間漢語教育だけの学校に通い、その間まったくチベット語に触れる機会がなかった。だから、切実にチベット民族存続のために如何にチベット語学習が大事かを感じているのだ」と続けた。

他の学生はRFAのブログのコメントの中に「母語はそれぞれの民族のアイデンティティーを代表し、各民族の血と肉に深く根付いており、決して消し去さることはできない」と書く。

また、他の学生は「あなたたち(中国当局)は我々に生きる空間を与えるべきだ。さもなければ、そのために我々は死ぬまで戦うであろう」と書く。
http://www.rfa.org/english/news/tibet/language-10222010174455.html

当局はこれら一連の抗議デモを押さえつけようと、アムドのレプゴンやチャプチャに保安要員を増強する一方、学生たちをなだめすかすために「この新教育政策は時期早々と思われる地域には適用しない」とも表明している。

保安部隊は一般のチベット人がデモに合流することを阻止しながらも直接その場で学生たちを逮捕することは、今のところ行っていない。

もっとも、これから先、デモを撮影したビデオからリーダーを突き止めじょじょに逮捕に及ぶことも考えられる。

22日にはアムドでさらに同様の抗議デモが起こった。
RFAに入った情報によれば、海南チベット族自治州のカワスムド(同徳)で、中高一貫のカワスムド学校の生徒約500〜600人が政府庁舎に向かって行進した。

「チベット語は消えない」というプラカードを掲げ、「民族平等!言語自由!(ミリク・ダニャム! ケリク・ランワン!)」と叫んだという。

朝5時にデモは始まり、8時頃庁舎前に到着した。
庁舎前には先生と公安職員が現れ、「この地域ではこの新政策は実施されない」と生徒たちをなだめたという。



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ITSNではこの一連の学生たちの抗議デモをサポートするために以下のアクション・プランを作成した。
この運動にご協力お願いします。
(翻訳・若松えり)

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チベットで起こった、中国語の使用を強制する新政策に対する、学生による抗議行動は広がり続けており、
最新の報道では治安部隊の投入が強化されている様子が伝えられています。

本日発表のHIGH PEAKS PURE EARTH では、アムド(青海省)のレブゴンとチュベ、カム(四川省)のタウで起きている学生による抗議デモに賛同する、北京の中国中央民族大学の学生達400人が、同日正午に行ったデモの様子を写真入りで報告しています。

北京でのチベット人学生によるデモは、2008年にチベットで起きた大規模な抗議行動以来、初めてのことです。
http://www.highpeakspureearth.com/2010/10/tibetan-students-in-beijing-protest-for.html


報道のほとんどはRFAの記事をもとにしていますが、末尾に転載したAP通信の記事には、抗議行動のきっかけとなったと推測される青海省の教育政策に関する2種類の情報が含まれています。

1つは、先月の新聞に発表された青海省、強衛党書記による発言と、青海省の今後の教育計画に関する情報です。

以下に、政府関係機関の連絡先を記載します。
現在の所、青海省に限った問題のようではありますが、必ず、青海省に宛てた要請書に、北京の中央部署に同様の要請を転送することを明記してください。
北京、中央政府の責任者を明記することで、地方党員の直属の上司も、同じ要請書を受け取っていると、伝えることができ、圧力を強化できると考えます。

要請書のコピーは劉延東国務委員にも、送ってください。
中国政界で女性では最高位の劉は、現在,中国政府の「教育」に関わる部署の責任者であり、過去には民族や宗教についての業務を担当する、元中共中央統一戦線部長であるため、チベット問題に精通しています。

要請書/メッセージには,以下の要点を含まれるとこが望まれます。

a) 抗議行動に参加した生徒、その両親と教師に対してなんの処罰も行わないこと。
b) チベット地区での教育機関では義務教育の期間中、チベット語を第一言語とし、教科をチベット語で教えられるように保証する。
またはチベット語を中国語と同様の扱いにする。(バイリンガル教育)


青海省、強衛書記 The Qinghai Province, Qiang Wei Party Secretary
青海省教育庁、王予波庁長 The Education Department, WANG Yubo Director-General
住所:No.35 Wusixilu, Xining, Qinghai 810008, China
電話: + 86 971-6310577
ファクス: + 86 971-6310576
ウェブサイト:http://www.qh.gov.cn/

(若松注:王予波庁長 は(財)ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)の中国教職員招へいプログラムで、2009 年10 月13 日(火)から10 月26 日(月)までの14 日間、千葉県成田市の教育機関を訪問している。参考:http://www.accu.or.jp/jp/activity/person/data/2009_InviteChina.pdf


劉延東国務委員 Liu Yandong, State Councilor
住所: c/o State Council Information Office. No.225 Changyangmennei Dajie, Dongcheng District, Beijing, 100010.
ウェブサイト: www.scio.gov.cn
電話: + 86 10 8652 1199
ファックス: + 86 10 6559 2364


国家民族事務委員会、楊晶主任(State Ethnic Affairs Commission,The Minister, Yang Jing)
国家民委教育科技司、俸 司長(The SEAC's Dept of Education, The Director-General Feng Lan)
住所: No.252 Taipingqiao Dajie, Xicheng District, Beijing 100800, China
電話:+ 86 10 66084064
ファックス:+ 86 10 66084063
ウェブサイト:http://www.seac.gov.cn/lsnsjg/jks/R05index_1.htm

(若松注:Feng Lanは孔子学院にも関わる:http://www.mzb.com.cn/res/Home/1004/1/多彩中 2010民族文化周画册.pdf)

中国教育部:Ministry of Education,

袁貴仁 教育部長( the Minister Yuan Guiren)
教育省政策法律局 孫霄兵 局長 the Director-General of the Policy and Regulations Department , Sun Xiaobing)
住所: No.37 Damucang Hutong, Xidan, Beijing 100816, China
電話 + 86 10-66096440
ファックス+ 86 10-66020743
ウェブサイト:www.moe.edu.cn/edoas/website18/siju_zhengfa.jsp (現在不通)

**** リンク *****

*日本語で、19日から21日までの抗議行動の模様は、ダラムサラ通信の記事で詳しく書かれています。
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51515174.html

*フリーチベット(ロンドン本部)のサイトでも、現地の写真多数が掲載されています。
http://www.freetibet.org/newsmedia/students-protest-language-rights

*ラジオ・フリー・アジア:ビデオ
http://www.rfa.org/english/video?param=value&storyId=tibet-qinghai

*ラジオ・フリー・アジア:チベットで武装強化
http://www.rfa.org/english/news/tibet/protests-10212010143125.html

