玉樹

2011年01月16日

巡礼者:ジェクンド地震で家族を失ったダワ

一昨日の夜、ダラムサラは今年2度目の嵐となり、一夜にしてマクロード・ガンジの町には20センチほどの雪が積もった。
当時に停電となり、今も回復しない。
町で唯一開いているネット屋を見つけ、そこからアップしている。

以下、1月14日付けウーセルさんのブログ。
http://woeser.middle-way.net/2011/01/blog-post_14.html
雲南太郎さんはその日の内にこれを翻訳して下さっていたのだが、今までアップできなかった。

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家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ◎巡礼者:ジェクンド地震で家族を失ったダワ

あるブログ(http://blog.sina.com.cn/s/blog_4673c37301017mcg.html)でこの「信仰の道巡礼者の手と荷物」という写真を見て、感動を覚えた。

ジェクンド(玉樹)地震の時、多くの僧尼を引き連れて被災地に入り、苦しむ衆生を救ったケンポ・ソ・ダルゲ(ラルン・ガル僧院長)が後に書いていたのを思い出した。

「仏教の無常観と死生観を理解している人は、生死と向き合っても落ち着いて対処できる。仏法の基礎と観念を備えたジェクンドの人は、災害と死に向き合っても平然、超然とした態度を見せていて、メディアや各界の人々をとても驚かせている……」

有名な在米チベット人歌手Phurbu T Namgyalが犠牲者のために心をこめて歌った「Yulshul In My Heart」をまた転載し、巡礼者ダワのように家族を失った人たちへの慰めとしたい……。
http://www.youtube.com/watch?v=_rWVdH1Jsfc&feature=player_embedded#!
(是非見てほしい。チベット語の歌の題は「顔をまた擡げよ」)

写真の物語:
54歳のダワはジェクンドから来た。両親と妻、二人の子どもを地震で失い、彼は独り取り残された。故郷から9カ月半歩いてようやくラサにたどり着いた。数日後には雲南に向かい、聖山カワ・カルポ(梅里雪山)をコルラ(右繞)するつもりだ。彼の全財産はこの簡単な荷物で、木の枝を組んだ背負子はやはり自分で作ったものだ。

亡くなった家族の話になると、彼は悲しい表情になり、目に涙を浮かべた。でも涙は流さない。

家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ荒々しい手














家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ全財産














家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ五体投地をする時に手を保護するための木の板をぶら下げている



























家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ手持ちの現金は100元にも満たず、宿に泊まるお金もなく、夜は軒下で過ごす。ラサの夜はマイナス数度にもなる。

























家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ旅の苦労を刻んだ顔






























家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ冬に雲南まで2000キロ以上を歩くのはとても寒いだろう。私が「いまは寒すぎるから、チベット暦の正月を過ごし、少し暖かくなってから行ったらどうか」と聞くと、「一番安い部屋でも月300元以上かかるし、そんなお金ないよ」と言う。彼は懐から電灯を取り出し、「夜中に寒くなったら歩けばいい」と言った。

家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ






























家族を全て失いケグドから慰霊の旅に出たダワ人ごみの中、彼の後姿はゆっくりと消えていった……。

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2010年06月08日

玉樹地震、中国人画家の作品《大地》

a-1  玉樹地震に捧げる



北京の画家・劉毅の作品《大地》(200cm×450cm、2010年)

6月1日付けウーセルさんのブログより。
http://woeser.middle-way.net/2010/06/blog-post.html

(以下翻訳U女史)

この作品には、地震で被災した衆生を僧侶が救援する様子、そして尊者ダライ・ラマ法王に対するチベット人の信仰と切実な期待が描かれている。

ダライ・ラマ法王のイメージが、2010年、中国の画家の筆のもとに描かれたのである。

劉毅氏の連作には《1989》、《天安門》、《聖地ラサ》、《大地》などがある。

2007年のブログでも、氏の連作《聖地ラサ》を紹介した。
http://map.woeser.com/?action=show&id=177

北京の画家・劉毅“数多の画家が住む北京・宋庄在住の彼にとって、どんな画家が売れ、何がタブーとされているかは基本常識。しかし劉毅にとって芸術とは、商売でも無ければ職業でもない。彼の確かな理念とは、自らの立地点の堅持であり、欲望の克服なのだ。そしてこの理念とは彼にとって、単なる声にとどまらない。今まさに難路を行く彼の足跡なのだ”(王力雄)






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2010年04月23日

地震はそんなに大きかったのか? ジェクンドの建築物の耐震性等について

ジェクンド色んな写真やビデオで被災地のガレキの山を見ていると、もちろんその下に今の埋もれたままになっているであろう犠牲者のことも思うが、自分が建築に関わる者なので、その壊れ方を観察することも多い。

今回は被災地の建築物の種類やその強度について気が付くことを書いてみたい。

丘の上から撮った写真を見ると、中心地のビル街の建物は形を残しているものが多く、南や特に西の住宅地は全滅に近いことが分かる。
最初のころは建物の9割程度が破壊されたと言われていたが、今では当局は61.7%が倒壊されただけだと発表している。

ジェクンド、14.4.2010まずは地震の規模と震度の話だが、私は結論的に言って、この地震はそれほど大きなものではなかった、震度でいえば、6弱であった可能性が高いと思う。

規模についてはアメリカの地震局が6.9と発表したのに対し、中国は7.1と主張する。
マグニチュード2は1の32倍ということはご存じと思う。
アメリカと中国の差はたったの0.2だが、この間には約2倍のエネルギーの差があるのだ。
違いは小さくない。中国はアメリカ発表の2倍の強さの地震だったというのだ。
震源地の深さをアメリカは33kmと発表した。それに対し中国は最初10kmだったが、後から33kmと言いだした。
震源地に一番近い地表とジェクンドの街の距離は30km。

ジェクンド、14.4.2010ちなみに、阪神大震災はM7.3、震源の深さ16km、震度は7の激震だった。

地震による建物の倒壊はマグニチュードではなく、もちろん現地の震度が基準となる。
中国はジェクンドの震度を9強と発表した。
http://j.peopledaily.com.cn/94475/6955989.htmlもちろん震度については国ごとに基準が違うので何とも言えないが、中国が9強というのはおそらく10段階方式に基づく話と思われる。
最大級の地震だったと言いたいのだろうが、日本人にはよく解らない数字だ。

とにかく、中国は今回の地震は学校も倒壊してあたり前の大地震だったと言いたいらしい。

ジェクンド大地震実際、学校の倒壊状況はどうだったのか?

