令和元年10月15日(火) 【旧 九月十七日 先勝】寒露・菊花開(きくのはなひらく)

吹き来れば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな
  ~紀友則 『古今六帖』

吹いてくればこの身に染み入るような秋風には、華やかな色などなにもないものだと思う。

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Photo:秋風に揺れるすすきの穂

 中国の五行思想によると万物は木、火、土、金、水の5つの元素からなっていてそれぞれに方角や季節、色などを配しています。そのうちの「金」には西の方角、季節は秋、そして色には白があてられています。紀友則の和歌はこれを踏まえて詠まれたもので、ここからまた「秋の風は色なき風」という言い回しや、秋風を「素風」、秋を「白秋」などと言い換えられるようにもなりました。

糸山の色なき風のほそきこと  ~夏井いつき

 糸山は愛媛県今治市にある来島海峡を見下ろす標高100メートル足らずの山です。「色なき風」は秋の季語になっています。また歌人北原白秋の雅号も秋の別名「白秋」から採られたものです。

秋の色いまか極まる聲もなき人豆のごと橋わたるみゆ
  ~北原白秋 『雲母集』

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