*AP通信;Language protests spread among Tibetan students
要約:青海省党書記、強衛書記が先月、共産党国営新聞に語った「教育の場での共通言語(中国語)の使用を賛美」に反応した学生達は、国語(チベット語)のクラス以外でのチベット語の使用が禁止されるのではないかと危惧し。。。また青海省の今後10年の教育改正計画には、さらに明示的な表現で「国民の共通言語は、すなわち教育/伝授を行う言語でなければならない」としている。

以下;転載 (AP) 22 October

要約:青海省党書記、強衛書記が先月、共産党国営新聞に語った「教育の場での共通言語(中国語)の使用を賛美」に反応した学生達は、国語(チベット語)のクラス以外でのチベット語の使用が禁止されるのではないかと危惧し。。。また青海省の今後10年の教育改正計画には、さらに明示的な表現で「国民の共通言語は、すなわち教育/伝授を行う言語でなければならない」としている。(この要約は四方僧伽の井本氏)

BEIJING (AP) ― Demonstrations have spread among Tibetan students angered by reports that Beijing plans to make Chinese the only language of instruction in schools, an activist group said Friday.

The protest marches, which began earlier this week in the town of Tongren, have spread to nearby areas in the western province of Qinghai, which is home to numerous minority ethnic groups, including Tibetans and Mongolians, who retain their own languages.

The London-based group Free Tibet said hundreds, possibly thousands, of students joined the demonstrations. No arrests or violence were reported.

Qiang Wei, the province's Communist Party chief, was quoted last month by the party newspaper praising the use of a "common language" in school. Students fear that means that the current bilingual system will be scrapped in favor of the use of Chinese alone, except in language classes.

A report on Qinghai's plans for educational reform over the next decade, was even more explicit, saying "the nations common language must become the language of instruction."

The use of the Tibetan language is tied up with the region's political struggles: Many Tibetans argue they have traditionally been self-governing and that Chinese policies are wrecking their traditional Buddhist culture. But the issue is complicated because while many Tibetans feel threatened by development and Han migration, some hope also that their children master Chinese in order to obtain better jobs.

Beijing defends its policies, saying they spur economic growth in the largely poor areas, but has used a heavy hand to enforce its rule. Traditionally Tibetan areas such as Tongren that lie outside the official Tibetan Autonomous Region have been under intense security following widespread anti-government rioting in the spring of 2008. They remain among China's most restive regions, with a heavy security presence keeping a close eye on residents.

On Tuesday, students, joined in some cases by Buddhist monks, went from school to school in Tongren carrying signs and chanting slogans calling for equality among ethnic groups and the right to learn in Tibetan.

Teachers at area schools had confirmed the protests and said classes resumed soon afterward.

However, calls Friday to more than a dozen government offices, police stations and schools in Tongren and surrounding towns were answered by people who either refused to discuss the matter or claimed the marches didn't happen ― a likely sign that the local government has ordered a news blackout about them.

Free Tibet said the local governor and education department visited a teacher's college in Tongren on Wednesday and threatened to expel students who organize additional marches.

ITSN Alisonのポストと、その他の記事を元に若松が翻訳しました。
ご意見、ご質問は:eliwakamatsu@googlemail.com














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2010年05月18日

ラプラン・中国武装警官の発砲によりチベット人15人負傷

15.5.2010 in Madang Township. (Photo:ICT)(写真は工場の外に完全武装で待機する武装警官隊)

今月17日付RFA:
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/chinese-fire-on-tibetan-road-workers-in-labrang-05172010220320.html

及び、18日付Phayul.com:
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27328&article=15+Tibetans+wounded+as+Chinese+police+open+fire+in+Labrang

によれば、

5月15日、アムド、ラプラン地区において、公害と宗教的感情を害するとして地元のセメント工場に対し抗議を行なったチベット人たちに向かい、中国の武装警官隊が発砲、15人が負傷し、病院に運び込まれ、さらに4人が逮捕された。
死者は今のところ出ていない。

事件に先立ち、ラプラン・サンチュ県ホルツァン・マルタン郷の7つの村の住民は連署で、この「アムド・セメント工場」の公害を訴える陳情書を地区の責任者に手渡した。
その中では、工場が宗教的聖域に建てられていることも指摘されている。
さらに、「国の環境保護の法律と政策にも反し、現在の共産党が掲げる“調和発展”“科学的見解”の理念にも反する」と述べられている。
しかし、当局はこの陳情書を無視し、これを知った工場側は逆に地域の住民に暴行を加えたという。

Amdo Cement Factory in Labrang (Photo:ICT)緊張が高まったのは、住民たちが工場の拡張により通行不能となった旧道の代わりに、新しい道を造ろうとしたときだった。

現地と連絡のある亡命チベット人は「マルタンのチベット人たちは、工場を拡張するために通行止めとなったヤルシュル村への道を新しく造ろうと準備していただけだった」という。

工場の職員、マルタン地区の役人、そして警察の幹部はこの新しい道を造るなと住民たちに命令した。
県の責任者は現場で「今から15分以内に退散せよ、さもなくば、、、」と銃を発射するジェスチャーをしたという。
チベット人たちはそれから現場を離れ始めたにも関わらず、発砲してきたという。

現地の目撃者は「彼は15分の猶予を与えると言った。チベット人たちはそれに従い道から離れ始めた。それなのに、武装警官隊は前進し、発砲し始めたのだ」と伝える。

さらに4人のチベット人、スゴ、ゼルロ、ゴンポ・ルンドゥップ、ゴンポ・タルが逮捕された。

現地の他の人の話では、このセメント工場から出る煙や煤塵は、周辺住民の飲料水を濁らせ、周辺の耕作地、牧草地、森林に多大な害を及ぼしているという。

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住民が何か政府や政府系企業に対し苦情を訴えると、すぐにこのように丸腰の住民に対し実弾を発砲する、中国。

実弾をその住民に向け発砲することはその人を、裁判もなく、その場で銃殺刑に処するも同様だ。
それを当局は許可している。
彼らははたして、銃殺刑に値するどんな罪を犯したというのか?

こんな、普通の住民を襲って何になる。
チベット人を人と思っていないのか?
何をそんなに恐れているのか?