サーチナの記事によると
http://www.excite.co.jp/News/china/20100415/Searchina_20100415093.html

「結古鎮には、学校・大学4カ所がある。他の写真と総合した結果、第二民族中学校では、主校舎前の平屋建物3棟が倒壊したことが分かった。
三完小学校では平屋建物4棟が倒壊、玉樹広播電視大学は平屋建物4棟が倒壊し、2階建て以上の建物も1棟が倒壊した。玉樹衛生職業中級専門学校は、すべての建物のうち4分の3以上が倒壊したことが分かった。」

また、その学生の犠牲者はというと、17日、同じくサーチナに掲載された記事によると
http://www.excite.co.jp/News/china/20100417/Recordchina_20100417004.html

「玉樹県の70%の学校が倒壊し、現在判明しているだけで少なくとも生徒66人、教師10人が死亡した。生徒数3000人余りの玉樹県第3完全小学校では建物の80%が倒壊し、救出された生徒61人のうち34人が現場で死亡。200人以上ががれきの下に生き埋めになったままだという」。
さらに、
「08年5月12日に発生した四川大地震では、大量の校舎が倒壊、多くの生徒や教師が犠牲となり、手抜き工事や建築資材のごまかしなどが指摘された。これを受けて中国政府は各地区の小中学校、特に辺鄙な地区の小中学校に対し、地震に対する強度検査と補強工事の徹底を求め、マグニチュード7の地震に耐えられるような校舎づくりを指示した。しかし、今回玉樹県で発生した地震はマグニチュード7.1で、中国政府が求めた耐震基準を超えており、当局がこれを校舎倒壊の理由にする可能性が懸念される。四川大地震による校舎倒壊の初期調査時、四川省教育庁は中国教育部に対し、倒壊原因の1つとして地震の震度が強すぎることを挙げていた」そうだ。

ジェクンド大地震しかし、現地の人の話によれば四川地震後に建て替えられた学校は一つもないという。
であるならば、地震が強すぎたわけではなく、設計耐震強度が最初から十分ではなかったという疑いが濃い。

私は今回の地震はそれほど大きくはなかった、日本の震度でいえば6弱ではなかったかと推測する。
実際には現地に行かないとすべて、はっきり言えないのだが、学校の建物がもともと震度6弱にも堪えられぬ、おから建物であったことは写真からも推測できる。

今、大事なことは、倒壊した学校の建物が証拠隠滅のためにすっかりかたずけられる前に、ちゃんとした外国の調査団が現場を見ることだ。
見れば、一目でわかる。写真を残しておくことも大事だ。
(倒壊した学校の写真はあるのだが、今ブログに載せられるものが手元にない)

ジェクンド私もインドの山奥で学校の設計などに長らく関わって来たので、他人事とも思えないところがあるのだ。
もしも、ダラムサラに大きな地震が来たらどうなるか?
自分が設計した校舎や寮、ホールの下敷きになって子どもが死んだらどうする?
おそらく自殺したくなることであろう。

この設計強度は最大の関心事ではあるが、じゃ自分が設計した学校が震度7に耐えられるかというと、それは無理と分かってる。
今の日本の世界最高の耐震基準を下回っていることは十分承知している。

低開発国の建物の予算の中では、鉄とセメント代がそのほとんどだ。
人件費はただのように安いが、鉄とセメントは高い。
どうしても予算を合わせるために、この両方をできるだけ削らないといけないという場合もある。
というか、日本級に設計すると施主も現場も驚いて冗談と思い作ってくれない可能性が高い。
私はこれを「難民仕様」と勝手に呼んで、自分を納得させている。
それでも、周りの建物よりはよほど強く作ってある。
いくら大きな地震が来ても真っ先に倒れることだけは避けたいからだ。

デラドゥンにある60mの仏塔とダラムサラTCVのホール、ツクラカンの拡張部分だけは日本基準に限りなく近い数値で設計されている。


ジェクンドここに来て、もう25年近くなるが、その頃にはまだ鉄筋を使わずに家を建てる人が周りにはいた。
しかし、それはまれで、こんなインドの田舎でも鉄筋を使わずに家を建てると地震の時危ないと人々は知っていて、だいたいは柱の中には鉄筋を入れていた。

10年ほど前からはインドでもやっと構造基準ができ、基準を満たさない建物は建てられないことになっている。
もっとも、これは建前で、多くの建物はこの基準を守っているとは思えない。
それにしても鉄筋を入れない建物が建てられることは、今では皆無にちかい。

インドの山奥のダラムサラの建築事情と中国の山奥のジェクンドの建築事情を比べるというのは簡単ではないが、
壊れ方を見れば、近代化を売り物にする中国の山奥はダラムサラより、余程ひどかったことは一目でわかる。
もっとも鉄筋の入った建物の強度についてはダラムサラと似たり寄ったりと見受けられる。

ジェクンドその仕様は3〜4階建では柱と梁に16〜20mm筋が4〜8本。柱の太さは30cmX30cmが標準といったところであろう。
平屋や二階までなら柱と梁に12〜16mm筋4〜6本、柱の太さ25cmX25cmほどか。
実際、この程度では震度6弱でも倒壊して不思議はない。
外壁や間仕切り壁に中空セメント・ブロックを使い、床にプレキャスト・コンクリート板を使っているのも強度を落とす元になっている。

6強ではそれぞれの耐震性に従い、半分程度は倒壊するであろう。
今回の地震はこの程度だったと思う。

ジェクンドもっとも、今回問題にしたいのは、お金がある人たちが作ったRCC造(鉄筋コンクリート)の建物ではない。
もちろん学校が倒壊し、多くの子どもたちが亡くなってしまったということは悲惨なことだ。当局は当然責任を取るべきと思う。

でも、さらに私は一般のチベット人たちが住まいとしていた家々の、今は見渡す限りのガレキの山を見て、悲しく思うのだ。
これらの家はバラックに毛が生えたほどに安普請だったことがわかる。
外壁は幅20〜30cmほどの中空セメント・ブロック、または幅30cmほどの日干しレンガが積み上げられているだけ。
ジェクンド多くは平屋で屋根は陸屋根か切妻。陸屋根の場合は丸太などの架構の上に小枝と泥が載せてある。切妻は中国式で木造トラスの上に瓦やトタンが載る。
柱と梁がなく、壁は繋ぎがなく脆い。これではちょっとした地震でも崩れる。
今回のような大きな地震にはひとたまりもなく、逃げる間もなく、一瞬にして倒壊したはずだ。
壁のブロックも日干しレンガも木材も瓦も崩れ落ちれば、下にいる人を強打する。
ガレキの堆積には隙間ができにくく、埃が充満し、窒息死し易い。
これに比べ、RCC造の方は倒壊した後、隙間ができ易く、助かる確率は比較的高いと言えよう。

ジェクンド、14.4.2010チベット人はいつから、こんなバラックのような建物に、あたり前のように住むようになったのだろうか?
一般に周辺の民族に比べてチベットの伝統的民家は大きく2,3階建てで、手が込んでいて、立派な家が多かった。




