【旧 三月廿三日 先勝】穀雨・葭始生(あしはじめてしょうず)
 11月22日は「いい夫婦」の日。今日4月22日は「良い夫婦の日」だそうです。おまけに2月2日と毎月22日は「夫婦の日」。昨今は3組に一組は離婚するそうだから、面倒くせーって声が聞こえてきそうです。そんなあなたに、今日は一年分の夫婦の記念日をまとめて、万葉集に収録された良い夫婦の唱和する歌をどうぞ。最初の三首は妻から夫への長歌(3314)とその反歌が二首(3315,3316)。そして最後に夫から妻への返歌(3317)です。面倒くさいと思ってる旦那様も奥様も、これを読んで少しは反省しなさい。いや、しましょうね。
 140422_つぎねふ山背道を他夫に.JPG

つぎねふ 山背道《やましろぢ》を 
他夫《ひとづま》の 馬より行ゆくに 
己夫《おのづま》し 徒歩《かち》より行けば 
見るごとに 哭《ね》のみし泣かゆ 
そこ思《も》ふに 心し痛し 
たらちねの 母が形見と 
我が持てる 真澄《まそみ》鏡に 
蜻蛉領布《あきづひれ》 負ひ並《な》め持ちて 馬買へ我が背

  ~作者未詳 『万葉集』 巻13-3314 問答歌

山背道をよそのご主人は馬で行くのに、
わたしの夫は歩いてゆくので、
見るたびに泣けてきます。
それを思うと心が痛みます。
母の形見として私が持っている真澄鏡と
蜻蛉領布を持って行き、馬をお買いなさい、あなた。

 「つぎねふ」は山背(京都府)の枕詞ですが由来はわかっていません。蜻蛉領布はトンボの羽のように薄く透き通った領布(長いスカーフ)。

反歌
泉川 渡瀬《わたりせ》深み 我が背子《せこ》が 
旅行き衣 濡れ漬《ひた》むかも 

  ~同 『万葉集』 巻13-3315 問答歌

泉川の渡瀬が深いので、馬に乗っていない私の夫は
旅の衣服が濡れでしまうでしょうか。

真澄鏡 持てれど我は 験《しるし》なし 
君が徒歩《かち》より なづみ行く見れば

  ~同 『万葉集』 巻13-3316 問答歌

真澄鏡を持っていても私にはその甲斐がありません。
あなたが歩いて、苦労して行くのを見れば。

返歌(夫から妻へ)
馬買わば 妹《いも》徒歩ならむ よしゑやし 
石は踏ふむとも 我《あ》は二人行かむ

  ~作者未詳 『万葉集』 巻13-3317 問答歌

馬を買ったら、私はよくても妻は徒歩だろうよ。しかたないさ、
石を踏む辛さがあっても、私は二人で歩こうと思う。

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