これで、だれも責任を追及されることもないという国とは!如何なものか。

















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2010年03月19日

アムド、バイェンカルで僧侶3人、ツォェで青少年20人が逮捕される。

2008年6月のラサ 撮影・野田雅也写真は2008年6月のラサ。撮影:野田雅也

3月19日付TCHRDプレスリリースによれば、青海省海東地区バイェンカル(化隆県)ディツァの公安は僧院周辺に政治的パンフレットを張り出したとして3人の僧侶を逮捕し、この僧院が経営する学校を閉鎖した。
http://www.tchrd.org/press/2010/pr20100319.html

2008年の蜂起記念日である3月14日、ディツァ僧院の周辺で「ダライ・ラマ法王の早期帰還」「チベット弾圧終結」を訴える張り紙が多数発見された。
この事件の後バイェンカル県庁の職員が公安職員と人民武装警官を伴って僧院に現れ、この僧院を閉鎖した。
さらにトゥルク(転生ラマ)・ウーセル、イシェ20歳及びジャミヤン19歳を逮捕した。
情報によれば、トゥルク・ウーセルは二日後に解放されたが、残る二人は依然バイェンカルに拘置されているという。

これに先立つ3月8日、この僧院が経営するシェリク・リンチェン・ノルリン・スクールが突然当局により閉鎖されたが、その理由は不明だ。
この学校には幼い子供を中心に70人が通っていたという。

これとは別にロイター(北京)によれば、甘粛省甘南チベット族自治州の州都ツォェ(合作)で一群のチベット人がデモを決行し、少なくとも20人のティーンエイジャーが逮捕されたという。



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2010年03月18日

アムドのHip Hop 「New Generation」

アムドの<Hip Hop Music Video> 「New Generation」

アムドのヒップ・ホップ・グループ <Green Dragon>以下にアクセスして是非ご覧ください:
http://www.highpeakspureearth.com/2010/03/new-generation-hip-hop-music-video-from.html


グループの名は<ユドゥック/緑龍/Green Dragon>

繰り返されるテーマは:
The new generation has a resource called youth
The new generation has a pride called confidence
The new generation has an appearance called playfulness
The new generation has a temptation called freedom

この辺の若者に見せると大受けでした。


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2009年12月09日

ビデオCDを制作し配布したとして11人逮捕

Ngagsung写真は逮捕されたツァコ僧院(写真下)僧院長のガクスン

<中国当局は国家転覆を企てるビデオCDを制作したとしてアムド、ゴロック地区のチベット人11人を逮捕した>
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20091208.html

TCHRD(チベット人権民主センター)に寄せられた信頼できる情報によれば、
中国当局は国家転覆を企てる歌を吹き込んだビデオCDを制作し、流布させたとして僧侶を中心に11人のチベット人を逮捕した。

12月4日、公安は青海省ゴロックチベット族自治県マトゥ地区Matoe County (Ch: Maduo Xian)にあるツァコ密教僧院とカコル僧院に所属する11人を逮捕した。

情報によればこのビデオはこの二つの僧院の僧侶5人が共同で制作したものだという。
5人とはツァコ僧院の3名:僧院長のガクスン23歳、ノベイ、シェラップ・ニマ25歳(ヨギー・行者)
カコル僧院の2名:トゥルク・ツェパック28歳(活仏)ともう一人の名前不詳の僧侶
CDのタイトルは「チャクドゥム・マルポ(血の予言)」。
今年9月1日にリリースされた。

Tsakho Monastery歌詞の内容は、亡命中のチベット人リーダー、ダライ・ラマ法王に対するノスタルジックな抒情詩、去年以来の大規模なデモにより死亡したチベット人に対する哀惜と無力感、1959年来の中国の失策と野蛮な暴力、鉱山乱開発などについてだ。
ビデオCDの中では曲と一緒に去年からの中国当局のチベット人に対する暴力や殺人のシーンが多く紹介されている。

このビデオは以下の6人の手によりマトゥ地区の内外に約5000枚が無償で配布されたという。
1、ギャボ 41歳(元ツァコ僧院僧院長)
2、ゴワン 23歳(ツァコ僧院僧侶)
3、タシ・ニマ 33歳(ツァコ僧院戒律師)
4、マルキ 40歳(カコル僧院僧院長)
5、ケンポ 25歳(カコル僧院僧侶)
6、ガラップ・ドルジェ 46歳(ツァコ村村民)

逮捕後、この6人には罰金一万元と保釈金一万元という条件の上にさらに12月10日までにすべての配布したCDを回収するようにと命令され、さもなくば再逮捕すると言い渡された。
CDは広い範囲に配布されていることもあり、結局この回収は不可能なことなので、いづれ彼らも再び逮捕されるとみられている。

中国当局はこの数年チベット人作家、写真家、ブロガー、出版社など直接的に抗議活動に参加していないが、チベット人たちの権利、文化、宗教あるいは脆弱な環境に対しチベット人としての意見を発表する者たちをターゲットに逮捕し刑を与えている。

先月にも「痕の残らぬ拷問」と題されたアルバムを発表した人気チベット人歌手タシ・ドゥンドゥップを逮捕した。

同じく秘密裁判により甘粛省の甘南中級人民法院は11月12日作家、写真家でもあるチベット人僧侶クンガ・ツァヤンを「国家機密漏洩」の罪で5年の刑に処した。

以下略。

ーーーーーーーーーーー

中国政府は明日の世界人権デーや法王のノーベル平和賞受賞記念日を前に、この日をあざ笑うが如く次々とチベットの勇気ある文化人を逮捕し無法裁判に掛けるということを繰り返しています。







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2009年12月05日

チベット人人気シンガーソングライターが逮捕

Tashi Dondrup  C.R. Times Onlineチベット人シンガーソングライターがアンダーグランドCDを発表したことにより逮捕される。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=26130&article=Tibetan+singer+arrested+over+'subversive'+CD%3a+Report

ダラムサラ、12月4日付パユル:

Times Online によれば、中国当局は今週木曜日12月3日、アンダーグランドな曲を発表したとして人気のチベット人歌手を逮捕した。

タシ・ドゥンドゥップは3日午後、青海省の省都、西寧に潜伏中逮捕された。
彼は発表した曲が当局により発禁になった事を知り、その後身を隠していた。

レポートによれば彼は先月「Torture without Trace 痕の残らぬ拷問」とタイトルされたアルバムを発表した。
全13曲のアルバムには亡命中のチベット人のリーダー、ダライ・ラマ法王への思慕及び、2008年3月チベット全土に広がった反中国の平和行動に対する弾圧の記憶が歌われていた。