ジェクンド、14,4,2010壁厚も40〜60cmあり、日干しレンガではなく、現場で土を打ち固めたものが多かった。耐震性も悪くはなかったはずだ。

貧しくなったということか?
実際、この地方のチベット人の収入の半分以上は夏場の冬虫夏草採取によっているという。

牧草地を追われた遊牧民は、今ではこの冬虫夏草の採取のみを唯一の収入源とするものが多いと聞く。

結局、多くのチベット人には遊牧民から採集民に落ちるしか生きる道が無くなったということなのか、、、

ジェクンド大地震 C/R  EPSそして、今回、広々とした草原と大きなヤクテントを追われた者たちの多くが、街中でセメント・ブロックの家の下敷きとなり死んでしまった。


















rftibet at 18:45|PermalinkComments(29)TrackBack(0)

被災地で、チベット独立を叫ぶ者に対しては、発砲してもよろしい

bc6f3448.jpg現地には一昨日から雪が降り始め、今日は積雪3cm。
まだ、数日この悪天候は続くとの予報。
寒い日が続く。


RFAチベット語版、4月22日:
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/tibet-independence-activists-could-be-shot-in-earthquake-zone-04222010222934.html

<チベット独立の声に発砲許可>

被災地のジェクンドでは、兵士は、チベット独立を叫ぶチベット人と衝突した場合、上官の許可なしに発砲してもよい、と言い渡された。

14日に起こった大地震によりジェクンドとその周辺で数千人の人が亡くなり、一万人以上が負傷し、今も数百人が行方不明のままだ。
そんな中、20日にはチベットの各地から集まった僧侶数千人による、初七日の法要が行なわれた。

Epoch Times(大紀元)の記者に現地の兵士が話したところによれば、「もしも兵士が、チベットの独立を叫ぶ者達に突然鉢合せたり、彼らと衝突した時には、直属上官の許可を得ずに、即発砲し、銃殺してもよい」と言い渡されたそうだ。

さらに同紙によれば、現地のチベット人たちの間には、ダライ・ラマ法王が本当に現地に来るという噂が広がるにつれ、法王に会うことができるという期待が膨らんでいる、ということに対し、共産党の幹部たちは警戒心を高めているという。

このような状況の中で、今まで救援活動の中心的役割を担っていた僧侶たちに対し、当局は被災地から出て行くようにと命令を出した。
ロサンと呼ばれるジェクンド出身の僧侶によれば、「地震の後、周辺の僧院から総勢4万人の僧侶が救援のため駆け付けた。20日に当局の役人が2日以内にそれぞれの僧院に帰るようにと命令してきた。その日の午後4時前に出ていけと言われた僧侶もたくさんいる」という。

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jyekundこの僧侶たちを追い出す、という当局の決定に対し、現地のチベット人たちの間に怒りの声が上がっている。
ある現地の人は電話で「これは、自分たちに自由がないという象徴だ!悲しいことだ!中国こそ出て行ってくれ」と涙ながらに
訴えた。

ウーセルさんも「今まだ、ガレキの中に遺体は残っている。これからも葬儀を行なったり、人々を癒すために僧侶たちは被災地のみんなに必要とされている。今、僧侶たちを追い出すというのは間違った決定だ」とコメントしている。

このような状態では、中国が救援物資によりチベット人にありがたがられようとしても、期待通りにはいかないであろう。
チベット人がここで不満の声を上げれば、中国人は「この恩知らずめが」とののしり、最悪銃殺してもいいと言ってるのだから。
チベットのデモ隊に向かって発砲してもいいという命令は、今までの慣例通りであり、驚くにあたらないが、この悲劇の最中にあるチベット人に対してもこれを適用するというところが、恐ろしい。

これが、カンゼなら今頃大暴動が起こっていてもおかしくない。









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2010年04月19日

ダライ・ラマ法王をジェクンドにお迎えしよう。

f0e87c58.JPG現地からは沢山の写真が送られて来ました。
中には生々しい写真も多いのでお気を付けください。
写真441枚:
http://picasaweb.google.com.au/aenpokyabgon/AllKyegu2010EarthquakePhotos?feat=directlink#


苦しみと悲しみの最中にある、現地のチベット人被災者たちの中から、ダライ・ラマ法王にお会いしたい、との願いが湧き起こり、広がっている。

法王もそれに答え、「叶うものならすぐにでも行きたい」との思いを表明された。

まさに引き裂かれた親子のようだ。
これを実現させるためには困難な壁がいくつもあり、容易ではない。
しかし、法王はその実現のために努力するとおっしゃった。
北京にすでに要請されたという。

そこで、外野からもこれを応援しようという声が世界のサポーターから上がっている。

以下はITSNからの提案だ。

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皆様

TSGのML内でもすでにご覧になった方もいると思いますが、ジェグンド(中国名:玉樹)のチベット人からの法王様の被災地訪問を乞う嘆願書が発表され、そして法王様からは本日付けで被災地への訪問を熱望しているとの声明が発表されました。
(両声明の全文はメール下段)


ITSNでは全メンバー団体にジェグンドのチベット人による嘆願書の内容と以下のような短い声明とともに、メディアに発表されることを強く要請します。
(必要に応じて文章を各自アレンジしてください)


(日本の場合)「鳩山首相。言葉にできない苦しみの中にある被災地、チベットのジェグンド(中国名:玉樹)の人々のもとへ、ダライラマ法王が訪問できるよう、首相から中国指導者に直接、可能な限りの働きかけをしてくださることを切にお願いします。」ー同様の意味合いの言葉でどうぞ。
さらに法王様の声明とジェグンドのチベット人被災者による嘆願書を、皆様の国の議員、外務省関係者や外務大臣にも送り、同様の緊急要請を行ってください。


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「ダライ・ラマ法王の被災地訪問嘆願書」

中国語原文:http://news.boxun.com/news/gb/china/2010/04/201004160551.shtml
チベット語訳 http://www.tibettimes.net/news.php?id=2557
英語訳 http://blog.studentsforafreetibet.org/category/media-coverage/reports-from-tibet/

ジェクンド(玉樹)被災地の人たちが胡錦涛総書記及び温家宝首相に送った手紙
(北京時間2010年4月16日に投稿されたもの)


拝啓
胡錦涛総書記、温家宝首相

 私たちが大地震の被害を受けた時、あなた方共産党中央政府がすぐに軍隊を派遣し社会のさまざまな団体が全力で被災者救援に駆け付けてくれたことに、私たち被災地住民は心から政府に感謝し、政府の支援に感謝します。

