令和元年5月19日(日) 【旧 四月十五日 赤口】立夏・竹笋生(たけのこしょうず)

しみしみと溶くる砂糖や夏蜜柑  ~日野草城

190519_夏みかんのなかに小さき祖母が居て.jpg

 夏みかんは立夏の今、まさに旬の果物ですね。私は子どもの頃からあまり好きではありませんでした。あの分厚い皮を手で剥くのは小さい子どもには無理。そして中の小袋(じょうのう)も分厚くて、これも剥かなくては食べられません。そのうえ種が多いし、酸っぱいし。それでも食べていたのは、やはり母が剥いて砂糖をふりかけてくれたから。トマトにもスイカにも砂糖をふりかけさえすれば私が喜んで食べること知っていたようです。もちろん今はお砂糖などかけて食べませんけど。夏みかんもトマトもスイカも昔とは比べ物にならないくらい美味しくなりましたから。それに私もいつのまにか大人になりましたから。

夏みかんのなかに小さき祖母が居て涼しいからここへおいでと言へり
  ~小島ゆかり 『折からの雨』

 私の夏みかんは母との思い出ですが、小島ゆかりさんにとっての夏みかんは亡くなったおばあさんとの記憶と結びついているようです。「涼しいからここへおいで」と言われたその場所は縁側でしょうか。いやいや、じょうのうの中から祖母の声が聞こえたのでしょうか。初夏のひとときが眩しい記憶として残っているのですね。

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