アムドで人気の彼の新アルバムは発表されると直ちに5000枚が地元のチベット人たちにより競って購入された。

これに気付いた中国当局は直ちにこのアルバムを発禁にした。

チベットの農民の子であるタシ・ドゥンドゥップは二カ月前に結婚したばかりだが、その後すぐ逃亡生活に入らざるを得なかった。






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2009年08月09日

チベットのため自殺した少年の遺詩集「拘禁されたチベット」

ユン・ルンドゥップ昨年10月18日、チベット人を鼓舞するために自殺した少年、ユン・ルンドゥップの話は去年の以下のブログでレポートしました。
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/2008-10.html

彼の自殺後、チベット人によって彼の残した約25の詩がまとめられ、
【拘禁されたチベット人】という1冊の本となり出版された。

以下は彼に関する8月4日付ウーセルさんの記事をH女史に翻訳して頂いたものです。
http://woeser.middle-way.net/2009/08/blog-post_04.html

●民族のため命を投げ出したアムドの中学生・永冷智(ユン・ルンドゥップ)と
彼の詩集【拘禁されたチベット人】


ユン・ルンドゥップの遺詩集2008年10月18日、青海省黄南チベット族自治州チェンツァ県の第一民族中学の学生・永冷智が学校の教室棟の3階から飛び降り自殺を図った。

彼の実家は青海省海北チベット族自治州カンツァゾン県にあり、牧畜民の出身である。
去年3月のチベット騒乱の際には、
彼はカンツァゾン県のある学校で、中国国旗を吊るしているその旗竿の上にカターをかけていた。
その後9月に転校し、チェンツァ県の第一民族中学で学んでいた。
教師の話によると、永冷智は成績も良く、大変真面目で優秀な学生だったという。

彼の残した遺書は、死をもって人々のチベット人の境遇への関心を呼び起こし、
また世界に向けてチベット人の身の上に自由がないことを証明している。
そして、チベット人が団結して努力し、教師や学生がチベット語を積極的に使用でき、民族の文化が保護・継承されていくことを望んでいる。

彼の自殺が注目び、外国メディアによって報道されたことで
チェンツァ県第一民族中学校長は免職となり、
クラス担任は最も条件の悪い全県唯一の畜産地区へと移動になっている。


ユン・ルンドゥップの遺詩集2彼の自殺後、チベット人によって彼の残した約25の詩がまとめられ、
【拘禁されたチベット人】という1冊の本となり出版された。
本の裏表紙には彼のこのような詩が書かれている。


かつて遥か彼方の異郷を眺めたことがある。
かつて広大かつ幽玄な湖を眺めたことがある。
かつて心の中の痛みを歌に乗せ涙を流したことがある。
私に何があるだろう?
たった少しの自由に生きる権利すら持てないのに。
 
              ―――ユン・ルンドゥップ(永冷智)―――



【拘禁されたチベット人】の本の中にはこのような詩がある。

ユン・ルンドゥップの遺詩集3ふるさとの野良犬


私のふるさとにはたくさんの野良犬がいて
食べ物を探しては、あちこちをさまよっている。
ふるさとの人々はいつも余ったおかずを与えていて
次第に互いに面識ができ、
行き来がはじまる。
これらの野良犬はふるさとの人々によって慈しみ養われていた。

しかし、
しかし何が起こったのだろう、
野良犬たちがふるさとの人々の恩に背を向けた。

野良犬の犬歯と陰謀がふるさとの人々を怯えさせ、
苦しめて止まない。
あぁ、なんて無情で残虐な野良犬よ。



果てしない草原で
野良犬たちはふるさとの人々の食べ物を楽に得るだけでなく
かえって自らの血も肉も
自分たちの食べ物までもむさぼり求めている

恥知らずな野良犬
誰も信じてなどいない
慈悲と情けは必要とはいえ、
もしあなたが彼らに対して慈悲心を持てば
最後には自ら命を失うだろう

野良犬がどこから来たのか分からない
だけど彼らはさまよい、私のふるさとへたどり着き、
・・・・・

ーーーーーーーーーーーーー

訳者注:
この【拘禁されたチベット人】の中身の写真がないのでここまでしか訳せない、とあります。

(デジカメで本を1ページづつ撮影して、それをもとに誰かが中国語に訳したようです。
そしてここから先のページは撮影できなかった、とあります)




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2009年05月10日

ラプラン僧院を逃れデリーに到着/ラプラン、ジグメの証言日本語訳

去年の4月9日、アムド、ラプラン僧院に外国記者団が入った時、その目の前に躍り出て、カメラの前でチベットの現実を訴えた6人の僧侶のことを思い出して下さい。
以下のYouTubeでその時の映像を見ることができます。



彼らのうち5人が昨日無事インドのデリーまで逃げて来ることができたそうです。
近いうちにダラムサラで法王に謁見されることでしょう。

RFAが昨日伝えたものをパユルがレポートしています。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24686&article=Protest+Monks+Escape+Tibet

ゲンデン・ギャツォ、ケルサン・ジンパ、ロプサン・ギャツォ、ジャミヤン・ジンパ、ジグメ・ギャツォの5人は示威活動の後逮捕されることは判っていたので、別々に山に逃げ込んだ。

ゲンデン・ギャツォはインタビューに応え「私たちはまるで動物のように、次々に場所を移動しながら生き延びた。それでも監獄の中よりましだった」

「二か月後、一度自分を含めた3人が中国の武装警官隊に囲まれたことがあった。
自分とケルサンは何とか逃げることができたのだが、仲間の一人は捕まってしまった。彼は今監獄にいる」と語った。

ジャミヤン・ジンパは「初め、我々はRFAのアムド語放送の中でラプラン僧院に外国の記者団が来る計画があることを知った。でもその時それがいつなのかは判らなかった。
ロプサン・ギャツォとジグメ・ギャツォが仲間に加わり、これは世界にチベットの真実を知らせるための<よい機会>だと感じてそのための準備を始めた」

「我々はチベットの自由とパンチェン・リンポチェを含めたすべての政治囚を解放することを要求して声を上げた」

「デモのあとすぐに僧院は中国軍に囲まれた。私のラマが逃げるようにと言ったので我々は僧衣を脱ぎ一般人の格好をして僧院を抜け出し山に逃げたのだ」と語った。

これからどうするつもりか?の質問にはジグメは「今は早く亡命政府のあるダラムサラに行って法王にお会いしたいと思っているだけだ。
逃げてくることはできたが、特に嬉しくもない。
あまりに多くのチベット人が今も苦しめられているからだ、、、」

と話した。


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入院中のラプラン僧侶ジグメ・ギャツォ<ジグメの証言日本語訳>