 しかし私たちは仏教に深く帰依する者の集まりです。私たちは仏陀の教えに先祖代々従い、ギャワ・リンポチェダライラマ法王睨下に篤信を抱いています。今回、私たちはこのような大地震に遭い、心身ともに深く苦しんでいます。私たちの喫緊の願いは、ダライ・ラマ法王に被災地を訪れていただき、既に亡くなってしまった人々を安寧な来世に導き、私たち傷つき残された者に情をかけていただくことです。
 このたびの災害に、尊敬する胡主席と温首相が慈悲の心をもち、私たち被災者の心情をくんで願いを聞き入れて頂きたいのです。私たち十万人を超える被災者はあなたがた共産党中央政府がダライ・ラマ法王との確執を一時忘れ、私たちの心よりの願いを叶えて頂きたいのです。

 私たちのダライ・ラマ法王をお招きしたいという思いは、ひとえにダライ・ラマ法王に亡くなられた方々を見送って頂き、残された者達の心を癒して頂きたいという、純粋に宗教的な心情に由来するものであり、他意は全くありません。

 今、ダライ・ラマ法王が被災地を訪れられ、祈祷の法要をされ、被災者を慰問されることのみが、私たちの傷ついた心を実際に癒すことができるのであって、他に方法はないのです。


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ダライラマ書簡

 地震発生後まもなく申し上げた通り、カムのケグドゥ(ジェクンド、中国青海省玉樹チベット自治州)で発生した地震により多くの命が失われ、多数の重傷者を出し、大きな被害が起きたことを深く悲しんでいます。離れた地にいるため、直接にご遺族や被災した方々の心を癒やすことができませんが、私が祈っていることを、どうか知っていてください。

 被災地で僧侶や若者、その他多くの人々が、何もかも失った家族を支え助け合っている姿を誇りに思います。慈悲の心が育っていくことを願っています。他者への無償の行為は、菩薩の願いの実践でもあります。

 また、中国政府の対応に感謝します。特に温家宝首相は、被災地を訪問して地域住民を力づけたほか、自ら救出活動の指揮を取っていただきました。この惨事と経過をメディアが自由に報道できていることにも、深く感謝しております。

 2008年、同規模の四川省大地震が起きた際、中国当局と地方政府の指導者や関係機関は、救援の手を届けるためにたいへんな努力をしてメディアを自由に行き来させ、必要であれば国際救援機関の立ち入りのために道を作りました。そのような前向きな決定を高く評価するとともに、今回も、被災地へのアクセスに関して同様の配慮をお願いいたします。

 亡命チベット人コミュニティーは、被災者救援のためのいかなる支援や援助も惜しまない覚悟でいます。可能な限り迅速に正式な機関を通じて支援したいと願っています。

 2年前に四川省を大地震が襲った際、被災地を訪問し傷ついた人々のために祈り、心を癒したいという願いはかないませんでした。しかし昨年、台湾が台風災害に襲われた際には、被災地を訪れて災害の犠牲者のために遺族と共に祈ることができました。悲しみにくれる人々を少しでも慰めることができたことを、嬉しく思っています。

 今回の地震が起きたケグドゥ(玉樹)はアムド(青海省)にあり、私と先代のパンチェンラマが生まれた土地です。その地に暮らす人々の願いに応えるため、悲しみに暮れる人々の心を癒やすために、被災地を訪ねたいと強く願っています。

 最後に、諸外国の政府、国際救援機関やその他の関係機関に対し、今回の災害で何もかも失った被災者の家族たちが立ち直るために必要な、可能な限りの援助と支援を要請いたします。同時に、この大災害の犠牲者遺族に対しては、すべて起こったことは因果に従うものだと受け止め、逆境を善行の機会に変えてほしい。希望を保ち、失ってしまったものを取り戻すため、苦境に対し勇気を持って立ち向かうことを願います。

 最後に、もう一度申し上げます。亡くなった方々と遺族の方々のために、私は祈り続けています。


2010年4月17日 ダライラマ
http://www.tibet.net/en/index.php#

(翻訳:若松、藤田、中原)

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Mandie McKeownより

Campaigns Coordinator, International Tibet Support Network

mandie@tibetnetwork.org, campaigns@tibetnetwork.org

www.tibetnetwork.org

+44 7748 158 618



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2010年04月18日

ジェクンド大地震五日目 死者1706人 不明256人

ae738d77.jpg新華社は死者1706人、不明256人と発表。
胡錦涛主席が片付け作業に入った現地を訪れた。


17日、ニューヨークタイムズには現地レポートとして

「地震後、チベット人は中国の救助に不信感を募らせる」

と題する記事が掲載された。

以下、その一部を訳す。
http://www.nytimes.com/2010/04/18/world/asia/18quake.html?pagewanted=1
http://www.nytimes.com/2010/04/18/world/asia/18quake.html?pagewanted=2


ジェクンド:
僧侶たちが倒壊した職業訓練学校の瓦礫の上で、つるはしと素手でコンクリートの床を動かそうと格闘していた。
突然、叫び声が上がった。
瓦礫の中から明らかに命の抜けた人の手が飛び出した。
しかし、僧侶たちがこの遺体を取りだそうとすると、それまで学校の校庭でのんびり休んでいた軍人の一団が一斉に行動を開始した。
彼らは帽子を被り、僧侶たちを押しのけた。
ビデオカメラを用意し、その前で急いで少女の遺体を取りだした。

僧侶たちは怒りを抑え、下の方に立って、死者のためのお経を口ずさんでいた。

「自分たちが働いている時、カメラなど見たことがない」と僧侶のガ・ツァイは言う。
彼はこの地震のことを知って、直ちに四川省の僧院から駆け付けた200人の内の一人だ。

「我々は命を救いたいだけだ。彼らはこの悲劇をプロパガンダのチャンスと思っている」

中略

政府メディアでは食糧やテントを支給されて感謝しているチベット人や、専門の捜査・救助班が高山病と戦いながら生存者を捜しているという話ばかり流されている。

中略

倒壊した建物から最初に人々を救い出すのはワイン色の僧衣を着た僧侶たちだ。
土曜日の日暮れ、中国の救助隊は作業を中止した。
それでも、僧侶たちは暗くなっても瓦礫の中で捜索を続けていた。

「彼らが全てだ」と57歳になるオズ・ツァイジャは車のトランクを開けた。
そこには妻の遺体があった。
若い僧侶たちがすぐに死者のための祈りを行なった。

土曜日の朝、僧侶たちは1400の遺体を僧院前の広場から街を見下ろす埃っぽい丘の上に運んだ。

そこには廃墟から運ばれた薪が敷かれた二本の長い堀がある。
僧侶たちは遺体を堀に並べ、葬儀の火を放った。

一日中燃え続ける火の丘の下には何百人もの遺族が訪れ、丘の麓で大きな声で読経を上げる僧侶たちのそばで、無言のまま座っていた。

警官や中国の役人の姿は全く見られなかった。

中略

第三小学校では僧侶たちは50人の生徒たちの遺体を壊れた教室の中から掘り出した。
その後、役人や警官が来て、「何人死んだのか?」と聞いた。
警官はその数を半分にしようと言った。

