令和3年1月23日(土) 【旧 十二月十一日 仏滅】・大寒・款冬華(ふきのはなさく)

焼かずとも草は萌えなむ春日野をただ春の日にまかせたらなむ
  ~壬生忠見 『新古今和歌集』 巻1-0078 春歌上

山焼きなどせずとも春の日の野というくらいですから春日野の草は萌えてくるでしょう。春の日に任せておけば。

210123_焼かずとも草は萌えなむ春日野を.jpg
 
 毎年1月の第4土曜日に行われる「若草山の山焼き」は古都奈良に早春を告げる伝統行事です。ただし今年は花火などの関連イベントが中止となりました。でも野焼き自体は草原が森林化してしまうのを防ぐための先人の知恵で、新芽が出る前に害虫を駆除するという意味もあります。それに春日大社と興福寺・東大寺の神仏が習合し、祖先の鎮魂と慰霊、さらには奈良全体の防火と、世界の人々の平安を祈る行事となっています。したがって壬生忠見さんの言うように、しなくてもいいというわけにはまいりませんが、荒天の場合は中止の場合もありえます。今夜のお天気が心配ですね。

冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかも我がこころ焼く
  ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1336 譬喩歌

春の大野を焼く人は、まだ焼き足りないのか、私の心まで焼いている。

  にほんブログ村 ポエムブログ 短歌へ にほんブログ村
d ^_^;  よろしければ 1Day 1Click を↑

**** 著書紹介 ****
烽 ~皇祖の血~
林龍三 著 Amazon kindle store
天智天皇、天武天皇の青春期から持統天皇の御代へ。乙巳の変、白村江の戦い、壬申の乱を経て、黎明の倭国が律令国家「日本」へと成長する飛鳥時代。蘇我入鹿、額田姫王、有間皇子、大友皇子、高市皇子、草壁皇子、大津皇子など多彩な登場人物の生と死を折々の万葉歌を交えて織りなす長編歴史小説です。スマートフォン、タブレット、PCで今すぐにお読みいただけます。