同じくラプラン僧院の僧侶ジグメ・ギャツォの近況は昨日お伝えしました。
左の写真は病院に入院中のジグメです(VOAの放映から)。

彼の証言は去年ちゃんと日本語にされていました。

翻訳して下さったDaysさんの去年11月13日のブログから以下転載されて頂きます。
尚英語訳を付けられたのはウーセルさんです。
http://woeser.middle-way.net/2008/09/blog-post_7346.html



http://www.mobileplace.org/dias/blog/jigme-speaks
甘粛省のラプラン寺出身の僧侶、ジグメは、2008年3月から4月にかけて中国のチベット人地域で広がった抗議活動とその後の経験について話した。
(20分間の放送に関するこの英語訳は内容的には正確であるものの、語句、単語、比喩をそのまま置き換えた直訳ではない。また、中国公安や拘留施設の名称は口語チベット語から聞き取ったもので、正確なものではないかもしれない。)

今年、チベット暦の2月15日(2008年3月22日)、毎朝行われる読経が終わってから自分は町に出た。自分はタクシー乗り場の端で、靴を修理させた。
僧院に戻ろうとしたとき、携帯電話が鳴った。自分は携帯の画面を見たが、番号は表示されていなかった。
白い車輛が走って来て、自分の前で停まった。4人の兵士が自分を車に押し込み、拘束した。
振り返ると尼僧が見えた。「アニ!アニ!(尼さん!尼さん!)」と何度か叫ぶと、彼女がこちらを見るのが確認できた。
車の中で彼らは自分の頭に黒い布を巻き、手錠をかけた。銃が頭に押し当てられ、体が拘束された状態で自分は武警の留置場に連行された。

留置場はサンチュ(夏河)県公安局の裏にあった。そこで彼らは自分の頭に巻かれた布を取ったが、手錠は外されなかった。それから身体検査され、携帯電話、財布などすべての所持品が取り上げられた。自分は椅子に座らされ、後ろ手で拘束された。
若い兵士が自分に自動小銃を向け、中国語で言った。「これで殺せるんだぜ、この阿老(チベット人に対して中国人が使う蔑称)。少しでも動いてみな。俺は確実に撃ち抜けるんだぜ。俺がおまえの死体をゴミ置き場に捨てれば、あとは『行方不明』だ」。
それを聞いて、頭に押し当てられた銃が怖いというよりも、この男は兵士や公安職員というよりも、刑務執行官なのだと思った。それがここでは一般市民に銃を向けて、そんなことを言っている。
自分は非常に悲しかった。まるで心臓が2つの断片に砕かれるかのように思った。

これは強い権力による民族的な嫌がらせであり、少数民族に対する迫害だ。少数民族を抹殺するために国家が兵器を作っている。現場レベルでそのようなことが行われているのだから、上層部はもっと悪いことを考えていると言わざるを得ない。
自分がそんなことを言われ、銃を突きつけられながら脅されている状況が、まさしくチベット人が迫害され、抹殺されていることを象徴している。言われたようにチベット人が殺されて、死体がゴミ置き場に捨てられたとしても、誰も気付かないだろう。
自分たちは犬や豚以下にしか扱われていないのだ。人が飼っている犬や豚をどうしようと、他の人が文句を言うことはないだろう。チベット人が殺されても、誰が文句を言うというのだ。仲間が死んでもその遺体返還を求めないように自分たちは言われている。だから、人種的な平等などないのだと自分は悟った。

拘留のあいだ、繰り返し聞かれた質問のひとつは「お前たちを煽っているのはダライ・ラマか? ダライ・ラマが窃盗や放火や破壊を指図したのか?」だった。
「お前にとってダライ・ラマとは何か?」自分にとってみれば、自分は仏教信者だ。ダライ・ラマ猊下は自分の人生であり、心であり、魂だ。だから自分は独りではない。600万人のチベット人にとって、猊下は来世と同様に自分の人生での霊的な信頼を置いている人だ。猊下は世界平和に向けた途方もない努力のために広く尊敬されている。猊下は世界平和のチャンピオンだ。猊下は非暴力の方法を確立された。
猊下が窃盗や放火、破壊を目論んだというような非難を自分は絶対に拒絶する。ダライ・ラマ猊下はそんな方ではない。自分のような一介の僧侶でさえ、窃盗や放火、破壊をさせるようなことはない。

ダライ・ラマ法王はチベット人600万人の精神の拠り所だ。誰も自分たちを法王から引き離すことはできない。一介のチベット僧として、歴代に渡って自分たちには師弟関係があり、将来も同様だ。自分たちは猊下に揺るぎない信頼を持っている。
ダライ・ラマとは何かという質問に対して、これが自分が答えたことだった。

拘置所に数日間拘留された後、自分たちは刑務所に連行された。
刑務所では兵士たちが自分たちに「イー、アル、サン」と命令をしたので、中国語のわからない何人かは「けだもの」「この馬鹿」と叱られ、警棒で殴られた。なぜ殴るのかと自分たちが尋ねると、お前たちは中国語がわからないから、体でわからせるしかないのだと言われた。
自分は疑問に思う。中華人民共和国の憲法や法律には、少数民族の居住する地域ではそれぞれの民族の言葉が使われ、民族の権利が尊重されると書かれている。だとすればチベットにおいて、チベット語の代わりに「けだもの」だとか「馬鹿」だとか言われたり、中国語がわからないというだけで暴行を受けたりするのはいったいなぜなのだろうか。

それぞれの行動や年齢はまったく考慮されなかった。14、15歳の若い僧侶と、60、70代の老僧が同じように逮捕された。本当に抗議活動に関わったかどうかも関係なかった。
上着も靴もなかった。2人ずつ縛られ、トラックで連れて行かれた。丸太のようにトラックに投げ入れられた。頭を怪我していても、腕が骨折していても、全員刑務所に連れて行かれた。親類や友人からの食べ物や衣服、寝具の差し入れは許可されなかった。
どうして激しく暴行されるのかと言えば、それは自分たちがチベット人だからだった。そのことを自分たちは本当に悲しく感じた。

自分たちはカチュ(臨夏)の刑務所に送られた。囚人のほとんどが漢族とイスラム系中国人で、チベット人は自分たちだけだった。
排泄物で汚れた床を毎日裸足で掃除しなければならなかった。刑務所では僧衣ではなく俗人の服装が強制された。自分は僧侶だ。僧衣を脱いで手錠をかけられ裸足で連行されるのは屈辱的だった。
刑務所の状態は悪かった。食糧や飲料水は不足していて、着るものもなかった。顔を拭うための布巾さえないのだった。