「彼らは外の人たちが大きな被害を知ることを恐れているんだと思う」と23歳のゲン・ガジャバは語った。

中略

さらにもっと強い非難を聞いた。
地震の後、数日間、僧侶たちが救助活動を行なっているところを見つけては軍隊が来て、僧侶たちの活動を妨げたというのだ。

僧ツァイレンは最初の夜、崩れ落ちたホテルを前にいかに僧侶たちが軍人たちと言い争ったかについて話した。
「我々はどうして自分たちに仕事をさせないのかと聞いた。彼らはただ無視し続けた」

その後、彼を含めて100人ほどの僧侶が職業訓練校に向かった。
そこでは、崩れた寮の瓦礫の中からまだ助けを呼ぶ女の子たちの声が聞こえていた。

軍人たちは僧侶たちが瓦礫の山に近づくのを阻止した。
しばらくして、僧院長のガ・ツァイに役人が突っかかった。
「彼は私の僧衣をつかんで道まで引きずって行った」とガ・ツァイは話す。

夜になり、軍人たちが現場を去った後、僧侶たちは現場に向かった。その夜10数体を掘り出したという。

中略

土曜日にはシャベルカーとブルドーザーが職業訓練学校の瓦礫を掻きわけていた。
ここの生徒である16歳のゴンジン・バジは、それを見ながらそばに立ちすくんでいた。

「昨日、重機が不用意にクラスメートの身体を引き裂いた」と彼女は言う。
彼女はまだ、自分の姉が瓦礫の中から生きて掘り出されるのをじっと持っているのだった。

彼女は無表情に「もっと気を付けて作業してもらえないものか、と思う」
「たぶん、自分たちはただのチベット人だから気にしないのだろう」と言った。
























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2010年04月17日

ジェクンド大地震四日目 死者1339人 不明332人

遺体の山、ジェグ僧院前当局は地震の犠牲者数を1339人と発表した。
その他、行方不明者332人、負傷者11849人、その内重傷者の数は500人以上。
被災者の数は10万人。

朝方のBBCに、廃墟と化したジェグ僧院前に毛布にくるまれ積み上げられた遺体が映し出された。
午後には僧侶たちが遺体を儀式を行ないながら川に流したり、積み上げられた死体の山に火を放つシーンが流された。

遺体この悲惨な状況の中で法王からの直接の慰めを求める声が上がった。
このような願いは現地からRFAなどにも寄せられていたが、昨日http://www.boxun.com/に法王をキグドに招待することを政府に懇願するという手紙が発表された。

チベット語:http://www.tibettimes.net/news.php?id=2557
英語:http://blog.studentsforafreetibet.org/category/media-coverage/reports-from-tibet/

以下、この手紙を主にチベット語より訳す。

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ジェクンド大地震 14.4.2010 ダライ・ラマ法王被災地招聘請願書
2010年4月16日付

地震被災者より胡錦涛総書記及び温家宝首相へ宛てる手紙

胡錦涛総書記及び温家宝首相におかれましてはますますご壮健のことと存じます。

我々の地方が大きな自然災害に襲われた時、お二人を初め共産党政府が救助のために軍隊を派遣され、社会の様々な団体が力を込めて我々を救ってくださったことに対し深く感謝の意を表します。

しかしながら、我々のコミュニティーは仏教に深く帰依し、仏陀シャカムニの教えに従い、代々ダライ・ラマ法王に対し篤信を抱き続けてきました。今、我々は身と心に強く深い苦しみを受けております。今、我々はダライ・ラマ法王が被災地を訪れられ、すでに亡くなってしまった人々を安寧な来世に導き、我々傷つき残された者たちに情けをかけて頂きたいと願うのです。
今日、胡錦涛総書記及び温家宝首相におかれましては、我々にさらなる慈悲の心を起こされ、被災地の人々の心よりの請願を聞き入れられんことを。
我々一万人を超える負傷者は、お二人を初め共産党政府がダライ・ラマ法王との確執を一時忘れ、我々の心よりの願いをかなえて頂くことを深く請うのです。

我々がダライ・ラマ法王をお招きしたいというのは、ひとえに法王により亡くなられた方々を見送って頂き、残された者達の心を癒して頂きたいという、純粋に宗教的な心情に由来するものであり、他意は全くありません。

今、法王が被災地を訪れられ、祈祷の法要をされ、被災者を慰問されることのみが、我々の傷ついた心を実際に癒すことができるのであって、他に方法はないのです。


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ジェクンド首相のサムドン・リンポチェは昨日、ダライ・ラマ法王は今回の地震について深く憂慮されており、もし可能であるなら是非現地に赴きたいと話されている、と伝えた。
http://tibet.net/en/index.php#
リンポチェは「メディアの報告によれば、現地で耐え難い苦しみの中にあるチベット人たちが、ダライ・ラマ法王の加持を得たいと懇願しているという。そのようなチベット人たちの心を知らされ、我々はあたかも己の心が鋭いもので突かれたように感じた」と語り、

「もしも、状況が許すなら、法王としては、直ちに現地に赴くということに何の躊躇もない」

「しかし、現地を訪問するなど考えるだけでも夢のようなものかもしれない。我々は被災者たちがいつの日か法王に逢うことができますようにと、祈願し、行動するしかない」と続けた。

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以下、現地に入られた日本の共同通信さんの記事を一つ転載。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010041701000124.html

青海省地震発生から72時間経過 重機投入を拡大
【共同】中国青海省地震で17日朝(日本時間同)、がれきの下に閉じ込められた負傷者の生存率が著しく下がる「発生72時間」が経過。被害が集中した玉樹県結古鎮の家屋倒壊現場では、大型重機の投入が目立ってきた。生存者の救助活動とともに、がれきの撤去など復興へ向けた動きも見え始めた。
 結古鎮中心部のコンクリート製建物の倒壊現場では16日、重機数台でがれきを取り除いていた。その作業を見ていたチベット族の女性は「まだ中に人がいるのに」と目に涙を浮かべていた。重機ががれきを持ち上げる中、チベット仏教の僧侶らボランティアが、中に人がいるかどうかを確認し、時折布に包んだ遺体を運び出していた。
 倒壊現場の多くでは夜は作業を打ち切る。標高約3700メートルという悪条件に加え、大型の投光器がないためだ。そのため、救助活動は難航しているが、16日には発生から50時間余りを経た救出劇もあった。
 その一方で結古鎮中心部は16日午後、支援物資を積んだ車両などで渋滞。人民解放軍部隊による炊き出しも増えた。

