令和2年7月13日(月) 【旧 五月二十三日 先負】小暑・蓮始開(はすはじめてひらく)

病むものの心の綾をかきくぐりかきくぐり来て口漱ぐかな
  ~岡井隆 『朝狩』

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Photo:2014年皇居前広場の岡井隆(毎日新聞より)

 7月10日、歌人の岡井隆氏が亡くなりました。享年92歳。名古屋出身、慶應義塾大医学部卒の医学博士・内科医でもあったことからこの一首を冒頭に掲げました。岡井隆が短歌を始めたのは17歳の時。後に塚本邦雄や寺山修司と知り合ってから先鋭的な歌を詠み始めます。1993年に宮中歌会始の選者になられた時は批判も多かったようです。しかし岡井隆に枕詞のように付与される「前衛短歌の旗手」という言葉に、私はよく理解できないまま今に至っています。おそらく短歌を始めたばかりの若い人も同じではないでしょうか。当時前衛的と言われた彼のスタイルは既に歌壇に浸透し、当たり前のように取り入れられています。

つきの光に花梨《くわりん》が青く垂れてゐる。ずるいなあ先に時が満ちてて
  ~岡井隆 『ネフスキイ』

 上の句は文語、旧仮名。しかし句点でとめて、下の句は一転して口語。時間の経過を比喩によって表現しています。

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