昼間も夜も常に手錠をかけられた状態で、1ヵ月ほど拘束されていた。
尋問では、ダライ・ラマやサムドゥン・リンポチェ、アジャ・リンポチェなど、外部との接触を問われ、自分はそれを認めなければならなかった。同じようにチベット内部の学者や教師たちと接触があると自分は疑われた。
「お前は活動に関与し、組織を率いただろう。お前は何度も外国へ電話をかけた。それで何をやろうとしたんだ? チベットの旗はどこで印刷したんだ? 何枚印刷したんだ? お前のグループには何人いたのか?」とか、「お前は犯罪を認める以外にない」とか。
自分は腕にロープをかけられ、何時間も吊り下げられた。足を上にして天井から。顔、胸、背中を思いっきり殴りつけられた。ある時ついに意識を失い、病院に連れて行かれた。
自分が意識を回復すると、自分が吊り下げられ暴行されたあの刑務所にまた戻された。結果として自分はまた意識を失い、再び病院送りになった。
ある時は2日間ずっと殴られ続けた。食べることはおろか、一滴の水も飲めずに。自分は腹部と胸部の痛みに苦しんだ。2度目の病院では6日間意識不明のまま入院し、目を開けることも話すこともできなかった。
最終的に、死ぬかどうかの瀬戸際になって、彼らは自分を家族に引き渡した。解放する際、暴行は行っていないと看守は当局に嘘の報告をした。同じように家族に対しても伝え、「私は拷問を受けていません」と書かれた書類に拇印を押させた。
結局20日間入院し、治療費が2万元もかかった。

僧院に戻る途上、180人の僧侶が逮捕されたと仲間たちから聞いた。僧侶たちは何も間違ったことをしていない。先達の僧や教師役の僧侶も逮捕された。
彼らは毎晩、つま先立ちをさせられ、銃把で背中を殴られた。その模様を中国人は首から下げた携帯電話のカメラで撮影していたという。

警察と兵士が僧院の捜索を行っている最中、彼らが僧侶の私室などから仏像やタンカ、金銭、身の回り品から食糧までも盗んでいたのを自分は見つけた。
本当の略奪者であり殺人者が、中国共産党の兵士たちであることは明確だ。彼らが違法行為に手を染める一方で、逆に自分たちが捕らえられ、暴行され、拷問されて、殺されている。

また、「ダライ一派」と共謀して暴動を煽動したと自分たちは訴えられている。もし本当に民族が平等で、表現の自由、信教の自由があるなら、自分たちが心から信じるものの肖像を崇拝してはいけないのだろうか?
自分の目が正しければ、彼らは「尊い存在」ダライ・ラマ猊下の写真を足で踏みつけ、銃把で額を壊し、ばらばらに細かく裂いて、炎の中で燃やした。チベット人であり、仏教徒である自分たちが、亡命されている存在の肖像が踏みつけられ、ちぎられているのを見たら、それはもう取り返しがつかないことだと感じるだろう。
チベット人が窓ガラスをいくつか割っただけで、それが数億元の損害になったと彼らは言う。自分たちが最も尊敬すべき存在の肖像が踏みつけられたのを見たときの心理的な苦痛に対する慰謝料はどうやって見積もるのだろうか?
中国首脳は実践の目標は「和諧社会」だというが、同時にチベット人全員が敬愛し、誇りとしている精神的指導者、ダライ・ラマを彼らはけなし続けている。自分たちの価値観が否定されているというのに、どうやって「和諧」を感じることができるだろうか。

僧侶たちはずっと殴られ続けている。それだけではない。報道記者と話したある僧侶は、警棒で殴られ、足を折られた。
ひどいと電気棒を口の中に突っ込まれた。電気棒は脳を麻痺させ、精神障害を起こすこともある。自分たちはそういう拷問に耐えた。
いまの望みは、国際的なメディアや国連の調査官がチベットを訪れ、現実の状況を調査し、その結果を評価した上で報告することだ。これが自分たちの望みだ。

中国は、チベット人が法を犯したと言い、逮捕し、暴行を加え、多くのチベット人を殺している。多くの人たちが山に逃げ込み、家や家族の元に戻れないでいる。国際メディアがこれを報じてくれれば、彼らは助かるだろう。

ダライ・ラマ猊下は、自分たちのアクションについて何も促していない。独立のために戦えとは法王は言っていない。法王はこの種のことについて決して言及しないのだ。
自分たちのほとんどはダライ・ラマの「中道路線」と、平和的対話によるチベット問題の解決を支持している。が、一方で自分たちが受けているひどい迫害に、悲しみを覚える。
きょう、自分は、真実の目撃者として、刑務所で続く拷問によってチベット人が殺されていっていることや、無数の人々が山中に逃げ、恐怖のために帰宅できないでいることを、メディアを通して伝えたい。この状況をメディアが報じてくれることが、自分の願いだ。

公安事務所と秘密警察の職員たちはチームを組んで僧院の自分の部屋を訪れ、自分をしっかりと見張っている。いまも見張りがついている。
自分は外出することも電話をかけることもできない。手元には分厚い中国の法律書を学習用に置いている。自分は自白を書くように言われているのだ。自分はただ刑務所にいないというだけで、自由がないのには変わりはない。

ラプランやアムドだけでなく、カムや中央チベットでもここ数日連続的に抗議が起きているようだ。たくさんのチベット人が殺された。また大勢が迫害され、逮捕された。200人以上のチベット人が殺され、数千人が逮捕されたと聞いた。暴力と逮捕は極秘裏に続けられている。
自分たちのところでは、情報が厳しく制限されている。米国など外国からのニュースを受信することはおろか、衛星アンテナを設置したりすることもできない。国内のニュースをテレビで観たり、ラジオで聞いたりするしかない。
こんな状況のどこに表現の自由があるというのだろう。どこに宗教の自由があるのだろうか?