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ジェクンド大地震 14.4.2010 青海総合放送では相変わらず、温家宝の現地視察と寄付金集め、あとは大型の救援機に物資が積み込まれていくという映像ばかり流しています。
渋滞を抜けてやっと到着した中国の救援隊も高山症状と意志と言葉の問題により、十分には活動できていないようだ。このほど周辺の大学で学ぶチベット人の学生500人を通訳として動員することを決めたとか。

想像してみるといい。もしも、中国が何も要らぬ手を出さず、すべてを周辺のチベット人と外国の救助隊にまかせていたとしたならば、、、、
周辺のチベット人たちは言われなくても率先して同胞を救おうと現地に駆け付けている。

ジェクンド大地震 14.4.2010 もしも、法王が初めから一言チベット人たちに縁援助を呼び掛けていたとしたら、現地は今頃助っ人で溢れ、食糧、医療も今よりは比較にならないぐらい、みんなに行きわたっていたことであろう。
チベット人には高山症状も意欲、言葉の壁も文化の壁もない。

玉樹にはすぐそばに温家宝が乗って来た大型ジェット機も発着できると立派な空港がある。
軍が止めなければ、外国から大型輸送機で質のいい医師、医薬品、食糧等がとっくにバンバン届いているのだ。
中国政府は助けに行こうとするチベット人や外国の支援隊を規制している。

これは天災であると同時に大きな人災である。

父、母を失い取り残された子供たち、大黒柱の夫や妻、子どもたちを失った人々が食糧もなく、傷を癒すこともできず吹きさらしの中、途方に暮れ、廃墟を彷徨っている。


法王は今日次のように語られた。

「物理的な距離が故に、私は今、直接被害者たちの心を癒すことができない。しかし、彼らに伝えたい、私が彼らのために祈っているということを」

キグドではダライ・ラマ法王がいらっしゃるという噂が流れ初めているという。








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2010年04月16日

ジェクンド大地震三日目

ジェクンド大地震 14.4.2010現地にはようやく(高山病に苦しみながら)外国メディアが次々到着したようだ。

現地報告の中、日本以外を読むと、
例えばパユルに掲載されたロイターの中に次のような話が載っていた。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27125&article=Tibetans+mourn+dead+as+China+quake+toll+hits+760

「ケグドの大きな僧院(おそらくジェグ・ゴンパ)がある丘の麓に僧侶が集まり、死体の山を前に真言を唱えていた。
僧侶の一群は、数百体はある死体の山の中を、身寄りを探しに来た人を助けて死体を動かしていた。

“あなたが目の前にしているのは家族がもういないか、まだ家族が捜しに来ていない遺体です。だから、これらの遺体を大事に扱うのは我々の仕事なのです”あずき色の僧衣を着たロプは話した。

“我々はすでに1000体か、それ以上の遺体をここに集めた。
遺体は自分たちで集めたのもある、ここに送られて来たのもある”

ある現地のチベット人は、“政府が発表している犠牲者数760人は信じられない。政府が数えていないだけで、他に多くの人が死んでいる”と語った。

“もうすでに多くの遺体が家族により引き取られていった”とロぺは言う。」


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ジェクンド大地震 14.4.2010 BBCのネット版には現地と連絡が取れたチベット人の話が沢山紹介されている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/8621565.stm

例えば現在イギリス在住のジェクンド出身のドルマは携帯で現地の家族と話しをすることができた。


彼女はBBCに次のように語った。
「多くの親戚が亡くなった。ある伯父の家族は5人を亡くした。他の親戚が3人とか、4人とか失った。友達も亡くなった。みんな死んでしまった。本当に大惨事だ」

彼女自身の家族は全員無事だった。しかし、家は完全に倒壊してしまったという。

ジェクンド大地震 14.4.2010 兄弟の一人は地震が起こった時、庭にいたという。
「彼はすぐに3歳になる娘の姿が見えないことに気付いた。
そこで、まだ地面は揺れ動き、家は崩れ始めているというのに、彼は幼い子供を救うために家に飛び込んだ」とドルマは伝える。

「小さな3歳の娘は台所のストーブのそばに、何が起こったのかまるで分からず、立ちすくんでいた。
それを見つけた父親はすぐに子どもを抱えて部屋の隅にうずくまった。
その次の瞬間、家全体が崩れ落ちた。

その後、外から他の家族たちが“ああ!お父さんと娘が死んでしまった!”と泣き叫んでいる声を彼は聞いた。
彼は“俺たちはここにいる!ここにいる!”と何度も叫んだ。
その声を耳にして、家族はみんなで瓦礫を取り除き、二人を助けだすことができたという。
幸運にも、彼は最後には娘を救い出すことができたのだ」

残された者達も毛布や水、食糧が極端に不足していると訴える者が多い。
骨折したまま路上で呻いているものもたくさんいるという。

ジェクンド大地震 14.4.2010 C/L Arnord Kingその他、RFAなどに寄せられる現地からの情報によれば、救助隊は主に役人の家や政府庁舎から人を救いだしたり、物を運び出すことに、今のところ専念しており、一般のチベット人の壊れた家から人を救いだしたりすることは、ほとんど行なっていないという。

武装警官隊などは街の至る所にいるが、ほとんどはただ警戒のために立っているだけで人を救助することには手を出さない。
それどころか、瓦礫を取り除いて人を救いだろうとすると、止められた、という報告もある。

「軍隊も沢山到着しているが彼らは生存者を救い出すことには関心がなく、ただチベット人たちを集めることばかりやってる」

「ダムが決壊する危険があると言って軍は人々を山に追いやっている。軍人たちもチベット人を助けることより、自分の命を守ることばかり考えてる」という。

ジェクンド大地震 14.4.2010 危険な状況の中にあることを知りながら、一般人を救い出すために働いているのは主に僧侶たちだ。
ケグ僧院から700人、セルジュ僧院から同じく700人、セルタ僧院から500人が現場に駆け付け救助活動を行なっている。
その他の僧院、尼僧院からも大勢駆けつけている。

ただ、当局は現地にボランティアで救助に向かおうとしている外人やチベット人を検問で追い返しているという。
中に入れるのはごく限られた特別の許可証を持つものだけのようだ。
http://www.rfa.org/english/news/china/rescue-04152010161807.html


