【旧 六月十九日 赤口】立秋・涼風至(すずかぜいたる)
 72年前の今日は2日間に亘って行われていた御前会議において、ポツダム宣言の受諾がようやく決定された日です。前日の8月9日には長崎に原爆が投下されています。ポツダム宣言受諾の条件は国体護持でした。総理の鈴木貫太郎から乞われる形でようやく昭和天皇が直接ご意思を表明されましたが、御前会議での決定がそのまま国家意思の決定にはならず、改めて閣議諮問を経なければなりません。そして正式な受諾は8月14日。いわゆる「日本のいちばん長い日」、最後の聖断を仰いだ上で決定されました。少なくともこれがあと10日早ければヒロシマもナガサキも、ソ連の参戦もなかったはずですが、逆に言うと、これらの悲劇がなければ決定に至らなかったというのも口惜しい事実なのでしょう。

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Photo:浦上天主堂(昭和21年1月7日)

新しき 朝の光の さしそむる 
荒野(あれの)にひびけ 長崎の鐘
  ~永井隆

 永井隆は長崎医大の医師で、8月9日は爆心地から700mの距離にある医大の診察室にて被爆。クリスチャンであった妻の緑は自宅の台所で骨だけの遺体で発見されました。永井博士自身も側頭動脈切断の重傷を負いましたが、頭に布を巻いただけの姿で市民の救護活動にあたっています。それまではどちらかと言うと軍国医師であった永井博士はその後クリスチャンの聖人に生まれ変わったといいます。彼の随筆、『長崎の鐘』はその時の貴重な記録であり、後にサトウハチローと古関裕而による歌謡曲のモチーフにもされ、また映画化もされています。長崎の鐘とは廃墟となった浦上天主堂の瓦礫の中から、奇跡的に無傷で掘り出された鐘のことです。


Youtube:『長崎の鐘』~歌詞の最後に永井博士の短歌が歌われます。

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