チベットの人々はあらゆる種類の苦しみを受けている。自分はラプラン寺の一介の僧侶だ。今年逮捕されたうちのひとりだ。
拘束されたとき、自分は言った。自分を殺せば、それで終わりだ。が、もし自分が外に出て話す機会があれば、自分が経験した拷問についてすべて話すつもりだ、と。自分は善良なる目撃者として、いまも仲間たちが受けている受難を世界中のメディアに伝えてもらうために話すつもりだ、と。

解放されたとき、自分が受けた暴行については話さないように言われた。また外部と接触しないようにと言われた。が、自分が受けた経験、仲間たちの身に続いている受難を、とても話さずにはいられない。これもまた、いま自分が話している理由だ。
チベットではまだ厳しい弾圧が続き、チベット人の行動が制限され続けている。

最近当局は自分たちに、五輪開催を支持するように言ってきたが、チベット人は蘭州にさえ旅行に出られないし、まして北京へ観戦に行けるわけではない。自分たちはここから出られないのだ。
五輪のために、伝統的な祝祭、祭典、宗教的な儀式がすべて禁止されてしまった。

夏河県では武装兵士が草原中にあふれている。
この僧院の納屋で彼らは、わら人形を作って、僧衣をそれに着させた。中国兵はそれを使って銃剣の訓練をしている。つまり彼らの敵は、チベットの人々と僧衣を着た僧侶なのだ。
逮捕されたチベット人全員が抗議に関わったわけではない。なぜ彼らは訓練のためにチベット僧を模したわら人形に銃剣を刺しているのか?
中国人がチベット人を敵と見なしていることを恐れているのは僧侶だけではない。僧院の職員、学生、その他のチベット人もみんな恐れている。
強大な政府、強大な国家の、強大な民族が、軍隊や警察、銃や戦車、キャノン砲を使って、ただの弱小民族、チベット人を脅かしている。何千人もの兵士が自分たちを取り囲み、「反抗的なチベット人を殺せ」と命令されている。

この21世紀、世界中の人々が平和を謳歌している。平和を愛する人々、真実を尊重する人は、中国の報道制限をやめさせ、チベットで自由に取材や調査を行って、何がチベットで起きているのかを明らかにするべきだ。世界中のメディアや国連、人権擁護団体に対し、注目してもらいたいし、チベットの人々が置かれている状況を解決するための方策を見つけてほしいと自分は思う。
皆さんは中国に反抗して拘束されているチベット人を解放するよう、またチベット問題について、ダライ・ラマの代表団と有益かつ有意義な対話を行うよう、中国政府に促すことができる。それは、猊下にチベットに帰ってきてほしいというチベットに住むチベット人の望みと期待でもある。
安定と団結が中国共産党の国家としての重要な目標だと中国共産党は言う。もしいま猊下と共産党とが有益な対話を通してチベット問題を解決しようとするなら、持続的な平和や安定、団結を疑うことはなくなるだろう。




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2009年04月14日

アムド、マチュでチベット人と中国軍が衝突/年収600元?

ea50026a.jpg写真:08年ラサ、野田雅也

4月13日付、phayul.comより。

<中国の軍隊とチベット人が衝突、数人負傷>

http://phayul.com/news/article.aspx?id=24447&article=Tibetans+clash+with+Chinese+soldiers%2c+several+injured

4月9日アムド、マチュ県のチベット人が中国軍の兵士と衝突した。

事件の情報はダラムサラのノルブリンカ・インスティチュートのシニア・マネジャーであるドルマ・キャップがVOA(Voice of America)に伝えたものである。

マチュのセルマ僧院にはこの日、チベット歴三月の15日(満月}、に毎年行われる恒例の仮面舞踏会を見物しようと、大勢のチベット人が集まっていた。

この恒例の儀式は毎年、大勢のチベット人達が村々や各僧院から押しかけて盛大に行われる。
地区当局は不測の事態に備えて軍を増強しようとしたが、地元のチベット人リーダーや高僧たちはこれに反対し、自分たちが儀式は円滑に問題なく進行することを保障しようと言ったという。

しかし、木曜日(9日)には町のマーケットで中国の治安部隊はチベット人に嫌がらせを繰り返し、あるビリヤード場に踏み込み、店の中にキツネの毛皮を見つけると、その持ち主を袋叩きにし、それに抗議した二人の仲間も袋叩きにしたという。

このニュースは直ちに町中に広まり、怒ったチベット人群衆と約100人の兵士が衝突した。

「中国の兵士はチベット人を棍棒で殴りつけた。それに対抗してチベット人たちは石を投げつけた」とドルマ・キャップは伝えた。
衝突により双方に数名のけが人が出たというが、逮捕されたものがいるかどうかは現時点不明とのこと。

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しかし今一つ良く状況が解りませんが、キツネは中国では保護されているのでしょうかね!?
少なくともチベット人よりも、、、


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もう一つ以下の記事は中国国際放送局 のブロパガンダ記事ですが、
ちょっとその最後の「年間一人当たりの収入は600元となりました」がどうしても気になって載せて見ました。

チベット、農牧業の特色産業に8億元余を投入 - 中国国際放送局

http://japanese.cri.cn/881/2009/04/12/1s138515.htm

2009-04-12 16:05:31

 チベット自治区の主管部門によりますと、今年、チベット政府は特色ある農牧産業の発展に8億2000万元を投入します。

 ここ数年、チベット自治区政府は、チベット経済の安定かつ迅速な発展に重要な基盤を築くため、特色ある農牧業への投入を拡大しています。

 チベット自治区発展改革委員会筋は、チベット北部にいるヤギやヤクと西部地区の綿羊の飼育、それに東南部地区の森林拡大と薬材採取、中部地区の優良作物の生産、それに都市郊外にある無公害野菜産業基地の建設などは農牧民の収入を増加しており、年間一人当たりの収入は600元となりました
(翻訳:トウエンカ)

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この記事何かの間違いではないでしょうね?
いや、どうせ間違いには違いないが、、、最後の一行が本当だとすると、

現在一元=14円とすれば600元は8400円。
これは年間の収入というから、一月当たりにすると何と月に700円も稼ぐ!称賛に値すると、喜んでいるのでしょうか?
良く解りません。

亡命するためにはガイドに5000元〜10000元払うと聞いております。










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2009年04月11日

レゴンで僧侶が自殺

o-manni-peme-hum昨日のRFAのチベット語版によれば、
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/monk-commits-suicide-in-rebkong-04102009203520.html

<レゴン(同仁)で僧侶が一人自殺した>

アムド、レゴンの40歳ぐらいの一人の僧侶が数日前に自殺したという。

僧の名前はシェドゥップ、出身はドワ村という。

彼は2008年にレゴンで起こった一連の平和的デモに参加し、逮捕され、ひどい拷問を受けた。
その後しばらくして解放された。

しかし、今年3月10日を前に当局は再びその日の前に逮捕すべきチベット人の名簿を発表した。
その中に彼の名前があった。それを知って彼は逮捕を逃れるために険しい山に逃げ、隠れた。