犠牲者数について、多くの現地のチベット人は政府が被害を少なく見せるために嘘を言っていると主張する。
学校の先生が亡くなった生徒の数が少ないと訴えるケースもある。

ダラムサラにあるチベット国民民主党のプレスリリースによれば、タグ・タンと呼ばれる場所に新たに1000体以上の遺体が積み上げられているのが報告されたという。

このリリースによれば、「中国は実際には多くの救助隊を現場に送っているわけではない。
それは、上流のキグ・ダムが決壊するおそれがあるからだ。多くの住民たちはこのダムが決壊するという話を知って、山の上に非難し始めている」という。

この住民が山に向かっているという話はRFAでも話題になっていた。

ところで、中国は今回の地震の規模をマグニチュード7.1と発表している。
これに対し、アメリカの地震局はマグニチュード6.9と発表した。
http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/recenteqsww/Quakes/us2010vacp.php
さて、どちらが正しい、というか近いのか?
専門家の間ではアメリカの地震局の発表はほぼ間違いないと思われているが、中国のは恣意的であてにならないことになっている。

ジェクンド大地震 14.4.2010では、なぜ中国が今回7.1という強めの数字を出してきたのか?
ある人は「中国では2008年の四川大地震の後、学校倒壊が問題になった。そこで当局はすべての学校はマグニチュード7.0に耐えるよう設計されるべし、という通達を出した。もしも今回の地震がマグニチュード7.0以下であれば、当局は責任を追及される羽目に陥る。だからこれを避けるために7.1にしたのだ」という。
(マグニチュードだけを基準に建築物の倒壊をうんぬんする国は少ないでしょうが)
真相は容易には判りそうにないが、嘘であることは確かのようだ。

青海総合テレビでは温家宝首相の現地視察と、募金活動の様子ばかり流している。
募金しているのはチベット人の僧侶や学生ばかり、不思議な金の周り方だと思う。

捜索犬が列を組んで飛行機に乗せられて行く、という映像は流れていますが、現地では平地から来た犬も高山病でふらふらになり使い物にならないとか。

青海省宣伝部の吉狄马加部長は「特に救援活動とその成果を取り上げた報道が好ましい。震災救援が順調に行っているというニュースは、よい世論形成につながる」と語った。

ジェクンド大地震 14.4.2010この地区の山間部には昔から遊牧民が多く住んでいた。
政府は近年彼らを強制的に道路わきの集合住宅に移住させた。
ヤクを売り、テントから安普請のコンクリート・ブロックの家に移るしかなかった。
地震で倒壊した家の多くは日干しレンガ積み、或は中空セメント・ブロック積みであることがわかる。

ビデオや写真を見ると、なんと驚いたことに、倒れて地面に転がっている中空ブロックの中身はどれも空っぽだ。
普通日本なら中空部分には鉄筋とモルタルがはいる。
鉄筋はあたり前にないとしても中にモルタルも詰めずにどうやって積み上げて行ったのか?不可解でならない。

おそらく注意深く積み上げた後、壁の外側に仕上げのモルタルを塗るだけで済ませていたのであろう。これでは人が足蹴をくらわしても崩れるほどの脆い壁であったろう。
だから、もちろん彼らの家も壊れた。
生き残った者たちには今、少しずつまたテントが与えられているという。
これもまた中国のキツイ冗談の一つだ。


ジェクンド大地震 14.4.2010 すでに、最初の地震発生から三日目に入った。
地震発生から72時間以内が瓦礫の下敷きになっている人たちの生死の分かれ目とよく言われる。
夜中、氷点下まで下がるこの地では72時間は難しかろう。

もしも、日本で、外国の援助を断って、地震の被害者を数日間も放置した、救出しなかったということが起こったならば、政府は即解散だ。

中国に日本級の救助活動を期待するわけではないが、それにしてもこれが日本なら数千人の命が救われていたことは間違いない。

其々の僧院には、地区ごとに集められた数百という遺体が並べられているという。


ジェクンドの明日の天気は、小雨か雪。
風が強く寒くなるという。

首相によれば法王は「できることなら、すぐにでも現地に行きたい」と側近に語られたという。
チベット人は苦しい時には常にダライ・ラマ法王の名を呼び、助けを求めると知っておられるからだ。
もしも、今法王がジェクンドの廃墟の丘に立たれるなら、それだけでチベット人は千倍勇気づけられることであろうに。
















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募金活動のお知らせなど

ジェクンド大地震 14.4.2010現地からの映像や写真が発表され始めた。

ビデオ: 
http://yushuearthquakerelief.com/

写真14枚: 
http://www.nytimes.com/slideshow/2010/04/15/world/0415-QUAKE_12.html

昨日も追記として紹介した写真36枚:
http://blog.163.com/qhhlzx_007/blog/static/443803201031513017215/


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以下、今回の地震に関するITSNからのお知らせです。(若松さま訳)
募金活動の情報もあります。

SFTについてはSFT・Japanが別途に日本語ホームページで募金活動を行っています。
http://www.sftjapan.org/nihongo:quakeinkham


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皆様

チベットで起きた大地震の悲惨な状況に関して、たくさんのITSNメンバー団体から、どのようなアクションをとることができるかとの、問い合わせをいただきました。
いくつかの団体から、すでに以下のようなわかりやすい要請を発信しましたので、お知らせします。


Students for a Free Tibet では昨夜、震源地に近い地元の団体を通じて募金をする等を含む、役に立つ情報をリリースしました。
また、被災地がチベットである点を強調するための様々なアクションを紹介しています。メッセージはこのメール下部に転送しました。SFT
HQサイトのリンクはこちらです:
http://blog.studentsforafreetibet.org/2010/04/devistating-earthquake-in-eastern-tibet-kills-hundreds/


Taiwan Friends of Tibet からは中国政府に対して、国際救助隊と報道人の被災地への立ち入り許可を認めるよう各団体から要請する提案がありました。


ITSNでは引き続き詳しい状況、特に国際救助隊と報道人の立ち入りに関してモニターしていき、状況の展開に応じてアクションや情報の提供を行っていきます。


それまでに、皆様の団体で行われているアクションや情報を共有するため、ITSNまでお知らせ下さい。
よろしくおねがいします


ITSNセクレタリアット一同より


以下はSFT HQによる緊急メッセージの要請項目


1)緊急救助活動を支援するために、震源地である地元にアクセスのある団体から寄付をする;


Tibetan Village Project: http://www.tibetanvillageproject.org/ (注;FACEBOOKのCAUSESのページからでも寄付ができます):
http://www.causes.com/causes/472609)


Tibetan Relief Fund: http://www.tibetrelieffund.co.uk/
Machik: http://www.machik.org/index.ph

Tibet Foundation: http://www.tibet-foundation.org/news/urgent_emergency_appeal_-_kyekudo_yushu_earthquake/

Thrangu Rinpoche Trust: http://www.thranguemergency.org/



2)被災地はメディアが報道している「中国西部」ではなく「チベット」であることを広める。

FACEBOOKのアカウントを持つ人はステイタスを以下のように変える:Quake in Tibet. Please help. Donate here: http://www.causes.com/causes/472609(Please RT)

