令和5年3月31日(金) 【旧 閏二月一〇日 大安】・春分・雷乃発声(かみなりすわわちこえをはっす)

春の雷《かみ》いみじく鳴りてすぎしあと暗き湖べにわれひとり立つ
  ~古泉千樫(1886-1927)『屋上の土』

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 今日は七十二候の第12候「雷乃発声(かみなりすわわちこえをはっす」。二十四節気「春分」の末候5日間にあたります。春になって暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合うと大気が不安定になり、冬の間鳴りを潜めていた雷がまた発生しやすくなります。冒頭の歌にある「湖」とは茨城県の外浪逆浦《そとなさかうら》と呼ばれる汽水湖のことで、古泉千樫が1911(明治44)年の春、香取鹿島を訪ねて潮来に宿泊した時に詠まれています。春雷が通り過ぎたあとの人気のない湖のほとりの静けさが伝わってきます。

春雷の明けの朝《あした》のゆき柳揺れる花穂に光つぶたつ
  ~林龍三 『塔』2016年7月号

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Photo:雨後のユキヤナギ ~pixaboy

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