人里離れた山奥に相当期間籠っていたが、山暮らしにも窮し、最近里に降り村のゴンパに寝起きしていた。そして、そこで自殺した。

僧シェドゥップは一度亡命し、南インドのガンデン僧院ルンブム学堂にて10年間勉強したのち、2006年に再び故郷のレゴンに帰ったという。








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2009年03月23日

続・続ラギャ事件

0d5f888b.bmpTCHRDには今日もラギャ事件に関する様々な情報が入ったようです。
以下要約です。
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20090323b.html23日現在、93名の僧侶と2人の一般人が逮捕され、僧院は軍隊と武装警官隊に完全に包囲されているという。

最近ラギャとガルツェ村に配られたパンフレットの中に「中国政府に金で買われるよりチベットとチベットの人々のために死んだ方がましだ」との一節があったという。

他の情報として、「タシは3月10日以降すでに逮捕され拘置所で尋問中様々な拷問を受けており、その結果精神に異常を来し、黄河に飛び込み自殺したのだ。新しく逮捕された僧侶たちも今、厳しい尋問と拷問にあっている」というのもある。

3月21日の午後遅く、タシ・サンポの自殺を知った僧侶たちは直ちに地区の公安(PSB)詰所に押し掛けた。その時2001年3月10日にラギャ僧院の屋上に掲げられながらも公安により引きずり降ろされたチベット国旗を僧侶たちは取り返し、それをタシ・サンポの弟に手渡した。
そのチベット国旗を掲げて、僧侶と一般市民は抗議のスローガンを数時間、街路や政府庁舎の前で叫び続けた。

その内ゴロの公安と武装警官のトップが現場に現れ、公安と武装警官が溢れ、群衆を威嚇した。それにもかかわらず、群衆は国旗を掲げ、「無実のチベット人を殺すのをやめよ!」というスローガンを叫び続けた。

現在、現地の電話、携帯通信、郵便はすべて止められており、外に情報を出すことが非常に困難な状況にある。

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このTCHRDからの写真を見ると、橋はすぐ僧院と町の近くにあります。

泳ぎ渡って逃げれるような河には見えません。

矢印の先、黄河の岸、或いは橋が自殺場所だと説明されています。

23.3.09ダラムサラ
今日夕方ダラムサラではこのラギャの事件を受けてキャンドル・ライト・ビジルが行われました。

ツクラカン前のスクリーンに最近政府の発表した、例の凄惨な映像が大写しにされ、
今回のラギャのデモの様子も映されました。




ラギャ地図
左の地図は、旅行人ノートより拝借した、ラギャ(ラジャ現地ではラプギャ、ラプジャ)コンパ周辺図。
橋の位置が良く解ります。
タシは橋の近く町の拘置所で尋問・拷問を受けていたのでしょう。






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続ラギャ蜂起

9e89ca40.bmpラギャ蜂起の映像を見ることができると、昨日お知らせしましたが、
再度お知らせします。

http://media.phayul.com/?av_id=148ラギャからの新しい情報はまだ伝わってきません。
事実はまだはっきりしません。

タシは生きているのか?未だ行方不明なのか?死体が上がったのか?
タシは自殺したのか?逃げようとして、黄河に入り溺れてしまったのか?

デモの実際の参加者数は?警察署で何があったのか?

ダラムサラに入ってくる情報もその主な中継元もいろいろです。
RFAをはじめとする放送局に直接入ることが多いいのですが、
亡命政府の防衛省、情報局、TCHRD,それぞれの地区会、関係する僧院、個人もそれぞれのルートを持っています。

何れも、最初は個人の目撃者自身、あるいは情報を集めまとめて報告する人です。
中国と違って、故意に事実を曲げようとする人はまずいないでしょう。
もちろん時には単なる噂ということもありますし、デモ参加者数とかになれば人それぞれの印象は違うことでしょう。
それにしても、中国側と亡命政府側発表の差が10倍というのはどういうことでしょうか?

日本ではまず、中国政府の新華社の記事を紹介して、始めることが多いようです。
チベット政府側の発表が先に来ることは決してありません。
嘗ては?そのまま、中国側の情報だけ流すことも多かったようです。
嘘から始めるのは如何なものでしょうか?

この件に関しダラムサラのプレス仲間でもあるAshwini Bhatia 氏の書いた記事を抜粋で紹介します。

http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5iAMqM2_Dwudz52KLQeY2ZKFQq9-gD9732PAO0彼も新華社を引用している。新華社は「独立を支持したタシを取り調べ中、トイレに行くと言って出たきり行方不明になったので後を追った、目撃者は彼が黄河を泳いでいるのを見たという」

ダラムサラのある個人に入った情報によれば「タシは尋問中にトイレに行く許可を受け、そのまま黄河に身を投げた。しかしまだ死体は上がっていない」という。

他のラギャから入った電話情報によれば「最初500人ほどの僧侶が庁舎前でデモを行った。それに市民や近隣の村から集まった人々も加わり2000人ほどになった」という。

彼の話によれば、「タシ・サンポは3月10日に僧院の屋上にチベット国旗を掲げたことにより尋問を受けていた」という。

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何れにせよ、まず警察署でタシはどうしても逃げないといけないような状況に追いやられていた。
中国の尋問には常に拷問が付きものだ。

彼は橋から飛び込んだのか?岸から入ったのか?
何れにせよ、この時期氷のように冷たい黄河最上流に入ることは自殺行為だ。
近くに橋があってそこから飛び込んだのなら自殺とも言える。
近くに橋が無く、河を泳いで渡れば逃げられるような場所だったとしたら泳いで逃げようとしたとも考えられる。
しかし、何れにせよ、まだ行方不明だとすれば冷たい河に流され死んだ可能性が高い。

ダラムサラ側は「自殺した」と言ってる。
現地のチベット人たちの「噂」もそうだったのであろう。
人々は心理的連鎖(因果)により、集まり声を上げたのだ。
普段からの中国に対する怒りに僧侶の死が火をつけたのだ。

このようなことは今ではチベットの中、カム、アムド、ウ・ツァンどこでも起こり得る。

日本の各報道では「このような大規模な抵抗デモは今年に入って初めだ」と書かれている。
確かに千人以上というなら、このデモが初めてだろう。
しかし、数百人規模なら、二月中にアムドであったし。
3月10日にはカンゼで行われ、17人逮捕されている。

その他のどこかであったかも知れない?
情報が出て来ないだけだ。
だから、初めてではない。


その他、中国側の発表では、「次の日の日曜日にはほとんどデモは解散されたが、
30人ほどの命知らず(diehards)だけが夕方まで抵抗を続けていた」と言う。
ゴロ人は特別勇気があり、頑強なのです。

この火は飛び火するのでしょうか?

















rftibet at 13:35|PermalinkComments(1)TrackBack(0)