日本語訳:『チベット大地震、ヘルプ!寄付はこちらから;http://www.causes.com/causes/472609(転送歓迎)』

* 被災地のチベット人らによるネット上の感動的なブログポストをHIGH PEAKS PURE EARTHのサイトで読む; http://www.highpeakspureearth.com/2010/04/earthquake-in-tibet-initial-reactions.html
* 新聞やメディアにコンタクトする:被災地は中国支配下のチベットであり、ジェクンドはチベットのカム地方にあり現在は中国によって青海省の一部とされています。

* HIGH PEAKS PURE EARTH:によると中国のメディアでは被災地を「チベット族自治州、青海省、Yushu (玉 )」と呼び、西側メディアでは「チベット高原」の一部である、中国西部または南西部で「チベット族が居住するエリア」として紹介しています。

* また、BBCでは3河川の源流にある巨大なダムの壁にひびが入り、ダムの決壊を怖れた地元住民が高台に避難するなどした情報を報道しています。当局はダムの壁のひびについての知らせを受けて貯水を放流し、決壊を逃れたとされ、中国政府は地震が起こりやすい、このエリアにいくつもダムを建設する計画があります。

Tibetan Plateau blogでダム計画の地図をご覧下さい: http://tibetanplateau.blogspot.com/2010/02/dams-on-upper-reaches-of-yangtze-mekong.html
* さらにNPRレポートの報告によると市街地の建物85%が壊滅したとし、 the Red Cross ( 赤十字)によると70%の学校が破壊されたと報告してしています。(NPRレポート:http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=125930694)
* この地域は高原の草原にて伝統的な手法でもって生活するチベット人遊牧民や牧民が近年の区画整理のため多くの遊牧民が放牧地と家畜を失い貧しい暮らしを余儀なくされている新興地域です。

4月14日のNewsweek blog postの記事では、中国政府による、ジェクンドの市街地に多く見られるコンクリートでできた、貧しい公共住宅施設への、チベット人遊牧民の強制定住の強化を報告しています。中国政府は今後5年間で青海省の全ての遊牧民を定住させる計画です。

* 中国から届く報道では中国軍による災害救助隊が現地入りと伝えられていますが、震源地の回りの地区でも食料や水が途絶えているとの報告が届いています。あるチベット人から発せられた、今の現状について「車で5、6、キロ、離れたDenmaにいる人まで野外で寝ることを余儀なくされている。ここには食料もなく、軍隊は道路を使えるルートでしか来ないそうなので、救援が届くのに2、3日はかかるだろう。




ジェクンドの人々のためにできることを引き続きアップデイトしていきますので、再度チェックしてください。

以下参考リンク:

青海省玉樹(ケグドゥ)チベット自治州で発生した地震に関するダライ・ラマ法王の声明: http://www.dalailama.com/news/post/520-his-holiness-offers-his-condolences-to-the-victims-of-the-earthquake-in-kyigudo
青海省玉樹(ケグドゥ)チベット自治州で発生した地震に関するダライ・ラマ法王の声明:日本語;http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/100414_eq.html
アメリカ合衆国下院議長 Nancy Pelosi声明: http://www.speaker.gov/newsroom/pressreleases?id=1629
Free Tibet (本部UK ): http://www.freetibet.org/newsmedia/earthquake-eastern-tibet
International Campaign for Tibet (本部Washington, D.C.): http://savetibet.org/
World News Blog (The sensitivity behind the latest Chinese earthquake中国大地震の隠された裏について): http://blogs.channel4.com/snowblog/2010/04/14/the-sensitivity-behind-the-latest-chinese-earthquake/
BBC (China earthquake kills hundreds in Qinghai中国大地震、青海省で数百人死亡): http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/8619593.stm

NPR (Earthquake In China Kills 400; Thousands Injured中国地震で400名死亡:数千人負傷): http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=125930694
New York Times (Strong Quake Kills Hundreds in Western China中国西部で大地震、数百人死亡): http://www.nytimes.com/2010/04/15/world/asia/15quake.html

転送歓迎します!

以下原文略



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2010年04月14日

ジェクンド大地震

本日、朝7時49分、ジェクンド(キグド 玉樹)で発生した大地震の被害者は現在400人、負傷者1万人と発表されています。
目撃者によれば死者は3000人以上という。
ジェクンドの街の人口は3万人、周辺を含めた人口は8万人。
その85%はチベット人だ。
街の建物の80〜90%が倒壊したと報告されている。
今もまだ瓦礫の下に大勢の人々が取り残されていることであろう。

中国のニュースでは救援隊が働いているシーンばかり流していますが、
その人数はまだごく限られているようだ。
BBCで現地と連絡を取ったチベット人の話が流された。
その人は「家族の家は完全に倒壊した。でも、けが人はいても死んだ者はいないと言ってた。誰も助けに来てくれる者もなく、全てを失って途方にくれているらしい」と話していた。

夜になれば氷点下にまで気温が下がるという。
けがをし生き埋めとなっている人たちを一刻も早く救い出さないと犠牲者は増えるばかりであろう。

ジェクンドは今は青海省に含まれるが、歴史的文化的にはカム地方に含まれる。
この地方のチベット人たちは仏教に熱心なことで有名だ。
文化大革命の時に完全に破壊された寺や僧院もみんなの手で再建され、今ではジェクンド周辺に200の寺や僧院があるという。
特にサキャ派とカギュ派の寺が多いらしい。
僧院の被害も多大であろう。

現在3つの学校が倒壊したと報告されている。チベットでは寄宿舎生活をする生徒が多いので子どもたちも大勢建物の下敷きになったであろう。

数千人が瓦礫の下で呻いている。
一人でも多くの人が救い出されることを祈る。

ダライ・ラマ法王は直ちにジェクンド地震の犠牲者に対し哀悼の意を表するメッセージを発表された。以下、参考程度に訳す。
http://www.dalailama.com/news/post/520-his-holiness-offers-his-condolences-to-the-victims-of-the-earthquake-in-kyigudo

私は、今日の朝、キグド(ジェクンド)を襲った地震により生命と財産が失われたことを深く悲しむ。

我々は、この悲劇により命を失った人びと、その家族、その他の被害者のために祈りを捧げる。
彼らのために特別の祈祷法要がダラムサラのツクラカンで行なわれよう。

被災者のもとに、可能なできるだけの救助の手が差し伸べられるとこを願う。
私自身も今、何ができるかを考えているところだ。

2010年4月14日


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ダラムサラでは今日、夕方から今回の地震の犠牲者を追悼するためのキャンドル・ライト・ビジルが行なわれる。








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